JP2012133863A - 改良された書き込みヘッド磁極のラミネート構造 - Google Patents

改良された書き込みヘッド磁極のラミネート構造 Download PDF

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Abstract

【課題】改良された書き込みヘッド磁極のラミネート構造を提供する。
【解決手段】本発明は、一般に、書き込みヘッド磁極のラミネート構造に関する。書き込みヘッド磁極構造は、非晶質又は微晶質の非磁性材料によって分離される複数の多層磁気構造232、234、236を含むことができる。各々の多層磁気構造は、1つ以上の第1の磁性層が1つ以上の第2の磁性層と実質的に同一であるように、非磁性層によって1つ以上の第2の磁性層から離間される1つ以上の第1の磁性層を含む。このような設計では、1つ以上の第2の磁性層は、電流が書き込みヘッド磁極から取り除かれるときに多層磁気構造についてゼロの合計の正味磁気モーメントが存在するように、1つ以上の第1の磁性層に対し反平行である。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、一般に、書き込みヘッド磁極のラミネート構造に関する。
垂直書き込み用の磁気記録ヘッドは、一般に、2つの部分、すなわち、(i)磁気的にコード化された情報を磁気媒体又はディスクに書き込むか又はプログラミングするための書き込みヘッド部分又はヘッド、(ii)記憶された情報を媒体から読み取るか又は検索するための読み取り部分を含む。
データを磁気媒体に書き込むために、書き込みヘッドの主磁極とリターン磁極との間のギャップを横切る磁界を誘導するように、電流が書き込みヘッドの導電性コイルを通して流れるように引き起こされる。コイルを通して電流の極性を反転することによって、磁気媒体に書き込まれたデータの極性も反転される。
主磁極は、一般に、ABSに対し垂直方向に磁化され、かつ電流がコイルに印加されるときに記録中に磁界を媒体に発生する軟質の磁性材料から製造される。主磁極が導電コイルからの書き込み電界を有しないときの主磁極の残留磁気モーメントは、ゼロに近くあるべきであり、主磁極の容易軸は、空気軸受面(ABS)に対し平行の容易軸に沿って配向されるべきである。ABSは、主磁極とリターン磁極とを磁気的に分離する。磁気モーメントがABSに対し平行の配向に戻らないとき、主磁極は、ABSに対し垂直の成分を有する残留モーメントを有する。主磁極のこの残留磁界は、磁気媒体からのデータを劣化させる可能性もあるほか、消去する可能性もある。
特開2004−281023号公報
本発明は、改良された書き込みヘッド磁極のラミネート構造を提供することを目的とする。
本発明は、一般に、書き込みヘッド磁極のラミネート構造に関する。書き込みヘッド磁極構造は、非磁性材料によって分離される複数の多層磁気構造を含むことができる。各々の多層磁気構造は、1つ以上の第1の磁性層が1つ以上の第2の磁性層と実質的に同一であるように、非磁性層によって1つ以上の第2の磁性層から離間される1つ以上の第1の磁性層を含む。このような設計では、1つ以上の第2の磁性層は、電流が書き込みヘッド磁極から取り除かれるときに多層磁気構造についてゼロに近い合計磁気モーメントが存在するように、1つ以上の第1の磁性層に対し実質的に反平行である。
一実施形態では、書き込みヘッド磁極は、第1の多層磁気構造と、第1の多層磁気構造の上方に配置された第1の非磁性層と、第1の非磁性層の上方に配置された第2の多層磁気構造とを含む。第1の非磁性層は、非晶質又は微晶質の材料を含む。
他の実施形態では、書き込みヘッド磁極は、第1の非磁性層と、第1の非磁性層の上方に配置された第1の多層磁気構造と、第1の多層磁気構造の上方に配置された第2の非磁性層とを含む。書き込みヘッド磁極はまた、第2の非磁性層の上方に配置された第2の多層磁気構造と、第2の多層磁気構造の上方に配置された第3の非磁性層と、第3の非磁性層の上方に配置された第3の多層磁気構造と、第3の多層磁気構造の上方に配置された第4の非磁性層とを含む。
他の実施形態では、書き込みヘッド磁極は、第1の厚さを有する第1の非磁性層と、第1の非磁性層の上方に配置された第1の多層磁気構造と、第1の多層磁気構造の上方に配置されかつ第1の厚さと実質的に同一の第2の厚さを有する第2の非磁性層とを含む。書き込みヘッド磁極はまた、第2の非磁性層の上方に配置された第2の多層磁気構造と、第2の多層磁気構造の上方に配置されかつ第1の厚さ及び第2の厚さの両方よりも大きな第3の厚さを有する第3の非磁性層と、第3の非磁性層の上方に配置された第3の多層磁気構造と、第2の多層磁気構造と実質的に同一の組成及び構造を有する第3の多層磁気構造と、第3の多層磁気構造の上方に配置されかつ第3の厚さよりも大きな第4の厚さを有する第4の非磁性層とを含む。
他の実施形態では、書き込みヘッド磁極は、第1の非磁性層と、第1の非磁性層の上方に配置された第1の多層磁気構造と、第1の多層磁気構造の上方に配置された第2の非磁性層とを含む。書き込みヘッド磁極はまた、第2の非磁性層の上方に配置されかつ第1の多層磁気構造よりも少ない層を有する第2の多層磁気構造と、第2の多層磁気構造の上方に配置された第3の非磁性層とを含む。
本発明の上述の特徴を詳細に理解できるように、上に簡単に要約した本発明についてのより具体的な説明を、いくつかの実施形態を参照することによって得ることができ、実施形態のいくつかを添付図面に示す。しかし、添付図面は本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、本発明の範囲を限定するものと考えるべきでなく、本発明は他の等しく有効な実施形態を許容し得るものであることを留意するべきである。
書き込みヘッド磁極の概略断面図である。 一実施形態による書き込みヘッド磁極のラミネート構造の主磁極200の概略断面図である。 他の実施形態による書き込みヘッド磁極のラミネート構造の主磁極300の概略断面図である。 理想的な書き込みヘッド磁極のラミネート構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 第2及び第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第1の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 第1及び第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第2の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 第1及び第2の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第3の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第2の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 第1及び第2の多層磁気構造を含む構造に形成された図2の第3の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。 図5Dと図5Bを重ね合わせたグラフである。 図5Eと図5Cを重ね合わせたグラフである。
理解を容易にするため、図面に共通である同一の要素を示すために、可能な場合には同一の参照番号が用いられている。一実施形態に開示した要素は、特筆しない限り他の実施形態に有利に利用し得ると考えられる。
以下に、本発明の実施形態を参照する。しかし、本発明が記載した特定の実施形態に限定されないことを理解すべきである。その代わりに、異なる実施形態に関連するか否かを問わず、以下の特徴及び要素の任意の組合せが、本発明を実装しかつ実施するために考慮される。さらに、本発明の実施形態は他の可能な解決策に対する及び/又は従来技術に対する利点を提供し得るが、所与の実施形態によって特定の利点が達成されるか否かは、本発明を限定するものではない。したがって、以下の形態、特徴、実施形態及び利点は、単に例示的なものであり、添付の特許請求の範囲に明示的に示された場合を除き、当該特許請求の範囲の要素又は限定とは見なされない。同様に、「本発明」の参照は、本明細書に開示した任意の発明の主題の一般化と解釈されてはならず、添付の特許請求の範囲で明示的に示された場合を除いて、添付の特許請求の範囲の要素又は限定と考えてはならない。
本発明は、一般に、書き込みヘッド磁極のラミネート構造に関する。書き込みヘッド磁極構造は、非磁性材料によって分離される複数の多層磁気構造を含むことができる。各々の多層磁気構造は、1つ以上の第1の磁性層が1つ以上の第2の磁性層と実質的に同一であるように、非磁性層によって1つ以上の第2の磁性層から離間される1つ以上の第1の磁性層を含む。このような設計では、1つ以上の第2の磁性層は、電流が書き込みヘッド磁極から取り除かれるときに多層磁気構造についてゼロに近い合計磁気モーメントが存在するように、1つ以上の第1の磁性層に対し実質的に反平行である。
図1は、書き込みヘッド磁極100の概略断面図である。書き込みヘッド磁極100は、ABSを有するリターン磁極102と、電気コイル108を有するギャップ106によってリターン磁極102から離間された主磁極104とを有する。書き込みヘッド磁極100は、磁気媒体110から離間される。
図2は、一実施形態による書き込みヘッド磁極のラミネート構造の主磁極200の概略断面図である。主磁極200は、第1の非磁性層202を含む。第1の非磁性層202用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。第1の非磁性層202は、約5オングストローム〜約30オングストロームの厚さを有し得る。
第1の非磁性層202の上方に、第1の多層磁気構造232が形成される。第1の多層磁気構造232は、第1の磁性層204と、第2の磁性層206と、非磁性層208と、第3の磁性層210と、第4の磁性層212とを含む。第1の多層磁気構造232は、非磁性層208が本質的に第1の多層磁気構造232の磁性層用の鏡面であるように配置される。第1の磁性層204及び第4の磁性層212は、同一の厚さで同一の組成の同一の材料を含む。同様に、第2の磁性層206と第3の磁性層210は、同一の厚さで同一の組成の同一の材料を含む。このような配置では、第1の多層磁気構造232の磁性層は、書き込みヘッド磁極のコイルによって磁界が発生されないときに第1の多層磁気構造232の合計した正味の磁気モーメントがゼロに近いように、反平行に共に結合される。第1の磁性層204、第2の磁性層206、第3の磁性層210及び第4の磁性層212用に使用可能な適切な材料は、NiFe、FeCo、FeCoN、及び他の強磁性材料を含む。第1の磁性層204及び第4の磁性層212の適切な厚さは、約10オングストローム〜約100オングストロームである。第2の磁性層206及び第3の磁性層210の適切な厚さは、約200オングストローム〜約400オングストロームである。非磁性層208用に使用可能な適切な材料は、Cr、Ru、及びイリジウムを含む。非磁性層208の厚さは、約5オングストローム〜約20オングストロームである。
次に、第2の多層磁気構造234を第1の多層磁気構造232の上方に形成し得る。第2の多層磁気構造234は、第2の非磁性層214によって第1の多層磁気構造232から分離される。第2の非磁性層214用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。第2の非磁性層214は、約5オングストローム〜約30オングストロームの厚さを有し得る。
第2の多層磁気構造234は、第5の磁性層216と、非磁性層218と、第6の磁性層220とを含む。第1の多層磁気構造232と同様に、非磁性層218は、本質的に、第2の多層磁気構造234の磁性層用の鏡面である。第5の磁性層216及び第6の磁性層220は、同一の厚さで同一の組成の同一の材料を含む。このような配置では、第2の多層磁気構造234の磁性層は、書き込みヘッド磁極のコイルによって磁界が発生されないときに第2の多層磁気構造234の合計した正味の磁気モーメントがゼロに近いように、反平行に共に結合される。第5の磁性層216及び第6の磁性層220用に使用可能な適切な材料は、NiFe、FeCo、FeCoN、及び他の強磁性材料を含む。第5の磁性層216及び第6の磁性層220の適切な厚さは、約200オングストローム〜約400オングストロームである。非磁性層218用に使用可能な適切な材料は、Cr、Ru、及びIrを含む。非磁性層208の厚さは、約5オングストローム〜約20オングストロームである。一実施形態では、第2の磁性層206、第3の磁性層210、第5の磁性層216及び第6の磁性層220は、実質的に同一の厚さ及び同一の材料を有する。
次に、第3の多層磁気構造236を第2の多層磁気構造234の上方に形成し得る。第3の多層磁気構造236は、第3の非磁性層222によって第2の多層磁気構造234から分離される。第3の非磁性層222用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。第3の非磁性層222は、約5オングストローム〜約40オングストロームの厚さを有し得る。
第3の多層磁気構造236は、第7の磁性層224と、非磁性層226と、第8の磁性層228とを含む。第2の多層磁気構造234と同様に、非磁性層226は、本質的に、第3の多層磁気構造236の磁性層用の鏡面である。第7の磁性層224及び第8の磁性層228は、同一の厚さで同一の組成の同一の材料を含む。このような構成では、第3の多層磁気構造236の磁性層は、書き込みヘッド磁極のコイルによって磁界が発生されないときに第3の多層磁気構造236の合計した正味の磁気モーメントがゼロに近いように、反平行に共に結合される。第7の磁性層224及び第8の磁性層228用に使用可能な適切な材料は、NiFe、FeCo、FeCoN、及び他の強磁性材料を含む。第7の磁性層224及び第8の磁性層228の適切な厚さは、約100オングストローム〜約300オングストロームである。非磁性層226用に使用可能な適切な材料は、Cr、Ru、及びIrを含む。非磁性層226の厚さは、約5オングストローム〜約20オングストロームである。一実施形態では、第2の磁性層206、第3の磁性層210、第5の磁性層216、第6の磁性層220、第7の磁性層224及び第8の磁性層228は、同様の材料を含む。
第3の多層磁気構造236の上方に、非磁性キャッピング層230が蒸着される。非磁性キャッピング層230用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTaCr、Ta、及びTiを含む。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。非磁性キャッピング層230は、約20オングストローム〜約100オングストロームの厚さを有し得る。非磁性キャッピング層230は、主に、記録ヘッドの製作工程における処理又はアニーリング中に第3の多層磁気構造236を酸化又は損傷から保護するために利用される。
図3は、他の実施形態による書き込みヘッド磁極のラミネート構造の主磁極300の概略断面図である。主磁極300は、第1の非磁性層302を含む。第1の非磁性層302用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。第1の非磁性層302は、約5オングストローム〜約30オングストロームの厚さを有し得る。
第1の非磁性層302の上方に、第1の多層磁気構造330が形成される。第1の多層磁気構造330は、第1の磁性層304、第2の磁性層306、非磁性層308、第3の磁性層310、第4の磁性層312、第5の磁性層314、他の非磁性層316及び第6の磁性層318を含む。第1の磁性層304、第2の磁性層306、第3の磁性層310、第4の磁性層312、第5の磁性層314及び第6の磁性層318用に使用可能な適切な材料は、NiFe、FeCo、FeCoN、及び他の強磁性材料を含む。第2の磁性層306及び第3の磁性層310は、同一の厚さで同一の組成を有する同一の材料を含むことが可能である。第2の磁性層306及び第3の磁性層310の適切な厚さは、約200オングストローム〜約400オングストロームである。第1の磁性層304及び第4の磁性層312は、異なる厚さだが同一の組成を有する同一の材料を含むことが可能である。第1の磁性層304の適切な厚さは、約10オングストローム〜約50オングストロームであり、一方、第4の磁性層312の適切な厚さは、約10オングストローム〜約50オングストロームである。第5の磁性層314及び第6の磁性層318は、同一の厚さで同一の組成を有する同一の材料を含むことが可能である。第2の磁性層306及び第3の磁性層310の適切な厚さは、約200オングストローム〜約400オングストロームである。このように、一実施形態では、第2の磁性層306、第3の磁性層310、第5の磁性層314及び第6の磁性層318は、同一の厚さで同一の組成を有する同一の材料を含むことが可能である。非磁性層308用に利用可能な適切な材料は、Cr、Ru、Ir、及び約5オングストローム〜約20オングストロームの厚さを有するそれらの組み合わせを含む。
非磁性層316は、本質的に、第5の磁性層314と第6の磁性層318との間の鏡面である。しかし、非磁性層308は、第1の磁性層304と第4の磁性層312との間の差のため、第1の磁性層304と第2の磁性層306との集合体と、第3の磁性層310と第4の磁性層312との集合体の鏡点では必ずしもない。それにもかかわらず、第1の多層磁気構造330は、集合的に、書き込みヘッド磁極のコイルによって電界が発生されないときに第1の多層磁気構造330の合計した正味の磁気モーメントがゼロに近いように、反平行に共に結合される。第1の非磁性層302用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。第1の非磁性層302は、約5オングストローム〜約30オングストロームの厚さを有し得る。非磁性層316用に利用可能な適切な材料は、Cr、Ru、Ir、及び約5オングストローム〜約20オングストロームの厚さを有するそれらの組み合わせを含む。
次に、第2の多層磁気構造332を第1の多層磁気構造330の上方に形成し得る。第2の多層磁気構造332は、非磁性層320によって第1の多層磁気構造330から分離される。非磁性層320用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlO CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。非磁性層320は、約10オングストローム〜約50オングストロームの厚さを有し得る。
第2の多層磁気構造332は、第7の磁性層322、非磁性層324及び第8の磁性層326を含む。非磁性層324は、本質的に、磁性層用の鏡面である。第7の磁性層322及び第8の磁性層326は、同一の厚さで同一の組成の同一の材料を含む。このような配置では、第2の多層磁気構造332の磁性層は、書き込みヘッド磁極のコイルによって電界が発生されないときに第2の多層磁気構造332の合計磁気モーメントがゼロに近いように、反平行に共に結合される。第7の磁性層322及び第8の磁性層326用に使用可能な適切な材料は、NiFe、FeCo、FeCoN、及び他の強磁性材料を含む。第7の磁性層322及び第8の磁性層326の適切な厚さは、約190オングストローム〜約215オングストロームである。非磁性層324用に使用可能な適切な材料は、クロム、Ru及びIrを含む。非磁性層324の厚さは、約5オングストローム〜約20オングストロームである。一実施形態では、第2の磁性層306、第3の磁性層310、第5の磁性層314、第6の磁性層318、第7の磁性層322及び第8の磁性層326は、同一の材料を含む。
第2の多層磁気構造332の上方に、非磁性キャッピング層328が蒸着される。非磁性キャッピング層328用に利用可能な適切な材料は、NiCr、Ru、NiFeTa、Ta、AlOx CoFeHf、CoFeBを含む。非磁性のNiFeTa、CoFeHf及びCoFeBは、通常非晶質であり、したがって、エピタキシャル粒子成長を中断するのみならず、粗さも低減し、したがって、より薄くでき、さらには強磁性結合を破ることができる。なお、他の非磁性材料も利用し得ることを理解されたい。非磁性キャッピング層328は、約30オングストローム〜約100オングストロームの厚さを有し得る。非磁性キャッピング層328は、主に、記録ヘッドの製作工程における処理又はアニーリング中に多層磁気構造332を酸化又は損傷から保護するために利用される。
図4は、理想的な書き込みヘッド磁極のラミネート構造のモーメント対磁界を示したグラフである。グラフは、約500Oeの飽和を有する予想される反平行結合されたループ形状を示している。曲線は、磁気レマネンスがないことを示している。したがって、図4は、モーメント対磁界の理想的な形状であり、すべての書き込みヘッド磁極の目標である。
驚くべきことに、形成された層のすべてが結晶質である場合、書き込みヘッド磁極は劣った反平行結合を有することが確認されている。結晶構造は、20nm以上の粒子構造を有する。非晶質構造は、他方、延在した結晶粒子を有しない。微晶質構造は粒子構造を有するが、粒子サイズは5nm未満である。微晶質構造と結晶質構造との間に(すなわち、5nmよりも大きくかつ20nm未満)、ハイブリッド結晶構造がある。多層磁気構造の各々は結晶質である。積層体の多層磁気構造の間に非晶質又は微晶質層を使用することによって、結晶成長はリセットするか又はゼロになり、下の層で開始された結晶成長を継続するよりもむしろ新たに各々の多層磁気構造で始まる。多結晶フィルム構造の延在した結晶粒子の1つの帰結は、典型的な個々の結晶粒子の湾曲した上面による表面粗さの増大である。図5A−図5Gは、多層磁気構造の間の結晶層の磁気特性に対する負の効果を詳細に示している。
図5Aは、第2及び第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第1の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。図5Aは、非磁性層のみによって結合された第1の多層磁気構造で製造された書き込み磁極ヘッドに基づいている。具体的に、書き込み磁極ヘッド構造は、10オングストロームの厚さのNiCr層、30オングストロームの厚さのNiFe層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、30オングストロームの厚さのNiFe層、及び100オングストロームの厚さのNiCrキャッピング層を備える。図5Aから理解できるように、モーメント対磁界曲線は、図4に示した理想的な曲線に近似する。この理由は、第1の多層磁気構造が非磁性層の上に単に形成され、したがって、非磁性層の結晶粒子構造の上に単に積み重なるからである。結晶構造が継続する多層結晶構造はない。当然、非磁性層は、結果を改善するために微結晶層又は非晶質層として形成してもよい。
図5Bは、第1及び第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第2の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。具体的に、書き込み磁極ヘッド構造は、10オングストロームの厚さのNiCr層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、及び100オングストロームの厚さのNiCrキャッピング層を備え、重ねて形成される。図5Bから理解できるように、モーメント対磁界曲線は、図4と図5Aに示した理想的な曲線に近似する。この理由は、第2の多層磁気構造が非磁性層の上に単に形成され、したがって、非磁性層の結晶粒子構造の上に単に積み重なるからである。結晶構造を継続するべき多層結晶構造はない。当然、非磁性層は、結果を改善するために微結晶層又は非晶質層として形成してもよい。
図5Cは、第1及び第2の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第3の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。具体的に、書き込み磁極ヘッド構造は、10オングストロームの厚さのNiCr層、200オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、200オングストロームの厚さのFeCo層、及び100オングストロームの厚さのNiCrキャッピング層を備え、全てが重なって形成される。図5Cから理解できるように、モーメント対磁界曲線は、図4に示した理想的な曲線とは異なる。この理由は、第3の多層磁気構造が、第1及び第2の多層磁気構造の厚さの約半分であり、したがって、約2倍の飽和磁界を有するべきであるからである。第3の多層磁気構造は、非磁性層の上に単に形成され、したがって、非磁性層の結晶粒子構造の上に単に積み重なるからである。結晶構造を継続するべき多層結晶構造はない。当然、非磁性層は、結果を改善するために微結晶層又は非晶質層として形成してもよい。
図5Dは、第3の多層磁気構造なしの構造に形成された図2の第2の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。第2の多層磁気構造は第1の多層磁気構造の上方に形成されたので、形成された第2の多層磁気構造の効果それ自体を、第1の多層磁気構造の上方に形成された第2の多層磁気構造の効果と比較できたことに留意されたい。具体的に、書き込みヘッド磁極構造は、10オングストロームの厚さのNiCr層、30オングストロームの厚さのNiFe層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、30オングストロームの厚さのNiFe層、10オングストロームの厚さのNiCr層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、及び100オングストロームの厚さのNiCrキャッピング層を含み、全てが重なって形成された。第2の多層磁気構造の効果を評価するために、第1の多層磁気構造の結果(すなわち、図5Aに図示)を差し引いて、図5Dに示した曲線を明らかにした。図5Bと図5Dの結果は異なる。積層体で成長する複数の結晶層の組織及び粗さの効果は、その差に寄与すると考えられる。この理由は、図5Dの第2の多層磁気構造が、結晶質の第1の多層磁気構造の上方に形成される結晶質の非磁性層の上に形成され、したがって、第1の多層磁気構造の結晶構造の上に積み重なる非磁性層の結晶粒子構造の上に積み重なるからである。したがって、結晶成長はレマネンスに寄与する。第1の多層磁気構造と第2の多層磁気構造との間の微晶質又は非晶質の非磁性層を利用することにより、レマネンスが低減されるか又は除去もされる。
図5Eは、第1及び第2の多層磁気構造の両方を含む構造に形成された図2の第3の多層磁気構造のモーメント対磁界を示したグラフである。第3の多層磁気構造は第1及び第2の多層磁気構造の両方の上方に形成され、この結果、形成された第3の多層磁気構造の効果それ自体を、第1及び第2の多層磁気構造の上方に形成された第3の多層磁気構造の効果と比較できたことに留意されたい。具体的に、書き込みヘッド磁極構造は、10オングストロームの厚さのNiCr層、30オングストロームの厚さのNiFe層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、30オングストロームの厚さのNiFe層、10オングストロームの厚さのNiCr層、374オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、374オングストロームの厚さのFeCo層、30オングストロームの厚さのNiCr層、200オングストロームの厚さのFeCo層、11.5オングストロームの厚さのクロム層、200オングストロームの厚さのFeCo層、及び100オングストロームの厚さのNiCrキャッピング層を含み、全てが重なって形成された。第3の多層磁気構造の効果を評価するために、第1及び第2の多層磁気構造の結果を差し引いて、図5Eに示した曲線を明らかにした。図5Cと図5Eの結果は異なる。実際に、その差は、第2の多層磁気構造と比較して第3の多層磁気構造についてより顕著である。積層体で成長する複数の結晶層の組織及び粗さの効果は、その差に寄与すると考えられる。この理由は、図5Eの第3の多層磁気構造が、結晶質の第1の多層磁気構造の上方に形成される結晶質の非磁性層の上方に形成される結晶質の第2の多層磁気構造の上方に形成される結晶質の非磁性層の上に形成されるからである。したがって、書き込みヘッド磁極構造は、第1及び第2の多層磁気構造の両方の結晶構造の上に積み重なる非磁性層の結晶粒子構造の上に積み重なる。したがって、結晶成長はレマネンスに寄与する。第1の多層磁気構造と第2の多層磁気構造との間に、ならびに第2の多層磁気構造と第3の多層磁気構造との間に微晶質又は非晶質の非磁性層を利用することにより、レマネンスが低減されるか又は除去もされる。
図5Fは、図5Dと図5Bを重ね合わせたグラフである。図5Fから明らかに理解できるように、第2の多層磁気構造の効果に関する曲線に顕著な差がある。別個に成長するのと比較して第1の多層磁気構造を含む積層体に形成された場合、第2の多層磁気構造に関し、低磁界の透過率はより大きく、飽和磁界は僅かに小さい。第1の多層磁気構造と共に積層体に形成された場合、第2の多層磁気構造のより高いモーメントは、第1の多層磁気構造のみを含む構造におけるより低いモーメントのためであると考えられる。結果が示唆することは、積層体が、非磁性層を通って第2の多層磁気構造内に結晶質の第1の多層磁気構造の成長を継続するときに、より弱い反平行結合又は劣った反平行結合分布があることである。第1及び第2の多層磁気構造の間の非晶質又は微晶質の非磁性層は、結晶成長が第2の多層磁気構造でリセットし、レマネンスを低減又は除去することを許容するであろう。
図5Gは、図5Eと図5Cを重ね合わせたグラフである。図5Gから明らかに理解できるように、第3の多層磁気構造の効果に関する曲線に顕著な差がある。別個に成長するのと比較して第1及び第2の多層磁気構造を含む積層体に形成された場合、第3の多層磁気構造に関し、低磁界の透過率ははるかに大きく、飽和磁界は小さい。結果が示唆することは、積層体が、第3の多層磁気構造を通って第1及び第2の多層磁気構造と非磁性層とから結晶質構造の成長を継続するときに、より弱いか又は最適化されていない反平行結合があることである。図5Gに示したように、モーメントの約3分の1は、十分に反平行結合されない。第1及び第2の多層磁気構造の間の、ならびに第2の多層磁気構造と第3の多層磁気構造との間の非晶質又は微晶質の非磁性層は、結晶成長が第2の多層磁気構造で、また再び第3の多層磁気構造でリセットし、したがって、レマネンスを低減又は除去することを許容する。
結晶成長をリセットするための代替例として、他の複数の機構が考えられる。1つの方法は、プラズマ処理を利用して、積層体の間の非磁性層を滑らかにすることである。他の方法は、厚いRu(>9A)層、Al層、非磁性のCoFeX層(ここでXは非磁性元素)、又は例えば非磁性のNiFeTa層のような付加層を非磁性層の上に加えて、全体的な表面粗さを低減することである。多層を利用する際に、非磁性材料がより厚いと、書き込みヘッド磁極からの磁界の希薄化が増すという代償があり、好ましくない。他の方法は、NiCrの非磁性層を、厚いRu層、Al層、非磁性のCoFeX層(ここでXは非磁性元素)、又は例えば非磁性のNiFeTa層で置き換えることである。さらに、非磁性の厚さは、レマネンスを最適化するために各々の多層磁気構造内で異なることができる。表面粗さ及び結晶成長を考慮に入れると、積層体の上部であればあるほどかつ最下部の非磁性層から遠ければ遠いほど、非磁性層の厚さはより大きくてもよい。
このように、驚くべきことに、微晶質又は非晶質の非磁性層を書き込みヘッド主磁極の多層磁気構造の間に蒸着することによって、磁気レマネンスを最適化できることが確認されている。
上述のことは本発明の実施形態に関するが、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、本発明の他の及び別の実施形態を考案することが可能であり、また本発明の範囲は、特許請求の範囲によって決定される。
100 書き込みヘッド磁極
102 リターン磁極
104 主磁極
106 ギャップ
108 電気コイル
110 磁気媒体
200 主磁極
202 第1の非磁性層
204 第1の磁性層
206 第2の磁性層
208 非磁性層
210 第3の磁性層
212 第4の磁性層
214 第2の非磁性層
216 第5の磁性層
218 非磁性層
220 第6の磁性層
222 第3の非磁性層
224 第7の磁性層
226 非磁性層
228 第8の磁性層
230 非磁性キャッピング層
232 第1の多層磁気構造
234 第2の多層磁気構造
236 第3の多層磁気構造
300 主磁極
302 第1の非磁性層
304 第1の磁性層
306 第2の磁性層
308 非磁性層
310 第3の磁性層
312 第4の磁性層
314 第5の磁性層
316 非磁性層
318 第6の磁性層
320 非磁性層
322 第7の磁性層
324 非磁性層
326 第8の磁性層
328 非磁性キャッピング層
330 第1の多層磁気構造
332 第2の多層磁気構造

Claims (21)

  1. 第1の多層磁気構造と、
    前記第1の多層磁気構造の上に配置された非晶質又は微晶質の第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層の上に配置された第2の多層磁気構造と、
    を備える書き込みヘッド磁極。
  2. 第2の非磁性層と、
    前記第2の非磁性層の上に配置された前記第1の多層磁気構造と、
    前記第1の多層磁気構造の上に配置された前記第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層の上に配置された前記第2の多層磁気構造と、
    前記第2の多層磁気構造の上方に配置された第3の非磁性層と、
    前記第3の非磁性層の上方に配置された第3の多層磁気構造と、
    前記第3の多層磁気構造の上方に配置された第4の非磁性層と、
    をさらに備え、前記第3の非磁性層が非晶質又は微晶質である、請求項1に記載の書き込みヘッド磁極。
  3. 前記第1の多層磁気構造が、
    第1の厚さを有する第1の磁性層と、
    前記第1の磁性層に配置されかつ第2の厚さを有する第2の磁性層と、
    前記第2の磁性層に配置された第5の非磁性層と、
    前記第5の非磁性層に配置されかつ第3の厚さを有する第3の磁性層と、
    前記第3の磁性層に配置されかつ第4の厚さを有する第4の磁性層と、
    を備える、請求項2に記載の書き込みヘッド磁極。
  4. 前記第1の厚さ及び前記第4の厚さが実質的に同一であり、前記第2の厚さ及び前記第3の厚さが実質的に同一である、請求項3に記載の書き込みヘッド磁極。
  5. 前記第1の磁性層及び前記第4の磁性層がNiFeを含み、前記第2の磁性層及び前記第3の磁性層がFeCoを含む、請求項3又は4に記載の書き込みヘッド磁極。
  6. 前記第2の多層磁気構造が、
    第5の厚さを有する第5の磁性層と、
    前記第5の磁性層に配置された第6の非磁性層と、
    前記第6の非磁性層に配置されかつ第6の厚さを有する第6の磁性層と、
    を備える、請求項2ないし5のいずれか一項に記載の書き込みヘッド磁極。
  7. 前記第5の厚さ及び前記第6の厚さが実質的に同一であり、前記第5の磁性層及び前記第6の磁性層がFeCoを含む、請求項6に記載の書き込みヘッド磁極。
  8. 前記第3の多層磁気構造が、
    第7の厚さを有する第7の磁性層と、
    前記第7の磁性層に配置された第7の非磁性層と、
    前記第7の非磁性層に配置されかつ第8の厚さを有する第8の磁性層と、
    を備える、請求項2ないし7のいずれか一項に記載の書き込みヘッド磁極。
  9. 前記第7の厚さ及び前記第8の厚さが実質的に同一であり、前記第7の磁性層及び前記第8の磁性層がFeCoを含む、請求項8に記載の書き込みヘッド磁極。
  10. 第1の厚さを有する第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層の上方に配置された第1の多層磁気構造と、
    前記第1の多層磁気構造の上方に配置され、かつ前記第1の厚さに実質的に等しい第2の厚さを有する第2の非磁性層と、
    前記第2の非磁性層の上方に配置された第2の多層磁気構造と、
    前記第2の多層磁気構造の上方に配置され、かつ前記第1の厚さ及び前記第2の厚さの両方よりも大きな第3の厚さを有する第3の非磁性層と、
    前記第3の非磁性層の上方に配置された第3の多層磁気構造であって、前記第2の多層磁気構造と実質的に同一の組成を有する第3の多層磁気構造と、
    前記第3の多層磁気構造の上方に配置されかつ前記第3の厚さよりも大きな第4の厚さを有する第4の非磁性層を備え、
    前記第2の非磁性層及び前記第3の非磁性層の1つ以上が非晶質又は微晶質である、書き込みヘッド磁極。
  11. 前記第2の多層磁気構造が、
    第5の厚さを有する第1のFeCo層と、
    前記第1のFeCo層に配置された第5の非磁性層と、
    前記第5の厚さに実質的に等しい第6の厚さを有し、前記第5の非磁性層に配置された第2のFeCo層と、
    を備える、請求項10に記載の書き込みヘッド磁極。
  12. 前記第3の多層磁気構造が、
    第7の厚さを有する第3のFeCo層と、
    前記第3のFeCo層に配置された第6の非磁性層と、
    前記第7の厚さに実質的に等しい第8の厚さを有し、前記第6の非磁性層に配置された第4のFeCo層と、
    を備える、請求項11に記載の書き込みヘッド磁極。
  13. 前記第5の厚さ及び前記第6の厚さが、前記第7の厚さ及び前記第8の厚さよりも大きい、請求項12に記載の書き込みヘッド磁極。
  14. 第1の非磁性層と、
    前記第1の非磁性層の上方に配置された第1の多層磁気構造と、
    前記第1の多層磁気構造の上方に配置された非晶質又は微晶質である第2の非磁性層と、
    前記第2の非磁性層の上方に配置されかつ前記第1の多層磁気構造よりも少ない層を有する第2の多層磁気構造と、
    前記第2の多層磁気構造の上方に配置された第3の非磁性層と、
    を備える、書き込みヘッド磁極。
  15. 前記第1の多層磁気構造が、
    第1の厚さを有する第1の磁性層と、
    前記第1の磁性層に配置されかつ第2の厚さを有する第2の磁性層と、
    前記第2の磁性層に配置された第4の非磁性層と、
    前記第4の非磁性層に配置されかつ第3の厚さを有する第3の磁性層と、
    前記第3の磁性層に配置されかつ第4の厚さを有する第4の磁性層と、
    前記第4の磁性層に配置されかつ第5の厚さを有する第5の磁性層と、
    前記第5の磁性層に配置された第5の非磁性層と、
    前記第5の非磁性層に配置されかつ第6の厚さを有する第6の磁性層と、
    を備える、請求項14に記載の書き込みヘッド磁極。
  16. 前記第1の厚さ及び前記第4の厚さが実質的に同一である、請求項15に記載の書き込みヘッド磁極。
  17. 前記第1の磁性層及び前記第4の磁性層がNiFeを含む、請求項15又は16に記載の書き込みヘッド磁極。
  18. 前記第2の厚さ、前記第3の厚さ、前記第5の厚さ及び前記第6の厚さが実質的に同一である、請求項15ないし17のいずれか一項に記載の書き込みヘッド磁極。
  19. 前記第2の磁性層、前記第3の磁性層、前記第5の磁性層及び前記第6の磁性層がFeCoを含む、請求項15ないし18のいずれか一項に記載の書き込みヘッド磁極。
  20. 前記第2の多層磁気構造が、
    第7の厚さを有する第7の磁性層と、
    前記第7の磁性層に配置された第6の非磁性層と、
    前記第6の非磁性層に配置されかつ第8の厚さを有する第8の磁性層と、
    を備える、請求項14ないし19のいずれか一項に記載の書き込みヘッド磁極。
  21. 前記第7の厚さ及び前記第8の厚さが実質的に同一であり、前記第7の磁性層及び前記第8の磁性層がFeCoを含む、請求項20に記載の書き込みヘッド磁極。
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