JP2012148363A - ツルーイング方法および研削盤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を砥石車7の幅より広い間隔でツルーイング装置11の回転軸に取り付ける。第1ツルーイング工程では粗ツルーイングロール9を先行させて粗ツルーイングを行った後に、仕上ツルーイングロール10と砥石車7を接触させることにより、砥石車7と仕上ツルーイングロール10の相対位置を決める。第2ツルーイング工程では仕上ツルーイングロール10のみを使用して仕上ツルーイングを行う。
【選択図】図1
Description
また、高価なCBN砥粒を用いた砥石車のツルーイングでは砥石の除去量を必要最小限とすることが重要である。このため、1個のツルーイングロールと、砥石車外周面とツルーイングロール外周面の正確な相対位置を検知する高精度な検知センサーを備えたツルーイング装置用いて2段階のツルーイング条件を変更してツルーイングを行う従来技術2がある。
従来技術2では、粗ツルーイングではツルーイングロールの消耗の低減を図り、仕上ツルーイングでは砥石車の切味の向上を図っているが、1個のツルーイングロールを用いてツルーイング条件のみの変更で対応しているため、最適化に限界がある。また、高精度な検知センサーを用いるため、ツルーイング装置が高価となり、相対位置を検知するために余分な検知時間を要する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高精度な検知センサーを用いることなく、短時間に砥石車の外周面を最適な状態に成形できるツルーイング方法および研削盤を提供することを目的とする。
前記複数のツルーイング工具を夫々所定の切込み位置で前記砥石車に順次作用させてツルーイングをする第1ツルーイング工程の後に、
前記第1ツルーイング工程において最後に切込みをしてツルーイングを行った前記ツルーイング工具である仕上ツルーイング工具を用いて、ツルーイングをする第2ツルーイング工程を備えることである。
前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを、同一回転軸で保持し回転させ、かつ回転軸方向において前記砥石車の幅より広い間隔で配置し、
前記砥石車の幅方向に前記砥石車と前記ツルーイング工具を相対移動することでツルーイングすることである。
1枚の仕上ツルーイングロールと、
回転軸方向において砥石車の幅より広い間隔で前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを保持して回転するツルーイング装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りするトラバース送り装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の径方向に相対的に切込み送りする切込み送り装置と、
全ての前記粗、仕上ツルーイングロールを前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることで前記砥石車に順次作用させてツルーイングをし、切込みをした最後のツルーイングを前記仕上ツルーイングロールを用いて行う第1ツルーイング工程の後に、前記仕上ツルーイングロールのみを用いて、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることでツルーイングをする第2ツルーイング工程を実施すべく、前記ツルーイング装置と、前記トラバース送り装置と、前記切込み送り装置とを制御する制御装置と、
を備えることである。
第1ツルーイング工程の最後に仕上用の仕上ツルーイング工具を砥石車に接触作用させることで、砥石車の外周面と仕上ツルーイング工具のツルーイング作用部の相対位置を正確に決めることができる。このため、第1ツルーイング工程から第2ツルーイング工程へ移行するとき、砥石車の外周と仕上ツルーイング工具のツルーイング作用部の相対位置が決まっているため、特別な位置検知手段を用いることなく短時間で位置決めでき、かつ第2ツルーイング工程において仕上ツルーイング工具を正確に切込みできる。
第2ツルーイング工程において仕上げツルーイングに適した仕上ツルーイング工具を用いてツルーイングできるため、砥石車の研削性能を最適にできる。
粗ツルーイングロールと仕上ツルーイングロールを同一回転軸に砥石車の幅より広い間隔で配置しているので、第2ツルーイング工程において砥石車の幅方向に砥石車と仕上ツルーイングロールを相対移動することで仕上ツルーイングロールのみを用いたツルーイングが可能となる。
粗用ツルーイングロールで砥石車を除去した後に仕上用の仕上ツルーイングロールを砥石車に接触作用させることで砥石車の外周面と仕上ツルーイングロールの外周面の相対位置を正確に決めることができる。このため、第2ツルーイング工程へ移行するとき砥石車の外周と仕上ツルーイングロールの外周面の相対位置が決まっているため短時間で移行でき、第2ツルーイング工程において仕上ツルーイングロールを正確に切込みできる。
ツルーイングロールを同一軸に回転支持することでツルーイングロール相互の位置誤差が無くなり、ロール駆動装置を1台とでき安価な構成で複数のツルーイングロールを用いたツルーイングを実現できる。粗ツルーイングロールと仕上ツルーイングロールを砥石車の幅より広い間隔で配置しているので、砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをする仕上ツルーイングロールのみを用いたツルーイングが可能となる。
図1、図2に示すように、研削盤1は、ベッド2を備え、ベッド2上にX軸方向に往復可能な砥石台3と、X軸に直交するZ軸方向に往復可能なテーブル4を備えている。砥石台3は砥石車7を回転自在に支持し、砥石車7を回転させる回転モータ(図示省略する)を備えている。テーブル4上には、工作物Wの一端を把持して回転自在に支持し主軸モータ(図示省略する)により回転駆動される主軸5と、工作物Wの他端を回転自在に支持する心押し台6を備えており、工作物Wは主軸5と心押し台6により支持されて、研削加工時に回転駆動される。ツルーイングモータ12により回転駆動されるツルーイング工具としての粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を回転自在に支持したツルーイング装置11が、主軸5に付設されている。
砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10を回転させた状態で、ツルーイング装置11をZ軸方向にテーブル4により移動させ、砥石車7の凸部7aと粗ツルーイングロール9が接触できる図5に示すZ軸方向位置Zaへ割出す。このときの砥石車7と粗、仕上ツルーイングロール9、10の相対位置を図6(a)に示す(STP1)。砥石車7をX軸方向に粗ツルーイングロール9に接近するように前進させる(STP2)。砥石車7の凸部7aと粗ツルーイングロール9が接触したら砥石車7の送りを停止する。このときの砥石車7と粗ツルーイングロール9の接触は、モータ動力検知手段331によりツルーイングモータ11の動力が変動したことにより検知する(STP3)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の左方向へトラバースさせ、砥石車7と粗ツルーイングロール9の接触が終了する図5に示すZ軸方向位置Zbへ割出す。このときの砥石車7とツルーイングロールの相対位置を図6(b)に示す(STP4)。砥石車7を所定の粗切込み量X1だけX軸方向に前進させることにより、粗ツルーイングロール9と仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP5)。
砥石車7を所定の仕上切込み量X2だけX軸方向に前進させることにより、仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP9)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の左方向へトラバースさせ仕上ツルーイングロール10で砥石車7を仕上ツルーイングしながら、Z軸方向位置Zdまで送る。位置Zdは図6(d)に示すように仕上ツルーイングロール10が砥石車7の左端に位置し、粗ツルーイングロール9が砥石車7の右端に位置し、どちらのツルーイングロールも砥石車7に接触しない位置である。(STP10)。砥石車7を所定の仕上切込み量X2だけX軸方向に前進させることにより、仕上ツルーイングロール10を砥石車7に切込む(STP11)。ツルーイング装置11を、テーブル4によりZ軸の右方向へトラバースさせ仕上ツルーイングロール10で砥石車7を仕上ツルーイングしながら、Z軸方向位置Zcまで送る(STP12)。
また、粗ツルーイングロール9を破砕性が小さく粒径の大きなダイアモンドを用いて耐磨耗性の大きな特性とすることで、高能率で、粗ツルーイングロール9の消耗の少ない粗ツルーイングが可能となる。仕上ツルーイングロール10を粒径の小さなダイアモンドを用いてロール幅を小さくすることで、微小な切り込みでも砥石車7に大きな面圧を付与することができ、砥石車7の砥粒を微細破砕できる仕上ツルーイングが可能となる。
また、ツルーイングロールをテーブル側に固定した複数のツルーイング装置に分散取り付けし、夫々の回転速度を最適に設定してもよい。
ツルーイングモータ12の動力を検知して粗ツルーイングロール9と砥石車7の接触を検知したが、粗ルーイングロール9のアコースティックエミッション(AE)信号など他の検知手段を用いてもよい。
Claims (3)
- 複数のツルーイング工具を用いた砥石車のツルーイング方法において、
前記複数のツルーイング工具を夫々所定の切込み位置で前記砥石車に順次作用させてツルーイングをする第1ツルーイング工程の後に、
前記第1ツルーイング工程において最後に切込みをしてツルーイングを行った前記ツルーイング工具である仕上ツルーイング工具を用いて、ツルーイングをする第2ツルーイング工程を備えるツルーイング方法。 - 前記ツルーイング工具が粗ツルーイングロールと1枚の仕上ツルーイングロールであり、
前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを、同一回転軸で保持し回転させ、かつ回転軸方向において前記砥石車の幅より広い間隔で配置し、
前記砥石車の幅方向に前記砥石車と前記ツルーイング工具を相対移動することでツルーイングする、請求項1記載のツルーイング方法。 - 粗ツルーイングロールと、
1枚の仕上ツルーイングロールと、
回転軸方向において砥石車の幅より広い間隔で前記粗ツルーイングロールと前記仕上ツルーイングロールを保持して回転するツルーイング装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りするトラバース送り装置と、
前記ツルーイング装置と前記砥石車を、前記砥石車の径方向に相対的に切込み送りする切込み送り装置と、
全ての前記粗、仕上ツルーイングロールを前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることで前記砥石車に順次作用させてツルーイングをし、切込みをした最後のツルーイングを前記仕上ツルーイングロールを用いて行う第1ツルーイング工程の後に、前記仕上ツルーイングロールのみを用いて、前記砥石車の幅方向に相対的にトラバース送りをすることでツルーイングをする第2ツルーイング工程を実施すべく、前記ツルーイング装置と、前記トラバース送り装置と、前記切込み送り装置とを制御する制御装置と、
を備える研削盤。
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