JP2012136613A - 撥水性コーティング剤およびこれを用いた耐久性を有する撥水性コーティング膜の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3官能性シラン化合物/2官能性有機スズ化合物の添加モル比が1/1〜700/1の範囲であることを特徴とする撥水性コーティング剤。
撥水性コーティング剤において、置換もしくは非置換の炭化水素基を有する3官能性シラン化合物と炭素数2〜12の炭化水素基を有する2官能性有機スズ化合物からなり、3官能性シラン化合物と2官能性有機スズ化合物が特定のモル比率からなる組成物であって、さらに当該撥水性コーティング剤を基板に塗布したのち、室温下で自然乾燥によって硬化させてなる形成方法を用いている。
【選択図】なし
Description
R1Si(OR2)3 (1)
(ここで、R1は置換もしくは非置換の炭化水素基、OR2は加水分解性基である)。
R3R4Sn(OR5)2 (2)
(ここで、R3、R4は炭素数2〜12の炭化水素基、OR5は加水分解性基である)。
μm未満の場合は、撥水性および光沢性が不十分となる傾向にある。また、10μmを越える場合は、均一な塗膜を得ることが困難となる。とくに意匠性の高い成型品へのコーティングにおいては、光の干渉効果による虹模様発生を防止するために、0.01μm〜0.1μmが好ましい。
(1)置換もしくは非置換の炭化水素基を有する3官能性シラン化合物と炭素数2〜12の炭化水素基を有する2官能性有機スズ化合物からなる組成物であって、3官能性シラン化合物/2官能性有機スズ化合物の添加モル比が1/1〜700/1の範囲から構成される組成物であって、各種基材の表面に耐久性に優れた撥水性を有する表面層を形成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)光沢性
コーティング膜を施した基板に光線を当てて、肉眼にて表面反射による光沢度合いを調べた。良好なものを○、光沢性が不十分なものを×とした。
(b)接触角
FACE社製“自動接触角計”CA-Z型を用いて、接触角を測定した。
(c)耐摩耗性
人の親指の爪先で、塗膜表面を擦り、傷の発生状況を調べた。
○:全く傷が認められない。
△:少し凹み状の跡が認められるが、実用上は大きな支障とはならない。
×:太い傷が認められ、外観上、欠点となる跡が認められる。
(d)耐久性
南向きストッカーの屋上に一カ月間、曝露試験した後の接触角を測定し、接触角の保持率(%)を測定した。
(1)コーティング剤調整
回転子を備えたビーカーにジブチルエーテル38.2gを秤量し、さらにエチルトリアセトキシシラン93.8gを添加したのち、ビーカー上部をカバーした状態で30分間室温にて撹拌を行い、均一溶液(A液)を得た。
次いで、同様にしてジブチルスズジアセテート1.2gをジブチルエーテル46.8gに添加・溶解させた均一溶液(B液)を調整した。
得られたA液とB液をそれぞれ表1に示した量を試薬瓶に添加混合し、密閉状態で十分に手振り撹拌混合を行ったのち、一昼夜、室温にて保管した液をコーティング剤とした。
(2)コーティング塗膜調整
被塗装基板としては、透明ガラス板を用い、コーティング剤を流し塗り法にて塗布し、一週間、解放状態で自然乾燥させて、硬化塗膜とした。
(3)評価結果
得られたコーティング膜の評価結果を表1に示す。表1より、本発明コーティング剤によって得られたコーティング膜は非常に優れた撥水性と撥水性の耐久性に優れていることが明らかとなった。
厚さ0.3mmのブリキ板にプライマーとしてイサム塗料(株)製のLVプラサフをスプレー塗装し、ベースコートとして同じくイサム塗料(株)製のミラノ2K(黒色)をスプレー塗装し、さらにトップコート層として、イサム塗料(株)製のミラノ2KコモクリアNo.1を、同様にスプレー塗装した。いずれの塗装も各層が常温保管で、指触乾燥後に重ね塗りにて塗布し、トップコート層塗布後、一昼夜以上経過したものをコーティング膜用の被塗装基板として使用した。
回転子を備えたビーカーにエチルトリアセトキシシラン6.01gを秤量し、さらにジブチルエーテル2.45gを添加・混合した。次いで、ジブチルスズジアセテート0.12gを添加混合し、密閉状態で約一カ月間、室温保存した液をコーティング剤とした。
被塗装基板としては、直径が約40mmのアルミカップ6号容器を用い、コーティング剤を約1g注入し、一週間、解放状態で自然乾燥させて、コーティング塗膜を得た。
得られた塗膜は、光沢性 ○、接触角114度、耐摩耗性 ○、および密着性も良好であった。
Claims (9)
- 置換もしくは非置換の炭化水素基を有する3官能性シラン化合物と炭素数2〜12の炭化水素基を有する2官能性有機スズ化合物からなる組成物であって、3官能性シラン化合物/2官能性有機スズ化合物の添加モル比が1/1〜700/1の範囲であることを特徴とする撥水性コーティング剤。
- 3官能性シラン化合物が、下記一般式(1)で表わされるシラン化合物からなる請求項1に記載の撥水性コーティング剤。
R1Si(OR2)3 (1)
(ここで、R1は置換もしくは非置換の炭化水素基、OR2は加水分解性基である)。 - 3官能性シラン化合物の炭化水素基であるR1が炭素数1〜8のアルキル基、もしくはアラルキル基であり、R2が炭素数1〜4のアシルオキシ、もしくはアルコキシである請求項2に記載の撥水性コーティング剤。
- R1であるアルキル基がメチル、エチル、プロピル、もしくはアラルキル基がビニルから選ばれる一種以上である請求項3に記載の撥水性コーティング剤。
- 2官能性有機スズ化合物における炭素数2〜12の炭化水素基がブチル基またはオクチル基である請求項1に記載の撥水性コーティング剤。
- 2官能性有機スズ化合物の官能基が炭素数2〜13のアシルオキシ基からなる加水分解性官能基である請求項1、または請求項5に記載の撥水性コーティング剤。
- 2官能性有機スズ化合物の炭素数2〜13のアシルオキシ基がアセトキシ基またはラウロキシ基である請求項6に記載の撥水性コーティング剤。
- 2官能性有機スズ化合物がアセトキシ基を有する有機スズ化合物とラウロキシ基を有する有機スズ化合物の混合物である請求項7に記載の撥水性コーティング剤。
- 置換もしくは非置換の炭化水素基を有する3官能性シラン化合物と炭素数2〜12の炭化水素基を有する2官能性有機スズ化合物からなり、かつ3官能性シラン化合物/2官能性有機スズ化合物の添加モル比が1/1〜700/1からなる組成物であって、該撥水性コーティング剤を基板に塗布したのち、室温下で自然乾燥によって硬化させてなることを特徴とする耐久性を有する撥水性コーティング膜の形成方法。
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