JP2012133556A - 消費エネルギ報知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】居住地域が互いに異なる建物における消費エネルギを相対評価することができる消費エネルギ報知装置を提供する。
【解決手段】エコメータECU16は、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、各種センサ11〜14によって検出された消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報をも管理サーバ30から取得する。換算することによって、基準に対して相対評価することができる。また、このような第1の換算情報が含まれる報知情報を表示装置18によって、表示する。
【選択図】図1
【解決手段】エコメータECU16は、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、各種センサ11〜14によって検出された消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報をも管理サーバ30から取得する。換算することによって、基準に対して相対評価することができる。また、このような第1の換算情報が含まれる報知情報を表示装置18によって、表示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、建物における消費エネルギを報知する消費エネルギ報知装置に関する。
二酸化炭素(CO2)の排出量低減などが叫ばれる中、家庭、学校およびオフィスでの使用エネルギ低減の各種取り組みが図られつつあり、様々な機器や仕組みが開示されている(たとえば特許文献1参照)。特許文献1に記載の機器情報管理装置は、エネルギ使用者の節約意識を高めるために、機器の動作状況などに基づいて、生活アドバイスを提供するものである。
前述の特許文献1に記載の技術では、他の家庭(他者)との比較ができないので、節約活動に対して、他者と相対的な評価をすることができないという問題がある。
そこで相対的に評価するために、他者のエネルギ使用状況を取得して比較することが考えられる。そして、他者の情報と比較することによって、各個人の目標を立案するシステムを考えることできる。しかしながら、他者の所在地と使用者との距離が大きくなると、気温などの気象条件が異なる場合があり、他者のエネルギ使用量と比較することが困難になる。たとえば一年を通じて全国一律の目標を設定すると、地域差による気象の違い、および季節の移り変わりによる温度差などの様々な条件によって、自分と他者とで目標に対する難易度が異なることが起こりえる。このように難易度が変わると、節約行為に対する評価が異なることになるので、不公平感があり、使用者の節約意欲が低下するという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、居住地域が互いに異なる建物における消費エネルギを相対評価することができる消費エネルギ報知装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、建物に設けられ予め設定される機器の消費エネルギを検出するセンサ(11〜14)と、
気象に関する気象情報を取得する気象情報取得手段(31)と、
センサが検出した消費エネルギに関する第1の消費情報および気象情報を用いて生成された報知情報であって、使用者に報知する報知情報を取得する報知情報取得手段(16)と、
報知情報を報知する報知手段(18)と、を含み、
報知情報取得手段は、センサによって検出された消費エネルギを、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報も取得し、
報知情報は、気象情報と、第1の消費情報と、第1の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする消費エネルギ報知装置である。
気象に関する気象情報を取得する気象情報取得手段(31)と、
センサが検出した消費エネルギに関する第1の消費情報および気象情報を用いて生成された報知情報であって、使用者に報知する報知情報を取得する報知情報取得手段(16)と、
報知情報を報知する報知手段(18)と、を含み、
報知情報取得手段は、センサによって検出された消費エネルギを、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報も取得し、
報知情報は、気象情報と、第1の消費情報と、第1の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする消費エネルギ報知装置である。
請求項1に記載の発明に従えば、報知情報取得手段は、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、センサによって検出された消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報をも取得する。換算することによって、基準に対して相対評価することができる。また、このような第1の換算情報が含まれる報知情報を報知手段によって、報知することによって、使用者は自分の消費エネルギの多寡を基準と比較して判断することができる。したがって使用者の消費エネルギを節約する活動意欲を喚起することができる。
また請求項2に記載の発明では、通信網(20)を介して他の装置へ第1の消費情報を送信するとともに、通信網を介して他の装置から他の建物の消費エネルギに関する第2の消費情報を受信する通信手段(16)をさらに含み、
報知情報取得手段が取得する報知情報は、
第1の消費情報と、
第2の消費情報と、
気象情報と、
第1の換算情報と、
第2の消費情報における消費エネルギを、他の建物における実際の気象情報と基準の気象情報との差違に基づいて、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第2の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする。
報知情報取得手段が取得する報知情報は、
第1の消費情報と、
第2の消費情報と、
気象情報と、
第1の換算情報と、
第2の消費情報における消費エネルギを、他の建物における実際の気象情報と基準の気象情報との差違に基づいて、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第2の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明に従えば、報知情報取得手段は、他の建物における実際の気象情報と基準の気象情報との差違に基づいて、第2の消費情報における消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第2の換算情報をも取得する。換算することによって、全国のどの地域とどの地域とを比較しても、正当に相対評価することができる。また第1の換算情報および第2の換算情報を用いて報知情報が生成されるので、使用者は他者と比較した報知情報を得ることができる。これによって使用者は自分の消費エネルギの多寡を他者と比較して判断することができる。したがって使用者の消費エネルギを節約する活動意欲をさらに喚起することができる。
さらに請求項3に記載の発明では、報知手段は、画像を表示する表示部(18d)を有し、
表示部に表示される画像を制御する表示制御手段(16)をさらに含み、
表示制御手段は、地図を示す地図画像上に、建物および他の建物を示す建物画像を重畳した画像を表示するように表示部を制御するとともに、報知情報を示す報知画像を表示するように表示部を制御することを特徴とする。
表示部に表示される画像を制御する表示制御手段(16)をさらに含み、
表示制御手段は、地図を示す地図画像上に、建物および他の建物を示す建物画像を重畳した画像を表示するように表示部を制御するとともに、報知情報を示す報知画像を表示するように表示部を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に従えば、表示部には、地図を示す地図画像上に、建物および他の建物を示す建物画像を重畳した画像が表示される。これによって、比較対象となる建物が近くにあるか遠くにあるかを直感的に把握することができる。
さらに請求項4に記載の発明では、報知情報取得手段が取得する報知情報は、過去の時刻と関連付けられた時系列データの報知情報を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明に従えば、報知情報取得部は、過去の時系列データの報知情報を含む報知情報を取得する。報知情報の情報源に過去の報知情報が含まれるので、過去の報知情報と現在報知しようとしている報知情報とを同時に表示することができる。これによって過去の消費エネルギと現在の消費エネルギとを比較することができる。したがって使用者は、節約行為の達成度などを得ることができ、さらに節約する活動意欲を喚起することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図8を用いて説明する。図1は、本実施形態のエコメータ10を含むエコシステム100の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。エコシステム100は、各家庭の消費エネルギを表示するエコメータ10、および各エコメータ10を管理する管理サーバ30を含んで構成される。エコメータ10と管理サーバ30とは、インターネット網20を介して通信可能に接続される。
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図8を用いて説明する。図1は、本実施形態のエコメータ10を含むエコシステム100の電気的構成を簡略化して示すブロック図である。エコシステム100は、各家庭の消費エネルギを表示するエコメータ10、および各エコメータ10を管理する管理サーバ30を含んで構成される。エコメータ10と管理サーバ30とは、インターネット網20を介して通信可能に接続される。
先ず、エコメータ10に関して説明する。エコメータ10は、建物、たとえば一般家庭およびオフィスなどに設けられる。エコメータ10は、予め設定される機器(図示せず)の消費エネルギに関する消費情報を報知する。予め設定される機器は、設置される建物においてエネルギを消費する機器である。予め設定される機器は、電力を消費する電気機器、ガスを消費するガス機器、および水道を使用する水道機器を含む。電気機器は、たとえば冷蔵庫、洗濯機、エアコンおよびテレビなどである。またガス機器は、たとえばガスコンロ、湯沸かし器、床下暖房およびファンヒータなどである。また水道機器は、水洗トイレ、および台所などの蛇口などである。また設定される機器は、建物にある全ての機器でなくともよく、適宜設定可能である。消費エネルギが大きい機器を設定することが好ましい。
エコメータ10が報知する消費情報は、機器の消費エネルギに関する情報である。消費エネルギに関する情報は、たとえば機器の消費エネルギの具体的な数値(たとえばワット数)、これらの数値を二酸化炭素排出量に換算した数値、各機器の情報(一般名称および型番など)である。二酸化炭素排出量は、たとえば消費エネルギを生成するために発電所などで排出された二酸化炭素量のことである。したがって、たとえば機器は、自然エネルギーを用いて動作する機器(大陽電池を用いた電灯など)は設定されない。
次に、エコメータ10の構成に関して説明する。エコメータ10は、消費エネルギを検出する各種センサ11〜14、各種設定をするためのオプションモニタ15、および各部を制御するエコメータ電子制御装置(Electronic Control Unit:略称ECU)16、各部を通信可能に接続するゲートウェイ17、各種情報を表示する表示装置18を含んで構成される。
各種センサ11〜14は、前述の機器の消費エネルギを検知し、検知した情報をエコメータECU16に与える。各種センサ11〜14は、エコメータECU16とたとえば無線によって通信可能に接続される。本実施形態では、消費エネルギとして電力、ガスおよび水道がある。各種センサ11〜14は、機器電力検知センサ11、総電力検知センサ12、流量検知センサ13、およびガス検知センサ14によって実現される。機器電力検知センサ11は、予め設定される電力機器に個別に設けられ、設けられた電力機器の消費電力を検知し、検知した消費電力に基づく情報をエコメータECU16に与える。総電力検知センサ12は、建物の電力供給源に設けられ、建物の消費電力を検知し、検知した消費電力に基づく情報をエコメータECU16に与える。流量検知センサ13は、水道機器または水道メータに設けられ、水道流量を検知し、検知した流量に基づく情報をエコメータECU16に与える。ガス検知センサ14は、予め設定されるガス機器に個別に設けられ、設けられたガス機器の消費ガスを検知し、検知した消費ガスに基づく情報をエコメータECU16に与える。
オプションモニタ15は、画像を表示するモニタ部(図示せず)および各種設定をする設定部(図示せず)を備える。オプションモニタ15は、エコメータECU16を設定管理するための装置である。したがって一般の使用者が使用することが前提でなく、設置者および管理者などが操作するための装置である。オプションモニタ15は、エコメータECU16に電気的に接続され、エコメータECU16に与えられる情報をモニタ部に表示し、各種センサ11〜14が正常に動作しているか等を管理するために用いられる。たとえばメンテナンス時に、設定部を管理者が操作することによって、各種センサ11〜14の状態およびセンサの追加および変更を設定することができる。
ゲートウェイ17は、各表示装置18、エコメータECU16およびインターネット網20と電気的に接続される。ゲートウェイ17は、ネットワーク間を相互接続する通信機器であり、ゲートウェイ17を介して、エコメータECU16および表示装置18は、インターネット網20から情報を取得することができる。
表示装置18は、図1に示すように、たとえばパーソナル・コンピュータ(Personal Computer:略称PC)18a、携帯端末18bおよびインターネットテレビ(TV)18cなどによって実現される。表示装置18は、画像を表示する表示部18dを有し、ゲートウェイ17を介してエコメータECU16およびインターネット網20から与えられる情報を表示する。
エコメータECU16は、図示は省略するが、マイクロコンピュータと、各種センサ11〜14およびオプションモニタ15から各種情報(入力信号)が入力される入力回路と、オプションモニタ15およびゲートウェイ17に情報(出力信号)を送る出力回路と、を備えている。マイクロコンピュータは、ロム(Read-Only Memory:略称ROM)、ラム(Random Access Memory:略称RAM)等のメモリおよび中央演算処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)を含んで構成されており、予めROMに記憶された各種の制御プログラムを実行する。エコメータECU16から出力された情報(信号)は、ゲートウェイ17を介して表示装置18に与えられ、またゲートウェイ17およびインターネット網20を介して管理サーバ30に与えられる。したがってエコメータECU16は、インターネット網20を介して他の装置と通信する通信手段としての機能も有する。
エコメータECU16は、各種センサ11〜14からの情報を時刻に関連つけて、管理サーバ30に送信するように処理する。これによって管理サーバ30には、エコメータECU16から消費電力などの消費情報が与えられる。
またエコメータECU16は、表示制御手段としての機能を有し、表示装置18の表示部18dに表示される画像を制御する。表示部18dに表示される画像は、たとえばインターネット網20を介して取得した情報である。
次に、管理サーバ30に関して説明する。管理サーバ30は、各建物に設置されるエコメータECU16を管理する。管理サーバ30は、データ受付処理サーバ31、データベース(DB)32、ウェブ(WEB)サーバ33、およびメール(Mail)サーバ34を含んで構成される。
Webサーバ33は、インターネット網20を通じてエコメータECU16から受けた要求に応じて、データベース32に記憶されている情報を提供するように処理する。メールサーバ34は、インターネット網20を通じて電子メールの送受信を管理するサーバである。
データ受付処理サーバ31は、インターネット網20を通じて、エコメータECU16からの情報を受け付け、データベース32に記録するように処理する。またデータ受付処理サーバ31は、気象情報取得手段としての機能を有し、インターネット網20を通じて、全国の気象情報を各地域と関連付けて取得し、データベース32に記憶するように処理する。
データベース32は、エコメータECU16および3つのサーバでやり取りするための各種情報が記憶されている。たとえばデータベース32には、前述のように気象情報、およびエコメータECU16からの情報が記憶される。エコメータECU16からの情報の一例を、表1および表2に示す。
表1は、エコメータECU16が設置される建物の分類と、その詳細内容の一例を示す。表1に示すような分類と詳細内容とが、エコメータECU16に個別に関連付けられ、データベース32に記憶されている。たとえばエコメータECU16が一般家屋に設置されている場合には、分類が「家」および詳細内容が「一般家屋」となる。
表2は、エコメータECU16が設置される建物においてエネルギ消費に関連する情報の一例を示す。表2に示すような入力内容、データ例、および備考が、エコメータECU16に個別に関連付けられ、データベース32に記憶されている。たとえば家族構成および年齢などが異なれば、エネルギを消費量が異なるからである。また住居の広さなどが異なれば、設備が異なるので、住居に関連する情報も必要となる。さらには、エネルギを消費する機器の情報も必要である。
データ受付処理サーバ31は、表3から表5に示す気象情報をインターネット網20から取得し、データベース32に時系列データとして記憶させる。
表3は、季節記号と季節との関連を示す表である。表3に示すように、たとえば現在が冬であれば、季節記号「4」を時間と関連つけて記憶させる。
表4は、地域記号と地域ブロックとの関連を示す表である。表4に示すように、地域ブロックに応じて気温が異なるので、地域記号に、気温および全国平均気温との差とを関連つけて記憶させる。
表5は、天候記号と天候との関連を示す表である。表4に示すように、たとえば各地域における天候に応じた天候記号を、地域ブロックと関連つけて記憶させる。たとえば「北海道」が「晴れ」である場合には、地域記号「1」に天候記号「1」を関連つける。
また表1〜表5に示す項目は、一例であり、その他の情報をデータベース32に記憶させてもよいし、各表の全部の項目でなく一部の項目であってもよい。たとえば地域ブロックは、都道府県毎であってもよく、市町村毎であってもよい。また関連つける時刻も、1時間毎であってもよく、半日毎(12時間毎)であってもよい。また気象情報は、たとえば湿度、降水量および降雪量を含んでもよい。
次に、データ受付処理サーバ31の処理に関して、図2を用いて説明する。図2は、データ受付処理サーバ31の処理を示すフローチャートである。図2に示すフローは、データ受付処理サーバ31が電源投入状態において、短時間に繰返し実行される処理である。ステップS1では、エコメータECU16から消費情報を取得しかた否かが判断され、取得した場合には、ステップS2に移り、取得していない場合には、本フローを終了する。
ステップS2では、消費情報を取得したので、消費情報に基づいて、関連付けられている気象情報をデータベース32から取得し、ステップS3に移る。関連つけられている気象情報は、前述の表3〜表5で示したように、消費情報を送信したエコメータECU16がある地域の気象情報である。また消費情報は、設置されている全てのエコメータECU16から送信される。
ステップS3では、実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、消費情報に含まれる消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算する換算処理を実行し、ステップS4に移る。換算処理は、地域差に関係なく他者と比較できるように、換算する処理である。換算処理の具体的な内容については、後述する。
ステップS4では、換算処理によって得られた換算情報(換算データ)をエコメータECU16に送信するように処理するとともに、データベース32に記憶するように処理し、本フローチャートを終了する。
このように図2に示すフローチャートによって、消費情報に基づく換算情報を得ることができる。また換算情報は、データベース32に記憶されるので、エコメータECU16からの要求に基づいて、エコメータECU16はデータベース32に記憶される自己の換算情報(第1の換算情報)を取得することができる。またエコメータECU16は、データベース32に記憶される他者の換算情報(第2の換算情報)も取得することができる。
次に、換算処理に関して、図3を用いて説明する。図3は、エネルギ使用量(W)と気温(℃)との関係の一例を示すグラフである。図3では、天候が雨、曇りおよび晴れのそれぞれについて情報が示されている。図3に示すように、天候と気温によってエネルギ使用量が異なる。また同じ天候においては、気温とエネルギ使用量とには相関関係があり、過去の情報に基づいて、各季節および各天候ごとに相関関数を予め生成している。このような相関関数は、データベース32に記憶されている。本実施形態では、演算を簡略化するために相関関数は、図3に示すように、一次関数で近似している。
先ず、基準となるデータを設定する。本実施形態では、天候を「晴れ」、かつ全国平均気温(Tave)時のエネルギ使用量を基準平均量(Eave)に設定する。
次に、気温を補正する気温補正計算を行う。ある気温(T1)でのエネルギ基準使用量(E1)は、前述の相関関数(本実施形態では一次関数)により、次式によって算出される。
E1=(dE/dT)×T1 …(1)
エネルギ補正量(ΔE1)は、気温(T1)と全国平均気温(Tave)との差によって、次式によって算出される。
エネルギ補正量(ΔE1)は、気温(T1)と全国平均気温(Tave)との差によって、次式によって算出される。
ΔE1=E1−Eave
=(dE/dT)×(T1−Tave) …(2)
したがって、気温補正後エネルギ量(E1’)は、次式によって算出される。
=(dE/dT)×(T1−Tave) …(2)
したがって、気温補正後エネルギ量(E1’)は、次式によって算出される。
E1’=E1±ΔE1 …(3)
(E1<Eave:+符号適用、E1>Eave:−符号適用)
気温による補正が終了したので、次に、天候による補正を実施する。図3に示すように、天候によって変化率が異なるからである。基準変化率αを、気温補正後エネルギ量に乗ずることで、天候補正後の天候補正後エネルギ量(E1’’)を算出する。基準変化率は、次式によって算出される。
(E1<Eave:+符号適用、E1>Eave:−符号適用)
気温による補正が終了したので、次に、天候による補正を実施する。図3に示すように、天候によって変化率が異なるからである。基準変化率αを、気温補正後エネルギ量に乗ずることで、天候補正後の天候補正後エネルギ量(E1’’)を算出する。基準変化率は、次式によって算出される。
α={(dE/dT)ave}/(dE/dT) …(4)
式(3)および式(4)より、
E1’’=(E1±ΔE1)×α
=(E1±ΔE1)×(dE/dT)ave/(dE/dT) …(5)
このように最終的に気温および天候に対する補正した後のエネルギ量使用量(E1’’)が算出される。そして前述したように、エネルギ量使用量(E1’’)がデータベース32に各エコメータECU16毎に、時間などの情報を関連付けて記憶される。
式(3)および式(4)より、
E1’’=(E1±ΔE1)×α
=(E1±ΔE1)×(dE/dT)ave/(dE/dT) …(5)
このように最終的に気温および天候に対する補正した後のエネルギ量使用量(E1’’)が算出される。そして前述したように、エネルギ量使用量(E1’’)がデータベース32に各エコメータECU16毎に、時間などの情報を関連付けて記憶される。
このような換算処理における相関関数は、各季節と天候条件ごとに作成されることが望ましい。季節により使用機器が変わるからである。これによって換算の精度を向上することができる。
次に、エコメータECU16を構成する表示装置18の表示部18dに表示される画像に関して、図4〜図8を用いて説明する。図4は、表示部18dが表示する画像の一例であって、自己の情報を表示する例である。図5は、画像の一例であって、他者の情報をも表示する例である。
表示装置18が報知する報知情報には、自己の消費情報(第1の消費情報)、他者の消費情報(第2の消費情報)、および換算情報などが含まれる。自己の消費情報は、自己の消費エネルギに関する情報であり、各種センサ11〜14が取得した情報、自己の表1および表2に示す情報、自己の地域の気象情報、ならびに自己データが補正(換算)された換算情報(第1の換算情報)も含まれる。他者の消費情報は、他者の消費エネルギに関する情報であり、他者が消費した消費エネルギ量、他者の表1および表2に示す情報、他者の地域の気象情報、ならびに他者データが補正(換算)された換算情報(第2の換算情報)も含まれる。
これらの情報は、文字や図形などの画像によって表示部18dにて表示される。図4に示す例では、自己の住む地域(県)を含む地図画像と、その気象情報(天候、気温、湿度)および当日に自己が消費したエネルギ量(電気使用量、二酸化炭素排出量)とが表示されている。表示する地域は、適宜選択可能であり、たとえば、国、市、町および村と拡大および縮小可能である。また消費したエネルギ量も、全体の合計として表示することもでき、各機器毎を選択することによって、機器の消費エネルギを表示することもできる。このようなエコメータECU16の操作は、図示は省略するが、リモコンおよびタッチパネルなどの操作部によって操作することができる。
図5に示す例では、自己の住む地域の村を拡大した地図画像上に、自己の建物および他者の建物を示す建物画像が重畳した画像が表示されている。図5に示す画像では、○で囲っている家が、自己の建物画像であり、矢印で選択されている家が他者の建物画像である。建物を選択すると、選択した建物の消費エネルギ量が表示される。また、選択することによって、表1および表2で示した情報を表示することも可能である。このような他者の情報は、インターネット網20を経由して、データベース32に記憶されている情報を取得することよって得ることができる。ここで、たとえば表示させたい内容(公開または非公開)は、エコメータ10の各使用者が各情報毎に個別に設定することができる。また表1および表2に記載の情報を対象に、キーワードで他の建物を検索し、検索した建物の消費エネルギ量を表示するようにしてもよい。これによって地図画像上に表示された複数の建物の中から、自分の家庭と同様な家庭を探して(絞り込み)、消費エネルギ量などの閲覧および比較できる。
ここで地図画像上の建物などの位置は、正確な位置である必要はなく、たとえば同じ天候であるような地域内の位置にランダムに建物を表示してもよい。したがって、いわゆる仮想マップ上に、各建物がイメージしやすい建物画像を表示するようにしもよい。これによって表示される建物の匿名性を確保することができ、表2および表3に示すような個人情報を保護することができる。
図6〜図8に示す例では、各時間毎の消費エネルギ量を示す棒グラフの画像が表示されている。したがって図6〜図8では、過去の時系列データが表示されている。図6〜図8では、現在時刻のデータを斜線を施して示す。図6〜図8に示すように、たとえば朝5時からの過去の消費エネルギ量が蓄積されて、表示されている。また図6では、現在までの全国平均補正値の線が重畳されて表示されている。全国平均補正値の線とは、前述の換算処理によって全国にある各建物の補正後の値(E’’)の平均値のことである。したがって気温差および天候差が補正されていることになる。このような全国平均補正値の線が表示されているので、エコメータ10の使用者は、自己のエネルギ使用量の多寡を判断することができる。
図7に示す例では、図6に示す画像にさらに、地域平均補正値の線が表示されている。地域平均補正値の線とは、前述の換算処理によって同じ地域にある各建物の補正後の値(E’’)の平均値のことである。同じ地域は、たとえば同じ市である。補正しても、全国平均補正値と地域平均補正値とに差がある場合もある。これは、地域間で使用される機器の差などに起因する。したがって前述の換算処理で、各地域ごとに相関関数を求めて地域ごとの基準補正を実施し地域平均からの差を表示する。これによってエコメータ10の使用者は、自己のエネルギ使用量の多寡をさらに詳細に判断することができる。システムを管理する側からみると、消費エネルギに関する地域的な問題を把握することができる。
図8に示す例では、図6に示す画像にさらに、各時間毎に過去のデータの棒グラフを破線で重畳して表示している。過去データは、たとえば1日前、1ヶ月前、3ヶ月前および1年前などのエネルギ使用量、1週間平均、1月平均、3ヶ月平均および年平均などの平均値、ならびにこれらの全国平均補正値、および地域平均補正値などを適宜選択して表示することができる。これらの情報は、エコメータECU16のメモリまたは管理サーバ30のデータベース32に記憶されている。これによってエコメータ10の使用者は、過去のデータと比較することによって、現在のエネルギ使用量の多寡を確認することができる。
図6〜図8に示す画像は一例であり、表示は時間ごとであるが、この他に、1日トータルの増減量を表示してもよい。これによって、ある時間ではエネルギ使用量が平均補正値をオーバーしたが、1日の合計では平均補正値以下となる場合もあるからである。
以上説明したように本実施形態の報知情報取得手段であるエコメータECU16は、建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、各種センサ11〜14によって検出された消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報をも管理サーバ30から取得する。換算することによって、基準に対して相対評価することができる。また、このような第1の換算情報が含まれる報知情報を報知手段である表示装置18によって、表示することによって、使用者は自分の消費エネルギの多寡を、図6などに示すように、基準と比較して判断することができる。したがって使用者の消費エネルギを節約する活動意欲を喚起することができる。
また本実施形態では、エコメータECU16は、他の建物における実際の気象情報と基準の気象情報との差違に基づいて、他の建物の消費情報である第2の消費情報における消費エネルギを、基準の気象情報における消費エネルギに換算した第2の換算情報をも取得する。換算することによって、全国のどの地域とどの地域とを比較しても、正当に相対評価することができる。これによって使用者は自分の消費エネルギの多寡を他者と比較して判断することができる。したがって使用者の消費エネルギを節約する活動意欲をさらに喚起することができる。
さらに本実施形態では、表示部18dである表示装置18には、図5に示すように、地図を示す地図画像上に、建物および他の建物を示す建物画像を重畳した画像が表示される。これによって、比較対象となる建物が近くにあるか遠くにあるかを直感的に把握することができる。したがって使用者は、同一地域内ある建物の情報をより直感的に把握することができる。
また本実施形態では、エコメータECU16は、図8に示すように、過去の時系列データの報知情報を含む報知情報を取得し、表示装置18によって表示する。報知情報の情報源に過去の報知情報が含まれるので、過去の報知情報と現在報知しようとしている報知情報とを同時に表示することができる。これによって過去の消費エネルギと現在の消費エネルギとを比較することができる。したがって使用者は、節約行為の達成度などを得ることができ、さらに節約する活動意欲を喚起することができる。
換言すると、本実施形態のエコシステム100では、管理サーバ30に蓄積されたデータを、インターネットを通じて各個人が見えるようにWEB上に表示させことができる。この時、WEB上では、たとえば図5に示すように、各家庭および学校に対応する建物を地図上に表示させて各建物ごとのエネルギ使用状態および節約状況が表示される。これによって自分だけでなく、他者のエネルギ節約度合いおよび消費量などを見ることができる。したがって他者と比較することができ、各個別の節約目標を立てることができる。その結果、エネルギ節減につながる。ここでエネルギ使用量は、気候条件や地方の使用するエネルギ事情により異なるため、本実施形態では、他の地域との比較は、図3などで説明したように、これらの地域差の条件を考慮した換算値を用いて比較をし、条件差を小さくしている。
具体的には、各地域ごとの天候データ(天候、気温)に基づいて使用量データの目安(ガイド)を設定し、その目安に対しての比較を出来るようにデータを換算している。この換算値に基づく節約量をWEB上で表示させる。このことで単純な消費量の大小だけでなく、気象条件で換算した値で地域間の差をなくすことができ、年中を通して節約量の比較が可能になる。また、エネルギの日間変動の原因を明確にすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の第1実施形態では、換算処理のときに、全国補正値を算出するが、全国補正値だけを求めるのではく、地域補正値を求めるようにしてもよい。
前述の第1実施形態では、換算処理は、管理サーバ30によって実行されるが、エコメータECU16が行っても良い。エコメータECU16は、換算処理に必要な気象情報は、インターネット網20経由でエコメータECU16が自ら得してもよく、インターネット網20経由でデータベース32から取得してもよい。またエコメータECU16が天候を直接検出する検出手段(たとえば気圧計、温度計および湿度計など)を備える構成であってもよい。
天候補正および気温補正だけでなく、世帯人数による補正などを行ってもよい。予め各世帯人数および年齢構成によって、消費エネルギに関するデータがあれば、このような換算処理も天候補正および気温補正と同様に実施することができる。また同様に家族構成毎の全国補正値を算出してもよい。これによって同様の家族構成同士を比較することができる。
またたとえば、エネルギ目標値(節約モード)を各自で設定できるようにしてもよい。たとえば目標値を示す線を、図6〜図8に重畳して表示するようにしてもよい。たとえば目標値は、全国平均補正値に対して節約したい割合を乗じて算出される。(例:25%低減→Eave×0.75に設定する。)
前述の第1実施形態では、図6などの示すように表示する画像の一例が棒グラフであるが、棒グラフに限るものではなく、他のグラフ、たとえば線グラフ、点グラフ(点のみ)であってもよく、グラフ以外に指数およびグラフに類図する評価画像などを表示してもよい。指数は、たとえば基準量を「1」とし、上回る場合の割合量を「+**」および下回る場合を「−**」(**は割合に対応する数字)とし、積算として指数を表示するなどである。また評価画像は、たとえば☆の数で評価し、対応する☆の数を表示するなどである。また画像のみでなく、音などで情報を報知もしてもよい。また画像と音との両方を用いて各種の情報を報知してもよい。
前述の第1実施形態では、図6などの示すように表示する画像の一例が棒グラフであるが、棒グラフに限るものではなく、他のグラフ、たとえば線グラフ、点グラフ(点のみ)であってもよく、グラフ以外に指数およびグラフに類図する評価画像などを表示してもよい。指数は、たとえば基準量を「1」とし、上回る場合の割合量を「+**」および下回る場合を「−**」(**は割合に対応する数字)とし、積算として指数を表示するなどである。また評価画像は、たとえば☆の数で評価し、対応する☆の数を表示するなどである。また画像のみでなく、音などで情報を報知もしてもよい。また画像と音との両方を用いて各種の情報を報知してもよい。
また前述の第1実施形態では、インターネット網20を介して情報を取得しているが、インターネット網20に限るものではなく、公衆電話回線網および光回線網などインターネット網20以外の通信網であってもよい。
また前述の第1実施形態では、通信網に接続されて情報を送受信する構成であるが、通信機能を有さずに、単に設置された建物の消費情報を取得し、消費情報を換算処理する機能を有するエコメータ(消費エネルギ報知装置)であってもよい。これによって装置を簡素化して、製造コストを低減することができる。
10…エコメータ
11…機器電力検知センサ(センサ)
12…総電力検知センサ(センサ)
13…流量検知センサ(センサ)
14…ガス検知センサ(センサ)
16…エコメータECU(報知情報取得手段、通信手段、表示制御手段)
17…ゲートウェイ
18…表示装置(報知手段)
18d…表示部
20…インターネット網
30…管理サーバ
31…データ受付処理サーバ(気象情報取得手段)
32…データベース
100…エコシステム
11…機器電力検知センサ(センサ)
12…総電力検知センサ(センサ)
13…流量検知センサ(センサ)
14…ガス検知センサ(センサ)
16…エコメータECU(報知情報取得手段、通信手段、表示制御手段)
17…ゲートウェイ
18…表示装置(報知手段)
18d…表示部
20…インターネット網
30…管理サーバ
31…データ受付処理サーバ(気象情報取得手段)
32…データベース
100…エコシステム
Claims (4)
- 建物に設けられ予め設定される機器の消費エネルギを検出するセンサ(11〜14)と、
気象に関する気象情報を取得する気象情報取得手段(31)と、
前記センサが検出した前記消費エネルギに関する第1の消費情報および前記気象情報を用いて生成された報知情報であって、使用者に報知する報知情報を取得する報知情報取得手段(16)と、
前記報知情報を報知する報知手段(18)と、を含み、
前記報知情報取得手段は、前記センサによって検出された消費エネルギを、前記建物における実際の気象情報と予め設定される基準の気象情報との差違に基づいて、前記基準の気象情報における消費エネルギに換算した第1の換算情報も取得し、
前記報知情報は、前記気象情報と、前記第1の消費情報と、前記第1の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする消費エネルギ報知装置。 - 通信網(20)を介して他の装置へ前記第1の消費情報を送信するとともに、前記通信網を介して前記他の装置から他の建物の消費エネルギに関する第2の消費情報を受信する通信手段(16)をさらに含み、
前記報知情報取得手段が取得する報知情報は、
前記第1の消費情報と、
前記第2の消費情報と、
前記気象情報と、
前記第1の換算情報と、
前記第2の消費情報における前記消費エネルギを、前記他の建物における前記実際の気象情報と前記基準の気象情報との差違に基づいて、前記基準の気象情報における消費エネルギに換算した第2の換算情報と、を用いて生成されていることを特徴とする請求項1に記載の消費エネルギ報知装置。 - 前記報知手段は、画像を表示する表示部(18d)を有し、
前記表示部に表示される画像を制御する表示制御手段(16)をさらに含み、
前記表示制御手段は、地図を示す地図画像上に、前記建物および前記他の建物を示す建物画像を重畳した画像を表示するように前記表示部を制御するとともに、前記報知情報を示す報知画像を表示するように前記表示部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の消費エネルギ報知装置。 - 前記報知情報取得手段が取得する前記報知情報は、過去の時刻と関連付けられた時系列データの報知情報を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の消費エネルギ報知装置。
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