JP2012144357A - エレベータ - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベータの発熱部品の空冷のためのファンの適切な駆動制御を行なう。
【解決手段】実施形態によれば、電動機の回生電力を消費する抵抗器と、乗りかごの次の行先階までの走行パターンおよび荷重検出手段による検出結果をもとに、乗りかごが次の行先階までに回生運転を行なうか否かを判別する判別手段と、次の行先階までに回生運転を行なう場合に、回生運転開始から乗りかごが次の行先階に応答するまでのインバータの制御電流値を算出する制御電流算出手段とをもつ。また、抵抗器の温度、制御電流値、および、回生運転開始から乗りかごが次の行先階へ応答するまでの所要時間をもとに、走行パターンによる走行における抵抗器の温度を予測する温度予測手段と、予測した温度の最大値が所定の基準値以上である場合にファンを回転駆動させ、最大値が基準値未満である場合にファンを停止させるファン制御手段とをもつ。
【選択図】 図1
【解決手段】実施形態によれば、電動機の回生電力を消費する抵抗器と、乗りかごの次の行先階までの走行パターンおよび荷重検出手段による検出結果をもとに、乗りかごが次の行先階までに回生運転を行なうか否かを判別する判別手段と、次の行先階までに回生運転を行なう場合に、回生運転開始から乗りかごが次の行先階に応答するまでのインバータの制御電流値を算出する制御電流算出手段とをもつ。また、抵抗器の温度、制御電流値、および、回生運転開始から乗りかごが次の行先階へ応答するまでの所要時間をもとに、走行パターンによる走行における抵抗器の温度を予測する温度予測手段と、予測した温度の最大値が所定の基準値以上である場合にファンを回転駆動させ、最大値が基準値未満である場合にファンを停止させるファン制御手段とをもつ。
【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、発熱部品の冷却機能を有するエレベータに関する。
従来、エレベータのインバータ装置のスイッチング素子などの発熱部品の過度の温度上昇を防止するための空冷ファンが設けられており、インバータ装置の動作時に空冷ファンが動作して当該インバータ装置のスイッチング素子を冷却している。
エレベータ運転の負荷は、常時最大負荷状態にあるのではなく、乗りかごの荷重や昇降方向により変動する。このように、エレベータ運転の負荷が常時最大負荷状態にはないにも関わらず、従来は、エレベータの運転中は、最大負荷状態時の発熱部品の過度の温度上昇を防止する事を前提として、空冷ファンが常に回転駆動している。
つまり、エレベータの運転中でも、この運転の負荷が低く、発熱部品の空冷が必要ない状態であっても空冷ファンが回転駆動するので、空冷のための電力の無駄な消費の原因となっていた。
本発明が解決しようとする課題は、発熱部品の空冷のためのファンの適切な駆動制御を行なうことが可能になるエレベータを提供することにある。
実施形態によれば、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、前記整流回路で変換された直流電力の脈動を平滑化する平滑コンデンサと、前記平滑化された直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して出力するインバータと、前記インバータから出力された交流電力で駆動して乗りかごを昇降させる電動機と、スイッチング素子を介して前記インバータの直流側と接続され、前記電動機の回生電力を消費する抵抗器と、前記抵抗器を空冷するためのファンと、前記乗りかごの荷重を検出する荷重検出手段とをもつ。また、前記乗りかごの次の行先階までの走行パターンおよび前記荷重検出手段による検出結果をもとに、前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうか否かを判別する判別手段と、前記抵抗器の温度を測定する温度測定手段と、前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうと前記判別手段により判別した場合に、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの前記インバータの制御電流値を算出する制御電流算出手段とをもつ。また、前記温度検出手段により検出した温度、前記制御電流算出手段により算出した制御電流値、および、前記走行パターンで示される回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの所要時間をもとに、前記走行パターンによる走行における前記抵抗器の温度を予測する温度予測手段と、前記温度予測手段により予測した温度の最大値が所定の基準値以上である場合に前記ファンを回転駆動させ、前記予測した温度の最大値が前記基準値未満である場合に前記ファンを停止するファン制御手段とをもつ。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態におけるエレベータの制御装置の電力変換部を特記した構成例を示す図である。
まず、このエレベータでは、建屋側配電系統の商用三相交流電源1に整流回路2が接続される。整流回路2はダイオードで構成され、商用三相交流電源1から出力される三相交流電力を直流電力に変換する。整流回路2の直流出力ライン間には平滑コンデンサ3が設けられる。平滑コンデンサ3は整流回路2で変換された直流電力に含まれる脈動分(リプル)を平滑化する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態におけるエレベータの制御装置の電力変換部を特記した構成例を示す図である。
まず、このエレベータでは、建屋側配電系統の商用三相交流電源1に整流回路2が接続される。整流回路2はダイオードで構成され、商用三相交流電源1から出力される三相交流電力を直流電力に変換する。整流回路2の直流出力ライン間には平滑コンデンサ3が設けられる。平滑コンデンサ3は整流回路2で変換された直流電力に含まれる脈動分(リプル)を平滑化する。
また、整流回路2の直流出力ラインの低電位点には半導体スイッチング素子5のエミッタが接続される。半導体スイッチング素子5のコレクタと直流出力ラインの高電位点の間には、回生電力を消費する回生抵抗である抵抗器8が設けられる。この抵抗器8は2つの抵抗器が直接接続されたものである。また、半導体スイッチング素子5のコレクタはダイオードのアノードと接続され、このダイオードのカソードは直流出力ラインの高電位点に接続される。
整流回路2からみた半導体スイッチング素子5の後段にはインバータ6が設けられる。インバータ6はダイオードおよびスイッチング素子、例えばトランジスタで構成され、平滑コンデンサ3で平滑化された直流電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御により可変電圧可変周波数の交流電力に変換して電動機7に供給する。
抵抗器8の近傍には当該抵抗器8を空冷するためのファン9が設けられる。また、抵抗器8の発熱部分には、当該抵抗器8の温度を検出するための温度センサ10が設けられる。
また、電動機7の回転軸にはシーブ11が取り付けられており、そこに巻き掛けられたロープ12を介して乗りかご13とカウンタウェイト14が昇降路内をつるべ式に昇降動作する。電動機7は、インバータ6から出力された交流電力で駆動して乗りかご13を昇降させる。
抵抗器8は、回生電力を熱エネルギーに変換するための抵抗である。半導体スイッチング素子5は、回生運転時に直流出力ラインの電圧が所定以上となった場合にON状態となり、インバータ6から逆流してくる回生電力を抵抗器8に流す。
すなわち、例えば乗りかご13が昇降路の下方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より重ければ、動力を必要としないため、電動機7が発電機として機能することになり、回生電力が生じる。また、乗りかご13が上方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より軽ければ、動力を必要としないため、回生電力が生じる。このように、動力を必要とせずに乗りかごを運転することを「回生運転」と呼び、その逆に、動力を必要とする運転を「力行運転」と呼んでいる。回生運転時に生じた電力は、半導体スイッチング素子5を介して抵抗器8で熱エネルギーに変換されて消費される。
すなわち、例えば乗りかご13が昇降路の下方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より重ければ、動力を必要としないため、電動機7が発電機として機能することになり、回生電力が生じる。また、乗りかご13が上方向に動く場合に、そのときの乗りかご13の荷重がカウンタウェイト14より軽ければ、動力を必要としないため、回生電力が生じる。このように、動力を必要とせずに乗りかごを運転することを「回生運転」と呼び、その逆に、動力を必要とする運転を「力行運転」と呼んでいる。回生運転時に生じた電力は、半導体スイッチング素子5を介して抵抗器8で熱エネルギーに変換されて消費される。
また、このエレベータは、乗りかご13の運転制御を行なうためのエレベータ制御盤20を備える。このエレベータ制御盤20は、CPU、ROM、RAMなどが搭載されたコンピュータによって構成され、ファン運転制御部21、走行時抵抗温度予測部22、制御電流算出部23、抵抗温度測定部24、判別部25、荷重検出部26、記憶装置27、電流制御部28を有する。
ファン運転制御部21は、ファン9の所定回転数による駆動または停止を制御する。走行時抵抗温度予測部22は、乗りかご13の次の応答予定階までの走行パターンにしたがった走行における抵抗器8の温度を予測する。制御電流算出部23は、回生運転開始時から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの走行パターンに対応するインバータ6の制御電流値を算出する。
抵抗温度測定部24は、温度センサ10による出力結果をもとに、抵抗器8の温度を測定する。判別部25は、乗りかご13の走行パターンが回生運転による走行パターンであるか否かを判別する。荷重検出部26は、乗りかご13のかご床に備えられた荷重センサ13aによるテールコードを介した出力結果をもとに、乗りかご13内の荷重値を検出する。
記憶装置27は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、ファン運転制御部21、走行時抵抗温度予測部22、制御電流算出部23、抵抗温度測定部24、判別部25、荷重検出部26、電流制御部28による処理動作のための制御プログラムを記憶するほか、抵抗温度基準値記憶部27aを有する。この抵抗温度基準値記憶部27aは、ファン駆動の有無を切り替えるための抵抗器8の温度の基準値を記憶する。この基準値は、抵抗器の過度の温度上昇を防ぐためのファン駆動の基準値である。また、この基準値は、抵抗器8の破損を防ぐために直ちに空冷を要する温度より余裕をもたせた温度値である。電流制御部28は、乗りかご13の走行パターンにしたがってインバータ6の電流を制御する。
次に、図1に示した構成のエレベータの動作について説明する。
図2は、第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
初期状態では、エレベータは力行運転を行なっており、抵抗器8の空冷の必要がないとしてファン9の回転駆動が停止しているものとする。そして、新たなホール呼びまたはかご呼びが登録されるなどして、乗りかご13の新たな走行パターンを生成した場合、エレベータ制御盤20の荷重検出部26は、乗りかご13のかご床の荷重センサ13aからの出力結果をもとに、乗りかご13内の荷重値を検出する(ステップS1)。
図2は、第1の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
初期状態では、エレベータは力行運転を行なっており、抵抗器8の空冷の必要がないとしてファン9の回転駆動が停止しているものとする。そして、新たなホール呼びまたはかご呼びが登録されるなどして、乗りかご13の新たな走行パターンを生成した場合、エレベータ制御盤20の荷重検出部26は、乗りかご13のかご床の荷重センサ13aからの出力結果をもとに、乗りかご13内の荷重値を検出する(ステップS1)。
そして、エレベータ制御盤20の判別部25は、荷重検出部26により検出した荷重値、および、生成した走行パターンにしたがって乗りかご13が次に応答する行先階までの昇降方向をもとに、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンであるか否かを判別する(ステップS2)。
乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンであると判別部25により判別した場合(ステップS3のYES)、エレベータ制御盤20の制御電流算出部23は、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの走行パターンに対応するインバータ6の制御電流値を当該走行パターンにおけるトルク指令信号および速度信号の積をもとに算出し、この制御電流値、記憶装置27に記憶される抵抗器8の抵抗値、および走行パターンにおける回生運転開始時から乗りかご13が次の行先階へ応答するまでの所要時間をもとに、ジュールの法則にしたがって、次の行先階までに発生する回生エネルギー量を算出する(ステップS4)。
そして、エレベータ制御盤20の抵抗温度測定部24は、温度センサ10からの出力結果をもとに、抵抗器8の現在の温度を測定する(ステップS5)。
エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、制御電流算出部23により算出した回生エネルギー量をもとに、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の温度上昇値を予測し、この温度上昇値を抵抗温度測定部24により測定した抵抗器8の現在の温度に反映することで、次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度を予測する(ステップS6)。抵抗器8の温度上昇値は、抵抗器8の比熱の逆数を抵抗器8の質量で除した値に、前述したように算出した回生エネルギー量を乗ずることで求められる。
エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、制御電流算出部23により算出した回生エネルギー量をもとに、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の温度上昇値を予測し、この温度上昇値を抵抗温度測定部24により測定した抵抗器8の現在の温度に反映することで、次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度を予測する(ステップS6)。抵抗器8の温度上昇値は、抵抗器8の比熱の逆数を抵抗器8の質量で除した値に、前述したように算出した回生エネルギー量を乗ずることで求められる。
エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値以上である場合には(ステップS7のYES)、ファン9の回転駆動を開始する(ステップS8)。
一方、ファン運転制御部21は、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が前述した基準値未満である場合(ステップS7のNO)、もしくは、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンでない場合には(ステップS3のNO)、ファン9の回転駆動を行なわずに停止させる(ステップS9)。
以上のように、第1の実施形態におけるエレベータでは、乗りかごの次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンであって、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の予測温度値が所定の基準値未満である場合にはファン9の回転駆動を停止する。よって、回生運転時における電力の無駄な消費を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態におけるエレベータの構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
本実施形態は、第1の実施形態のような温度センサを用いずに、回生運転終了時における抵抗器8の予測温度値をもとに当該抵抗器8の現在の温度を推定し、この推定した温度をもとに、新たな回生運転による抵抗器8の温度予測を行なうものである。
図3は、第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、抵抗器8の温度センサ10を備えていない。また、第1の実施形態と比較して、エレベータ制御盤20は、抵抗温度測定部24を備えず、抵抗器8の現在の温度を推定する抵抗温度推定部29を備える。また、エレベータ制御盤20の記憶装置27は、抵抗温度予測値記憶部27b、抵抗温度初期値記憶部27cをさらに有する。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態におけるエレベータの構成のうち図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
本実施形態は、第1の実施形態のような温度センサを用いずに、回生運転終了時における抵抗器8の予測温度値をもとに当該抵抗器8の現在の温度を推定し、この推定した温度をもとに、新たな回生運転による抵抗器8の温度予測を行なうものである。
図3は、第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、抵抗器8の温度センサ10を備えていない。また、第1の実施形態と比較して、エレベータ制御盤20は、抵抗温度測定部24を備えず、抵抗器8の現在の温度を推定する抵抗温度推定部29を備える。また、エレベータ制御盤20の記憶装置27は、抵抗温度予測値記憶部27b、抵抗温度初期値記憶部27cをさらに有する。
抵抗温度予測値記憶部27bは、走行時抵抗温度予測部22により予測した抵抗器8の温度のうち、前回の回生運転終了時における予測温度値を記憶する。この記憶された温度値は、エレベータの回生運転が終了してから十分な時間である所定時間が経過した場合には消去される。
抵抗温度初期値記憶部27cは、抵抗器8の温度値の初期値を記憶する。この初期値は、エレベータの回生運転が終了して前述した所定時間が経過した場合の標準的な温度値である。
図4は、第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、第1の実施形態で説明したステップS1からS3までの処理がなされる。そして、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合(ステップS3のYES)、走行時抵抗温度予測部22は、抵抗温度予測値記憶部27bに予測温度値が記憶されているか否かを判別する(ステップS11)。
まず、第1の実施形態で説明したステップS1からS3までの処理がなされる。そして、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合(ステップS3のYES)、走行時抵抗温度予測部22は、抵抗温度予測値記憶部27bに予測温度値が記憶されているか否かを判別する(ステップS11)。
走行時抵抗温度予測部22は、抵抗温度予測値記憶部27bに予測温度値が記憶されていなければ(ステップS11のNO)、エレベータの回生運転が終了してから十分な時間である所定時間が経過して予測温度値が消去されているとして、制御電流算出部23は、回生運転開始時から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの走行パターンに対応するインバータ6の制御電流値を算出し、この制御電流値、記憶装置27に記憶される抵抗器8の抵抗値、および走行パターンにおける回生運転開始時から乗りかご13が次の行先階へ応答するまでの所要時間をもとに、ジュールの法則にしたがって、次の行先階までに発生する回生エネルギー量を算出する(ステップS4)。
そして、走行時抵抗温度予測部22は、抵抗温度初期値記憶部27cから抵抗器8の温度値の初期値を読み出す(ステップS12)。
エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、制御電流算出部23により算出した回生エネルギー量をもとに、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の温度上昇値を予測し、この温度上昇値を、抵抗温度初期値記憶部27cから読み出した抵抗器8の温度値の初期値に反映することで、次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度を予測する(ステップS13)。
エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、制御電流算出部23により算出した回生エネルギー量をもとに、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の温度上昇値を予測し、この温度上昇値を、抵抗温度初期値記憶部27cから読み出した抵抗器8の温度値の初期値に反映することで、次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度を予測する(ステップS13)。
一方、抵抗温度予測値記憶部27bに予測温度値が記憶されていれば(ステップS11のYES)、抵抗温度推定部29は、抵抗温度予測値記憶部27bから前回の回生運転終了時の抵抗器8の温度予測値を読み出し(ステップS14)、前回の回生運転終了時からの経過時間を算出する(ステップS15)。
エレベータ制御盤20の抵抗温度推定部29は、ステップS14で読み出した温度予測値およびステップS15で算出した経過時間をもとに、抵抗器8の現在の温度を推定する(ステップS16)。
制御電流算出部23は、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの走行パターンに対応するインバータ6の制御電流値を算出し、この制御電流値、記憶装置27に記憶される抵抗器8の抵抗値、および走行パターンにおける回生運転開始時から乗りかご13が次の行先階へ応答するまでの所要時間をもとに、ジュールの法則にしたがって、次の行先階までに発生する回生エネルギー量を算出する(ステップS17)。
エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、制御電流算出部23により算出した回生エネルギー量、ステップS16で算出した経過時間をもとに、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の温度上昇値を予測し、この温度上昇値を、ステップS16で推定した抵抗器8の現在の温度に反映することで、次の行先階までの回生走行時の抵抗器8の温度を予測する(ステップS18)。
エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、ステップS13またはS17で走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値以上である場合には(ステップS7のYES)、ファン9の回転駆動を開始する(ステップS8)。
また、ファン運転制御部21は、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が前述した基準値未満である場合(ステップS7のNO)、もしくは、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンでない場合には(ステップS3のNO)、ファン9の回転駆動を行なわずに停止状態とする(ステップS9)。
以上のように、第2の実施形態におけるエレベータでは、温度センサによる温度検出を行なわなくとも、前回の回生運転終了時の温度予測値および経過時間をもとに、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンであって、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の予測温度値が所定の基準値未満である場合にはファン9の回転駆動を停止する。よって、第1の実施形態と同様に、回生運転時における電力の無駄な消費を防止することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、新たな呼びが登録された時点で、乗りかごの次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合に、第1の実施形態で説明した温度予測を行なう前に予めファンを駆動させて抵抗器の空冷を行なうものである。
次に、第3の実施形態について説明する。本実施形態は、新たな呼びが登録された時点で、乗りかごの次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合に、第1の実施形態で説明した温度予測を行なう前に予めファンを駆動させて抵抗器の空冷を行なうものである。
図5は、第3の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、第1の実施形態で説明したステップS1からS3までの処理がなされる。そして、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合(ステップS3のYES)、エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、ファン9の回転駆動を開始し(ステップS21)、第1の実施形態で説明したステップS4以降の処理がなされる。また、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンでない場合には(ステップS3のNO)、ファン9の回転駆動を行なわずに停止させる(ステップS9)。
まず、第1の実施形態で説明したステップS1からS3までの処理がなされる。そして、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合(ステップS3のYES)、エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、ファン9の回転駆動を開始し(ステップS21)、第1の実施形態で説明したステップS4以降の処理がなされる。また、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンでない場合には(ステップS3のNO)、ファン9の回転駆動を行なわずに停止させる(ステップS9)。
以上のように、第3の実施形態におけるエレベータでは、呼びが登録された時点で、乗りかご13の次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンである場合に、温度予測を行なう前に予めファン9が駆動して抵抗器8の空冷が開始される。よって、第1の実施形態のように、乗りかごの次の行先階までの走行パターンが回生運転による走行パターンであって、回生運転開始から乗りかご13が次の行先階に応答するまでの抵抗器8の予測温度値が所定の基準値以上である場合にファン9の回転駆動を開始する場合と比較して、抵抗器8の空冷が早く開始されるので、抵抗器8の冷却効率が上昇し、当該抵抗器8の温度上昇の抑制効果を高めることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、スイッチング素子の温度が基準値以上であることが予測される場合には、回生運転時の抵抗器8の温度の予測を経ることなくファン9が駆動するように制御するものである。
次に、第4の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、スイッチング素子の温度が基準値以上であることが予測される場合には、回生運転時の抵抗器8の温度の予測を経ることなくファン9が駆動するように制御するものである。
また、本実施形態は、スイッチング素子の温度が基準値未満である場合でも、回生運転時に抵抗器8の温度が基準値以上となることが予測される場合にはファン9が駆動するように制御するものである。
図6は、第4の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ファン9は、抵抗器8とインバータ6のスイッチング素子の空冷とをともに行なうものであり、インバータ6のスイッチング素子の発熱部分には、このスイッチング素子の温度を検出するための素子温度センサ30がさらに設けられる。
図6に示すように、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、ファン9は、抵抗器8とインバータ6のスイッチング素子の空冷とをともに行なうものであり、インバータ6のスイッチング素子の発熱部分には、このスイッチング素子の温度を検出するための素子温度センサ30がさらに設けられる。
また、第1の実施形態と比較して、エレベータ制御盤20は、素子温度測定部31をさらに有する。また、このエレベータ制御盤20の記憶装置27は、素子温度基準値記憶部27dをさらに有する。
素子温度測定部31は、素子温度センサ30による出力結果をもとに、インバータ6のスイッチング素子の温度を測定する。
エレベータ制御盤20の記憶装置27の素子温度基準値記憶部27dは、ファン駆動の有無を切り替えるためのインバータ6のスイッチング素子の温度の基準値を記憶する。この基準値は、インバータ6のスイッチング素子の過度の温度上昇を防ぐためのファン駆動の基準値である。
エレベータ制御盤20の記憶装置27の素子温度基準値記憶部27dは、ファン駆動の有無を切り替えるためのインバータ6のスイッチング素子の温度の基準値を記憶する。この基準値は、インバータ6のスイッチング素子の過度の温度上昇を防ぐためのファン駆動の基準値である。
図7は、第4の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、エレベータ制御盤20の素子温度測定部31は、素子温度センサ30からの出力結果をもとに、インバータ6のスイッチング素子の現在の温度を測定する(ステップS31)。
まず、エレベータ制御盤20の素子温度測定部31は、素子温度センサ30からの出力結果をもとに、インバータ6のスイッチング素子の現在の温度を測定する(ステップS31)。
エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定したインバータ6のスイッチング素子の温度が、記憶装置27の素子温度基準値記憶部27dに記憶される基準値以上である場合には(ステップS32のYES)、このスイッチング素子の空冷が必要であるとして、ファン9の回転駆動を開始する(ステップS8)。
一方、素子温度測定部31により測定した温度が前述した基準値未満である場合(ステップS32のNO)には、第1の実施形態で説明したステップS1以降の処理がなされる
以上のように、第4の実施形態におけるエレベータでは、インバータ6のスイッチング素子の測定温度値が所定の基準値以上である場合には、スイッチング素子を空冷するために、抵抗器8の温度予測を行なうことなくファン9を回転駆動させる。よって、第1の実施形態で説明した効果に加え、インバータ6のスイッチング素子の過度な温度上昇を防止することができる。
以上のように、第4の実施形態におけるエレベータでは、インバータ6のスイッチング素子の測定温度値が所定の基準値以上である場合には、スイッチング素子を空冷するために、抵抗器8の温度予測を行なうことなくファン9を回転駆動させる。よって、第1の実施形態で説明した効果に加え、インバータ6のスイッチング素子の過度な温度上昇を防止することができる。
また、抵抗器8とインバータ6のスイッチング素子との距離が離れている場合には、抵抗器8用のファンとインバータ6のスイッチング素子用のファンとを別々に設けてもよい。この場合、ファン運転制御部21は、走行時抵抗温度予測部22により予測した抵抗器8の温度の最大値が前述した基準値以上である場合には抵抗器8用のファン9の回転駆動を開始し、素子温度測定部31により測定したインバータ6のスイッチング素子の温度が前述した基準値以上である場合にはインバータ6のスイッチング素子用のファン9の回転駆動を開始すればよい。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、走行時抵抗温度予測部22により予測した抵抗器8の温度の最大値が基準値以上であって当該基準値より高い許容温度値以下である場合には、乗りかご13の次の行先階までの回生運転による走行時におけるインバータ6のスイッチング素子の温度変化が所定の範囲内になるように、ファン9を制御するものである。
次に、第5の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、走行時抵抗温度予測部22により予測した抵抗器8の温度の最大値が基準値以上であって当該基準値より高い許容温度値以下である場合には、乗りかご13の次の行先階までの回生運転による走行時におけるインバータ6のスイッチング素子の温度変化が所定の範囲内になるように、ファン9を制御するものである。
図8は、第5の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態におけるエレベータ制御盤20の記憶装置27は、第4の実施形態と比較して、抵抗温度許容値記憶部27eをさらに有する。
この抵抗温度許容値記憶部27eは、抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値より高い温度である、抵抗器8の許容温度値を記憶する。この許容温度値は、直ちに抵抗器8の空冷を要する温度値である。
本実施形態におけるエレベータ制御盤20の記憶装置27は、第4の実施形態と比較して、抵抗温度許容値記憶部27eをさらに有する。
この抵抗温度許容値記憶部27eは、抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値より高い温度である、抵抗器8の許容温度値を記憶する。この許容温度値は、直ちに抵抗器8の空冷を要する温度値である。
図9は、第5の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、第4の実施形態で説明したステップS31からS7までの処理がなされる。そして、エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値以上である場合には(ステップS7のYES)、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度許容値記憶部27eに記憶される許容温度値以上であるか否かを判別する(ステップS41)。
まず、第4の実施形態で説明したステップS31からS7までの処理がなされる。そして、エレベータ制御盤20の走行時抵抗温度予測部22は、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値以上である場合には(ステップS7のYES)、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度許容値記憶部27eに記憶される許容温度値以上であるか否かを判別する(ステップS41)。
走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度許容値記憶部27eに記憶される許容温度値以下である場合には(ステップS41のYES)、エレベータ制御盤20の素子温度測定部31は、素子温度センサ30からの出力結果をもとに、インバータ6のスイッチング素子の現在の温度を測定する(ステップS42)。
そして、ファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定した温度などをもとに、乗りかご13の次の行先階までの回生運転による走行時におけるインバータ6のスイッチング素子の温度変化、つまり温度の最大値と最小値との差分が所定の範囲内になるように、ファン9を回転駆動させたり停止させたりする制御を行なう(ステップS43)。
また、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、抵抗温度許容値記憶部27eに記憶される許容温度値を超える場合には(ステップS41のNO)、抵抗器8の破損を防止するために、ファン運転制御部21は、ファン9の回転駆動を開始し、この駆動を維持する(ステップS8)。
以上のように、第5の実施形態におけるエレベータでは、第4の実施形態で説明した特徴に加え、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が基準値以上であるが、当該基準値より高い許容温度値以下である場合には、乗りかご13の次の行先階までの回生運転による走行時におけるインバータ6のスイッチング素子の温度変化が所定の範囲内になるように、ファン9を回転駆動させたり停止させたりする制御を行なう。よって、インバータ6のスイッチング素子の過度な温度変化を防止することができるので、スイッチング素子の寿命への悪影響を防止することができる。
また、走行時抵抗温度予測部22により予測した次の行先階までの抵抗器8の温度の最大値が、抵抗温度許容値記憶部27eに記憶される許容温度値を超える場合には、ファン9の回転駆動を開始するので、インバータ6のスイッチング素子の過度な温度変化の防止に優先して、抵抗器8の破損を防止することができる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、回生運転時におけるファン駆動によりスイッチング素子の温度が下がりすぎた場合に、ファン9を逆回転させることで、抵抗器8からの熱を含んだ風をスイッチング素子に届くようにして当該スイッチング素子の温度を適正な値に制御するものである。
次に、第6の実施形態について説明する。本実施形態は、ファン9が抵抗器8の空冷とインバータ6のスイッチング素子の空冷とを兼ね、回生運転時におけるファン駆動によりスイッチング素子の温度が下がりすぎた場合に、ファン9を逆回転させることで、抵抗器8からの熱を含んだ風をスイッチング素子に届くようにして当該スイッチング素子の温度を適正な値に制御するものである。
図10は、第6の実施形態におけるエレベータ制御装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態では、ファン9は、抵抗器8とインバータ6のスイッチング素子との間に位置している。
本実施形態におけるエレベータ制御盤20の記憶装置27は、第4の実施形態と比較して、素子温度第2基準値記憶部27fをさらに有する。
本実施形態では、ファン9は、抵抗器8とインバータ6のスイッチング素子との間に位置している。
本実施形態におけるエレベータ制御盤20の記憶装置27は、第4の実施形態と比較して、素子温度第2基準値記憶部27fをさらに有する。
素子温度第2基準値記憶部27fは、素子温度基準値記憶部27dに記憶される基準値より低い温度である、インバータ6のスイッチング素子の温度の下限値である第2基準値を記憶する。この第2基準値は、インバータ6のスイッチング素子の過度の温度変化を防ぐためのファン駆動の基準値である。
図11は、第6の実施形態におけるエレベータ制御装置の空冷ファンの回転駆動のための処理動作の一例を示すフローチャートである。
まず、第4の実施形態で説明したステップS31からS7までの処理がなされる。
まず、第4の実施形態で説明したステップS31からS7までの処理がなされる。
そして、エレベータ制御盤20のファン運転制御部21は、走行時抵抗温度予測部22により予測した抵抗器8の温度の最大値が、記憶装置27の抵抗温度基準値記憶部27aに記憶される基準値以上である場合には(ステップS7のYES)、ファン9の回転駆動を開始する(ステップS8)。
そして、エレベータ制御盤20の素子温度測定部31は、素子温度センサ30からの出力結果をもとに、インバータ6のスイッチング素子の現在の温度を測定する(ステップS51)。
ファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定した温度が素子温度第2基準値記憶部27fに記憶される第2基準値以下であるか否かを判別する(ステップS52)。
ファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定した温度が素子温度第2基準値記憶部27fに記憶される第2基準値以下である場合には(ステップS52のYES)、インバータ6のスイッチング素子の温度が過度に低くなっているとして、ファン9を逆回転駆動させる(ステップS53)。これにより、抵抗器8から発せられた熱がインバータ6のスイッチング素子に伝達されて、当該スイッチング素子の温度が上昇する。
一方、ファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定した温度が素子温度第2基準値記憶部27fに記憶される第2基準値を超える場合には(ステップS52のNO)、ファン9の回転駆動を継続する(ステップS54)。
以上のように、第6の実施形態におけるエレベータでは、第4の実施形態で説明した特徴に加え、ファン運転制御部21は、素子温度測定部31により測定した温度が素子温度第2基準値記憶部27fに記憶される第2基準値以下である場合には、ファン9を逆回転させることで、抵抗器8から発せられた熱がインバータ6のスイッチング素子に伝達されて、当該スイッチング素子の温度が上昇する。よって、インバータ6のスイッチング素子の温度を適正な値に保つことができる。
これらの各実施形態によれば、発熱部品の空冷のためのファンの適切な駆動制御を行なうことが可能になるエレベータを提供することができる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…商用三相交流電源、2…整流回路、3…平滑コンデンサ、5…半導体スイッチング素子、6…インバータ、7…電動機、8…抵抗器、9…空冷ファン、10…温度センサ、11…シーブ、12…メインロープ、13…乗りかご、13a…荷重センサ、14…カウンタウェイト、20…エレベータ制御盤、21…ファン運転制御部、22…走行時抵抗温度予測部、23…制御電流算出部、24…抵抗温度測定部、25…判別部、26…荷重検出部、27…記憶装置、27a…抵抗温度基準値記憶部、27b…抵抗温度予測値記憶部、27c…抵抗温度初期値記憶部、27d…素子温度基準値記憶部、27e…抵抗温度許容値記憶部、27f…素子温度第2基準値記憶部、28…電流制御部、29…温度推定部、30…素子温度センサ、31…素子温度測定部。
Claims (6)
- 交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
前記整流回路で変換された直流電力の脈動を平滑化する平滑コンデンサと、
前記平滑化された直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して出力するインバータと、
前記インバータから出力された交流電力で駆動して乗りかごを昇降させる電動機と、
スイッチング素子を介して前記インバータの直流側と接続され、前記電動機の回生電力を消費する抵抗器と、
前記抵抗器を空冷するためのファンと、
前記乗りかごの荷重を検出する荷重検出手段と、
前記乗りかごの次の行先階までの走行パターンおよび前記荷重検出手段による検出結果をもとに、前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうか否かを判別する判別手段と、
前記抵抗器の温度を測定する温度測定手段と、
前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうと前記判別手段により判別した場合に、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの前記インバータの制御電流値を算出する制御電流算出手段と、
前記温度検出手段により検出した温度、前記制御電流算出手段により算出した制御電流値、および、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの所要時間をもとに、前記走行パターンによる走行における前記抵抗器の温度を予測する温度予測手段と、
前記温度予測手段により予測した温度の最大値が所定の基準値以上である場合に前記ファンを回転駆動させ、前記予測した温度の最大値が前記基準値未満である場合に前記ファンを停止させるファン制御手段と
を備えたことを特徴とするエレベータ。 - 交流電源からの交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
前記整流回路で変換された直流電力の脈動を平滑化する平滑コンデンサと、
前記平滑化された直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して出力するインバータと、
前記インバータから出力された交流電力で駆動して乗りかごを昇降させる電動機と、
スイッチング素子を介して前記インバータの直流側と接続され、前記電動機の回生電力を消費する抵抗器と、
前記抵抗器を空冷するためのファンと、
前記乗りかごの荷重を検出する荷重検出手段と、
前記乗りかごの次の行先階までの走行パターンおよび前記荷重検出手段による検出結果をもとに、当該乗りかごが当該行先階までに回生運転を行なうか否かを判別する判別手段と、
前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうと前記判別手段により判別した場合に、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの前記インバータの制御電流値を算出する制御電流算出手段と、
前記抵抗器の温度の所定の初期値、前記制御電流検出手段により検出した制御電流値、および、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの所要時間をもとに、前記走行パターンによる走行における前記抵抗器の温度を予測する第1の温度予測手段と、
前記第1の温度予測手段による予測がなされた後で、前記乗りかごが次の行先階までに回生運転を行なうと前記判別手段により判別した場合に、前記第1の温度予測手段により予測した前回の回生運転終了時の温度、および、前回の回生運転終了時からの経過時間をもとに前記抵抗器の現在の温度を推定する温度推定手段と、
前記温度推定手段により推定した温度、前記制御電流算出手段により算出した制御電流値、および、前記走行パターンで示される、回生運転開始から前記乗りかごが前記次の行先階に応答するまでの所要時間をもとに、前記走行パターンによる走行における前記抵抗器の温度を予測する第2の温度予測手段と、
前記第1または第2の温度予測手段により予測した温度の最大値が所定の基準値以上である場合に前記ファンを回転駆動させ、前記第1または第2の温度予測手段により予測した温度の最大値が前記基準値未満である場合に前記ファンを停止させるファン制御手段と
を備えたことを特徴とするエレベータ。 - 前記ファン制御手段は、
前記乗りかごが前記次の行先階までに回生運転を行なうと前記判別手段により判別した場合に、前記温度予測手段による予測を行なう前に前記ファンを回転駆動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。 - 前記ファンは、前記抵抗器および前記インバータのスイッチング素子を空冷するためのものであり、
前記スイッチング素子の温度を測定する第2の温度測定手段をさらに備え、
前記ファン制御手段は、
前記温度予測手段により予測した前記抵抗器の温度の最大値が所定の基準値以上である場合、もしくは、前記第2の温度測定手段により測定した前記スイッチング素子の温度が所定の基準値以上である場合に前記ファンを回転駆動させ、前記第2の温度測定手段により測定した前記スイッチング素子の温度が前記基準値未満である場合、かつ、前記温度予測手段により予測した前記抵抗器の温度の最大値が前記基準値未満である場合には、前記ファンを停止する
ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。 - 前記ファン制御手段は、
前記温度予測手段により予測した前記抵抗器の温度の最大値が前記基準値以上である場合であって、当該最大値が前記基準値より高い所定の許容値以下である場合には、前記第2の温度測定手段により測定した前記スイッチング素子の温度変化が所定の範囲内となるように前記ファンを回転駆動または停止させ、当該最大値が前記許容値を超える場合には、前記ファンの回転駆動を維持する
ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ。 - 前記スイッチング素子は、前記ファンと前記抵抗器との間に位置し、
前記ファン制御手段は、
前記温度予測手段により予測した前記抵抗器の温度の最大値が所定の基準値以上である場合に前記ファンを回転駆動させた後、前記第2の温度測定手段により測定した前記スイッチング素子の温度が前記基準値より低い所定の第2の基準値以下となった場合に、前記抵抗器から生じた熱が前記スイッチング素子に伝達されるように前記ファンを逆回転駆動させる
ことを特徴とする請求項4に記載のエレベータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011005451A JP2012144357A (ja) | 2011-01-14 | 2011-01-14 | エレベータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011005451A JP2012144357A (ja) | 2011-01-14 | 2011-01-14 | エレベータ |
Publications (1)
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JP2012144357A true JP2012144357A (ja) | 2012-08-02 |
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Family Applications (1)
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JP2011005451A Withdrawn JP2012144357A (ja) | 2011-01-14 | 2011-01-14 | エレベータ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017175692A (ja) * | 2016-03-22 | 2017-09-28 | ビアメカニクス株式会社 | 加工装置 |
-
2011
- 2011-01-14 JP JP2011005451A patent/JP2012144357A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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