JP2012137311A - エンコーダ装置、駆動装置、及びロボット装置 - Google Patents

エンコーダ装置、駆動装置、及びロボット装置 Download PDF

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Abstract

【課題】位置情報を高精度に検出することができるエンコーダ装置を提供する。
【解決手段】エンコーダ装置は、第1信号を出力する第1のエンコーダと、第2信号を出力する第2のエンコーダと、第1信号に基づいて第1のエンコーダの回転位置情報を示す第1位置情報を生成する第1位置情報生成部と、第2信号と第2のエンコーダの回転位置情報の補正値を示す第1の補正テーブルとに基づいて、第2のエンコーダの回転位置情報を示す第2位置情報を生成する第2位置情報生成部と、第1位置情報と第2位置情報とを用いて第1位置情報に対する第2位置情報の相対的な変位を検知する判定部と、予め生成されている複数の補正テーブルの中から、第2位置情報の相対的な変位に応じて第2の補正テーブルを選択し、選択した第2の補正テーブルに基づいて、第1の補正テーブルを変更する補正テーブル変更部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンコーダ装置、駆動装置、及びロボット装置に関する。
産業用ロボットやサービスロボットなど、人と協調作業を行うロボット装置が知られている。このようなロボット装置は、エンコーダ装置を備えた駆動装置によって駆動され、エンコーダ装置が検出した位置情報に基づいて、出力軸などの位置制御及び速度制御を行っている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平11−245191号公報
ところで、上述したロボット装置が稼動する外部環境は電気的な外乱の中で動作している場合があり、とりわけ電界/磁界の外乱(通称“ノイズ”)によって、エンコーダ装置は検出した位置情報の位置ずれ(位置情報の変位)が発生する場合がある。また、エンコーダ装置は、減速機や駆動部の使用による磨耗などの要因によっても、位置情報の変位が発生する場合がある。こうした位置情報の変位が発生すると、エンコーダ装置が検出する位置情報の検出精度が低下する場合があるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、位置情報の変位が発生した場合に、位置情報を高精度に検出することができるエンコーダ装置、駆動装置、及びロボット装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、駆動部によって回転される入力軸の回転位置に応じた第1信号を出力する第1のエンコーダと、前記入力軸と動力伝達部を介して連結される出力軸の回転位置に応じた第2信号を出力する第2のエンコーダと、前記第1信号に基づいて、前記第1のエンコーダの回転位置情報を示す第1位置情報を生成する第1位置情報生成部と、前記第2信号と前記第2のエンコーダの回転位置情報の補正値を示す第1の補正テーブルとに基づいて、前記第2のエンコーダの回転位置情報を示す第2位置情報を生成する第2位置情報生成部と、前記第1位置情報と前記第2位置情報とを用いて、前記第1位置情報に対する前記第2位置情報の相対的な変位を検知する判定部と、前記判定部によって前記第2位置情報の相対的な変位を検知した場合に、前記第2位置情報の変位に応じて予め生成されている複数の補正テーブルの中から、前記第2位置情報の相対的な変位に応じて第2の補正テーブルを選択し、選択した前記第2の補正テーブルに基づいて、前記第1の補正テーブルを変更する補正テーブル変更部とを備えることを特徴とするエンコーダ装置である。
また、本発明は、上記のエンコーダ装置を備えることを特徴とする駆動装置である。
また、本発明は、上記の駆動装置を備えることを特徴とするロボット装置である。
本発明によれば、位置情報を高精度に検出することができる。
本発明の一実施形態による駆動装置の構成を示すブロック図である。 図1の駆動装置におけるエンコーダ装置の構成を示すブロック図である。 図1の駆動装置における信号処理回路の構成を示すブロック図である。 同実施形態における第2のエンコーダの偏心誤差を説明する図である。 同実施形態における補正テーブルと偏心誤差との一例を示す概念図である。 同実施形態における複数の補正テーブルの一例を示す概念図である。 同実施形態における補正テーブルの別の一例を示す第2の概念図である。 図1の駆動装置におけるエンコーダ装置の構成の別の一例を示す第2のブロック図である。 図1の駆動装置における信号処理回路の構成の別の一例を示す第2のブロック図である。 図1の駆動装置を備えるロボット装置の一例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態によるエンコーダ装置及び駆動装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による駆動装置1を示すブロック図である。
この図において、駆動装置1は、ギヤ2、第1のエンコーダ3、第2のエンコーダ4、モータ7、入力軸10、及び出力軸11を備えている。なお、駆動装置1は、エンコーダ装置20を備え、エンコーダ装置20は、第1のエンコーダ3及び第2のエンコーダ4を備えている。
なお、この図において、エンコーダ装置20aは、図8及び図9を用いて後述する別の実施形態におけるエンコーダ装置である。
モータ7(駆動部)は、入力軸10を回転させる。ギヤ2(動力伝達部)は、入力軸10の回転に応じて、予め定められているギヤ比(例えば、1/100)で減速して出力軸11を回転させる。すなわち、この駆動装置1においては、モータ7が入力軸10を回転させ、この入力軸10が回転することにより、ギヤ2を介して出力軸11が回転する。
第1のエンコーダ3は、1回転型のアブソリュートエンコーダであって、モータ7によって回転される入力軸10の回転位置に応じた第1の検出信号(第1信号)を出力する。
第2のエンコーダ4は、1回転型のアブソリュートエンコーダであって、入力軸10とギヤ2を介して連結される出力軸11の回転位置に応じた第2の検出信号(第2信号)を出力する。
すなわち、第1のエンコーダ3は、モータ7の入力軸10の位置変位を検知する機能を有しており、機械角360度の何処に位置するのかを検知できる1回転型のアブソリュートエンコーダである。なお、1回転型のアブソリュートエンコーダとは、回転情報として何回転、回ったかを示す多回転情報を検知する事が出来ないエンコーダのことである。ここで、第1のエンコーダ3は、例えば、13ビットの分解能(0〜8191)のアブソリュートエンコーダである。
なお、駆動装置1では、ギヤ2が、予め定められているギヤ比で入力軸10と出力軸11とを連結している。そのため、エンコーダ装置20は、1回転型のアブソリュートエンコーダである第1のエンコーダ3と、1回転型のアブソリュートエンコーダである第2のエンコーダ4とを用いて、エンコーダ装置全体としては、多回転型アブソリュートエンコーダとして機能する。
ところで、第1のエンコーダ3は、内部に、信号処理回路6を有している。この信号処理回路6には、第2のエンコーダ4が検出した第2の検出信号が、通信線12を介して入力される。そして、信号処理回路6は、第1のエンコーダ3が検出した第1の検出信号と、第2のエンコーダ4が検出した第2の検出信号とに基づいて、入力軸10の回転回数とともに1回転内の位置変位を示す合成位置データ(多回転位置情報)を合成する。また、信号処理回路6は、第1の検出信号と第2の検出信号とに基づいて、故障などを検出して、その結果としてエラーステータス情報を生成する。そして、信号処理回路6は、合成した合成位置データとエラーステータス情報とを、通信ライン9を介して、コントローラ8に出力する。
これにより、コントローラ8は、その合成位置データにより、入力軸10の回転回数及び1回転内の位置変位を検出することが可能となる。また、コントローラ8は、エラーステータス情報により、例えば、モータ7の回転機構の異常、ギヤ2の異常、第1のエンコーダ3又は第2のエンコーダ4に内蔵されている後述する回転ディスク301、回転ディスク401の異常などによる、エンコーダ装置20の故障を検出することができる。
次に、図2と図3とを用いて、駆動装置1のエンコーダ装置20の構成について詳細に説明する。なお、図2及び図3において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2は、図1の駆動装置1におけるエンコーダ装置20の構成を示すブロック図である。
まず、図2を用いて、第1のエンコーダ3と第2のエンコーダ4との構成について説明する。
第1のエンコーダ3は、入力軸の回転に伴い回転するマーカが機械角360度の何処に位置するのかを検知できる1回転型のアブソリュートエンコーダである。この第1のエンコーダ3は、例えば、1回転型のアブソリュートエンコーダであって、光学式エンコーダである。
第1のエンコーダ3は、所定のM系列コードによって定められたアブソリュートパターンとインクリメンタルパターンとを有する回転ディスク301を備えている。この回転ディスク301は、入力軸10の回転に伴い回転する。発光素子302から発光された光は、この回転ディスク301の各々のパターンを通って、受光センサ303に入光される。そして、受光センサ303は、アブソリュートパターンから検出される信号と、インクリメンタルパターンから検出される信号との二種類の信号を、第1の検出信号として、信号処理回路6に出力する。
この受光センサ303から出力される二種類の信号における一方の信号であって、アブソリュートパターンから検出される信号は、絶対位置検出用信号(又は、M系列信号)として、信号処理回路6(後述する絶対位置検出回路611)に出力される。
また、受光センサ303から出力される二種類の信号における他方の信号であって、インクリメンタルパターンから検出される信号は、第1のインクリメンタル信号(又は、2相擬似正弦波)として、信号処理回路6(後述する第1の内挿回路612)に出力される。
第2のエンコーダ4は、モータ7の入力軸10からギヤ2を介して接続された出力軸11の回転における変位位置、すなわち、位置情報を検知する機能を有している。この第2のエンコーダは、磁気式の一回転に1λ(≒位相角、360度)の変位を生じる90度の位相差を有する擬似正弦波を出力する。第2のエンコーダ4は、例えば、1回転型のアブソリュートエンコーダであって、磁気式エンコーダである。第1のエンコーダ3は、例えば、11ビットの分解能(0〜2047)のアブソリュートエンコーダである。
第2のエンコーダ4は、ディスク面上においてN極とS極とに2分割されている領域を有する回転ディスク401(円盤)を備えている。すなわち、回転ディスク401は、N極とS極との磁極構成を持つ円盤である。この回転ディスク401は、出力軸11の回転に伴い、回転する。
この回転ディスク401上には、磁気センサ装置402が配置されている。この磁気センサ装置402は、回転ディスク401が回転する円周上に配置されている2つの磁気センサ403と磁気センサ404とを備えている。この2つの磁気センサ403と磁気センサ404とは、例えば、互いの位置が、回転ディスク401の回転中心軸に対して90度の角度となるようにして所定の位置に配置されているホール素子である。
磁気センサ装置402は、N極とS極とを有する回転ディスク401が回転磁石として一回転することに応じて、一回転につき1パルスの正弦波状の信号を出力する。なお、磁気センサ装置402は、互いに90度の角度を有する磁気センサ403と磁気センサ404とを有しているため、この磁気センサ装置402からは、各々の磁気センサにより、90度の位相差を有する2相擬似正弦波(例えば、A、Bの2相信号)が出力される。この磁気センサ装置402が出力する2相擬似正弦波は、第2の検出信号すなわち第2のインクリメンタル信号として、信号処理回路6(後述する第2の内挿回路621)に出力される。
次に、図3を用いて、信号処理回路6の構成について説明する。
図3は、エンコーダ装置20おける信号処理回路6の構成を示すブロック図である。
この図において、信号処理回路6は、第1の位置データ検出回路61、第2の位置データ検出回路62、位置データ合成回路63、位置データ比較・照合回路64、外部通信回路65、補正テーブル変更部67、及び補正テーブル記憶部68を備えている。
第1の位置データ検出回路61(第1の位置情報生成部)は、受光センサ303から入力された第1の検出信号に基づいて、入力軸10の回転における位置変位を示す第1の位置データ(第1位置情報)を検出する。すなわち、第1の位置データ検出回路61は、第1の検出信号に基づいて、第1のエンコーダ3の回転位置情報を示す第1位置情報を生成する。
また、第1の位置データ検出回路61は、絶対位置検出回路611、第1の内挿回路612、位置検出回路613、及び変換テーブル記憶部614を備えている。
絶対位置検出回路611は、受光センサ303から出力された絶対位置検出用信号を、変換テーブル記憶部614で変換(デコード)することにより、絶対位置情報を検出する。すなわち、絶対位置検出回路611は、受光センサ303から出力された絶対位置検出用信号に該当する絶対位置情報を変換テーブル記憶部614から読み出すことにより、絶対位置検出用信号を絶対位置情報に変換して、絶対位置情報を検出する。
変換テーブル記憶部614には、絶対位置検出用信号(M系列信号)と、入力軸の一回転内における絶対位置を示す情報であって、所定の分解能である絶対位置情報とが関連付けて予め記憶されている。この絶対位置情報とは、入力軸10の回転における絶対位置を示す情報である。
第1の内挿回路612は、受光センサ303から出力された第1のインクリメンタル信号を内挿処理する。すなわち、第1の内挿回路612は、受光センサ303から出力された2相擬似正弦波である第1のインクリメンタル信号を、電気的に細分化を行う。
位置検出回路613は、絶対位置検出回路611が検出した絶対位置情報と第1の内挿回路612が内挿処理した第1のインクリメンタル信号とに基づいて、第1の位置データを検出する。一例として、位置検出回路613は、絶対位置検出回路611が検出した絶対位置情報と、第1の内挿回路612が細分化したインクリメンタル信号とを、予め定められている算出方法により、整合をとりながら合成する。これによって、位置検出回路613は、絶対位置検出回路611が検出した絶対位置情報より高い分解能の絶対位置情報である第1の位置データを生成する。
第2の位置データ検出回路62(第2の位置情報生成部)は、磁気センサ装置402から入力された第2の検出信号と、第2のエンコーダ4の回転位置情報の補正値を示す後述する補正テーブルとに基づいて、出力軸11の回転における位置変位を示す第2の位置データ(第2位置情報)を検出する。すなわち、第2の位置データ検出回路62は、第2の検出信号と補正テーブル(第1の補正テーブル)とに基づいて、第2のエンコーダ4の回転位置情報を示す第2の位置データを生成する。
また、第2の位置データ検出回路62は、第2の内挿回路621を備えている。
第2の内挿回路621は、第2のエンコーダ4の磁気センサ装置402から出力された第2のインクリメンタル信号(2相擬似正弦波)を内挿処理して、出力軸11の回転における位置変位を示す位置データを検出する。なお、第2のエンコーダ4は、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差を含んだ回転位置変位を検出する。そのため、第2の内挿回路621は、補正テーブル記憶部68に記憶されている補正テーブルを用いて、検出した位置データを補正した第2の位置データを生成する。
ここで、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差とは、ギヤ2自体が本質的に有する誤差を示している。例えば、理想的な出力軸11の回転中心に対して、ギヤ2の回転系の中心がずれていた場合に、後述する偏心誤差成分が累積誤差として現れる。本実施形態では、第2の内挿回路621が、主に偏心誤差による上述の伝達誤差を、補正テーブルを用いて補正する。
また、第2の内挿回路621は、第2の位置データの補正を行う際に、例えば、補正前の第2の位置データD1をアドレス情報として補正テーブル記憶部68に出力する。第2の内挿回路621は、これにより補正テーブル記憶部68より出力されたアドレス情報(D1)に対応する補正位置データD2を、第2の位置データとして取得する。
位置データ合成回路63は、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとを合成して、入力軸10の回転回数とともに一回転内の位置変位を示す合成位置データを生成する。なお、この位置データ合成回路63は、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとを合成する場合に、予め定められたギヤ比情報に基づいて合成位置データを合成する。そして、位置データ合成回路63は、生成した合成位置データを、外部通信回路65を介して、通信ライン9を通じてコントローラ8に出力する。
位置データ比較・照合回路64(判定部)は、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとを用いて、第1の位置データに対する第2の位置データの相対的なずれ(以下、相対的なずれ(相対的な変位)という)を検知する。つまり、位置データ比較・照合回路64は、例えば、第1の位置データとギヤ比情報とに基づいて、第2の位置データの推定値(第2の推定値)を算出する。そして、位置データ比較・照合回路64は、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データと、算出したこの第2の位置データの推定値とを比較及び照合する。そして、位置データ比較・照合回路64は、比較及び照合した結果、第2の位置データのずれを検知した場合に、エラーステータス情報を、外部通信回路65を介して、通信ライン9を通じてコントローラ8に出力する。
なお、位置データ比較・照合回路64は、例えば、第2の位置データのずれ量が予め定められた閾値以上であると判定した場合に、「相対的なずれを検知した」と判定する。
また、位置データ比較・照合回路64は、上述の相対的なずれを検知した場合に、第2の位置データと、第1位置データから算出される第2の位置データの推定値とに基づいて、第2の位置データのずれ量(変位量)を算出する。そして、位置データ比較・照合回路64は、相対的なずれを検知した場合に、補正テーブルを変更させる指令(以下、テーブル変更指令という)と共に、算出したずれ量を補正テーブル変更部67に出力する。つまり、位置データ比較・照合回路64は、ノイズによる誤動作や使用による磨耗、衝突、滑り(例、出力軸やギヤの滑り)や負荷などの何らかの要因によって、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じた場合(変位状態)に、このテーブル変更指令を補正テーブル変更部67に出力する。例えば、位置データ比較・照合回路64は、第2の位置データのずれ量が予め定められた閾値以上である場合に、「相対的なずれを検知した」と判定し、テーブル変更指令を補正テーブル変更部67に出力してもよい。
補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64から出力されたテーブル変更指令に応じて、後述する複数の補正テーブルの中から、位置データ比較・照合回路64によって算出される第2の位置データのずれ量に応じて補正テーブル(第2の補正テーブル)を選択する。つまり、補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64によって相対的なずれを検知した場合に、複数の補正テーブルの中から、位置データ比較・照合回路64によって算出される第2の位置データのずれ量に応じて補正テーブルを選択する。そして、補正テーブル変更部67は、選択した補正テーブルに基づいて、第2の内挿回路621において使用される補正テーブル(第1の補正テーブル)を選択された補正テーブルに変更する。
補正テーブル記憶部68は、例えば、不揮発性メモリであり、第2の位置データのずれ量に応じて予め生成されている複数の補正テーブルを記憶する。ここで、補正テーブルは、第2のエンコーダ4の回転位置情報の補正値を示す情報である。なお、複数の補正テーブルは、コントローラ8によって、外部通信回路65を介して、補正テーブル記憶部68に予め記憶されている。
各補正テーブルにおいて、第2のインクリメンタル信号(2相擬似正弦波)によって検知された伝達誤差を含んだ第2の位置データと、補正された第2の位置データとが関連づけられている。補正テーブル記憶部68は、補正テーブルによって補正された第2の位置データを、第2の内挿回路621に出力する。なお、補正に使用される補正テーブル(第1の補正テーブル)は、この複数の補正テーブルのうち、補正テーブル変更部67によって変更された補正テーブルである。
ここで、偏心誤差成分と補正テーブルについて、詳細に説明する。
第2のエンコーダ4によって検出される第2の位置データは、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差を含んでいる。この入力軸10と出力軸11との間の主な伝達誤差として、偏心誤差成分が考えられる。
この偏心誤差成分は、偏心情報に基づいて算出することが可能である。この偏心情報は、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差の主要な要因である偏心誤差成分に関する情報である。偏心情報は、例えば、第2のエンコーダ4に設けられた回転ディスク401(円盤)の半径Rと、予め測定されている入力軸10の中心と出力軸11の中心との偏心量εとである。なお、この半径Rは、位置情報を示すパターンを有するこの回転ディスク401の中心からパターンまでの距離情報である。
図4は、本実施形態における第2のエンコーダ4の偏心誤差を説明する図である。
この図において、ポイントP0は、出力軸11の中心点を示している。また、円状の軌跡L1は、第2のエンコーダ4の回転ディスク401(出力軸11)がポイントP0を中心に回転した場合に、回転ディスク401の中心が描く軌跡を示している。ここで、回転ディスク401の中心とポイントP0とのずれ量を示す変位量を偏心量εとした場合、偏心誤差成分θは、関係式(1)によって表現される。
θ = 2・sin−1 (ε/R) ・・・ (1)
したがって、偏心情報である回転ディスク401の半径Rと偏心量εとに基づいて、上記の式(1)を用いることによって、偏心による累積誤差である偏心誤差成分θを算出することができる。なお、この例では、最大の偏心誤差量は、(θ/2)となる。
また、図5は、同実施形態における補正テーブルと偏心誤差との一例を示す概念図である。図5(a)は、偏心誤差成分θに基づいて算出された、第2のエンコーダ4の偏心誤差分布の一例である。この図において、横軸は、第2のエンコーダ4における第2の位置データを示しており、縦軸は、偏心誤差量を示している。つまり、波形W1は、第2の位置データに対応する偏心誤差量を示している。また、例えば、図5(a)の位置情報0度(0°)は、図4の円状の軌跡L1において最も磁気センサ403又は404(光学式エンコーダの場合、受光センサ)に近い位置としている。
なお、ノイズによる誤動作や使用による磨耗、衝突、滑り(例、出力軸やギヤの滑り)や負荷などの何らかの要因によって、入力軸10と出力軸11との回転において、上述した相対的なずれが生じた場合に、この偏心誤差では、偏心誤差成分θは変化せずに、第2の位置データに対応する誤差量がシフトする。例えば、入力軸10と出力軸11との回転において、45度の相対的なずれが発生した場合、第2の位置データに対する偏心誤差量は、波形W2に示すようにシフトする。
また、図5(b)は、偏心誤差成分θに基づいて算出された補正テーブルの一例を示す図である。この図において、横軸は、第2のエンコーダ4における補正前の第2の位置データを示しており、縦軸は、第2のエンコーダ4における補正後の第2の位置データを示している。つまり、波形W3は、偏心誤差成分θに基づいて算出され、図5(a)の波形W1に対応する補正テーブルを示している。なお、波形W4は、偏心誤差が全くない理想的な場合の例(補正を必要としない場合の例)を示したものである。
また、波形W5は、45度の相対的なずれが発生した場合に適用する補正テーブルを示している。この波形W5は、図5(a)の波形W2に対応している。
このように、補正テーブルは、偏心誤差成分θに基づいて予め生成することが可能である。また、上述した相対的なずれが生じた場合を予め想定して、第2の位置データのずれ量に応じてシフトした補正テーブルを予め生成することが可能である。つまり、補正テーブル記憶部68に記憶されている複数の補正テーブルは、上述した生成方法によって、第2の位置データのずれ量に応じて予め生成されている。
すなわち、複数の補正テーブルは、第2の位置データのずれ量と、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差を示す伝達誤差情報と、に基づいて予め生成されている。ここで、伝達誤差情報は、例えば、上述した偏心誤差成分であり、回転ディスク401の中心からパターンまでの距離情報Rと、入力軸10の中心と出力軸11の中心との偏心量εと、に基づき算出される。
なお、第2のエンコーダ4は、例えば、11ビットの位置データを検出し、0〜2047の第2の位置データを出力する。したがって、図5(b)における横軸の0度〜360度の位置データは、補正テーブルにおいて、0〜2047のデータとして示される。
次に、複数の補正テーブルの構成について詳細に説明する。
なお、本実施形態において、補正テーブル変更部67が切り換え情報S1を出力することによって、第2の内挿回路621において使用される補正テーブルを変更する場合の例について説明する。
この場合、図3における補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64によって相対的な変位を検知した場合に、複数の補正テーブルの中から1つの補正テーブル(第2の補正テーブル)を選択する。そして、補正テーブル変更部67は、選択した補正テーブルに変更させる切り換え情報S1を補正テーブル記憶部68に対して出力する。
図6は、本実施形態における複数の補正テーブルの一例を示す概念図である。
図6(a)及び(b)は、第2の位置データのずれ量に対応する8個の補正テーブルT1〜T8を示している。
この図において、補正テーブルT1は、第2の位置データのずれ量“0”に応じて生成されたテーブルである。また、この例では、補正テーブルT1が適用されるずれ量の範囲(変位量の範囲)は、ズレ量“−128”〜“+128”の範囲に設定されている。
同様に、補正テーブルT2がずれ量“256”に、補正テーブルT3がずれ量“512”に、補正テーブルT4がずれ量“768”に、補正テーブルT5がずれ量“1024”に応じて、それぞれ生成されている。また、補正テーブルT6がずれ量“−768(1280)”に、補正テーブルT7がずれ量“−512(1536)”に、補正テーブルT8がずれ量“−256(1792)”に応じて、それぞれ生成されている。
また、補正テーブルT2〜T8におけるずれ量の範囲についても図6(a)及び(b)に示すように、設定されている。つまり、複数の補正テーブルT1〜T8は、互いに範囲の異なる予め定められたずれ量の範囲(変位量の範囲)に対応している。
図6(b)に示すように、補正テーブルT1〜T8において、補正前の位置データD1(0〜2047)に対応する補正位置データD2(D2(S1,0)〜D2(S1,2047))が、それぞれに補正テーブル記憶部68に記憶されている。ここで、補正テーブル変更部67から出力される切り換え情報S1に基づいて、補正テーブルT1〜T8の中の1つが選択される。つまり、補正テーブル記憶部68は、切り換え情報S1を上位のアドレス情報、補正前の位置データD1を下位のアドレス情報として受信し、これらのアドレス情報に対応する補正位置データD2を第2の位置データ検出回路62に出力する。
次に、本実施形態におけるエンコーダ装置20の動作について説明する。
まず、エンコーダ装置20が、第1のエンコーダ3と第2のエンコーダ4とを用いて出力軸11における合成位置データを検出する動作を説明する。
エンコーダ装置20において、まず、第1の位置データ検出回路61は、受光センサ303から入力された第1の検出信号に基づいて、第1の位置データを検出する。なお、第1の位置データ検出回路61における絶対位置検出回路611は、受光センサ303から出力された絶対位置検出用信号を、変換テーブル記憶部614を用いて絶対位置情報に変換することにより、その絶対位置情報を検出する。また、第1の内挿回路612は、受光センサ303から出力された第1のインクリメンタル信号を内挿処理する。そして、位置検出回路613は、絶対位置検出回路611が検出した絶対位置情報と第1の内挿回路612が内挿処理した第1のインクリメンタル信号とに基づいて、第1の位置データを検出(合成)する。
また、第2の位置データ検出回路62は、磁気センサ装置402から入力された第2の検出信号と、補正テーブル記憶部68に記憶されている補正テーブルとに基づいて、第2の位置データ(第2位置情報)を検出する。
次に、位置データ合成回路63は、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとを合成して、入力軸10の回転回数とともに一回転内の位置変位を示す合成位置データを生成する。なお、この位置データ合成回路63は、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとを合成する場合に、予め定められたギヤ比情報に基づいて合成位置データを合成する。これにより、エンコーダ装置20は、出力軸11における合成位置データを検出する。
なお、生成した合成位置データは、位置データ合成回路63によって、外部通信回路65を介して、通信ライン9を通じてコントローラ8に出力される。
これにより、コントローラ8は、生成した合成位置データを検出することができ、コントローラ8は、検出した合成位置データに基づいて、駆動装置1の様々な制御を行うことができる。
次に、ノイズや使用による磨耗、衝突、滑り(例、出力軸やギヤの滑り)や負荷などの何らかの要因により、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれ(位置情報の相対的な変位)が生じた場合におけるエンコーダ装置20の動作について説明する。なお、ここでは、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じる前の状態は、例えば、図6(b)における補正テーブルT1が使用されており、相対的なずれが、“0”の状態(ずれのない無変位状態)である。そして、上述のような何らかの要因(不測要因)により、入力軸10と出力軸11との回転における相対的なずれが“255”になった場合の例を説明する。
エンコーダ装置20において、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じた場合に、位置データ比較・照合回路64は、補正テーブルを変更させるテーブル変更指令を補正テーブル変更部67に出力する。つまり、位置データ比較・照合回路64は、例えば、第1の位置データとギヤ比情報と第1のエンコーダ3の分解能B1と第2のエンコーダの分解能B2とに基づいて、第2の位置データの推定値(第2の推定値)を算出する。
そして、位置データ比較・照合回路64は、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データと、算出したこの第2の位置データの推定値とを比較及び照合する。なお、位置データ比較・照合回路64は、この比較及び照合する際に、第2の位置データのずれ量を算出する。位置データ比較・照合回路64は、例えば、この第2の位置データのずれ量が予め定められた閾値以上(例えば、“128”以上)であると判定した場合に上述のテーブル変更指令を補正テーブル変更部67に出力する。
なお、位置データ比較・照合回路64は、テーブル変更指令を出力するとともに、テーブル変更を実行する警告をエラーステータス情報として、外部通信回路65を介して、通信ライン9を通じてコントローラ8に出力してもよい。
補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64から出力されたテーブル変更指令に応じて、位置データ比較・照合回路64によって算出される第2の位置データのずれ量に基づいて図6に示す補正テーブルT1〜T8の中から1つを選択する。この場合、第2の位置データのずれ量が“256”であるため、“+128”〜“+383”のずれ量の範囲に対応する補正テーブルT2が第2の補正テーブルとして選択される。
そして、補正テーブル変更部67は、この補正テーブルT2(第2の補正テーブル)を第2の位置データ検出回路62において使用される補正テーブル(第1の補正テーブル)に変更するために、切り換え情報S1を“0”から“1”に変更する。これにより、第2の位置データ検出回路62は、補正テーブル変更部67によって選択された補正テーブルT2を第1補正テーブルとして、第2の位置データを生成する。すなわち、第2の位置データのずれ量に対応した新しい補正テーブルT2に変更され、エンコーダ装置20は、第2の位置データの相対的なずれを補正することが可能になる。
以上のように、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、第1の位置データ検出回路61が、受光センサ303から入力された第1の検出信号に基づいて、第1のエンコーダ3の回転位置情報を示す第1の位置データを生成する。また、第2の位置データ検出回路62が、磁気センサ装置402から入力された第2の検出信号と、第2のエンコーダ4の回転位置情報の補正値を示す補正テーブル(第1の補正テーブル)とに基づいて、第2のエンコーダ4の回転位置情報を示す第2の位置データを生成する。
そして、位置データ比較・照合回路64は、第1の位置データと第2の位置データとを用いて第2の位置データの相対的なずれ(変位)を検知する。さらに、補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64よって第2の位置データの相対的なずれを検知した場合に、複数の補正テーブル(T1〜T8)の中から、第2の位置データの相対的なずれに応じて補正テーブル(第2の補正テーブル)を選択する。そして、補正テーブル変更部67は、選択した補正テーブルに基づいて、第2の位置データ検出回路62によって使用される補正テーブルを変更する。
これにより、エンコーダ装置20は、第2の位置データの相対的なずれを補正することが可能になる。そのため、エンコーダ装置20は、ノイズや使用による磨耗、衝突、滑り(例、出力軸やギヤの滑り)や負荷などの何らかの要因により、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれ(エンコーダ装置20における位置情報の変位)が生じた場合であっても、位置情報の変位を修正することができる。また、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、上述のような位置情報の変位が生じた場合であっても、位置情報を高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、複数の補正テーブル(T1〜T8)は、図6に示すように、互いに範囲の異なる予め定められたずれ量の範囲(変位量の範囲)に対応している。そして、補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64から出力されたテーブル変更指令に応じて、位置データ比較・照合回路64によって算出される第2の位置データのずれ量に基づいて補正テーブルを選択する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、範囲を持ったずれ量に対応する補正テーブルを予め生成しておくため、上述の補正テーブルの数を低減することができる。そのため、補正テーブル記憶部68の記憶容量を低減することができる。
また、本実施形態において、補正テーブル変更部67は、第2の位置データの相対的なずれを検知した場合に、第2の位置データのずれ量に基づいて、複数の補正テーブル(T1〜T8)の中から1つの補正テーブルを選択する。そして、第2の位置データ検出回路62は、補正テーブル変更部67によって選択された補正テーブルを補正に使用する補正テーブルとして、第2の位置データを生成する。
これにより、補正テーブル変更部67は、入力軸10及び出力軸11の回転状態において補正テーブルを変更して更新することができる。したがって、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、入力軸10及び出力軸11の回転状態において上述のような位置情報の変位が生じた場合に、常に(又は動的に)位置情報を高精度に検出することができる。
また、本実施形態において、複数の補正テーブル(T1〜T8)は、第2の位置データのずれ量と、入力軸10と出力軸11との間の伝達誤差を示す伝達誤差情報とに基づいて予め生成されている。さらに、この伝達誤差情報は、例えば、偏心誤差成分である。この偏心誤差成分は、第2のエンコーダ4に設けられた回転ディスク401(円盤)の半径R(距離情報)と入力軸10の中心と出力軸11の中心との偏心量ε(又は、回転ディスク401の偏心量ε)と、に基づき算出される。なお、この半径Rは、位置情報を示すパターンを有するこの回転ディスク401の中心からパターンまでの距離情報でもよい。
これにより、第2の位置データのずれ量に応じて補正テーブルをシフトすることによって、複数の補正テーブル(T1〜T8)は、予め生成されている。そのため、エンコーダ装置20では、複数の補正テーブル(T1〜T8)を生成することができる。
また、本実施形態において、補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64によって第2の位置データのずれ量が予め定められた閾値以上であると判定された場合に、第2の位置データ検出回路62によって使用される補正テーブルを変更して更新する。
これにより、第2の位置データのずれ量に許容範囲が設けられるため、エンコーダ装置20は、ノイズなどにより第1のエンコーダ3及び第2のエンコーダ4に誤検出が発生した場合に、誤って補正テーブルを変更して更新してしまうことを低減できる。また、エンコーダ装置20は、第2の位置データの相対的なずれが、既に選択されている補正テーブルによって対応できる範囲のずれである場合に、不要な補正テーブルの変更を防止することができる。
また、本実施形態において、エンコーダ装置20は、複数の補正テーブルを記憶するテーブル記憶部78を備えている。これにより、エンコーダ装置20は、単独により、補正テーブルを変更することができる。
また、テーブル記憶部78は、不揮発性メモリ(不揮発性記憶部)である。また、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、第2のエンコーダ4の第2位置情報と第1のエンコーダ3の分解能B1と第2のエンコーダ4の分解能B2とに基づいて、入力軸10の多回転情報(例、回転回数)を算出する構成である。したがって、エンコーダ装置20は、入力軸10の多回転情報を不揮発性メモリに保持させるためのバックアップ用バッテリを備える必要がない。
また、本実施形態において、第1のエンコーダ3は、入力軸10の回転における絶対位置情報を検出するアブソリュートエンコーダである。
これにより、入力軸10の回転位置情報であり、第1のエンコーダ3の回転位置情報を示す第1の位置データを正確に検知することができる。
また、本実施形態において、第1のエンコーダ3は、光学式のエンコーダであり、第2のエンコーダ4は、磁気式のエンコーダである。光学式のエンコーダは、磁界による外乱の影響を受けず、高分解能が可能である。また、磁気式のエンコーダは、電界による外乱の影響を受けず、油などの汚れに対して影響を受けにくい。そのため、入力軸10に光学式のエンコーダを使用し、出力軸11に磁気式のエンコーダを使用することにより、高分解能で、且つ、油などの汚れに対して影響を受けにくいエンコーダ装置を実現することができる。
次に、補正テーブル変更部67が2つの補正テーブルを選択して、2つの補正テーブルに基づいて合成した補正テーブルを、第2の内挿回路621において使用される補正テーブルとして変更して更新する場合の実施形態について説明する。
この場合、図3における補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64によって相対的な変位を検知した場合に、複数の補正テーブルの中から2つの補正テーブルを選択する。そして、補正テーブル変更部67は、選択した2つの補正テーブルに基づいて補正テーブル(第2の補正テーブル)を合成し、第2の内挿回路621において使用される補正テーブルの記憶領域であって、補正テーブル記憶部68の記憶領域に、合成した補正テーブルを記憶させる。
図7は、本実施形態における複数の補正テーブルの別の一実施形態を示す概念図である。
図7(a)及び(b)は、第2の位置データのずれ量に対応する8個の補正テーブルT1〜T8を示している。
この図において、補正テーブルT1は、第2の位置データのずれ量“0”に応じて生成されたテーブルである。また、この例では、補正テーブルT1が適用されるずれ量の範囲(変位量の範囲)は、ズレ量“−256”〜“+256”の範囲に設定されている。
同様に、補正テーブルT2がずれ量“256”に、補正テーブルT3がずれ量“512”に、補正テーブルT4がずれ量“768”に、補正テーブルT5がずれ量“1024”に応じて、それぞれ生成されている。また、補正テーブルT6がずれ量“−768(1280)”に、補正テーブルT7がずれ量“−512(1536)”に、補正テーブルT8がずれ量“−256(1792)”に応じて、それぞれ生成されている。
また、補正テーブルT2〜T8におけるずれ量の範囲についても図7(a)及び(b)に示すように、設定されている。つまり、複数の補正テーブルT1〜T8は、互いに範囲の異なる予め定められたずれ量の範囲(変位量の範囲)に対応している。
なお、図7における補正テーブルT1〜T8におけるずれ量の範囲と、図6における補正テーブルT1〜T8におけるずれ量の範囲との違いは、図7(a)に示すように、互いに範囲が重複している点である。これにより、ずれ量に対応した補正テーブルが2つ存在し、補正テーブル変更部67は、補正テーブルT2〜T8の中から、第2の位置データのずれ量に基づいて、2つの補正テーブルを選択する。
図7(b)に示すように、本実施形態における補正テーブル記憶部68は、9つの補正テーブルT0〜T8を記憶している。なお、補正テーブルT0(第1の補正テーブル)は、第2の内挿回路621において使用される補正テーブルである。補正テーブルT0〜T8において、補正前の位置データD1(0〜2047)に対応する補正位置データD2(D2(0)〜D2(2047))が、それぞれに補正テーブル記憶部68に記憶されている。ここで、変数nは、補正テーブルの識別番号に対応し、補正テーブル記憶部68における上位のアドレス情報を示している。補正テーブル変更部67は、選択した2つの補正テーブルに基づいて補正テーブルを合成し、補正テーブル記憶部68における補正テーブルT0の記憶領域(上位アドレレス情報が“0”の領域)に合成した補正テーブルを記憶させる。
次に、本実施形態におけるエンコーダ装置20の動作について説明する。
まず、エンコーダ装置20が、第1のエンコーダ3と第2のエンコーダ4とを用いて出力軸11における合成位置データを検出する動作は、上述した図6に示される実施形態の場合と同様である。
次に、上述のような何らかの要因により、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じた場合におけるエンコーダ装置20の動作について説明する。なお、ここでは、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じる前の状態は、例えば、図7(a)におけるポイントP1、つまり相対的なずれが“0”の状態である。そして、上述のような何らかの要因により、相対的なずれがポイントP2の“128”になった場合の例を説明する。
この場合、エンコーダ装置20において、入力軸10と出力軸11との回転における相対位置関係にずれが生じた場合に、位置データ比較・照合回路64は、補正テーブルを変更させるテーブル変更指令を補正テーブル変更部67に出力する。位置データ比較・照合回路64における処理は、図6に示される実施形態の場合と同様である。
補正テーブル変更部67は、位置データ比較・照合回路64から出力されたテーブル変更指令に応じて、位置データ比較・照合回路64によって算出される第2の位置データのずれ量に基づいて図7に示す補正テーブルT1〜T8の中から2つを選択する。この場合、第2の位置データのずれ量が“128”であるため、補正テーブル変更部67は、“−256”〜“+256”のずれ量の範囲に対応する補正テーブルT1と“+128”〜“+383”のずれ量の範囲に対応する補正テーブルT2との2つの補正テーブルが選択する。
そして、補正テーブル変更部67は、補正テーブルT1と補正テーブルT2とを補正テーブル記憶部68から読み出して、2つの補正テーブルを合成した補正テーブルを生成する。この合成する方法は、例えば、2つの補正テーブル(T1、T2)に対応するずれ量と、第2の位置データのずれ量との位置関係によって加重平均する。一例として、補正テーブルT1に対応するずれ量が“0”であり、補正テーブルT2に対応するずれ量が“256”である。つまり、第2の位置データのずれ量“128”は、2つの補正テーブル(T1、T2)に対応するずれ量の中点に対応する。そのため、補正テーブル変更部67は、次の式(2)を用いて補正テーブルを合成する。
D2(N) = (D2(N)+D2(N))/2 ・・・ (2)
ここで、変数Nは、0〜2047の補正前の位置データD1に対応する。
次に、補正テーブル変更部67は、式(2)を用いて算出した補正テーブルを、補正テーブルT0として、補正テーブル記憶部68に記憶させる。
これにより、補正テーブル記憶部68は、補正前の位置データD1をアドレス情報として供給され、補正テーブルT0においてアドレス情報に対応する補正位置データD2を第2の位置データ検出回路62に出力する。そして、第2の位置データ検出回路62は、補正テーブル変更部67によって変更された補正テーブルT0を第1補正テーブルとして、第2の位置データを生成する。すなわち、第2の位置データのずれ量に対応した新しい補正テーブルT0に変更して更新され、エンコーダ装置20は、第2の位置データの相対的なずれを補正することが可能になる。
以上のように、本実施形態において、エンコーダ装置20は、補正テーブル変更部67が、位置データ比較・照合回路64によって第2の位置データの相対的なずれを検知した場合に、複数の補正テーブル(T1〜T8)の中から第2の位置データのずれ量に基づき少なくとも2つの補正テーブルを選択する。そして、第2の位置データ検出回路62は、補正テーブル変更部67によって選択された少なくとも2つの補正テーブルに基づいて合成した補正テーブルT0を補正に使用する補正テーブルとして、第2の位置データを生成する。
これにより、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、少なくとも2つの補正テーブルに基づいて合成した補正テーブル(T0)を用いて補正するため、精度よく補正することができるとともに、補正テーブルの数を低減することができる。そのため、補正テーブル記憶部68の記憶容量を低減することができる。
また、本実施形態において、補正テーブル変更部67は、補正テーブルT1と補正テーブルT2とを補正テーブル記憶部68から読み出して、2つの補正テーブルを合成(加重平均)した補正テーブルを生成する。そして、補正テーブル変更部67は、合成した補正テーブルを、補正テーブルT0として、補正テーブル記憶部68に記憶させる。
これにより、補正テーブル変更部67は、容易に補正テーブルを変更して更新することができる。
次に、補正テーブル変更部67が補正テーブルを変更するタイミングについて説明する。
例えば、補正テーブル変更部67にテーブル変更指令を出力する位置データ比較・照合回路64は、ノイズなどの外乱により、誤検出する場合がある。また、第2の位置データ検出回路62が第2の位置データを生成している間に、補正テーブル変更部67によって補正テーブルを変更する場合、位置データの位置とびが発生する場合がある。そのため、補正テーブル変更部67は、補正テーブルを変更するタイミングを後述のようにしてもよい。
例えば、補正テーブル変更部67は、第1の位置データが予め定められた位置データと一致するタイミングに同期して、補正テーブルを変更する。予め定められた位置データとは、例えば、原点“0”であり、補正テーブル変更部67は、第1の位置データが原点を通過するタイミングに同期して、補正テーブルを変更してもよい。なお、補正テーブル変更部67は、第1の位置データが予め定められた位置データ(例えば“0”)と一致するタイミングに同期して、テーブル変更指令を検出してもよい。これにより、エンコーダ装置20は、ロバスト性を維持しつつ、位置とびの影響を低減することができる。
また、別の一例として、補正テーブル変更部67は、第2の位置データ検出回路62によって相対的なずれが、予め定められた期間継続して検知された場合に、補正テーブルを変更する。予め定められた期間は、例えば、100μS(マイクロ秒)や100mS(ミリ秒)など、位置データ比較・照合回路64の誤検出を除去できる期間である。これにより、エンコーダ装置20は、ロバスト性を維持することができる。
また、この場合、補正テーブル変更部67は、上記の第1の位置データが予め定められた位置データと一致するタイミングに同期して変更する形態と組み合わせて変更する形態でもよい。
次に、本発明の別の一実施形態によるエンコーダ装置及び駆動装置について図面を参照して説明する。なお、本実施形態において、第2のエンコーダ4の出力軸11が2回転以上回転する場合であっても適用可能なエンコーダ装置の一例について説明する。なお、図8に示すエンコーダ装置20aは、出力軸11が1回転以下であっても適用可能である。
図8は、図1の駆動装置1におけるエンコーダ装置20の構成の別の一例を示す第2のブロック図である。この図において、図2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。エンコーダ装置20aは、第1のエンコーダ3aと第2のエンコーダ4とを備えている。
また、図9は、図1の駆動装置における信号処理回路6の構成の別の一例を示す第2のブロック図である。この図において、図3と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8において、第1のエンコーダ3aは、所定のM系列コードによって定められたアブソリュートパターンとインクリメンタルパターンと磁気パターン305とを有する回転ディスク301aを備えている。この回転ディスク301aは、入力軸10の回転に伴い回転する。発光素子302から発光された光は、この回転ディスク301の各々のパターンを通って、受光センサ303に入光される。
そして、受光センサ303は、アブソリュートパターンから検出される信号と、インクリメンタルパターンから検出される信号との二種類の信号を信号処理回路6aに出力する。また、また、磁気センサ304は、磁気パターン305が通過したことを検出する信号(多回転検出信号)を、信号処理回路6aに出力する。
また、図9において、信号処理回路6aは、第1の位置データ検出回路61、第2の位置データ検出回路62、位置データ合成回路63a、位置データ比較・照合回路64a、外部通信回路65、補正テーブル変更部67、補正テーブル記憶部68、及び多回転検出回路69を備えている。
多回転検出回路69は、磁気センサ304から出力された多回転検出信号に基づいて、入力軸10の回転回数を示す多回転情報を検出する。多回転検出回路69は、検出した多回転情報を位置データ合成回路63及び位置データ比較・照合回路64に出力する。
位置データ合成回路63aは、第1の位置データ検出回路61が検出した第1の位置データと、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データとこの多回転情報とを合成して、入力軸10の回転回数とともに一回転内の位置変位を示す合成位置データを生成する。なお、この合成位置データは、多回転情報に基づいて合成されるため、出力軸11が複数回転する場合にも対応している。位置データ合成回路63aは、生成した合成位置データを、外部通信回路65を介して、通信ライン9を通じてコントローラ8に出力する。位置データ合成回路63のその他の機能は、図3に示される位置データ合成回路63と同様である。
位置データ比較・照合回路64aは、例えば、第1の位置データと、ギヤ比情報と、第1のエンコーダ3aの分解能B1aと、第2のエンコーダ4の分解能B2と、多回転情報とに基づいて、第2の位置データの推定値(第2の推定値)を算出する。そして、位置データ比較・照合回路64aは、第2の位置データ検出回路62が検出した第2の位置データと、算出したこの第2の位置データの推定値とを比較及び照合する。位置データ比較・照合回路64aのその他の機能は、図3に示される位置データ比較・照合回路64と同様である。
以上により、本実施形態におけるエンコーダ装置20aは、第1のエンコーダ3aから出力される多回転検出信号に基づいて、入力軸10の回転回数を検出する多回転検出回路69を備えている。そのため、出力軸11の多回転に対応した回転位置情報を検出することができる。
なお、本実施形態において、入力軸10の回転回数を検出することにより、出力軸11の多回転に対応させる形態を説明したが、第2のエンコーダ4における出力軸11の回転回数を検出する形態でもよい。この場合も同様に、出力軸11の多回転に対応した回転位置情報を検出することができる。
また、本実施形態において、磁気センサ305を用いて回転回数を検出する形態を説明したが、絶対位置検出用信号を用いて回転回数を検出する形態でもよい。この場合、回転位置データ“0”を通過する回数をカウントすることにより、実現してもよい。
なお、本発明の実施形態における駆動装置1は、上記で説明したエンコーダ装置20(又は20a)を備えている。そのため、エンコーダ装置20(又は20a)と同様の効果を得ることができる。したがって、駆動装置1は、エンコーダ装置20(又は20a)に位置情報の変位が生じた場合に、位置情報の変位を修正することができる。また、本実施形態におけるエンコーダ装置20は、上述のような位置情報の変位が生じた場合であっても、位置情報を高精度に検出することができる。
また、この駆動装置1は、産業用ロボットやサービスロボットなどのロボット装置に適用することができる。次に、その適用例について説明する。
図10は、図1の駆動装置1を備えるロボット装置5の一例を示すブロック図である。
この図において、ロボット装置5は、多軸駆動形ロボットアームであり、2つの駆動装置(1A、1B)と、2つのアーム部(51、52)と、制御装置55とを備えている。なお、この図において、図1に示される駆動装置1を駆動装置(1A、1B)として示す。
駆動装置1Bは、アーム部52を駆動させ、駆動装置1Aは、アーム部52に設けられてアーム部51を駆動させる。駆動装置1Bは、支柱53を介して台座54に固定されている。この台座54は、例えば車輪などを備えており、水平方向に移動可能であってもよい。
なお、駆動装置1Aと接続されない側のアーム部51の端部は、例えば、作業対象に対して機械的な作用を生じさせる手先部が備えられる。この手先部とは、例えば、作業対象を挟持する挟持部、作業対象を溶接する溶接部、作業対象を切断する切断部、又は、作業対象であるネジやボルトを開閉する開閉部などのことである。なお、アーム部51自体が、このような手先部そのものであってもよい。
制御装置55は、信号線56を介して入力された駆動装置(1A、1B)の回転位置に基づいて、駆動装置(1A、1B)を制御する。これにより、アーム部(51、52)の回転位置が制御され、アーム部51の端部に備えられる手先部の位置が制御される。なお制御装置55は、制御線57を介して、駆動装置(1A、1B)を制御する。また、この制御装置55は、制御線57を介して、手先部を制御してもよい。
以上のように、ロボット装置5は、上記で説明した駆動装置1(1A、1B)を備えている。そのため、ロボット装置5は、エンコーダ装置20(又は20a)と同様の効果を得ることができる。したがって、ロボット装置5は、ノイズや使用による磨耗、すべりなどの何らかの要因により、エンコーダ装置20に位置情報の変位が生じた場合に、位置情報の変位を修正することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上記の各実施形態において、位置データ比較・照合回路64(又は64a)は、第2の位置データと、第1の位置データとから算出される第2の位置データの推定値とを比較及び照合する形態を説明したが、他の形態でもよい。例えば、位置データ比較・照合回路64(又は64a)は、第1の位置データと、第2の位置データから算出される第1の位置データの推定値(第1の推定値)とを比較及び照合する形態でもよい。この場合、位置データ比較・照合回路64(又は64a)は、第1の位置データのずれ量(変位量)を用いて第2の位置データのずれ量を算出する。つまり、第2の位置データの推定値を用いる形態と、第2の位置データの推定値を用いる形態とのいずれの場合も、第2の位置データのずれ量を算出することができる。
また、上記の各実施形態において、エンコーダ装置20(又は20a)は、モータ7及びギヤ2を含まない形態で説明したが、モータ7及びギヤ2のいずれか又は両方を含む形態でもよい。
また、動力伝達部であれば、ギヤ2に限定されるものでななく、例えば、減速機、プーリ、伝達方向変換等でもよい。また、動力伝達部は、過負荷(トルク)を逃がす滑り機構を有する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、エンコーダ装置20(又は20a)は、補正テーブル記憶部68を備えている形態を説明したが、エンコーダ装置20(又は20a)は補正テーブル記憶部68を備えずに、駆動装置1が備えている形態でもよいし、駆動装置1の外部に備える形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、伝達誤差として、出力軸11の中心と第2のエンコーダ4における回転ディスク401の中心とのずれによる偏心誤差の例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、入力軸10と出力軸11との偏心誤差を含める形態でもよい。つまり、入力軸10と出力軸11との偏心誤差とは、例えば、入力軸10と出力軸11との偏心であって、この軸同士を精度よく組み立てたつもりでも軸部材の剛性や噛み合わせ、負荷などにより回転させると発生する誤差を示す。
また、上記の各実施形態において、伝達誤差情報は、偏心誤差成分である形態を説明したが、偏心誤差成分より算出される図5(a)の波形W1に示されるような偏心誤差情報を伝達誤差情報としてもよい。
また、伝達誤差情報は、出力軸10を一回転させて検出した第1の位置データと第2の位置データとに基づいて取得される誤差情報としてもよい。この場合実際に測定した誤差情報に基づいて、補正テーブルが生成される。そのため、この方法によって生成された補正テーブルは、補正テーブル偏心誤差成分を用いて算出により生成された補正テーブルよりも、精度よく補正することができる。
また、上記の各実施形態において、補正テーブルの数が8個である形態を説明したが、これに限定されるものではない。補正テーブルの数は、例えば、16個でもよいし、第2のエンコーダ4の分解能の数(例えば2048個)でもよい。補正テーブルの数が多い程、補正テーブル変更部67によって補正テーブルが変更される際に発生する位置とびを低減できる。そのため、エンコーダ装置20(又は20a)は、補正テーブルの数が多い程、単調増加性を維持し易くなるという効果を奏する。
また、図7に示される実施形態において、補正テーブル変更部67が、2つの補正テーブルを合成した補正テーブルを補正テーブル記憶部68に記憶させる形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、補正テーブル変更部67が、2つ以上の補正テーブルを選択してもよい。また、第2の位置データ検出回路62が、補正テーブル変更部67によって選択された複数の補正テーブルを補正テーブル記憶部68から読み出して、補正を行う際に、合成して使用してもよい。また、この補正テーブルの合成方法は、加重平均に限定されるものではなく、他の方法によって補正テーブルを合成する形態でもよい。
また、図6に示される実施形態において、補正テーブル変更部67が切り換え情報S1を用いて補正テーブルを変更する形態を説明したが、図7に示される実施形態のように、補正テーブル変更部67が、補正テーブルT0の領域に、選択した補正テーブルを記憶させる形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、補正テーブル変更部67が、位置データ比較・照合回路64(又は64a)が算出した第2の位置データのずれ量に基づいて、補正テーブルを選択する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、補正テーブルを変更した際の累積したずれ量(累積ずれ量)を記憶する累積ずれ量記憶部を設けて、補正テーブル変更部67は、この累積ずれ量に基づいて、補正テーブルを選択する形態でもよい。この場合、補正テーブル変更部67は、第2の位置データの相対的なずれが複数回発生した場合に、累積ずれ量に基づいて、正確に補正テーブルを選択することができる。
また、上記の各実施形態において、エンコーダ装置20(又は20a)は、第1のエンコーダ3に光学式のエンコーダを用い、第2のエンコーダ4に磁気式のエンコーダを用いる組合せの形態で説明したが、他の組合せを用いる形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、エンコーダ装置20(又は20a)は、第1のエンコーダ3と第2のエンコーダ4とがアブソリュートエンコーダである形態で説明したが、他のエンコーダを用いる形態でもよい。また、本実施形態における光学式のエンコーダは、透過式であっても反射式であってもよい。なお、本実施形態における入力軸10は、中空状の軸部材であってもよい。入力軸10が中空の場合、出力軸11を入力軸10の軸内に延伸し、第2のエンコーダ4を第1のエンコーダ3と同様にモータ7側に配置してもよい。また、本実施形態における出力軸11は、中空状の軸部材であってもよい。また、例えば、本実施形態におけるエンコーダ装置20(又は20a)の位置データ比較・照合回路64による入力軸10と出力軸11との相対位置関係の変位の検知は、位置情報の検出と同期させて行ってもよいし、第1のエンコーダ3又は第2のエンコーダ4の分解能に応じて所定間隔と同期させて行ってもよい。
また、上記の各実施形態において、信号処理回路6及び信号処理回路6の各回路(各部)は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリ及びCPU(Central processing unit)を備えて、プログラムによって実現されてもよい。
1,1A,1B…駆動装置、2…ギヤ、3,3a…第1のエンコーダ、4…第2のエンコーダ、7…モータ、10…入力軸、11…出力軸、20,20a…エンコーダ装置、61…第1の位置データ検出回路、62…第2の位置データ検出回路、64,64a…位置データ比較・照合回路、67…補正テーブル変更部、68…補正テーブル記憶部、401…回転ディスク

Claims (16)

  1. 駆動部によって回転される入力軸の回転位置に応じた第1信号を出力する第1のエンコーダと、
    前記入力軸と動力伝達部を介して連結される出力軸の回転位置に応じた第2信号を出力する第2のエンコーダと、
    前記第1信号に基づいて、前記第1のエンコーダの回転位置情報を示す第1位置情報を生成する第1位置情報生成部と、
    前記第2信号と前記第2のエンコーダの回転位置情報の補正値を示す第1の補正テーブルとに基づいて、前記第2のエンコーダの回転位置情報を示す第2位置情報を生成する第2位置情報生成部と、
    前記第1位置情報と前記第2位置情報とを用いて、前記第1位置情報に対する前記第2位置情報の相対的な変位を検知する判定部と、
    前記判定部によって前記第2位置情報の相対的な変位を検知した場合に、前記第2位置情報の相対的な変位に応じて予め生成されている複数の補正テーブルの中から、前記第2位置情報の相対的な変位に応じて第2の補正テーブルを選択し、選択した前記第2の補正テーブルに基づいて、前記第1の補正テーブルを変更する補正テーブル変更部と
    を備えることを特徴とするエンコーダ装置。
  2. 前記複数の補正テーブルは、
    互いに範囲の異なる予め定められた変位量の範囲に対応し、
    前記補正テーブル変更部は、
    前記判定部によって算出された前記第2位置情報の変位量に基づいて前記第2の補正テーブルを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ装置。
  3. 前記補正テーブル変更部は、
    前記判定部によって前記第2位置情報の相対的な変位を検知した場合に、前記複数の補正テーブルの中から1つの前記第2の補正テーブルを選択し、
    前記第2位置情報生成部は、
    前記補正テーブル変更部によって選択された前記第2の補正テーブルを前記第1補正テーブルとして、前記第2位置情報を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ装置。
  4. 前記補正テーブル変更部は、
    前記判定部によって前記第2位置情報の相対的な変位を検知した場合に、前記複数の補正テーブルの中から前記変位量に基づき少なくとも2つの前記補正テーブルを選択し、
    前記第2位置情報生成部は、
    前記補正テーブル変更部によって選択された前記少なくとも2つの補正テーブルに基づいて合成した補正テーブルを前記第1の補正テーブルとして、前記第2位置情報を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ装置。
  5. 前記複数の補正テーブルは、
    前記第2位置情報の変位量と、前記入力軸と前記出力軸との間の伝達誤差を示す伝達誤差情報と、に基づいて予め生成されている
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  6. 前記伝達誤差情報は、
    前記第2のエンコーダに設けられた円盤であって、位置情報を示すパターンを有する該円盤の中心から前記パターンまでの距離情報と、予め測定されている前記入力軸の中心と前記出力軸の中心との偏心量と、に基づき算出される
    ことを特徴とする請求項5に記載のエンコーダ装置。
  7. 前記伝達誤差情報は、
    前記出力軸を一回転させて検出した前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づいて取得される
    ことを特徴とする請求項5に記載のエンコーダ装置。
  8. 前記補正テーブル変更部は、
    前記第1位置情報が予め定められた位置情報と一致するタイミングに同期して、前記第1の補正テーブルを変更する
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  9. 前記補正テーブル変更部は、
    前記判定部によって前記第2位置情報の相対的な変位が、予め定められた期間継続して検知された場合に、前記第1の補正テーブルを変更する
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  10. 前記補正テーブル変更部は、
    前記判定部によって前記第2位置情報の変位量が予め定められた閾値以上であると判定された場合に、前記第1の補正テーブルを変更する
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  11. 前記判定部は、
    前記第2位置情報と、前記第1位置情報から算出される第2の推定値と、に基づき前記第2位置情報の変位量を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  12. 前記判定部は、
    前記第1位置情報と、前記第2位置情報から算出される第1の推定値と、に基づく前記第1位置情報の変位量を用いて前記第2位置情報の変位量を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  13. 前記複数の補正テーブルを記憶する記憶部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  14. 前記第1のエンコーダは、前記入力軸の回転における絶対位置情報を検出するアブソリュートエンコーダであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のエンコーダ装置。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のエンコーダ装置を備えることを特徴とする駆動装置。
  16. 請求項15に記載の駆動装置を備えることを特徴とするロボット装置。
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