JP2012153767A - 水性ボールペン用インキ組成物及びそれを用いたボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】滑らかな書き味を有する水性ボールペン用の水性インキ組成物およびそのインキ組成物を充填した水性ボールペンを提供すること。
【解決手段】少なくとも水とリン酸エステル系界面活性剤と黒色染料を含む水性ボールペン用インキ組成物であって、特定のリン酸エステル界面活性剤と特定の黒色染料を用いた水性ボールペン用インキ組成物とし、該インキを充填した水性ボールペンとした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いたボールペンに関する。さらに詳しくは、滑らかな書き味を有する水性ボールペン用のインキ組成物および滑らかな書き味を有する水性ボールペンに関する。
水性ボールペンは、先端にステンレス鋼などからなる金属チップと該金属チップのボール受け座に抱持される超硬などからなるボールとからなるボールペンチップを、直接または接続部材を介してインキ収容筒に装着した構成となっている。この様な構成の水性ボールペンに使用されるインキ組成物は、油性ボールペンに使用されるインキ組成物に比較してボールとボール受け座の間の潤滑性が劣る傾向にあり、その結果、筆感不良など問題があった。
これらを解決するために、各種検討がなされている。例えば、 グリセリンのエチレンオキサイド付加物を潤滑剤として用いたインキ組成物(特許文献1参照)、グリセリンやポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物とリン酸エステル系界面活性剤を潤滑剤として併用したインキ組成物(特許文献2参照)が開示されている。また、剪断減粘性水性インキ組成物の潤滑効果を向上する目的で、リン酸エステル系界面活性剤を用いるインキ組成物(特許文献3参照)が開示されている。
しかしながら、潤滑効果を上げるために添加した潤滑剤においても、用いる着色剤の種類によっては、その効果を十分に発揮することができないなどの問題があった。
特開昭63−234073号公報 特開2009−1761号公報 特開2007−231238号公報
本発明は、滑らかな書き味を有する水性ボールペン用の水性インキ組成物およびそのインキ組成物を充填した水性ボールペンを提供するものである。
本発明は、少なくとも水と特定のリン酸エステル系界面活性剤と特定の黒色染料とを含む水性ボールペン用インキ組成物および、該インキを充填した水性ボールペンとすること等により前記課題が解決され、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
「1.少なくとも水とリン酸エステル系界面活性剤と黒色染料を含む水性ボールペン用インキ組成物であって、前記リン酸エステル界面活性剤が下記一般式(1)であり、前記黒色染料が、その10質量%水溶液のpHが4〜8であることを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物。
一般式(1)
Figure 2012153767

(式中Rは炭素数12〜16のアルキル基であり、nは20〜30の整数であり、R’はHまたはR(CO)である)
2.前記黒色染料が直接染料、酸性染料から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする第1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
3.先端にボールを回転自在に抱持したボールペンチップを直接または接続部材を介して設けてなるインキ収容筒に、第1項または第2項のいずれか1項に記載されたインキ組成物が充填されたことを特徴とする水性ボールペン。」に関する。
本発明によれば、特定の構造のリン酸エステル系界面活性剤と特定の黒色染料を用いた水性ボールペン用インキ組成物とすることなどにより、従来の水性ボールペン用インキ組成物を用いた場合と比較して、筆記する際の筆記抵抗が減少し、滑らかな書き味となるなど優れた効果を奏するものである。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物は、水とリン酸エステル系界面活性剤と黒色染料水溶液を最小の単位として構成する。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物を用いると書き味が滑らかとなる理由は以下のように推察している。即ち、リン酸エステル系界面活性剤は、その潤滑効果が非極性基であるアルキル基やポリオキシエチレン基などにより発生していると考えられる。本発明のボールペン用インキ組成物は、ボールペンチップ内において、該インキ組成物中のリン酸エステル系界面活性剤が、リン酸基などの極性基がボール表面やボール座の金属表面側に、アルキル基などの非極性基がその反対側に配向した状態となっていると考えられる。リン酸エステル系界面活性剤が前記のように配向することで、非極性基同士がボール表面とボール座の間に存在して潤滑効果を発揮し、書き味が滑らかになっていると考えられる。本発明で用いる黒色染料は、リン酸エステル系界面活性剤のボール表面やボール座への配向を阻害しないため、この組み合わせにより、潤滑性が最大限に発揮されるためであると考えている。
本発明に用いるリン酸エステル系界面活性剤は、下記一般式(1)で表わされるものを用いる。
一般式(1)
Figure 2012153767

(式中Rは炭素数12〜16のアルキル基であり、nは20〜30の整数であり、R’はHまたはR(CO)である)。
前記リン酸エステル系界面活性剤のアルキル基の炭素数が12より少ないと非極性基の潤滑効果が少なくなり、炭素数が16より大きいとボール表面へリン酸エステル系界面活性剤が配向しにくくなる。炭素数が12〜16であると、リン酸エステル系界面活性剤が配向し、潤滑効果が十分に発揮されるため筆記する際の抵抗が少なくなり、滑らかな書き味となる。さらに、ポリエチレンオキサイドの繰返し単位数であるnの数が、20より小さいと、ポリエチレンオキサイド基の持つ潤滑効果が十分に発揮されず、30より大きいと親水性が高くなって水への溶解度が大きくなることや、分子鎖が長くなり過ぎることなどにより、リン酸エステル系界面活性剤が配向し難くなる。nの長さが、20〜30の範囲にあるとリン酸エステル系界面活性剤が配向し、潤滑効果を十分に発揮することが出来るため、筆記する際の抵抗が少なくなり、書き味が滑らかとなる。
本発明に用いるリン酸エステル系界面活性剤は、1種または2種以上用いることができ、その配合量としては、インキ全質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは、0.2〜2質量%の範囲で用いることができる。
本発明に用いる黒色染料としては、その10質量%水溶液のpHが4〜8の範囲のものを用いる。
本発明に用いる黒色染料の10質量%水溶液のpHとは、黒色染料水溶液中の染料濃度が10質量%の時に測定した値を用いる。
前記黒色染料の10質量%水溶液は、黒色染料を水中に攪拌しながら溶解することや、市販の染料水溶液を希釈するなどして、調整することができる。
前記黒色染料の10質量%水溶液のpHが4より小さいと染料が析出することがあり、書き味が悪くなる。pHが8より大きいと、水性ボールペン用インキ組成物中に共存するイオンの影響などにより、書き味が著しく劣ることとなる。pHが4〜8の範囲にあると、リン酸エステル系界面活性剤の潤滑効果を阻害せず、滑らかな書き味となるため、この範囲のものを用いる。その際、黒色染料がpH4〜8の範囲で、安定的に溶解可能であることが好ましい。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物に用いる黒色染料としては、直接染料、酸性染料などが好ましく用いられ、より具体的には、直接染料としては、C.I.ダイレクトブラック17、C.I.ダイレクトブラック22、C.I.ダイレクトブラック32、C.I.ダイレクトブラック38、C.I.ダイレクトブラック51、C.I.ダイレクトブラック57、C.I.ダイレクトブラック71などが挙げられ、酸性染料としては、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブラック2、C.I.アシッドブラック24、C.I.アシッドブラック26、C.I.アシッドブラック31、C.I.アシッドブラック52、C.I.アシッドブラック107、C.I.アシッドブラック109、C.I.アシッドブラック110、C.I.アシッドブラック119、C.I.アシッドブラック154、C.I.フードブラック2などが挙げられる。
また、前記黒色染料などを溶解するなどして染料水溶液とした、市販の染料水溶液を用いることもできる。前記染料水溶液としては、具体的には、Special Black HF−L(LANXESS社製)、Special Black SP−L(LANXESS社製)、Bayscript Black SP−L(LANXESS社製)、Bayscript Black BS−L(LANXESS社製)、Bayscript Black HN−L(LANXESS社製)、Nigrosin.W−L(LANXESS社製)、Water Black R455S(オリエント化学工業社製)、Water Black R510(オリエント化学工業社製)、Daiwa Black FS−20(ダイワ化成社製)などが挙げられる。
本発明の水性インキ組成物は、10質量%水溶液のpHが4〜8の範囲の黒色染料を用いるが、その配合量としては、黒色染料として、インキ全質量に対して1〜25質量%、好ましくは、2〜15質量%の範囲で用いることができる。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物には、必要に応じて、各種水溶性有機溶剤を添加することが出来る。前記水溶性有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられる。尚、前記水溶性有機溶剤は、1種または2種以上を用いることができ、インキ組成物全質量に対して、2〜60質量%、好ましくは、5〜35質量%の範囲で用いることができる。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物には、剪断減粘性付与剤を用いることができる。前記剪断減粘性付与剤としては、水に可溶ないし分散性の物質が効果的であり、具体的には、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグルカン、グアーガム、ローカストビーンガムおよびその誘導体などのガム類、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、グルコマンナン、寒天、カラギーナンなどの増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール、ベンジリデンキシリトールおよびこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、シリカ、天然又は合成粘土鉱物類などの無機微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド、ジアルキルまたはジアルケニルスルホコハク酸の塩類などが挙げられ、これらは、単独あるいは混合して用いることができる。前記剪断減粘性付与剤の配合量としては、インキ組成物全質量に対し、0.1〜20質量%の範囲で用いることができる。
その他必要に応じて、pH調整剤、防腐剤あるいは防黴剤、防錆剤等を添加することができる。前記pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの無機塩類、硫酸、炭酸などの無機塩類トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどの水溶性アミン化合物などに代表される有機塩基性化合物、酢酸、乳酸、クエン酸などの有機酸類などが挙げられる。
前記防腐剤あるいは防黴剤としては、石炭酸、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジンなどが挙げられる。
前記防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾ−ル、ジシクロヘキシルアンモニウムニトレート、ジイソプロピルアンモニウムニトレート、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、サポニン、ジアルキルチオ尿素などが挙げられる。
また、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤や、消泡剤として、ノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンなどを用いることができる。
さらに、耐乾燥性を妨げない範囲でアルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリンなどの水溶性樹脂を1種または2種以上添加することや、湿潤剤として、尿素、ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ糖、ブドウ糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナトリウムなどを添加することができる。
本発明の水性ボールペン用インキの製造方法の一例としては、水、着色剤、潤滑剤、水溶性有機溶剤、pH調整剤、防菌剤などを加温撹拌してベースインキを作製した後、上記作製したベースインキを加温しながら、剪断減粘性付与剤を投入し、ホモジナイザーなどの撹拌機を用いて均一な状態となるまで十分に混合撹拌するなどして、水性ボールペン用インキ組成物を得ることができる。
本発明の水性ボールペンは、先端にボール回転自在に抱持したボールペンチップを直接または接続部材を介して具備してなるインキ収容筒に、前記インキ組成物が充填されてなる構成となっている。
本発明の水性ボールペンは、本発明のインキを充填することにより、従来の水性ボールペンに比較して、滑らかな書き味となる。
本発明に用いる水性ボールペン用のボールとしては、特に限定されないが、その材質としては、具体的には、タングステンカーバイト系などの超硬材料などからなる超硬ボール、シリカ、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素などのセラミック製のボールなどを用いることができる。さらに、前記ボールの表面粗さが、算術平均で5nm以下のボールを用いることが好ましい。表面粗さが5nm以下のボールを用いると、筆記する際に筆記面との筆記抵抗が小さる傾向が見られ、書き味が非常に滑らかとなるため好ましい。具体的には、所謂、鏡面ボールなどを用いることができる。
本発明において、ボールの表面粗さは、触針式表面粗さ測定器(Taylor Hobson社製、Form-talysurf-S1F−50)により求めた値である。
本発明の水性ボールペンに用いるボールペンチップは、金属材料をドリルなどによる切削加工により成形したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、あるいは、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、あるいは、金属材料の切削加工や金属製のパイプにより形成したチップに抱持するパイプをバネ体により前方に付勢させたものなどを用いることができる。前記ボール抱持部に用いる材料としては、ステンレス鋼材を材料とすることが好ましい。ステンレス鋼材とすることで、本発明のボールペンで筆記する際に、ボールが回転して筆記することとなるが、チップの座面の摩耗を抑えることができるため、好ましい。
本発明の水性ボールペンに用いるインキ収容筒としては、従来知られているインキ収容筒を用いることができる。具体的には、前記インキ組成物を中綿に含浸するタイプや、インキの流出量を調整することが可能なペン芯を設けたタイプや、ポリプロピレンやポリエチレンなどからなる筒状の成形体の一端にボールペンチップを直接またはチップホルダーなどの接合部材を介して設けたタイプのインキ収容筒等を用いることができる。
前記インキ収容筒は、筆記具の軸筒内に収容する、所謂レフィル形状でも良く、先端部にボールペンチップを設けた筆記後の軸筒自体をインキ収容筒として、本発明の水性ボールペン用インキ組成物を充填しても良い。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
(実施例1)
黒色染料水溶液A 19.0質量部
(酸性染料の27質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=8
LANXESS社製、商品名Specical Black SP−L)
リン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12 n:20) 1.0質量部
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 10.0質量部
トリエタノールアミン(pH調整剤) 1.0質量部
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(防腐、防黴剤) 0.1質量部
水 68.5質量部
上記配合をマグネットホットスターラーで加温撹拌してベースインキを作製した。
その後、上記作製したベースインキを加温しながら、キサンタンガム(剪断減粘性付与剤)0.4質量部を投入して、ホモジナイザー撹拌機を用いて均一な状態となるまで十分に混合撹拌した後、濾紙を用い濾過を行って、実施例1の水性ボールペン用インキ組成物を得た。
(実施例2〜7)
(表1)に示した配合とした以外は実施例1と同じ方法で水性ボールペン用インキ組成物を得た。
(比較例1〜7)
(表1)に示した配合とした以外は実施例1と同じ方法で水性ボールペン用インキ組成物を得た。

Figure 2012153767

注1:酸性染料の27質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=8
(LANXESS社製、商品名:Specical Black SP−L)
注2:酸性染料の30質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=4
(LANXESS社製、商品名:Bayscript Black BS−L)
注3:酸性染料の23質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=8
(LANXESS社製、商品名:Nigrosin.W−L)
注4:酸性染料の22質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=8
(ダイワ化成社製、商品名:Daiwa Black FS−20)
注5:酸性染料、10質量%水溶液のpH=7
(オリエント化学工業社製、商品名:Water Black R455S)
注6:直接染料の15質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=9
(オリエント化学工業社製、商品名:Water Black 191−L)
注7:直接染料の15質量%水溶液、10質量%水溶液のpH=10
(オリエント化学工業社製、商品名:Fisco Black 884)
注8:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12、n:20)
注9:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12、n:25)
注10:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12、n:30)
注11:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:16、n:25)
注12:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12、n:10)
注13:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:12、n:40)
注14:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:8、n:25)
注15:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:10、n:25)
注16:一般式(1)で示されるリン酸エステル系界面活性剤(炭素数:18、n:25)
(実施例8〜14)
(水性ボールペンの製造)
(表2)に示したボールと実施例1〜7および比較例1〜7で作製した水性ボールペン用インキ組成物を用い、以下の通り、水性ボールペンを作製した。
直径0.5mmのボールを抱持したステンレススチール製のボールペンチップを樹脂製のチップホルダーを介してポリプロピレン製インキ収容筒の一端に嵌着し、内部に押圧バネを配置したボールペンレフィルに実施例1〜7および比較例1〜7の水性ボールペン用インキ組成物を充填し、さらに、ボールペンチップと反対側のインキ組成物に接するように、グリース状のインキ逆流防止体を配設して、530Gで3分間の遠心処理を施したあと、前記ボールペンレフィルを筆記具の軸筒((株)パイロットコーポレーション社製、商品名G-2)に組み込み、ボールペン形態とした。
(比較例8〜14)
(表2)に示したボールと比較例1〜7で作製した水性ボールペン用インキ組成物とした以外は実施例8〜14と同じ方法で水性ボールペンを作製した。

Figure 2012153767

注17:材質:窒化ケイ素、表面粗さ1.4nm
注18:材質:超硬、表面粗さ1.2nm
注19:材質:超硬、表面粗さ0.8nm
得られたボールペンについて、書き味の評価を行った。その結果は、表2に示した。
書き味:得られたボールペンを用いて、筆記用紙Aに筆記し、その時の書き味を官能試験により評価した。
◎ :非常に滑らかに筆記可能。
○ :滑らかに筆記可能。
△ :滑らかに筆記可能だが、筆感がやや重い。
× :筆感重く、ガリガリ感があり、滑らかでない。
本発明は、上記構成としたことなどにより、良好な筆記性能を得ることができる水性ボールペン用インキ組成物として、またそれを充填した水性ボールペンとして利用可能である。

Claims (3)

  1. 少なくとも水とリン酸エステル系界面活性剤と黒色染料を含む水性ボールペン用インキ組成物であって、前記リン酸エステル界面活性剤が下記一般式(1)であり、前記黒色染料が、その10質量%水溶液のpHが4〜8であることを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物。
    一般式(1)
    Figure 2012153767

    (式中Rは炭素数12〜16のアルキル基であり、nは20〜30の整数であり、R’はHまたはR(CO)である)
  2. 前記黒色染料が直接染料、酸性染料から選ばれる1種または2種以上の染料であることを特徴とする請求項1に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  3. 先端にボールを回転自在に抱持したボールペンチップを直接または接続部材を介して設けてなるインキ収容筒に、請求項1または2のいずれか1項に記載されたインキ組成物が充填されたことを特徴とする水性ボールペン。
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