JP2012145051A - 圧縮機 - Google Patents

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Naoto Tomioka
直人 富岡
Koki Kamiishida
弘毅 上石田
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Abstract

【課題】本発明の課題は、新たに部材を追加することなく、騒音の発生を低減できる圧縮機を提供することにある。
【解決手段】圧縮機10は、密閉ケーシング11と、圧縮機構30と、冷媒流路38j,38k,48jとを備える。密閉ケーシングは、底部に油溜め部Z1が存在する。圧縮機構は、冷媒を圧縮する。冷媒流路は、圧縮機構から吐出された高圧冷媒を油溜め部に貯留された油中に導入する。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機に関する。
従来、特許文献1(特開平6−193563号公報)に開示されている圧縮機では、油溜めの中から油を圧縮機の各要素に給油するための給油管(オイルピックアップチューブ)が設けられている。この給油管は、クランク軸と共に回転することにより、油を給油することができるようになっている。特許文献1では、給油管の先端に、オイルパドルが取設されている。オイルパドルが、油溜めの中で回転することにより、起泡剤が添加された油に泡を発生させて、圧縮機において発生する騒音の低減を図っている。
また、特許文献2(特開2008−2373号公報)においては、特許文献1と同様の給油管を囲うように防振カバーを設け、給油管の共振が防振カバーより外側のオイルに共振が伝わることを防ぎ、騒音の低減を図っている。
しかしながら、上記の技術では、圧縮機において発生する騒音の低減を、オイルパドルや防振カバーなどの別部材を追加することにより実現しており製造コストの増加に繋がってしまう。また、特に特許文献1のようにオイルパドルを追加する技術では、オイルパドルによる撹拌抵抗が生じてしまうため、圧縮効率が悪くなってしまう。
さらに、一般的な圧縮機では、少なくともシリンダの出口付近において圧力が過度に圧縮される過圧縮が起こる。2シリンダタイプの圧縮機においては特に、リアシリンダにおいて圧縮された冷媒が、リアマフラ空間を介して、リアヘッド、リアシリンダ、ミドルプレート、フロントシリンダおよびフロントヘッドにそれぞれ形成された通路(穴)を通過して、フロントマフラのフロントマフラ空間に吐出されることになるため、通路を通過するための圧力損失が生じやすく、過圧縮が起きやすい。
本発明の課題は、新たに部材を追加することなく、騒音の発生を低減でき、かつ、過圧縮を低減できる圧縮機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、密閉ケーシングと、圧縮機構と、冷媒流路とを備える。密閉ケーシングは、底部に油溜め部が存在する。圧縮機構は、冷媒を圧縮する。冷媒流路は、圧縮機構から吐出された高圧冷媒を油溜め部に貯留された油中に導入する。
第1観点に係る圧縮機によれば、圧縮機構から吐出された高圧冷媒を油溜め部に貯留された油中に導入するため、油溜め部に気泡を積極的に発生させることができる。これにより、圧縮機構において発生する騒音および振動が油中において伝播することを抑制することができる。このため、圧縮機における騒音および振動の発生を低減することができる。
また、第1観点に係る圧縮機は、圧縮されて高圧となった冷媒が、例えば、マフラ空間から放出されるだけでなく冷媒流路からも放出されるような構造とすることができるため、過圧縮を低減することができる。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、第1観点に係る圧縮機であって、圧縮機構は、第1シリンダと、第2シリンダと、リアヘッド部材とを有する。第1シリンダは、第1圧縮室を形成する。第2シリンダは、第1シリンダの下方において第2圧縮室を形成する。リアヘッド部材は、第2圧縮室において圧縮された冷媒を吐出する吐出孔が形成され、第2シリンダの下側に配置される。第2観点に係る圧縮機はまた、リアマフラ部材をさらに備える。リママフラ部材は、リアヘッド部材の下側に配置され、リアヘッド部材と共にリアマフラ空間を形成する。冷媒流路は、リアマフラ空間の冷媒を油溜め領域に導く。
第2観点に係る圧縮機によれば、圧縮機構は、第1シリンダと第2シリンダとを有する2シリンダタイプの圧縮機である。そして、冷媒流路は、第2シリンダの下側に配置されるリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油溜め領域に導く。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
また、第2観点に係る圧縮機は、圧縮されて高圧となった冷媒が、例えばフロントマフラ空間から放出されるだけでなくリアマフラ空間から冷媒流路を介して直接放出されるような構造とすることができるため、過圧縮を低減することができる。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、第2観点に係る圧縮機であって、冷媒流路は、リアヘッド部材とリアマフラ部材との間の隙間である。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
本発明の第4観点に係る圧縮機は、第3観点に係る圧縮機であって、リアヘッド部材は、ヘッド本体と、円筒形状の軸受部とを有する。ヘッド本体は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有する。円筒形状の軸受部は、ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する。リアマフラ部材は、軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、軸受部の先端面とマフラ貫通孔の周縁において密着し、ヘッド本体の外周縁とリアマフラ部材の外周縁において密着する。冷媒流路は、ヘッド本体の外周縁に設けられる溝である。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
本発明の第5観点に係る圧縮機は、第3観点に係る圧縮機であって、リアヘッド部材は、ヘッド本体と、円筒形状の軸受部とを有する。ヘッド本体は、軸部材が挿嵌される軸受け孔を有する。軸受部は、ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する。リアマフラ部材は、軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、軸受部の先端面とマフラ貫通孔の周縁において密着し、ヘッド本体の外周縁とリアマフラ部材の外周縁において密着する。冷媒流路は、軸受部の先端面にも受けられる溝である。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
本発明の第6観点に係る圧縮機は、第3観点に係る圧縮機であって、リアヘッド本体は、軸部材が挿嵌される軸受け孔を有する。円筒形状の軸受部は、ヘッド本体から軸受け孔を囲むように突出する。リアマフラ部材は、軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、軸受部の先端面とマフラ貫通孔の周縁において密着し、ヘッド本体の外周縁とリアマフラ部材の外周縁において密着する。冷媒流路は、リアマフラ部材の外周縁に設けられる溝である。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
本発明の第7観点に係る圧縮機は、第3観点に係る圧縮機であって、リアヘッド部材は、ヘッド本体と、円筒形状の軸受部とを有する。ヘッド本体は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有する。円筒形状の軸受部は、ヘッド本体から軸受け孔を囲むように突出する。リアマフラ部材は、軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、軸受部の先端面とマフラ貫通孔の周縁において密着し、ヘッド本体の外周縁とリアマフラ部材の外周縁において密着する。冷媒流路は、貫通孔の周縁に設けられる溝である。
このように、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
本発明の第1観点に係る圧縮機では、圧縮機構から吐出された高圧冷媒を油溜め部に貯留された油中に導入するため、油溜め部に気泡を積極的に発生させることができる。これにより、圧縮機構において発生する騒音および振動が油中において伝播することを抑制することができる。このため、圧縮機における騒音および振動の発生を低減することができる。また、第1観点に係る圧縮機は、圧縮されて高圧となった冷媒が、例えば、マフラ空間から放出されるだけでなく冷媒流路からも放出されるような構造とすることができるため、過圧縮を低減することができる。
本発明の第2観点から第7観点に係る圧縮機では、油溜め領域に近いリアヘッド部材およびリアマフラ部材により形成されるリアマフラ空間から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。また、第2観点に係る圧縮機は、圧縮されて高圧となった冷媒が、例えばフロントマフラ空間から放出されるだけでなくリアマフラ空間から冷媒流路を介して直接放出されるような構造とすることができるため、過圧縮を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。 図1に示したロータリー圧縮機のリアヘッドを説明する平面図である。 図1に示したロータリー圧縮機のリアヘッドとリアマフラとの拡大図である。 変形例Aに係るロータリー圧縮機のリアヘッドを説明する平面図である。 変形例Bに係るロータリー圧縮機のリアヘッドを説明する平面図である。 変形例Bに係るロータリー圧縮機のリアヘッドとリアマフラとの拡大図である。 変形例Dに係るロータリー圧縮機のリアヘッドを説明する平面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る固定構造を備えた圧縮機について説明する。
(1)ロータリー圧縮機の構成
図1は、本発明の一実施形態に係るロータリー圧縮機の断面図である。図2は、図1に示したロータリー圧縮機のリアヘッドを説明する平面図である。図3は、図1に示したロータリー圧縮機のリアヘッドとリアマフラとの拡大図である。以下、図1を参照して、ロータリー圧縮機10について詳細に説明する。
ロータリー圧縮機10は、図1に示すように、密閉ケーシング11と、密閉ケーシング11内に配置される駆動機構20および圧縮機構30とを備えている。このロータリー圧縮機10は、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機であって、密閉ケーシング11内において、圧縮機構30が駆動機構20の下側に配置される。また、密閉ケーシング11の下部には、圧縮機構30の各摺動部に供給される潤滑油が貯留されている。なお、潤滑油が貯留されている領域を油溜め部Z1とする。
駆動機構20は、圧縮機構30を駆動するために設けられており、駆動源となるモータ21と、モータ21に取り付けられるシャフト22とを備えている。
モータ21は、ロータ21aと、このロータ21aの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ21bとを有している。このロータ21aには、シャフト22が回転可能に取り付けられている。そして、ロータ21aは、積層された電磁鋼板からなるロータ本体と、このロータ本体に埋設された磁石とを有している。また、ステータ21bは、鉄からなるステータ本体と、このステータ本体に巻回されたコイルとを有している。モータ21は、コイルに電流を流すことによってステータ21bに発生する電磁力により、ロータ21aをシャフト22と共に回転させる。
シャフト22は、上述したロータ21aと共に回転することによって、圧縮機構30のローラ34、37を回転させる。このシャフト22には、後述するフロントシリンダ33のシリンダ室B1内に位置するように偏心部22aが設けられると共に、リアシリンダ36のシリンダ室B2内に位置するように偏心部22bが設けられている。これらの偏心部22a、22bには、ローラ34、37がそれぞれ装着されている。これにより、シャフト22の回転に伴って、偏心部22aに装着されるローラ34がシリンダ室B1で回転すると共に、偏心部22bに装着されるローラ37がシリンダ室B2で回転する。なお、偏心部22aと偏心部22bとは、シャフト22の回転方向に180°ずれた位置に配置されている。
一方、圧縮機構30は、アキュムレータ(図示せず)から吸入した冷媒を圧縮して吐出するために設けられている。この圧縮機構30により吐出された冷媒は、駆動機構20のステータ21bとロータ21aとの間のエアギャップを通過して、駆動機構20を冷却した後、吐出管12から吐出される。この圧縮機構30は、駆動機構20のシャフト22の回転軸に沿って上から下に向かって、フロントマフラ31と、フロントヘッド32と、フロントシリンダ33およびローラ34と、ミドルプレート35と、リアシリンダ36およびローラ37と、リアヘッド(ヘッド部材)38と、リアマフラ(マフラ部材)39とを有している。
フロントマフラ31は、フロントヘッド32との間にフロントマフラ空間A1を形成して、冷媒の吐出に伴う騒音の低減を図っている。このフロントマフラ31は、フロントヘッド32の上部を覆うように取り付けられる。このフロントマフラ31は、後述するフロントヘッド32の軸受部32bが嵌挿される開口31aを中央に有している。そして、フロントマフラ31には、フロントマフラ空間A1から圧縮された冷媒が吐出される吐出孔(図示せず)が形成されている。
フロントヘッド32は、フロントシリンダ33の上側に配置され、フロントシリンダ33のシリンダ室B1の上方の開口を閉塞する。このフロントヘッド32は、シャフト22が嵌挿される軸受け孔32aを中央に有し、軸受け孔32aを囲むように突出する環状の軸受部32bを有している。そして、フロントヘッド32には、上方が開口した凹状の弁収容室(図示せず)と、フロントシリンダ33のシリンダ室B1におけるローラ34の回転駆動によって圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート(図示せず)とが設けられている。この吐出ポートから吐出される冷媒は、上記したフロントマフラ空間A1を介して、フロントマフラ31に形成される吐出孔から吐出される。また、弁収容室内には、吐出ポートの出口を開閉する吐出弁(図示せず)と、その吐出弁の開放を規制する押え部材(図示せず)とが設けられている。
フロントシリンダ33には、シャフト22の回転に伴って偏心運動するローラ34が配置されるシリンダ室B1が設けられる。このシリンダ室B1とフロントマフラ空間A1とは、上記した図示しない吐出ポートを介して連通される。したがって、シャフト22の偏心部22aに装着されるローラ34の偏心運動によって圧縮された冷媒は、シリンダ室B1から上記した吐出ポートを介してフロントマフラ空間A1に導かれる。
ミドルプレート35は、フロントシリンダ33とリアシリンダ36との間に配置される。そして、フロントシリンダ33のシリンダ室B1の下方の開口を閉塞し、且つ、リアシリンダ36のシリンダ室B2の上方の開口を閉塞する。
リアシリンダ36には、シャフト22の回転に伴って偏心運動するローラ37が配置されるシリンダ室B2が設けられる。このシリンダ室B2と後述するリアマフラ空間A2とは吐出ポート(図示せず)を介して連通される。したがって、シャフト22の偏心部22bに装着されるローラ37の偏心運動によって圧縮された冷媒は、シリンダ室B2から吐出ポートを介してリアマフラ空間A2に導かれる。
リアヘッド38は、リアシリンダ36の下側に配置され、リアシリンダ36のシリンダ室B2の下方の開口を閉塞する。このリアヘッド38は、図2に示すように、シャフト22が嵌挿される軸受け孔38aを有するヘッド本体38bと、ヘッド本体38bの外周辺を囲むように突出する環状の壁部38dと、ヘッド本体38bから軸受け孔38aを囲むように突出する環状の軸受部38eとを有している。環状の壁部38dの下端面は第1ヘッドシール部38cとなっており、環状の軸受部38eの下端面は、第2ヘッドシール部38fとなっている。本実施の形態のリアヘッド38は、平板構造のリアマフラ39の第1マフラシール部39bに対応して第1ヘッドシール部38cが壁部38dの下端面に配置されており、平板構造のリアマフラ39の第2マフラシール部39cに対応して第2ヘッドシール部38fが軸受部38eの下端面に配置されている。また、壁部38dの下端面には、リアマフラ39とのボルト締結に用いられる複数の貫通孔38i(本実施形態では5箇所)が形成されている。さらに、壁部38dには、複数の貫通孔38iの間の部分に複数の微小な溝部38j(本実施形態では5箇所)が形成されている。すなわち、リアヘッド38とリアマフラ39とが締結された状態で、リアマフラ空間A2に吐出された冷媒が複数の微小な溝部38jから油溜め部Z1に漏れ出すような構造となっており、複数の微小な溝部38jが冷媒流路として機能する。また、リアヘッド38には、図3に示すように、リアシリンダ36のシリンダ室B2におけるローラ37の回転駆動によって圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート38gが設けられている。この吐出ポート38gから吐出される冷媒は、後述するリアマフラ空間A2を介して、リアヘッド38、リアシリンダ36、ミドルプレート35、フロントシリンダ33およびフロントヘッド32にそれぞれ形成された穴(図示しない)を通過して、フロントマフラ31のフロントマフラ空間A1に吐出される。また、リアヘッド38には、吐出ポート38gの出口を開閉する吐出弁(図示せず)が取り付けられると共に、ボルト41が貫通可能な締結穴38hが設けられている。そして、ボルト41が、フロントマフラ31、フロントヘッド32、ミドルプレート35に形成される貫通孔を介して、リアヘッド38の締結穴38h(図1参照)に締め付けられることによって、フロントヘッド32に対してフロントマフラ31が固定される。
リアマフラ39は、リアヘッド38との間にリアマフラ空間A2を形成して、冷媒の吐出に伴う騒音の低減を図っている。リアマフラ39は、シャフト22が嵌挿される開口39aが形成ており、第1ヘッドシール部38cに対応するように配置された環状の第1マフラシール部39bと、第2ヘッドシール部38fに対応する用に配置された環状の第2マフラシール部39cとを有している。すなわち、第1マフラシール部39bはリアマフラ39の上面の外周縁部分であり、第2マフラシール部39cはリアマフラ39の上面の内周縁部分である。リアマフラ39の開口39aの周辺部には、リアヘッド38とのボルト締結に用いられる貫通孔39dが形成されている。
(2)特徴
(2−1)
本実施形態に係るロータリー圧縮機10では、リアヘッド38の壁部38dに微小な溝部38jを設けることにより、リアヘッド38とリアマフラ39とが締結された状態で、複数の微小な溝部38jからリアマフラ空間A2に吐出された冷媒が漏れ出すような構造となっている。
このため、リアヘッド38とリアマフラ39との間のリアマフラ空間A2に吐出された高圧冷媒を油溜め部Z1に貯留された油中に導入するため、油溜め部Z1に気泡を積極的に発生させることができる。これにより、圧縮機構30において発生する騒音および振動が油中において伝播することを抑制することができる。このため、圧縮機における騒音および振動の発生を低減することができる。
(2−2)
本実施形態に係るロータリー圧縮機10では、リアシリンダ36の下側に配置されるリアヘッド38およびリアマフラ39により形成されるリアマフラ空間A2から冷媒を直接油溜め領域に導いている。このように、油溜め領域に近いリアヘッド38およびリアマフラ39により形成されるリアリアマフラ空間A2から冷媒を油中に導くことができるため、特に別部材を設けなくとも良く生産コストを低減させることができる。
(2−3)
本実施形態に係るロータリー圧縮機10では、リアシリンダ36において圧縮された冷媒は、リアマフラ空間A2を介して、リアヘッド38、リアシリンダ36、ミドルプレート35、フロントシリンダ33およびフロントヘッド32にそれぞれ形成された穴(通路)を通過して、フロントマフラ31のフロントマフラ空間A1に吐出される。フロントシリンダ33により圧縮された高圧の冷媒はフロントマフラ空間A2に直接吐出されて、リアシリンダ36により圧縮された高圧の冷媒と合流した後に、密閉ケーシング11内の駆動機構20を通過して吐出管12から吐出される。ロータリー圧縮機10をこのような構成とすることにより、圧縮機構30により圧縮された高圧の冷媒を、フロントマフラ空間A1を経由して吐出させだけでなく、リアヘッド38に設けられた複数の微小な溝部38jから油溜め部Z1を経由して吐出させることができる。
したがって、リアマフラ空間A2からフロントマフラ空間A2への通路を通過させるという圧力損失が生じやすい構造ではあるが、リアマフラ空間A2からフロントマフラ空間A2へ導かれる通路の他に、リアマフラ空間A2の高圧の冷媒は複数の微小な溝部38jを通過して油溜め部Z1に放出させることができるため、過圧縮を低減することができる。
(3)変形例
(3−1)変形例A
上記実施形態では、リアヘッド38の壁部38dに微小な溝部38jを設けているが、これに限らずに、図4に示すように、リアヘッド38の軸受部38eの下端面に溝部38kを設けるようにしても良い。
(3−2)変形例B
上記実施形態では、リアマフラ39は平板から成り、リアヘッド38は平板のリアマフラ39に合うように壁部38dの第1ヘッドシール部38cと軸受部38eの第2へヘッドシール部38fとを有している構造となっているが、これに限らずに、図5,6に示すようにリアマフラの形状がカップ型のものであっても良い。
なお、この場合の説明をする。リアヘッド48は、リアシリンダ36の下側に配置され、リアシリンダ36のシリンダ室B2の下方の開口を閉塞する。このリアヘッド48は、シャフト22が嵌挿される軸受け孔48aを有するヘッド本体48bと、ヘッド本体48bから軸受け孔48aを囲むように突出する環状の軸受部48eとを有している。ヘッド本体48bの下面の外周縁側は第1ヘッドシール部48cとなっており、環状の軸受部48eの下端面は第2ヘッドシール部48fとなっている。本実施の形態のリアヘッド48は、カップ構造のリアマフラ49の第1マフラシール部49bに対応して第1ヘッドシール部48cがヘッド本体48bの下面の外周縁側に配置されており、カップ構造のリアマフラ49の第2マフラシール部49cに対応して第2ヘッドシール部48fが軸受部48eの下端面に配置されている。そして、ヘッド本体48bの下面の外周側には、リアマフラ49とのボルト締結に用いられる複数の貫通孔48i(本変形例Bでは2箇所)が形成されている。さらに、ヘッド本体48bの下面の外周側の第1ヘッドシール部48cの部分には、複数の貫通孔48iの間の部分に複数の溝部48jが形成されている。すなわち、リアヘッド48とリアマフラ49とが締結された状態で、複数の溝部48jからリアマフラ空間A2に吐出された冷媒が漏れ出すような構造となっている。また、リアヘッド48には、リアシリンダ36のシリンダ室B2におけるローラ37の回転駆動によって圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート48fが設けられている。この吐出ポート48fから吐出される冷媒は、リアマフラ空間A2を介して、リアヘッド48、リアシリンダ36、ミドルプレート35、フロントシリンダ33およびフロントヘッド32にそれぞれ形成された穴(図示しない)を通過して、フロントマフラ31のフロントマフラ空間A1に吐出される。また、リアヘッド48には、吐出ポート48fの出口を開閉する吐出弁(図示せず)が取り付けられると共に、ボルト41が貫通可能な締結穴38h(図1参照)が設けられている。そして、ボルト41が、フロントマフラ31、フロントヘッド32、ミドルプレート35に形成される貫通孔を介して、リアヘッド48の締結穴38hに締め付けられることによって、フロントヘッド32に対してフロントマフラ31が固定される。
リアマフラ49は、リアヘッド48との間にリアマフラ空間A2を形成して、冷媒の吐出に伴う騒音の低減を図っている。リアマフラ49は、シャフト22が嵌挿される開口49aが形成ており、第1ヘッドシール部48cに対応するように配置された環状の第1マフラシール部49bと、第2ヘッドシール部48fに対応する用に配置された環状の第2マフラシール部49cとを有している。すなわち、第1マフラシール部49bはリアマフラ49の上面の外周縁部分であり、第2マフラシール部49cはリアマフラ49の上面の内周縁部分である。リアマフラ49の開口49aの周辺部には、リアヘッド48とのボルト締結に用いられる貫通孔49dが形成されている。
(3−3)変形例C
上記実施形態および変形例A,Bでは、リアマフラ空間A2から油溜め部Z1に冷媒を導くための冷媒流路としての微小な溝部38j,38k,48jは、リアヘッド38,48に設けられているが、これに限らずに、リアマフラ39,49に設けても構わない。すなわち、リアマフラ39,49の第1マフラシール部39b,49bの一部、または、リアマフラ39,49の第2マフラシール部39c,49cの一部に溝部が設けられることになる。
(3−4)変形例D
上記実施形態では、リアヘッド38の形状は、リアマフラ空間A2が1つの空間となっているがこれに限らずに、図7に示すように2つの空間に区切られたものを利用しても良い。なお、この場合には、壁部38dと軸受部38eとの間に、仕切部38lが設けられており、吐出ポート38gのある空間と吐出ポート38gのない空間とに分けられる。また、この場合には、微小な溝部38jは、吐出ポート38gのある空間側のみに(本変形例Cでは3箇所)設けられることになる。
(3−5)変形例E
上記実施形態では、リアヘッド38の壁部38dの5箇所に微小な溝部38jを設けているが、微小な溝部38jの数は5箇所に限らずに圧縮機の容量などに応じて最適な個数を選択することになる。
(3−6)変形例F
上記実施形態では、ロータリー圧縮機10は2シリンダタイプの圧縮機であるが、これに限らずに、リアシリンダ36、リアヘッド38、リアマフラ39などのない1シリンダタイプの圧縮機であっても良い。なお、この場合に、フロントマフラ空間A2に吐出された冷媒を、油溜め部Z1に導くための冷媒流路となる管状部材を設けることになる。
10 ロータリー圧縮機(圧縮機)
11 密閉ケーシング
30 圧縮機構
33 フロントシリンダ(第1シリンダ)
36 リアシリンダ(第2シリンダ)
38 リアヘッド(リアヘッド部材)
38g,48g 吐出ポート(吐出孔)
38j,38k,48j 微小な溝部(冷媒流路)
39,49 リアマフラ(リアマフラ部材)
A2 リアマフラ空間
B1 シリンダ室(第1圧縮室)
B2 シリンダ室(第2圧縮室)
特開平6−193563号公報 特開2008−2373号公報

Claims (7)

  1. 底部に油溜め部(Z1)が存在する密閉ケーシング(11)と、
    冷媒を圧縮する圧縮機構(30)と、
    前記圧縮機構から吐出された高圧冷媒を前記油溜め部に貯留された油中に導入する冷媒流路(38j,38k,48j)と
    を備える圧縮機(10)。
  2. 前記圧縮機構は、
    第1圧縮室(B1)を形成する第1シリンダ(33)と、
    前記第1シリンダの下方において第2圧縮室(B2)を形成する第2シリンダ(36)と、
    前記第2圧縮室において圧縮された冷媒を吐出する吐出孔(38g,48g)が形成され、前記第2シリンダの下側に配置されるリアヘッド部材(38,48)と、
    を有し、
    前記リアヘッド部材の下側に配置され、前記リアヘッド部材と共にリアマフラ空間(A2)を形成するリアマフラ部材(39,49)をさらに備え、
    前記冷媒流路は、前記リアマフラ空間の冷媒を前記油溜め領域に導く、
    請求項1に記載の圧縮機(10)。
  3. 前記冷媒流路は、前記リアヘッド部材と前記リアマフラ部材との間の隙間である、
    請求項2の記載の圧縮機(10)。
  4. 前記リアヘッド部材は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有するヘッド本体と、
    ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する円筒形状の軸受部と、を有し、
    前記リアマフラ部材は、前記軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、前記軸受部の先端面と前記マフラ貫通孔の周縁において密着し、前記ヘッド本体の外周縁と前記リアマフラ部材の外周縁において密着し、
    前記冷媒流路(38j,48j)は、前記ヘッド本体の外周縁に設けられる溝である、
    請求項3に記載の圧縮機(10)。
  5. 前記リアヘッド部材は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有するヘッド本体と、
    ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する円筒形状の軸受部と、を有し、
    前記リアマフラ部材は、前記軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、前記軸受部の先端面と前記マフラ貫通孔の周縁において密着し、前記ヘッド本体の外周縁と前記リアマフラ部材の外周縁において密着し、
    前記冷媒流路(38k)は、前記軸受部の先端面に設けられる溝である、
    請求項3に記載の圧縮機(10)。
  6. 前記リアヘッド部材は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有するヘッド本体と、
    ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する円筒形状の軸受部と、を有し、
    前記リアマフラ部材は、前記軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、前記軸受部の先端面と前記マフラ貫通孔の周縁において密着し、前記ヘッド本体の外周縁と前記リアマフラ部材の外周縁において密着し、
    前記冷媒流路は、前記リアマフラ部材の外周縁に設けられる溝である、
    請求項3に記載の圧縮機(10)。
  7. 前記リアヘッド部材は、軸部材が嵌挿される軸受け孔を有するヘッド本体と、
    ヘッド本体から軸受孔を囲むように突出する円筒形状の軸受部と、を有し、
    前記リアマフラ部材は、前記軸部材が貫通するマフラ貫通孔を有し、前記軸受部の先端面と前記マフラ貫通孔の周縁において密着し、前記ヘッド本体の外周縁と前記リアマフラ部材の外周縁において密着し、
    前記冷媒流路は、前記貫通孔の周縁に設けられる溝である、
    請求項3に記載の圧縮機(10)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014202197A (ja) * 2013-04-10 2014-10-27 パナソニック株式会社 密閉型圧縮機
WO2020000584A1 (zh) * 2018-06-29 2020-01-02 安徽美芝制冷设备有限公司 活塞式压缩机的气缸盖和活塞式压缩机

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