JP2012125629A - 吸収性物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液の拡散性及び吸収性を高めるとともに、立体感に富み、高いクッション性を有する表面シートを備えた吸収性物品の製造方法を提供する。
【解決手段】 表面シート3は熱融着性繊維の不織布からなり、所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部8及び凸部7が交互に隣接形成される。表面シート3の製造に際しては、凸状部10aと凹状部10bとが多数配列された第1エンボスロール10と、凸状部11aと凹状部11bとが多数配列された第2エンボスロール11とから構成されるとともに、第1エンボスロール10と第2エンボスロール11とを噛み合わせた状態で、第1エンボスロール10の凸状部10aと第2エンボスロール11の凹状部11bとが接触するか近接するように設定されたエンボスロールを用いて、これら第1エンボスロール10と第2エンボスロール11との間を通過させることにより表面シート3の凹部8及び凸部7を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、所定パターンでエンボスを付与することにより凹部及び凸部が交互に隣接形成された表面シートを備えた吸収性物品の製造方法に関する。
従来より、吸収性物品の表面材として、肌への接触面積を低減させることにより湿り感を抑える、或いは質感を出すと共に感触性を高めるなど種々の目的に応じて適宜のエンボスパターンが付与されたものが市場に提供されている。
例えば、下記特許文献1では、平面部を有しないように多数の畝部と溝部とが交互に配列されており、上記畝部は凸状に湾曲し且つ上記溝部は凹状に湾曲しており、上記溝部は間隔をおいて配置された多数の開孔を有している不織布を表面シートとして使用した吸収性物品が開示されている。
しかしながら、表面シートに凹凸を形成した場合は、下面側に配設される体液吸収性部材との密着性が低下するため、経血の拡散性及び吸収性が低下するという問題が新たに発生する。そこで、表面シートや表面シートの下面に配置されるセカンドシートにおいて、密度勾配差を付けることにより体液の流動を制御する技術が提案されている。
例えば、下記特許文献2では、身体側に面する透水性の表面側シートと、衣服側に面する裏面側シートと、前記表面側シート及び前記裏面側シートに内包され体液を吸収する機能を有する吸液性コアとを備える吸収性物品において、前記表面側シートと前記吸液性コアとの間に、当該吸液性コアに向く側の繊維密度が当該表面側シートに向く側の繊維密度より大きい体液透過性シート(セカンドシート)が設けられている吸収性物品が提案されている。この吸収性物品の場合は、表面側シートを通過し体液透過性シートの上面に達した体液は、繊維密度の勾配の高い方(吸液性コア側)に導かれるように移動するため、速やかに吸収されるようになるというものである。
また、下記特許文献3では、波形状の凹凸面状に加工された不織布表面シートにおいて、波の頂部と底部において繊維密度が高く、側壁部において繊維密度が小さくなるようにし、繊維密度の高い領域と繊維密度の低い領域との境界に多数の開孔が形成された表面シートが提案されている(同文献段落[0050]及び図4参照)。
特開平8−302555号公報 特開2003−210523号公報 特開2001−328191号公報
しかしながら、上記特許文献2記載の吸収性物品の場合、体液透過性シートによって体液の拡散性と吸収性は確実に向上するが、直接肌と接触する表面シート面での拡散性が不十分であり、べた付き感が解消されていない。
上記特許文献3記載の表面シートでは、体液は相対的に低繊維密度領域側から高繊維密度領域側に移動するが、波の頂部に高繊維密度領域を有するため、該頂部に体液が保水され易く、べた付きが出やすい。また、繊維密度の高い領域と繊維密度の低い領域との境界に多数の開孔が形成されているため、繊維密度勾配が出来ず、経血が開孔に移行しづらいなどの問題があった。
そこで本発明の課題は、液の拡散性及び吸収性を高めるとともに、立体感に富み、高いクッション性を有する表面シートを備えた吸収性物品の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性の表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品の製造方法において、
前記表面シートは熱融着性繊維の不織布からなり、所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部及び凸部が交互に隣接形成され
前記表面シートの製造に際し、凸状部と凹状部とが多数配列された第1エンボスロールと、凸状部と凹状部とが多数配列された第2エンボスロールとから構成されるとともに、前記第1エンボスロールと第2エンボスロールとを噛み合わせた状態で、第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部とが接触するか近接し、且つ前記第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部との間隔より前記第1エンボスロールの凹状部と第2エンボスロールの凸状部との間隔の方が大きくなるように設定されたエンボスロールを用いて、これら第1エンボスロールと第2エンボスロールとの間を通過させることにより前記凹部及び凸部を形成する工程を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法が提供される。
上記請求項1記載の本発明においては、表面シートは熱融着性繊維の不織布が使用され、この表面シートに所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部及び凸部が交互に隣接形成され、この表面シートを製造するに際し、凸状部と凹状部とが多数配列された第1エンボスロールと、凸状部と凹状部とが多数配列された第2エンボスロールとから構成されるとともに、前記第1エンボスロールと第2エンボスロールとを噛み合わせた状態で、第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部とが接触するか近接し、且つ前記第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部との間隔より前記第1エンボスロールの凹状部と第2エンボスロールの凸状部との間隔の方が大きくなるように設定されたエンボスロールを用いて、これら第1エンボスロールと第2エンボスロールとの間を通過させることにより前記凹部及び凸部を形成する工程が含まれている。
前記第1エンボスロールと第2エンボスロールとの間に表面シートを通過させることにより、前記第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部との噛み合わせ部分で高圧縮され相対的に繊維密度の高い高密度領域とされた表面シートの凹部が形成されるとともに、前記第1エンボスロールの凹状部と第2エンボスロールの凸状部との噛み合わせ部分で相対的に繊維密度の低い低密度領域とされた表面シートの凸部が形成されるようになる。
従って、このようにして製造された前記表面シートに体液が排出されると、凸部に存在する体液は、繊維密度勾配によって凹部側に速やかに移動するため体液の拡散性が良好となるとともに、表面側(凸部)に体液が保水されることがなくなるため、べた付き感が解消されるようになる。また、表面シートに凹部及び凸部が交互に隣接形成されるため、立体感に富み、高いクッション性が得られるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記凹部及び凸部は、吸収性物品の長手方向及び短手方向に格子状又は千鳥状に形成されている請求項1記載の吸収性物品の製造方法が提供される。
請求項3に係る本発明として、前記凹部及び凸部は、吸収性物品の長手方向又は短手方向に沿って波状に形成されている請求項1記載の吸収性物品の製造方法が提供される。
上記請求項2、3記載の発明は、表面シートに形成される凹部及び凸部のパターンを規定したものであり、格子状又は千鳥状に形成したり、波状に形成したりすることができるようにしたものである。
以上詳説のとおり本発明によれば、液の拡散性及び吸収性を高めるとともに、立体感に富み、高いクッション性を有する表面シートを備えた吸収性物品の製造方法を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断斜視図である。
〔吸収性物品1の構造〕
生理用ナプキン1は、主にはパンティライナー、生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッドなどの用途に供されるもので、例えば図1に示されるように、不透液性裏面シート2と、透液性表面シート3(以下、単に表面シートという。)との間に、吸収体4または同図に示されるように、好ましくはクレープ紙5によって囲繞された吸収体4が介在されるとともに、前記表面シート3と吸収体4との間であって、表面シート3の下面側に多孔プラスチックフィルム6を配置した構造となっている。なお、前記吸収体4の周囲においては、前記不透液性裏面シート2と表面シート3とがホットメルト接着剤等の接着手段によって接合されている。
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
前記表面シート3は、熱融着性繊維の不織布からなり、所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部8,8…及び凸部7,7…が交互に隣接形成されるとともに、前記凹部8,8…が相対的に繊維密度の高い高密度領域とされ、前記凸部7,7…が相対的に繊維密度の低い低密度領域とされたものである。この表面シート3については後段でさらに具体的に詳述する。
前記不透液性裏面シート2と表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、粒状の高吸水性樹脂を混入したものが使用される。前記吸収体4は、図示のように、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するためにクレープ紙5によって囲繞するのが望ましい。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。前記高吸水性樹脂の含有率は10〜60%とするのが望ましい。高吸水性樹脂含有率が10%未満の場合には、十分な吸収能を与えることができず、60%を超える場合にはパルプ繊維間の絡み合いが無くなり、シート強度が低下し破れや割れ等が発生し易くなる。
前記高吸水性樹脂9は、図5に示されるように、裏面シート2側よりも多孔プラスチックフィルム6側の含有量が多くなるように偏在して混入するのが望ましい。これにより、多孔プラスチックフィルム6に到達した体液を吸収体4に効果的に引き込むことが可能となる。
前記透液性表面シート3と吸収体4との間に配置される多孔プラスチックフィルム6は、前記表面シート3よりも親水度が高く、かつ多数の開孔6a、6a…が形成されたフィルムシートである。フィルムの素材は、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系の熱可塑性樹脂フィルムが好適に使用されるが、ポリエステル、ナイロンなどのポリアミド系樹脂、EVAなども使用することができる。
前記開孔6aの径は、0.05〜2.0mm、好適には0.1〜1.0mmとし、その開孔数は200〜600個/cm程度とするのが望ましい。前記開孔6aを形成するには、合成樹脂シートを軟化温度付近に軟化させて、多数の開孔を有する支持体の上面に位置させた状態で、支持体の下方から吸引したり、支持体の上面から空気圧を加圧したりする方法や、合成樹脂シート素材に多数のスリットを刻印した後に、シート素材を延伸して開孔させる方法、更には多数のニードル(加熱針)を突き刺すことによって開孔を形成する方法など多種の方法があり、適宜の方法によって形成することができるが、一旦通過した体液の逆戻りを防止するためには、前記ニードルによる開孔方法によって、図4に示されるように、表面シート3側の開孔径d1が吸収体4側の開孔径d2よりも大きい漏斗状に形成するのが望ましい。なお、図4(A)は逆円錐台状に開孔を形成した態様であり、図4(B)は異形に開孔を形成した態様である。また、添付図面では上記図4以外は開孔が省略されている。
〔表面シート3及び多孔プラスチックフィルム6からなる表層構造〕
前記表面シート3は、熱融着性繊維の不織布からなり、図2に示されるように、所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部8,8…及び凸部7,7…が長手方向及び短手方向に交互に隣接形成されるとともに、前記凹部8,8…が相対的に繊維密度の高い高密度領域とされ、前記凸部7,7…が相対的に繊維密度の低い低密度領域とされる。
この表面シート3を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維とすることができ、エアスルー法、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、エアスルー法、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。これらの中でも、繊維密度勾配を付けやすいエアスルー不織布を使用するのが望ましい。
不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いを出すため短繊維を使用するのがよい。また、エンボス処理を容易とするために、比較的低融点のポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系繊維のものを用いるのがよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を好適に用いることもできる。
前記表面シート3は、体液に対して親水性を有するようにする。具体的には、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理したり、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を付与した繊維を用いるようにする。
前記表面シート3に対して、凹部8,8…及び凸部7,7…が交互に隣接形成されるとともに、前記凹部8,8…が相対的に繊維密度の高い高密度領域とされ、前記凸部7,7…が相対的に繊維密度の低い低密度領域とされるようにエンボスを付与するには、図6に示されるように、凸状部10a、10a…と凹状部10b、10b…が多数配列された第1エンボスロール10と、凸状部11a、11a…と凹状部11b、11b…とが多数配列された第2エンボスロール11とから構成されるとともに、噛み合わせた状態で前記第1エンボスロール10の凸状部10aと、第2エンボスロール11の凹状部11bが接触するか近接するようにしたものを用い、これら第1エンボスロール10と第2エンボスロール11との間に前記表面シート3を通過させることにより、凹部8,8…及び凸部7,7…が交互に隣接形成するとともに、凹状部8、8…が高圧縮されることにより凸部7よりも繊維密度が高くなるようにすることができる。
前記凹部8,8…の間隔Pは、2〜6mm、好ましくは3〜5mmとされ、その中間に凸部7,7…が存在するように形成される。また、凹部8,8…と凸部7,7…とは隣接して形成されることが望ましい。また、高低差hは、0.3〜2mm、好ましくは0.5〜1.0mmとするのが望ましい。
前記表面シート3の下面側に積層される多孔プラスチックフィルム6は、前記表面シート3よりも親水度が高くなるように親水化剤によって処理される。かかる親水性の付与は、前記多孔プラスチックフィルム6の表裏面に対して界面活性剤(親水化剤)を塗布することにより成される。
前記界面活性剤としては、例えば陰イオン性界面活性剤、カルボン酸塩、アシル化加水分解タンパク質、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、ポリアルキレノキシドブロック共重合物、陽イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩、両性界面活性剤、イミダゾリニウム誘導体等が挙げられ、この他にも繊維に塗布される界面活性剤として公知の界面活性剤であればどのようなものを適用しても良い。
前記界面活性剤の塗布方法としては、例えばスプレーによる塗布、グラビア印刷やフレキソ印刷による塗工、各種コータによるカーテン塗工を上げることができる。親水度の調整は、前記界面活性剤の塗布量を調整することにより行うことが可能である。
また、前記多孔プラスチックフィルム6においては、図5に示されるように、吸収体4側の面の親水度を表面シート3側の面よりも高く設定し、表面側から裏面側にかけて親水度勾配を持たせるようにしてもよい。親水度勾配を持たせることにより、多孔プラスチックフィルム6の上面に存在する体液を効果的に吸収体4側に引込みできるようになる。
前記表面シート3が単独の状態でエンボスが付与された後、前記多孔プラスチックフィルム6と積層され、好ましくは前記表面シート3の各凹部8,8…において互いに接合されていることが望ましい。接合方法は、熱融着、超音波融着、接着剤等任意の方法を採用することができる。この場合は、接合部となる凹部8,8…以外の凸部7,7…では多孔プラスチックフィルム6との間に空間が存在することになるため、高いクッション性を有するようになる。
以上詳述した表層構造の場合は、図3に示されるように、前記凸部7,7…が相対的に繊維密度の低い低密度領域Dとされ、前記凹部8,8…が相対的に繊維密度の高い高密度領域Dとされ、前記低密度領域Dから前記高密度領域Dに至る繊維密度勾配が形成される。その結果、前記表面シート3に体液が排出されると、凸部7,7…に存在する体液は、繊維密度勾配によって凹部8,8…側に速やかに移動するため体液の拡散性が良好となるとともに、表面側(低密度領域D側)に体液が保水されることがなくなるため、べた付き感が解消されるようになる。また、下層側には透過性の高い多孔プラスチックフィルム6が配設されているとともに、該多孔プラスチックフィルム6は前記表面シート3よりも親水度が高く設定されているため、体液が凹部8,8…に集まるように拡散した後、その多くが下層側に配置された透水性の高い多孔プラスチックシート6を透過して吸収体4に至るとともに、その後に圧力を受けた場合でも逆戻りが防止されるようになる。
ところで、前記表面シート3は、図1に示されるように、体液排出部Hを含む中央部領域Sと、この中央部領域Sを囲む周辺領域とに区画され、前記中央部領域Sにおいて、図7に示されるように、表面シート3の裏面側に一体的に付加された第2不織布シート12を備え、前記エンボスが前記表面シート3と第2不織布シート12とを一体とした状態で付与されるようにしてもよい。前記第2不織布シート12としては、親水化処理によって親水性が付与された不織布とし、親水度は表面シート3の親水度と、前記多孔プラスチックフィルム6の親水度との中間の親水度とするのが望ましい。
前記第2不織布シート12を積層した状態でエンボスを付与するようにすると、該中央部領域Sにおいて、凸部7,7…と凹部8,8…とで繊維密度差が出易くなり、繊維密度勾配が周辺領域よりも大きくなるため、体液の移動がより迅速に行われるようになる。
更には、図に示されるように、体液排出部Hを含む中央部領域Sと、この中央部領域Sを囲む周辺領域とに区画され、前記周辺領域における凹凸高低差が前記中央部領域Sにおける凹凸高低差よりも大きく設定するようにしてもよい。体液排出部Hでは、機能性を重視し、高い体液の拡散性と吸収性を維持するようにする一方で、周辺領域では、凹凸高低差を大きく設定することで、クッション性や肌触り感などの装着性を向上させるようにする。前記周辺領域での高低差Hは、0.5〜4mm、好ましくは0.8〜1.2mmとするのが望ましい。
〔その他の形態例〕
(1)上記形態例では、凸部7,7…、凹部8…がナプキン長手方向及び短手方向に格子状又は千鳥状に形成された例であるが、凸部7、7…及び凹部8,8…が一方向に沿って交互に、すなわち波状に形成されることでもよい。
本発明に係る吸収性物品1の一部は段斜視図である。 その要部拡大横断面図である。 作用効果を説明するための表面シート3の要部拡大断面図である。 (A)(B)は共に多孔プラスチックフィルム6の開孔態様を示す要部拡大断面図である。 本吸収性物品1の変形例を示す要部拡大断面図である。 第1エンボスロール10と、第2エンボスロール11との噛み合わせ状態を示す図である。 表面シート3の変形例を示す横断面図である。 表面シート3の他の変形例を示す横断面図である。
1…吸収性物品(生理用ナプキン)、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…多孔プラスチックフィルム、、7…凸部、8…凹部、9…高吸水性樹脂、10…第1エンボスロール、10a…凸状部、10b…凹状部、11…第2エンボスロール、11a…凸状部、11b…凹状部、12…第2不織布シート、D…低密度領域、D…高密度領域、S…中央部領域

Claims (3)

  1. 透液性の表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品の製造方法において、
    前記表面シートは熱融着性繊維の不織布からなり、所定パターンでエンボスが付与されることにより凹部及び凸部が交互に隣接形成され
    前記表面シートの製造に際し、凸状部と凹状部とが多数配列された第1エンボスロールと、凸状部と凹状部とが多数配列された第2エンボスロールとから構成されるとともに、前記第1エンボスロールと第2エンボスロールとを噛み合わせた状態で、第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部とが接触するか近接し、且つ前記第1エンボスロールの凸状部と第2エンボスロールの凹状部との間隔より前記第1エンボスロールの凹状部と第2エンボスロールの凸状部との間隔の方が大きくなるように設定されたエンボスロールを用いて、これら第1エンボスロールと第2エンボスロールとの間を通過させることにより前記凹部及び凸部を形成する工程を含むことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  2. 前記凹部及び凸部は、吸収性物品の長手方向及び短手方向に格子状又は千鳥状に形成されている請求項1記載の吸収性物品の製造方法。
  3. 前記凹部及び凸部は、吸収性物品の長手方向又は短手方向に沿って波状に形成されている請求項1記載の吸収性物品の製造方法。
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