JP2012126300A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ショルダー横溝の溝底での耐クラック性能を向上させる。
【解決手段】トレッドゴム2Gは、トレッド外面2nに露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部9と、このキャップゴム部9のタイヤ半径方向内方に配されかつキャップゴム部9よりも低発熱性のゴムからなるベースゴム部10とを含むだ空気入りタイヤである。ベースゴム部10のタイヤ軸方向の外端10tは、ベルト層7の最も外側に配された外側ベルトプライ7Sのタイヤ軸方向の外端7tからタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられる。キャップゴム部9は、外側ベルトプライ7Sの外端7tよりもタイヤ軸方向内側の位置からトレッド部2の接地端Teまでのびるショルダー横溝12がタイヤ周方向に隔設される。ショルダー横溝12の溝底面12aと外側ベルトプライ7Sの前記外端7tとの間の最小ゴム厚さL1が1.0〜2.5mmである。
【選択図】図1
【解決手段】トレッドゴム2Gは、トレッド外面2nに露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部9と、このキャップゴム部9のタイヤ半径方向内方に配されかつキャップゴム部9よりも低発熱性のゴムからなるベースゴム部10とを含むだ空気入りタイヤである。ベースゴム部10のタイヤ軸方向の外端10tは、ベルト層7の最も外側に配された外側ベルトプライ7Sのタイヤ軸方向の外端7tからタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられる。キャップゴム部9は、外側ベルトプライ7Sの外端7tよりもタイヤ軸方向内側の位置からトレッド部2の接地端Teまでのびるショルダー横溝12がタイヤ周方向に隔設される。ショルダー横溝12の溝底面12aと外側ベルトプライ7Sの前記外端7tとの間の最小ゴム厚さL1が1.0〜2.5mmである。
【選択図】図1
Description
本発明は、ベースゴム部の配設位置等を改善することで、転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ショルダー横溝の溝底での耐クラック性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤの転がり抵抗性能とグリップ性能との両立を図るため、トレッドゴムが、グリップ性能に優れたゴムと低発熱性のゴムとの2層構造をなすタイヤが提案されている。具体的には、図4に示されるように、トレッドゴムtgは、グリップ性能に優れたゴム(損失正接が相対的に大きいゴム)からなりかつ、トレッド外面tnに露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部tcと、このキャップゴム部tcのタイヤ半径方向内方に配された低発熱性のゴム(損失正接が相対的に小さい高弾性のゴム)からなるベースゴム部tbとを具えている。
しかしながら、上述のトレッドゴムtgを具えたタイヤtは、ベースゴム部tbがキャップゴム部tcと同じ幅で配設されていたため、ベルト層の最も外側に配された外側ベルトプライbsのタイヤ軸方向の外端btの近傍位置において、キャップゴム部tcのゴム厚さta1が小さくなる傾向がある。特に、タイヤtが、外側ベルトプライbsの前記外端btよりもタイヤ軸方向の内側の位置からタイヤ軸方向の外側にのびるショルダー横溝ysを有する場合、その溝底位置では、粘性に優れかつクラックし難いキャップゴム部tcのゴム厚さtaが非常に小さくなる一方、高弾性のベースゴムtbの比率が高まる傾向がある。これにより、ショルダー横溝ysの溝底にクラックが発生し易いという問題があった。関連する技術として次のものがある。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、低発熱性のゴムからなるベースゴム部の配設位置等を改善することで、転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ショルダー横溝の溝底での耐クラック性能を向上しうる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつ前記トレッド部の内側に配された少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、前記ベルト層の外側に配されたトレッドゴムとを含む空気入りタイヤであって、前記トレッドゴムは、トレッド外面に露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部と、このキャップゴム部のタイヤ半径方向内方に配されかつ前記キャップゴム部よりも低発熱性のゴムからなるベースゴム部とを含み、正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、前記ベースゴム部のタイヤ軸方向の外端は、前記ベルト層の最も外側に配された外側ベルトプライのタイヤ軸方向の外端からタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられ、前記キャップゴム部には、前記外側ベルトプライの前記外端よりもタイヤ軸方向内側の位置からタイヤ軸方向外側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設され、該ショルダー横溝の溝底面と前記外側ベルトプライの前記外端との間の最小ゴム厚さL1が1.0〜2.5mmであることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記ベースゴム部のタイヤ軸方向長さは、前記キャップゴム部のタイヤ軸方向長さの70〜85%である請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記ベースゴム部の前記外端は、前記ショルダー横溝のタイヤ半径方向の内方領域よりもタイヤ軸方向内側に設けられる請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、トレッドゴムが、トレッド外面に露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部と、このキャップゴム部のタイヤ半径方向内方に配されかつ前記キャップゴム部よりも低発熱性のゴムからなるベースゴム部とを含む。このような低発熱性のベースゴム部は、ヒステリシスロスが小さく抑えられるため、タイヤの転がり抵抗性能を向上させる。
また、本発明の空気入りタイヤは、ベースゴム部のタイヤ軸方向の外端は、前記ベルト層の最も外側に配された外側ベルトプライのタイヤ軸方向の外端からタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられる。さらに、前記キャップゴム部は、前記外側ベルトプライの前記外端よりもタイヤ軸方向内側の位置からタイヤ軸方向外側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設され、該ショルダー横溝の溝底面と前記外側ベルトプライの前記外端との間の最小ゴム厚さL1が1.0〜2.5mmに形成される。このような空気入りタイヤは、ショルダー横溝の溝底と外側ベルトプライの外端との間において、ベースゴム部に比して相対的に高発熱性、即ち粘性の高いグリップ性能に優れたキャップゴム部のゴムの厚さが十分に確保されるため、ショルダー横溝の溝底でのクラックの発生が長期に亘って抑制される。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1が正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規状態を示す。また、特に断りがない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値とする。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1が正規リム(図示せず)にリム組みされかつ正規内圧が充填されしかも無負荷である正規状態を示す。また、特に断りがない場合、タイヤ1の各部の寸法等は、この正規状態で測定された値とする。
ここで、前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMAであれば "標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"とする。また、前記「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつ前記トレッド部2の内側に配されたベルト層7と、該ベルト層7のタイヤ半径方向の外側に配されたトレッドゴム2Gとを含んで構成され、本実施形態では、乗用車用の空気入りタイヤが示されている。なお、図1には、タイヤの右半分断面しか示されていないが、本実施形態のタイヤ1は、その内部構造に関して、タイヤ赤道Cにおいて実質的に左右対称構造を有している。
前記カーカス6は、一対のビードコア5、5間をトロイド状に跨る本体部6aと、この本体部6aの両側に連なりかつ前記ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを有する少なくとも1枚(本実施形態では1枚)のカーカスプライ6Aからなる。カーカスプライ6Aは、ほぼ平行に配列されたカーカスコードがトッピングゴムで被覆されるとともに、該カーカスコードがタイヤ赤道C方向に対して例えば75〜90°の角度で傾けられている。
前記ベルト層7は、少なくとも2枚、本実施形態では、タイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、内側ベルトプライ7Aが、最も外側に配される外側ベルトプライ7Bに比べて幅広に形成される。また、外側ベルトプライ7Bのタイヤ軸方向幅W2は、例えば接地幅TWの85〜105%程度に設定される。また、各ベルトプライ7A、7Bは、それぞれタイヤ赤道Cに対して15〜40°の角度の範囲で傾けられた高弾性のベルトコードを有し、かつ、各ベルトプライ7A、7Bは、前記ベルトコードが互いに交差する向きに重ねられている。なお、ベルトプライ7A、7Bは、互いの幅中心をともにタイヤ赤道Cに揃えて重ねられている。
図1及び2に示されるように、前記トレッドゴム2Gは、トレッド外面2nに露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部9と、このキャップゴム部9のタイヤ半径方向内方でトレッド幅方向にのびるベースゴム部10とを少なくとも含んで構成される。なお、本実施形態のトレッドゴム2Gは、タイヤ軸方向の両端部に、断面略三角形状をなすウイングゴム部11が配され、サイドウォール部3に連なっている。
また、トレッドゴム2Gには、タイヤ周方向にのびる複数本の縦溝8と、タイヤ周方向に隔設された複数本のショルダー横溝12とが設けられる。これらの各溝は、いずれもベースゴム部10に達することなく、キャップゴム9の内部で溝底が終端している。これにより、縦溝8及びショルダー横溝12の溝底面は、キャップゴム部9で形成される。
前記ショルダー横溝12は、前記外側ベルトプライ7Sのタイヤ軸方向の外端7tよりもタイヤ軸方向内側の位置から少なくともトレッド部2の接地端Teまでのびている。ショルダー横溝12のタイヤ軸方向の内端12iから接地端Teまでの長さW5は、例えば接地幅TWの10〜30%に形成されている。なお、図1に示されるように、ショルダー横溝12の接地端Teでの溝深さD1は、例えば6.0〜8.0mm程度に形成されるのが望ましい。
前記キャップゴム部9は、トレッドゴム2Gの主要部をなし、好ましくは、トレッド部2の接地端Te、Te間のタイヤ軸方向距離である接地幅TWの100%以上の幅で途切れることなくトレッド幅方向に延在しているのが望ましい。本実施形態のキャップゴム部9は、接地端Teをタイヤ軸方向外側に超えるタイヤ軸方向の幅W4を有している。
なお、前記「接地端Te」は、正規状態の空気入りタイヤ1に正規荷重を負荷しかつキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。また、前記「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"とするが、タイヤが乗用車用である場合には前記各荷重の88%に相当する荷重とする。
また、キャップゴム部9は、ベースゴム部10よりも高発熱性のゴムからなる。このようなキャップゴム部9は、グリップ性能に優れ、ひいては操縦安定性能等を高く維持できる。また、キャップゴム部9は、相対的に粘性が大きいため、ひび割れし難く、耐クラック性能を高く確保できる点でも望ましい。
上述の作用効果を効果的に発揮させるために、キャップゴム部9の損失正接tanδ1は、好ましくは0.16以上、より好ましくは0.19以上が望ましい。他方、キャップゴム部9の損失正接tanδ1は、過度に大きくなると、転がり抵抗が大幅に悪化するおそれがあるので、好ましくは0.25以下、より好ましくは0.22以下が望ましい。
本明細書において、損失正接tanδは、粘弾性スペクトロメータを用いて、測定温度70℃、周波数10Hz、初期伸長歪10%及び片振幅1%にて測定される値とする。
また、上述のようなキャップゴム部9に用いられるゴムポリマーとしては、例えばジエン系ゴムが好ましく、より具体的には天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどの1種又は2種以上をブレンドして用いることができる。
前記ベースゴム部10は、グリップ性能を考慮する必要がないため、キャップゴム部9よりも低発熱性のゴムが用いられる。このようなベースゴム部10は、ヒステリシスロスを小さくしてトレッド部2の内部の発熱を抑制し、タイヤ1の転がり抵抗性能を向上させる。このような観点より、前記ベースゴム部10の損失正接tanδ2は、好ましくは0.10以下、より好ましくは0.08以下が望ましい。なお、前記損失正接tanδ2は、過度に小さくなると、乗心地性が低下するという傾向があるため、好ましくは0.04以上、より好ましくは0.06以上が望ましい。
また、このようなベースゴム部10に用いられるゴムポリマーとしては、前記キャップゴム部と同じものが採用できる。
図2に示されるように、ベースゴム部10は、タイヤ軸方向の外端10t、10t間をトレッド幅方向に途切れることなくのびている。このベースゴム部10の外端10tは、外側ベルトプライ7Sの前記外端7tからタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられる。即ち、前記外側ベルトプライの外端7tとベースゴム部の外端10tとのタイヤ軸方向の距離W1が5mm未満の場合、図4で示したように、この外端7tの近傍においてベルト層7とショルダー横溝12の溝底面12aとの間に形成されるキャップゴム部9の厚さが小さくなり、ショルダー横溝12の溝底にクラックが生じ易くなる。逆に、前記距離W1が20mmを超える場合、ベースゴム部10のタイヤ軸方向の幅が小さくなりすぎ、転がり抵抗性能が低下する。このような観点より、前記距離W1は、好ましくは10mm以上が望ましく、また好ましくは15mm以下が望ましい。
また、外側ベルトプライ7Bの外端7tの近傍位置においては、走行時の遠心力や内圧充填によって、外側ベルトプライ7Bの外端7tが半径方向外側に動きやすい。このような外端7tの動きは、ショルダー横溝12の溝底面12aに引張ひずみを与え、クラックを助長し易い。そこで、本発明では、ショルダー横溝12の溝底面12aと外側ベルトプライ7Sの前記外端7tとの間の最小ゴム厚さL1を1.0〜2.5mm、より好ましくは1.5〜2.0mmとして従来よりも小さくしている。しかも、ベースゴム部10の外端10tの位置を前述のように規制しているため、前記最小ゴム厚さL1の位置には、相対的に高発熱性かつ粘性の高いキャップゴム部9のみが配される。従って、本発明の空気入りタイヤ1では、相対的に低発熱性のベースゴム部10の外端の位置を規制することで、転がり抵抗性能を高く維持しつつ、ショルダー横溝の溝底面12aでのクラックを長期に亘って抑制しうる。
また、図1に示されるように、転がり抵抗性能と耐クラック性能とをバランスよく発揮させる観点より、前記ベースゴム部10のタイヤ軸方向の幅W3と、前記キャップゴム部9のタイヤ軸方向の幅W4との比W3/W4は、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上が望ましく、また好ましくは85%以下、より好ましくは80%以下が望ましい。
上述と同様の観点より、トレッド部2の溝が形成されていない任意の断面(この例ではタイヤ赤道Cの位置)において、前記ベースゴム部10の厚さL3と、キャップゴム部9の厚さL2との比L3/L2は、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上が望ましく、また好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下が望ましい。
図3には、本発明の他の実施形態が示される。この実施形態では、べースゴム部10の外端10tは、前記ショルダー横溝12のタイヤ半径方向の内方領域Yよりもタイヤ軸方向内側に設けられる。このような空気入りタイヤ1は、キャップゴム部9のゴム厚さが小さくなる前記ショルダー横溝12の内方領域を全てキャップゴム部9で構成することができるため、より一層、ショルダー横溝12の溝底面12aでの耐クラック性能を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
本発明の効果を確認するために、図1の基本構造を有するサイズ195/65R15の乗用車用空気入りタイヤが表1の仕様に基づいて試作され、転がり抵抗性能及び耐クラック性能がテストされた。主な仕様は、次の通りである。
接地幅TW:140mm
カーカスプライ数:1枚
カーカスコード材料:ポリエステル
カーカスコード角:88°(対タイヤ赤道)
ベルトプライ数:2枚
ベルトコード材料:スチール
ベルトコード角:+28°、−28゜(対タイヤ赤道)
外側ベルトプライの幅W2:134mm
キャップゴム部の幅W4:84mm
ショルダー横溝の接地端での溝深さD1:6.5mm
ショルダー横溝のタイヤ軸方向の内端から接地端までの長さW5:7mm
リム:6J
カーカスプライ数:1枚
カーカスコード材料:ポリエステル
カーカスコード角:88°(対タイヤ赤道)
ベルトプライ数:2枚
ベルトコード材料:スチール
ベルトコード角:+28°、−28゜(対タイヤ赤道)
外側ベルトプライの幅W2:134mm
キャップゴム部の幅W4:84mm
ショルダー横溝の接地端での溝深さD1:6.5mm
ショルダー横溝のタイヤ軸方向の内端から接地端までの長さW5:7mm
リム:6J
また、キャップゴム部及びベースゴム部の配合例を表1に示す。
テストの方法は、次の通りである。
テストの方法は、次の通りである。
<転がり抵抗>
転がり抵抗試験機を用い、内圧230kPa、時速80km/h、荷重5.88kNで転がり抵抗を測定した。単位はN(ニュートン)である。数値は小さい方が良好である。
転がり抵抗試験機を用い、内圧230kPa、時速80km/h、荷重5.88kNで転がり抵抗を測定した。単位はN(ニュートン)である。数値は小さい方が良好である。
<耐クラック性能>
各試供タイヤに濃度50pphmのオゾン(500L/H)を吹き付けながらドラム試験機上を走行させショルダー横溝の溝底に溝1本当たり5ケ所以上のクラックが発生するまでの距離で評価した。走行距離が大きいほど良好であることを示す。
試験条件は次の通りである。
内圧:230kPa
荷重:8.82kN(正規荷重の150%)
速度:100km/H
テストの結果を表2に示す。
各試供タイヤに濃度50pphmのオゾン(500L/H)を吹き付けながらドラム試験機上を走行させショルダー横溝の溝底に溝1本当たり5ケ所以上のクラックが発生するまでの距離で評価した。走行距離が大きいほど良好であることを示す。
試験条件は次の通りである。
内圧:230kPa
荷重:8.82kN(正規荷重の150%)
速度:100km/H
テストの結果を表2に示す。
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べて、転がり抵抗性能を維持しつつ、有意に耐クラック性能を向上していることが確認できる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2G トレッドゴム
2n トレッド外面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
7S 外側ベルトプライ
7t 外側ベルトプライのタイヤ軸方向の外端
9 キャップゴム部
10 ベースゴム部
10t ベースゴム部のタイヤ軸方向の外端
12 ショルダー横溝
12a ショルダー横溝の溝底面
Te 接地端
2 トレッド部
2G トレッドゴム
2n トレッド外面
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
7 ベルト層
7S 外側ベルトプライ
7t 外側ベルトプライのタイヤ軸方向の外端
9 キャップゴム部
10 ベースゴム部
10t ベースゴム部のタイヤ軸方向の外端
12 ショルダー横溝
12a ショルダー横溝の溝底面
Te 接地端
Claims (3)
- トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつ前記トレッド部の内側に配された少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、前記ベルト層の外側に配されたトレッドゴムとを含む空気入りタイヤであって、
前記トレッドゴムは、トレッド外面に露出してトレッド幅方向に延在するキャップゴム部と、このキャップゴム部のタイヤ半径方向内方に配されかつ前記キャップゴム部よりも低発熱性のゴムからなるベースゴム部とを含み、
正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、
前記ベースゴム部のタイヤ軸方向の外端は、前記ベルト層の最も外側に配された外側ベルトプライのタイヤ軸方向の外端からタイヤ軸方向内側に5〜20mmの位置に設けられ、
前記キャップゴム部には、前記外側ベルトプライの前記外端よりもタイヤ軸方向内側の位置からタイヤ軸方向外側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設され、
該ショルダー横溝の溝底面と前記外側ベルトプライの前記外端との間の最小ゴム厚さL1が1.0〜2.5mmであることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記ベースゴム部のタイヤ軸方向長さは、前記キャップゴム部のタイヤ軸方向長さの70〜85%である請求項1記載の空気入りタイヤ。
- 前記べースゴム部の前記外端は、前記ショルダー横溝のタイヤ半径方向の内方領域よりもタイヤ軸方向内側に設けられる請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
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WO2021172099A1 (ja) | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
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CN113329892B (zh) * | 2019-01-29 | 2023-10-31 | 横滨橡胶株式会社 | 充气轮胎 |
WO2021172099A1 (ja) | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ |
CN114126896A (zh) * | 2020-02-28 | 2022-03-01 | 住友橡胶工业株式会社 | 轮胎 |
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