JP2012132542A - 密封装置とその組付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1、第2の両部材の各嵌込み部に対し、シール部材とスリンガとを同時に嵌込んで組み付けることができ、組付コストを低減することができる密封装置とその組付方法を提供する。
【解決手段】予め、シール部材60とスリンガ70とを剥離可能に接合して一体化した後、一方の部材41の嵌込み部44に対し組付治具90の第1の押込み部91によってシール部材60を押し込んで位置決めして嵌込むと共に、他方の部材31の嵌込み部34に対し組付治具90の第2の押込み部92によってスリンガ70を押し込んで位置決めして嵌込むことで、スリンガ70とシール部材60との接合部を剥離してシール部材60とスリンガ70との対向面69、75の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成する。
【選択図】図3
【解決手段】予め、シール部材60とスリンガ70とを剥離可能に接合して一体化した後、一方の部材41の嵌込み部44に対し組付治具90の第1の押込み部91によってシール部材60を押し込んで位置決めして嵌込むと共に、他方の部材31の嵌込み部34に対し組付治具90の第2の押込み部92によってスリンガ70を押し込んで位置決めして嵌込むことで、スリンガ70とシール部材60との接合部を剥離してシール部材60とスリンガ70との対向面69、75の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成する。
【選択図】図3
Description
この発明は密封装置とその組付方法に関する。
従来、転がり軸受の密封装置においては、例えば、特許文献1に開示されている。
これにおいては、外輪の端部内周面に形成された嵌込み部に、シール部材の外径部に形成された固定部が圧入されて固定される。
シール部材には、その固定部から径方向内方へ径方向延在部が形成され、径方向延在部の内径部に内輪の端部外周面に形成された段差面に摺接するシールリップが形成されている。
また、内輪の端部外周面に形成された内輪肩部の小径部にスリンガが圧入され、このスリンガとシール部材との間にラビリンス空間が構成される。
さらに、シール部材の径方向延在部からスリンガに摺接するリップが形成され、このリップに外部に連通する連通孔が形成されている。
これにおいては、外輪の端部内周面に形成された嵌込み部に、シール部材の外径部に形成された固定部が圧入されて固定される。
シール部材には、その固定部から径方向内方へ径方向延在部が形成され、径方向延在部の内径部に内輪の端部外周面に形成された段差面に摺接するシールリップが形成されている。
また、内輪の端部外周面に形成された内輪肩部の小径部にスリンガが圧入され、このスリンガとシール部材との間にラビリンス空間が構成される。
さらに、シール部材の径方向延在部からスリンガに摺接するリップが形成され、このリップに外部に連通する連通孔が形成されている。
ところで、特許文献1においては、内輪の端部外周面に形成された内輪肩部の小径部に、シール部材と協働しての間にラビリンス空間を構成するスリンガを圧入することによって密封効果を高めることができる。
しかしながら、シール部材とは別にスリンガを圧入する工数が必要となり、この分だけ組付コストが高くなる。
しかしながら、シール部材とは別にスリンガを圧入する工数が必要となり、この分だけ組付コストが高くなる。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、第1、第2の両部材の各嵌込み部に対し、シール部材とスリンガとを同時に嵌込んで組み付けることができ、組付コストを低減することができる密封装置とその組付方法を提供することである。
前記課題を解決するために、この発明の請求項1に係る密封装置は、第1、第2の部材のうち、一方の部材に嵌込まれて固定されるシール部材と、他方の部材に嵌込まれて固定されるスリンガとを備え、前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される密封装置であって、
前記第1、第2の両部材に対し、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ嵌込まれる前の状態では、前記シール部材と前記スリンガとが剥離可能に接合されて一体化され、
前記第1、第2の両部材に対し、前記一体化されたシール部材及びスリンガがそれぞれ嵌込まれて固定されたときには、前記シール部材と前記スリンガとの接合部が剥離されて前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成されるように、前記第1、第2の両部材には、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ位置決めされて嵌込まれる嵌込み部が形成ていることを特徴とする。
前記第1、第2の両部材に対し、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ嵌込まれる前の状態では、前記シール部材と前記スリンガとが剥離可能に接合されて一体化され、
前記第1、第2の両部材に対し、前記一体化されたシール部材及びスリンガがそれぞれ嵌込まれて固定されたときには、前記シール部材と前記スリンガとの接合部が剥離されて前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成されるように、前記第1、第2の両部材には、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ位置決めされて嵌込まれる嵌込み部が形成ていることを特徴とする。
前記構成によると、シール部材とスリンガとを剥離可能に接合して一体化した後、第1、第2の両部材の各嵌込み部に対しシール部材とスリンガとを同時に組み付け、シール部材とスリンガとの接合部を剥離することによって、相互の対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することができる。このため、シール部材とスリンガとをそれぞれ個別に組み付ける場合と比べ、組付コストの低減を図ることができる。
請求項2に係る密封装置は、請求項1に記載の密封装置であって、
第1、第2の両部材の嵌込み部は、環状溝をなす嵌込み溝によって構成されていることを特徴とする。
第1、第2の両部材の嵌込み部は、環状溝をなす嵌込み溝によって構成されていることを特徴とする。
前記構成によると、第1、第2の両部材の嵌込み部としての環状溝をなす嵌込み溝に対し、シール部材とスリンガとを正確に位置決めして嵌込むことができる。
請求項3に係る密封装置は、第1の部材は、転がり軸受の内、外輪のうち、一方の軌道輪によって構成され、
第2の部材は、前記内、外輪のうち、他方の軌道輪によって構成されていることを特徴とする。
第2の部材は、前記内、外輪のうち、他方の軌道輪によって構成されていることを特徴とする。
前記構成によると、転がり軸受に対応する密封装置を提供することができる。
請求項4に係る密封装置の組付方法は、対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成するシール部材とスリンガとを組付治具を用いて第1、第2の両部材に組み付ける密封装置の組付方法であって、
予め、前記シール部材と前記スリンガとを剥離可能に接合して一体化した後、
前記第1、第2の部材のうち、一方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第1の押込み部によって前記シール部材を押し込んで位置決めして嵌込むと共に、前記他方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第2の押込み部によって前記スリンガを押し込んで位置決めして嵌込むことで、前記シール部材と前記スリンガとの接合部を剥離して前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することを特徴とする。
予め、前記シール部材と前記スリンガとを剥離可能に接合して一体化した後、
前記第1、第2の部材のうち、一方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第1の押込み部によって前記シール部材を押し込んで位置決めして嵌込むと共に、前記他方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第2の押込み部によって前記スリンガを押し込んで位置決めして嵌込むことで、前記シール部材と前記スリンガとの接合部を剥離して前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することを特徴とする。
前記構成によると、シール部材とスリンガとの相互の対向面を剥離可能に接合して一体化した状態で、第1、第2の両部材の嵌込み部に対し、組付治具の第1及び第2の押込み部によってシール部材とスリンガとをそれぞれ押し込むことで、シール部材とスリンガとをそれぞれ位置決めして嵌込むと共に、スリンガとシール部材との接合部を剥離する。
このようにして、第1、第2の両部材の各嵌込み部に対し、組付治具による押し込み操作で、シール部材とスリンガとを同時に押し込んで組み付けることができため、シール部材とスリンガとをそれぞれ個別に組み付ける場合と比べ、組付コストの低減を図ることができる。
このようにして、第1、第2の両部材の各嵌込み部に対し、組付治具による押し込み操作で、シール部材とスリンガとを同時に押し込んで組み付けることができため、シール部材とスリンガとをそれぞれ個別に組み付ける場合と比べ、組付コストの低減を図ることができる。
請求項5に係る密封装置の組付方法は、請求項4に記載の密封装置の組付方法であって、
前記スリンガと前記シール部材との接合部の剥離は、前記スリンガ自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックすることでなされることを特徴とする。
前記スリンガと前記シール部材との接合部の剥離は、前記スリンガ自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックすることでなされることを特徴とする。
前記構成によると、スリンガ自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックすることで、スリンガとシール部材との接合部を剥離することができる。
この発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
この発明の実施例1を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、この実施例1に係る密封装置は、車両のエンジン補機に掛け渡されるベルトに対するアイドラプーリ等のプーリ部材15を軸部材10に対し回転可能に支持するために、軸部材10とプーリ部材15との間に配設される転がり軸受に採用された場合を例示する。
図1に示すように、この実施例1に係る密封装置は、車両のエンジン補機に掛け渡されるベルトに対するアイドラプーリ等のプーリ部材15を軸部材10に対し回転可能に支持するために、軸部材10とプーリ部材15との間に配設される転がり軸受に採用された場合を例示する。
図1と図2に示すように、転がり軸受は、軸部材10の外周面に嵌合(圧入固定)される内輪31と、プーリ部材15に嵌合(圧入固定)される外輪(この発明の第1、第2の両部材のうち、他方の部材に相当する)41と、内輪31の外周面の内輪軌道面32と外輪41の内周面の外輪軌道面42との間に転動可能に配設されかつ保持器55によって保持される単列又は複列の転動体50とを備えている。
また、内輪31の外周面両端部の内輪肩部(軌道肩部)には、その肩部よりも小径な小径部33が形成され、この内輪肩部の小径部33には、その外周面に沿って環状溝をなす嵌込み溝34が形成されている。
また、外輪41の内周面両端部の外輪肩部(軌道肩部)には、その肩部よりも大径な大径部43が形成され、この外輪肩部の大径部43には、その内周面に沿って環状溝をなす嵌込み溝44が形成されている。
なお、この発明の第1、第2の両部材のうち、一方の部材が外輪41によって構成され、他方の部材が内輪31によって構成される。
また、内輪31の外周面両端部の内輪肩部(軌道肩部)には、その肩部よりも小径な小径部33が形成され、この内輪肩部の小径部33には、その外周面に沿って環状溝をなす嵌込み溝34が形成されている。
また、外輪41の内周面両端部の外輪肩部(軌道肩部)には、その肩部よりも大径な大径部43が形成され、この外輪肩部の大径部43には、その内周面に沿って環状溝をなす嵌込み溝44が形成されている。
なお、この発明の第1、第2の両部材のうち、一方の部材が外輪41によって構成され、他方の部材が内輪31によって構成される。
図2に示すように、内輪31と外輪41との間の環状空間を密封する密封装置は、内輪31と外輪41との左右両端部の間に配設される左右の両シール部材60と、内輪31と外輪41との間の左右の両シール部材のうち、少なくとも一方(泥水が掛かりやすい側)のシール部材60の軸方向外側に位置して内輪31に固定されるスリンガ70とを備えている。
図3に示すように、シール部材60は、外輪41の外輪肩部の嵌込み溝44に嵌込まれて固定される固定部61と、この固定部61から内輪31の内輪肩部の段差部に向けて延出された径方向延在部65と、この径方向延在部65の内径端部から内輪肩部の段差部に摺接可能に突出された単数又は複数のシールリップ66、67とを備えている。
また、シール部材60の径方向延在部65の外側面の径方向中間部には、スリンガ70と協働してラビリンスを構成するシール体68が突出されている。
また、シール部材60は、固定部61から径方向延在部65にわたって金属製(鋼板製)の芯金62が配設され、ゴム等の弾性材料が芯金62を覆うようにして設けられることで、固定部61と、シール部66と、シール体68とがそれぞれ形成されている。
また、シール部材60の径方向延在部65の外側面の径方向中間部には、スリンガ70と協働してラビリンスを構成するシール体68が突出されている。
また、シール部材60は、固定部61から径方向延在部65にわたって金属製(鋼板製)の芯金62が配設され、ゴム等の弾性材料が芯金62を覆うようにして設けられることで、固定部61と、シール部66と、シール体68とがそれぞれ形成されている。
図3に示すように、スリンガ70は、鋼鉄板等の金属板がプレス加工されることで形成され、内輪31の嵌込み溝34の位置決めされて嵌込まれる縦断面円弧状の固定部71と、この固定部71の円弧の一端から径方向外方へ延出された環状部72とを備えている。
また、環状部72は、その径方向中間部に段差状曲げ部73を有し、その段差状曲げ部73よりも内径側に内径側平坦部74が形成され、外径側に、シール部材60側へ接近する方向の軸方向へ変位された外径側平坦部75が形成されている。
そして、シール部材60のシール体68と、スリンガ70の外径側平坦部75との相互の対向面69、76の間に、僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される。
また、環状部72は、その径方向中間部に段差状曲げ部73を有し、その段差状曲げ部73よりも内径側に内径側平坦部74が形成され、外径側に、シール部材60側へ接近する方向の軸方向へ変位された外径側平坦部75が形成されている。
そして、シール部材60のシール体68と、スリンガ70の外径側平坦部75との相互の対向面69、76の間に、僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される。
また、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、シール部材60と、スリンガ70とを位置決めして嵌込む前の状態では、シール部材60とスリンガ70との相互の対向面69、76が接合剤(係脱可能に係合する仮止め手段であってもよい)等によって剥離可能に接合されて一体化されている。
そして、図に示すように、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、一体化されたシール部材60及びスリンガ70がそれぞれ嵌込まれて固定されたときには、シール部材60とスリンガ70との接合部が剥離されて相互の対向面69、76の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される。
そして、図に示すように、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、一体化されたシール部材60及びスリンガ70がそれぞれ嵌込まれて固定されたときには、シール部材60とスリンガ70との接合部が剥離されて相互の対向面69、76の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される。
この実施例1に係る密封装置は上述したように構成される。
したがって、相互の対向面69、76が接合剤等によって接合されて一体化したシール部材60とスリンガ70とを、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に同時に組み付けると共に、シール部材60とスリンガ70と相互の対向面69、76の接合部を剥離する。これによって、相互の対向面69、76の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することで、シール部材60とスリンガ70との組付コストを低減することができる。
したがって、相互の対向面69、76が接合剤等によって接合されて一体化したシール部材60とスリンガ70とを、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に同時に組み付けると共に、シール部材60とスリンガ70と相互の対向面69、76の接合部を剥離する。これによって、相互の対向面69、76の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することで、シール部材60とスリンガ70との組付コストを低減することができる。
次に、この実施例1に係る密封装置を構成するシール部材60及びスリンガ70を、組付治具90を用いて転がり軸受20の内輪31と外輪41との間に組み付ける密封装置の組付方法を図4〜図6にしたがって説明する。
図4に示すように、組付治具90は、内輪31の内輪肩部の小径部33よりも大きい内径寸法を有して環状に形成されている。この組付治具90の一側面には、シール部材60の径方向延在部65の外周部に当接した状態でシール部材60の固定部61を外輪41の嵌込み溝44に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む第1の押込み部91と、スリンガ70の内径側平坦部74に当接した状態でスリンガ70の固定部71を内輪31の嵌込み溝34に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む第2の押込み部92とが形成される。
図4に示すように、組付治具90は、内輪31の内輪肩部の小径部33よりも大きい内径寸法を有して環状に形成されている。この組付治具90の一側面には、シール部材60の径方向延在部65の外周部に当接した状態でシール部材60の固定部61を外輪41の嵌込み溝44に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む第1の押込み部91と、スリンガ70の内径側平坦部74に当接した状態でスリンガ70の固定部71を内輪31の嵌込み溝34に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む第2の押込み部92とが形成される。
図4に示すように、シール部材60と、スリンガ70との相互の対向面69、76を接合剤等によって剥離可能に接合してシール部材60と、スリンガ70とを一体化する。そして、一体化したシール部材60及びスリンガ70を、内輪31及び外輪41の一端側に配置する。
ここで、図5に示すように、組付治具90の第1の押込み部91を、シール部材60の径方向延在部65の外周部に当接させ、組付治具90の第2の押込み部92を、スリンガ70の内径側平坦部74に当接させた状態で、シール部材60の固定部61を外輪41の嵌込み溝44に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む。これと同時に、スリンガ70の固定部71を内輪31の嵌込み溝34に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込んだ後、組付治具90を後退させる。
すると、図6に示すように、スリンガ70自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックする。これによって、シール部材60とスリンガ70との相互の対向面69、76の接合部が剥離される。
これによって、シール部材60とスリンガ70との相互の対向面69、76が僅かな隙間を隔てて対向し、これら相互の対向面69、76の間にラビリンスが構成される。
ここで、図5に示すように、組付治具90の第1の押込み部91を、シール部材60の径方向延在部65の外周部に当接させ、組付治具90の第2の押込み部92を、スリンガ70の内径側平坦部74に当接させた状態で、シール部材60の固定部61を外輪41の嵌込み溝44に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込む。これと同時に、スリンガ70の固定部71を内輪31の嵌込み溝34に位置決めされて嵌込まれる位置まで押し込んだ後、組付治具90を後退させる。
すると、図6に示すように、スリンガ70自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックする。これによって、シール部材60とスリンガ70との相互の対向面69、76の接合部が剥離される。
これによって、シール部材60とスリンガ70との相互の対向面69、76が僅かな隙間を隔てて対向し、これら相互の対向面69、76の間にラビリンスが構成される。
この発明の実施例1に係る密封装置の組付方法は上述したように構成される。
したがって、組付治具90による押し込み操作で、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、シール部材60とスリンガ70とを同時に押し込んで組み付けることができる。このため、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、シール部材60とスリンガ70とをそれぞれ個別に組み付ける場合と比べ、組付コストの低減を図ることができる。
したがって、組付治具90による押し込み操作で、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、シール部材60とスリンガ70とを同時に押し込んで組み付けることができる。このため、内輪31と外輪41の各嵌込み溝34、44に対し、シール部材60とスリンガ70とをそれぞれ個別に組み付ける場合と比べ、組付コストの低減を図ることができる。
なお、この発明は前記実施例1に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。
例えば、前記実施例1においては、シール部材60とスリンガ70とを位置決めして嵌込むために、内輪31と外輪41とに環状溝をなす嵌込み溝34、44がそれぞれ形成される場合を例示したが、シール部材60とスリンガ70とがそれぞれ位置決めされて嵌込まれる構造の嵌込み部であればどのように構成されてもよい。
例えば、図7に示すように、内輪131の内輪肩部の小径部133を段差面133aをもって形成し、この段差面133aを位置決め用のストッパ面としてスリンガ170の固定部171の嵌込み量(圧入長)を制限してもよい。
また、前記実施例1においては、密封装置が転がり軸受20に採用される場合を例示したが、転がり軸受20以外の第1、第2の両部材の間に組み付けられるシール部材とスリンガとを備えた密封装置としても実施可能である。
例えば、前記実施例1においては、シール部材60とスリンガ70とを位置決めして嵌込むために、内輪31と外輪41とに環状溝をなす嵌込み溝34、44がそれぞれ形成される場合を例示したが、シール部材60とスリンガ70とがそれぞれ位置決めされて嵌込まれる構造の嵌込み部であればどのように構成されてもよい。
例えば、図7に示すように、内輪131の内輪肩部の小径部133を段差面133aをもって形成し、この段差面133aを位置決め用のストッパ面としてスリンガ170の固定部171の嵌込み量(圧入長)を制限してもよい。
また、前記実施例1においては、密封装置が転がり軸受20に採用される場合を例示したが、転がり軸受20以外の第1、第2の両部材の間に組み付けられるシール部材とスリンガとを備えた密封装置としても実施可能である。
31 内輪(一方の部材)
34 嵌込み溝(嵌込み部)
41 外輪(他方の部材)
44 嵌込み溝(嵌込み部)
60 シール部材
61 固定部
68 シール体
69 対向面
70 スリンガ
71 固定部
75 外径側平坦部
76 対向面
34 嵌込み溝(嵌込み部)
41 外輪(他方の部材)
44 嵌込み溝(嵌込み部)
60 シール部材
61 固定部
68 シール体
69 対向面
70 スリンガ
71 固定部
75 外径側平坦部
76 対向面
Claims (5)
- 第1、第2の部材のうち、一方の部材に嵌込まれて固定されるシール部材と、他方の部材に嵌込まれて固定されるスリンガとを備え、前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成される密封装置であって、
前記第1、第2の両部材に対し、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ嵌込まれる前の状態では、前記シール部材と前記スリンガとが剥離可能に接合されて一体化され、
前記第1、第2の両部材に対し、前記一体化されたシール部材及びスリンガがそれぞれ嵌込まれて固定されたときには、前記シール部材と前記スリンガとの接合部が剥離されて前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスが構成されるように、前記第1、第2の両部材には、前記シール部材と前記スリンガとがそれぞれ位置決めされて嵌込まれる嵌込み部が形成ていることを特徴とする密封装置。 - 請求項1に記載の密封装置であって、
第1、第2の両部材の嵌込み部は、環状溝をなす嵌込み溝によって構成されていることを特徴とする密封装置。 - 第1の部材は、転がり軸受の内、外輪のうち、一方の軌道輪によって構成され、
第2の部材は、前記内、外輪のうち、他方の軌道輪によって構成されていることを特徴とする密封装置。 - 対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成するシール部材とスリンガとを組付治具を用いて第1、第2の両部材に組み付ける密封装置の組付方法であって、
予め、前記シール部材と前記スリンガとを剥離可能に接合して一体化した後、
前記第1、第2の部材のうち、一方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第1の押込み部によって前記シール部材を押し込んで位置決めして嵌込むと共に、前記他方の部材の嵌込み部に対し前記組付治具の第2の押込み部によって前記スリンガを押し込んで位置決めして嵌込むことで、前記シール部材と前記スリンガとの接合部を剥離して前記シール部材と前記スリンガとの対向面の間に僅かな隙間を隔てるラビリンスを構成することを特徴とする密封装置の組付方法。 - 請求項4に記載の密封装置の組付方法であって、
前記スリンガと前記シール部材との接合部の剥離は、前記スリンガ自身が押し込み方向とは逆方向へスプリングバックすることでなされることを特徴とする密封装置の組付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010287326A JP2012132542A (ja) | 2010-12-24 | 2010-12-24 | 密封装置とその組付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012132542A true JP2012132542A (ja) | 2012-07-12 |
Family
ID=46648355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010287326A Pending JP2012132542A (ja) | 2010-12-24 | 2010-12-24 | 密封装置とその組付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012132542A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015222096A (ja) * | 2014-05-22 | 2015-12-10 | 日本精工株式会社 | アイドラプーリ用軸受 |
FR3035931A1 (fr) * | 2015-05-04 | 2016-11-11 | Skf Ab | Palier comprenant un flasque d'etancheite |
-
2010
- 2010-12-24 JP JP2010287326A patent/JP2012132542A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015222096A (ja) * | 2014-05-22 | 2015-12-10 | 日本精工株式会社 | アイドラプーリ用軸受 |
FR3035931A1 (fr) * | 2015-05-04 | 2016-11-11 | Skf Ab | Palier comprenant un flasque d'etancheite |
US9810265B2 (en) | 2015-05-04 | 2017-11-07 | Aktiebolaget Skf | Bearing having a sealing flange |
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