JP2012143364A - 歩行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自力で体重を支えきれなくなったときに膝関節が屈曲してしまうこと防止する歩行補助装置を提供する。
【解決手段】歩行支援装置100は、大腿リンク10、下腿リンク20、第1及び第2補助リンク30、40、及び、モータ55を備えている。第1補助リンク30は大腿リンク10に連結しており、第2補助リンク40は下腿リンク20に連結している。第1補助リンク30の先端は第2補助リンク40の先端に回転可能に連結している。大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心と、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心の少なくとも一方は、膝関節回転軸を通る脚長手方向中心線よりも後方に位置している。さらに、ユーザが膝を伸ばしたとき、大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心、第1補助リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心、及び、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心が一直線に並ぶように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザの脚の動きを補助する装置に関する。特に、歩行動作を補助する歩行支援装置に関する。
近年、アクチュエータによって積極的にユーザの脚の動きを補助する歩行支援装置が研究されている。そのような歩行支援装置は、ユーザの大腿に装着される大腿リンクと下腿に装着される下腿リンクが揺動可能に連結されており、アクチュエータが下腿リンクを揺動させる。そのような歩行支援装置の例が特許文献1や特許文献2に開示されている。
なお、特許文献2に開示された歩行支援装置は、モータ(アクチュエータ)のトルクを増幅して下腿リンクへ伝達する減速機構として、4リンク機構を採用している点でユニークである。その歩行支援装置は、大腿リンクと下腿リンクを2本の補助リンクで連結して4リンクの閉リンク機構を構成している。4リンクの閉リンク機構は、各リンクの長さを適宜に選定すると減速装置として機能することが知られている。例えば、最も短いリンクが一回転するときに最も長いリンクが1/4回転するように構成すると、このときのトルク増幅率はおよそ4倍となる。後述するように本発明も4リンク機構を採用した歩行支援装置であるので、関連する先行技術として特許文献2を挙げておく。
以下では簡単のため、「歩行支援装置」を「支援装置」と簡略化して称する場合がある。さらに、本明細書で用いる用語の幾つかを説明しておく。ピッチ軸とは、ロボットの技術分野でよく知られている用語であり、ロボット(本明細書の場合は支援装置を装着したユーザ)の左右方向(側方)に伸びる軸を意味する。また、以下の説明で用いる「前方」、「後方」とは、ユーザが直立姿勢をとったときの前方、後方を意味する。「脚の長手方向の中心線」とは、ユーザを側方から観測したとき、大腿については股関節回転中心と膝関節回転中心を結ぶ直線を意味し、下腿については、膝関節回転中心と足首関節回転中心を結ぶ直線を意味する。
特開2002−301124号公報 特開2008−23234号公報
歩行支援装置は、装置を装着した脚(装着脚)が自己の筋力では体重を支えきれなくなった場合に膝関節が屈曲してしまうことを防止しなければならない。体重を支えきれなくなって膝関節が屈曲してしまうことは、「膝折れ」と俗称されている。以下、説明が理解し易くなるので本明細書でも「膝折れ」という用語を用いる。歩行支援装置には膝折れを防止することが要求される。典型的には、歩行支援装置は、歩行動作を支援する際、装着脚が立脚のときに、膝折れが生じないように下腿リンクの角度を維持するトルクを出力する必要がある。このときアクチュエータに要求される出力トルクを小さくすることができれば、支援装置の省エネルギ化が図れる。あるいは、アクチュエータに要求される最大トルクが小さくなるので小型(小出力)のアクチュエータを採用することができる。
アクチュエータのトルクに頼らずに膝折れを防止する手法として、装着脚が立脚のときに下腿リンクの回転にブレーキをかける手法もあり得るが、その場合は歩行の所定のタイミングに合わせてブレーキのON/OFF切り替える必要がある。本明細書は、ブレーキを用いることなく、また、アクチュエータに大きな出力トルクを要求することもなく、機構的な工夫により立脚の膝折れを防止することのできる歩行支援装置を提供する。
本明細書が開示する歩行支援装置は、特許文献2の歩行支援装置のように、大腿リンクと下腿リンクを2本の補助リンクで連結して4リンクの閉リンク機構を採用する。本明細書が開示する技術の一つの特徴は、特定の幾何学条件を満足するように閉リンクの構造を規定することによって、ブレーキを不要とするだけでなくアクチュエータのトルクすら必要とすることなく立脚の膝折れを防止することにある。
本明細書が開示する支援装置の一態様を説明する。その支援装置は、大腿リンク、下腿リンク、第1補助リンク、第2補助リンク、及び、アクチュエータを備えている。大腿リンクと下腿リンクは相互に回転可能に連結されており、それぞれ、ユーザの大腿と下腿に取り付けられる。大腿リンクと下腿リンクの間の回転軸線は、ユーザが支援装置を装着した際、膝関節の回転軸とほぼ一致する。第1補助リンクはピッチ軸回りに回転可能に大腿リンクに連結しており、第2補助リンクはピッチ軸回りに回転可能に下腿リンクに連結している。第1補助リンクの先端は第2補助リンクの先端に回転可能に連結している。アクチュエータは大腿リンクに対して下腿リンクを回転させるものである。
本明細書が開示する支援装置は、大腿リンク、下腿リンク、第1及び第2補助リンクが、4リンクの閉リンク構造(閉4リンク構造)を構成する。この点では特許文献2の支援装置と同じである。本明細書が開示する支援装置の特徴は、その閉4リンク構造が、次の2つの幾何学的条件を満足するように構成されていることにある。第1の幾何学的条件は、支援装置を装着したユーザが膝を伸ばしたときに側方から観測して、大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心、第1補助リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心、及び、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心の3点が一直線に並ぶように構成されている、という条件である。以下、この条件を、膝ロック条件と称することにする。その理由は後述する。
第2の幾何学的条件は、大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心と、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心の少なくとも一方が、ユーザが支援装置を装着した際に側方から観測して、膝関節回転軸を通る脚長手方向中心線よりも後方に位置する、という条件である。以下、この条件を、屈曲条件と称することにする。屈曲条件は、膝ロック条件を満足した上で、大腿リンクと下腿リンクが膝屈曲方向に曲がることができるために必要な条件である。ユーザが脚を伸ばしたとき、第1及び第2補助リンクが共に完全に脚の長手方向の中心線よりも前方に位置する場合(屈曲条件が満足されないとき)、第1と第2のリンクが引っ張り合うので大腿リンクと下腿リンクは膝屈曲方向に回転できなくなるのは容易に想像がつくであろう。
膝ロック条件の技術的意味を、図5を参照して説明する。図5は、ユーザが装着した支援装置100を側方から観測した図を模式的に示したものである。図5(A)は、ユーザが膝を伸ばした状態を示しており、図5(B)は、ユーザが膝を曲げた状態を示している。符号10、20、30、40は、夫々、大腿リンク、下腿リンク、第1補助リンク、第2補助リンクを示している。大腿リンク10と下腿リンク20は、ジョイント51で連結している。ジョイント51の回転軸はユーザの膝の回転軸線とほぼ一致する。第1補助リンク30の一端はジョイント52で大腿リンク10に連結している。第2補助リンク40は一端はジョイント54で下腿リンク20に連結している。第2補助リンク40の他端はジョイント53で第1補助リンク30の他端と連結している。第1補助リンク30を回転させるモータ55が大腿リンク10(ジョイント52)に取り付けられている。なお、「ジョイント」は「連結部」に相当する。
図5(A)が示すように、ユーザが膝を伸ばしたとき、ジョイント52、53、及び、54の3点の回転中心は、側方から観測して一直線に並んでいる。即ち膝ロック条件が成立している。この状態でジョイント51に膝屈曲方向の外力トルクが作用しても、第1補助リンク30と第2補助リンク40は、その長手方向(ジョイント52、53、及び、54を結ぶ直線)に沿って力が作用するのであるから、回転しない。別言すると、第1補助リンク30と第2補助リンク40には軸力は作用するがモーメントは作用しないのであるからそれらは回転しない。即ち、膝ロック条件が成立すると、膝関節に屈曲方向の外力トルク(下腿リンク20を矢印Tf方向に回転させるトルク)が作用しても下腿リンク20は回転しない。つまり膝の回転がロックされる。これが、「膝ロック条件」の技術的意義である。
なお、屈曲条件、即ち、大腿リンク10と第1補助リンク30のジョイント52の回転中心と、下腿リンク20と第2補助リンク40のジョイント54の回転中心の少なくとも一方が、ユーザが支援装置100を装着した際に側方から観測して、膝関節回転軸(ジョイント51)を通る脚長手方向中心線(直線L1及びL2)よりも後方に位置する、という条件が成立しないと下腿リンク20が膝屈曲方向に回転できないことは、図5から明らかであろう。
ジョイント51の回りに外力トルクが作用しても下腿リンク20は回転しないが(膝はロックされたままであるが)、ジョイント52回りに第1補助リンク30にトルクが作用すると、第1補助リンク30は容易に回転し、その結果、下腿リンク20が回転する。即ち、モータ55が第1補助リンク30を回転させるトルクを出力すれば膝のロックは解除される(図5(B))。
このように、ユーザが膝を伸ばしたときに膝ロック条件が成立すると、膝に外力トルクが作用しても、モータ55がトルクを出力せずとも下腿リンクの回転を禁止することができる。即ち、モータ55の出力トルクを要することなく膝折れを防止できる。なお、ジョイント52、53、及び、54の回転中心は、厳密に一直線に並ばなくともよい。概ね一直線であればよい。具体的には、ジョイント52の回転中心とジョイント53の回転中心を結ぶ直線L3と、ジョイント53の回転中心とジョイント54の回転中心を結ぶ直線L4がなす角度が、180±5度程度以内であればよい。その程度の範囲内であれば、ジョイント51に外力トルクが作用したときに第1補助リンク30の回転を禁止するのにモータ55に要求される出力トルクは非常に小さくて済むからである。これは、ジョイント51に作用する外力トルクに起因して第1補助リンク30に生じるトルク(モーメント)が非常に小さいからである。
支援装置は、側方向から観測して、第1補助リンクと第2補助リンクがなす角度であって膝を屈曲したときに180度以下となる側の角度が最大でも180度を超えないように制限するストッパを備えると好適である。図5の例では、角度Agが最大でも180度を超えないように制限するストッパを備えることが好適である。より厳密には、第1補助リンクと第2補助リンクがなす角度であって膝を屈曲したときに180度以下となる側の角度が180度+微小角を超えないように制限するストッパを備えると好適である。ここで、微小角とは、概ね5度以下である。図5から明らかなとおり、第1補助リンク30と第2補助リンク40がなす角度Agが180度+微小角のとき、膝関節に対して屈曲方向に作用する外力トルクは、角度Agをさらに増大させる方向に作用する。従って、角度Agを180度+微小角に制限するストッパは、伸びきった膝関節に対して屈曲方向に作用する外力トルクに抵抗し、膝折れを防止する。
上記の支援装置において、第1補助リンクは第2補助リンクよりも短く、アクチュエータは、大腿リンクに取り付けられており第1補助リンクを回転駆動することが好ましい。アクチュエータを下腿リンクに取り付けるよりも大腿リンクに取り付けた方が、ユーザの脚に加わる負担が少ない。さらに、アクチュエータが回転駆動する第1補助リンクが短ければ短いほど、アクチュエータが第1補助リンクに加えるトルク(入力トルク)と、そのトルクに起因して下腿リンクに生じるトルク(出力トルク)の比(即ち減速機構としてのトルク比)が大きくなる。第1補助リンクを短くするには第2補助リンクを長くしなければならない。従って、定性的には、第1補助リンクは第2補助リンクよりも短い方が、トルク比を大きくとれる。即ち、そのように構成すれば、アクチュエータが小さくて済み、支援装置を軽量化できる。或いは、同じサイズのアクチュエータを採用する場合、第1補助リンクが短いほど、下腿リンクを回転させるトルクを大きくすることができる。
本発明によれば、ブレーキを用いることなく、また、アクチュエータに大きなトルクを要求することもなく、立脚の膝折れを防止することのできる歩行支援装置を実現できる。
歩行支援装置の外観図である。 大腿リンクと下腿リンクの連結部分の拡大側面図である。 ユーザが膝を伸ばした状態に対応する、大腿リンクと下腿リンクの連結部分の拡大側面図である。 ユーザが膝を曲げた状態に対応する、大腿リンクと下腿リンクの連結部分の拡大側面図である。 歩行支援装置の模式的側面図である。
図1に、実施例の支援装置100(歩行支援装置)の外観図を示す。この実施例では、支援装置100は、ユーザの左脚に装着される。この支援装置100は、モータ55(アクチュエータ)を備えており、左脚の膝関節にトルクを加え、歩行動作を支援する。支援装置100は、下腿の回転角度(膝角度)を計測する角度センサや、脚の接地を検知する接地センサを備えているとともに、それらセンサの計測結果に基づいてモータ55を制御するコントローラを備えている。各種センサとコントローラは図示を省略してある。
図面で用いる座標系について説明する。X軸はユーザの前後方向を示しており、X軸の正方向が「前方」に相当し、負方向が「後方」に相当する。図面のY軸はユーザの左右方向(側方)を示している。Y軸はピッチ軸とも呼ばれる。Z軸は鉛直方向を示している。これらの座標系のとり方は、ロボットの技術分野において一般的に使われている手法である。
支援装置100は、モータ55を制御するアルゴリズムを様々に変更することによって、歩行動作だけでなく、立ち上がり動作や着座動作の際の膝関節の動き(下腿の動き)を支援する。なお、本明細書が開示する技術は、支援装置の機構に特徴があるのであるから、歩行支援や立ち上がり支援のための制御アルゴリズムについては説明を省略する。
支援装置100の機械的構造を説明する。支援装置100は、ユーザの大腿に装着される大腿リンク10と、下腿に装着される下腿リンク20がジョイント52で連結された脚装具構造を有している。下腿リンク20の下端には、ジョイント24を介して足リンク25が連結されている。足リンク25はユーザの足に装着される。「ジョイント」は「連結部」に相当する。
大腿リンク10は大腿の両側方に伸びるフレームを有しており、両側のフレームは腿当て12によって連結されている。下腿リンク20は下腿の両側方に伸びるフレームを有しており、両側のフレームは膝当て22によって連結されている。
大腿リンク10と下腿リンク20は、一対のジョイント52によって相互に回転可能に連結されている。一対のジョイント52は、ユーザが装着したときに膝両側に位置し、その回転軸線は膝関節の回転軸線(ピッチ軸回りの回転軸線)とほぼ一致する。一方のジョイント52には、モータ55が装備されている。モータ55は、大腿リンク10に固定されている。モータ55は、後述する第1補助リンク30を回転駆動する。
図1の破線で囲った部分は、大腿リンク10と下腿リンク20の連結部分を示しており、図2にその連結部分の拡大図が示されている。図3と図4は、連結部分の側面図を示している。なお、図2〜図4では、大腿リンク10と下腿リンク20はそれらのフレームの一部のみが示されている。これらの図に示されているように、大腿リンク10と下腿リンク20の間には2本の補助リンク30、40が連結されており、大腿リンク10、下腿リンク20、第1補助リンク30、及び、第2補助リンク40によって、閉4リンク機構が構成されている。
閉4リンク機構の構造を詳しく説明する。第1補助リンク30の一端はジョイント52を介して大腿リンク10に連結されている。第2補助リンク40の一端はジョイント54を介して下腿リンク20に連結されている。第1補助リンク30の他端と第2補助リンク40の他端はジョイント53を介して連結されている。ジョイント51、52、53、54は、いずれもピッチ軸(図のY軸)方向に伸びる回転軸線を有している。即ち、いずれのリンクも、ジョイントを中心にピッチ軸回りに回転することができる。
図3、図4の直線L1は、大腿の長手方向の中心線を示しており、L2は下腿の長手方向の中心線を示している。L1とL2を合わせて脚の長手方向中心線と称する。なお、中心線は、四肢の各部位(大腿や下腿など)の両端の関節の中心を結ぶ線分を意味する。図4は、ユーザが直立姿勢をとったときの閉4リンク機構の形態を示しており、大腿リンク10と第1補助リンク30を連結するジョイント52の回転中心は、膝関節回転中心(ジョイント51の回転中心)を通る脚長手方向の中心線L1よりも後方に位置している。下腿リンク20と第2補助リンク40を連結するジョイント54の回転中心も、膝関節回転中心を通る脚長手方向の中心線L2よりも後方に位置している。なお、ジョイント52と54の少なくとも一方が、膝関節回転中心を通る脚の長手方向の中心線L1、L2よりも後方に位置していればよい。この幾何学的条件が前述した屈曲条件に相当する。前述したように、屈曲条件は、下腿リンク20が屈曲側に回転することを保証するための条件にすぎない。
図3(A)は、ユーザが直立姿勢をとったときの閉4リンク機構の側面図を示している。図3(B)は、図3(A)における第1補助リンク30と第2補助リンク40の形態を模式的に示した図である。図3に示すように、ユーザが直立姿勢をとったとき、側方(ピッチ軸方向)から観測して、大腿リンク10と第1補助リンク30を連結するジョイント52の回転中心、第1補助リンク30と第2補助リンク40を連結しているジョイント53の回転中心、及び、下腿リンク20と第2補助リンク40を連結しているジョイント54の回転中心がほぼ一直線に並ぶように構成されている。即ち、前述した膝ロック条件が成立する。別言すれば、ユーザが直立姿勢をとったとき、ジョイント52と53の回転中心を結ぶ直線L3と、ジョイント53と54の回転中心を結ぶ直線L4がなす角度Agがほぼ180度である。厳密には、図3(B)に示すように、角度Agは180+微小角である。
図3に示すように、下腿リンク20にはメカストッパ21が設けられている。メカストッパ21は、角度Agが180度+微小角を越えないように制限している。なお、角度Agは、正確に言えば、側方向から観測して、第1補助リンク30と第2補助リンク40がなす角度であって膝を屈曲したときに180度以下となる側の角度である。図4において符号Agが示すように、第1補助リンク30と第2補助リンク40は、ユーザが膝を曲げたときに下腿リンク20に近い側で180以下の角度となる。
図3から明らかなとおり、ユーザが膝を伸ばしたとき、膝ロック条件が成立しているので、大腿リンク10と下腿リンク20は回転しない。より具体的には、大腿リンク10、あるいは、下腿リンク20に膝折れ方向の外力トルクが作用しても、第1補助リンク30の長手方向L3と第2補助リンク40の長手方向L4がほぼ一直線となっているので、それら補助リンクが外力トルクに抗し、下腿リンク20の回転を阻止する。即ち、一直線に並んだ2本の補助リンクが、膝折れを防止している。なお、厳密には、外力トルクは角度Agを増大する方向に作用するが、メカストッパ21が角度Agを最大でも180度+微小角に制限しているので、下腿リンク20は回転しない。モータ55が膝折れ防止のためのトルクを出力せずとも、2本の補助リンクが膝折れを防止する。
モータ55が第1補助リンク30を回転駆動すると、膝ロックが解除され、さらに回転駆動すると、図4に示すように下腿リンク20を回転させる。モータ55は、膝ロックを解除する機能と、下腿リンク20を揺動させる機能を兼ね備えている。ここで、図3(B)に示すように、モータ55が回転駆動する第1補助リンク30の長さH1は、第2補助リンク40の長さH2よりも短い。従って、モータは、短い方の補助リンク(第1補助リンク30)を回転駆動するので、長い方の補助リンク(第2補助リンク40)を回転駆動する場合よりも、下腿リンク20に発生するトルク(即ち出力トルク)は大きくなる。また、モータ55は大腿リンク10に固定されているので、下腿リンク20に固定される場合と比較してユーザへの負担が小さくて済む。
実施例の支援装置100の変形例を説明する。支援装置は、下腿リンクを揺動させるアクチュエータのほかに、膝ロックを解除する補助アクチュエータを備えていてもよい。補助アクチュエータは、例えば、図2に示したメカストッパ21を後方へ伸展させるものでよい。この場合、メカストッパ21が後方へ伸び、第2補助リンク40を時計方向に回転させることによって、ジョイント52、53、及び54の3点が一直線に並ぶ状態が崩れ、膝ロックが解除される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:大腿リンク
20:下腿リンク
21:メカストッパ
24:ジョイント
25:足リンク
30:第1補助リンク
40:第2補助リンク
51、52、53、54:ジョイント
55:モータ
100:歩行支援装置

Claims (3)

  1. ユーザの大腿に装着される大腿リンクと、
    ピッチ軸回りに回転可能に大腿リンクに連結しており、ユーザの下腿に装着される下腿リンクと、
    ピッチ軸回りに回転可能に大腿リンクに連結している第1補助リンクと、
    ピッチ軸回りに回転可能に下腿リンクに連結しているとともに、先端が第1補助リンクの先端に回転可能に連結している第2補助リンクと、
    大腿リンクに対して下腿リンクを回転させるアクチュエータと、
    を備えており、
    大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心と、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心の少なくとも一方が、膝関節回転中心を通る脚の長手方向の中心線よりも後方に位置しており、
    ユーザが膝を伸ばしたときに側方から観測して、大腿リンクと第1補助リンクの連結部の回転中心、第1補助リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心、及び、下腿リンクと第2補助リンクの連結部の回転中心が一直線に並ぶように構成されていることを特徴とする歩行支援装置。
  2. 側方向から観測して、第1補助リンクと第2補助リンクがなす角度であって膝を屈曲したときに180度以下となる側の角度が180度を超えないように制限するストッパを備えることを特徴とする請求項1に記載の歩行支援装置。
  3. 第1補助リンクは第2補助リンクよりも短く、
    アクチュエータは、大腿リンクに取り付けられており第1補助リンクを回転駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行支援装置。
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