JP2012154802A - 加速度角速度センサ装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1収容空間に異物が導入されることを抑制することができる加速度角速度センサ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】
加速度検出部1および角速度検出部2が形成されたセンサ部10と蓋部20とを用意する準備工程と、センサ部10と蓋部20とを減圧空間で接合し、加速度検出部1および加熱されることによりガスを放出するガス放出材24a、50を第1収容空間3に収容すると共に、角速度検出部2を第2収容空間4に収容する接合工程と、ガス放出材24a、50からガスを放出させることにより、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くする内圧変動工程とを行う。
【選択図】図2
【解決手段】
加速度検出部1および角速度検出部2が形成されたセンサ部10と蓋部20とを用意する準備工程と、センサ部10と蓋部20とを減圧空間で接合し、加速度検出部1および加熱されることによりガスを放出するガス放出材24a、50を第1収容空間3に収容すると共に、角速度検出部2を第2収容空間4に収容する接合工程と、ガス放出材24a、50からガスを放出させることにより、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くする内圧変動工程とを行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、加速度に応じた電気信号を出力する加速度検出部と、角速度に応じた電気信号を出力する角速度検出部とが形成されたセンサ部に、蓋部を接合してなる加速度角速度センサ装置の製造方法に関するものである。
従来より、加速度に応じた電気信号を出力する加速度検出部と、角速度に応じた電気信号を出力する角速度検出部とが形成されたセンサ部に、蓋部を接合してなる加速度角速度センサ装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、このような加速度角速度センサ装置では、センサ部に蓋部が接合されることにより、センサ部と蓋部との間に第1収容空間と、当該第1収容空間と分離された第2収容空間とが構成されている。そして、第1収容空間に加速度検出部が収容され、第2収容空間に角速度検出部が収容されている。
また、角速度検出部としては、可動電極を駆動振動させる固定部と、固定部により一方向に駆動振動させられると共に角速度が印加されたときにコリオリ力によって当該一方向と垂直な方向に検出振動する可動電極と、可動電極と対向して配置された検出電極とを有するものが形成されている。このような角速度検出部では、可動電極の検出振動はコリオリ力の大きさに依存し、当該コリオリ力は駆動振動が速いほど大きくなる。したがって、駆動振動の速度を速くするために、角速度検出部は真空内に配置されることが好ましい。
これに対し、加速度検出部としては、可動電極と固定電極とを有し、加速度が印加されたときに可動電極と固定電極との間の容量が変化するものが形成されている。このような加速度検出部は、真空内に配置されている場合には、可動電極の共振周波数成分を持った加速度が印加されると、加速度の大きさに関係なく、可動電極が共振状態になって振幅が増大してしまうために加速度を正確に検出できなくなる。このため、加速度センサは、例えば、大気圧等のように、真空より高い圧力内に配置されることが好ましい。
したがって、上記加速度角速度センサ装置は、第1収容空間の圧力は第2収容空間の圧力より高くされており、第2収容空間は真空圧とされている。
以上説明した加速度角速度センサ装置は、次の製造方法により製造される。すなわち、まず、加速度検出部および角速度検出部が形成されたセンサ部を用意する。また、加速度検出部および角速度検出部と対向する領域にそれぞれ凹部が形成されていると共に、加速度検出部と対向する領域に形成された凹部の底面を貫通する供給用通路が形成された蓋部を用意する。そして、真空下でセンサ部と蓋部とを接合する。続いて、センサ部と蓋部とを接合したものを大気中に取り出し、供給用通路から大気を侵入させて第1収容空間の圧力を第2収容空間の圧力より高くする。すなわち、第2収容空間の圧力を真空圧に維持しつつ、第1収容空間の圧力を大気圧にする。その後、供給用通路を封止することにより、上記加速度角速度センサ装置が製造される。この製造方法によれば、第1収容空間を大気圧にすると共に第2収容空間を真空圧とすることができる。
しかしながら、上記製造方法では、センサ部と蓋部とを接合したものを大気中に取り出し、供給用通路を介して大気を第1収容空間に侵入させるため、第1収容空間に塵等の異物が導入されてしまう可能性がある。この場合、塵等の異物が加速度検出部における可動電極や固定電極等に付着すると動作不良が発生し、検出精度が低下するという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、加速度検出部を収容する第1収容空間の圧力が角速度検出部を収容する第2収容空間の圧力より高くされている加速度角速度センサ装置の製造方法において、第1収容空間に異物が導入されることを抑制することができる加速度角速度センサ装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、加速度検出部(1)および角速度検出部(2)が形成されたセンサ部(10)と蓋部(20)とを用意する準備工程と、センサ部(10)と蓋部(20)とを減圧空間で接合し、加速度検出部(1)および加熱されることによりガスを放出するガス放出材(24a、50)を第1収容空間(3)に収容すると共に、角速度検出部(2)を第2収容空間(4)に収容する接合工程と、ガス放出材(24a、50)からガスを放出させることにより、第1収容空間(3)の圧力を第2収容空間(4)の圧力より高くする内圧変動工程と、を行うことを特徴としている。
このような製造方法では、第1収容空間(3)内にガス放出材(24a、50)を配置し、ガス放出材(24a、50)からガスを放出させることにより第1収容空間(3)内の圧力を第2収容空間(4)内の圧力より高くしている。このため、第1収容空間(3)に塵等の異物が導入されることを抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、センサ部(10)を用意する準備工程では、一面側に加速度検出部(1)および角速度検出部(2)を一周して取り囲むと共に加速度検出部(1)と角速度検出部(2)とを区画する周辺部(15)を有し、加速度検出部(1)および角速度検出部(2)の所定領域に金属で構成される配線部(16)が形成されていると共に、周辺部(15)に加速度検出部(1)を取り囲む金属で構成される環状の気密封止部(17)および角速度検出部(2)を取り囲む金属で構成される環状の気密封止部(17)が形成されているものを用意することができる。そして、蓋部(20)を用意する準備工程では、基板(21)と、基板(21)の一面側に形成された配線層(23)と、配線層(23)の上に形成され、センサ部(10)に形成された配線部(16)と対向する領域に開口部(29)が形成されている絶縁膜(24)と、開口部(29)を介して配線層(23)と電気的に接続される配線部(25)と、絶縁膜(24)の上であって、加速度検出部(1)を取り囲む環状の気密封止部(17)と対向する領域に形成された金属で構成される環状の気密封止部(26)および角速度検出部(2)を取り囲む環状の気密封止部(26)と対向する領域に形成された金属で構成される環状の気密封止部(26)と、を有するものを用意することができる。また、接合工程では、センサ部(10)に形成された配線部(16)と蓋部(20)に形成された配線部(25)、およびセンサ部(10)に形成された気密封止部(17)と蓋部(20)に形成された気密封止部(26)とを接触させた状態で加圧しながら加熱して共晶接合し、当該共晶接合させる際に圧力変動工程を行うことができる。
これによれば、接合工程では、センサ部(10)に形成された配線部(16)と蓋部(20)に形成された配線部(25)、およびセンサ部(10)に形成された気密封止部(17)と蓋部(20)に形成された気密封止部(26)とを加熱しながら共晶接合している。このため、共晶接合の際にガス放出部材(24a、50)からガスを放出させて第1収容空間(3)の圧力を第2収容空間(4)の圧力より高くする内圧変動工程を同時に行うことができ、製造工程を簡略化することができる。
そして、請求項3に記載の発明のように、蓋部(20)を用意する準備工程では、絶縁膜(24)のうち第1収容空間(3)内に配置される部分がガス放出材(24a)にて構成されたものを用意することができる。
これによれば、蓋部(20)に形成されている絶縁膜(24)のうち第1収容空間(3)内に配置される部分をガス放出材(24a)としても機能させるため、構成部材が増加することを抑制することができる。
さらに、請求項4に記載の発明のように、蓋部(20)を用意する準備工程では、絶縁膜(24)のうち第1収容空間(3)内に配置される部分にガス放出材を構成する不活性ガスを付着させたものを用意することができる。
このように、絶縁膜(24)のうち第1収容空間(3)内に配置される部分に不活性ガスを付着させておくことにより、不活性ガスが付着した部分をガス放出材とすることができ、第1収容空間(3)内の圧力を不活性ガスにより高くすることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、蓋部(20)を用意する準備工程では、加速度検出部(1)と対向する領域にセンサ部(10)と共に第1収容空間(3)を構成する第1凹部(27)が形成され、角速度検出部(2)と対向する領域にセンサ部(10)と共に第2収容空間(4)を構成する第2凹部(28)が形成されたものを用意することができる。
これによれば、蓋部(20)として第1、第2凹部(27、28)が形成されたものを用意しているため、加速度検出部(1)および角速度検出部(2)における可動部が蓋部(20)と接触することを抑制することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、蓋部(20)を用意する準備工程では、第2凹部(28)が第1凹部(27)より大きくされているものを用意することができる。
これによれば、第2収容空間(4)に第1収容空間(3)に配置されるガス放出材(24a)を配置したとしても第1収容空間(3)の圧力を第2収容空間(4)より高くすることができる。すなわち、第2収容空間(4)にもガス放出材(24a)が配置されているため、第2収容空間(4)の圧力も変動することになるが、第2収容空間(4)は第1収容空間(3)よりも大きくされているので第2収容空間(4)より第1収容空間(3)の圧力変動の方が大きくなる。したがって、第2収容空間(4)にも第1収容空間(3)と同じようにガス放出材(24a)を配置することができ、製造工程を簡略化することができる。
そして、請求項7に記載の発明のように、蓋部(20)を用意する準備工程では、第1凹部(27)にガス放出材(50)が配置されたものを用意することができる。
また、請求項8に記載の発明のように、接合工程では、減圧空間としての真空空間でセンサ部(10)と蓋部(20)とを接合することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における製造方法により製造された加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における製造方法により製造された加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
図1に示されるように、加速度角速度センサ装置は、加速度検出部1および角速度検出部2が形成されたセンサ部10と、当該センサ部10に接合されてセンサ部10と共に第1、第2収容空間3、4を構成する蓋部20とを有して構成されている。そして、加速度検出部1は第1収容空間3に収容されていると共に角速度検出部2は第2収容空間4に収容されている。
センサ部10は、本実施形態では、第1シリコン基板11と、この第1シリコン基板11上に形成された埋込絶縁膜12と、埋込絶縁膜12を挟んで第1シリコン基板11と反対側に形成された第2シリコン基板13とを有するSOI基板14を用いて構成されている。そして、SOI基板14のうち第1シリコン基板11に加速度検出部1および角速度検出部2がそれぞれ形成されている。
加速度検出部1としては、例えば、可動電極と固定電極とを有し、加速度が印加されたときの可動電極と固定電極との間の容量(距離)に応じた電気信号を出力する一般的なものが形成されている。
角速度検出部2としては、可動電極を駆動振動させる固定部と、固定部により一方向に駆動振動させられると共に角速度が印加されたときに当該一方向と垂直な方向に検出振動する可動電極と、可動電極と対向して配置された検出電極とを有し、可動部が検出振動したときの可動電極と検出電極との間の容量(距離)に応じた電気信号を出力する一般的なものが形成されている。
また、センサ部10は、加速度検出部1および角速度検出部2を一周して取り囲む周辺部15を有している。この周辺部15は、言い換えると、第1シリコン基板11のうち加速度検出部1および角速度検出部2が形成されて残された部分である。つまり、加速度検出部1と角速度検出部2とは周辺部15により区画(分離)されている。
さらに、第1シリコン基板11上には、配線部16と気密封止部17とが形成されている。具体的には、第1シリコン基板11における加速度検出部1および角速度検出部2の所定領域上に配線部16が形成されている。そして、第1シリコン基板11における周辺部15に気密封止部17が形成されている。さらに詳しくは、気密封止部17は、加速度検出部1の周囲を取り囲むように環状に形成されていると共に、角速度検出部2の周囲を取り囲むように環状に形成されている。なお、本実施形態では、図1に示されるように、加速度検出部1と角速度検出部2との間に形成されている気密封止部17は、共通のものとされている。このような配線部16または気密封止部17としては、例えば、金等の金属が用いられる。
蓋部20は、本実施形態では、シリコン基板21と、絶縁層22と、配線層23と、絶縁膜24と、配線部25と、気密封止部26とを備えて構成されている。なお、以下では、蓋部20としてシリコン基板21を用いた例について説明するが、例えば、シリコン基板21の変わりにガラス基板や金属基板等を用いることもできる。
シリコン基板21は、センサ部10より平面方向の大きさが大きくされている。つまり、シリコン基板21は、一部がセンサ部10と対向せず、センサ部10から平面方向に突出する大きさとされている。
そして、シリコン基板21は、センサ部10と対向する一面のうち、加速度検出部1における可動部と対向する領域に第1凹部27が形成されており、角速度検出部2における可動部と対向する領域に第2凹部28が形成されている。この第1、第2凹部27、28は、加速度検出部1および角速度検出部2の可動部がシリコン基板21と接触することを抑制するためのものである。なお、これら第1、第2凹部27、28は、同じ大きさとされている。
また、シリコン基板21はセンサ部10と対向する一面上に絶縁層22が形成されている。そして、絶縁層22上には配線層23がパターニングされて設けられている。すなわち、絶縁層22は、配線層23と蓋部20とを絶縁するためのものであり、シリコン基板21の変わりに絶縁基板を用いる場合には配置されていなくてもよい。
さらに、絶縁層22の上には、配線層23を覆うように絶縁膜24が形成されており、この絶縁膜24には、センサ部10に形成された配線部16と対向する領域に開口部29が形成されている。そして、絶縁膜24の上には、開口部29を介して配線層23と電気的に接続される配線部25と、センサ部10に形成された気密封止部17と対向する領域に形成された環状の気密封止部26とが形成されている。
なお、配線層23は、例えば、Al等で構成され、配線部25および気密封止部26はSn等で構成されている。また、気密封止部26は、電位的にフローティングになっていてもよいいし、必要に応じて例えばグランド電位等の所定の電位とされていてもよい。
そして、本実施形態では、絶縁膜24のうち加速度検出部1と対向する領域側はSiOx等の加熱されることによりガス(気体)を放出する第1絶縁膜24aで構成されている。すなわち、本実施形態の第1絶縁膜24aは、絶縁部材として機能すると共に本発明のガス放出材としても機能するものである。そして、絶縁膜24のうち角速度検出部2と対向する領域側はSiN等の加熱されても第1絶縁膜24aよりガスを放出しにくい、または放出しない緻密な膜である第2絶縁膜24bで構成されている。
さらに、シリコン基板21のうちセンサ部10と対向しない部分、つまり、センサ部10から突出する部分には、絶縁膜24に形成された開口部29を介して配線層23と電気的に接続されるパッド30が備えられている。このパッド30は、ボンディングワイヤ等を介して外部との電気的な接続が図られる部分であり、当該パッド30を介して加速度検出部1および角速度検出部2が外部と電気的に接続されるようになっている。
そして、以上説明したセンサ部10と蓋部20とが接合されており、センサ部10と蓋部20との間で第1、第2収容空間3、4が構成されている。具体的には、センサ部10に形成された気密封止部17と蓋部20に形成された気密封止部26とが接合されることにより、センサ部10と第1凹部27とにより第1収容空間3が構成され、センサ部10と第2凹部28とにより第2収容空間4が構成されている。そして、第1、第2収容空間3、4はそれぞれ密封されており、互いに連通されずに分離されている。第1収容空間3は第2収容空間4より圧力が高くされており、第2収容空間4は真空とされている。また、第1収容空間3には加速度検出部1が収容されると共に第1絶縁膜24aが配置されており、第2収容空間4には角速度検出部2が収容されていると共に第2絶縁膜24bが配置されている。
なお、図1では、理解をしやすくするために、センサ部10に形成されている配線部16と蓋部20に形成されている配線部25、センサ部10に形成されている気密封止部17と蓋部20に形成されている気密封止部26とを別々に記載してあるが、本実施形態では、後述するように、これらは共晶合金化されている。
次に、上記加速度角速度センサ装置の製造方法について説明する。図2は、図1に示す加速度角速度センサ装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図2(a)に示されるように、SOI基板14を用意し、フォトリソグラフィ・エッチング工程等を行うことにより、図1に示す加速度検出部1および角速度検出部2が形成されたセンサ部10を用意する。
続いて、図2(b)に示されるように、蓋部20を用意する。図3は、蓋部20の製造工程を示す断面図である。
まず、図3(a)に示されるように、シリコン基板21を用意し、シリコン基板21上に絶縁層22としてSiOxをCVD(Chemical Vapor Deposition)法等により形成する。その後、絶縁層22上にAl層を形成し、当該Al層をパターニングして配線層23を形成する。なお、配線層23は、所定形状にパターニングされた金属製のマスクを用いたマスク蒸着法等によって形成することもできる。
続いて、図3(b)に示されるように、配線層23および絶縁層22の上に第1絶縁膜24aとしてSiOxをLPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法等で形成する。本実施形態では、300℃以下の成膜条件下で第1絶縁膜24aを形成する。なお、この第1絶縁膜24aは、キャリアガス等のガスが含まれているため、成膜温度まで加熱されるとガスを放出するガス放出材として機能する。つまり、例えば、約300℃で第1絶縁膜24aを形成した場合には、形成した後に300℃まで加熱すると第1絶縁膜24aからガスが放出される。
次に、図示しないマスクを配置し、図3(c)に示されるように、第1絶縁膜24aのうち角速度検出部2と対向する領域側の部分を除去する。その後、図3(d)に示されるように、図3(c)の工程において第1絶縁膜24aを除去した部分に第2絶縁膜24bを形成する。この工程は、例えば、第1絶縁膜24a上にも第2絶縁膜24bを形成し、その後に第1絶縁膜24a上に形成された第2絶縁膜24bを除去するようにしてもよいし、マスク等を配置して第1絶縁膜24a上に第2絶縁膜24bを形成しないようにしてもよい。
また、第2絶縁膜24bをCVD法等により形成した場合には、第2絶縁膜24bにもキャリアガス等のガスが含まれるが、SiNはSiOxより緻密な膜であるため、第1絶縁膜24aと比較して、形成した後に成膜温度まで加熱されてもガスは放出されにくい。
その後、図3(e)に示されるように、第1、第2絶縁膜24a、24bのうち、センサ部10に形成された配線部16と対向する領域およびパッド形成予定領域に開口部29を形成する。
次に、図3(f)に示されるように、金属層を形成した後にパターニングする方法や、マスクを用いたマスク蒸着法等によって配線部25、気密封止部26、パッド30を形成する。これにより、第1、第2絶縁膜24a、24bに開口部29が設けられた部分では、配線層23と配線部25とが電気的に接続され、また、配線層23とパッド30とが電気的に接続される。
その後、図3(g)に示されるように、シリコン基板21のうち加速度検出部1および角速度検出部2と対向する領域に第1、第2凹部27、28を形成することにより蓋部20が製造される。
続いて、図2(c)に示されるように、センサ部10と蓋部20とを接合する。具体的には、まず、ドライエッチングやウェットエッチング等を行い、センサ部10の配線部16および気密封止部17、蓋部20の配線部25および気密封止部26に付着した表面(自然)酸化膜を除去する。
次に、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを真空チャンバ内で接合する。この接合を行うに際し、まず、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とが対向するように配置する。そして、センサ部10と蓋部20とを互いに相対的に近づけていき、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを接触させる。
その後、センサ部10と蓋部20とが積層されているものを加圧しながら加熱し、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とにより共晶合金化層40を形成して共晶接合する。例えば、センサ部10の配線部16および気密封止部17をAuで構成し、蓋部20の配線部25および気密封止部26をSnで構成した場合には、共晶温度が約300℃であるため、5×105N/m2で加圧しながら、約300℃まで加熱してセンサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合する。
これにより、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25とが電気的に接続される。また、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とが共晶接合されて第1収容空間3と第2収容空間4とが構成される。そして、第1収容空間3に加速度検出部1が収容されると共に第1絶縁膜24aが配置され、第2収容空間4に角速度検出部2が収容されると共に第2絶縁膜24bが配置される。
また、上記のように、第1絶縁膜24aとしてSiOxをLPCVD法により形成した場合には、第1絶縁膜24aは成膜温度である約300℃まで加熱されることにより内部からガスが放出される。すなわち、この接合工程では、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを接触させた状態で加圧しながら約300℃まで加熱しており、第1収容空間3に配置された第1絶縁膜24aからガスが放出されるので、第1収容空間3の圧力が第2収容空間4よりも高くなる。つまり、本実施形態では、接合工程において、共晶接合を行う際に、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力よりも高くする内圧変動工程も同時に行っている。
なお、図2では、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とが全て共晶合金化層40に変化したものを示してあるが、例えば、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26との接触面近傍部分のみが共晶合金化層40となるものであってもよい。すなわち、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26の一部のみが共晶合金化されるような接合工程とすることもできる。
以上説明したように、本実施形態では、第1収容空間3内にガス放出材としての第1絶縁膜24aを配置し、第1絶縁膜24aからガスを放出させることにより第1収容空間3内の圧力を第2収容空間4内の圧力より高くしている。このため、第1収容空間3に塵等の異物が導入されることを抑制することができる。したがって、加速度検出部1の検出精度が低下することを抑制することができる。
また、蓋部20に形成されている絶縁膜24のうち第1収容空間3内に配置される部分をガス放出材として機能させているため、構成部材が増加することも抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して第2凹部28が第1凹部27より大きくされた蓋部20を用いたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図4は、本実施形態の製造方法により製造された加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して第2凹部28が第1凹部27より大きくされた蓋部20を用いたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図4は、本実施形態の製造方法により製造された加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
図4に示されるように、本実施形態の加速度角速度センサ装置は、蓋部20に形成される第2凹部28が第1凹部27より深くまで形成されている。そして、第2収容空間4が第1収容空間3より大きくされている。
また、蓋部20は、絶縁層22上には配線層23を覆う第1絶縁膜24aのみが配置されており、第2絶縁膜24bが配置されていない。すなわち、第2収容空間4にもガス放出材としての第1絶縁膜24aが配置されている。
このような加速度角速度センサ装置は、以下のように製造される。すなわち、上記蓋部20は、例えば、図3(b)の工程を行った後、図3(c)および(d)の工程を行わずに、図3(e)の工程において、第1絶縁膜24bのうちセンサ部10に形成された配線部16と対向する領域およびパッド形成予定領域に開口部29を形成する。その後、図3(g)の工程において第2凹部28を第1凹部27より大きくすることにより製造される。そして、図4に示される加速度角速度センサ装置は、上記第1実施形態と同様に、この蓋部20とセンサ部10とを共晶接合することにより製造される。
なお、本実施形態では、第2収容空間4にも第1絶縁膜24aが配置されているため、図2(c)の工程を行った際には第2収容空間4にも第1絶縁膜24aからガスが放出されて第2収容空間4の圧力も変動する。しかしながら、第2収容空間4は第1収容空間3よりも大きくされているため、第2収容空間4の圧力変動より第1収容空間3の圧力変動の方が大きくなり、第1収容空間3の圧力が第2収容空間4の圧力より高くなる。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、第2凹部28が第1凹部27より大きく(深く)された蓋部20を用いているため、配線層23を覆う絶縁膜24を第1絶縁膜24bのみで構成することができ、上記第1実施形態と比較して製造工程を簡略化することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、第1絶縁膜24aに不活性ガスを吸着させた蓋部20を用いるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図5は、本実施形態における製造工程の一部を示す断面図である。なお、この工程は、図3(g)に示される工程の後、つまり、図3(c)の接合工程の前に行われる。
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、第1絶縁膜24aに不活性ガスを吸着させた蓋部20を用いるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図5は、本実施形態における製造工程の一部を示す断面図である。なお、この工程は、図3(g)に示される工程の後、つまり、図3(c)の接合工程の前に行われる。
図5に示されるように、本実施形態では、シリコン基板21に第1、第2凹部27、28を形成した後、第1絶縁膜24aに不活性ガスを付着させている。この不活性ガスは、例えば、アルゴンスパッタ等により付着させことができる。なお、上記のように、蓋部20の配線部25、気密封止部26、パッド30に形成される表面(自然)酸化膜はドライエッチングやウェットエッチング等により除去されるが、不活性ガスを吸着させる際のスパッタにより除去してもよい。
このような製造方法では、第1絶縁膜24aに不活性ガスを付着させているので、接合工程の際にさらに第1絶縁膜24aからガスを放出させることができる。具体的には、例えば、アルゴンスパッタにより第1絶縁膜24aにアルゴンを付着させた場合には、アルゴンは分子間力等の比較的弱い力で第1絶縁膜24aに付着しているため、接合工程の際に約100℃まで加熱するとアルゴンが第1絶縁膜24aから放出される。したがって、このような製造方法では、上記第1実施形態と比較して、さらに第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くすることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、第1凹部27にガス放出材50を配置した蓋部20を用いるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図6は、本実施形態における加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、第1凹部27にガス放出材50を配置した蓋部20を用いるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図6は、本実施形態における加速度角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
図6に示されるように、本実施形態では、第1凹部27に低分子シロキサン等の揮発性の高いガス放出材50が配置されている。
また、蓋部20は、絶縁層22上には配線層23を覆う第2絶縁膜24bのみが配置されており、第1絶縁膜24aが配置されていない。すなわち、第1収容空間3内に配置される部分も第2絶縁膜24bとされており、絶縁膜24からガスが放出されない、またはされにくくされている。
このような加速度角速度センサ装置は、以下のように製造される。すなわち、上記蓋部20は、図3(g)の工程を行った後に第1凹部27にガス放出材50を配置することにより製造される。そして、図6に示される加速度角速度センサ装置は、上記第1実施形態と同様に、この蓋部20とセンサ部10とを共晶接合することにより製造される。なお、低分子シロキサンは、100℃以上に加熱すると内部からガスが放出されるため、接合工程の際に100℃以上まで加熱するとガスが放出されて、第1収容空間3の圧力が第2収容空間4の圧力より高くなる。
このような製造方法においても、第1凹部27にガス放出材50を配置しているため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態を適宜組み合わせた製造方法とすることができる。例えば、上記第1実施形態を上記第2実施形態に組み合わせて、上記第2実施形態における絶縁膜24を第1、第2絶縁膜24a、24bで構成することができる。また、上記第2実施形態を上記第3実施形態に組み合わせて、上記第3実施形態における第2凹部28を第1凹部27より大きくすることができる。また、上記第4実施形態を上記各実施形態に組み合わせて、第1凹部27にガス放出材50を配置することができる。
上記各実施形態を適宜組み合わせた製造方法とすることができる。例えば、上記第1実施形態を上記第2実施形態に組み合わせて、上記第2実施形態における絶縁膜24を第1、第2絶縁膜24a、24bで構成することができる。また、上記第2実施形態を上記第3実施形態に組み合わせて、上記第3実施形態における第2凹部28を第1凹部27より大きくすることができる。また、上記第4実施形態を上記各実施形態に組み合わせて、第1凹部27にガス放出材50を配置することができる。
また、上記第3実施形態では、絶縁膜24を第2絶縁膜24bのみで構成することもできる。このように、絶縁膜24を第2絶縁膜24bのみで構成した場合においても、第2絶縁膜24bのうち加速度検出部1と対向する領域側に不活性ガスを付着することにより、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くすることができる。
そして、上記第1実施形態では、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合する例について説明したが、例えば、次のようにすることもできる。すなわち、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを常温接合することもできる。この場合は、接合工程の後に加熱して第1絶縁膜24aからガスを放出させることにより、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くすることができる。すなわち、センサ部10と蓋部20とを接合する接合工程と、第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くする内圧変動工程とは、別の工程にて行ってもよい。
同様に、上記第2〜第4実施形態においても、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを常温接合することができ、接合した後に第1収容空間3の圧力を第2収容空間4の圧力より高くする内圧変動工程を行うことができる。
また、上記各実施形態では、蓋部20として第1、第2凹部27、28が形成されているものを用いた例について説明したが、蓋部20として第1、第2凹部27、28が形成されていないものを用いることもできる。
さらに、上記第1実施形態では、図3(c)に示されるように、第1絶縁膜24aのうち角速度検出部2と対向する領域側を除去した後に、図3(d)に示されるように、当該除去した部分に第2絶縁膜24bを形成して蓋部20を用意する例について説明した。しかしながら、上記第1実施形態では、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合するため、配線部25および気密封止部26の高さがばらついた蓋部20を用意することもできる。図7は、他の実施形態における製造工程の一部を示す図であり、図3(b)の工程の後に、図3(c)の工程を行わずに第2絶縁膜24b、配線部25、気密封止部26を形成したときの図である。
図7に示されるように、第1絶縁膜24aを除去していないため、第1絶縁膜24aと第2絶縁膜24bとの間には段差が形成されている。そして、加速度検出部1と対向する領域側、つまり第1絶縁膜24a上に形成されている配線部25および気密封止部26と、角速度検出部2と対向する領域側、つまり第2絶縁膜24b上に形成されている配線部25および気密封止部26との高さがばらついた状態とされている。具体的には、第2絶縁膜24bの上に形成される配線部25および気密封止部26が第1絶縁膜24aの上に形成される配線部25および気密封止部26より高くされている。このような蓋部20であっても、上記のように、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合する場合には、適用することができる。すなわち、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合する場合には、加速度検出部1と対向する領域側の配線部25および気密封止部26と、角速度検出部2と対向する領域側の配線部25および気密封止部26との高さがばらついたものを用いることができ、製造工程の自由度を向上させることができる。
なお、以上説明したように、センサ部10の配線部16と蓋部20の配線部25、センサ部10の気密封止部17と蓋部20の気密封止部26とを共晶接合する場合には、上記第2〜第4実施形態においても、加速度検出部1と対向する領域側の配線部25および気密封止部26と、角速度検出部2と対向する領域側の配線部25および気密封止部26との高さがばらついた蓋部20を用いることができる。
1 加速度検出部
2 角速度検出部
3 第1収容空間
4 第2収容空間
10 センサ部
16 配線部
17 気密封止部
20 蓋部
25 配線部
26 気密封止部
2 角速度検出部
3 第1収容空間
4 第2収容空間
10 センサ部
16 配線部
17 気密封止部
20 蓋部
25 配線部
26 気密封止部
Claims (8)
- 一面を有し、前記一面側に、加速度に応じた電気信号を出力する加速度検出部(1)と、角速度に応じた電気信号を出力する角速度検出部(2)と、が形成されたセンサ部(10)と、
前記センサ部(10)の前記一面に接合され、当該センサ部(10)と共に第1収容空間(3)と前記第1収容空間(3)と分離された第2収容空間(4)とを構成する蓋部(20)と、を備え、
前記第1収容空間(3)に前記加速度検出部(1)が収容されていると共に前記第2収容空間(4)に前記角速度検出部(2)が収容されており、前記第1収容空間(3)の圧力が前記第2収容空間(4)の圧力より高くされている加速度角速度センサ装置の製造方法において、
前記加速度検出部(1)および前記角速度検出部(2)が形成されたセンサ部(10)と前記蓋部(20)とを用意する準備工程と、
前記センサ部(10)と前記蓋部(20)とを減圧空間で接合し、前記加速度検出部(1)および加熱されることによりガスを放出するガス放出材(24a、50)を前記第1収容空間(3)に収容すると共に、前記角速度検出部(2)を前記第2収容空間(4)に収容する接合工程と、
前記ガス放出材(24a、50)からガスを放出させることにより、前記第1収容空間(3)の圧力を前記第2収容空間(4)の圧力より高くする内圧変動工程と、を行うことを特徴とする加速度角速度センサ装置の製造方法。 - 前記センサ部(10)を用意する準備工程では、前記一面側に前記加速度検出部(1)および前記角速度検出部(2)を一周して取り囲むと共に前記加速度検出部(1)と前記角速度検出部(2)とを区画する周辺部(15)を有し、前記加速度検出部(1)および前記角速度検出部(2)の所定領域に金属で構成される配線部(16)が形成されていると共に、前記周辺部(15)に前記加速度検出部(1)を取り囲む金属で構成される環状の気密封止部(17)および前記角速度検出部(2)を取り囲む金属で構成される環状の気密封止部(17)が形成されているものを用意し、
前記蓋部(20)を用意する準備工程では、基板(21)と、前記基板(21)の一面側に形成された配線層(23)と、前記配線層(23)の上に形成され、前記センサ部(10)に形成された配線部(16)と対向する領域に開口部(29)が形成されている絶縁膜(24)と、前記開口部(29)を介して前記配線層(23)と電気的に接続される配線部(25)と、前記絶縁膜(24)の上であって、前記加速度検出部(1)を取り囲む環状の気密封止部(17)と対向する領域に形成された金属で構成される環状の気密封止部(26)および前記角速度検出部(2)を取り囲む環状の前記気密封止部(26)と対向する領域に形成された金属で構成される環状の気密封止部(26)と、を有するものを用意し、
前記接合工程では、前記センサ部(10)に形成された配線部(16)と前記蓋部(20)に形成された前記配線部(25)、および前記センサ部(10)に形成された気密封止部(17)と前記蓋部(20)に形成された気密封止部(26)とを接触させた状態で加圧しながら加熱して共晶接合し、当該共晶接合させる際に前記圧力変動工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。 - 前記蓋部(20)を用意する準備工程では、前記絶縁膜(24)のうち前記第1収容空間(3)内に配置される部分が前記ガス放出材(24a)にて構成されたものを用意することを特徴とする請求項2に記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
- 前記蓋部(20)を用意する準備工程では、前記絶縁膜(24)のうち前記第1収容空間(3)内に配置される部分に前記ガス放出材を構成する不活性ガスを付着させたものを用意することを特徴とする請求項2または3に記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
- 前記蓋部(20)を用意する準備工程では、前記加速度検出部(1)と対向する領域に前記センサ部(10)と共に前記第1収容空間(3)を構成する第1凹部(27)が形成され、前記角速度検出部(2)と対向する領域に前記センサ部(10)と共に前記第2収容空間(4)を構成する第2凹部(28)が形成されたものを用意することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
- 前記蓋部(20)を用意する準備工程では、前記第2凹部(28)が前記第1凹部(27)より大きくされているものを用意することを特徴とする請求項5に記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
- 前記蓋部(20)を用意する準備工程では、前記第1凹部(27)にガス放出材(50)が配置されたものを用意することを特徴とする請求項5または6に記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
- 前記接合工程では、前記減圧空間としての真空空間で前記センサ部(10)と前記蓋部(20)とを接合することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の加速度角速度センサ装置の製造方法。
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