JP2012129809A - 電力線を用いたデータ伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電力負荷側装置から電力供給側装置にデータ配信するために、送信装置で電力線を流れる電流を変化させて受信装置に通知する。電力供給側装置から電力負荷側装置にデータ配信するため、送信側装置で電力の周波数や位相を変化させ受信側装置に通知する。
【選択図】 図1
Description
最近はこれらの電気機器を対象に、エネルギー診断や省エネ運転を目的として電気機器の状態を特定の場所から集中して監視や設定操作を実施する機能が望まれる様になってきた。ビルや工場では例えば専用の電気室が設けられ、また家庭の中では居間などに専用のパソコンや操作パネルが設けられて、集中監視が行われる(以下では、これらの集中監視する場所を監視センターという)。
しかしながら、PLC方式には、使用する場所や環境条件により通信の安定性に重大な支障が発生する場合があることが知られている。使用する環境によっては、通信そのものが機能しないこともある。
本発明は、電気機器とセンター装置間の通信のために電力線を用いるという利点を維持しつつ、安定して通信を実施することを特徴とする通信方式に関するものである。
これは、PLC方式では、通信に使用する信号搬送が基本波に比較して高い周波数を持つ信号搬送波が使用されることに起因する。
最近の一般家屋などで使用される電気機器にはノイズを発生するものがある。またインバータ等の多くのノイズ発生源を持つ機器では、電気機器に高調波フィルタリング機能を内蔵するものも多くなってきている。これは、電気機器が機器の内部で発生させる高調波を外部に流出させない様にするための対策をとっているためである。高調波が電力を供給する電力系統側に流れ出ることは電力系統に悪影響を及ぼすことになるからである。
電力線を用いて電力装置間のデータ伝送を行うという利点を生かしつつ、かつ安定してデータ伝送を実施することを可能とする方式の実用化が望まれている。
一般に、電力系統側から供給される電力は、建物の外と内を区分する分電盤と呼ばれる装置で受電してここから建物内に設けられる電力線を介して電気機器に供給される。分電盤内部には電力線を流れる過電流等の異常を監視して異常検出時には自動的に電力線の回路を遮断する機能を持つブレーカが設けられている。すなわちほとんどの建物内では分電盤のブレーカを通して電気機器に電力が供給される仕組みがとられている。これは、電気機器の消費する負荷電流の変化は、電力供給元である分電盤でこれを正しく検出することができることを意味している。
ここでは、分電盤にデータ送信装置を設け、負荷側の電気機器に供給する電力の形態を電気機器の動作に影響させない範囲で変化させる方法である。ここでは、電気機器に供給する電力周波数を僅かに変化させ、電気機器には受信装置を設けて変化する電力周波数の変化から送信データを受信することができる。電力周波数を変化させる方法に替えて、位相の変化などを利用することも考えられる。
図1の構成例は、電気機器側に設ける送信装置から分電盤側に設ける装置にデータを送るためのもので、ブレーカ100、電力線101、状態データ送信装置10、状態データ受信装置20、および表示装置24から構成される。ここで、状態データ送信装置10には、送信データファイル11、信号送信部12、信号発生用負荷13およびスイッチ14を備えている。状態データ受信装置20には、受信データファイル21、信号受信部22およびセンサー23を備えている。
以下では、状態データ送信装置10の備える送信データファイル11の記憶するデータを、電力線101を介して状態データ受信装置24に配信し、表示装置24に表示する方法について説明する。
状態データ受信装置20では、センサー23および信号受信部22で電力線101を流れる電流値を取込み、データ送信装置と同じ時間間隔で電流値の変化を検出し、該電流値の増または減に連動して1または0の値を生成する。次に、このデータにいわゆるパラレル変換処理を施して受信データを生成復元して受信データファイル21に記憶する。これを表示装置24に通知してデータ表示する。
容量性または誘導性負荷を使用する場合は、スイッチ14のオンまたはオフ操作に伴い電圧位相に対して電流位相の進みまたは遅れの現象が発生する。このため前記の負荷電流の増減を利用する方法に替えて、電圧位相を基準にした電流位相の進みまたは遅れを利用して通信を行う方法も考えられる。
図2は、電気機器30の状態を送信するための送信データファイル11の構成例である。ここでは、電気機器30に割当てられた固有の機器アドレスおよび状態データより構成される。
送信データファイル11の構成に機器アドレスを含むのは、複数の電気機器情報を識別を可能とするためのものである。
信号受信部22では、一定パタンの同期信号を受ければ、その後に連続する信号を受信してデータチェックと反転連想照合の検定を実施して、正常データである場合に限り受信データファイル21に記憶する。
図4の構成は、図1の構成要素を全て使用して、さらに電気機器30を追加するものである。電気機器30には電力量計算部31を備え、電気機器30の消費する電力量を計算し、状態データ受信装置20に送信し表示装置24を使用してその値を表示することを目的とするものである。ここでは、電気機器30の消費する電力量は電力量計算部31で計算され、送信データファイル11に記憶され信号送信部12に通知される。通知されたデータは、実施例1に記載する方法で状態データ受信装置20の受信データファイル21に記憶され、表示装置24に通知されて電気機器30の消費電力量として表示する。
図5の構成は、分電盤側に設ける送信装置から電気機器側に設ける受信装置にデータを送ることを目的とするもので、制御装置44、制御用データ送信装置40、制御用データ受信装置50および電気機器30より構成される。制御用データ送信装置40は設定データファイル41、信号生成部42および電力変換部43を備え、また、制御用データ受信装置50は信号受信部52および受信データファイル51を備える。電気機器30には電気機器30の起動や停止、さらには出力の変更などを行う設定操作部32を備える。
以下、制御装置44から電気機器30を操作するデータを配信し電気機器30を設定操作する方法について説明する。
図6は、電気機器30の設定操作データを送信するための設定データファイル41の構成例である。ここでは、予め電気機器に割当てられた固有の機器アドレスおよび設定操作データより構成される。
設定データファイル41の構成に機器アドレスを含むのは、複数の電気機器を対象にそれぞれ個別に設定を可能とするためのものである。
信号受信部52では、一定パタンの同期信号を受ければ、その後に連続する信号を受信してデータチェックと反転連想照合の検定を実施して、正常データである場合に限り受信データファイル51に記憶する。
図8の構成は、電力線101を介して電気機器30の状態データを監視制御装置45に取込むと共に監視制御装置45で電気機器30の設定操作を施すことを目的とするもので、図4および図5の構成要素を全て合体させ、さらに図4の構成における表示装置24および図5の構成における制御装置44に替えて、監視制御装置45を設けるものである。
はじめに、電気機器30の消費電力が監視制御装置45に通知される方法について説明する。
11 送信データファイル
12 信号送信部
13 信号送信用負荷
14 スイッチ
20 状態データ受信装置
21 受信データファイル
22 信号受信部
23 センサー
24 表示装置
30 電気機器
31 電力量計算部
40 制御用データ送信装置
41 設定データファイル
42 信号生成部
43 電力変換部
44 制御装置
45 監視制御装置
50 制御用データ受信装置
51 受信データファイル
52 信号受信部
100 ブレーカ
101 電力線
Claims (5)
- データ送信装置、データ受信装置および電気機器に電力を供給する電力線からなるデータ送受信システムにおいて、データ送信装置が電力線の電流を一定の態様で増減変化させ、データ受信装置で該電流の増減変化を検知してデータを復元することを特徴とするデータ送受信の方法。
- 電力計算部を有する電気機器、データ送信装置、データ受信装置、表示装置および電気機器に電力を供給する電力線からなるデータ送受信システムにおいて、電気機器の消費電力または電気機器の状態をデータ送信装置に通知し、該データ伝送装置が電力線の電流を一定の態様で増減変化させ、データ受信装置で該電流の増減変化を検知してデータを復元し表示装置に通知して、電気機器のエネルギーを把握することを特徴とするデータ送受信の方法。
- データ送信装置、データ受信装置および電気機器に電力を供給する電力線からなるデータ送信システムにおいて、データ送信装置が供給電力の周波数を一定の態様で増減させ、または位相を一定の態様で変化させて、データ受信装置で該供給電力の周波数の増減または位相の変化を一定の態様で検知してデータを復元することを特徴とするデータ送受信の方法。
- 遠隔操作装置、データ受信装置、データ受信装置から通知する信号で電気機器の状態を設定する機能を有する電気機器および電気機器に電力を供給する電力線からなるデータ送信システムにおいて、遠隔操作装置から通知されたデータを受けたデータ送信装置が供給電力の周波数を一定の態様で増減させ、または位相を一定の態様で変化させ、データ受信装置で該供給電力の周波数の増減または位相の変化を検知してデータを復元し電気機器に通知する方法で、遠隔操作装置から電気機器の設定操作を行うことを特徴とするデータ送受信の方法。
- 請求項1から請求項4に記載する何れかの方法を使用する装置
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