JP2012126433A - 包装用箱とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自然にやさしいプラスチック素材の箱体形成片が使用され、組み立てやすく、包装用の箱体として十分な強度を備えた包装用箱とその製造方法を提供する。
【解決手段】シート状の生分解性樹脂組成物から打ち抜かれ、所定の位置に折り曲げ罫線18が設けられた箱体形成片12から成り、折り曲げ罫線18は、鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面を備え、開口部26の間隔が一定の筋状の溝である。折り曲げ罫線18は、箱体形成片12の輪郭線上の異なる点を結ぶ位置に設けられ、その長さ方向の両側端部28の底部は、V字状断面の先端底部30よりも浅い平坦底部32になっている。生分解性樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物である。
【選択図】図2

Description

この発明は、折り曲げ罫線が設けられたプラスチック製の箱体形成片により組み立てられる包装用箱とその製造方法に関する。
従来、折り曲げ罫線が設けられたプラスチック製の箱体形成片により組み立てられる包装用箱がある。折り曲げ罫線は、箱体形成片を折り曲げて包装用箱を組み立てるときに折り曲げ易くするために設けられる罫線である。
プラスチックの素材は、一般に、シート状に成形するときの成形容易性や折り起こしに耐える柔軟性などの観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の石油系樹脂が多く使用されていた。また、包装用の箱体としての強度や折り起こし部分の耐久性を確保するためには、素材の選択だけでなく、折り曲げ罫線の形態を適正化することも重要であり、様々な形態の折り曲げ罫線が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されている折り曲げ罫線入りプラスチックシートは、折り曲げ罫線が該罫線の延長線上の端部から所定の範囲を残して付設され、さらに、付設されていない部分に折り曲げ罫線と同一延長線上に押罫線が付設されている。このプラスチックシートは、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等の樹脂組成物を硬質又は半硬質状のシートに成形したものが使用され、折り曲げ罫線の実施例(図2、図3)として、鋭角に窪んだV字状断面を有する折り曲げ用罫線と、該罫線の延長線上に浅く窪んだ折り曲げ用押罫線とが併設された構成が開示されている。
この折り曲げ罫線の形成は、一般に、平坦な受け台上にプラスチックシートを敷き、刃先が所定の形状に加工された罫線刃を、プラスチックシート表面に押圧することによって形成される。例えば、特許文献1の実施例(図2、図3)のような折り曲げ罫線を形成する場合、折り曲げ用罫線を形成する刃先部分は、鋭角のV字状に形成した薄板状の罫線刃とし、両端部の折り曲げ用押罫線を形成する刃先部分は、刃先を切除した等脚台形状に形成する。そして、この罫線刃の刃先でプラスチックシートを押圧すると、押圧された部分の組織が横方向に押しやられて刃先が食い込み肉厚が薄くなる。この後、罫線刃を取り除くと、そこに窪んだ痕である折り曲げ罫線が形成される。
特開2000−218715号公報
特許文献1のように、石油系樹脂のプラスチックシートを用いて包装用箱を構成すると、埋め立て廃棄する場合に、微生物等により自然に分解されることが無く、環境負荷が大きいという問題があり、自然にやさしい素材への転換が求められていた。
近年、石油系樹脂に代わる素材として、自然界に生息する微生物の働きで分解可能な熱可塑性樹脂である生分解性樹脂組成物が注目されている。しかし、生分解性樹脂組成物は、ポリプロピレン等の石油系樹脂に比べ柔軟性に劣ると言う問題があった。従って、生分解性樹脂組成物で成るプラスチックシートを用いて、特許文献1の実施例(図2、図3)と同様の折り曲げ罫線を形成しても、良好な包装用箱が形成できないものであった。
これは、上述したように生分解性樹脂組成物はポリプロピレン等に比べて硬いので、プラスチックシートに、鋭角のV字状に形成された罫線刃を押圧すると、罫線刃の誤差や微振動、ストローク等のばらつきにより、鋭角な刃先が容易にプラスチックシートに深く入り込み、切り残し部の肉厚が過剰に薄くなってしまいやすいということがあった。そして、これを包装用箱に組み立てると、一定の強度を確保することができないものであった。これに対して、あらかじめ罫線刃の誤差等を想定し、切り残し部を厚めに設定することも考えられるが、切り残り部の肉厚が全体的に厚くなるので、包装用箱に組み立てるとき折り曲げにくくなってしまうという問題がある。
この発明は、上記背景技術に鑑みて成されたもので、自然にやさしいプラスチック素材の箱体形成片を用いて、組み立てやすく、包装用の箱体として十分な強度を備えた包装用箱とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、シート状の生分解性樹脂組成物から打ち抜かれ、所定の位置に折り曲げ罫線が設けられた箱体形成片から成り、前記折り曲げ罫線は、開口部の間隔が一定の筋状の溝であって、鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面を有している包装用箱である。
前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線上の異なる点を結ぶ位置に設けられ、その長さ方向の両側端部の底部は、前記V字状断面の先端底部よりも浅く設けられているものである。
または、前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線に沿って、複数の貫通穴が設けられているものでも良い。また、前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線と平行に、貫通穴が設けられているものでも良い。
その他、前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線に沿って、複数のV字状断面の窪みが設けられているものでも良い。
また、前記生分解性樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物である。
また本発明は、シート状の生分解性樹脂組成物から打ち抜かれ、所定の位置に折り曲げ罫線が設けられた箱体形成片から成る包装用箱の製造方法であって、鈍角の刃先を有する罫線刃を前記箱体形成片に押し付けて、鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面を有した折り曲げ罫線を形成し、前記箱体形成片を前記折り曲げ罫線で折り曲げて形成する包装用箱の製造方法である。
本発明によれば、生分解性樹脂組成物から成る箱体形成片が使用されているので、廃棄する際も自然にやさしく、折り曲げ罫線を上記のような形態にすることにより、罫線刃の微振動や、罫線刃の寸法誤差やストロークのばらつき等が生じても、比較的硬い素材の箱体形成片に対して食い込みすぎず、良好な折り曲げ罫線を形成することができる。これにより、組み立て時に折り曲げやすく、かつ、包装用の箱体として十分な強度と折り起こし部分の耐久性を備えた折り曲げ罫線を実現することができる。
この発明の一実施形態の包装用箱を示す斜視図である。 この実施形態包装用箱の箱体形成片に設けられた折り曲げ罫線を示す平面図である。 図2のA−A断面図(a)、B−B断面図(b)である。 罫線刃を示す斜視図(a)と、罫線刃で箱体形成片を押圧する動作を説明する側面図である。 この発明の他の実施形態の箱体形成片に設けられた折り曲げ罫線を示す平面図である。 図5のA−A断面図(a)、B−B断面図(b)である。 この発明のさらに他の実施形態の箱体形成片に設けられた折り曲げ罫線を示す平面図である。 図7のA−A断面図(a)、B−B断面図(b)である。 この発明のさらに他の実施形態の箱体形成片に設けられた折り曲げ罫線を示す平面図である。 図9のA−A断面図(a)、B−B断面図(b)である。
以下、この発明の包装用箱の一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の包装用箱10は、図1に示すように、ブランクシートから打ち抜かれた箱体形成片12により組み立てられる。
箱体形成片12は、略矩形の側面14a〜14dが互いに平行に連接して形成され、さらに側面14dの側縁部には糊付片16が設けられている。側面14a〜14d、糊付片16は、それぞれ折り曲げ罫線18aで区切られ、組み立てられると、図1に示すように、折り曲げ罫線18aを外側にしてほぼ直角に折り曲げられ、糊付片16の表面が側面14aの裏面に糊付けされて矩形の筒状体を形成する。
側面14a,14cの、4つの側面14a〜14dの連接方向に対して直角な方向の両側縁部には、側面フラップ20が設けられ、それぞれ折り曲げ罫線18bで区切られている。また、側面14dの、4つの側面14a〜14dの連接方向に対して直角な方向の両側縁部には、蓋片22と差し込み片24とが連接され、それぞれ折り曲げ罫線18cで区切られている。側面フラップ20、蓋片22及び差し込み片24は、組み立てられると、折り曲げ罫線18b,18cを外側にしてほぼ直角に折り曲げられ、側面14a〜14dで成る矩形の筒状体の開口部を開閉自在に塞ぐ。
箱体形成片12は、シート状の生分解性樹脂組成物である。生分解性樹脂組成物としては、生分解性樹脂、グリセリンのエチレンオキサイド付加物の酢酸エステル、エチレンオキサイドの付加モル数が3〜10のポリエチレングリコールジアセテート、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、及び1,3,6−ヘキサトリカルボン酸とブチルジグリコールとのエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の可塑剤、及びエチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド及びヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミドから選ばれる少なくとも1種の結晶核剤を、該生分解性樹脂の融点(Tm)以上で混合する工程と、生分解性樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)以上Tm未満の温度で熱処理する工程とを経て製造されたものが好ましい。
さらに詳しく述べると、上記の生分解性樹脂は、自然界において微生物が関与して低分子化合物に分解される生分解性を有していればよく、例えば、ポリヒドロキシブチレート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸樹脂、ポリリンゴ酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリ(2−オキセタノン)等の脂肪族ポリエステル;ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレンアジペート/テレフタレート等の脂肪族芳香族コポリエステル;デンプン、セルロース、キチン、キトサン、グルテン、ゼラチン、ゼイン、大豆タンパク、コラーゲン、ケラチン等の天然高分子と上記の脂肪族ポリエステルあるいは脂肪族芳香族コポリエステルとの混合物等が挙げられる。
中でも、加工性、経済性、大量に入手でき、かつ物性の点からポリ乳酸樹脂が好適である。ここで、ポリ乳酸樹脂とは、ポリ乳酸、又は乳酸とヒドロキシカルボン酸とのコポリマーである。ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸等が挙げられ、グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸が好ましい。好ましいポリ乳酸の分子構造は、L−乳酸又はD−乳酸いずれかの単位80〜100モル%とそれぞれの対掌体の乳酸単位0〜20モル%からなるものである。また、乳酸とヒドロキシカルボン酸とのコポリマーは、L−乳酸又はD−乳酸いずれかの単位85〜100モル%とヒドロキシカルボン酸単位0〜15モル%からなるものである。これらのポリ乳酸樹脂は、L−乳酸、D−乳酸及びヒドロキシカルボン酸の中から必要とする構造のものを選んで原料とし、脱水重縮合することにより得ることができる。好ましくは、乳酸の環状二量体であるラクチド、グリコール酸の環状二量体であるグリコリド及びカプロラクトン等から必要とする構造のものを選んで開環重合することにより得ることができる。ラクチドにはL−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラクチド及びD−ラクチドとL−ラクチドとのラセミ混合物であるDL−ラクチドがある。ここではいずれのラクチドも用いることができるが、主原料は、D−ラクチド又はL−ラクチドが好ましい。
生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂の場合、可塑剤は、可塑化効率の観点から、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物であり、分子中に2個以上のエステル基を有し、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物が好ましく、分子中に2個以上のエステル基を有する多価アルコールエステル又は多価カルボン酸エーテルエステルで、エステルを構成するアルコール成分の水酸基1個当たりエチレンオキサイドを平均0.5〜5モル付加した化合物がより好ましい。エステルを構成するアルコール成分は、生分解性樹脂との相溶性と可塑化効率、耐揮発性の観点から、好ましくは炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均1〜4モル、さらに好ましくは2〜3モル付加した化合物である。また、可塑化効率の観点からアルキレンオキサイドはエチレンオキサイドが好ましい。可塑剤に含まれるアルキル基、アルキレン基等の炭化水素基の炭素数、例えばエステル化合物を構成する多価アルコールや多価カルボン酸の炭化水素基の炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。また可塑剤のエステル化合物を構成するモノカルボン酸、モノアルコールの炭素数は、相溶性の観点から1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましく、1〜2がさらにより好ましい。
本発明に用いられる可塑剤は、分子中に2個以上のエステル基を有していれば、生分解性樹脂との相溶性に優れ、分子中に2〜4個のエステル基を有することが好ましい。また、エステルを構成するアルコール成分の少なくとも1種が水酸基1個当たり炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを平均0.5モル以上付加したものであれば、生分解性樹脂に対して十分な可塑性を付与することができ、平均5モル以下付加したものであれば、耐ブリード性の効果が良好となる。
また、耐揮発性の観点から、本発明に用いられる可塑剤で2個以上のエステル基のうち、平均0〜1.5個は芳香族アルコールから構成されるエステル基を含有してもよい。同じ炭素数の脂肪族アルコールに比べて芳香族アルコールの方が生分解性樹脂に対する相溶性に優れるため、耐ブリード性を保ちつつ、分子量を上げることができる。可塑化効率の観点から平均0〜1.2個、更に0〜1個が芳香族アルコールから構成されるエステル基であることが好ましい。芳香族アルコールとしてはベンジルアルコール等が挙げられ、可塑剤としては、アジピン酸と、ジエチレングリコールモノメチルエーテル/ベンジルアルコール=1/1混合ジエステル等が挙げられる。
本発明に用いられる可塑剤の平均分子量は耐ブリード性及び耐揮発性の観点から、好ましくは250〜700であり、より好ましくは300〜600であり、更に好ましくは350〜550であり、特に好ましくは400〜500である。尚、平均分子量は、JIS K0070に記載の方法で鹸化価を求め、次式より計算で求めることができる。
平均分子量=56108×(エステル基の数)/鹸化価
生分解性樹脂組成物の成形性及び耐衝撃性に優れる観点から、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜9モル付加物とのエステル、酢酸とジグリセリンのプロピレンオキサイド平均4〜12モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜9のポリエチレングリコールとのエステル等の多価アルコールのアルキルエーテルエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜4のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル等の多価カルボン酸とポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがより好ましい。生分解性樹脂組成物の成形性、耐衝撃性及び可塑剤の耐ブリード性に優れる観点から、酢酸とグリセリンのエチレンオキサイド平均3〜6モル付加物とのエステル、酢酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が4〜6のポリエチレングリコールとのエステル、コハク酸とエチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜3のポリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、アジピン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステル、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸とジエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルがさらに好ましい。また、生分解性樹脂組成物の成形性、耐衝撃性及び可塑剤の耐ブリード性、耐揮発性及び耐刺激臭の観点から、コハク酸とトリエチレングリコールモノメチルエーテルとのエステルが特に好ましい。
さらに、生分解性樹脂がポリ乳酸樹脂の場合、結晶核剤は、ヒドロキシ脂肪酸エステル、分子中に水酸基とアミド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。上記ヒドロキシ脂肪酸エステルとしては、結晶化速度及び生分解性樹脂との透明性を向上させる観点から、脂肪酸の炭素数が12〜22のヒドロキシ脂肪酸エステルが好ましく、分子中に水酸基を2つ以上有し、エステル基を2つ以上有するヒドロキシ脂肪酸エステルがより好ましい。具体例としては、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸ジグリセライド、12−ヒドロキシステアリン酸モノグリセライド、ペンタエリスリトール−モノ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−ジ−12−ヒドロキシステアレート、ペンタエリスリトール−トリ−12−ヒドロキシステアレート等のヒドロキシ脂肪酸エステルが挙げられる。生分解性樹脂成形体の透明性、成形性、耐熱性、耐衝撃性及び結晶核剤の耐ブルーム性の観点から、12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライドが好ましい。
上記分子中に水酸基とアミド基を有する化合物としては、生分解性樹脂組成物の結晶化速度、透明性の観点から、水、酸基を有する脂肪族アミドが好ましく、分子中に水酸基を2つ以上有し、アミド基を2つ以上有する脂肪族アミドがより好ましい。具体例としては、12−ヒドロキシステアリン酸モノエタノールアミド等のヒドロキシ脂肪酸モノアミド、メチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のヒドロキシ脂肪酸ビスアミド等が挙げられる。生分解性樹脂組成物の透明性、成形性、耐熱性、耐衝撃性及び耐ブルーム性の観点から、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のアルキレンビスヒドロキシステアリン酸アミドが好ましく、エチレンビス12−ヒドロキシステアリン酸アミドがより好ましい。
結晶核剤の融点は、混練時の結晶核剤の分散性を向上させ、また生分解性樹脂の結晶化速度、透明性を向上させる観点から、65℃以上が好ましく、70〜220℃がより好ましく、80〜190℃が更に好ましい。
箱体形成片12に設けられる各折り曲げ罫線18a,18b,18c(以下、総称して折り曲げ罫線18と表す)は、箱体形成片12の輪郭線上の異なる2点を直線的に結ぶように設けられた筋状の溝であり、図2、図3に示すように、開口部の間隔が一定であって角度αで窪んだV字状断面を有し、開口部26の間隔がβである。そして、その筋状の溝の長さ方向の両側端部28には、V字状断面の頂部である先端底部30よりも浅い平坦底部32が設けられている。角度αは鈍角であり、好ましくは90〜120度の範囲、より好ましくは92〜98度の範囲である。
折り曲げ罫線18は、図4に示すように、平坦な受け台34上にシート状の生分解性樹脂組成物であるブランクシートを打ち抜いた箱体形成片12を敷き、薄板状の罫線刃38を箱体形成片12の表面に押圧することによって形成される。ここでは、罫線刃38は、折り曲げ用罫線18のV字状断面の先端底部30を形成するため、刃先40は、角度がα程度のV字状に形成されている。さらに、折り曲げ用罫線18の両側端部28に平坦底部32を形成するため、刃先40の両側端部が面取りされ、平坦部40aが設けられている。
罫線刃38は、図示しない駆動装置によって駆動され、刃先40及び平坦部40aで箱体形成片12の表面を押圧する。すると、箱体形成片12は、押圧された部分の組織が横方向に伸びて肉厚が薄くなりながら刃先40が所定の深さまで食い込む。このとき、罫線刃38の先端位置の寸法誤差や微振動、ストロークのばらつき等の影響は刃先40の鈍角である緩やかな傾斜面で分散され、箱体形成片12が石油系樹脂よりもやや硬い素材であっても、自身の柔軟性で十分に吸収できるので、狙いの深さ以上に食い込むことはない。その後、罫線刃を取り除くと、図2、図3に示すようなV字状に窪んだ痕である折り曲げ罫線18が形成される。
このように、箱体形成片12は、折り曲げ罫線18を形成する工程で罫線刃38の加工位置に誤差が生じても、刃先40が必要以上に深く入り込んで箱体形成片12の肉厚が過剰に薄くなることがなく、所望の深さの先端底部30を有する折り曲げ罫線18を安定に形成することができる。
箱体形成片12から包装用箱10を組み立てるとき、側面14a〜14d、糊付片16、側面フラップ20、蓋片22、差し込み片24は、それぞれ折り曲げ罫線18を外側にしてほぼ直角に折り曲げられる。上記のように、折り曲げ罫線18に適正な先端底部30が形成されているので、適度な硬さで容易に折り曲げることができ、簡単に破断してしまうこともない。
両側端部28の平坦底部32の部分は、箱体形成片12の先端底部30の部分よりも肉厚が厚くなっており、組み立てられた包装用箱10の耐衝撃性を向上させる働きをする。例えば、包装用箱10を床等に落下させて衝撃が加わったとき、通常は、折り曲げ罫線18の両側端部28から破断が発生するが、平坦底部32によって両端部28の肉厚が厚くなっているので破断が発生しにくい。平坦底部32の長さは、一定以上の耐衝撃性を実現する範囲で短めに設定し、先端底部30による折り曲げ易さを妨げないようにすることが好ましい。
以上説明したように、包装用箱10は、シート状の生分解性樹脂組成物である箱体形成片12が使用されているので、廃棄する際にも環境負荷が小さい。しかも、折り曲げ罫線18を上記のような形態にすることにより、必要以上に深く折り曲げ罫線18を形成することがなく、組み立て時には折り曲げやすく、かつ、包装用の箱体として十分な強度と折り起こし部分の耐久性を備えた折り曲げ罫線18を実現することができる。さらに、折り曲げ罫線18の開口部26の間隔が一定のため、見た目がすっきりしており、例えば、化粧品などの包装用箱のようにデザイン性が重視される用途にも適している。
なお、この発明の包装用箱は、上記実施形態に限定されるものではなく、図5、図6に示すように、折り曲げ罫線18は、箱体形成片12の輪郭線付近を除いて設けられ、輪郭線付近に達した折り曲げ罫線18の延長線に沿って、複数の貫通穴42が設けられているものでも良い。または、折り曲げ罫線18は、図7、図8に示すように、箱体形成片12の輪郭線付近を除いて設けられ、輪郭線付近に達した折り曲げ罫線18の延長線と平行に、貫通穴44が設けられているものでも良い。さらに、図9、図10に示すように、折り曲げ罫線18は、箱体形成片12の輪郭線付近を除いて設けられ、輪郭線付近に達した折り曲げ罫線18の延長線に沿って、折り曲げ罫線18と等しい鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面の窪み46等を有したものでも良い。これらの構成により、耐衝撃性やその他の機能をより向上させたりして、その包装用箱の用途に合わせたものとすることができる。
さらに、例えば、折り曲げ罫線の両側端部の肉厚を薄くしなくても折り曲げ易さの面で問題がなければ、折り曲げ罫線を箱体形成片の輪郭線から内側に入った領域に設け、平坦底部を省略する構造にすることで、包装用箱の耐衝撃性をさらに向上させてもよい。
また、平坦底部は、V字状断面の先端底部よりも浅い底部であって、折り曲げ罫線の両側端部の肉厚が適度に厚くなるように設けられていれば、緩やかな曲面状に設けてもよい。
10 包装用箱
12 箱体形成片
18,18a,18b,18c 折り曲げ罫線
26 開口部
28 端部
30 先端底部
32 平坦底部
38 罫線刃
40 刃先

Claims (7)

  1. シート状の生分解性樹脂組成物から打ち抜かれ、所定の位置に折り曲げ罫線が設けられた箱体形成片から成り、
    前記折り曲げ罫線は、開口部の間隔が一定の筋状の溝であって、鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面を備えたことを特徴とする包装用箱。
  2. 前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線上の異なる点を結ぶ位置に設けられ、
    その長さ方向の両側端部の底部は、前記V字状断面の先端底部よりも浅く設けられている請求項1記載の包装用箱。
  3. 前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線に沿って、複数の貫通穴が設けられている請求項1記載の包装用箱。
  4. 前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線と平行に、貫通穴が設けられている請求項1記載の包装用箱。
  5. 前記折り曲げ罫線は、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて設けられ、前記輪郭線付近に達した前記折り曲げ罫線の延長線に沿って、複数のV字状断面の窪みが設けられている請求項1記載の包装用箱。
  6. 前記生分解性樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂、可塑剤及び結晶核剤を含有するポリ乳酸樹脂組成物である請求項1乃至5のいずれか記載の包装用箱。
  7. シート状の生分解性樹脂組成物から打ち抜かれ、所定の位置に折り曲げ罫線が設けられた箱体形成片から成る包装用箱の製造方法において、
    鈍角の刃先を有する罫線刃を前記箱体形成片に押し付けて、鈍角状の頂部を有して窪んだV字状断面を備えた折り曲げ罫線を、前記箱体形成片の輪郭線付近を除いて形成し、前記箱体形成片を前記折り曲げ罫線で折り曲げて形成することを特徴とする包装用箱の製造方法。
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