JP2012126882A - 紫外線吸収剤組成物 - Google Patents
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- KTBKHSDABZJXBL-UHFFFAOYSA-N COC(c(cc1)ccc1-c1nc(-c2ccc(cccc3)c3c2)nc(-c(cccc2)c2O)n1)=O Chemical compound COC(c(cc1)ccc1-c1nc(-c2ccc(cccc3)c3c2)nc(-c(cccc2)c2O)n1)=O KTBKHSDABZJXBL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
これに対して、有機紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。
また、特許文献6〜10には紫外線吸収剤と酸化防止剤とを含有する組成物、及び2種の紫外線吸収剤を含有する組成物が記載されている。
更に近年開発の進む太陽電池等に適用される材料は、屋外で長時間太陽光の下に曝すことが必要であり、長期経時での紫外線の暴露により、その性能が劣化することは避けられなかった。このため、UV−A領域まで遮蔽効果を示し、かつこれまで以上の耐光性に優れた紫外線吸収剤として使用し得る化合物が求められている。
本発明の目的は、上記の問題点を解決するものであり、使用時の紫外線吸収剤の析出や長期使用によるブリードアウトが生じにくく、長波紫外線吸収能に優れ、かつ吸収能を長期間維持することができ、耐光性に優れる紫外線吸収剤組成物を提供することにある。
本発明は、このような知見に基づきなされるに至ったものである。
下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(TS−I)〜(TS−V)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種とを含む紫外線吸収剤組成物。
一般式(TS−II)中、R101、R102、R103、及びR104は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアルケニル基を表し、R101とR102、R103とR104は結合し、5〜7員環を形成してもよい。X101は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル若しくはアルケニルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、又はオキシラジカル基を表す。X102は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
一般式(TS−III)中、R105及びR106は各々独立に、水素原子、脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、又は芳香族スルホニル基を表し、R107は脂肪族基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、アシルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、置換アミノ基、複素環基、又はヒドロキシ基を表し、R105とR106、R106とR107、R105とR107は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよいが、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン骨格を形成する場合を除く。但し、R105及びR106の両方が水素原子であることはなく、R105とR106の総炭素数は7以上である。
一般式(TS−IV)中、R111及びR112は各々独立に脂肪族基を表し、該脂肪族基は更に置換基を有してもよい。R111とR112は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよい。nは0、1、又は2を表す。但し、R111とR112の総炭素数は10以上である。
一般式(TS−V)中、R121及びR122は各々独立に脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、R123は脂肪族基、芳香族基、脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、mは0又は1を表す。R121とR122、R121とR123は互いに結合し、5〜8員環を形成してもよい。但し、R121、R122、R123の総炭素数は10以上である。]
[2]
前記一般式(1)における1価の置換基が、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシカルボニル基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のアルキルカルボニル基、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のスルファモイル基、チオシアネート基、又は置換又は無置換のアルキルスルホニル基であり、置換基を有する場合の置換基がハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基である、上記[1]に記載の紫外線吸収剤組成物。
[3]
前記一般式(1)におけるR1cが、ハメット則のσp値が正である置換基である、上記[1]又は[2]に記載の紫外線吸収剤組成物。
[4]
前記一般式(1)におけるR1a、R1c及びR1eが水素原子を表し、R1b及びR1dが互いに独立して水素原子又はハメット則のσp値が正である置換基を表し、R1b及びR1dのうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基である、上記[1]又は[2]に記載の紫外線吸収剤組成物。
[5]
前記ハメット則のσp値が、0.1〜1.2の範囲である、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[6]
前記ハメット則のσp値が正である置換基が、COORr、CONRs 2、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びSO3M[Rr及びRsは各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。]より選択される基である、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[7]
前記ハメット則のσp値が正である置換基がCOORr[Rrは、水素原子又は1価の置換基を表す。]である、上記[1]〜[4]、又は[6]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[8]
前記一般式(1)におけるR1cがシアノ基である、上記[1]〜[3]、[5]〜[7]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[9]
前記一般式(1)におけるR1h又はR1nが水素原子である、上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[10]
前記一般式(1)におけるR1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n及びR1pが水素原子である、上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[11]
一般式(1)で表される化合物のpKaが−5.0〜−7.0の範囲である、上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[12]
一般式(1)で表される化合物の含有量が、紫外線吸収剤組成物の全質量に対して、0質量%より大きく30質量%以下である、上記[1]〜[11]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[13]
一般式(TS−I)〜(TS−V)のいずれかで表される化合物の総含有量が、紫外線吸収剤組成物の全質量に対して、0質量%より大きく30質量%以下である、上記[1]〜[12]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
[14]
上記[1]〜[13]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物と、樹脂とを含有する樹脂組成物。
[15]
上記[1]〜[13]のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物と、バインダー成分とを含有する塗料。
[16]
上記[15]に記載の塗料を硬化してなる膜。
[17]
基材上に、上記[15]に記載の塗料を硬化してなる膜を有する、紫外線吸収部材。
一般式(TS−II)中、R101、R102、R103、及びR104は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアルケニル基を表し、R101とR102、R103とR104は結合し、5〜7員環を形成してもよい。X101は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル若しくはアルケニルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、又はオキシラジカル基を表す。X102は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
一般式(TS−III)中、R105及びR106は各々独立に、水素原子、脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、又は芳香族スルホニル基を表し、R107は脂肪族基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、アシルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、置換アミノ基、複素環基、又はヒドロキシ基を表し、R105とR106、R106とR107、R105とR107は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよいが、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン骨格を形成する場合を除く。但し、R105及びR106の両方が水素原子であることはなく、R105とR106の総炭素数は7以上である。
一般式(TS−IV)中、R111及びR112は各々独立に脂肪族基を表し、該脂肪族基は更に置換基を有してもよい。R111とR112は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよい。nは0、1、又は2を表す。但し、R111とR112の総炭素数は10以上である。
一般式(TS−V)中、R121及びR122は各々独立に脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、R123は脂肪族基、芳香族基、脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、mは0又は1を表す。R121とR122、R121とR123は互いに結合し、5〜8員環を形成してもよい。但し、R121、R122、R123の総炭素数は10以上である。]
まず、本明細書において脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基及び置換アラルキル基を意味する。アルキル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルキル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜18であることが更に好ましい。置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アルケニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルケニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることが更に好ましい。置換アルケニル基のアルケニル部分は、上記アルケニル基と同様である。アルキニル基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることが更に好ましい。置換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキニル基と同様である。アラルキル基及び置換アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。アラルキル基及び置換アラルキル基のアリール部分は下記アリール基と同様である。
有機溶媒としては、例えばアミド系溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えばスルホラン)、スルホキシド系溶媒(例えばジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えばテトラメチルウレア)、エーテル系溶媒(例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えばアセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えばトルエン、キシレン、n−デカン)、ハロゲン系溶媒(例えばテトラクロロエタン,クロロベンゼン、クロロナフタレン)、アルコール系溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、シクロヘキサノール、フェノール)、ピリジン系溶媒(例えばピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン)、エステル系溶媒(例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、カルボン酸系溶媒(例えば酢酸、プロピオン酸)、ニトリル系溶媒(例えばアセトニトリル)、スルホン酸系溶媒(例えばメタンスルホン酸)、アミン系溶媒(例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン)等を用いることができる。
無機溶媒としては、例えば硫酸、リン酸等を用いることができる。
測定のための温度は特に制限されず、好ましくは0℃〜80℃である。
分光吸収測定装置としては、特に制限されず、通常の分光吸収測定装置(例えば、U−4100スペクトロフォトメーター、商品名、日立ハイテクノロジーズ(株)製)を用いることができる。
R1a、R1b、R1c、R1d、R1eが表す置換基のうち1〜3個がハメット則のσp値が正である置換基を表すことが好ましく、1〜2個がハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましい。
これらが置換基を有する場合の置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基を挙げることができる。
また、置換基は更に置換されていても良く、置換基が複数ある場合は、同じでも異なっても良い。その際、置換基の例としては、上述の1価の置換基Aを挙げることができる。
また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
Ruは、水素原子又は1価の置換基を表し、1価の置換基としては前記置換基Aを挙げることができる。中でも炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表すことが好ましい。炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基が更に好ましく、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、t−ヘキシルを挙げることができ、メチル又はエチルが好ましく、メチルが特に好ましい。
以下に、本発明の好ましい態様について、更に説明する。
R1cがハメット則のσp値が正である置換基を表すことがより好ましい。
R1cがハメット則のσp値が正である置換基であり、R1a、R1b、R1d、R1eは水素原子を表すことが更に好ましい。
R1cがハメット則のσp値が正である置換基を表す場合、電子求引性基によりLUMOが安定化されるため、励起寿命が短くなり、耐光性が向上するため好ましい。これにより一般式(1)で表される化合物は、特に耐光性に優れ、該化合物を含む塗料用組成物は耐光性向上に優れたものとなる効果を有する。
また、好ましい第ニの態様として、R1a、R1c及びR1eが、水素原子を表し、R1b及びR1dが、互いに独立して、水素原子又はハメット則のσp値が正である置換基を表し、少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基である態様を挙げることができる。
これにより、一般式(1)で表される化合物は、特に溶剤溶解性が優れ、該化合物を含む塗料用組成物を適用した塗膜からの析出防止に優れたものとする効果を有する。
溶剤溶解性とは、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエンなどの有機溶剤への溶解性を意味し、塗料用組成物を適用した塗膜からの析出防止の点で、使用する溶剤に対し、10質量%以上溶解することが好ましく、30質量%以上溶解することがより好ましい。
第一の態様においては、前記一般式(1)におけるハメット則のσp値が正である置換基として、好ましくは、σp値が0.1〜1.2の電子求引性基である。σp値が0.1以上の電子求引性基の具体例としては、COORr(Rrは、水素原子又は1価の置換基を表し、水素原子、アルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基がより好ましい。)、CONRs 2(Rsは、水素原子又は1価の置換基を表す。)、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、SO3M(Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す。)、アシル基、ホルミル基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、ホスホリル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、カルボキシ基(又はその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基(例えばトリフルオロメチル基)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアリールオキシ基、アシルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルチオ基、σp値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、セレノシアネート基などが挙げられる。ハメットのσp値については、Hansch,C.;Leo,A.;Taft,R.W.Chem.Rev.1991,91,165−195に詳しく記載されている。
本発明において、R1h又はR1nがそれぞれ独立に水素原子、COORr、CONRs 2、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、SO3Mのいずれかであることが好ましく、R1h又はR1nが水素原子であることがより好ましく、R1h及びR1nが水素原子であることが更に好ましく、R1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n及びR1pが水素原子を表すことが特に好ましい。優れた耐光性を示すためである。
好ましい第二の態様として、R1a、R1c及びR1eが、水素原子を表し、R1b及びR1dが、互いに独立して、水素原子又はハメット則のσp値が正である置換基を表し、少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基である態様を挙げることができる。
R1a、R1c及びR1eが、水素原子を表し、R1b及びR1dが、互いに独立して、水素原子又はハメット則のσp値が正である置換基を表し、少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基である第ニの態様においては、前記一般式(1)におけるハメット則のσp値が正である置換基として、より好ましくは、COORr、CONRs 2、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、又はSO3Mである[Rr、Rsは、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属を表す]。Rr、Rsの1価の置換基としては、前述のように前記置換基Aを挙げることができる。
前記一般式(1)におけるハメット則のσp値が正である置換基として、より好ましくは、COORr又はシアノ基であり、COORrであることが更に好ましい。ハメット則のσp値が正である置換基がシアノ基である場合、優れた耐光性を示すためである。また、ハメット則のσp値が正である置換基がCOORrである場合、優れた溶解性を示すためである。
Rrは水素原子又はアルキル基を表すことが好ましく、炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル基がより好ましく、炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基が更に好ましい。
分岐鎖アルキル基は2級炭素原子又は3級炭素原子を有し、2級炭素原子又は3級炭素原子を1〜5個含むことが好ましく、1〜3個含むことが好ましく、1又は2個含むことが好ましく、2級炭素原子及び3級炭素原子を1又は2個含むことがより好ましい。また、不斉炭素を1〜3個含むことが好ましい。
Rrは、溶媒に対する溶解性の観点からは、2級炭素原子及び3級炭素原子を1又は2個含み、不斉炭素を1又は2個含む炭素数5〜15の分岐鎖アルキル基であることが特に好ましい。
これは、化合物構造の対称性がくずれ、溶解性が向上するためである。
炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、i−オクチル基を挙げることができ、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
本発明において、R1h又はR1nがそれぞれ独立に水素原子、COORr、CONRs 2、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、ニトロ基、SO3Mのいずれかであることが好ましく、R1h又はR1nが水素原子であることがより好ましく、R1h及びR1nが水素原子であることが更に好ましく、R1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n及びR1pが水素原子を表すことが特に好ましい。優れた耐光性を示すためである。
なお、下記の具体例中Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、tBuはt−ブチル基を表し、Phはフェニル基を表し、−C6H13はn−ヘキシルを表す。
例えば、公知の特許文献や非特許文献、例えば、特開平7−188190号公報、特開平11−315072、特開2001−220385号公報、「染料と薬品」第40巻12号(1995)の325〜339ページなどを参考にして合成できる。具体的には、例示化合物(16)はサリチルアミドと3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイル クロリドと2−ヒドロキシベンズアミジン塩酸塩とを反応させることにより合成できる。また、サリチルアミドとサリチル酸と3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミジン塩酸塩とを反応させることによっても合成できる。
それに対して、前記一般式(1)で表される化合物は優れた耐光性を有するため長時間使用した場合でも分解せず黄変することがないという効果が得られる。
本発明の紫外線吸収剤組成物は、着色を抑制するために可視域に吸収がないことが好ましい。
次に、本発明に用いられる一般式(TS−I)〜(TS−V)で表される化合物について説明する。
R91は水素原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基等の環状アルキル基等の環状アルキル基を含む、例えば、メチル基、i−プロピル基、s−ブチル基、ドデシル基、メトキシエトキシ基、ベンジル基)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む、例えば、アリル基)、アリール基(例えば、フェニル基、p−メトキシフェニル基)ヘテロ環基(例えば2−テトラヒドフリル基、ピラニル基)、アシル基(例えばアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、アクリロイル基)、アルキル若しくはアルケニルオキシカルボニル基(例えばメキシカルボニル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基、p−メトキシフェノキシカルボニル基)、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、ブタンスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基)、ホスフィノトリル基(例えばジメトキシホスフィノ基、ジフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(例えばジエチルホスフィニル基、ジフェニルホスフィニル基)、又は−Si(R97)(R98)(R99)を表す。ここで、R97、R98、R99は同一でも異なってもよく、それぞれアルキル基(例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、ベンジル基)、アルケニル基(例えばアリル基)、アリール基(例えばフェニル基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、ブトキシ基)、アルケニルオキシ基(例えばアリルオキシ基)、又はアリールオキシ基(例えばフェノキシ基)を表す。
R91は水素原子、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、又は−Si(R97)(R98)(R99)であることが好ましい。R91が水素原子でない場合はR91の炭素数は1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましい。R97、R98、R99はアルキル基であることが好ましい。より優れた耐光性を得ることが出来ることから、R91は水素原子であることが最も好ましい。
X101は水素原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基等の環状アルキル基を含む。)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基、トリシクロアルケニル基等の環状アルケニル基を含む。)基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキル若しくはアルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキル若しくはアルケニルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル若しくはアルケニルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基又はオキシラジカル基を表す。
X102は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
式中、R101、R102、R103、R104は、水素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基)、アルケニル基(例えばアリル基)であるが、好ましくはアルキル基である。
X101は、水素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基)、アルケニル基(例えば、アリル基)、アルキルオキシ基(例えばメトキシ基、オクチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)、アルケニルオキシ基(例えばアリルオキシ基)、アルキルオキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基)、アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基、p−クロロフェノキシカルボニル基)、アシル基(例えばアセチル基、ピバロイル基、メタクリロイル基)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルキルオキシカルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ基、オクチルオキシカルボニルオキシ基)、アルケニルオキシカルボニルオキシ基(例えば、アリルオキシカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えばフェノキシカルボニルオキシ基)、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、ブタンスルホニル基)、アルケニルスルホニル基(例えば、アリルスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基)、アルキルスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基、オクタンスルフィニル基)、アルケニルスルフィニル基(例えば、アリルスルフィニル基)、アリールスルフィニル基(例えばベンゼンスルフィニル基、p−トルエンスルフィニル基)、スルファモイル基(例えばジメチルスルファモイル基)、カルバモイル基(例えばジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基)、ヒドロキシ基又はオキシラジカル基を表す。
X102は5〜7員環(例えばピペリジン環、ピペラジン環)を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
R200は1価の置換基を表し、該1価の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基等の環状アルキル基を含む。)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基、トリシクロアルケニル基等の環状アルケニル基を含む。)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む。)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールアゾ基、ヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、オキシラジカルが例として挙げられる。
R200は好ましくはヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、オキシラジカルであり、ヒドロキシル基がより好ましい。
L101はk価の連結基を表し、2価の連結基を表すことが好ましい。
L101は−OC(=O)−(CH2)p−C(=O)O−を表すことが好ましい。pは1〜20の整数を表し、好ましくは1〜10の整数である。
式中、R105、R106は水素原子、脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オクチル基、メトキシエトキシ基)、アシル基(例えばアセチル基、ピバロイル基、メタクリロイル基)、脂肪族オキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基、ヘキサデシルオキシカルボニル基)、芳香族オキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基)、脂肪族スルホニル基(例えばメタンスルホニル基、ブタンスルホニル基)、芳香族スルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基)を表し、R107は脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オクチル基、メトキシエトキシ基)、脂肪族オキシ基(例えばメトキシ基、オクチルオキシ基)、芳香族オキシ基(例えばフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基)、脂肪族チオ基(例えばメチルチオ基、オクチルチオ基)、芳香族チオ基(例えばフェニルチオ基、p−メトキシフェニルチオ基)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ基、ピバロイルオキシ基)、脂肪族オキシカルボニルオキシ基(例えばメトキシカルボニルオキシ基、オクチルオキシカルボニルオキシ基)、芳香族オキシカルボニルオキシ基(例えばフェノキシカルボニルオキシ基)、置換アミノ基(置換基としては置換可能ならばよく、例えば脂肪族基、芳香族基、アシル基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基等の置換したアミノ基)、複素環基(例えばピペリジン環、チオモルホリン環)、ヒドロキシ基を表し、可能な場合にはR105とR106、R106とR107、R105とR107は互いに結合し、5〜7員環(例えばピペリジン環、ピラゾリジン環)を形成してもよい。但し、R105、R106の両方が水素原子であることはなく、総炭素数は7以上である。
前記一般式(TS−III)で表される化合物としては、下記一般式(TS−IIIA)〜(TS−IIID)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
R111、R112の具体例としては、例えば、メチル基、メトキシカルボニルエチル基、ドデシルオキシカルボニルエチル基などが挙げられる。
R111とR112は互いに結合し、5〜7員環(例えばテトラヒドロチオフェン環、チオモルホリン環)を形成してもよい。
nは0又は2を表すことが好ましく、0を表すことがより好ましい。
本発明に用いられる前記一般式(TS−IV)で表される化合物は、特公平2−44052号の一般式(I)、特開平3−48242号公報の一般式(T)、同3−266836号公報の一般式(A)、同5−323545号公報の一般式(I)、(II)、(III)、同6−148837号公報の一般式(I)、米国特許第4933271号明細書の一般式(I)等で表される化合物を包含する。
本発明に用いられる前記一般式(TS−V)で表される化合物は、特開平3−25437号公報の一般式(I)、同3−142444号公報の一般式(I)、米国特許第4749645号明細書の一般式、同第4980275号明細書の一般式等で表される化合物を包含する。
一般式(TS−I)で表される化合物と一般式(1)で表される化合物の組み合わせが特に好ましい理由は、(TS−I)で表される化合物のX91と一般式(1)で表される化合物の2つのフェノール性水酸基が効果的な水素結合性のネットワークをつくることで近づきやすくなり、より高い効果が得られるためである。特に好ましくは、一般式(TS−IE)及び一般式(TS−IG)である。これらの化合物は、一般式(1)で表される化合物の2つのフェノール性水酸基とのネットワーク形成能が高く、より、効果を及ぼしやすいためである。更に、一般式(1)で表される化合物として、一般式(1)−3又は一般式(1)−5で表される化合物とを組み合わせることがより好ましい。理由は、−COORr基の適度な疎水性により、一般式(TS−IE)及び一般式(TS−IG)がより近づきやすくなっているためである。
一般式(TS−II)で表される化合物と一般式(1)で表される化合物の組み合わせが特に好ましい理由は、一般式(1)で表される化合物の2つのフェノール性水酸基が一般式(TS−II)で表される化合物の窒素原子と水素結合性のネットワークをつくり、一般式(TS−II)で表される化合物の材料の表面からの揮散を防止し、より長時間効果を持続させることが出来るためである。
特に好ましくは前記一般式(TS−II)で表される化合物である。特に前記一般式(TS−II)で表される化合物としては、(TS−IIb−2)で表される化合物であることが好ましい。一般式(TS−IIb−2)で表される化合物は、ラジカルトラップ能にすぐれる反面、表面からの揮散が著しいことが問題となっていたが、一般式(1)で表される化合物との組み合わせでは、表面からの揮散が防止されるため高い効果がより持続するため好ましい。更に、一般式(1)で表される化合物として、一般式(1)−3又は一般式(1)−5で表される化合物とを組み合わせることがより好ましい。理由は、−COORr基の適度な疎水性により、一般式(TS−IIb−2)で表される化合物がより近づきやすくなり,ネットワークの効果が強くなることでより揮散を防止できるためである。
本発明の紫外線吸収剤組成物は、異なる構造を有する二種類以上の前記一般式(1)で表される化合物を併用してもよいし、前記一般式(1)で表される化合物とそれ以外の構造を有する一種類以上の紫外線吸収剤(紫外線安定剤)を併用してもよい。二種類(好ましくは三種類)の紫外線吸収剤を併用すると、広い波長領域の紫外線を吸収することができる。また、二種類以上の紫外線吸収剤を併用すると、紫外線吸収剤の分散状態が安定化するという作用もある。前記一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤として任意のものを使用できる。例えば、大勝靖一監修「高分子添加剤の開発と環境対策」(シーエムシー出版、2003年)第2章、東レリサーチセンター調査研究部門編集「高分子用機能性添加剤の新展開」(東レリサーチセンター、1999年)2.3.1、などに記載されている紫外線吸収剤が挙げられる。例えば、紫外線吸収剤の構造として知られているトリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、メロシアニン系、シアニン系、ジベンゾイルメタン系、桂皮酸系、アクリレート系、安息香酸エステル系シュウ酸ジアミド系などの化合物が挙げられる。例えば、ファインケミカル、2004年5月号、28〜38ページ、東レリサーチセンター調査研究部門発行「高分子用機能性添加剤の新展開」(東レリサーチセンター、1999年)96〜140ページ、大勝靖一監修「高分子添加剤の開発と環境対策」(シーエムシー出版、2003年)54〜64ページなどに記載されている。
一般式(1)以外の構造を有する紫外線吸収剤として好ましくは、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、アクリレート系、トリアジン系の化合物である。より好ましくはベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系の化合物である。特に好ましくはベンゾトリアゾール系、トリアジン系の化合物である。
R1は、水素原子、1〜24個の炭素原子を有するアルキル、アルキル部分に1〜4個の炭素原子を有するフェニルアルキル、5〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル、又は下記一般式:
R3は、水素原子、塩素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル若しくはアルコキシ、又は−COOR6(ここで、R6は先に規定される通りである。)である。
但し、R1及びR2のうちの少なくとも1つは、水素原子以外である。]
Tは、水素原子又は1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
T1は、水素原子、塩素原子、又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル若しくはアルコキシであり、
nは1又は2であり、
nが1のときT2は、塩素原子、−OT3、又は式:
また、nが2のときT2は、式:
T4及びT5は、互いに独立して、水素原子、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、3〜18個の炭素原子を有しそして−O−又は−NT6−によって連続的炭素−炭素結合が1回又は数回中断されるアルキル、5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、1〜4個の炭素原子を有するアルキルによって置換されるフェニル、3〜8個の炭素原子を有するアルケニル、アルキル部分に1〜4個の炭素原子を有するフェニルアルキル、又は2〜4個の炭素原子を有するヒドロキシアルキルであり、
T8は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、3〜8個の炭素原子を有するアルケニル、5〜10個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、1〜4個の炭素原子を有するアルキルによって置換されるフェニル、又は、アルキル部分に1〜4個の炭素原子を有するフェニルアルキルであり、
uは1又は2であり、そしてrは1〜3の整数であり、
置換基Y1は、互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル、フェニル若しくはハロゲン、ハロゲノメチル、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、1〜18個の炭素原子を有するアルコキシ、−COO−(C1〜C18アルキル)によって置換される1〜18個の炭素原子を有するアルコキシである。
1〜12個の炭素原子を有しそして−COOH、−COOY8、−CONH2、−CONHY9、−CONY9Y10、−NH2、−NHY9、−NY9Y10、−NHCOY11、シアノ基、及び/又は−OCOY11によって置換されるアルキル;
4〜20個の炭素原子を有し、1個以上の酸素原子によって連続的炭素−炭素結合が中断されそして非置換であるか、又はヒドロキシル若しくは1〜12個の炭素原子を有するアルコキシによって置換されるアルキル、3〜6個の炭素原子を有するアルケニル、グリシジル、非置換であるか、又はヒドロキシル、1〜4個の炭素原子を有するアルキル及び/又は−OCOY11によって置換されるシクロヘキシル、アルキル部分に1〜5個の炭素原子を有しそして非置換であるか、又はヒドロキシル、塩素及び/又はメチルによって置換されるフェニルアルキル、−COY12若しくは−SO2Y13である。
mは、1、2又は3であり、
Y8は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、3〜18個の炭素原子を有するアルケニル、3〜20個の炭素原子を有し、1個以上の酸素若しくは硫黄原子又は−NT6−によって連続的炭素−炭素結合が中断され、及び/又はヒドロキシルによって置換されるアルキル、1〜4個の炭素原子を有しそして−P(O)(OY14)2、−NY9Y10、若しくは−OCOY11及び/又はヒドロキシルによって置換されるアルキル、3〜18個の炭素原子を有するアルケニル、グリシジル、又はアルキル部分に1〜5個の炭素原子を有するフェニルアルキルであり、
Y9及びY10は、互いに独立して、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、3〜12個の炭素原子を有するアルコキシアルキル、4〜16個の炭素原子を有するジアルキルアミノアルキル、若しくは5〜12個の炭素原子を有するシクロヘキシルであり、又は、Y9及びY10は、一緒になって3〜9個の炭素原子を有するアルキレン、オキサアルキレン又はアザアルキレンであってもよく、
Y11は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、2〜18個の炭素原子を有するアルケニル、又はフェニルであり、
Y12は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、2〜18個の炭素原子を有するアルケニル、フェニル、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ、フェノキシ、1〜12個の炭素原子を有するアルキルアミノ、又はフェニルアミノであり、
Y13は、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、フェニル、又はアルキル基に1〜8個の炭素原子を有するアルキルフェニルであり、
Y14は、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、又はフェニルであり、
Y15は、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン、フェニレン、又は−フェニレン−M−フェニレン−(ここで、Mは、−O−、−S−、−SO2−、−CH2−又は−C(CH3)2−である。)であり、
Y16は、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン、オキサアルキレン又はチアアルキレン、フェニレン、又は2〜6個の炭素原子を有するアルケニレンであり、
Y17は、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン、フェニレン、又はアルキル部分に1〜11個の炭素原子を有するアルキルフェニレンであり、そして
Y18は、2〜10個の炭素原子を有するアルキレン、又は4〜20個の炭素原子を有しそして酸素によって連続的炭素−炭素結合が1回若しくは数回中断されるアルキレンである。)]
また、前記一般式(TS−I)〜(TS−V)のいずれかで表される化合物の総含有量は、紫外線吸収剤組成物全体に対して、好ましくは0質量%より大きく30質量%以下であり、より好ましくは0質量%以上10質量%以下であり、特に好ましくは0.05質量%以上5質量%以下である。含有量が上記の範囲であれば耐候性向上とブリードアウト抑制が両立できるため好ましい。
本発明の紫外線吸収剤組成物は、樹脂とともに使用されることが好ましい。すなわち本発明の樹脂組成物は、前記紫外線吸収剤組成物と樹脂とを含有する。なお、本明細書では、本発明の樹脂組成物を「紫外線吸収剤組成物」と呼ぶ場合がある。
本発明の紫外線吸収剤組成物を分散する媒体はいずれのものであってもよい。例えば、水、有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液などが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて使用してもよい。
本発明の紫外線吸収剤組成物を溶解する液体はいずれのものであってもよい。例えば、水、有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液などが挙げられる。有機溶剤、樹脂、樹脂の溶液の例としては、上述の分散媒体として記載したものが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて使用してもよい。
本発明の紫外線吸収剤組成物は、様々な方法で高分子物質に含有させることができる。本発明の紫外線吸収剤組成物が高分子物質との相溶性を有する場合は、本発明の紫外線吸収剤組成物を高分子物質に直接添加することができる。高分子物質との相溶性を有する補助溶媒に、本発明の紫外線吸収剤組成物を溶解し、その溶液を高分子物質に添加してもよい。本発明の紫外線吸収剤組成物を高沸点有機溶媒やポリマー中に分散し、その分散物を高分子物質に添加してもよい。
本発明の紫外線吸収剤組成物の添加方法については、特開昭58−209735号、同63−264748号、特開平4−191851号、同8−272058号の各公報及び英国特許第2016017A号明細書を参考にできる。
本発明においては、本発明の紫外線吸収剤組成物のみで実用的には十分な紫外線遮蔽効果が得られるものの、更に厳密を要求する場合には隠蔽力の強い白色顔料、例えば酸化チタンなどを併用してもよい。また、外観、色調が問題となる時、あるいは好みによって微量(0.05質量%以下)の着色剤を併用することができる。また、透明あるいは白色であることが重要である用途に対しては蛍光増白剤を併用してもよい。蛍光増白剤としては市販のものや特開2002−53824号公報記載の一般式[1]や具体的化合物例1〜35などが挙げられる。
前記<1>ないし<4>項のホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
<6c> 前記<6a>項で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーもまた含まれる。
<14> ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
<15> 一方はヒドロキシル基末端を有するポリエーテル、ポリエステル及びポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
<20> ポリケトン。
<21> ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
<22> 一成分としてのアルデヒドと他成分としてのフェノール、尿素及びメラミンとから誘導された架橋ポリマー、例えばフェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
<23> 乾性及び非乾性アルキド樹脂。
<26> メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂を用いて架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹脂。
<28> 天然ポリマー、例えばセルロース、ゴム、ゼラチン及び化学的に変性されたそれらの同族列の誘導体、例えばセルロースアセテート、セルロースプロピオネート及びセルロースブチレート、又はセルロースエーテル、例えばメチルセルロース;並びにロジン及びそれらの誘導体。
<32> ポリシロキサン類、例えば、アメリカ合衆国特許第4259467号明細書に記載された軟質、親水性のポリシロキサン、及び、例えば、アメリカ合衆国特許第4355147号明細書に記載された硬質ポリオルガノシロキサン。
<34> エチレン性不飽和モノマー又はオリゴマー及び多不飽和脂肪族オリゴマーを含む輻射線硬化性組成物。
<35> LSE−4103[商品名、モンサント(Monsanto)社製]のようなエポキシ官能性の共エーテル化された高固形分メラミン樹脂により架橋された光安定化エポキシ樹脂のようなエポキシメラミン樹脂。
本発明の紫外線吸収剤組成物に用いられる高分子物質は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
本発明の紫外線吸収剤組成物が使用される高分子材料は、合成樹脂が使用される全ての用途に使用可能であるが、特に日光又は紫外線を含む光に晒される可能性のある用途に特に好適に使用できる。具体例としては、例えばガラス代替品とその表面コーティング材、住居、施設、輸送機器等の窓ガラス、採光ガラス及び光源保護ガラス用のコーティング材、住居、施設、輸送機器等の内外装材及び内外装用塗料、蛍光灯、水銀灯等の紫外線を発する光源用部材、精密機械、電子電気機器用部材、各種ディスプレイから発生する電磁波等の遮断用材、食品、化学品、薬品等の容器又は包装材、農工業用シート又はフィルム材、印刷物、染色物、染顔料等の退色防止剤、日焼け止めクリーム、シャンプー、リンス、整髪料等の化粧品、スポーツウェア、ストッキング、帽子等の衣料用繊維製品及び繊維、カーテン、絨毯、壁紙等の家庭用内装品、プラスチックレンズ、コンタクトレンズ、義眼等の医療用器具、光学フィルタ、プリズム、鏡、写真材料等の光学用品、テープ、インク等の文房具、標示板、標示器等とその表面コーティング材等を挙げることができる。
本発明の紫外線吸収剤組成物を用いた塗料を塗設することによって形成される被膜における紫外線吸収剤組成物の含有量は含有量(質量%)は好ましくは0.01質量%〜20質量%であり、より好ましくは0.05質量%〜20質量%であり、更に好ましくは0.05質量%〜15質量%であり、最も好ましくは、0.1〜15質量%である。
塗布後の乾燥は、塗料成分によって異なるが、自然乾燥、加熱乾燥(概ね室温〜120℃で10〜90分程度)を行うことができる。
なお、バインダー成分が、熱硬化型である場合は、加熱(一般的には100℃以上10分)することにより、紫外線や電子線硬化などの光硬化型である場合は、所望の光や電子線を照射することで、塗膜を硬化させる。
合成例1(例示化合物(1)の調製)
サリチルアミド160.0gにアセトニトリル600mLとDBU(ジアザビシクロウンデセン(1,8−diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene))356.2gを添加し溶解させた。この溶液に4−(クロロホルミル)安息香酸メチル231.7gを添加し、室温で24時間攪拌した。この反応液に水1800mLと35%塩酸170mLを添加し、得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Aを343.0g得た(収率98%)。
3つ口フラスコに、アセトキシム39.5g(1.1モル当量)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)600mL、カリウム−t−ブトキシド60.6g(1.1モル当量)を入れて室温で30分攪拌した。その後、内温を0℃とし、そこへ化合物(X−1)60g(1.0モル当量)をゆっくり滴下した。滴下後、内温を25℃まで昇温し、その温度で1時間攪拌した。
反応混合物を塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルで抽出・分液操作を行い、得られた有機相に飽和食塩水を加えて洗浄し分液した。こうして得られた有機相を、ロータリーエバポレータで濃縮して得られた残留物を化合物(X−2)の粗生成物として得た。
3つ口フラスコに、上記で得られた化合物(X−2)の粗生成物を全量を入れ、エタノール700mLと1Mの塩酸水500mLを加えて、反応混合物を内温80℃まで昇温しその温度で3時間攪拌した。
反応混合物を内温25℃まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルで抽出・分液操作を行い、得られた有機相に飽和食塩水を加えて洗浄し分液した。こうして得られた有機相を、ロータリーエバポレータで濃縮して得られた残留物を化合物(X−3)の粗生成物として得た。
3つ口フラスコに、フラスコ内を窒素ガスで満たした後に10%Pd−C(和光純薬工業社製)を6.5g添加し、エタノールを2,000mL、上記で得られた化合物(X−3)の粗成生物を全量加えて加熱・還流した。そこへギ酸55mL(3モル当量)をゆっくり滴下し、この温度で5時間攪拌した。その後反応混合物を内温25℃まで冷却し、セライトろ過を行い炉別した母液に1,5−ナフタレンジスルホン酸を105g加えて、内温を70℃まで昇温し、30分攪拌した。その後、徐々に室温まで冷却して結晶を濾別し化合物(X−4)を100g得た。収率は化合物(X−1)を出発物質として72%であった。得られた結晶は、淡茶色であった。1H NMR(重DMSO):δ6.95−6.98(1H)、δ7.02−7.04(1H)、δ7.40−7.51(3H)、δ7.90−7.95(1H)、δ8.75(1H)、δ8.85−8.88(2H)、δ9.03(2H)、δ10.89(1H)
サリチル酸300gをトルエン600mLに懸濁させ、塩化チオニル258gとDMF7mLを加え、50℃で2時間攪拌した(溶液A)。サリチルアミド299.0gにアセトニトリル900mLとDBU(ジアザビシクロウンデセン(1,8−diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene))660gを添加し溶解させた溶液に、調製した溶液Aを5℃条件下で滴下し、その後、室温下で24時間攪拌した。この反応液に35%塩酸300mLを添加し、室温で2時間攪拌した。得られた固体を濾過、水洗浄して合成中間体Cを504g得た(収率90%)。
例示化合物(m−2)100gにメタノール1000mLを加え、60℃で塩化水素ガスを24時間バブリングしながら攪拌した。室温まで冷却後、得られた固体をメタノールと水で洗浄することにより例示化合物(m−1)を99g得た(収率91%)。MS:m/z 400(M+)1H NMR(CDCl3):δ4.03(3H),δ7.05−7.13(4H),δ7.53−7.58(2H),δ7.69−7.73(1H),δ8.34−8.36(1H),δ8.54−8.56(2H),δ8.62−8.64(1H),δ9.12(1H),δ12.93(1H)λmax=353nm(EtOAc)
例示化合物(m−2)25gに2−エチルヘキサノール200gと硫酸13gを添加し、還流条件下で16時間攪拌した。室温まで冷却後、得られた固体をメタノールと水で洗浄して例示化合物(m−20)を31g得た(収率92%)。MS:m/z 498(M+)1H NMR(CDCl3):δ0.90−0.94(3H),δ1.00−1.04(3H),δ1.38−1.63(8H),δ1.77−1.83(1H),δ4.30−4.39(2H),δ7.04−7.12(4H),δ7.53−7.55(2H),δ7.57−7.58(1H),δ7.71−7.73(1H),δ8.34−8.36(2H),δ8.54−8.65(1H),δ9.16(1H),δ12.94(2H)λmax=354nm(EtOAc)
例示化合物(m−2)25gに3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール200gと硫酸13gを添加し、還流条件下で16時間攪拌した。室温まで冷却後、得られた固体をメタノールと水で洗浄して例示化合物(m−21)を32g得た(収率91%)。MS:m/z 512(M+)1H NMR(CDCl3):δ0.88−0.93(9H),δ1.07−1.08(3H),δ1.14−1.92(1H),δ1.32−1.37(1H),δ1.67−1.88(3H),δ4.40−4.45(2H),δ6.99−7.06(4H),δ7.48−7.53(2H),δ7.64−7.68(1H),δ8.29−8.32(1H),δ8.46−8.57(3H),δ9.08(1H),δ12.86(2H)λmax=354nm(EtOAc)
例示化合物(1)10gに2−エチルヘキサノール31.6g、NaOMe0.13gとキシレン100mLを添加し、減圧下90℃で6時間攪拌した。この反応液に水と酢酸エチルを添加して攪拌し、分液した有機相を濃縮した。得られた残渣をヘキサン/イソプロピルアルコール(体積比で1:10)で晶析することで例示化合物(21)を11.7g得た(収率95%)。MS:m/z 498(M+)
例示化合物(1)10gにファインオキソコール180N(日産化学化学工業製)9.8g、NaOMe0.13gとキシレン100mLを添加し、減圧下90℃で6時間攪拌した。この反応液に水と酢酸エチルを添加して攪拌し、分液した有機相を濃縮した。得られた残渣をヘキサン/イソプロピルアルコール(体積比で1:10)で晶析することで例示化合物(24)を14.5g得た(収率92%)。MS:m/z 638(M+)1H
NMR(CDCl3):δ0.75−1.90(35H),δ4.30−4.32(2H),δ7.05−7.12(4H),δ7.52−7.58(2H),δ8.25−8.27(2H),δ8.53−8.56(4H),δ12.92(2H)λmax=354nm(EtOAc)
例示化合物(1)を吸光度が1となるようにアセトニトリルに溶解させ、この溶液に70%過塩素酸(酢酸溶媒)を滴下し、pHを変化させていった。その際の溶液吸収スペクトルを測定し、λmaxにおける吸光度から各pHにおけるトリアジンフリー体とプロトン付加体の比率を計算した。その値が等しくなる点よりpKaの値を求めた。ここで、トリアジンフリー体とは、例示化合物(1)そのものを表し、プロトン付加体とは、例示化合物(1)のトリアジン環の窒素原子にプロトンが付加したものを表す。同様にして例示化合物(2)、(3)、(21)、(24)、(m−1)、(m−2)、(m−3)、(m−21)、(m−25)及び(m−20)についてpKaの値を求めた。吸収スペクトルは、島津製作所製分光光度計UV−3600(商品名)を用いて測定した。pHは、東亜電波工業製pHメーター計HM60G(商品名)を用いて測定した。なお、吸光度はそれぞれの化合物の極大吸収波長で測定した値である。結果を表1に示す。
例示化合物(2)(紫外線吸収剤)と例示化合物(TI−53)とを質量比1:1で混合し、紫外線吸収剤組成物試料101を調製した。同様にして、下記表2及び表3に示す組み合わせで試料102〜131を調製した。
得られた試料を、一般式(1)で表される化合物の濃度が6.2×10−5mol/Lとなる量で酢酸エチルに溶解し,酢酸エチル溶液を調製した。得られた酢酸エチル溶液に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カットフィルター存在下)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気製)で照度90mW/cm2、温度63℃、湿度50%の条件で光照射し、化合物の残存率が試験前の90%になるまでの時間の相対値を求めた(比較例1を100とした)。紫外線吸収剤の残存率は次式に従い計算した。
残存率(%)=100×(光照射後の吸光度)/(光照射前の吸光度)
なお、吸光度はそれぞれの化合物の波長300nm以上における極大吸収波長で測定した値である。吸光度は、U−4100スペクトロフォトメーター(商品名)(日立ハイテクノロジーズ(株)製)で測定した。結果を表2及び表3に示す。
塩化メチレンにポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(商品名:ダイヤナール(登録商標)BR−80、三菱レイヨン社製)を22質量%溶解し、バインダー溶液を調製した。次に、当該バインダー溶液に前述の紫外線吸収剤組成物試料101〜111、114、115、123〜127を下記表4に示す量(バインダー溶液の全質量に対する質量%)で添加し塗布液を調製した。ガラスを基材とし、その上に上記塗布液を200μmのブレードにより塗布し、10分間100℃で乾燥させ、膜厚50μmの被膜を形成して、フィルム試料201〜211、214、215、223〜227を作製した。これらのフィルム試料に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カットフィルター存在下)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気社製)で照度90mW/cm2、温度63℃、湿度50%の条件で光照射し、紫外線吸収剤の残存率が試験前の90%になるまでの時間の相対値をそれぞれ比較した。残存率は次式に従い計算した。
残存率(%)=100×(照射後の吸光度)/(照射前の吸光度)
なお、吸光度はそれぞれの化合物の波長300nm以上における極大吸収波長で測定した値である。吸光度は、U−4100スペクトロフォトメーター(商品名)(日立ハイテクノロジーズ(株)製)で測定した。結果を表4に示す。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(商品名:ダイヤナール(登録商標)BR−80、三菱レイヨン社製)と紫外線吸収剤組成物試料を下記表5の添加量で混合し,ベント式押出機で230℃にて溶融混合し、常法によって成形用ペレットを作製した。このペレットを80℃で3時間乾燥処理した後、射出成形機で厚さ1mmの成形板を作製した。これらの成形板に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カットフィルター存在下)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気社製)で照度90mW/cm2、温度63℃、湿度50%の条件で光照射し、紫外線吸収剤の残存率が試験前の90%になるまでの時間の相対値をそれぞれ比較した。残存率は次式に従い計算した。
残存率(%)=100×(照射後の吸光度)/(照射前の吸光度)
なお、吸光度はそれぞれの化合物の波長300nm以上における極大吸収波長で測定した値である。吸光度は、U−4100スペクトロフォトメーター(商品名)(日立ハイテクノロジーズ(株)製)で測定した。結果を下記表5に示す。
塩化メチレンにポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(商品名:ダイヤナール(登録商標)BR−80、三菱レイヨン社製)を22質量%溶解し、バインダー溶液を調製した。次に、当該バインダー溶液に前述の紫外線吸収剤組成物試料101〜111、114、115、123、124、127、129、131を下記表6に記載の濃度(バインダー溶液に対する質量%)で添加し塗布液を調製した。厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし、その上に上記塗布液を200μmのブレードにより塗布し、10分間100℃で乾燥させ、膜厚25μmの被膜を形成して、フィルム試料401〜420を作製した。これらのフィルム試料に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カットフィルター存在下)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気社製)で照度90mW/cm2、温度63℃、湿度50%の条件で500時間光照射し基材の黄変を目視で判断した。
黄変が著しい場合を×、弱い黄変が発生している場合を△、目視で黄変が判断できない場合を○と判断した。
結果を下記表6に示す。
塩化メチレンにポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(商品名:ダイヤナール(登録商標)BR−80、三菱レイヨン社製)を22質量%溶解し、バインダー溶液を調製した。次に、当該バインダー溶液に前述の紫外線吸収剤組成物試料101〜111、114、115、123〜126、128、130、131を下記表7に記載の濃度(バインダー溶液に対する質量%)で添加し塗布液を調製した。厚さ63μmのポリエチレンナフタレート(帝人デュポンフィルム社製テオネックスQタイプ)を基材とし、その上に上記塗布液を200μmのブレードにより塗布し、10分間100℃で乾燥させ、膜厚25μmの被膜を形成して、フィルム試料501〜520を作製した。これらのフィルム試料に対して、メタルハライドランプ(約290nm以下カットフィルター存在下)(商品名:アイスーパーUVテスター、岩崎電気社製)で照度90mW/cm2、温度63℃、湿度50%の条件で500時間光照射し基材の黄変を目視で判断した。
黄変が著しい場合を×、弱い黄変が発生している場合を△、目視で黄変が判断できない場合を○と判断した。
結果を下記表7に示す。
塩化メチレンにポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(商品名:ダイヤナール(登録商標)BR−80、三菱レイヨン社製)を22質量%溶解し、バインダー溶液を調製した。次に、当該バインダー溶液に下記表8に記載の紫外線吸収剤と化合物を表8に記載の質量比で含有する紫外線吸収剤組成物試料をバインダー溶液に対する質量%で、1.0質量%添加し、塗布液を調整した。ガラスを基材とし、その上に上記塗布液を200μmのブレードにより塗布し、10分間100℃で乾燥させ、膜厚20μmの被膜を形成した。得られた被膜を室温暗所で120時間静置したのち顕微鏡で紫外線吸収剤の結晶を観察した。
結晶が全く見られないものを◎、顕微鏡でのみ結晶が見られたものを○、目視で結晶が確認できたものを△とした。
Claims (17)
- 下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(TS−I)〜(TS−V)のいずれかで表される化合物のうち少なくとも1種とを含む紫外線吸収剤組成物。
[R1a、R1b、R1c、R1d及びR1eは、互いに独立して、水素原子又はヒドロキシ基を除く1価の置換基を表し、置換基のうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。R1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n及びR1pは、互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。]
〔一般式(TS−I)中、R91は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ホスフィノトリル基、ホスフィニル基、又は−Si(R97)(R98)(R99)を表す。ここで、R97、R98、及びR99は互いに同一でも異なってもよく、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、又はアリールオキシ基を表す。X91は−O−、−S−又は−N(−R100)−を表す。ここで、R100はR91と同義である。R92、R93、R94、R95、及びR96は互いに同一でも異なってもよく、それぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R91とR92、R100とR96、R91とR100は互いに結合して5〜7員環を形成していてもよい。更に、R92とR93、R93とR94が互いに結合して、5〜7員環又はスピロ環、ビシクロ環を形成してもよい。但し、R91、R92、R93、R94、R95、R96、及びR100のすべてが水素原子であることはなく、R91、R92、R93、R94、R95、R96、及びR100を含め、(TS−I)の総炭素数は9以上である。
一般式(TS−II)中、R101、R102、R103、及びR104は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアルケニル基を表し、R101とR102、R103とR104は結合し、5〜7員環を形成してもよい。X101は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルケニルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキル若しくはアルケニルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルファモイル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、又はオキシラジカル基を表す。X102は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
一般式(TS−III)中、R105及びR106は各々独立に、水素原子、脂肪族基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、又は芳香族スルホニル基を表し、R107は脂肪族基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、アシルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、置換アミノ基、複素環基、又はヒドロキシ基を表し、R105とR106、R106とR107、R105とR107は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよいが、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン骨格を形成する場合を除く。但し、R105及びR106の両方が水素原子であることはなく、R105とR106の総炭素数は7以上である。
一般式(TS−IV)中、R111及びR112は各々独立に脂肪族基を表し、該脂肪族基は更に置換基を有してもよい。R111とR112は互いに結合し、5〜7員環を形成してもよい。nは0、1、又は2を表す。但し、R111とR112の総炭素数は10以上である。
一般式(TS−V)中、R121及びR122は各々独立に脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、R123は脂肪族基、芳香族基、脂肪族オキシ基、又は芳香族オキシ基を表し、mは0又は1を表す。R121とR122、R121とR123は互いに結合し、5〜8員環を形成してもよい。但し、R121、R122、R123の総炭素数は10以上である。] - 前記一般式(1)における1価の置換基が、ハロゲン原子、置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、置換又は無置換のアルコキシカルボニル基、置換又は無置換のカルバモイル基、置換又は無置換のアルキルカルボニル基、ニトロ基、置換又は無置換のアミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のスルファモイル基、チオシアネート基、又は置換又は無置換のアルキルスルホニル基であり、置換基を有する場合の置換基がハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、チオシアネート基、又はアルキルスルホニル基である、請求項1に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記一般式(1)におけるR1cが、ハメット則のσp値が正である置換基である、請求項1又は2に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記一般式(1)におけるR1a、R1c及びR1eが水素原子を表し、R1b及びR1dが互いに独立して水素原子又はハメット則のσp値が正である置換基を表し、R1b及びR1dのうち少なくとも1つは、ハメット則のσp値が正である置換基である、請求項1又は2に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記ハメット則のσp値が、0.1〜1.2の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記ハメット則のσp値が正である置換基が、COORr、CONRs 2、シアノ基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、ニトロ基及びSO3M[Rr及びRsは各々独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。]より選択される基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記ハメット則のσp値が正である置換基がCOORr[Rrは、水素原子又は1価の置換基を表す。]である、請求項1〜4、又は6のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記一般式(1)におけるR1cがシアノ基である、請求項1〜3、5〜7のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記一般式(1)におけるR1h又はR1nが水素原子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 前記一般式(1)におけるR1g、R1h、R1i、R1j、R1k、R1m、R1n及びR1pが水素原子である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 一般式(1)で表される化合物のpKaが−5.0〜−7.0の範囲である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 一般式(1)で表される化合物の含有量が、紫外線吸収剤組成物の全質量に対して、0質量%より大きく30質量%以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 一般式(TS−I)〜(TS−V)のいずれかで表される化合物の総含有量が、紫外線吸収剤組成物の全質量に対して、0質量%より大きく30質量%以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物と、樹脂とを含有する樹脂組成物。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の紫外線吸収剤組成物と、バインダー成分とを含有する塗料。
- 請求項15に記載の塗料を硬化してなる膜。
- 基材上に、請求項15に記載の塗料を硬化してなる膜を有する、紫外線吸収部材。
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