JP2012147020A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体レーザ素子は、発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層と第2化合物半導体層が積層されて成り、リッジストライプ構造を有する積層構造体、第2電極並びに第1電極を備え、第2電極は、発光領域に直流電流を流す第1部分と可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに分離溝によって分離されており、リッジストライプ構造の両側には第2化合物半導体層露出領域が設けられており、発光領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの平均距離をL1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの距離をL2としたとき、1<L2/L1-aveを満足する。
【選択図】 図6
Description
(a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された帯状の第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備えている。そして、第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、第1電極から可飽和吸収領域を経由して電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている。
(a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層(活性層)、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備え、
積層構造体はリッジストライプ構造を有し、
第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている半導体レーザ素子である。
リッジストライプ構造の最小幅をWMIN、第2電極の第2部分と分離溝との境界における第2電極の第2部分のリッジストライプ構造の幅をW2としたとき、
1<W2/WMIN
好ましくは、
1.5≦W2/WMIN≦20
より好ましくは、
2.0≦W2/WMIN≦10
を満足する。ここで、W2/WMIN≦20とすることで、確実にシングルモードを維持することができる。最小幅WMINを有するリッジストライプ構造の部分は、発光領域に位置する場合もあるし、可飽和吸収領域に位置する場合もあるが、最も好ましい形態は、最小幅WMINを有するリッジストライプ構造の部分が積層構造体の端面に位置する形態である。
リッジストライプ構造の両側には、第2化合物半導体層が露出した第2化合物半導体層露出領域が設けられており、
発光領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの平均距離をL1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの距離をL2としたとき、
1<L2/L1-ave
好ましくは、
1.1≦L2/L1-ave≦2.0
より好ましくは、
1.15≦L2/L1-ave≦1.25
を満足する。更には、本発明の第2の態様に係る半導体レーザ素子にあっては、リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った発光領域における第2化合物半導体層露出領域の平均幅をD1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った可飽和吸収領域における第2化合物半導体層露出領域の幅をD2としたとき、
2.0≦D2/D1-ave≦3.5
を満足することが好ましい。
発光領域におけるリッジストライプ構造の平均高さをH1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界における第2電極の第2部分のリッジストライプ構造の高さをH2としたとき、
H2/H1-ave<1
好ましくは、
0.85≦H2/H1-ave≦0.98
より好ましくは、
0.90≦H2/H1-ave≦0.95
を満足する。
1<W2/WMIN
好ましくは、
1.5≦W2/WMIN≦20
より好ましくは、
2.0≦W2/WMIN≦10
を満足することで具現化することができる。あるいは又、本発明の第2の態様に係る半導体レーザ素子の構成要件と組み合わせてもよい。即ち、光閉込め効果を低減する低減手段は、
リッジストライプ構造の両側には、第2化合物半導体層が露出した第2化合物半導体層露出領域が設けられており、
発光領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの平均距離をL1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの距離をL2としたとき、
1<L2/L1-ave
好ましくは、
1.1≦L2/L1-ave≦2.0
より好ましくは、
1.15≦L2/L1-ave≦1.25
を満足することで具現化することができ、更には、リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った発光領域における第2化合物半導体層露出領域の平均幅をD1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った可飽和吸収領域における第2化合物半導体層露出領域の幅をD2としたとき、
2.0≦D2/D1-ave≦3.5
を満足することで具現化することができる。あるいは又、本発明の第3の態様に係る半導体レーザ素子の構成要件と組み合わせてもよい。即ち、光閉込め効果を低減する低減手段は、
発光領域におけるリッジストライプ構造の平均高さをH1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界における第2電極の第2部分のリッジストライプ構造の高さをH2としたとき、
H2/H1-ave<1
好ましくは、
0.85≦H2/H1-ave≦0.98
より好ましくは、
0.90≦H2/H1-ave≦0.95
を満足することで具現化することができる。あるいは又、本発明の第4の態様に係る半導体レーザ素子の構成要件と組み合わせてもよい。即ち、光閉込め効果を低減する低減手段は、第2電極の第2部分を複数の部分から構成することで具現化することができ、ここで、複数の部分の数として、2乃至3を例示することができる。
1.本発明の第1の態様〜第5の態様に係る半導体レーザ素子、全般に関する説明
2.実施例1(本発明の第1の態様及び第5の態様に係る半導体レーザ素子)
3.実施例2(本発明の第2の態様、第3の態様及び第5の態様に係る半導体レーザ素子)
4.実施例3(本発明の第4の態様及び第5の態様に係る半導体レーザ素子)、その他
上記の好ましい形態を含む本発明の第1の態様〜第5の態様に係る半導体レーザ素子において、第2電極の第1部分と第2部分との間の電気抵抗値は、第2電極と第1電極との間の電気抵抗値の1×10倍以上、好ましくは1×102倍以上、より好ましくは1×103倍以上であることが望ましい。あるいは又、第2電極の第1部分と第2部分との間の電気抵抗値は、1×102Ω以上、好ましくは1×103Ω以上、より好ましくは1×104Ω以上であることが望ましい。
第3化合物半導体層は、井戸層及び障壁層を備えた量子井戸構造を有し、
井戸層の厚さは、1nm以上、10nm以下、好ましくは、1nm以上、8nm以下であり、
障壁層の不純物ドーピング濃度は、2×1018cm-3以上、1×1020cm-3以下、好ましくは、1×1019cm-3以上、1×1020cm-3以下である形態とすることができる。
(1)1つの第2電極の第1部分と1つの第2電極の第2部分とが設けられ、第2電極の第1部分と、第2電極の第2部分とが、分離溝を挟んで配置されている状態
(2)1つの第2電極の第1部分と2つの第2電極の第2部分とが設けられ、第1部分の一端が、一方の分離溝を挟んで、一方の第2部分と対向し、第1部分の他端が、他方の分離溝を挟んで、他方の第2部分と対向している状態
(3)2つの第2電極の第1部分と1つの第2電極の第2部分とが設けられ、第2部分の端部が、一方の分離溝を挟んで、一方の第1部分と対向し、第2部分の他端が、他方の分離溝を挟んで、他方の第1部分と対向している状態(即ち、第2電極は、第2部分を第1部分で挟んだ構造)
を挙げることができる。また、広くは、
(4)N個の第2電極の第1部分と(N−1)個の第2電極の第2部分とが設けられ、第2電極の第1部分が第2電極の第2部分を挟んで配置されている状態
(5)N個の第2電極の第2部分と(N−1)個の第2電極の第1部分とが設けられ、第2電極の第2部分が第2電極の第1部分を挟んで配置されている状態
を挙げることができる。尚、(4)及び(5)の状態は、云い換えれば、
(4’)N個の発光領域[キャリア注入領域、利得領域]と(N−1)個の可飽和吸収領域[キャリア非注入領域]とが設けられ、発光領域が可飽和吸収領域を挟んで配置されている状態
(5’)N個の可飽和吸収領域[キャリア非注入領域]と(N−1)個の発光領域[キャリア注入領域、利得領域]とが設けられ、可飽和吸収領域が発光領域を挟んで配置されている状態
である。
(A)基体上に、第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体を形成した後、
(B)第2化合物半導体層上に第2電極を形成し、次いで、
(C)第2電極をエッチング用マスクとして、第2化合物半導体層の一部分をエッチングして、リッジストライプ構造を形成した後、
(D)分離溝を第2電極に形成するためのレジスト層を形成し、次いで、レジスト層をウエットエッチング用マスクとして、第2電極に分離溝をウエットエッチング法にて形成し、以て、第2電極を第1部分と第2部分とに分離溝によって分離する、
各工程を具備した製造方法に基づき製造することができる。
(a)第1導電型(各実施例においては、具体的には、n型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層30、GaN系化合物半導体から成る発光領域(利得領域)41及び可飽和吸収領域42を構成する第3化合物半導体層(活性層)40、並びに、第1導電型と異なる第2導電型(各実施例においては、具体的には、p型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層50が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層50上に形成された第2電極62、並びに、
(c)第1化合物半導体層30に電気的に接続された第1電極61、
を備えており、
第2電極62は、発光領域41を経由して第1電極61に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分62Aと、可飽和吸収領域42に電界を加えるための第2部分62Bとに、分離溝62Cによって分離されている。
第2化合物半導体層50
p型GaNコンタクト層(Mgドープ)55
p型GaN(Mgドープ)/AlGaN超格子クラッド層54
p型AlGaN電子障壁層(Mgドープ)53
ノンドープAlGaNクラッド層52
ノンドープGaInN光ガイド層51
第3化合物半導体層40
GaInN量子井戸活性層
(井戸層:Ga0.92In0.08N/障壁層:Ga0.98In0.02N)
第1化合物半導体層30
n型GaNクラッド層32
n型AlGaNクラッド層31
但し、
井戸層(2層) 10.5nm ノン・ドープ
障壁層(3層) 14nm ノン・ドープ
1<W2/WMIN
好ましくは、
1.5≦W2/WMIN≦20
より好ましくは、
2.0≦W2/WMIN≦10
を満足している。
1<W2/WMIN
とすることで具現化されている。
実施例1B 25ミリアンペア
比較例1 10ミリアンペア
(1)第2化合物半導体層50をエッチングするときのエッチング用マスクとしての機能を有すること。
(2)第2化合物半導体層50の光学的、電気的特性に劣化を生じさせることなく、第2電極62はウエットエッチング可能であること。
(3)第2化合物半導体層50上に成膜したとき、10-2Ω・cm2以下のコンタクト比抵抗値を示すこと。
(4)積層構造とする場合、下層金属層を構成する材料は、仕事関数が大きく、第2化合物半導体層50に対して低いコンタクト比抵抗値を示し、しかも、ウエットエッチング可能であること。
(5)積層構造とする場合、上層金属層を構成する材料は、リッジストライプ構造を形成する際のエッチングに対して(例えば、RIE法において使用されるCl2ガス)に対して耐性があり、しかも、ウエットエッチング可能であること。
先ず、基体上、具体的には、n型GaN基板21の(0001)面上に、周知のMOCVD法に基づき、第1導電型(n型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層30、GaN系化合物半導体から成る発光領域(利得領域)41及び可飽和吸収領域42を構成する第3化合物半導体層(活性層)40、並びに、第1導電型と異なる第2導電型(p型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層50が、順次、積層されて成る積層構造体を形成する(図13の(A)参照)。
その後、第2化合物半導体層50上に第2電極62を形成する。具体的には、真空蒸着法に基づきPd層63を全面に成膜した後(図13の(B)参照)、Pd層63上に、フォトリソグラフィ技術に基づきエッチング用レジスト層を形成する。そして、王水を用いて、エッチング用レジスト層に覆われていないPd層63を除去した後、エッチング用レジスト層を除去する。こうして、図14の(A)に示す構造を得ることができる。尚、リフトオフ法に基づき、第2化合物半導体層50上に第2電極62を形成してもよい。
次いで、第2電極62をエッチング用マスクとして、第2化合物半導体層50の一部分をエッチングして、リッジストライプ構造56を形成する。具体的には、Cl2ガスを用いたRIE法に基づき、第2電極62をエッチング用マスクとして用いて、第2化合物半導体層50の一部分をエッチングする。こうして、図14の(B)に示す構造を得ることができる。このように、パターニングされた第2電極62をエッチング用マスクとして用いてセルフアライン方式にてリッジストライプ構造56を形成するので、第2電極62とリッジストライプ構造56との間に合わせずれが生じることがない。
その後、分離溝を第2電極62に形成するためのレジスト層64を形成する(図15参照)。尚、参照番号65は、分離溝を形成するために、レジスト層64に設けられた開口部である。次いで、レジスト層64をウエットエッチング用マスクとして、第2電極62に分離溝62Cをウエットエッチング法にて形成し、以て、第2電極62を第1部分62Aと第2部分62Bとに分離溝62Cによって分離する。具体的には、王水をエッチング液として用い、王水に約10秒、全体を浸漬することで、第2電極62に分離溝62Cを形成する。そして、その後、レジスト層64を除去する。こうして、図3及び図4に示す構造を得ることができる。このように、ドライエッチング法と異なり、ウエットエッチング法を採用することで、第2化合物半導体層50の光学的、電気的特性に劣化が生じることがない。それ故、半導体レーザ素子の発光特性に劣化が生じることがない。尚、ドライエッチング法を採用した場合、第2化合物半導体層50の内部損失αiが増加し、閾値電圧が上昇したり、光出力の低下を招く虞がある。ここで、第2電極62のエッチングレートをER0、積層構造体のエッチングレートをER1としたとき、
ER0/ER1≒1×102
である。このように、第2電極62と第2化合物半導体層50との間に高いエッチング選択比が存在するが故に、積層構造体をエッチングすること無く(あるいは、エッチングされても僅かである)、第2電極62を確実にエッチングすることができる。尚、ER0/ER1≧1×10、好ましくは、ER0/ER1≧1×102を満足することが望ましい。
その後、n側電極の形成、基板の劈開等を行い、更に、パッケージ化を行うことで、半導体レーザ素子10を作製することができる。
=X0/(n・e・μ・S)
リッジストライプ構造56の両側には、第2化合物半導体層50が露出した第2化合物半導体層露出領域50Bが設けられており、
発光領域41を構成する第3化合物半導体層40の部分から第2化合物半導体層露出領域50Bの頂面までの平均距離をL1-ave、第2電極62の第2部分62Bと分離溝62Cとの境界(境界領域P)において、可飽和吸収領域42を構成する第3化合物半導体層40の部分から第2化合物半導体層露出領域50Bの頂面までの距離をL2としたとき、
1<L2/L1-ave
好ましくは、
1.1≦L2/L1-ave≦2.0
を満足している。更には、リッジストライプ構造56の軸線方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に沿った発光領域41における第2化合物半導体層露出領域50Bの平均幅をD1-ave、第2電極62の第2部分62Bと分離溝62Cとの境界(境界領域P)において、リッジストライプ構造56の軸線方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に沿った可飽和吸収領域42における第2化合物半導体層露出領域50Bの幅をD2としたとき、
2.0≦D2/D1-ave≦3.5
を満足している。第2化合物半導体層露出領域50Bを挟んで、第2電極62の下に位置する第2化合物半導体層50の部分50Aと対向する第2化合物半導体層の部分を、便宜上、第2化合物半導体層対向領域50Cと呼ぶ。また、第2化合物半導体層50の部分50Aと第2化合物半導体層対向領域50Cとで挟まれた領域(第2化合物半導体層露出領域50Bの上方の領域)を、便宜上、『凹部56’』と呼ぶ。尚、このような構造は、屡々、「Wリッジ構造」とも呼ばれる。
発光領域41におけるリッジストライプ構造56の平均高さをH1-ave、第2電極62の第2部分62Bと分離溝62Cとの境界(境界領域P)における第2電極62の第2部分62Bのリッジストライプ構造56の高さをH2としたとき、
H2/H1-ave<1
好ましくは、
0.85≦H2/H1-ave≦0.98
を満足している。
L2 = 80μm
L1-ave= 65μm
H2 =580μm
H1-ave=595μm
D2 = 3μm
D1-ave= 7μm
とした。
2.0≦D2/D1-ave≦3.5
といった規定を満足することで、第2電極62の第2部分62Bの境界領域Pにおける距離L2の値と、発光領域41における平均距離L1-aveの値とが、
1<L2/L1-ave
を満足する。あるいは又、発光領域41におけるリッジストライプ構造56の平均高さH1-aveの値と、第2電極62の第2部分62Bの境界領域Pにおけるリッジストライプ構造56の高さH2の値とが、
H2/H1-ave<1
を満足する。
1<L2/L1-ave
を満足する構造を得ることができる。即ち、第1回目のエッチングによって、第2化合物半導体層に深さH2の凹部を形成し、第2回目のエッチングによって、第2化合物半導体層に深さH1-aveの凹部を形成すればよい。
H2/H1-ave<1
を満足する構造を得ることができる。
f=c/(2n・X’)
0<θ≦10(度)
好ましくは、
0<θ≦6(度)
とすることが望ましい。斜めリッジストライプ型を採用することで、無反射コートをされた端面の反射率を、より0%の理想値に近づけることができ、その結果、半導体レーザ素子内で周回してしまうレーザ光の発生を防ぐことができ、メインのレーザ光に付随するサブのレーザ光の生成を抑制できるといった利点を得ることができる。尚、このような半導体レーザ素子を実施例1あるいは実施例3にて説明した半導体レーザ素子に適用することができることは云うまでもない。
Claims (10)
- (a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備え、
積層構造体はリッジストライプ構造を有し、
第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている半導体レーザ素子であって、
リッジストライプ構造の両側には、第2化合物半導体層が露出した第2化合物半導体層露出領域が設けられており、
発光領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの平均距離をL1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層の部分から第2化合物半導体層露出領域の頂面までの距離をL2としたとき、
1<L2/L1-ave
を満足する半導体レーザ素子。 - 1.1≦L2/L1-ave≦2.0
を満足する請求項1に記載の半導体レーザ素子。 - リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った発光領域における第2化合物半導体層露出領域の平均幅をD1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界において、リッジストライプ構造の軸線方向と直交する方向に沿った可飽和吸収領域における第2化合物半導体層露出領域の幅をD2としたとき、
2.0≦D2/D1-ave≦3.5
を満足する請求項1又は請求項2に記載の半導体レーザ素子。 - (a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備え、
積層構造体はリッジストライプ構造を有し、
第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている半導体レーザ素子であって、
発光領域におけるリッジストライプ構造の平均高さをH1-ave、第2電極の第2部分と分離溝との境界における第2電極の第2部分のリッジストライプ構造の高さをH2としたとき、
H2/H1-ave<1
を満足する半導体レーザ素子。 - 0.85≦H2/H1-ave≦0.98
を満足する請求項4に記載の半導体レーザ素子。 - (a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備え、
積層構造体はリッジストライプ構造を有し、
第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている半導体レーザ素子であって、
第2電極の第2部分は複数の部分から成る半導体レーザ素子。 - (a)第1導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層、GaN系化合物半導体から成る発光領域及び可飽和吸収領域を構成する第3化合物半導体層、並びに、第1導電型と異なる第2導電型を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層が、順次、積層されて成る積層構造体、
(b)第2化合物半導体層上に形成された第2電極、並びに、
(c)第1化合物半導体層に電気的に接続された第1電極、
を備え、
積層構造体はリッジストライプ構造を有し、
第2電極は、発光領域を経由して第1電極に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分と、可飽和吸収領域に電界を加えるための第2部分とに、分離溝によって分離されている半導体レーザ素子であって、
可飽和吸収領域の電場が集中する部位には、光閉込め効果を低減する低減手段が設けられている半導体レーザ素子。 - 第2電極の第1部分と第2部分との間の電気抵抗値は、1×102Ω以上である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 第2電極を第1部分と第2部分とに分離する分離溝の幅は2μm以上である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 発光領域側の積層構造体の端面からレーザ光が出射される請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
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