JP2012135915A5 - - Google Patents
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Description
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、成型対象となる製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して第1金型に対向配置される第2金型とを備え、第1成型部と第2成型部との間に被成型材料を配置して製品を成型する成型装置において、第1金型および第2金型のうちの少なくとも一方に高周波電流を流すための金型通電手段を備え、第1金型および/または第2金型は、前記通電される第1成型部および/または第2成型部の肉厚が同第1成型部および/または第2成型部の周囲に形成されて同第1成型部および/または同第2成型部を支持する外周部の肉厚より薄肉に形成されていることにある。
このように構成した請求項1に係る本発明の特徴によれば、成型装置は、製品の表面を形成するための第1成型部および第2成型部の少なくとも一方の第1金型および/または第2金型に対して高周波電流を通電する金型通電手段を備えている。そして、金型通電手段によって通電される第1成型部および/または第2成型部の肉厚は、同第1成型部および第2成型部の周囲に形成された金型外周部の肉厚より薄肉に形成されている。すなわち、加熱対象部分である第1成型部および/または第2成型部の断面積が小さくなるとともに同部分の抵抗値が大きくなる。このため、第1金型および/または第2金型に高周波電流を通電した場合においては、第1成型部および/または第2成型部が金型外周部と一様な肉厚で形成されている場合に比べて、少ない電力量で早期に加熱することができる。また、第1金型および/または第2金型に高周波電流を流した際の表皮効果により、第1成型部および/または第2成型部における表面部に電流が集中するため、第1成型部および/または第2成型部を早期かつ効率的に加熱することができる。また、この場合、エッジ効果により、第1金型および/または第2金型における凸部に電流が偏って流れるため、第1成型部および/または第2成型部における凸部を他の部分よりも加熱することができる。また、この場合、第1成型部および/または第2成型部は、従来技術における導電層や絶縁層が不要なため金型の製作およびメンテナンス工数が低減される。すなわち、本発明に係る成型装置においては、金型における成型部の耐久性を確保しつつ簡単な構成で加熱することができる。
また、請求項7に係る本発明の他の特徴は、前記成型装置において、第1金型と第2金型との間における外周部に絶縁体を設けたことにある。このように構成した請求項7に係る本発明の他の特徴によれば、成型装置は、第1金型と第2金型との間における外周部に絶縁体が設けられている。このため、第1金型と第2金型とを密着させた閉じた状態で通電させることができる。これにより、第1金型および第2金型のうちの一方に通電して加熱することにより、他方の第2金型または第1金型を熱伝導により加熱することができる。また、第1金型と第2金型とを閉じた状態で加熱できるため、第1成型部および第2成型部からに熱の発散を防止して効率的に加熱することができる。さらには、第1金型と第2金型とを閉じた状態で加熱できるため、被成型材料の成型加工中においても第1成型部および第2成型部を加熱することができ、成型加工精度を向上させることができる。
また、請求項8に係る本発明の他の特徴は、前記成型装置において、第1成型部と第2成型部との間に配置する被成型材料は、シート状または板状の熱可塑性樹脂を含むことにある。このように構成した請求項8に係る本発明の他の特徴によれば、成型装置は、被成型材料の成型加工工程において第1金型および/または第2金型に通電して被成型材料を加熱できるため、熱可塑性樹脂の流動性を確保し易く従来の熱硬化性樹脂の他に熱可塑性樹脂によるFRPを容易かつ短時間(短サイクルタイム)で製造することができる。
具体的には、請求項9に係る本発明の特徴は、成型対象となる製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して第1金型に対向配置される第2金型とを備え、第1成型部と第2成型部との間に被成型材料を配置して製品を成型する成型方法において、第1成型部および第2成型部のうちの少なくとも一方の肉厚を同第1成型部および/または第2成型部の周囲に形成されて同第1成型部および/または同第2成型部を支持する外周部の肉厚より薄肉に形成しておき、前記薄肉に形成した第1成型部および/または第2成型部が形成された第1金型および/または第2金型に高周波電流を流すことにより第1成型部および/または第2成型部を加熱し、前記加熱された第1成型部および/または第2成型部によって被成型素材を製品に成型することにある。
また、この場合、請求項10に示すように、前記成型方法において、第1金型および/または第2金型における第1成型部および/または第2成型部の裏側に、第1成型部および/または第2成型部に沿って空洞部を形成しておくとともに、同空洞部に対向して第1成型部および/または第2成型部に対して冷却用流体を供給する冷却流体供給手段を設けておき、被成型材料の成型後に、冷却流体供給手段から冷却用流体を第1成型部および/または第2成型部に対して供給して第1成型部および/または第2成型部を冷却するようにするとよい。また、この場合、請求項11に示すように、前記成型方法において、第1成型部と第2成型部との間に配置する被成型材料は、シート状または板状の熱可塑性樹脂を含むようにするとよい。
このように構成した請求項9ないし請求項11に係る本発明の特徴によれば、前記成型装置と同様の作用効果を得ることができる。
Claims (11)
- 成型対象となる製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、
前記製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して前記第1金型に対向配置される第2金型とを備え、
前記第1成型部と前記第2成型部との間に被成型材料を配置して前記製品を成型する成型装置において、
前記第1金型および前記第2金型のうちの少なくとも一方に高周波電流を流すための金型通電手段を備え、
前記第1金型および/または前記第2金型は、
前記通電される前記第1成型部および/または前記第2成型部の肉厚が同第1成型部および/または第2成型部の周囲に形成されて同第1成型部および/または同第2成型部を支持する外周部の肉厚より薄肉に形成されていることを特徴とする成型装置。 - 請求項1に記載した成型装置において、
前記第1金型および/または前記第2金型は、
前記薄肉に形成された前記第1成型部および/または前記第2成型部の裏側に前記第1成型部および/または前記第2成型部に沿って空洞部が形成されていることを特徴とする成型装置。 - 請求項2に記載した成型装置において、さらに、
前記空洞部に、前記第1成型部および/または前記第2成型部に対して冷却用流体を供給する冷却流体供給手段を設けたことを特徴とする成型装置。 - 請求項2または請求項3に記載した成型装置において、さらに、
前記空洞部に、前記第1成型部および/または前記第2成型部を支えるリブを設けたことを特徴とする成型装置。 - 請求項2ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した成型装置において、さらに、
前記空洞部に、前記第1成型部および/または前記第2成型部の温度を測定するための温度測定センサを設けたことを特徴とする成型装置。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載した成型装置において、
前記金型通電手段は、
前記第1金型と前記第2金型とを電気的に接続および切断する電気接続部を備えることを特徴とする成型装置。 - 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した成型装置において、
前記第1金型と前記第2金型との間における前記外周部に絶縁体を設けたことを特徴とする成型装置。 - 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載した成型装置において、
前記第1成型部と前記第2成型部との間に配置する前記被成型材料は、シート状または板状の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする成型装置。 - 成型対象となる製品の表面の一部に対応する3次元形状に形成された第1成型部を有する第1金型と、
前記製品の表面の他の一部に対応する3次元形状に形成された第2成型部を有して前記第1金型に対向配置される第2金型とを備え、
前記第1成型部と前記第2成型部との間に被成型材料を配置して前記製品を成型する成型方法において、
前記第1成型部および前記第2成型部のうちの少なくとも一方の肉厚を同第1成型部および/または第2成型部の周囲に形成されて同第1成型部および/または同第2成型部を支持する外周部の肉厚より薄肉に形成しておき、
前記薄肉に形成した前記第1成型部および/または前記第2成型部が形成された前記第1金型および/または前記第2金型に高周波電流を流すことにより前記第1成型部および/または前記第2成型部を加熱し、
前記加熱された前記第1成型部および/または前記第2成型部によって前記被成型素材を前記製品に成型することを特徴とする成型方法。 - 請求項9に記載した成型方法において、
前記第1金型および/または前記第2金型における前記第1成型部および/または前記第2成型部の裏側に、前記第1成型部および/または前記第2成型部に沿って空洞部を形成しておくとともに、同空洞部に対向して前記第1成型部および/または前記第2成型部に対して冷却用流体を供給する冷却流体供給手段を設けておき、
前記被成型材料の成型後に、前記冷却流体供給手段から前記冷却用流体を前記第1成型部および/または前記第2成型部に対して供給して前記第1成型部および/または前記第2成型部を冷却することを特徴とする成型方法。 - 請求項9または請求項10に記載した成型方法において、
前記第1成型部と前記第2成型部との間に配置する前記被成型材料は、シート状または板状の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする成型方法。
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