JP2012148960A - シリカガラスルツボの製造方法 - Google Patents

シリカガラスルツボの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリカガラスルツボ製造時の熔融状態を制御して、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を防止し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のシリカガラスルツボ製造方法は、原料シリカ粉をルツボ成形用のモールド内に成形し、そのシリカ粉層をアーク放電によって加熱熔融してシリカガラスルツボを製造する方法であって、原料シリカ粉を前記モールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、複数本の炭素電極によるアーク放電でシリカ粉層を熔融するアーク熔融工程とを有し、前記アーク熔融工程では、シリカ粉層の内表面に設定した複数の測定点の温度を測定し、各測定点にて熔融の初期に現れる最初の温度の極大点Tpを検知する。
【選択図】図9

Description

本発明は、シリコン単結晶の引上げに用いられるシリカガラスルツボの製造方法に関する。
シリコン単結晶の製造にはシリカガラスルツボを用いたチョクラルスキー法(CZ法)が採用されている。具体的には、シリカガラスルツボの内部にシリコン多結晶原料を熔融したシリコン融液を貯留し、シリコン単結晶の種結晶を浸漬し、回転させながら徐々に引上げ、シリコン単結晶の種結晶を核として成長させてシリコン単結晶を製造する。
その際に使用されるシリカガラスルツボは、多数の気泡を含む外層と透明な内層とからなる二層構造になっており、通常、モールドを回転させながらシリカ粉層をアーク熔融によって熔融する成形法により製造される(例えば、特許文献1参照)。シリカガラスルツボにおいて、単結晶引き上げ時にシリコン融液と接する内表面の特性は、シリコン単結晶の特性を左右し、最終的なシリコンウェーハの収率にも影響を及ぼすことが知られている。そのため、内層を合成シリカガラスとし、外層を天然シリカガラスからなる構成として、シリコン単結晶の特性のバラツキを抑える対策を採ることがある。
ところで、シリカガラスルツボを用いてシリコンを熔融し、単結晶を引き上げる際には、熔融シリコンの液面に波が発生して、種結晶の浸漬による種付けが困難になることがあった。そのため、シリコン単結晶の引上げができず、あるいは、単結晶化が阻害されるという湯面振動の問題がしばしば発生していた。この湯面振動(液面振動)現象はシリコン結晶が大口径化するに伴い、さらに発生し易くなってきている。そのため、益々、シリカガラスルツボの内表面の特性を改善することが要求されている。その要求に対して、特許文献2には、SiOベーパーに曝したのちの減量が0.013g以下のルツボを用いることが提案されているが、この方法でもルツボ内表面が充分に改善されているとはいえなかった。
また、φ300mm以上、φ450mm程度のウェーハに対応してシリコン単結晶大口径化が要求されるに伴い、単結晶の引上げ作業が長時間化し、1400℃以上のシリコン融液にルツボ内表面が長時間接触するようになったため、シリカガラスルツボにおいて次のような問題が顕在化している。
すなわち、引き上げ長時間化に起因して、ルツボ内表面のシリコン融液接触時間も長時間化し、ルツボ内表面がシリコン融液と反応して、ルツボ内表面の表面位置あるいは表面から浅い層に結晶化が起こり、褐色のクリストバライトがリング状に現れることがある(以下、リング状のクリストバライトのことを「ブラウンリング」という。)。このブラウンリング内はクリストバライト層がないかまたはあっても薄い層であるが、操業時間の経過とともにブラウンリングはその面積を拡大し、互いに融合しながら成長を続け、遂にはその中心部が浸食され、不規則なガラス溶出面となる。
このガラス溶出面が出現すると、シリコン単結晶に転位が起こり易くなり、単結晶引上げの歩留まり(収率)に支障をきたすことがある。特に、φ300mm以上の大口径のウェーハを製造するシリコン単結晶を成長させるにはCZ法の操業を、100時間を超えて行う必要があり、前記ガラス溶出面が出現しやすくなる。
上記ブラウンリングは、ガラス表面の微細な傷や原料シリカ粉の溶け残りである結晶質残留部分、ガラス構造の欠陥などを核として発生すると考えられており、その数を減らすには、ガラスの表面状態を良好に保ったり、結晶質残留成分を少なくするためにシリカガラスルツボ製造工程における熔融を高温化、長時間化することが考えられる。また、特許文献3、4に記載されているように、内表面を形成する原料シリカ粉として非晶質である合成粉を使用することが考えられる。
非晶質である合成粉からなる合成シリカガラスは、不純物の含有量が極めて少なく、ブラウンリングの発生を少なくできる利点がある。しかしながら、内層が合成シリカガラスからなるルツボは、天然シリカガラスからなるルツボと比較してポリシリコンを熔融した際、その融液表面が振動し易い欠点もあった。この振動は特に種付けからショルダー形成時、単結晶ボディ部前半の初期の引上げ工程に多く見られた。そのため、種付け作業に時間を要したり、結晶が乱れ、溶かし直し、いわゆるメルトバックを引き起こしたりして生産性を低下させることがあった。
特開2001−89171号公報 特開2002−154894号公報 特許第2811290号公報 特許第2933404号公報
上記シリコン熔融時の湯面振動やブラウンリング発生に対しては、シリカガラスルツボの製造において、熔融部分の温度を制御して、内層を形成すればよいと考えられる。
しかしながら、シリカガラスルツボの製造においては、熔融部分の温度が2000℃を超えることもある。このような高い温度を操業中に正確に測定する技術は確立されていない。また、アーク火炎の近傍で加熱熔融された被熔融物の表面温度を測定するという過酷な条件における温度測定技術は知られていなかった。さらに、シリカガラスでは、一般の材料のようにガラス転移がはっきり観測されないため、温度管理が難しい。
そのため、シリカガラスルツボ製造において、熔融温度の温度を把握することが困難であり、制御が困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、シリカガラスルツボ製造時の熔融状態を制御して、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を防止し、湯面振動を抑制するシリカガラスルツボを製造できるシリカガラスルツボの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、シリカ粉をルツボ成形用のモールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、複数本の炭素電極によるアーク放電でシリカ粉層を熔融するアーク熔融工程とを有する。また、上記アーク熔融工程では、シリカ粉層の内表面に設定した互いに異なる高さに位置する複数の測定点の温度を上記モールドを回転させながら測定し、各測定点にて熔融の初期に現れる最初の温度の極大点を検知するように上記アーク放電を制御する。
極大点は、シリカ粉の熔融に関連していると考えられる。従って、高さ位置の異なる複数の測定点にて極大点を検知することにより、シリカ粉層の熔融状態を正確に把握することができ、従ってアーク放電をより精密に制御することができ、シリカガラスルツボの内表面の特性を向上させることができる。これにより、シリコン単結晶製造時のルツボ内表面のブラウンリング発生を防止でき、湯面振動を抑制できるシリカガラスルツボを製造できる。
なお、ルツボの特性としては、シリカガラスルツボで引き上げた半導体単結晶の特性に影響を与えうる特性、例えば、ルツボ内表面におけるガラス化状態、および、厚さ方向における気泡分布及び気泡の大きさ、OH基の含有量、不純物分布、表面の凹凸および、これらのルツボ高さ方向における不均一などの分布状態などが挙げられる。
シリカガラスルツボはシリコン融液と接触する唯一の部材としてシリコン単結晶の歩留まりや品質を決定する重要な部材である。ルツボ厚さ方向における気泡分布及び気泡の大きさによって、シリコン単結晶引き上げ時に気泡が破裂してシリコン融液中にガラス片が混入し、シリコン単結晶インゴットに付着したときに多結晶化する可能性がある。シリカガラスルツボは、OH基の含有量によっては結晶化してクリストバライトを発生させやすくなり、シリカガラスルツボから剥離したクリストバライトがシリコン単結晶端に付着してシリコン単結晶を多結晶化させる可能性がある。また、シリカが低粘度化して変形する可能性もある。不純物が存在すると、この不純物が、結晶引き上げの過程でシリカガラスルツボ内表面における斑点状のクリストバライトの形成を促進してしまう。このように形成されたクリストバライトは、ルツボから離脱してシリコン融液内に落ち込み、引き上げられる単結晶の単結晶化率を低下させる。
上記アーク熔融工程では、測定点ごとに所定の熔融時間の範囲内で上記極大点が検知されるようにシリカ粉層の熔融条件を調整してもよい。この場合、シリカ粉層の熔融条件を非常に高精度に調整することができ、シリカガラスルツボの内表面の特性をより改善できる。
また、上記アーク熔融工程では、シリカ粉層の温度測定では、放射温度計により波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定してもよい。この場合、2000℃を超えるような過酷な環境で熔融されるシリカ表面付近における温度状態をリアルタイムで正確に測定可能となるため、温度の極大点を正確にかつ容易に検知できる。
また、上記アーク熔融工程では、上記放射温度計及び上記測定点は、上記放射温度計及び上記測定点を結ぶ直線が上記モールドの回転軸から100mm以上離間して設けられてもよい。この場合、複数本の炭素電極及びアーク放電によって大きな影響を受けることがなく、温度測定の精度が向上する。
また、上記アーク熔融工程では、上記放射温度計は、複数本の炭素電極の移動に追随して、複数の測定点のうち測定対象とするものを変動させてもよい。この場合、単一の放射温度計を用いて、複数の測定点での極大点を検知できる。
また、上記アーク熔融工程では、上記放射温度計は、複数設けられており、互いに異なる高さに位置する複数の測定点の温度を測定してもよい。この場合に、複数の測定点での極大点を検知できる。
本発明のシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態で使用される製造装置を示す模式正面図である。 図1における炭素電極位置を示す模式平面図(a)、模式側面図(b)である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の一実施形態におけるモールドを示す断面図である。 ルツボ温度のフィードバック制御方法を示す概念図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態のアーク溶融を行う工程を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態の温度制御を行う工程を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態における炭素電極の高さ位置の変化を示すグラフである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態における温度変化を示すグラフである。
以下、本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のシリカガラスルツボで使用されるシリカガラスルツボ製造装置の一部を示す模式正面図である。本実施形態のシリカガラスルツボ製造装置1は、回転部(図示せず)によって回転可能とされシリカガラスルツボの外形を規定するモールド10を有する。
モールド10においては、シリカ粉供給部によって、モールド10その内部にシリカ粉が供給及び堆積されて所定厚さのシリカ粉層11が形成される。モールド10の内部には、その内表面に貫通するとともに減圧部(図示せず)に接続された減圧用流路12が複数設けられ、シリカ粉層11内部を減圧可能となっている。また、モールド10の上側位置にはアーク放電部として、電流供給部(図示せず)に接続された炭素電極13が設けられている。この炭素電極13により、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、アーク放電をおこなってモールド10内のシリカ粉層11を加熱熔融する。
炭素電極13は、電極位置設定部20により、図中矢印Tで示すように上下動可能とされ、高さ方向位置Hの設定が可能にされている。また、炭素電極13は、電極位置設定部20により電極開度可変とされ、図中矢印Dで示すように電極間距離Dなどを設定可能にされる。さらにこの電極位置設定部20により、モールド10との高さ以外の相対位置も設定可能になっている。
電極位置設定部20は、図1に示すように、炭素電極13を、その電極間距離Dを設定可能として支持する支持部21と、この支持部21を水平方向に移動可能とする水平移動部と、複数の支持部21およびその水平移動部を一体として上下方向に移動可能とする上下移動部とを有する。
支持部21においては、炭素電極13が角度設定軸22周りに回動可能に支持され、角度設定軸22の回転角度を制御する回転部を有している。
炭素電極13の電極間距離Dを調節するには、炭素電極13の角度を制御するとともに、水平移動部により支持部21の水平位置を制御する。また、上下移動部によって支持部21の高さ位置を制御して電極先端部13aのシリカ粉層11上端位置(モールド開口上端位置)に対する高さ位置Hを制御することが可能となる。
なお、図1においては、左端の炭素電極13のみに支持部21等を示しているが、他の電極も同様の構成によって支持されており、各炭素電極13の高さも個別に制御可能とすることができる。
図2は、図1の炭素電極位置を示す模式平面図(a)、模式側面図(b)である。炭素電極13は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電をおこなうよう同形状の電極棒とされ、図1,図2に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線13Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。
炭素電極13は、粒子径0.3mm以下、好ましくは0.1mm以下、さらに好ましくは粒子径0.05mm以下の高純度炭素粒子によって形成されている。また、その密度は1.30g/cm〜1.80g/cmのとき、電極各相に配置した炭素電極相互の密度差が0.2g/cm以下とされることが好ましい。
また、シリカガラスルツボ製造装置1は、少なくともモールド10内の熔融部分となるシリカ粉層11の温度を測定する温度測定部と、該温度測定部によって測定された温度が入力され、入力された温度に基づいて炭素電極13に供給する電流量を制御する制御部(図示せず)とを具備する。本実施形態における温度測定部は、モールド10内の熔融部分の温度を測定する放射温度計Camである。
放射温度計Camは、シリカ粉層11表面の熔融部分からの放射エネルギー光を集光する光学系と、この光学系で集光した光のスペクトルを得る分光部と、前記スペクトルから測定対象についての光を検出する検出素子とを有する。放射温度計Camは、アーク放電をおこなう炉内と炉外とを分離する隔壁SSの外側に設けられている。また、放射温度計Camは、隔壁SSに設けられた窓部を覆うフィルタFを通して、熔融部分を測定する。
放射温度計Camの検出素子のアナログ出力信号は、同期検出器で波長毎に分離され増幅器で増幅され、多チャンネル低分解能の小ビットのAD変換器を介して制御部(CPU)に伝送されて演算処理されて、所望の温度信号を得ることができる。この温度信号は、シリカガラスルツボ製造装置の制御部に出力される。また、温度信号は、LCD表示器等の表示部にも出力可能である。
放射温度計Camの測定温度範囲は400〜2800℃であることが好ましい。この場合、シリカガラスルツボ製造におけるシリカ粉およびこのシリカ粉の熔融した状態を400〜2800℃という高い温度範囲において連続して観測することができる。したがって、熔融の開始前から終了後および冷却完了状態まで温度を測定できる。なお、上記の範囲より低い温度範囲ではルツボ特性に与える影響が小さいため温度測定する意味があまりなく、上記の範囲よりも高い温度範囲では、特殊な温度測定装置が必要となるため、コストがかかる上、通常の製造における温度範囲を超える。上記測定温度範囲は、400、700、1000、1500、2000、2500、または2800°Cのいずれか2つの値の範囲内であっても良い。
また、本実施形態の放射温度計Camにおいては、測定波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定することが好ましい。この波長は、4.8、4.9、5.0、5.1、または5.2μmであってもよく、それらのいずれか2つの値の範囲内であってもよい。放射温度計Camを用いる場合の測定径は特に限定しないが、例えば100、50、40、または30mm以下であってもよい。この測定径が小さいと、熔融部分の正確な温度を測定しやすくなるため、測定径はある程度小さいことが好ましく、上記範囲内では特に30mm以下が好ましい。測定波長が上記範囲であれば、アーク放電中の炭素電極13から発生していると思われるCOによる吸収(COの吸収帯:波長4.2〜4.6μm)の温度測定への影響を排除できる。また、シリカガラスルツボ製造雰囲気となる大気中に含まれるHOの吸収帯である波長5.2〜7.8μmを避けることができる。
また、測定対象であるシリカガラスの表面温度を測定するために、波長範囲が4.8μm以上であれば、シリカガラスの透過率が0となり、その表面を容易に測定できる。
放射温度計Camは、測定波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを選択的に透過させるフィルタFを具備することが好ましい。このようなフィルタFは、BaFまたはCaFからなることが好適である。このようなフィルタFは、ルツボ内表面から放射される波長範囲の光に対する透過率が高い。従って、温度測定に用いられる光の強度が低減されない。
BaF またはCaFからなるフィルタFを具備する場合、BaFまたはCaFの透過率が低下する8〜14μmの波長範囲を利用しないことが好ましい。このような波長範囲を利用しなければ、透過率の低下を防ぎ、温度測定の正確性を向上させることができる。
なお、一般的に製造されているケイ酸塩ガラスは2.5μm前後の赤外線までであれば高い透明性を示すが、それ以上の波長になると、Si−O結合の振動による光吸収のために透過率が急激に減少し、ほとんど透過しなくなる。Si−O結合をもたないガラスはケイ酸塩ガラス比べるとよく赤外線を透過するが、安定性、化学的耐久性に劣り、実用的でない。より長波長の赤外線に対して高い透明性を示すガラスで、実用的・高い透過率を持つガラスとしては、フッ化物ガラスが挙げられる。フッ化物ガラスは安定性、化学的耐久性に優れ、紫外から赤外における広い波長域で高い透明性をもっている。そのため、上記BaFまたはCaFからなるフィルタF1を用いれば、精度の高い測定が可能である。
放射温度計Camと測定点Mとを結ぶ観測線Lは、炭素電極13から100mm以上離間していることが好ましい。前記観測線Lが炭素電極13から100mm以上離間していれば、炭素電極13付近で発生するアーク火炎および電極輻射の影響を低減して、温度測定の正確性をより向上させることができる。
前記観測線Lが炭素電極13からルツボ半径を超えて離間していると、ルツボ口径に対して設定距離が大きくなり所定の測定点Mの温度の測定が困難になる。また、測定点Mからの放射量が低減して放射温度計Camの出力が不足し、温度測定が不正確になる傾向にある。なお、ルツボ口径としては、例えば22インチ(55.88cm)、28インチ(71.12cm)、32インチ(81.28cm)または40インチ(101.6cm)であってもよく、それらいずれか2つの値の範囲内の口径であっても良い。
本実施形態では、1台の放射温度計Camを用い、シリカガラスルツボ10の内表面について、図3に示す底部11aの測定点Pから上端部11bの測定点Pまでの6箇所の温度を測定する。なお、測定点Pはコーナー部11c中間部の測定点、測定点Pは測定点Pと測定点Pとの中間の測定点、測定点Pはコーナー部11c上部の測定点、測定点Pは壁部11dの測定点である。ここで、いずれの測定点P〜Pの温度を測定する場合にも、放射温度計Cam及び測定点P〜Pは、これらを結ぶ直線がモールドの回転軸から100mm以上離間して設けられていることが好ましい。この場合、複数本の炭素電極及びアーク放電によって大きな影響を受けることなく、温度測定の精度が向上する。
ここで、コーナー部11cとは、円筒状の壁部11dと、一定曲率半径を有する底部11aとの間に位置し、これらをなめらかに接続する曲面状の部分のことである。
1台の放射温度計Camにより、測定点P〜Pの温度を測定するためには、放射温度計Camの水平方向に対する角度が変えられるようになっていればよい。放射温度計Camの水平面に対する角度は自動的に変わることが好ましい。放射温度計Camは、複数本の炭素電極の移動に追随して測定点P〜Pのうち測定対象とするものを変動させてもよい。ここで、シリカガラスルツボ10の内表面のどの帯領域が極大点に到達しようとするかは、複数本の炭素電極の移動によって変化する。しかしながら、この場合には、放射温度計Camは、複数本の炭素電極の移動に追随して測定点P〜Pのうち測定対象とするものを変動させるため、その変化に応じて極大点に到達しようとするシリカガラスルツボ10の内表面の帯領域の温度状態を正確に測定可能となるため、複数の測定帯にわたって温度の極大点を正確にかつ容易に検知できる。
あるいは、放射温度計Camは、複数設けられており、互いに異なる高さに位置する複数の測定点P〜Pの温度を測定してもよい。この場合にも、複数の測定帯にわたって温度の極大点を正確にかつ容易に検知できる。
図4は、本実施形態のシリカガラスルツボ製造方法における、ルツボ温度のフィードバック制御方法を示す概念図である。このフィードバック制御方法は、炭素電極と、放射温度計と、赤外線透過フィルタと、温度調節系と、制御系と、電極位置設定部とを有する装置によって実行される。
このフィードバック制御方法は、上記炭素電極によりアーク放電を生じさせモールド内の非導電性対象物(シリカ粉)を加熱熔融し、加熱熔融部分(測定点)における波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを、赤外線透過フィルタ越しに放射温度計によって検出する。放射温度計において、上記放射エネルギーを光学レンズ等で集光し、放射エネルギー量に比例した温度測定値へと変換し、温度調節系へ電流または電圧を出力する。温度調節計は、上記温度測定値と最適熔融温度とを比較し、適切な操作出力値に変換し、制御系へ電流または電圧を出力する。制御系は、上記操作出力値に基づいて電流値制御、電極開度制御、またはモールド高さ制御を行う。これにより、炭素電極に供給する電力、炭素電極位置状態、モールドと炭素電極との相対位置状態、モールド位置状態のいずれかを変動させることができる。
本明細書において最適熔融温度とは、経験的に、または、シミュレーションなどの計算的手法により求められるものである。例えば、多数のルツボに対して、ルツボを製造する際の加熱熔融時に、シリカ粉層の内表面が経時的にそれぞれどのような温度挙動を示すかを、放射温度計により温度データを取得する。一方、こうして製造された多数のルツボをそれぞれ用いて、CZ法によりシリコン単結晶を1400°C以上の高温で引き上げる。そして、CZ法により品質の良好なシリコン単結晶を生産性よく安定に製造できたルツボについての上記各温度データから、シリカ粉層の加熱熔融時におけるシリカ粉層の内表面の経時的な最適温度を経験的に、または、計算的手法により決定する。
次に、本発明の一実施形態に係る石英シリカガラスルツボの製造方法について説明する。 本実施形態のシリカガラスルツボの製造方法では、図5、6,7のフローチャートに示すように、シリカ粉供給(S701)、電極初期位置設定(S702)、アーク熔融(S703)、冷却(S704)、取り出し(S705)、および仕上げ処理(S706)を行う工程を有している。
シリカ粉供給(S701)において、モールド10の内表面にシリカ粉を堆積することによりシリカ粉層11を形成する。このシリカ粉層11は、モールド10の回転による遠心力により内壁面に保持される。
シリカ粉としては、内層に合成シリカ粉を使用し、外層に天然シリカ粉を使用することが好ましい。
ここで、合成シリカ粉とは、化学的に合成・製造したシリカ粉のことである。合成シリカ粉は非晶質である。合成シリカの原料は気体又は液体であるため、容易に精製することが可能であり、合成シリカ粉は天然シリカ粉よりも高純度化することができる。合成シリカ原料としては四塩化ケイ素などの気体の原料由来とケイ素アルコキシドのような液体の原料由来がある。合成シリカ粉では、すべての金属不純物を0.1ppm以下とすることが可能である。
合成シリカ粉のうち、ゾル−ゲル法により得られたものでは、アルコキシドの加水分解により生成したシラノールが通常50〜100ppm残留する。四塩化ケイ素を原料とする合成シリカガラスでは、シラノールを0〜1000ppmの広い範囲で制御可能であるが、通常塩素が100ppm程度以上含まれている。アルコキシドを原料とした場合には、塩素を含有しない合成シリカガラスを容易に得ることができる。
ゾル−ゲル法による合成シリカ粉は上述のように熔融前には50〜100ppm程度のシラノールを含有している。これを真空熔融すると、シラノールの脱離が起こり、得られるシリカガラスのシラノールは5〜30ppm程度にまで減少する。ただし、シラノール量は熔融温度、昇温温度等の熔融条件によって異なる。
一般に、合成シリカガラスは天然シリカガラスよりも高温における粘度が低いと言われている。この原因の一つとしてシラノールやハロゲンがSiO四面体の網目構造を切断していることが挙げられる。
合成シリカガラスでは、光透過率を測定すると、波長200nm程度までの紫外線の透過率が高く、紫外線光学用途に用いられている四塩化ケイ素を原料とした合成シリカガラスに近い特性である。
合成シリカガラスでは、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定してみても、後述する天然シリカガラスのような蛍光ピークは見られない。
天然シリカ粉とは、自然界に存在する石英原石を掘り出し、破砕・精製などの工程を経て得られるシリカ粉のことである。天然シリカ粉は、α−石英の結晶からなり、Al,Tiが1ppm以上含まれている。また、Al,Ti以外の金属不純物についても合成シリカ粉よりも含有量が多い。また、天然シリカ粉はシラノールをほとんど含まず、天然シリカ粉を熔融して得られるガラスのシラノール量は50ppm未満である。
天然シリカガラスでは、光透過率を測定すると、主に不純物として約1ppm含まれるTiのために波長250nm以下になると急激に透過率が低下し、波長200nmではほとんど透過しない。また245nm付近に酸素欠乏欠陥に起因する吸収ピークが見られる。
天然シリカガラスでは、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定すると、280nmと390nmに蛍光ピークが観測される。これらの蛍光ピークは、ガラス中の酸素結合欠陥に起因するものである。
ガラス材料が天然シリカであるか合成シリカであるかは、含有する不純物濃度を測定する方法、シラノール量を測定する方法、あるいは、光透過率を測定する方法、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定する方法により、判別することができる。
シリカ粉は、シリカ粉の他に、二酸化ケイ素(シリカ)を含む、水晶、珪砂等、シリカガラスルツボの原材料として周知の材料の粉体を含んでもよい。
電極初期位置設定(S702)を行う工程においては、図1、図2に示すように、電極位置設定部20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持し、かつ、それぞれの軸線13Lが角度θ1を維持しつつ、図2に示すように、先端13aで互いに接触するように電極初期位置を設定する。同時に、モールド10の縁からの電極先端までの高さ寸法である電極高さ位置Hあるいは、炭素電極13で形成される逆三角錐の中心軸とされる電極位置中心軸とモールド10の回転軸線との位置および角度からなるモールド−電極相対位置状態の初期状態を設定する。
アーク熔融(S703)を行う工程においては、電極13の位置設定を行って、保持されたシリカ粉層11をアーク放電部で加熱しつつ、減圧通路12を通じて減圧することにより、シリカ粉層11が溶けてシリカガラス層を形成する。
アーク熔融(S703)を行う工程は、電力供給開始(S801)、電極位置調整(S802)、モールド内部の温度測定(S803)、極大値は既に観察されたかどうかの判断(S808)、加熱継続(S809)、モールド内部の温度が基準温度に対して所定の範囲内かどうかの判断(S804)、アーク熔融部分の温度制御(S805)、アーク熔融終了時刻かどうかの判断(S806)、および電力供給終了(S807)を行う工程を有する。電力供給開始(S801)においては、図示しない電力供給部から、上述したように設定される電力量として炭素電極13に電力供給を開始する。この状態では、アーク放電は発生しない。
アーク熔融(S703)を行う工程においては、電極位置設定部20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持するか、その角度を変更して電極間距離Dを拡大する。これにより、炭素電極13間でアーク放電を発生させる。その際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm〜1,700kVA/cmとなるように電流供給部により供給電力を調整する。
上記電力は、各炭素電極13における電力密度が40、100、500、1000、1500、または1,700kVA/cmとなるか、それらいずれか2つの値の範囲内になるように電力供給部により供給電力を制御しても良い。
また、電極位置設定部20により、角度θ1を維持した状態で、シリカ粉層11の熔融に必要な熱源としての条件を満たすように、電極高さ位置Hなど、モールド−電極の相対位置状態を調整する。モールドと電極を離間させる際には、電極位置設定部20によって電極の位置をモールドから遠ざけても良く、制御系によってモールドの位置を電極から遠ざけても良い。モールドと電極を接近させる際には、電極位置設定部20によって電極の位置をモールドに近づけても良く、制御系によってモールドの位置を電極に近づけても良い。
本実施形態におけるアーク熔融(S703)を行う工程では、炭素電極13の高さ位置を図8に示すように変化させる。すなわち、電極初期位置設定(S702)を行う工程での炭素電極13の高さ位置をH1で示す位置とし、電力供給開始(S801)を行う工程にて時刻t0で電流供給を開始し、その後電極位置調整(S802)を行う工程にて時刻t1で高さ位置を低下し始め、時刻t2で高さ位置をH2で示す位置とし、電力供給終了(S807)を行う工程にて時刻t3で電流供給を停止する。
また、本実施形態におけるアーク熔融(S703)を行う工程では、電力供給開始(S801)を行う工程の開始から、モールド内部のシリカ粉層11の測定点P〜Pの温度を放射温度計Camにより測定する。いずれの測定点P〜Pにおいても、アーク熔融(S703)を行う工程でのシリカ粉層11の温度は、図9に示すように、アーク熔融(S703)を行う工程の初期に、温度の極大点Tpが現れる。この極大点Tpの温度および現れる時間は、使用するシリカ粉によって異なる。なお、図9において、Tm1は炭素電極13の位置H1での温度、Tm2は位置H2での温度である。
本実施形態では、測定点P〜Pごとに所定の熔融時間の範囲内で極大点が検知されるようにシリカ粉層11の熔融条件を調整する。ここで、所定の熔融時間は、測定点P〜Pごとに設定されるが、通常、測定点P〜Pのいずれについても5〜10秒の範囲内で、Pについては60秒付近である。極大点が検知される順序は、通常、測定点Pが最も早く、測定点Pが最も遅い。また、熔融条件としては、炭素電極13への電流供給量、炭素電極13の位置、モールド10と炭素電極13との相対位置、モールドの位置などが挙げられる。
炭素電極13の位置は、例えば、複数の炭素電極13が互いになす角度である電極開度や電極先端の水平方向の位置あるいは電極先端の高さ方向の位置、および、複数の電極で形成されるアーク火炎の噴出方向である電極中心方向の向きを意味する。また、モールド10と炭素電極13との相対位置は、例えば、モールド10の回転軸方向と電極中心方向との相対位置、および、モールド10とアーク発生位置と見なせる電極先端との相対高さ位置(高さ)、モールド10と電極先端との相対水平方向位置(偏心等)を意味する。また、モールド位置は、例えば、モールド回転中心軸線の方向などを意味する。
熔融条件の調整では、例えば、所定の熔融時間より早く極大点が現れてしまう傾向を示す場合には、炭素電極13への電流供給量を減らしたり、炭素電極13をシリカ粉層11から引き離すなどして温度を下げる操作を行う。一方、所定の熔融時間より遅く極大点が現れてしまう傾向を示す場合には、炭素電極13への電流供給量を増やしたり、炭素電極13をシリカ粉層11に近づけるなどして温度を上げる操作を行う(図7を参照)。
電力供給終了(S807)を行う工程においては、シリカ粉層11が所定の状態になった後に、電力供給部による電力供給を停止する。このアーク熔融によって、シリカ粉層11を熔融してシリカガラスルツボを製造する。このアーク熔融(S703)を行う工程においては、モールド10の回転状態を図示しない制御部により制御する。
冷却(S704)を行う工程では、上記アーク熔融工程で得たシリカガラスルツボを冷却する。取り出し(S705)の工程では、冷却したシリカガラスルツボをモールド10から取り出す。仕上げ処理(S706)では、高圧水を外周面に噴射するホーニング処理、ルツボ高さを所定の寸法にするリムカット処理、ルツボ内表面をフッ酸等により洗浄する洗浄処理等が行われる。以上の工程を経ることにより、石英シリカガラスルツボが得られる。
本実施形態においては、上記のアーク熔融(S703)および冷却(S704)を行う工程において、モールド内部を温度測定部により温度測定することができる。この際、電力供給開始(S801)から、取り出し(S705)前までにおいて、温度測定を行うことができる。なお、これらの工程の一部分だけ温度測定を行うことも可能である。
以上説明したシリカガラスルツボ製造方法では、シリカ粉層11の内表面の測定点P〜Pで温度をモールドを回転させながら測定し、測定点P〜Pごとに設定した所定の熔融時間の範囲内で、各測定点にて極大点Tpが検知されるようにシリカ粉層11の熔融条件を調整する。この方法によれば、シリカ粉層の熔融状態を正確に把握することができ、従ってアーク放電をより精密に制御することができ、シリカガラスルツボの内表面の特性を向上させることができる。
透明シリカガラス層の気泡含有率は、光学的検出手段を用いて非破壊的に測定することができる。光学的検出手段は、検査するシリカルツボの内表面および内表面近傍の内部に照射した光の反射光を受ける受光装置を備える。照射光の発光手段は光学的検出手段に内蔵されたものでもよく、また外部の発光手段を利用するものでもよい。また、光学的検出手段は、シリカルツボの内表面に沿って回動操作できるものを用いることができる。照射光としては、可視光、紫外線および赤外線のほか、X線もしくはレーザー光などを利用でき、反射して気泡を検出できるものであれば何れも適用できる。受光装置は照射光の種類に応じて選択されるが、例えば受光レンズ及び撮像部を含む光学カメラを用いることができる。表面から一定深さに存在する気泡を検出するには、光学レンズの焦点を表面から深さ方向に走査すればよい。上記光学検出手段による測定結果は画像処理装置に取り込まれることで、気泡含有率を算出できる。詳細には、光学カメラを用いてルツボ内表面の画像を撮像し、ルツボ内表面を一定面積ごとに区分して基準面積S1とし、この基準面積S1ごとに気泡の占有面積S2を求め、P(%)=(S2/S1)×100により気泡含有率P(%)が算出される。なお、気泡測定体積は3mm×3mm×奥行0.15mmであり、測定できる最小の気泡サイズは50μmである。
本実施形態では、コーナー部11cの測定点P,Pでも温度を測定して温度の極大点を検知するが、コーナー部11cでは、重力による壁部11dからの熔融物の下降あるいはモールド10の遠心力による底部11aからの熔融物の上昇によって、ルツボ肉厚が増大する傾向にある。したがって、ルツボ内表面の特性を向上させるためには、コーナー部11cの温度を測定することは、より効果的である。コーナー部11cの温度を測定し、温度の極大点が所定の熔融時間の範囲内にすれば、ルツボ内表面の特性をより一層精密に制御できる。
本実施形態では、測定点P〜Pごとに所定の熔融時間の範囲内で上記極大点が検知されるようにシリカ粉層11の熔融条件を調整してもよい。この場合、シリカ粉層の熔融条件を非常に高精度に調整することができ、シリカガラスルツボの内表面の特性をより改善できる。
本実施形態では、シリカ粉層11の温度測定では、放射温度計Camにより波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定してもよい。この場合、2000℃を超えるような過酷な環境で熔融されるシリカ表面付近における温度状態をリアルタイムで正確に測定可能となるため、温度の極大点を正確にかつ容易に検知できる。
本実施形態では、放射温度計Cam及び上記測定点P〜Pは、放射温度計Cam及び上記測定点P〜Pを結ぶ直線が、モールドの回転軸から100mm以上離間して設けられてもよい。この場合、複数本の炭素電極及びアーク放電によって大きな影響を受けることがなく、温度測定の精度が向上する。
本実施形態では、放射温度計Camは、複数本の炭素電極の移動に追随して測定点P〜Pのうち測定対象とするものを変動させてもよい。この場合、単一の放射温度計を用いて、複数の測定点での極大点を検知できる。
本実施形態では、放射温度計Camは、複数設けられており、互いに異なる高さに位置する複数の測定点P〜Pの温度を測定してもよい。この場合に、複数の測定点での極大点を検知できる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。また、上記実施形態に記載の構成を組み合わせて採用することもできる。例えば、電極の本数、配置状態、供給電力方式は上記の構成に限ることはなく、他の構成を採用することもできる。
また、測定点は2箇所以上の複数であれば、6箇所に限らない。温度測定部(放射温度計)は1台でなく、2台以上具備して、複数の測定点の温度を同時に測定してもよい。また、測定点は任意であり、目的に応じて適宜設定すればよい。
また、別の実施形態では、前記極大点が検知されない場合でも熔融条件を調整しない。この場合、所定の熔融時間に温度の極大点が現れなかった場合には、例えば、そのシリカガラスルツボの製造を中止して、製品から除外する。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
口径610mm(24インチ)のシリカガラスルツボを製造した。この際、図1に示す電極位置設定手段部20により、電極先端部13aの高さ位置Hを図8に示すように基準位置が経時変化するように設定した。時刻t0からt1までは高さ位置H1、時刻t2からt3までは高さ位置H2とするとともに、それぞれの高さ位置が、H1>H2となるように設定した。
同時に、図3に示す複数の測定点P〜Pのアーク熔融中の温度を6つの放射温度計Camを用いて測定した。例えば、コーナー部11cの測定点Pでは、アーク溶融熔融工程の初期(5〜10秒の範囲内)に、図9に示す極大点が観測された。また、測定点P〜P、P〜Pでも同様に極大点が観測された。(測定点P〜P、P〜Pの測定結果は不図示)。
次いで、この測定点Pでの極大点が観測された時の温度が2100℃または1700℃のサンプルについて、測定点P〜P、P〜Pでも所定の熔融時間(測定点P〜P、Pのいずれについても5〜10秒の範囲内、Pについては60秒以下)の範囲内で上記極大点が検知されるようにシリカ粉層11の熔融条件を調整した。
そして、下記の条件で温度制御を行いながらさらにアーク熔融を行うことでシリカガラスルツボを製造した(それぞれ実施例1、実施例2)。ここで、下記条件に記載の基準温度とは、極大点が観測された時の温度のことである。なお、温度制御は、高さ位置Hの微調整、および供給電力の微調整により行った。またこのときのアーク熔融中の温度は、放射温度計を用いて、波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出することによって測定した。
・実施例1
基準温度:2100℃
温度制御条件:t0〜t1においては、基準温度に対する温度比率が90〜110%(約1900℃〜約2300℃)になるように制御。t2〜t3においては、基準温度に対する温度比率が110〜129%(約2300℃〜約2700℃)になるように制御。
・実施例2
基準温度:1700℃
温度制御条件:t0〜t1においては、基準温度に対する温度比率が89〜112%(約1500℃〜約1900℃)になるように制御。t2〜t3においては、基準温度に対する温度比率が112〜135%(約1900℃〜約2300℃)になるように制御。
なお、アーク熔融工程では、電極位置またはモールド高さを制御することにより、アークをかける箇所と温度測定箇所を追随させて行った。
さらに、実施例1および2と同様の製造方法において、極大点が観測された時の温度が2100℃または1700℃のシリカガラスルツボを、温度制御せずに製造した(それぞれ比較例1、比較例2)。
表1は、実施例1〜2、および比較例1〜2のシリカガラスルツボの製造中に、測定点P〜Pにおいて極大点が現れたか否かを示す。さらに、測定点P〜Pでの肉厚、気泡含有率、気泡の偏在を調べ、次に表2〜表4の基準に基づき評価を行った。その結果を表5〜6に示す。





この結果から、測定点P〜Pのいずれでも所定の熔融時間(測定点P〜Pのいずれについても5〜10秒の範囲内、Pについては60秒以下)の範囲内で上記極大点が検知されるようにシリカ粉層の熔融条件を調整した実施例1及び実施例2では、所望の肉厚、気泡含有率、気泡の偏在を有するシリカガラスルツボを製造することができることがわかる。即ち、所定の熔融時間内に極大点が検出できるように熔融条件を制御することで、単結晶の引き上げにより適したシリカガラスルツボの製造に成功した。
この極大点は、本実施例において初めて見いだされたものであり、この極大点を温度制御の基準とする方法は、従来の制御方法とは一線を画した画期的な結果である。なお、この極大点が観測される原因は定かではないが、シリカ粉がシリカガラスに変わるときに生じた現象と考えられる。
また温度を測定する際にルツボが回転しているので、一点の温度測定は、その一点を含む円周上の温度測定となるまた、本実施例ではアークをかける箇所と温度測定箇所を追随させて行っているため、熔融条件を調整したときの温度変化を高い精度で検出できた。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1...石英シリカガラスルツボ製造装置、
10...モールド
11...シリカ粉層
12...減圧通路
13...炭素電極
13a...電極先端部
13L...軸線
20...電極位置設定手段部
21...支持部
22...角度設定軸
Cam...放射温度計
SS...隔壁
F1...フィルタ

Claims (6)

  1. シリカガラスルツボを製造する方法であって、
    シリカ粉をルツボ成形用のモールド内部に供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、複数本の炭素電極によるアーク放電でシリカ粉層を熔融するアーク熔融工程とを有し、
    前記アーク熔融工程では、シリカ粉層の内表面に設定した互いに異なる高さに位置する複数の測定点の温度を前記モールドを回転させながら測定し、各測定点にて熔融の初期に現れる最初の温度の極大点を検知するように前記アーク放電を制御することを特徴とするシリカガラスルツボの製造方法。
  2. 測定点ごとに所定の熔融時間の範囲内で前記極大点が検知されるようにシリカ粉層の熔融条件を調整することを特徴とする請求項1に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  3. シリカ粉層の温度測定では、放射温度計により波長4.8〜5.2μmの放射エネルギーを検出して温度を測定することを特徴とする請求項1または2に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  4. 前記放射温度計及び前記測定点は、前記放射温度計及び前記測定点を結ぶ直線が前記モールドの回転軸から100mm以上離間して設けられていることを特徴とする請求項3に記載のシリカガラスの製造方法。
  5. 前記放射温度計は、前記複数本の炭素電極の移動に追随して測定点を変動させることを特徴とする請求項3又は4に記載のシリカガラスの製造方法。
  6. 前記放射温度計は、複数設けられており、互いに異なる高さに位置する複数の測定点の温度を測定することを特徴とする請求項3又は4に記載のシリカガラスの製造方法。
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