JP2012129152A - 点灯装置、及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点灯装置52では、放電灯511の点灯の際に、変換回路72を低周波駆動する期間と、高周波駆動する期間の切り替えを行う。この低周波駆動の期間においては、ハイパスフィルター740から電流出力部750に電流が流れず、サイリスターX1のOFF状態が維持され、コンデンサーC1に電荷が充電される。そして、コンデンサーC1への充電完了後に、変換回路72を高周波駆動に切り替え、ハイパスフィルター740から電流出力部750に電流を流すことによりサイリスターX1をON(導通)にし、コンデンサーC1に蓄積された電荷を一次巻線7011を通して放電する。この一次巻線7011に流れる電流により二次巻線7012側に高電圧パルスを発生させ、この高電圧パルスを放電灯511の電極Eに印加する。
【選択図】図2
Description
そして、上記変換回路の低周波期間においては、ハイパスフィルターが非導通となり第3スイッチング素子がOFF(非導通)状態となるので、この低周波期間においてコンデンサーを充電する。そして、低周波期間においてコンデンサーへの充電を完了させた後に、変換回路を高周波駆動に切り替え、ハイパスフィルターに高周波電流(所定周波数以上の交流電流)を導通させることにより第3スイッチング素子をON(導通)にする。この第3スイッチング素子をONにすることにより、コンデンサーに蓄積された電荷をトランスの一次巻線を通して放電し、一次巻線に電流を流すことによりパルス生成回路(二次巻線)より高電圧パルスを発生させ、この高電圧パルスを放電灯の電極に印加する。
これにより、変換回路を第2周波数で所定時間駆動してコンデンサーを充電できる。そして、変換回路の駆動周波数を第1周波数に変更し、コンデンサーに蓄積された電荷を放電させることにより一次巻線に電流を流し、高電圧パルスを発生させて放電灯の電極に印加することができる。このため、簡易な構成で高電圧パルスの印加タイミングを確実に設定できる。
これにより、放電灯の点灯始動時において、変換回路における駆動周波数の切り替えの必要がなくなる。また、高電圧パルスの発生のタイミングを電圧監視回路により自動で検出して制御できる。このため、コンデンサーの充電開始から高電圧パルスの発生までの期間を短縮することができる。
まず、本発明の実施形態に係る点灯装置52が用いられるプロジェクター1の構成について説明する。
図1において、プロジェクター1は、内部に設けられた光源から出射された光束を変調して、画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射するものである。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体2、投射光学装置3及び画像形成装置4を備える。この他、プロジェクター1は、当該プロジェクター1内部を冷却する冷却ファン等で構成される冷却ユニット91、商用交流電流を変換した直流電流をプロジェクター1内部の各構成部材に供給する電源ユニット92、及び、プロジェクター1全体を制御する制御ユニット93等を備える。
外装筐体2は、合成樹脂又は金属により全体略直方体状に形成された筐体であり、前述の各装置3,4及び各ユニット91〜93等を内部に収納する。投射光学装置3は、後述する画像形成装置4にて形成された画像を被投射面上に結像させるとともに、当該画像を拡大投射する。この投射光学装置3は、図示を省略するが、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成されている。
画像形成装置4は、前述の制御ユニット93による制御の下、画像情報に応じた画像を形成する光学装置である。この画像形成装置4は、照明装置5、照明光学装置41、色分離光学装置42、リレー光学装置43及び電気光学装置44を備え、これらを内部に設定された照明光軸A上の所定位置に収納配置するほか、投射光学装置3を支持する光学部品用筐体45を備える。
照明光学装置41は、一対のレンズアレイ411,412、偏光変換素子413及び重畳レンズ414を備える。色分離光学装置42は、ダイクロイックミラー421,422及び反射ミラー423を備え、リレー光学装置43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433及び反射ミラー432,434を備える。電気光学装置44は、フィールドレンズ441と、光変調装置としての3つの液晶パネル442(赤色光用、緑色光用及び青色光用の液晶パネルを、それぞれ442R,442G,442Bとする)と、それぞれ3つの入射側偏光板443、視野角補償板444及び出射側偏光板445と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム446とを備える。
照明装置5は、光源としての放電灯511、主反射鏡512、副反射鏡513、平行化レンズ514、及び、これらを内部に収納するハウジング515を有する光源装置51と、放電灯511の点灯を制御する点灯装置52とを備える。このうち、放電灯511は、内部に形成された放電空間内に一対の電極E(E1,E2)(図2参照)及び放電物質が封入された略球状を有する発光部5111と、当該発光部5111の両端から互いに離間する方向に延出する一対の封止部5112,5113とを有する。このような放電灯511として、例えば、超高圧水銀ランプ等を採用できる。
図2は、本発明の実施形態に係わる点灯装置52の構成を示す図である。点灯装置52は、図2に示すように、前述の電源ユニット92から供給される直流電流を交流電流に変換して放電灯511の電極E(E1,E2)に出力し、当該放電灯511を点灯させる駆動回路部7と、前述の制御ユニット93の制御下で駆動回路部7を制御する制御部6とを備える。
降圧回路71は、ダウンチョッパー回路であり、制御部6による制御の下、電源ユニット92に接続される直流電源Vinから入力される略380Vの直流電圧を、放電灯511の点灯に適した電圧(例えば、略50V〜150V)に降下させる回路である。この降圧回路71は、詳しい図示を省略するが、例えば、直列接続されるスイッチング素子としてのFET(Field Effect Transistor)及びコイルと、これらの素子から分岐して接続されるダイオード及びコンデンサーとを備える。これらのうち、FETは、制御部6により印加されるゲート電圧に応じて、入力される放電灯511への直流電流を制御して、放電灯511に供給される電力を一定に保つ。また、コイル、ダイオード及びコンデンサーは、入力される直流電流の高周波成分の除去、整流及び定電力化を行う。そして、後述する制御部6が、ランプの点灯状態に応じて当該ゲート電圧のパルスデューティ比を制御することで、降圧回路71は、放電灯511の点灯時にランプ電流を出力する。
なお、降圧回路71の出力端は制御部6と接続され、当該制御部6により、降圧回路71から変換回路72に入力される電流値及び電圧値が検出される。
変換回路72は、インバーター回路であり、入力される直流電流を交流電流に変換する。この変換回路72は、Nチャネル型のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor FET)721(S1)、MOSFET722(S2)、MOSFET723(S3)、及びMOSFET724(S4)を備えたインバーターブリッジ回路として構成されている。このブリッジ回路は、ハイサイド側のMOSFET721(S1)とMOSFET723(S3)のそれぞれのドレインが降圧回路71の正(+)側の出力端子に接続され、ローサイド側のMOSFET722(S2)とMOSFET724(S4)のそれぞれのソースが降圧回路71の負(−)側の出力端子に接続される。また、MOSFET721(S1)とソースと、MOSFET722(S2)のドレインとがノードN1により接続され、同様にMOSFET723(S3)とソースと、MOSFET724(S4)のドレインとがノードN2により接続される。
パルス生成回路73は、イグナイター回路であり、放電灯511の点灯始動時に動作する。具体的に、パルス生成回路73は、ランプコネクターLCを介して電極Eに高電圧パルスを出力して当該電極E間の絶縁破壊を行い、放電灯511の点灯始動を促す回路である。このパルス生成回路73は、降圧回路71及び変換回路72と、放電灯511(電極E1,E2)との間に接続される。
このようなパルス生成回路73は、カップリングコンデンサーであるコンデンサーC731と、一次巻線7011及び二次巻線7012を有するイグナイタートランス(単に「トランス」とも呼ぶ)T701と、コンデンサーC732,C733とを有する。
このようにして放電灯511が点灯すると、当該放電灯511は定電圧負荷(例えば、70V程度)で動作し、制御部6が、検出された降圧回路71の出力電圧及び出力電流に基づいて、定電力で放電灯511の点灯を制御する。
トリガー回路74は、変換回路72の駆動周波数の変動に応じたタイミングで一次巻線7011に電流を流し、二次巻線7012に高電圧パルスを生じさせるものである。換言すると、トリガー回路74は、パルス生成回路73による電極Eへの高電圧パルスの印加タイミングを調整するものである。このトリガー回路74は、変換回路72に対して、パルス生成回路73と並列に接続される。
このようなトリガー回路74は、ハイパスフィルター740と、電流出力部750とを有する。
図3は、図2に示す点灯装置52の動作を説明するための波形図であり、点灯装置52の各部における概略の動作波形を模式的に示したものである。詳細には、図3(A)は、変換回路72から出力される交流電流の波形を示す図であり、図3(B)は、トランジスターQ701のベース電流の波形を示す図である。また、図3(C)は、コンデンサーC1に蓄積される電荷量を示す図である。図3(D)は、二次巻線7012から出力される高電圧パルスの波形を示す図である。
時刻t0において変換回路72が低周波駆動されると、図3(A)における「低周波期間T1」に示すように、低周波期間T1においては変換回路72により低周波の交流電流が発生する。この交流電流の周波数は導通周波数より低く、当該交流電流はハイパスフィルター740を導通しないため、当該期間T1では、図3(B)に示すように、トランジスターQ701にはベース電流が流れない。従って、低周波期間T1においては、トランジスターQ702がOFF(非導通状態)となり、サイリスターX1にゲート電圧が印加されない。このため、低周波期間T1においてはサイリスターX1のOFF状態が維持され、図3(C)に示すように、コンデンサーC1に次第に電荷が蓄積され、コンデンサーC1の電圧(Vc1)も次第に上昇する。
なお、コンデンサーC1への充電が完了した後、直ちに変換回路72を高周波駆動して高電圧パルスを発生させる必要はなく、コンデンサーC1への充電完後において、所望のタイミングで変換回路72を高周波駆動して高電圧パルスを発生させることもできる。
図4は、制御部6の構成を示すブロック図である。
制御部6は、前述のように、駆動回路部7の駆動を制御し、ひいては、放電灯511の点灯を制御する。具体的に、制御部6は、降圧回路71から入力される電圧及び電流に基づいて放電灯511の点灯状態を判定し、当該点灯状態に基づいて、変換回路72にゲート電圧を印加して駆動回路部7を駆動させる。
駆動状態取得部61は、駆動回路部7の駆動状態を示す情報(駆動状態情報)として、降圧回路71からの出力電流の電流値及び電圧値を取得する。点灯状態判定部62は、駆動状態取得部61により取得された各値に基づいて、放電灯511が点灯しているか否かを判定する。
タイミング判定部63は、点灯状態判定部62により、放電灯511が点灯していないと判定された場合に、変換回路72における低周波駆動の経過時間を計測し、変換回路72を低周波駆動から高周波駆動に切り替えるタイミング(高周波駆動タイミング)を判定する。この高周波駆動タイミングは、コンデンサーC1への充電が開始された後、コンデンサー充電期間(低周波期間T1)が経過したタイミングである。
なお、この放電灯511が点灯している状態(定常点灯状態)では、パルス生成回路73の駆動は停止され、電極Eに高電圧パルスが印加されることはない。
図5は、点灯装置52による放電灯511の点灯制御処理を示すフローチャートである。点灯装置52は、前述の制御ユニット93から放電灯511を点灯させる制御信号が入力されると、以下に示す点灯制御処理を実行する。この点灯制御処理は、図示しない記憶部に記憶された点灯制御プログラムに沿って行われる。
そして、ステップS3での判定にて、タイミング判定部63により、高周波駆動タイミングに達していないと判定されると(ステップS3:NO)、低周波駆動部65が、変換回路72を低周波駆動させる(ステップS6)。これにより、変換回路72から出力される低周波の交流電流は、ハイパスフィルター740を導通させず、サイリスターX1における電流の導通が停止されるとともに、コンデンサーC1への蓄電が開始される。
以上により、点灯制御処理が終了する。
駆動回路部7においては、変換回路72を低周波駆動することにより、コンデンサーC1に電荷が蓄積される。このコンデンサーC1の電荷は変換回路72を高周波駆動に替えることにより一次巻線7011を通して放出され、これにより二次巻線7012にて高電圧パルスが発生する。このコンデンサーC1への充電が開始されてから電荷を放出するまでの期間T1(低周波期間T1)は、コンデンサーC1の静電容量及び充電時定数により予め算出することが可能である。従って、変換回路72を低周波駆動にしてコンデンサーC1への充電を開始した後、期間T1の経過後のタイミングにおいて変換回路72の駆動周波数を低周波駆動から高周波駆動に切り替えることにより、当該高周波駆動に切り替えるタイミングにおいて高電圧パルスを電極Eに印加することができる。
このような構成により、制御部6とパルス生成回路73とを制御線により接続して、当該制御部6が高電圧パルスを電極Eに印加させる制御信号を出力する構成に比べて、制御部6及び駆動回路部7の耐高電圧対策の構成を簡略化できる。従って、簡易な構成により放電灯511に対する高電圧パルスの印加タイミングを設定できる。
なお、本願出願人は、本願発明と類似した構成の点灯装置として、図11に示す構成の点灯装置について先に特許出願を行っている(特願2010−068296号)。図11に示す先願に係わる点灯装置52は、図2に示す点灯装置52と比較して、図2に示す駆動回路部7内の電流出力部750を図11に示す電流出力部750Aに変更した点が異なるものであり、他の構成は、図2に示す点灯装置52と同様である。この図11に示す電流出力部750Aについて、その概要を簡単に説明する(詳細については、特願2010−068296号を参照)。
しかしながら、このダイアックX2は一般的な部品ではないため供給メーカーも少なく、コスト的にも割高である。また、ダイアックX2には電流増幅機能がないため、コンデンサーC752にあらかじめエネルギーを蓄えておく必要がある。よって、コンデンサーC752を充電するための時定数が必要になり、変換回路72の駆動周波数を例えば50kHzとすると、コンデンサーC752の充電時定数がこれよりも大きいため、変換回路72の高周波駆動の際に、どのタイミングで高電圧パルスを出力するかを制御できない。
前述した第1の実施形態の点灯装置52においては、変換回路72を低周波駆動することにより、コンデンサーC1に電荷を蓄積し、その後、変換回路72を高周波駆動に替えることによりコンデンサーC1に蓄積された電荷を一次巻線7011を通して放電するように構成されている。なお、低周波駆動とは、前述のようにハイパスフィルター740の導通周波数未満の第2周波数による駆動であり、高周波駆動とは、ハイパスフィルター740の導通周波数以上の第1周波数による駆動である。
このように、第1の実施形態では、放電灯511の点灯始動時において、変換回路72における駆動周波数を、低周波駆動と高周波駆動とに切り替える必要があり、制御部6における制御がやや複雑になる。このため、本発明の第2の実施形態として、放電灯511の点灯始動時において、変換回路72を第1周波数による高周波駆動のみとする例について説明する。
このように、第2の実施形態では、放電灯511の点灯始動時において、変換回路72を常に高周波駆動(第1周波数による駆動)するとともに、コンデンサーC1の充電電圧を電圧監視回路760により監視する。そして、コンデンサーC1の充電電圧が所定の電圧値以上になった場合に、これを検出して、ハイパスフィルター740から出力される高周波電流を電流出力部750に流してサイリスターX1を導通にし、コンデンサーC1から一次巻線7011に電流を流して高電圧パルスを発生させる。
上記変換回路72の高周波駆動の状態において、時刻t0以前、すなわち、図7(B)に示すコンデンサーC1の電圧が所定の電圧値Vaより低い場合には(ノードN13の電圧が、ツェナーダイオードZD701のツェナー降伏電圧より低い場合には)、前述しツェナーダイオードZD701の作用により、図7(C)に示すようにトランジスターQ703はOFFとなり、また図7(D)に示すように、トランジスターQ704はONになる。このため、ハイパスフィルター740内のノードN12の電位は0となり、ハイパスフィルター740から出力される高周波電流はトランジスターQ704によりバイパスされる。このため、図7(E)に示すように、電流出力部750には、ハイパスフィルター740から電流が流れず、また、図7(F)に示すように、サイリスターX1は非導通の状態を維持し、トランスT701には高圧パルスが流れない。
図8は、第2の実施形態における制御部6の構成を示すブロック図である。図8に示す制御部6は、図4に示す制御部6と比較して、図4に示す制御部6内のタイミング判定部63と低周波駆動部65を削除した点が異なり、他の構成は、図4に示す制御部6と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図9は、第2の実施形態における点灯装置52による放電灯511の点灯制御処理を示すフローチャートである。点灯装置52は、前述の制御ユニット93から放電灯511を点灯させる制御信号が入力されると、以下に示す点灯制御処理を実行する。この点灯制御処理は、図示しない記憶部に記憶された点灯制御プログラムに沿って行われる。
この状態において、変換回路72から出力される高周波電流が立ち上がると(変換回路72内のインバーターブリッジの極性が反転すると)、電流出力部750内のトランジスターQ701にベース電流が流れ始める。トランジスターQ701にベース電流が流れることにより、トランジスターQ701及びQ702がONになり、サイリスターX1が導通となり、コンデンサーC1の電荷がトランスT701の一次巻線7011を通して放電され、一次巻線7011に電流が流れる。一次巻線7011に電流が入力されると、二次巻線7012を導通する電流が昇圧され高電圧パルスが発生する。この高電圧パルスは、ランプコネクターLCを介して電極Eに印加される(ステップS16)。
以上により、点灯制御処理が終了する。
これにより、放電灯511の点灯始動時に変換回路72における駆動周波数の切り替えの必要がなくなる。また、高電圧パルスの発生のタイミングを電圧監視回路760により自動で検出して制御できるとともに、コンデンサーC1の充電開始から高電圧パルスの発生までの期間を短縮することができる。また、制御部6の構成をより簡略化できる。
前述した第2の実施形態では、放電灯511の点灯始動時に低周波期間がない場合(換言すると、変換回路72が高周波数で駆動され続ける場合)の例であり、また、駆動回路部7内に電圧監視回路760を設けた例である。従って、変換回路72が高周波数で駆動され続けることにより、変換回路72で生じた高周波の交流電流が、コンデンサーC741及びトランジスターQ701のベースに入力され続ける。このような高周波電流は電圧が高いため、不必要に連続して発生及び出力されると、ノイズが増大することによる対策が必要になり、また点灯装置52の回路構成、及び、電極Eを劣化させる要因となる。
ついて説明した、ここで、本発明の点灯装置と上記実施形態との対応関係について補足して説明しておく。すなわち、本発明におけるプロジェクターは、上記実施形態においてプロジェクター1が対応し、本発明における点灯装置は、制御部6及び駆動回路部7を備える点灯装置52が対応する。また、本発明における一対の第1スイッチング素子は、MOSFET721(S1)とMOSFET724(S4)とが対応し、また、本発明における一対の第2スイッチング素子は、MOSFET722(S2)とMOSFET723(S3)とが対応する。
る所定周波数は、ハイパスフィルター740を導通にする交流電流の周波数と、ハイパスフィルター740を非導通にする交流電流の周波数とを区分する基準となる周波数(導通周波数とも呼び、例えば、20kHz)が対応する。また、本発明における所定周波数以上の周波数(第1周波数)は、導通周波数(例えば、20kHz)以上の周波数(ハイパスフィルター740に交流電流を流すことができる周波数、例えば、50kHz)が対応し、本発明における所定周波数未満の第2周波数は、導通周波数(例えば、20kHz)未満の周波数(ハイパスフィルターに交流電流を流すことができない周波数、例えば、500Hz)が対応する。また、本発明における高周波駆動は、変換回路72を第1周波数(例えば、50kHz)で駆動することが対応し、低周波駆動は、変換回路72を第2周波数(例えば、500Hz)で駆動することが対応する。
これにより、簡易な構成により放電灯511に対する高電圧パルスの印加タイミングを設定できる点灯装置52を提供することができる。
これにより、変換回路72を第2周波数で所定時間駆動することによりコンデンサーC1を充電できる。そして、変換回路72の駆動周波数を第1周波数に変更し、コンデンサーC1に蓄積された電荷を放電させることにより一次巻線7011に電流を流し、高電圧パルスを発生させて放電灯511の電極Eに印加することができる。このため、簡易な構成で高電圧パルスの印加タイミングを確実に設定できる。
これにより、放電灯511の点灯始動時において、変換回路72における駆動周波数の切り替えの必要がなくなる。また、高電圧パルスの発生のタイミングを電圧監視回路760により自動で検出して制御できる。このため、コンデンサーC1の充電開始から高電圧パルスの発生までの期間を短縮することができる。また、制御部6の構成をより簡略化できる。
Claims (7)
- 放電灯の電極に電力を供給して、前記放電灯を点灯させる点灯装置であって、
それぞれ直流電流が入力される一対の第1スイッチング素子及び一対の第2スイッチング素子を有し、前記一対の第1スイッチング素子及び前記一対の第2スイッチング素子のうちの一方が導通状態となり他方が非導通状態となる状態変化が交互に切り替わることで、前記直流電流を交流電流に変換する変換回路と、
前記変換回路から入力される交流電流から高電圧パルスを生成し、当該高電圧パルスを前記電極に印加するパルス生成回路と、
前記パルス生成回路に前記高電圧パルスを生成させるトリガー回路と、
前記直流電流により電荷が蓄積されるコンデンサーと、
を備え、
前記パルス生成回路は、
前記トリガー回路に接続される一次巻線と、前記変換回路に接続される二次巻線とを備えるトランスを有し、前記一次巻線に入力される電流に応じて、前記二次巻線に入力される電流を昇圧して前記高電圧パルスを生成し、
前記トリガー回路は、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点である中点と接続され、前記変換回路から所定周波数以上の交流電流が入力されると当該交流電流を導通させ、前記所定周波数未満の交流電流が入力されると当該交流電流を遮断するハイパスフィルターと、
前記ハイパスフィルターを介して前記所定周波数以上の交流電流が入力された場合、前記コンデンサーに蓄積された電荷を放電させることにより前記一次巻線に電流を流す第3スイッチング素子と、を有する
ことを特徴とする点灯装置。 - 前記第3スイッチング素子は、
前記ハイパスフィルターを介して入力される交流電流により駆動される第1トランジスターと、
前記第1トランジスターにより駆動される第2トランジスターと、
前記第2トランジスターにより制御されるゲート、前記コンデンサーの一端に前記一次巻線を介して接続されるアノード、及び前記コンデンサーの他端に接続されるカソードを有するサイリスターと、
を備え、
前記第1トランジスターが前記ハイパスフィルターを介して入力される交流電流により駆動された場合に、前記サイリスターが導通となり前記コンデンサーに蓄積された電荷を放電させることにより前記一次巻線に電流を流す
ことを特徴とする請求項1に記載の点灯装置。 - 前記一対の第1スイッチング素子及び前記一対の第2スイッチング素子の導通状態及び非導通状態を制御する制御信号を出力して、前記変換回路を駆動させる制御部を
備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の点灯装置。 - 前記制御部は、
前記パルス生成回路により前記高電圧パルスを前記電極に印加するタイミングに基づいて、前記変換回路の駆動周波数を、前記所定周波数より低い第2周波数から前記所定周波数以上の第1周波数に切り替える
ことを特徴とする請求項3に記載の点灯装置。 - 前記制御部は、
前記変換回路の駆動周波数を前記第2周波数で所定の時間駆動させた後、前記第1周波数に切り替える
ことを特徴とする請求項4に記載の点灯装置。 - 前記一対の第1スイッチング素子及び前記一対の第2スイッチング素子の導通状態及び非導通状態を制御する制御信号を出力して、前記変換回路を駆動させる制御部を備え、
前記制御部は、
前記放電灯の点灯始動時に前記変換回路を常に前記所定周波数以上の周波数で駆動させ、
前記トリガー回路は、
前記第1トランジスターに対して、前記ハイパスフィルターを介して入力される前記交流電流を入力するか、または前記第1トランジスターをオフさせる電圧を印加するか、を切り替える電圧監視回路を備え、
前記電圧監視回路は、
前記コンデンサーの電圧が所定電圧より低い場合、前記第1トランジスターをオフさせる制御をし、
前記コンデンサーの電圧が所定電圧以上の場合、前記ハイパスフィルターを介して入力される前記交流電流を前記第1トランジスターに入力させる制御をする
ことを特徴とする請求項2に記載の点灯装置。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の点灯装置と、
前記点灯装置により供給される電力により点灯される放電灯と、
前記放電灯を有する照明装置から出射された光束を変調する光変調装置と、
変調された前記光束を投射する投射光学装置と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。
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