JP2012136144A - 自転車のボトムブラケット軸受構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジ型のボトムブラケットを、自転車フレームのハンガー部に組付ける作業が簡単且つ容易に行える自転車のボトムブラケット軸受構造を提供する。
【解決手段】ユニット化したボトムブラケット7を、自転車の自転車フレームに設けたハンガー部3のハンガーラグ4に挿入して、ハンガーワン10Xにて片持ち状態に支持した際、ボトムブラケット7の左端側外周面に形成した規制突起8Aがハンガーラグ4の左端側内周面に当接或いは接触し、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯を略一致する状態に保つ。この結果、ハンガーワン10Yを、ハンガーラグ4の左端側開口部に対しスムースに螺合することができる。ボトムブラケット7の組付ける作業が簡単且つ容易に行える。また、ハンガーラグ4とハンガーワン10X,10Yのネジ山を潰すことなく、所定の位置まで確実に締め込むことができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、自転車のクランク軸を、自転車フレームのハンガー部に軸受する自転車のボトムブラケット軸受構造に関する。
従来、上述の軸受構造としては、例えばクランク軸と、該クランク軸が挿入されたシリンダの対向周面間に複数個の鋼球を保持してなる自転車のボトムブラケット用ユニット部品(特許文献1参照)が提案されている。
上述のボトムブラケット用ユニット部品は、自転車のブラケット部に対し一端側開口部から挿入した際、該ユニット部品の一端側外周面に嵌合した一方のロックリングをブラケット部の一端側内周面に螺合する。次に、他方のロックリングをユニット部品の他端側外周面に嵌合するとともに、該ロックリングをブラケット部の他端側内周面に螺合する。これにより、ボトムブラケット用ユニット部品をブラケット部に固定する。
しかし、上述のユニット部品の一端側を一方のロックリングにて固定した際、ユニット部品が片持ち状態に支持されるため、ユニット部品の他端側が径方向に変位しやすく、ユニット部品とブラケット部の軸芯を一致する状態に保つことが困難である。
ユニット部品とブラケット部の軸芯のブレは、一端側から他端側に向かうほど大きくなるので、他方のロックリングが嵌め込みにくく、組み付け作業に手間及び時間が掛かる。また、他方のロックリングを所定の位置まで締め込むことが難しく、締め込み不良が発生しやすい。
さらに、ボトムブラケット用ユニット部品の組付け作業を自転車組み立てラインにて行う場合、ロックリングを、電動式の締付け工具により機械的に締め込むので、ユニット部品とブラケット部の軸芯のブレが大きいと、ロックリング或いはブラケット部のネジ山が潰れやすく、所定の締付け力が得られなくなる。また、ロックリングの締め込みが適正であるか否かを外側から確認することが不可能であるため、自転車での走行中において、ロックリングが緩んで、クランク軸が抜け落ちることが想到され、安全性を確保することが困難である。
実用新案登録第2554700号公報
この発明は、クランク軸が軸受されたカートリッジ型のボトムブラケットを、自転車フレームのハンガー部に組付ける作業が簡単且つ容易に行える自転車のボトムブラケット軸受構造を提供することを目的とする。
この発明は、クランク軸が軸受されたカートリッジ型のボトムブラケットを、自転車フレームの筒状を有するハンガー部に挿入した後、左右一対のハンガーワンをハンガー部の両端開口部に螺合して、前記ボトムブラケットを抜止めする自転車のボトムブラケット軸受構造であって、前記ボトムブラケットの外周面と前記ハンガー部の内周面とが対向する対向周面のいずれか一方の周面に、前記ボトムブラケットの軸芯が径方向に変位した際に他方の周面に対し当接され、該ボトムブラケットと前記ハンガー部の軸芯が略一致する状態に規制する規制部を設けた自転車のボトムブラケット軸受構造であることを特徴とする。
上述のボトムブラケットをハンガー部に組付ける場合、例えばクランク軸が軸受されたボトムブラケットを自転車フレームのハンガー部に挿入した際、一方のハンガーワンをハンガー部の一端側開口部に螺合し、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に螺合して、ハンガー部に挿入されたボトムブラケットを一対のハンガーワンにて抜止め固定する。
一方のハンガーワンを、ハンガー部の一端側開口部に螺合して、該ハンガー部に挿入されたボトムブラケットを片持ち状態に支持した際、他方のハンガーワンを、ハンガー部の他端側開口部に螺合するまでは、ボトムブラケットの他端側がフリーであるため軸芯が径方向に変位しようとする。
しかし、ボトムブラケット或いはハンガー部のいずれか一方の周面に設けた規制部が、他方の周面に対し当接或いは接触するため、ボトムブラケットとハンガー部の軸芯が径方向に変位しにくく、相互の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
つまり、ボトムブラケットとハンガー部の軸芯が略一致する状態において、他方のハンガーワンを、ハンガー部の他端側開口部に螺合するので、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に対しスムースに螺合することができる。
また、例えば自転車組み立てラインにおいて、電動式の締付け工具等を用いて機械的に締め込む際、ハンガー部とハンガーワンのネジ山を潰すことなく、所定の締込み位置まで確実に締め込むことができる。
この結果、ボトムブラケットをハンガー部に組付ける際に要する作業時間を短縮して、組付け作業の能率アップを図ることができる。また、ボトムブラケットを、ハンガー部に対し固定するのに必要な締付け力が安定して得られる。また、自転車での走行中において、ハンガーワンによる締付けが緩んだり、固定が解除されることがなく、走行時の安全性を確保することができる。
この発明の態様として、前記規制部を、前記ハンガー部の他端側内周面と対向する前記ボトムブラケットの他端側外周面に設けることができる。
上記構成によれば、ボトムブラケットを片持ち状態に支持した際、ボトムブラケットの他端側が径方向に変位しようとしても、ボトムブラケットの他端側外周面に設けた規制部が、ハンガー部の他端側内周面に対し当接或いは接触するため、ボトムブラケットとハンガー部の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
この結果、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に対しスムースに螺合することができ、該ハンガーワンの螺合に要する時間を短縮することができる。
また、この発明の態様として、前記規制部を、前記ボトムブラケットの他端側外周面と対向する前記ハンガー部の他端側内周面に設けることができる。
上記構成によれば、ボトムブラケットを片持ち状態に支持した際、ボトムブラケットの他端側が径方向に変位しようとしても、ハンガー部の他端側内周面に設けた規制部が、ボトムブラケットの他端側外周面に対し当接或いは接触するため、ボトムブラケットとハンガー部の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
この結果、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に対しスムースに螺合することができ、該ハンガーワンの螺合に要する時間を短縮することができる。
また、この発明の態様として、前記規制部を、前記ボトムブラケット或いは前記ハンガー部のいずれか一方の周面に沿って周方向に連続して設けることができる。
上記構成によれば、ボトムブラケット或いはハンガー部のいずれか一方の周面に設けた規制部が、ボトムブラケット及びハンガー部の軸芯を中心として、他方の周面に対し当接或いは接触される。これにより、ボトムブラケットとハンガー部の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
この結果、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に対しスムースに螺合することができる。また、規制部が、他方の周面に対し当接或いは接触されるので、軸芯が全周方向のどの方向へ変位しようことを防止することができる。
また、この発明の態様として、前記規制部を、前記ボトムブラケット或いは前記ハンガー部のいずれか一方の周面に沿って周方向に対し所定の間隔を隔てて設けることができる。
上記構成によれば、ボトムブラケット或いはハンガー部のいずれか一方の周面に設けた規制部が、ハンガー部及びボトムブラケットの軸芯を中心として、他方の周面に対し部分的に当接或いは接触される。これにより、少なくとも他端側において、ハンガー部とボトムブラケットの軸芯を略一致する状態に保つことができる。
この結果、他方のハンガーワンをハンガー部の他端側開口部に対しスムースに螺合することができる。また、規制部を、ボトムブラケット或いはハンガー部の周面に沿って周方向に連続して設けるよりも、構造全体の軽量化及び製造コストの低減を図ることができる。
また、この発明の態様として、前記規制部を、前記ボトムブラケットが前記ハンガー部に対し挿入ガイドされる方向に向けて傾斜する斜面形状或いは滑らかな曲面形状に形成することができる。
上記構成によれば、ボトムブラケットをハンガー部に挿入する際、斜面形状或いは曲面形状を有する規制部によって挿入ガイドされるので、ボトムブラケットをハンガー部に対しスムースに挿入することができる。
この結果、例えば自転車組み立てラインにおいて、ボトムブラケットをハンガー部に挿入する作業が簡単且つ容易に行え、組付け作業の能率アップを図ることができる。
前記規制部が設けられる周面は、ボトムブラケットの外周面とハンガー部(或いはハンガーラグ)の内周面とが対向する周面の中央部から一方の端部に至る範囲である。
また、規制部は、例えば断面矩形状、断面台形状、断面半円形状を有する規制突起、或いは、リング状の規制部材等で構成することができる。
この発明によれば、クランク軸が軸受されたカートリッジ型のボトムブラケットを、自転車フレームのハンガー部に組付ける作業が簡単且つ容易に行え、組付け作業の能率アップを図ることができる。
自転車のハンガー部を示す側面図。 本実施形態のボトムブラケット軸受構造の一例を示す縦断正面図。 右側のハンガーワンを装着したボトムブラケットの斜視図。 ボトムブラケットをハンガー部に挿入する斜視図。 ワッシャー及びナットを左側のハンガーワンに装着する斜視図。 ワッシャー及びナットを左側のハンガーワンに装着した斜視図。 左側のハンガーワンをハンガー部に装着した斜視図。 ボトムブラケットを規制突起にて規制した構造の縦断正面図。 断面台形状、断面半円形状に形成した規制突起の拡大断面図。 規制突起を部分的に形成した軸受構造の他の例を示す斜視図。 リング状の規制部材を装着する軸受構造のその他の例を示す斜視図。 図11の規制部材にて規制した構造の縦断正面図。 環状の規制突起をハンガーラグに形成した軸受構造のその他の例を示す縦断正面図。
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は自転車1のハンガー部3を示す側面図、図2は本実施形態のボトムブラケット軸受構造の一例を示す縦断正面図、図3は左側のハンガーワン10Xを装着したボトムブラケット7の斜視図である。
本実施形態の自転車のボトムブラケット軸受構造は、自転車1を構成するクランク軸6が軸受されたカートリッジ型のボトムブラケット7を、自転車フレーム2のハンガー部3に軸受する軸受構造である。
なお、図2に示すボトムブラケット7の内部構造は、クランク軸6をボールベアリング(実施形態の軸受リング9)にて軸受した構造の一例を示すものであり、ボールベアリングのみに構造が限定されるものではない。例えばニードルベアリング、或いは、ボールベアリング以外の他のベアリングにて軸受する構造であってもよい。
ハンガー部3は、内筒と外筒とからなる二重構造を有する筒状のハンガーラグ4を、クランク軸6が軸受されたボトムブラケット7の挿入が許容される大きさ及び形状に形成している。すなわち、ボトムブラケット7をハンガーラグ4に挿入した後、左右一対のクランクアーム5を、ハンガーラグ4の両端側開口部よりも外側に突出するクランク軸6の左右軸端部に連結固定する軸受構造である。
ハンガーラグ4の内周面は、左端側(一端側)から右端側(他端側)に向けて同一内径に形成している(図2参照)。また、ハンガーラグ4の左端側内周面及び右端側内周面には、後述するハンガーワン10X,10Yの雌ネジ10aが螺合される雌ネジ4aをそれぞれ螺刻している。なお、雌ネジ4aの山部は、ハンガーラグ4の内周面と同一内径(又は同一高さ)に形成している。
また、ハンガーラグ4の左端側周縁部には、凹状の係止溝4bを軸芯方向Aと平行して形成している。すなわち、係止溝4bには、後述するワッシャー11の環状部11aを軸芯方向Aへ突出するように変形させて形成した突起11cを係合する(図5参照)。
クランク軸6の中央部外周面には、後述する軸受リング9を位置規制するためのフランジ部6aを周方向に連続して形成するとともに、該クランク軸6の軸芯方向Aに対し所定間隔を隔てて形成している(図2参照)。
ボトムブラケット7は、筒状に形成した軸受ケース8と、左右一対の軸受リング9と、筒状に形成したハンガーワン10Xとを一体的に組み付けてユニット化した構成を有している(図2〜図8参照)。
軸受ケース8は、ハンガーラグ4の内部に対し挿入される大きさ及び形状に形成するとともに、左端側(一端側)から右端側(他端側)に向けて同一の外径及び内径に形成している。
また、軸受ケース8の左端側外周面には、環状の規制突起8Aを、ハンガーラグ4の左端側内周面と対向する該軸受ケース8の左端側外周面に沿って周方向に連続して形成している。
規制突起8Aは、軸芯方向Aと直交する方向から見て断面矩形状に形成している。また、規制突起8Aの外径は、ハンガーラグ4の内径より若干小径に形成するとともに、ハンガーラグ4の内周面と規制突起8Aの外周面との間に対し隙間αが形成される外径寸法に形成している(図8のa部拡大図参照)。
軸受リング9は、内側に配置した受けリング9aと、外側に配置した受けリング9bと、受けリング9a,9bの対向周面間に保持した複数のボール9c…とからなるボールベアリングで構成している。また、ボール9cは、受けリング9a,9bの対向周面に沿って周方向に対し所定間隔を隔てて配列している。
受けリング9aは、クランク軸6の中央部外周面に形成したフランジ部6aに対し軸端側から当接され、フランジ部6a近傍の外周面に対し回転不可に固定している(図2参照)。
これにより、左右一対の軸受リング9を、クランク軸6の軸芯方向Aに対し所定間隔を隔てられた位置に規制するとともに、軸受ケース8の左右端面に対し当接している。
なお、受けリング9bの外周面は、軸受ケース8の外周面と同一外径に形成している。
上述のハンガーワン10Xは、ボトムブラケット7の右端側をハンガーワン10Xの一端側開口部に圧入するか嵌着する等して、ボトムブラケット7の右端側外周面に対し一体的に組み付けている。
一方、ボトムブラケット7の右端側外周面には、上述のボトムブラケット7をハンガーラグ4に挿入した際、上述のハンガーワン10Xと同様にして、筒状に形成したハンガーワン10Yがボトムブラケット7の左端側外周面に対し一体的に組み付けられる。
また、ハンガーラグ4の左端側開口部よりも外側に突出されたハンガーワン10Yの外周面には、ワッシャー11及び締付けナット12が装着される。
ハンガーワン10X,10Yは、該ハンガーワン10X,10Yの一端側開口部を、ボトムブラケット7の左端側外周面と右端側外周面、すなわち、軸受ケース8の左端側外周面及び右端側外周面に対し軸受リング9を跨いで嵌着が許容される大きさ及び形状に形成している。また、該一端側開口部の内周面は、軸受ケース8及び受けリング9bの外周面と略同一内径に形成している(図4〜図8参照)。
ハンガーワン10X,10Yの外周面には、ハンガーラグ4の雌ネジ4aに対し螺合される雄ネジ10aをそれぞれ螺刻している。また、ハンガーワン10X,10Yの他端側開口部の対向周縁部には、回動操作具(図示せず)が係合される一対の係止溝10bを、ハンガーワン10X,10Yの軸芯を中心として対称位置にそれぞれ形成している。
また、ハンガーワン10Xの他端側開口部と対応する外周面には、ハンガーラグ4の右端側端面に対し当接される環状突起10cを該ハンガーワン10Xの外周面に沿って周方向に連続して形成している。
ワッシャー11は、ハンガーラグ4の左端側開口部よりも外側に突出されたハンガーワン10Yの外周面に対し装着が許容される大きさ及び形状に形成している。また、ワッシャー11は、周方向の任意の位置おいて、クランク軸6の軸芯方向Aと平行する方向に対し変形可能な厚みに形成している(図5〜図8参照)。
さらに、ワッシャー11の対向内周縁部には、一対の係止片11bをワッシャー11の中心部に向けて形成している。一対の係止片11bは、ワッシャー11をハンガーラグ4の左端側開口部よりも外側に突出するハンガーワン10Yの外周面に装着した際、ハンガーワン10Yの対向縁部に形成した一対の係止溝10bに対しそれぞれ係止される。
締付けナット12は、ハンガーワン10の雄ネジ10aに対し螺合が許容される大きさ及び形状に形成している。また、締付けナット12の外周部には、複数の凹部12aを周方向に等間隔を隔てて形成している(図5〜図8参照)。
すなわち、凹部12aには、締付けナット12を、上述のワッシャー11に続いてハンガーワン10Yの雄ネジ10aに螺合した際、ワッシャー11の環状部11aを軸芯方向Aへ突出するように変形させて形成した突起11dが係合される。
なお、ワッシャー11及び締付けナット12を用いなくても、ハンガーワン10X,10Yを締め込んだ際に生じる反力によって、ハンガーワン10X,10Yの相互が緩み方向に回転しようとするのを防止する効果が得られる。
次に、上述のカートリッジ型のボトムブラケット7を、自転車1のハンガー部3に組付ける方法を説明する。
先ず、ユニット化したボトムブラケット7を、該ボトムブラケット7の左端側を先頭にしてハンガー部3のハンガーラグ4に対し右端側開口部から左端側開口部に向けて軸芯方向Aに挿入する(図3、図4参照)。
さらに、ボトムブラケット7の右端側外周面に装着したハンガーワン10Xをハンガーラグ4の右端側開口部に螺合して、ハンガーワン10Xによりボトムブラケット7を片持ち状態に支持する。
片持ち時において、ハンガーワン10Yを、ハンガーラグ4の左端側開口部に螺合するまでは、ボトムブラケット7の左端側がフリーであるため軸芯が径方向に変位しようとする。
しかし、ボトムブラケット7の左端側外周面に形成した規制突起8Aの周面が、ハンガーラグ4及びボトムブラケット7の軸芯を中心として、ハンガーラグ4の左端側内周面に対し当接或いは接触される。
このため、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が径方向に変位しにくく、軸芯が全周方向のどの方向へ変位しようするのを防止することができる。また、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯のブレが、ハンガーラグ4と規制突起8Aの対向周面間に形成した隙間αと対応する変位量(図8のa部拡大図参照)に規制されるので、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
次に、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が略一致する状態において、ハンガーワン10Yを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着しつつハンガーラグ4の左端側開口部に螺合する。
この後、ワッシャー11を、ハンガーラグ4の左端側開口部よりも外側に突出するハンガーワン10Yの突出側外周面に装着し、ワッシャー11の係止片11bを、ハンガーワン10Yの係止溝10bに係止する(図6、図7参照)。
さらに、上述のワッシャー11に続いて、締付けナット12をハンガーワン10Yの突出側外周面に螺合した後、ワッシャー11の環状部11aを変形させて形成した突起11dを締付けナット12の凹部12aを係合する。
上述の組付け順にて組付けることで、ボトムブラケット7をハンガー部3のハンガーラグ4に対し一体的に組付け固定することができる。
以上のように、ユニット化したボトムブラケット7を、ハンガー部3のハンガーラグ4に挿入してハンガーワン10Xにより片持ち状態に支持した際、ボトムブラケット7の規制突起8Aが、ハンガーラグ4及びボトムブラケット7の軸芯を中心として、ハンガーラグ4の左端側内周面に対し当接或いは接触される。
このため、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が径方向に変位しにくく、相互の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
上述のハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が略一致する状態において、ハンガーワン10Yを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着しつつハンガーラグ4の左端側開口部に螺合するので、ハンガーワン10Yを、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の対向周面間に対し嵌め込みやすく、ハンガーラグ4の左端側開口部に対しスムースに螺合することができる。
この結果、ボトムブラケット7を、ハンガー部3のハンガーラグ4に組付ける際に要する作業時間を短縮して、組付け作業の能率アップを図ることができる。
また、自転車組み立てラインにおいて、電動式の締付け工具を用いてハンガーワン10X,10Yを機械的に締め込む際、ハンガーラグ4の雌ネジ4aとハンガーワン10X,10Yの雄ネジ10aを潰すことなく、ハンガーラグ4の左端側開口部及び右端側開口部に対し所定の締込み位置まで確実に締め込むことができる。
この結果、ボトムブラケット7を、ハンガーラグ4に対し固定するのに必要な締付け力が安定して得られる。また、自転車1での走行中において、ハンガーワン10X,10Yによる締付けが緩んだり、固定が解除されることがなく、走行時の安全性を確保することができる。
次に、上述の規制突起8Aを矩形以外の断面形状に形成した例を説明する。図9は断面台形状に形成した規制突起8Aaと、断面半円形状に形成した規制突起8Abの拡大断面図である。
図9の(a)に示す規制突起8Aaは、ハンガーラグ4の内周面と対向する頂部の外周面を、図中の左端側(一端側)から右端側(他端側)に向けて徐々に大径となる角度に傾斜された斜面を有する断面台形状に形成している。
図9の(b)に示す規制突起8Abは、ハンガーラグ4の内周面と対向する頂部の外周面を、軸芯方向Aと直交する方向から見て滑らかな曲面を有する断面半円形状に形成している。
上述の規制突起8Aa,8Abが形成されたボトムブラケット7を、ハンガーラグ4に対し右端側開口部から挿入する際、規制突起8Aa,8Abの斜面或いは曲面によってボトムブラケット7の軸芯方向Aと平行する方向に向けて挿入ガイドされるので、ボトムブラケット7をハンガーラグ4に対しスムースに挿入することができる。
この結果、例えば自転車組み立てラインにおいて、ボトムブラケット7を、ハンガー部3のハンガーラグ4に挿入する作業が簡単且つ容易に行え、組付け作業の能率アップを図ることができる。
次に、上述のボトムブラケット軸受構造の他の例として、規制突起8Acを、ボトムブラケット7の左端側外周面に対し部分的に形成した軸受構造を説明する。図10は規制突起8Acを部分的に形成した軸受構造の他の例を示す斜視図である。
上述の規制突起8Acは、ハンガーラグ4の左端側内周面と対向するボトムブラケット7(軸受ケース8)の左端側外周面に沿って周方向に対し所定の間隔を隔てて部分的に形成している。
上述のハンガーワン10Xによりボトムブラケット7を片持ち状態に支持した際(図8参照)、ボトムブラケット7の左端側が径方向へ変位しようとすると、ボトムブラケット7の左端側外周面に形成した規制突起8Acがハンガーラグ4の左端側内周面に対し部分的に当接或いは接触する。
このため、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が径方向に変位しにくく、相互の軸芯のブレが、ハンガーラグ4と規制突起8Acの対向周面間に形成した隙間αと対応する変位量(図8のa部拡大図参照)に規制されるので、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
次に、ハンガー部3とボトムブラケット7の軸芯が略一致する状態において、ハンガーワン10Yを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着しつつハンガーラグ4の左端側開口部に螺合するので、ボトムブラケット7をハンガー部3のハンガーラグ4に組付ける作業が簡単且つ容易に行える。この結果、前記実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
また、規制突起8Acを、ハンガーラグ4の他端側内周面、或いは、ボトムブラケット7の他端側内周面に沿って周方向に連続して設けるよりも、構造全体の軽量化及び製造コストの低減を図ることができる。
次に、上述のボトムブラケット軸受構造の他の例として、リング状の規制部材8Bを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着した軸受構造を説明する。図11はリング状の規制部材8Bを装着する軸受構造のその他の例を説明する斜視図、図12は図11の規制部材8Bにて規制した構造の縦断正面図である。
上述の規制部材8Bは、該規制部材8Bの内径をボトムブラケット7の外径と略同径に形成するとともに、ボトムブラケット7の外周面に対し圧入固定或いは嵌着固定される内径寸法に形成している。また、規制部材8Bの外径は、ハンガー部3のハンガーラグ4の内径より若干小径に形成するとともに、規制部材8Bの外周面とハンガーラグ4の内周面との間に対し隙間αが形成される外径寸法に形成している。
規制部材8Bを、ハンガーラグ4の左端側内周面と対向するボトムブラケット7の左端側外周面に装着する際、ボトムブラケット7の左端側外周面を規制部材8Bに圧入するか、該規制部材8Bをボトムブラケット7の左端側外周面に嵌着する等して装着する。
上述のハンガーワン10Xによりボトムブラケット7を片持ち状態に支持した際(図12参照)、ボトムブラケット7の左端側が径方向へ変位しようとすると、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着した規制部材8Bがハンガーラグ4の左端側内周面に当接或いは接触する。
このため、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が径方向に変位しにくく、相互の軸芯のブレが、ハンガーラグ4と規制部材8Bの対向面間に形成した隙間αと対応する変位量(図12のb部拡大図参照)に規制されるので、ハンガー部3とボトムブラケット7の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
ハンガー部3とボトムブラケット7の軸芯が略一致する状態において、ハンガーワン10Yを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着しつつハンガーラグ4の左端側開口部に螺合するので、ボトムブラケット7をハンガー部3のハンガーラグ4に組付ける作業が簡単且つ容易に行える。この結果、前記実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
また、規制部材8Bのボトムブラケット7に対する装着位置は、ボトムブラケット7の長さに応じて、該ボトムブラケット7の軸芯方向Aと平行して所望する装着位置に変更することができる。
なお、規制部材8Bのハンガーラグ4の内周面に当接される部分を、周方向に対し所定の間隔を隔てて複数に分割して形成してもよい。
次に、上述のボトムブラケット軸受構造のその他の例として、環状の規制突起8Cを、ハンガー部3のハンガーラグ4の左端側内周面に形成した軸受構造を説明する。図13は環状の規制突起8Cをハンガーラグ4に形成した軸受構造のその他の例を示す縦断正面図である。
上述の規制突起8Cは、ボトムブラケット7の左端側外周面と対向して、ハンガー部3のハンガーラグ4の左端側内周面に対し一体的に形成するとともに、該左端側内周面に沿って周方向に連続して形成している。
先ず、ユニット化したボトムブラケット7を、該ボトムブラケット7の左端側を先頭にしてハンガーラグ4の左端側開口部から右端側開口部に向けて軸芯方向Aに挿入する。さらに、ボトムブラケット7の右端側外周面に装着したハンガーワン10Xをハンガーラグ4の右端側開口部に螺合する(図3、図4参照)。
上述のハンガーワン10Xによりボトムブラケット7を片持ち状態に支持した際(図13参照)、ボトムブラケット7の左端側が径方向へ変位しようとすると、ハンガーラグ4の左端側内周面に形成した規制突起8Cがボトムブラケット7の左端側外周面に対し当接或いは接触する。
このため、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が径方向に変位しにくく、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯を略一致する状態に保つことができる。
次に、ハンガーラグ4とボトムブラケット7の軸芯が略一致する状態において、ハンガーワン10Yを、ボトムブラケット7の左端側外周面に装着しつつハンガーラグ4の左端側開口部に螺合するので、ボトムブラケット7をハンガー部3のハンガーラグ4に組付ける作業が簡単且つ容易に行える。この結果、前記実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の規制部は、規制突起8A,8Aa〜8Acと、規制部材8B,8Cに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
上述の実施形態では、規制突起8A,8Aa〜8Ac或いは規制部材8B,8Cを、ハンガーラグ4の左端側内周面とボトムブラケット7の左端側外周面とが対向する周面に設けた例を説明したが、例えばハンガーラグ4の内周面とボトムブラケット7の外周面とが対向する周面の中央部から一方の端部に至る範囲内であればどの位置に設けてもよい。
また、他の実施形態では、規制突起8Cをハンガーラグ4の左端側内周面に形成した例を説明したが、図12に示すようなリング状の規制部材8Bを、ハンガーラグ4の左端側内周面に対し嵌着可能に設けてもよい。
さらに、左右一対の軸受リング9を、クランク軸6と軸受ケース8の対向周面間に配置してもよい。さらにまた、ワッシャー11を用いなくても、ボトムブラケット7をハンガー部3に組付けることが可能である。
なお、本発明のボトムブラケット軸受構造は、例えばボトムブラケット7を、ハンガー部3のハンガーラグ4に対し圧入して固定する構造にも採用することができる。
A…軸芯方向
1…自転車
2…自転車フレーム
3…ハンガー部
4…ハンガーラグ
4a…雌ネジ
5…クランクアーム
6…クランク軸
7…ボトムブラケット
8…軸受ケース
8A,8Aa〜8Ac…規制突起
8B,8C…規制部材
9…軸受リング
10X,10Y…ハンガーワン
10a…雄ネジ
11…ワッシャー
12…締付けナット

Claims (6)

  1. クランク軸が軸受されたカートリッジ型のボトムブラケットを、自転車フレームの筒状を有するハンガー部に挿入し、左右一対のハンガーワンをハンガー部の両端開口部に組付けて、前記ボトムブラケットを抜止めする自転車のボトムブラケット軸受構造であって、
    前記ボトムブラケットの外周面と前記ハンガー部の内周面とが対向する対向周面のいずれか一方の周面に、
    前記ボトムブラケットの軸芯が径方向に変位した際に他方の周面に対し当接され、該ボトムブラケットと前記ハンガー部の軸芯が略一致する状態に規制する規制部を設けた
    自転車のボトムブラケット軸受構造。
  2. 前記規制部を、
    前記ハンガー部の他端側内周面と対向する前記ボトムブラケットの他端側外周面に設けた
    請求項1に記載の自転車のボトムブラケット軸受構造。
  3. 前記規制部を、
    前記ボトムブラケットの他端側外周面と対向する前記ハンガー部の他端側内周面に設けた
    請求項1に記載の自転車のボトムブラケット軸受構造。
  4. 前記規制部を、
    前記ボトムブラケット或いは前記ハンガー部のいずれか一方の周面に沿って周方向に連続して設けた
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の自転車のボトムブラケット軸受構造。
  5. 前記規制部を、
    前記ボトムブラケット或いは前記ハンガー部のいずれか一方の周面に沿って周方向に対し所定の間隔を隔てて設けた
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の自転車のボトムブラケット軸受構造。
  6. 前記規制部を、
    前記ボトムブラケットが前記ハンガー部に対し挿入ガイドされる方向に向けて傾斜する斜面形状或いは滑らかな曲面形状に形成した
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の自転車のボトムブラケット軸受構造。
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