JP2012142507A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】周辺回路の発熱の影響を防止し、良好なSN比を有する固体撮像装置を提供する。
【解決手段】表面と裏面とを有するシリコン基板301の表面に、複数の検出器802からなる検出器アレイ801と、検出器から読み出した電気信号を増幅する出力アンプと508、クロック信号を増幅するクロックドライバ506とを含む固体撮像装置300において、検出器アレイ801と、出力アンプ508およびクロックドライバ506との間のシリコン基板301に、該シリコン基板301の熱伝導を妨げるように空隙505が設けられる。検出器は、CCDまたはCMOSから形成される。
【選択図】図1
【解決手段】表面と裏面とを有するシリコン基板301の表面に、複数の検出器802からなる検出器アレイ801と、検出器から読み出した電気信号を増幅する出力アンプと508、クロック信号を増幅するクロックドライバ506とを含む固体撮像装置300において、検出器アレイ801と、出力アンプ508およびクロックドライバ506との間のシリコン基板301に、該シリコン基板301の熱伝導を妨げるように空隙505が設けられる。検出器は、CCDまたはCMOSから形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像装置およびその製造方法に関し、特に、暗時出力が小さく、かつ、暗時出力の分布が小さいCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)固体撮像装置およびその製造方法に関する。
従来の固体撮像装置では、特に長秒時撮影時に検出器が発熱し、画像のノイズが発生する等の問題があった。これに対して、例えば検出器のみを小型の冷却装置で冷やすことにより、小型化が可能でかつ熱の影響を除いた固体撮像装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
このような冷却装置を備えた固体撮像装置であっても、特に暗時出力において、環境温度の割には検出器の暗時出力が大きく、かつ、検出器の位置に依存した暗時出力の分布があるという問題があった。この原因を検討したところ、発熱源となる周辺回路と検出器アレイの熱分離が不充分であるため、検出器アレイ全体の温度が上昇し、かつ、検出器アレイの温度に分布ができ、この結果、検出器の出力の信号と雑音について、環境温度から予測される値(SN比)との差異が大きく(すなわちSN比が小さく)、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布が発生していることが分かった。
そこで、本発明は、周辺回路の発熱の影響を防止し、良好なSN比を有する固体撮像装置の提供を目的とする。
本発明は、表面と裏面とを有するシリコン基板の表面に、複数の検出器からなる検出器アレイと、検出器から読み出した電気信号を増幅するアンプと、クロック信号を増幅するクロックドライバとを含む固体撮像装置であって、検出器アレイと、アンプおよびクロックドライバとの間のシリコン基板に、シリコン基板の熱伝導を妨げるように空隙が設けられたことを特徴とする固体撮像装置である。
また、本発明は、表面と裏面とを有するシリコン基板を準備する工程と、シリコン基板の表面に、複数の検出器からなる検出器アレイを形成する工程と、シリコン基板の表面に、アンプおよびクロックドライバを形成する工程と、シリコン基板をエッチングして、検出器アレイと、アンプおよびクロックドライバとの間に、シリコン基板の熱伝導を妨げるように空隙を形成するエッチング工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法でもある。
本発明の固体撮像装置では、発熱源となる周辺回路と、検出器アレイとの間の熱分離が充分であるので、検出器アレイの温度上昇や温度分布を抑制できる。これにより、検出器の出力の信号と雑音について、環境温度から予測される値との差異が小さく(すなわちSN比が大きく)、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布が小さい固体撮像装置を提供できる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。CCD固体撮像装置300では、シリコン基板301上に、複数の検出器802がマトリックス状に配置された検出器アレイ801を有する。更に、内部光電変換によって検出器802で発生した電荷を検出器アレイ801の垂直方向に転送する垂直CCD509と、垂直CCD509で転送した電荷をさらに検出器アレイ801の水平方向に転送する水平CCD510と、転送されてきた電荷を電圧に変換する初段アンプ507とを有する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。CCD固体撮像装置300では、シリコン基板301上に、複数の検出器802がマトリックス状に配置された検出器アレイ801を有する。更に、内部光電変換によって検出器802で発生した電荷を検出器アレイ801の垂直方向に転送する垂直CCD509と、垂直CCD509で転送した電荷をさらに検出器アレイ801の水平方向に転送する水平CCD510と、転送されてきた電荷を電圧に変換する初段アンプ507とを有する。
更に、周辺回路として、初段アンプ507の出力を増幅する出力アンプ508と、CCD固体撮像装置300に入力したクロック信号の電力を増幅して出力するクロックドライバ506とを有する。出力アンプ508とクロックドライバ506と、検出器アレイ801との間には、シリコン基板301の裏面から空隙505が設けられている。ここで、CCD固体撮像装置の場合、初段アンプ507がFDA(Floating Diffusion Amplifier)であることが多い。
次に、検出器802の光検出原理について述べる。CCD固体撮像装置300の撮像対象となる被写体が発した光が、検出器アレイ801内の検出器802に入射すると、シリコン基板301では、内部光電効果によって、光の入射量に応じた数の電子正孔対が発生する。検出器802毎に、この電荷(多くの場合は、電子)を垂直CCD509および水平CCD510を通して転送し、初段アンプ507で電圧に変換し、更に出力アンプ508で増幅して、被写体の撮像画を得る。
ここで、検出器802としては、光領域全体を検出するパンクロマティック検出器と、カラーフィルタを上方に配置することで光領域をいくつかに分割して検出するマルチバンド検出器の2種類がある。また、電荷の読出し方式によっても、検出器は2種類に分かれる。1つは、垂直CCD509とフォトダイオード503を並列に配置したエリアセンサであって、読出し方式がフレーム転送およびインターライン転送の場合に用いる検出器である。もう1つは、垂直CCD509がフォトダイオード503を含んだラインセンサであって、読出し方式がTDI(Time Delay Integration)の場合に用いる検出器である。
ところで、CCD固体撮像装置300では、検出器802、垂直CCD509、および、水平CCD510において、温度に依存した雑音が発生する。これは暗時出力と呼ばれ、CCD固体撮像装置300の出力のSN比を低下させる。出力アンプ508およびクロックドライバ506といった周辺回路は、消費電力が大きいために発熱源となっているため、CCD固体撮像装置300には温度上昇および温度分布がある。
従来のCCD固体撮像装置では、発熱源で発熱があっても、冷却および放熱することによって、CCD固体撮像装置の温度をある程度低く保っていた。しかし、発熱源となる周辺回路(出力アンプ508およびクロックドライバ506)と、検出器アレイ801、垂直CCD509、および水平CCD510との熱分離が不充分であるため、検出器アレイ801、垂直CCD509、および水平CCD510全体の温度が上昇し、かつ、その温度には分布が生じてしまう。このため、環境温度の割には検出器の暗時出力が大きく、かつ、検出器の位置に依存した暗時出力の分布があった。その結果、撮像画にムラが生じていた。
これに対して、本実施の形態1にかかる固体撮像装置300では、従来構造とは異なり、出力アンプ508およびクロックドライバ506といった発熱源と、検出器アレイ801、垂直CCD509、および、水平CCD510とを熱分離する(熱伝導を妨げる)ために、シリコン基板301に空隙505を設けている。このため、発熱源と検出器アレイ801、垂直CCD509、および、水平CCD510との間の熱コンダクタンスが小さくなって、発熱源で発生した熱は、検出器アレイ801、垂直CCD509、および、水平CCD510には伝播しない。
本実施の形態1にかかるCCD固体撮像装置300では、発熱源となる周辺回路と検出器アレイの間の熱分離が充分であるので、検出器アレイの温度上昇や温度分布を抑制できる。これにより、検出器の出力の信号と雑音について、環境温度から予測される値との差異が小さく(すなわちSN比が大きく)、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布が小さい固体撮像装置を提供できる。
かかる構造では、更に、出力アンプ508およびクロックドライバ506といった発熱源が存在する個所のシリコン基板301の表面もしくは裏面に、ペルチェ冷却素子や放熱板からなる熱浴を接触させて、発熱源の熱を吸収させることにより、更に検出器アレイの温度上昇や温度分布を抑制できる。その結果、暗時出力や暗時出力の分布を低減できるので、撮像画のムラを抑制したCCD固体撮像装置を提供できる。
更に、出力アンプ508およびクロックドライバ506といった周辺回路と、検出器アレイを、同一素子上に形成することができるので、製造工程が簡単で、かつ、小型のCCD固体撮像装置を提供できる。特に、CCD固体撮像装置300について、周囲を減圧もしくは不活性ガスで封入して、熱分離を強化することで、より暗時出力を低減することができる(実施の形態2〜4においても同じ)。
次に、図2を用いて、実施の形態1にかかるCCD固体撮像装置300の製造方法を説明する。図2は、CCD固体撮像装置300の製造方法の工程図であり、図2中、図1と同一符号は、同一または同等箇所を示す。かかる製造方法は、以下の工程1〜3を含む。
工程1:図2(a)に示すように、表面と裏面を有するシリコン基板301を準備する。
工程2:図2(b)に示すように、シリコン基板301の表面に、不純物拡散法もしくはイオン注入法を用いて、垂直CCD509および水平CCD510を形成する領域に、不純物拡散層(図示せず)を形成する。次に、LOCOS分離法もしくはトレンチ分離法によって、所定の位置に分離酸化膜(図示せず)を形成する。次に、ゲート絶縁膜(図示せず)を堆積させた後、ゲート電極(図示せず)を形成し、更に絶縁膜(図示せず)を堆積させる。次に、配線層305を形成し、更に保護膜(図示せず)を堆積させる。
工程3:図2(c)に示すように、シリコン基板301の裏面の所定の位置を開口して空隙505を形成する。開口には、例えばTMAH(Tetra Methyl Ammonium Hydroxide)やKOH(potassium hydroxide)などを用いた異方性ウエットエッチング、または、ICP(Inductively Coupled Plasma)などを用いた異方性ドライエッチングで行う。
空隙505のエッチング時間を調整することにより、空隙505の深さを、分離酸化膜およびゲート絶縁膜に至るまでで任意に設定でき、発熱源と検出器アレイ801の間の熱コンダクタンスを調整することができる。特に、ゲート絶縁膜および絶縁膜に、空隙505のエッチングストッパとしての機能を持たせることもできる。このようにして、発熱源と検出器アレイ801を空隙505により熱分離したCCD固体撮像装置300が完成する。
図3は、本発明の実施の形態1にかかる他の固体撮像装置(例えば、CMOS固体撮像装置)の斜視図である。本実施の形態にかかるCMOS固体撮像装置300では、シリコン基板301上に、複数の検出器802がマトリックス状に配置されて検出器アレイ801を形成する。検出器802はCMOSからなる。検出器アレイ801の周囲には、検出器802を順次選択し、かつ、検出器802の物理的変化を電気信号として外部に読み出すための垂直信号処理回路803および水平信号処理回路804が設けられている。その代わり、垂直CCD509および水平CCD510は設けない。他の構造や製造方法は、上述のCCD固体撮像装置とほぼ同じである。
このように、CMOS固体撮像装置においても、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801との間に空隙505を形成して熱分離することにより、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したSN比の大きなCMOS固体撮像装置を提供できる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図4中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図4は、本発明の実施の形態2にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図4中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
本実施の形態2にかかるCCD固体撮像装置300では、シリコン基板301の表面から空隙505を設けて、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801等との間を熱分離している。出力アンプ508やクロックドライバ506と、水平CCD510や初段アンプ507の接続は、橋渡し構造307の上に形成した配線により行われる。他の構造は、実施の形態1のCCD固体撮像装置300と同じである。
かかる構造では、発熱部と検出器アレイ801等との間が熱分離されるため、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制した、SN比の大きいCCD固体撮像装置を提供できる。
次に、図5を用いて、実施の形態2にかかるCCD固体撮像装置300の製造方法を説明する。図5は、CCD固体撮像装置300の製造方法の工程図であり、図5中、図4と同一符号は、同一または同等箇所を示す。
製造工程のうち、工程1、2(図5(a)、(b))は、実施の形態1の工程1、2(図2(a)、(b))とほぼ同じである。但し、工程2の最後に、シリコン基板301の表面の保護膜の一部を除去してエッチング孔309を開口して、シリコン基板301の表面を露出させる。
図5(c)に示す工程3では、エッチング孔309から、例えばTMAHやKOHなどの異方性エッチング液を導入して、シリコン基板301に空隙505を形成する。ここで、発熱源と検出器アレイ801の間の橋渡し構造307は、分離酸化膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極、絶縁膜、配線層305、および保護膜からなる。エッチング孔309のサイズを調整することにより、橋渡し構造307の熱コンダクタンスを調整できる。以上の工程で、発熱源と検出器アレイ801を熱分離したCCD固体撮像装置300が完成する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる他の固体撮像装置(例えば、CMOS固体撮像装置)の斜視図である。構造や製造方法はCCD固体撮像装置とほぼ同じである。
このように、CMOS固体撮像装置においても、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801との間に空隙505を形成して熱分離することにより、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したCMOS固体撮像装置を提供できる。
特に、図6に示した本実施の形態2における固体撮像装置300では、図3に示す実施の形態1の構造とは異なり、発熱源と検出器アレイ801の間の橋渡し構造307の幅や厚み調整し、熱コンダクタンスを調整することができる。この結果、実施の形態1の場合に比較して、出力の信号と雑音について環境温度から予測される値との差異を小さく(すなわちSN比が大きく)でき、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布を低減できる。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図7中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図7は、本発明の実施の形態3にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図7中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
本実施の形態3にかかるCCD固体撮像装置300では、シリコン基板301の表面から空隙505を設けて、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801等との間を熱分離している。出力アンプ508やクロックドライバ506と、水平CCD510や初段アンプ507の接続は、橋渡し構造307の上に形成した配線により行われる。他の構造は、実施の形態1のCCD固体撮像装置300と同じである。
かかる構造では、発熱部と検出器アレイ801等との間が熱分離されるため、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したSN比の大きいCCD固体撮像装置を提供できる。
次に、図8を用いて、実施の形態3にかかるCCD固体撮像装置300の製造方法を説明する。図8は、CCD固体撮像装置300の製造方法の工程図であり、図8中、図7と同一符号は、同一または同等箇所を示す。
製造工程のうち、工程1、2(図8(a)、(b))は、実施の形態2の工程1、2(図5(a)、(b))と同じである。但し、ここでは、エッチング孔309の両側に、空隙505を形成する場合にエッチングストッパとなる例えばシリコン酸化物等からなるエッチング停止層502を形成する。
図8(c)に示す工程3では、エッチング孔309から、例えば等方性ドライエッチング、または、フッ化キセノンなどの等方性エッチングガスによって、シリコン基板301に空隙505を形成する。シリコン基板301の縦方向に対しては、時間を調整することにより、空隙505の深さを調整することができる。シリコン基板301の横方向に対しては、エッチング停止層502の内側だけがエッチングされるので、空隙505の幅がこれで決定される。ここで、発熱源と検出器アレイ801の間の橋渡し構造307は、分離酸化膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極、絶縁膜、配線層305、および保護膜からなる。エッチング孔309のサイズを調整することにより、橋渡し構造307の熱コンダクタンスを調整できる。以上の工程で、発熱源と検出器アレイ801を熱分離したCCD固体撮像装置300が完成する。
図9は、本発明の実施の形態3にかかる他の固体撮像装置(例えば、CMOS固体撮像装置)の斜視図である。構造や製造方法はCCD固体撮像装置とほぼ同じである。
このように、CMOS固体撮像装置においても、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801との間に空隙505を形成して熱分離することにより、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したCMOS固体撮像装置を提供できる。
特に、図9に示した本実施の形態3にかかる固体撮像装置300では、図3に示す実施の形態1の構造とは異なり、発熱源と検出器アレイ801の間の橋渡し構造307の幅や厚み調整し、熱コンダクタンスを調整することができる。この結果、実施の形態1の場合に比較して、出力の信号と雑音について環境温度から予測される値との差異を小さく(すなわちSN比が大きく)でき、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布を低減できる。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図10中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
図10は、本発明の実施の形態4にかかるCCD固体撮像装置300の斜視図である。図10中、図1と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
本実施の形態4にかかるCCD固体撮像装置300では、シリコン基板301の表面から空隙505を設けて、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801等との間を熱分離している。空隙505は、シリコン基板301を貫通して設けられている。出力アンプ508やクロックドライバ506と、水平CCD510や初段アンプ507の接続は、橋渡し構造307の上に形成した配線により行われる。更に、他の構造は、実施の形態3のCCD固体撮像装置300と同じである。
かかる構造では、発熱部と検出器アレイ801等との間が熱分離されるため、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したSN比の大きなCCD固体撮像装置を提供できる。
次に、図11を用いて、実施の形態4にかかるCCD固体撮像装置400の製造方法を説明する。図11は、CCD固体撮像装置300の製造方法の工程図であり、図11中、図10と同一符号は、同一または同等箇所を示す。
製造工程のうち、工程1、2(図11(a)、(b))は、実施の形態2の工程1、2(図5(a)、(b))と同じである。
図11(c)に示す工程3では、エッチング孔309から、例えばTMAHおよびKOHなどを用いた異方性ウエットエッチング、またはICPなどを用いた異方性ドライエッチングにより、シリコン基板301に空隙505を形成する。本実施の形態4では、空隙505は、シリコン基板301の表面から裏面まで貫通する。なお、橋渡し構造307ではゲート絶縁膜および絶縁膜で空隙505のエッチングが停止するため、空隙505の上に橋渡し構造307が形成される。ここで、発熱源と検出器アレイ801の間の橋渡し構造307は、分離酸化膜、ゲート絶縁膜、ゲート電極、絶縁膜、配線層305、および保護膜からなる。エッチング孔309のサイズを調整することにより、橋渡し構造307の熱コンダクタンスを調整できる。以上の工程で、発熱源と検出器アレイ801を熱分離したCCD固体撮像装置300が完成する。
図12は、本発明の実施の形態4にかかる他の固体撮像装置(例えば、CMOS固体撮像装置)の斜視図である。構造や製造方法はCCD固体撮像装置とほぼ同じである。
このように、CMOS固体撮像装置においても、出力アンプ508やクロックドライバ506のような発熱源と、検出器アレイ801との間に空隙505を形成して熱分離することにより、暗時出力や暗時出力の分布を低減でき、撮像画のムラを抑制したCMOS固体撮像装置を提供できる。
特に、図12に示した本実施の形態4にかかる固体撮像装置300では、シリコン基板301を貫通するように空隙505が形成されているため、熱分離の効果が向上する。この結果、実施の形態1の場合に比較して、出力の信号と雑音について環境温度から予測される値との差異を小さく(すなわちSN比が大きく)でき、かつ、検出器の位置に依存した出力の信号と雑音の分布を低減できる。
300 固体撮像装置、301 シリコン基板、305 配線層、307 橋渡し構造、309 エッチング孔、502 エッチング停止層、503 フォトダイオード、505 空隙、506 クロックドライバ、507 初段アンプ、508 出力アンプ、509 垂直CCD、510 水平CCD、801 検出器アレイ、802 検出器、803 垂直信号処理回路、804 水平信号処理回路。
Claims (12)
- 表面と裏面とを有するシリコン基板の表面に、複数の検出器からなる検出器アレイと、検出器から読み出した電気信号を増幅するアンプと、クロック信号を増幅するクロックドライバとを含む固体撮像装置であって、
検出器アレイと、アンプおよびクロックドライバとの間のシリコン基板に、シリコン基板の熱伝導を妨げるように空隙が設けられたことを特徴とする固体撮像装置。 - 上記空隙は、シリコン基板の裏面から所定の深さで形成された溝部からなることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 上記空隙は、シリコン基板の表面から所定の深さで形成された溝部からなり、溝部を渡るように、アンプおよびクロックドライバと検出器アレイとの間を接続する配線を含む橋渡し構造を有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 上記空隙は、シリコン基板を貫通する溝部からなり、溝部を渡るように、アンプおよびクロックドライバと検出器アレイとの間を接続する配線を含む橋渡し構造を有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 上記アンプは、上記空隙の両側であって、検出器アレイ側およびクロックドライバ側の2個所に少なくとも形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 上記空隙に対して、アンプおよびクロックドライバが設けられた方向にあるシリコン基板の表面または裏面に、熱浴を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 上記検出器が、CCDまたはCMOSからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 表面と裏面とを有するシリコン基板を準備する工程と、
シリコン基板の表面に、複数の検出器からなる検出器アレイを形成する工程と、
シリコン基板の表面に、アンプおよびクロックドライバを形成する工程と、
シリコン基板をエッチングして、検出器アレイと、アンプおよびクロックドライバとの間に、シリコン基板の熱伝導を妨げるように空隙を形成するエッチング工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 上記エッチング工程は、シリコン基板の裏面からシリコン基板をエッチングして、所定の深さの溝部を形成する工程であることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
- 更に、シリコン基板の表面に保護膜を形成する工程を含み、
上記エッチング工程は、保護膜を部分的に除去してシリコン基板の表面を露出させ、保護膜をエッチングマスクに用いてシリコン基板をエッチングして、所定の深さの溝部を形成する工程であることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。 - 更に、シリコン基板の表面に保護膜を形成する工程を含み、
上記エッチング工程は、保護膜を部分的に除去してシリコン基板の表面を露出させ、保護膜をエッチングマスクに用いてシリコン基板をエッチングして、シリコン基板を貫通する溝部を形成する工程であることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。 - 更に、シリコン基板の表面に、不純物拡散法もしくはイオン注入法を用いて不純物拡散層を形成する工程と、
LOCOS分離法もしくはトレンチ分離法により、分離酸化膜を形成する工程と、
ゲート絶縁膜を堆積する工程と、
ゲート電極を形成する工程と、
絶縁膜を堆積する工程と、
配線層を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の製造方法。
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2011
- 2011-01-06 JP JP2011000921A patent/JP2012142507A/ja active Pending
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JP2014036041A (ja) * | 2012-08-07 | 2014-02-24 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 撮像モジュール |
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