JP2012147602A - 永久磁石の製造方法および永久磁石の製造装置 - Google Patents

永久磁石の製造方法および永久磁石の製造装置 Download PDF

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健 荒木
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Abstract

【課題】思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石を回収できる永久磁石の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】回転子2に形成された磁石収容孔16の内部に固定された永久磁石17を取り出す永久磁石の製造方法であって、回転子2を加熱する工程と、磁石収容孔16の内部から、強磁性体を含む材料で形成された消磁ホルダ3へ永久磁石17を移動させる工程と、消磁ホルダ3に磁気吸着力によって保持された永久磁石17を加熱することにより永久磁石17を減磁する工程と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、可動子または固定子に形成された貫通孔の内部に固定された永久磁石を取り出す永久磁石の製造方法および製造装置、貫通孔から取り出された永久磁石をリサイクルして永久磁石を製造する永久磁石の製造方法に関するものである。
IPM(Interior Permanent Magnet)モータでは、回転子鉄心に貫通孔である磁石収容孔が形成され、この磁石収容孔の内部に永久磁石が固定されている。従来、回転子鉄心を加熱することによって、永久磁石の固定に用いられる樹脂を半溶解させて永久磁石の固定を緩め、その後、永久磁石を磁石収容孔から押し出して取り出していた。(例えば、特許文献1参照)
特開2010−110167号公報(第5頁、図1)
このような回転子鉄心に埋め込まれた永久磁石を取り出す方法にあっては、磁石収容孔から押し出された永久磁石が磁気吸引力によって思わぬ箇所に吸着したり、その際に割れたり砕けたりするという問題点があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石を回収できる永久磁石の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
この発明に係る永久磁石の製造方法は、可動子または固定子に形成された貫通孔の内部に固定された永久磁石を取り出す永久磁石の製造方法であって、可動子または固定子を加熱する工程と、貫通孔の内部から、強磁性体を含む材料で形成された永久磁石ホルダへ永久磁石を移動させる工程と、永久磁石ホルダに磁気吸着力によって保持された永久磁石を加熱することにより永久磁石を減磁する工程と、を備えたものである。
また、この発明に係る永久磁石の製造装置は、可動子または固定子に形成された貫通孔の内部に固定された永久磁石を取り出す永久磁石の製造装置であって、可動子または固定子を加熱する第1加熱装置と、強磁性体を含む材料で形成され、貫通孔の内部から取り出された永久磁石を磁気吸着させて保持する永久磁石ホルダと、貫通孔の内部から永久磁石ホルダへ永久磁石を移動させる磁石移動手段と、永久磁石ホルダに保持された永久磁石を加熱することにより永久磁石を減磁する第2加熱装置と、を備えたものである。
この発明に係る永久磁石の製造方法によれば、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石を回収できる。
また、この発明に係る永久磁石の製造装置によれば、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石を回収できる。
この発明の実施の形態1における永久磁石の製造装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における回転子および誘導加熱コイルを示す上面図である。 この発明の実施の形態1における永久磁石の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における永久磁石の製造方法の一部を示す断面図である。 この発明の実施の形態2における永久磁石の製造装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態2における回転子の一部を拡大して示す上面図である。 この発明の実施の形態4における永久磁石の製造方法を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態5における永久磁石の製造方法を示すフローチャートである。
実施の形態1.
まず、この発明の実施の形態1における永久磁石の製造装置1aの構成を説明する。図1は、この発明の実施の形態1における永久磁石の製造装置1aを示す断面図である。
図1において、IPMモータの回転子2が、消磁ホルダ3上に載置され固定されている。そして、誘導加熱コイル6が、誘導加熱コイル用アクチュエータ7によって上下動可能となっており、回転子2の外周を囲むように配置されている。尚、図1に示す状態から、誘導加熱コイル用アクチュエータ7によって誘導加熱コイル6を下方に移動させると、誘導加熱コイル6は消磁ホルダ3の外周を囲むようになる。また、回転子2の上方には、複数の押圧棒8が配置され、これら押圧棒8は押圧棒用アクチュエータ11によって上下動可能となっている。
次に、回転子2について説明する。図2は、この発明の実施の形態1における回転子2および誘導加熱コイル6を示す上面図である。尚、図2においては、回転子2の下方に設置された消磁ホルダ3の位置を二点鎖線で示している。また、図1は、図2におけるA−A断面と同じ断面で切ったときの永久磁石の製造装置1aの断面図を示している。図1および図2に示すように、回転子2は、略円柱状の回転子鉄心12と、回転子鉄心12に固定されたシャフト13と、を有している。シャフト13の中心軸と回転子鉄心12の中心軸とは一致しており、これら中心軸が回転子2の回転軸となる。
回転子鉄心12は、回転子2の回転軸とほぼ平行に延びるように形成された貫通孔である磁石収容孔16を複数有しており、それぞれの磁石収容孔16の内部には永久磁石17が固定されている。複数の磁石収容孔16は、図2に示すように、回転子2の回転軸を中心とする略円状に点在するように配置される。そして、回転子鉄心12の円周面を囲むように誘導加熱コイル6が配置される。尚、図2では、6個の磁石収容孔16が形成された例を示したが、磁石収容孔16の個数は、これに限ることはなく、さらに複数に限ることもなく1個でもよい。
次に、永久磁石17について説明する。永久磁石17は、例えばネオジム磁石(Nd−Fe−B系磁石)、サマリウムコバルト磁石(Sm−Co系磁石)、プラセオジム磁石(Pr−Co系磁石)などといった希土類元素を含む材料で形成された希土類磁石である。そして、永久磁石17は、磁石収容孔16の内部に焼きばめによってそれぞれ固定されている。
次に、消磁ホルダ3について説明する。消磁ホルダ3は、複数の永久磁石17を一度に保持可能な永久磁石ホルダである。消磁ホルダ3は略円筒状に形成され、その中心軸が回転子2の回転軸とほぼ一致するように、消磁ホルダ3上部に回転子2が載置されて固定される。消磁ホルダ3上部と回転子鉄心12の下面とは接触しており、消磁ホルダ3の外周面の一部と各磁石収容孔16の内面の回転子鉄心12の中心軸側の面の一部とは、段差がほとんど無いように、つまり略同一平面になるように設置される。ただし、永久磁石17の移動に問題が無い程度の段差であればあっても構わない。また、消磁ホルダ3上部と回転子鉄心12の下面とは、必ずしも接触している必要はなく、永久磁石17の移動に問題が無い程度の隙間であればあっても構わない。
そして、この消磁ホルダ3は、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性体を含む材料で形成される。例えば、S50Cに代表される炭素鋼(Fe−C系合金)、ケイ素鋼(Fe−Si系合金)、パーマロイのようなFe−Ni系合金、パーメンジュールなどのFe−Co系合金などが用いられるが、強磁性体を含んでいればこれらに限ることもなく、もちろん強磁性体単体で形成してもよい。このように消磁ホルダ3を、強磁性体を含む材料で形成することにより、消磁ホルダ3は永久磁石17の磁気吸着力によって永久磁石を保持することができる。
次に、誘導加熱コイル6について説明する。誘導加熱コイル6は、ソレノイド型のコイルであって、電源(図示せず)に接続され、数kHz程度〜100kH程度の交流電流を通電できるようになっている。また、誘導加熱コイル6は、誘導加熱コイル用アクチュエータ7によって上下動可能になっている。誘導加熱コイル用アクチュエータ7で移動させることにより、誘導加熱コイル6を、回転子鉄心12の円周面を囲むように配置したり、消磁ホルダ3の外周面を囲むように配置したりできる。
次に、押圧棒8について説明する。押圧棒8は磁石収容孔16と同じ数だけ設けられ、ここでは、磁石収容孔16が6個であるため、押圧棒8は6本設けられる。そして、各押圧棒8は、押圧棒用アクチュエータ11によって一度に上下動可能となっている。また、各押圧棒8は、回転子鉄心12の各磁石収容孔16の上方に位置し、押圧棒8の長手方向が、磁石収容孔16が回転子鉄心12を貫通する方向(図1における上下方向、図2における紙面垂直方向)とほぼ等しくなるように配置される。押圧棒8の、長手方向と垂直な断面の大きさは、磁石収容孔16内に挿入可能な大きさとなっている。これにより、図1の状態から、押圧棒用アクチュエータ11によって各押圧棒8を下方に移動させると、各押圧棒8は、各永久磁石17を各磁石収容孔16の内部から押し出して消磁ホルダ3の外周面上へ移動させながら、各磁石収容孔16内に挿入されていくこととなる。このとき、各永久磁石17は、各磁石収容孔16の内面上および消磁ホルダ3の表面上を滑りながら移動することとなる。
次に、この発明の実施の形態1における永久磁石の製造装置1aを用いた永久磁石の製造方法について説明する。図3〜図4は、この発明の実施の形態1における永久磁石の製造方法の一部を示す断面図である。
まず、図1に示すように、消磁ホルダ3上に回転子2を固定する。そして、誘導加熱コイル6を回転子鉄心12の円周面を囲むように、つまり、誘導加熱コイル6の内部に回転子2が挿入された状態となるよう配置する。そして、各押圧棒8が回転子鉄心12の各磁石収容孔16の上方に位置するように配置する。
次に、誘導加熱コイル6に、電源(図示せず)から数kHz程度〜100kH程度の交流電流を流す。すると、回転子鉄心12に渦電流が流れてジュール加熱され、各磁石収容孔16が熱膨張によって広がる。永久磁石17は、回転子鉄心12と比べて固有抵抗が1桁以上高いため渦電流が流れにくく、あまり加熱されないのでさほど熱膨張することはない。永久磁石17は磁石収容孔16の内部に焼きばめによって固定されているため、この加熱によって磁石収容孔16が広がって固定力が弱まることとなる。ここでは、回転子鉄心12の表面が、焼きばめによって永久磁石17を固定する際に加熱した温度と同程度からそれ以上の温度、例えば500〜700℃程度となるように加熱することが好ましい。
一般に永久磁石は加熱によって減磁されるという性質がある。しかし、この時点では、永久磁石17は、回転子鉄心12が加熱された熱の影響を受けて減磁されるものの、未だ大半の磁力が残されており、回転子鉄心12の磁石収容孔16の内部に磁気吸着している状態である。
次に、押圧棒用アクチュエータ11によって各押圧棒8を一度に下方に移動させる。これにより、各押圧棒8は、それぞれ各磁石収容孔16の内部に挿入され、それに伴い、磁石収容孔16の内部に磁気吸着している永久磁石17を磁石収容孔16の外部へ押し出す。押し出された永久磁石17は、回転子鉄心12に隣接して配置された消磁ホルダ3の外周面上へ移動し、この消磁ホルダ3が強磁性体を含む材料で形成されていることから、消磁ホルダ3に磁気吸着して保持される。これにより、図3に示す状態となる。
尚、ここで「一度に」下方に移動させるとは、完全に「同時」とは限らず、それぞれの永久磁石17を移動させるのに多少の時間差があったとしても、一つの工程で行われるものであれば、「一度に」に含まれるものとする。
次に、誘導加熱コイル用アクチュエータ7によって誘導加熱コイル6を下方に移動させ、誘導加熱コイル6が消磁ホルダ3の外周面を囲むように、つまり、誘導加熱コイル6の内部に消磁ホルダ3が挿入された状態となるよう配置する。これにより、図4に示す状態となる。
次に、誘導加熱コイル6に、電源(図示せず)から数kHz程度〜100kH程度の交流電流を流す。すると、消磁ホルダ3に渦電流が流れてジュール加熱される。消磁ホルダ3を加熱することによって、消磁ホルダ3から熱が伝わって永久磁石17も加熱されることとなる。ここで、永久磁石17がキュリー温度以上になるように、例えばネオジム磁石の場合は400〜500℃程度になるように加熱し、永久磁石17を消磁する。
消磁された永久磁石17は、磁気吸着力を失って消磁ホルダ3から剥がれるので、容易に回収することができる。
以下で、この発明の実施の形態1における永久磁石の製造方法を用いて行った実験結果について説明する。
図1および図2に示す構成において、回転子鉄心12は、外径50mm、高さ50mmで、板厚0.35mmのケイ素鋼板を高さ方向に積層したもので、磁石収容孔16は6個形成され、それぞれの内部に永久磁石17が焼きばめによって固定されたものを用いた。永久磁石17は、幅12mm、長さ45mm、厚さ2mmのもので、Nd−Fe−B系の焼結磁石(保磁力:1MA/m、飽和磁化:1.3T)を用いた。消磁ホルダ3は、材質がS50Cで、外径40mm、内径35mm、高さ100mmのものを用いた。誘導加熱コイル6は、内径100mm、高さ100mmで、巻回数が10ターンのものを用いた。
そして、図1に示す状態で、誘導加熱コイル6に、周波数50kHz、電圧200V、電流10Aの高周波電力を10秒間投入した。
次に、回転子鉄心12の上方から6本の押圧棒8によって、各永久磁石17を一度に押し出した。押し出された永久磁石17は、消磁ホルダ3の外周面上に磁気吸着力によって保持され、図3に示す状態となった。
次に、誘導加熱コイル6を下方へ移動させ、図4に示す状態となった。
次に、誘導加熱コイル6に、周波数50kHz、電圧200V、電流10Aの高周波電力を10秒間投入した。すると、永久磁石17が、加熱によって消磁され、消磁ホルダ3との磁気吸着力を失って下方へ自然落下した。
以上のように、6個の消磁された永久磁石17を回転子鉄心12から分離して回収することができた。
この発明の実施の形態1では、以上のようにしたことにより、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石17を回収できるという効果がある。磁気吸着力を持った永久磁石17が破損すると、その破片がさらに思わぬ箇所に吸着することがあるが、これも防止できる。
永久磁石17が希土類磁石の場合は、フェライト磁石と比べて磁力が強いため、従来の方法で磁石収容孔16から取り出すと、思わぬ箇所に吸着したり、その際に破損したりする可能性が高い。しかし、この発明の実施の形態1の方法では、永久磁石17を磁石収容孔16から取り出しながら、そのまま消磁ホルダ3に磁気吸着させるため、磁力が強い希土類磁石であっても、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることなく永久磁石17を回収できる。
また、希土類磁石は、リサイクルのニーズが高いが、磁石収容孔16から取り出す際に破損すると、破損箇所の酸化が進む。そうすると、酸化によって取り込まれた酸素が不純物となるため、リサイクルに要するコストが高くなってしまう。この発明の実施の形態1の方法では、破損することなく永久磁石17を回収することができるため、破損箇所から酸化が進むこともなく、リサイクルに要するコストを低減することができる。
希土類磁石の中でもネオジム磁石(Nd−Fe−B系磁石)は、他の希土類磁石と比べて、磁力が強く、機械的に壊れ易く、酸化し易い、という特徴を持っているため、この発明の実施の形態1の方法によって得られる効果が特に大きい。
また、回転子鉄心12に形成された複数の磁石収容孔16の内部にそれぞれ固定された永久磁石17を、複数の押圧棒8を用いて一度に消磁ホルダ3へ移動させることによって、作業効率を向上させることができる。
従来の方法を用いて複数の永久磁石17を一度に磁石収容孔16から取り出すと、互いの磁気反発力によって永久磁石17が跳躍したり、磁気吸引力によって互いに衝突したりする。永久磁石17が跳躍した際に、思わぬ箇所に吸着したり破損したりすることもあるし、磁気吸引力によって互いに衝突した際に破損することもある。しかし、この発明の実施の形態1では、複数の永久磁石17を磁石収容孔16から取り出しながら、そのまま消磁ホルダ3に磁気吸着させるため、互いの磁気反発力や磁気吸引力によって跳躍したり互いに衝突したりすることを防ぐことができる。
さらに、回転子鉄心12を加熱する装置として、回転子鉄心12の外周を囲むように配置した誘導加熱コイル6を用いたことにより、広い範囲を効率良く加熱することができるため、回転子鉄心12に形成された複数の磁石収容孔16を一度に熱膨張させることが容易となる。このため、容易に複数の永久磁石17を一度に磁石収容孔16から取り出すことができる。
また、永久磁石17を加熱する装置として、消磁ホルダ3の外周を囲むように配置した誘導加熱コイル6を用いたことにより、複数の永久磁石17を一度に加熱することが容易となり、作業効率が向上する。
さらに、誘導加熱コイル6を誘導加熱コイル用アクチュエータ7で移動可能とすることによって、回転子鉄心12の加熱と、消磁ホルダ3で保持した永久磁石17の加熱と、の両方を一つの誘導加熱コイル6で可能となる。
消磁ホルダ3が強磁性体を含む材料で形成されているため、導電率と透磁率が高く、誘導加熱の加熱効率が高い。
また、消磁ホルダ3を筒状に形成したことにより、消磁ホルダ3の内部が空洞であるため、誘導加熱による発熱部を、消磁ホルダ3に保持された永久磁石17の近傍に局在化させることができる。これにより、永久磁石17に効率良く熱を伝えることができ、短時間で永久磁石17を消磁することができる。
尚、この発明の実施の形態1では、永久磁石17を加熱して消磁した。しかし、必ずしも完全に消磁するまで加熱する必要はなく、例えば、永久磁石17が弱い磁気吸着力で消磁ホルダ3に吸着している状態になるまで減磁するだけでもよい。
また、この発明の実施の形態1では、永久磁石17を希土類磁石としたが、これに限ることはなく、フェライト磁石であってもこの発明の実施の形態1を適用できる。
この発明の実施の形態1では、複数の磁石収容孔16の内部に固定された各永久磁石17を永久磁石17と同数の押圧棒8によって一度に消磁ホルダ3へ移動させた。しかし、必ずしも全ての永久磁石17を一度に移動させる必要はなく、永久磁石17の個数よりも少ない本数の押圧棒8によって何回かに分けて移動させてもよいし、1本の押圧棒8によって1個ずつ移動させてもよい。また、1個の押圧棒用アクチュエータ11によって複数の押圧棒8の全てを移動させたが、押圧棒8ごとにそれぞれ押圧棒用アクチュエータ11を設けてもよい。
また、永久磁石17を移動させる手段としては、押圧棒8に限ることもない。例えば、吸引などによって永久磁石17を引き出すようなものでもよいし、押圧棒8によって少しだけ押し出した後に、永久磁石17の磁石収容孔16から飛び出た部分を掴んで引き出すようなものでもよい。
尚、この発明の実施の形態1では、回転子鉄心12を加熱する加熱装置と、永久磁石17を加熱する加熱装置と、を1つの誘導加熱コイル6を誘導加熱コイル用アクチュエータ7で移動させることにより兼ねたが、2つの誘導加熱コイル6を設置してそれぞれの専用の加熱装置としてもよい。また、回転子鉄心12と消磁ホルダ3の両方の外周を囲むことができるような大きさで、回転子鉄心12と消磁ホルダ3の両方を一度に加熱できる1つの誘導加熱コイル6を設けてもよい。このようにすれば、誘導加熱コイル用アクチュエータ7は不要となる。また、加熱装置は誘導加熱コイル6に限ることはなく、抵抗加熱による加熱装置を用いてもよい。
この発明の実施の形態1では、消磁ホルダ3の外周面上に永久磁石17を保持したが、内周面上に保持するようにしてもよい。この場合、消磁ホルダ3の内周面の一部と各磁石収容孔16の内面の回転子鉄心12外側の面の一部とが、段差がほとんど無いように設置すればよい。
また、消磁ホルダ3を略円筒状に形成したが、これに限ることはなく、例えば、永久磁石17の個数が6個の場合は、断面が略六角形の筒状としてもよい。こうすると、永久磁石17を保持する面が平面となるため、永久磁石17を保持し易くなる。しかし、略円筒状である場合は、永久磁石17の個数とは関係なく使用することができる。また、筒状に限ることもなく、中心側が空洞になっていない柱状でもよい。
また、この発明の実施の形態1では、モータの回転子鉄心12に永久磁石17が埋め込まれたものを例に挙げて説明した。しかし、固定子鉄心に永久磁石17が埋め込まれているものにも適用できるし、回転するモータに限ることもなく、直線運動をするリニアモータの固定子や可動子に永久磁石17が埋め込まれたものにも適用できる。
この発明の実施の形態1では、磁石収容孔16の内部に焼きばめによって永久磁石17が固定された場合について説明した。しかし、永久磁石17の固定方法は焼きばめに限ることはなく、磁石収容孔16の大きさよりも少し小さい大きさの永久磁石17を例えば樹脂のような接着剤によって固定したものにも適用できる。この場合、誘導加熱コイル6によって回転子鉄心12を加熱することによって、永久磁石17の固定に用いられている樹脂を半溶解または劣化させて永久磁石17の固定を緩め、その後、永久磁石17を押圧棒8によって磁石収容孔16から押し出して消磁ホルダ3へ移動させればよい。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2における永久磁石の製造装置1bを示す断面図である。図5において、図1と同じ符号を付けたものは、同一または対応する構成を示しており、その説明を省略する。この発明の実施の形態1とは、消磁ホルダ3、誘導加熱コイル用アクチュエータ7、押圧棒8および押圧棒用アクチュエータ11を省略した構成が相違している。
回転子2は固定治具(図示せず)によって固定され、電源(図示せず)に接続された誘導加熱コイル6が回転子鉄心12の円周面を囲むように配置されている。尚、図5における上側から見たときの回転子2と誘導加熱コイル6との位置関係は、図2と同様である。
図6は、この発明の実施の形態2における回転子2の一部を拡大して示す上面図である。図6において、回転子鉄心12で、破線の丸で囲んだ部位を磁石収容孔16の継ぎ目18と呼ぶこととし、磁石収容孔16の継ぎ目18の厚さをPとする。また、回転子鉄心12で、破線の四角で囲んだ部位を磁石収容孔16の外側の部位21と呼ぶこととする。
次に、この発明の実施の形態2における永久磁石の製造装置1bを用いた永久磁石の製造方法について説明する。
まず、図5に示すように、回転子2および誘導加熱コイル6を配置する。ここで、回転子鉄心12の磁石収容孔16の継ぎ目18の厚さPは、0.1〜5mm程度とする。そして、誘導加熱コイル6に数kHz程度〜100kH程度の交流電流を流す。ここで、誘導加熱コイル6に供給する電力等を調整し、加熱開始から5秒以内に回転子鉄心12の表面の一部が融点を超える温度になるよう急速昇温させる。例えば、回転子鉄心12がケイ素鋼板で形成されている場合は、ケイ素鋼板の融点である1400〜1500℃程度以上まで急速昇温させる。
すると、熱が回転子鉄心12の最表面近傍に集中し、1つの磁石収容孔16に対して継ぎ目18の少なくとも一方が熱によって溶断する。磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断することにより、回転子鉄心12の磁石収容孔16の外側の部位21を分離することができるようになる。しかも、回転子鉄心12の表面の一部が溶融するほどの加熱を行うことによって、その熱により永久磁石17が消磁される。回転子鉄心12の磁石収容孔16の外側の部位21を取り外すと、永久磁石17が外側に露出するようになり、さらに永久磁石17が既に消磁されて磁気吸着力もなくなっていることから、永久磁石17を容易に取り外して回収することができる。
以下で、この発明の実施の形態2における永久磁石の製造方法を用いて行った実験結果について説明する。
回転子鉄心12の外径、回転子鉄心12の長さ、誘導加熱コイル6へ通電する周波数、誘導加熱コイル6へ供給する電力、を変化させて実験を行い、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tと、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断するか否かを調べた。磁石収容孔16の継ぎ目18の厚さPは、いずれも0.5mmとした。他の条件は、この発明の実施の形態1で行った実験と同じとした。結果を表1に示す(実施例2−1〜2−5および比較例2−1)。
Figure 2012147602
表1に示すように、実施例2−1〜2−5のように、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tが5秒以内、特に2〜5秒の場合は、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断した。そして、比較例2−1のように、加熱開始から10秒かけて回転子鉄心12の表面の一部が溶けるように加熱した場合は、いたる所で溶着が発生し、その後回転子鉄心12の表面全体が溶け始め、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断することはなかった。
この発明の実施の形態2では、以上のように、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tが5秒以内、特に2〜5秒の範囲となるように、つまり、短時間で回転子鉄心12を急速に昇温するように加熱したことにより、回転子鉄心12の全体を高温にすることなく、最表面近傍に熱を集中させて磁石収容孔16の継ぎ目18を溶断することができる。この加熱により、永久磁石17の消磁も行うことができる。これにより、永久磁石17を回転子鉄心12から分離して回収する作業効率を向上させることができる。
また、加熱装置として誘導加熱コイル6を用いたことにより、効率よく熱を回転子鉄心12の最表面近傍に集中させることができ、磁石収容孔16の継ぎ目18の溶断が容易となる。
尚、この発明の実施の形態2では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態3.
上述したこの発明の実施の形態2では、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tが5秒以内、特に2〜5秒の範囲となるよう回転子鉄心12を加熱したが、この発明の実施の形態3では、特に、誘導加熱コイル6へ通電する周波数に注目して実験を行った。以下で、この発明の実施の形態3における実験結果について説明する。尚、実験にはこの発明の実施の形態2と同様の永久磁石の製造装置1bを用い、実験の手順についてもこの発明の実施の形態2と同様とした。
回転子鉄心12の外径、回転子鉄心12の長さ、誘導加熱コイル6へ通電する周波数、誘導加熱コイル6へ供給する電力、を変化させ、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tは5秒に固定し、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断するか否かを調べた。磁石収容孔16の継ぎ目18の厚さPは、いずれも0.5mmとした。他の条件は、この発明の実施の形態2と同様に、この発明の実施の形態1で行った実験と同じとした。結果を表2に示す(実施例3−1〜3−6および比較例3−1〜3−2)。
Figure 2012147602
表2に示すように、実施例3−1〜3−6のように、誘導加熱コイル6へ通電する周波数が2kHz以上、特に2〜100kHzの場合は、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断した。そして、比較例3−1〜3−2のように、誘導加熱コイル6へ通電する周波数が1kHz以下の場合は、回転子鉄心12の表面全体が溶け始め、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断することはなかった。以上から、磁石収容孔16の継ぎ目18が溶断するためには、誘導加熱コイル6へ通電する周波数が2kHz以上とすればよいことが分かった。
この発明の実施の形態3では、以上のように、加熱開始から回転子鉄心12の表面の一部が溶けるまでの時間tが5秒以内で、誘導加熱コイル6へ通電する周波数が2kHz以上、特に2〜100kHzとしたことにより、回転子鉄心12の全体を高温にすることなく、最表面近傍に熱を集中させて磁石収容孔16の継ぎ目18を溶断することができる。この加熱により、永久磁石17の消磁も行うことができる。これにより、永久磁石17を回転子鉄心12から分離して回収する作業効率を向上させることができる。
尚、この発明の実施の形態3では、この発明の実施の形態2と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4では、この発明の実施の形態1〜3で説明した永久磁石の製造方法を用いて回転子鉄心12から回収した永久磁石17をリサイクルして永久磁石を製造する方法について説明する。図7は、この発明の実施の形態4における永久磁石の製造方法を示すフローチャートである。
はじめに、図7を参照して通常の希土類磁石の製造方法について説明する。
まず、例えばネオジムなどの希土類を含む鉱石を製錬し、希土類金属の単体を取り出す(S1)。この後、必要ならば精錬を行って希土類金属の純度を上げる。
次に、例えばネオジム磁石を製造する場合はネオジム、鉄、ホウ素など、といった原料を配合し、加熱、溶解することにより、原料を合金化する(S2)。この溶解工程は、真空中またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で行い、加熱は誘導加熱を用いることが好ましい。
次に、溶解工程で溶解した原料を冷却し、インゴットを形成する(S3)。
次に、インゴットを粉砕して粉状体を形成する(S4)。この粉砕工程では、平均粉径3〜5μm程度の微粉となるように粉砕することが好ましい。
次に、インゴットを粉砕した粉状体を所望の形状の金型内に充填し、磁場を印加しながら加圧して成形体を形成する(S5)。ここで粉末同士の摩擦を減らすための有機系減摩剤などを使用した場合は、成形後に200℃程度で加熱して揮発させておく。
次に、焼結を行って焼結体を形成する(S6)。焼結温度は、ネオジム磁石の場合は例えば1100℃程度であって、焼結を行う時間は例えば1時間程度である。
次に、焼結よりも低い温度で熱処理を行う(S7)。この熱処理工程は、ネオジム磁石の場合は例えば400〜1000℃程度で行う。
次に、表面の研削や研磨、切断などの加工を行い、必要に応じて耐蝕性のコーティングなどの表面処理を施す(S8)。例えば、ネオジム磁石は酸化しやすいため、ニッケルなどでコーティングを行うことが好ましい。
次に、例えば自発保磁力の1.5〜2倍程度の磁場を印加し、希土類磁石を着磁する(S9)。これにより、希土類磁石が完成する。
以上で説明した一連の流れとは別に、この発明の実施の形態1〜3で説明した永久磁石の製造方法を用いて回転子鉄心12から希土類磁石である永久磁石17を回収する(S20)。
この発明の実施の形態4では、永久磁石回収工程(S20)で回収(製造)した永久磁石17を溶解工程(S2)へ投入し、例えばネオジム磁石の場合はネオジム、鉄、ホウ素など、といった原料と共に加熱、溶解する。
そして、インゴットを形成し(S3)、その後の工程(S4〜S9)を行って、リサイクル永久磁石を完成させる。
この発明の実施の形態1〜3で説明した永久磁石の製造方法を使用せずに回転子鉄心12から永久磁石17を回収した場合、磁石収容孔16から取り出す際に破損することがある。破損した希土類磁石は破損箇所から酸化が進む、つまり不純物である酸素が取り込まれるため、破損した希土類磁石をリサイクルするためには、より上流の工程である製錬工程(S1)に投入する必要がある。これにより、リサイクルに要するコストが高くなってしまう。
回収した永久磁石17を溶解工程(S2)に投入するためには、含まれる酸素量を10000ppm程度以下とすることが好ましいが、この発明の実施の形態4では、この発明の実施の形態1〜3で説明した永久磁石の製造方法を用いて回転子鉄心12から永久磁石17を回収することによって、永久磁石17を破損することなく回収することができるため、含まれる酸素量を10000ppm程度以下とすることができる。これにより、回収した永久磁石17を溶解工程(S2)に投入することができ、リサイクルに要するコストを下げることができる。
尚、この発明の実施の形態4では、この発明の実施の形態1と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5における永久磁石の製造方法を示すフローチャートである。この発明の実施の形態4とは、永久磁石回収工程(S20)で回収した永久磁石17を粉砕工程(S4)へ投入する点が相違している。
粉砕工程(S4)では、上述の永久磁石17と原料のインゴットとを粉砕して粉状体を形成する。そして、その後の工程(S5〜S9)を行って、リサイクル永久磁石を完成させる。
回収した永久磁石17を粉砕工程(S4)に投入するためには、含まれる酸素量を2000ppm程度以下とすることが好ましいが、この発明の実施の形態5では、この発明の実施の形態1〜3で説明した永久磁石の製造方法を用いて回転子鉄心12から永久磁石17を回収することによって、永久磁石17を破損することなく回収することができるため、含まれる酸素量を2000ppm程度以下とすることができる。これにより、回収した永久磁石17を粉砕工程(S4)に投入することができ、リサイクルに要するコストをさらに下げることができる。
尚、この発明の実施の形態5では、この発明の実施の形態4と相違する部分について説明し、同一または対応する部分についての説明は省略した。
以上、この発明の実施の形態1〜5について説明した。これらの、この発明の実施の形態1〜5で説明した構成は互いに組合せることができる。
1a、1b 永久磁石の製造装置
2 回転子
3 消磁ホルダ
6 誘導加熱コイル
7 誘導加熱コイル用アクチュエータ
8 押圧棒
11 押圧棒用アクチュエータ
12 回転子鉄心
13 シャフト
16 磁石収容孔
17 永久磁石
18 磁石収容孔の継ぎ目

Claims (12)

  1. 可動子または固定子に形成された貫通孔の内部に固定された永久磁石を取り出す永久磁石の製造方法であって、
    前記可動子または前記固定子を加熱する工程と、
    前記貫通孔の内部から、強磁性体を含む材料で形成された永久磁石ホルダへ前記永久磁石を移動させる工程と、
    前記永久磁石ホルダに磁気吸着力によって保持された前記永久磁石を加熱することにより前記永久磁石を減磁する工程と、
    を備えた永久磁石の製造方法。
  2. 永久磁石は、希土類元素を含む材料で形成された希土類磁石であることを特徴とする請求項1記載の永久磁石の製造方法。
  3. 可動子または固定子は、複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔の内部にはそれぞれ永久磁石が固定され、
    前記永久磁石を移動させる工程では、複数の前記永久磁石を一度に永久磁石ホルダへ移動させることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の永久磁石の製造方法。
  4. 可動子または固定子を加熱する工程では、前記可動子または前記固定子の外周を囲むように配置した誘導加熱コイルに通電することによって前記可動子または前記固定子を加熱し、
    永久磁石を減磁する工程では、前記誘導加熱コイルを永久磁石ホルダの外周を囲むように配置して前記永久磁石ホルダを加熱することにより前記永久磁石を加熱することを特徴とする請求項3記載の永久磁石の製造方法。
  5. 可動子は略円柱状に形成された回転子であり、
    複数の貫通孔は、前記回転子の回転軸を中心とする略円状に点在するよう配置され、
    永久磁石ホルダは、筒状に形成され、前記回転軸と中心軸がほぼ一致するように前記回転子と隣接して配置され、
    前記回転子を加熱する工程では、前記回転子の円周面を囲むように誘導加熱コイルを配置し、
    永久磁石を移動させる工程では、前記永久磁石ホルダの外周面または内周面に複数の前記永久磁石を移動させ、
    前記永久磁石を減磁する工程では、前記永久磁石ホルダの外周面を囲むように前記誘導加熱コイルを配置することを特徴とする請求項4記載の永久磁石の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石の製造方法により製造された永久磁石を含む永久磁石の原料を溶解する工程と、
    溶解した原料からインゴットを形成する工程と、
    前記インゴットを粉砕して粉状体を形成する工程と、
    前記粉状体を加圧して成形体を形成する工程と、
    前記成形体を焼結して焼結体を形成する工程と、
    を備えた永久磁石の製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石の製造方法により製造された永久磁石を粉砕する工程と、
    前記永久磁石を粉砕した粉末を含む永久磁石の原料の粉状体を、加圧して成形体を形成する工程と、
    前記成形体を焼結して焼結体を形成する工程と、
    を備えた永久磁石の製造方法。
  8. 可動子または固定子に形成された貫通孔の内部に固定された永久磁石を取り出す永久磁石の製造装置であって、
    前記可動子または前記固定子を加熱する第1加熱装置と、
    強磁性体を含む材料で形成され、前記貫通孔の内部から取り出された前記永久磁石を磁気吸着させて保持する永久磁石ホルダと、
    前記貫通孔の内部から前記永久磁石ホルダへ前記永久磁石を移動させる磁石移動手段と、
    前記永久磁石ホルダに保持された前記永久磁石を加熱することにより前記永久磁石を減磁する第2加熱装置と、
    を備えた永久磁石の製造装置。
  9. 永久磁石は、希土類元素を含む材料で形成された希土類磁石であることを特徴とする請求項8記載の永久磁石の製造装置。
  10. 可動子または固定子は、複数の貫通孔を有し、
    前記複数の貫通孔の内部にはそれぞれ永久磁石が固定され、
    磁石移動手段は、複数の前記永久磁石を一度に永久磁石ホルダへ移動させることが可能であり、
    前記永久磁石ホルダは、複数の前記永久磁石を一度に保持可能であることを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の永久磁石の製造装置。
  11. 第1加熱装置は、可動子または固定子の外周を囲むように配置された誘導加熱コイルであり、
    前記誘導加熱コイルを移動させるアクチュエータを備え、
    第2加熱装置は、前記誘導加熱コイルを前記アクチュエータによって永久磁石ホルダの外周を囲むように移動したものであり、前記第2加熱装置としての前記誘導加熱コイルは、前記永久磁石ホルダを加熱することにより永久磁石を加熱することを特徴とする請求項10記載の永久磁石の製造装置。
  12. 可動子は略円柱状に形成された回転子であり、
    複数の貫通孔は、前記回転子の回転軸を中心とする略円状に点在するよう配置され、
    永久磁石ホルダは、筒状に形成され、外周面または内周面に複数の永久磁石を保持可能であり、前記回転軸と中心軸がほぼ一致するように前記回転子と隣接して配置され、
    第1加熱装置としての誘導加熱コイルは、前記回転子の円周面を囲むように配置され、
    第2加熱装置としての前記誘導加熱コイルは、前記永久磁石ホルダの外周面を囲むように配置されることを特徴とする請求項11記載の永久磁石の製造装置。
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