JP2012125114A - 振動型駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2つの異なる振動モードの励振を行う振動子において、振動モードの共振周波数差が出力性能に影響を及ぼすが簡易に共振周波数差を調整することは難しい。
【解決手段】 本発明の振動子は、共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子による調整領域を備えており、調整領域にインピーダンス素子が接続されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、振動型駆動装置に関する。特に、異なる2つの振動モードを組み合わせた振動を発生させる振動子とその振動子を有する振動型駆動装置に関する。
電気−機械エネルギー変換素子として作用する圧電素子を用いた振動子が、発振子やアクチュエータ等に用いられている。このような振動子は、材料特性、形状及び寸法により共振周波数が決まるが、圧電素子を形成する圧電材料の特性ばらつきや部品寸法の加工誤差により、振動子個々の共振周波数にばらつきが生じている。振動子の共振周波数は振動子の出力特性に直接影響するために共振周波数の調整が必要である。
特に、2つの異なる振動モード(振動形状)を合成した振動により振動子と被駆動体とを相対移動させる場合、これら2つの振動モードの共振周波数差を所望の関係に収めておく必要がある。
共振周波数を調整する方法として以下の提案がされている。一つは、振動子の寸法を変えて共振周波数を調整する方法である。この方法としては、レーザ加工により振動子の一部を除去して寸法を小さくする方法が開示されている(特許文献1参照)。もう一つは、圧電素子の電気−機械変換作用を利用する方法である。振動子に設けられた圧電素子の表面に駆動用電極と調整用電極を設け、これら駆動用電極と調整用電極の絶縁、導通により共振周波数を調整する方法である(特許文献2参照)。
特開平6−204778号公報 特開2006−254683号公報
しかしながら、特許文献1のように振動子の一部を除去して振動子の寸法を変更する方法では、加工時に熱を加えるために材料特性の変化が生じることで振動特性の劣化が生じる可能性がある。また、一部を除去するという不可逆な加工のため再調整が困難となってしまう。
特許文献2のような方法においても、振動子に調整のための加工を施すため、一度調整した後の再調整は困難であり、実施する場合は手間のかかるものとなっている。更に、調整処理に伴い駆動用電極の大きさが変わることで振動子の出力が変わることになり、出力のばらつきを生じる可能性がある。
本発明は上記課題に鑑み、2つの異なる振動モード間の共振周波数の差を、簡便且つ精度良く調整することを目的とする。
本発明の振動型駆動装置は、振動発生用の電気−機械エネルギー変換素子に交流電圧が印加されることで異なる2つの振動モードを組み合わせた振動を発生する振動子を有する振動型駆動装置であって、前記振動子は共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子を備え、前記共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子に設けられた電極間に、インピーダンス素子が接続されていることを特徴とする。
本発明により、2つの異なる振動モード間の共振周波数の差を、簡便な構成で精度良く調整することができる。これにより共振周波数ばらつきに起因する振動子の個体差を解消することができる。
本発明の実施形態1が適用できる振動子と被駆動体の斜視図。 本発明の実施形態1が適用できる振動子の斜視図。 本発明の実施形態1が適用できる振動子の下面図。 本発明の実施形態1が適用できる振動子の振動モードを表わす斜視図。 本発明の実施形態1が適用できる振動子の指令回路の模式図。 本発明が適用できる振動子の特性を示すグラフ。 本発明の実施形態4が適用できる振動子の下面図。 本発明の実施形態4が適用できる振動子の指令回路の模式図。 本発明の実施形態5が適用できる積層圧電素子の平面図。 本発明の実施形態5が適用できる積層圧電素子の構成を示す分解斜視図。 本発明の実施形態6が適用できる振動子の斜視図。 本発明が適用できる振動子及び振動モードを表わす斜視図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳述する。
(実施形態1)
図1は、本発明が適用できる振動型駆動装置1の主要部の構成を示す斜視図である。振動型駆動装置1は振動子10と被駆動体9とを主要部品として構成される。振動子10と被駆動体9は所望の箇所で加圧接触されており、振動子10に励振される振動の作用により、振動子10と被駆動体9は図1に示すX方向に相対的に移動する。本実施形態において、振動型駆動装置1は振動子10と被駆動体9に加えて、図1では省略しているが、調整回路8と指令回路7と出力回路6とからなる制御回路(図5参照)を備える。また、振動子10と制御回路との電気的な接続を行うフレキシブルプリント基板等の接続基板を備えていてもよい。
図2は、振動子10の斜視図である。振動子10は、被駆動体9との接触部として2つの突起部2−1、2−2を有する板状の弾性体からなる振動板3と、振動板3に接合した略矩形形状の電気−機械エネルギー変換素子4とを備える。また、振動子10には電気−機械エネルギー変換素子4と外部との電気的な接続を行う不図示のフレキシブルプリント基板が設けられている。電気−機械エネルギー変換素子4としては、圧電素子等を用いることができる。
電気−機械エネルギー変換素子4には、図3に示すように3つの電極5−1,5−2,5−3が形成されるとともに、電気−機械エネルギー変換素子4を介して前記3つの電極5−1、5−2、5−3と対向する面には略全面に全面電極5−4が形成されている。電気−機械エネルギー変換素子4には、事前に電極5−1,5−2,5−3と全面電極との間で分極処理が施されている。
電極5−1,5−2,5−3と全面電極5−4とに挟まれる電気−機械エネルギー変換素子4の領域をそれぞれR−1,R−2,R−3とする。領域R−1,R−2は外部からの電気信号を受けて変形力を発生する駆動領域(振動発生用領域)として作用する。領域R−3は後述する調整領域として作用する。本実施形態では、1つの電気−機械エネルギー変換素子4の領域を駆動領域と調整領域とで分けて用いているが、駆動用と調整用とで夫々異なる電気−機械エネルギー変換素子を設けてもよい。本発明においては、1つの電気−機械エネルギー変換素子の領域を駆動領域(振動発生用領域)と調整領域とで分けて用いた場合も、駆動用(振動発生用)の電気−機械エネルギー変換素子と調整用の電気−機械エネルギー変換素子とを有することと同義とする。
図3に示すように電極5−3がX方向の中央に配され、電極5−1,5−2は、電極5−3を介してX方向に対称となるように形成されている。本発明において、「X方向に対称」や「X方向中央」とは、「完全にX方向に対称」な位置や「完全にX方向中央」となる位置だけでなく、許容される誤差の範囲内において、実質的にX方向に対称とみなせる位置や実質的にX方向中央とみなせる位置を含む。
図5に振動子10を制御する制御回路の模式図を示す。本実施形態の制御回路は、出力回路6と、指令回路7と、調整回路8と、を備える。電極5−1,5−2及び5−4は駆動信号(交流電圧)の出力を行う出力回路6と接続される。上述したように、電気−機械エネルギー変換素子4のうち、電極5−1、5−2及び5−4により駆動信号が印加される領域R−1,R−2を駆動領域として用いる。指令回路7は出力回路6に所望の駆動信号を出力する指令を送る。本発明においては、指令回路7と出力回路6とで振動子を駆動する駆動回路を構成する。調整回路8は電極5−3,5−4と接続して領域R−3と共に回路を構成している。
図4を用いて本実施形態の振動子10に励起される2つの振動モードについて説明する。本実施形態では、振動子10の電気−機械エネルギー変換素子4の電極5−1と5−4及び5−2と5−4間に交流電圧を印加して振動子10に2つの面外曲げ振動モード(MODE−AとMODE−B)を励振する。MODE−Aは、振動子10の長手方向である図中X軸方向に平行に2つの節が現れる一次の面外曲げ振動モードで、YZ面に略対称な形状である。MODE−Aの振動により、突起部2−1、2−2には、被駆動体と接触する面と垂直な方向(Z軸方向)に変位する運動が励起される。MODE−Bは振動子10の図中Y軸方向に略平行に3つの節が現れる二次の面外曲げ振動モードで、YZ面に逆対称な形状である。MODE−Bの振動によって、突起部2−1、2−2には、被駆動体と接触する面と平行な方向(X軸方向)に変位する運動が励起される。これら2つの振動モードを組み合わせることで接触部である突起部2−1,2−2の上面に略XZ面内の楕円運動が発生し、X軸方向に略一致する方向に被駆動体9を駆動させる力が発生する。この駆動力により、被駆動体9は振動子と相対的に移動する。
本実施形態のような2つの振動モードの組み合わせにより振動子10に駆動力を発生させる構成の場合、これら2つの振動モード間の共振周波数差ΔFが所望の値か否かが振動子10の振動状態に影響を及ぼす。本発明において、共振周波数差ΔFは
ΔF=FB−FA
として定義する。FBはMODE−Bの共振周波数を示し、FAはMODE−Aの共振周波数を示す。
共振周波数差ΔFが所望の値であれば、2つの振動モードMODE−A,MODE−Bの合成で発生させる突起部2−1,2−2の楕円運動も所望の状態となる。共振周波数差ΔFが所望の値から離れていると突起部2−1,2−2の楕円運動が所望の状態とならないため振動子10の駆動力の低下、更には振動型駆動装置1の出力低下が生じてしまう。本実施形態のように、Z軸方向に変位する運動が励起される振動モード(MODE−A)と、X軸方向に変位する運動が励起される振動モード(MODE−B)と、を組み合わせる振動子の場合、共振周波数差ΔFは0より大きいことが好ましい。つまり、FBのほうがFAより高い周波数であることが好ましい。
また、より好ましくは、1.0kHz≦ΔF≦2.0kHzの範囲であると良い。ただし、この範囲は、振動子の寸法(X方向、Y方向の大きさ)が5〜20mm程度の場合に好ましい範囲であり、この好ましいΔFの範囲は振動子の寸法等により異なる。よって、振動子によって、ΔFの所望の値は適宜設定すると良い。
ここで振動子10における共振周波数差ΔFの調整方法について説明する。電気−機械エネルギー変換素子4はPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等の圧電材料で形成されており、この圧電材料は電気エネルギーと機械エネルギーの変換作用及び誘電体としての作用を併せ持っている。
例えば、分極された圧電材料に分極と同方向の応力を与えた場合、分極に用いられた2つの電極間に電荷が発生する。2つの電極が絶縁状態で有ればこの電荷は圧電材料内に蓄えられ、2つの電極が短絡されていれば電荷は蓄えられない。
電荷が蓄えられている状態とは電気エネルギーが蓄えられている状態であるので、蓄えられていない状態よりも外力による機械的な歪は小さくなっている。これは弾性係数が大きくなっている状態と等価であり、圧電材料に蓄えられる電荷をコントロールすることで振動子の弾性係数の調整を行うことができる。応力が交番的に作用すると発生する電荷も交流的な挙動となり電流を生じる。よって、交流電流が発生するので、インピーダンス素子を調整用の圧電素子に設けられた電極間に接続することにより、振動子10の振動モードの共振周波数の調整(つまり共振周波数差ΔFの調整)を行うことが可能である。
共振周波数差ΔFを調整するには、2つの振動モードのどちらか一方の共振周波数を変えれば良い。領域R−3は前述したように、図3に示すX方向に対称な位置に形成されている。MODE−Aの変形により領域R−3の全領域で同電位の電荷が発生し、電極5−3上に電荷が現れる。一方MODE−Bの変形時には、図4に示したモード形状のようにX方向のプラス側とマイナス側で生じる歪が逆方向であるため、領域R−3内で生じる電荷は相殺されて電極5−3上に電荷を生じない(つまり領域R−3内で生じる電荷の総和はゼロ)。よって領域R−3を用いた調整回路はMODE−Aの共振周波数にのみに影響してこの共振周波数を変えることができるので、共振周波数差ΔFの調整が行える。ここで本発明において、電荷の総和がゼロとは、完全にゼロの場合だけでなく、MODE−Bの共振周波数に実質的に影響を及ぼさない範囲であれば、電荷の総和はゼロとみなす。
図6に調整回路にインピーダンス素子を設けた場合のインピーダンス値とMODE−A,MODE−Bの共振周波数との関係、及び、インピーダンス値と共振周波数差ΔFとの関係を示す。
まず、調整回路8として抵抗素子Rを、調整領域である領域R−3に設けられた電極間に直列に接続した時の、抵抗素子Rの値とMODE−A,MODE−Bの共振周波数との関係を図6(a)に示す。そして、抵抗素子Rの値と共振周波数差ΔFとの関係を図6(b)に示す。抵抗素子Rの値に関わらずにMODE−Bの共振周波数は一定の値であり、MODE−Aの共振周波数は略10Ωから1000Ωの間で連続的に変化している。この結果、共振周波数差ΔFも連続的に変化していることが確認できる。本実施形態によれば、共振周波数差ΔFを所望の値とするには抵抗素子Rの値を選択すれば良い。
また、駆動条件変更等の理由により、再度、共振周波数差ΔFの調整を要する場合でも、抵抗素子Rの交換で容易に対応可能である。抵抗素子Rとして可変抵抗素子を用いている場合は設定値を修正すれば良い。また、共振周波数差ΔFの設定値によっては抵抗素子Rを用いずに短絡させてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、振動子に共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子を設ける。そして、該電気−機械エネルギー変換素子の電極間にインピーダンス素子として抵抗素子Rを接続することにより、2つの振動モード間の共振周波数の差ΔFを変更することができる。また、ΔFの設定値によっては、電極間を短絡させても良い。つまり、本実施形態では、共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子の電極間の接続状態によって、2つの振動モード間の共振周波数差が調整することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、インピーダンス素子として抵抗素子Rを接続したが、本実施形態では、調整回路8にコンデンサ等の容量性素子Cを用いることを特徴とする。それ以外の構成は実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
容量性素子Cを調整領域である領域R−3の電極間に直列に接続した時の、容量性素子Cの値とMODE−A,MODE−Bの共振周波数との関係を図6(c)に、容量性素子Cの値と共振周波数差ΔFとの関係を図6(d)に示す。容量性素子Cの値に関わらずにMODE−Bの共振周波数は一定の値であり、MODE−Aの共振周波数は略5×10−9から5×10−6Fの間で連続的に変化している。この結果、共振周波数差ΔFも連続的に変化していることが確認できる。共振周波数差ΔFを所望の値とするには容量性素子Cの値を選択すれば良い。
以上説明したように、本実施形態では、共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子の電極間にインピーダンス素子として容量性素子Cを接続することにより、2つの振動モード間の共振周波数の差ΔFを変更することができる。
(実施形態3)
本実施形態では、調整回路8にコイル等のインダクタ素子Lを用いることを特徴とする。それ以外の構成は実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
インダクタ素子Lを、調整領域である領域R−3の電極間に直列に接続した時の、インダクタ素子Lの値とMODE−A,MODE−Bの共振周波数との関係を図6(e)に、インダクタ素子Lの値と共振周波数差ΔFとの関係を図6(f)に示す。インダクタ素子Lの値に関わらずにMODE−Bの共振周波数は一定の値であり、一方MODE−Aの共振周波数は略1×10−4H近傍で不連続且つ大きな変化を生じている。この結果、共振周波数差ΔFも不連続且つ大きな変化を示している。共振周波数差ΔFを所望の値とするにはこの値に対応するインダクタ素子Lの値を選択すれば良い。
以上説明したように、本実施形態では、共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子の電極間に、インピーダンス素子としてインダクタ素子Lを接続することにより、2つの振動モード間の共振周波数の差ΔFを変更することができる。
(実施形態4)
本発明において、電気−機械エネルギー変換素子4の構成は図3に示した構成に限定されない。例えば、導通のための構成等を考慮して調整領域の形状を決めることも可能である。本実施形態では、図3とは異なる他の振動子の構成について説明する。振動子の構成以外は実施形態1〜3と同様であるため、説明を省略する。図7に本実施形態における振動子の構成を示す。図7(a)に示す振動子10では、電極5−3をX方向中央部でありX方向において対称、かつY方向下側のみに形成している。
また、調整領域を複数形成することも可能である。図7(b)に示す電気−機械エネルギー変換素子4には2つの調整用の電極5−3A,5−3Bを、X方向の外側であり夫々対称な位置に形成している。これら電極に対応する領域R−3A、R−3Bは同方向に分極されている。調整用電極5−3A,5−3B個々にはMODE−Bの変形により電荷が発生するが、互いに逆符号で大きさは一致する。つまり、電極5−3A、5−3Bで規定される電気−機械エネルギー変換素子4の領域内(つまり調整用の電気−機械エネルギー変換素子内)で生じる電荷の総和はゼロとなる。一方、MODE−Aの変形では、同符号で大きさは一致する電荷が発生する。図8に示すように調整用電極5−3A,5−3Bの出力を加算するように調整回路8に接続すればMODE−Aの周波数調整が行える。
また、MODE−Bの周波数を調整したい場合は領域R−3AとR−3Bとを互いに逆方向に分極を行えば良い。調整用電極5−3A,5−3B個々にはMODE−Aの変形により電荷が発生するが、互いに逆符号で大きさは一致する。一方MODE−Bの変形により同符号で大きさは一致する電荷が発生する。図8に示すように調整用電極5−3A,5−3Bの出力を加算するように調整回路8に接続すればMODE−Bの周波数調整が行える。
(実施形態5)
本発明では、電気−機械エネルギー変換素子として積層圧電素子を用いてもよい。本実施形態では、電気−機械エネルギー変換素子として積層圧電素子を用いることを特徴とする。それ以外の構成は実施形態1〜4と同様であるため、説明を省略する。図9は本実施形態で用いられる積層圧電素子40の正面図である。図10は同積層圧電素子40の内部の状態を説明するための分解斜視図である。
積層圧電素子40は、6枚の圧電素子板L−1〜L−6を積層して形成される。表面に配置される圧電素子板L−1には厚さ方向に貫通する電極として、4つのバイアホールH−1〜H−4中に夫々電極が形成される。第2層の圧電素子板L−2には、H−4中の電極との導通を避けて、3つの電極E−1〜E−3が形成される。電極E−3はX方向の中央に形成され、電極E−1,E−2は電極E−3を挟んで対向する位置に形成される。圧電素子板L−2にはL−1と投影的に同位置にバイアホールH−1〜H−4が形成される。第4層の圧電素子板L−4はL−2と同様の構成である。第6層の圧電素子板L−6にもL−2と同様の電極E−1〜E−3が形成される。
第3層の圧電素子板L−3にはバイアホールH−1〜H−4が形成されるとともに、H−1〜H−3中の電極との導通を避けて略全面に電極E−4が形成される。第5層の圧電素子板L−5はL−3と同様の構成である。
バイアホールH−1中の電極と電極E−1とは同電位となり、同様に、H−2中の電極とE−2、H−3中の電極とE−3、H−4中の電極とE−4が同電位となる。本実施形態では、電極E−1とE−4で挟まれる圧電素子板の領域、及び電極E−2とE−4とで挟まれる圧電素子板の領域が振動発生用の駆動領域として用いられる。また、電極E−3と電極E−4で挟まれる圧電素子板の領域が共振周波数調整用の調整領域として用いられる。
(実施形態6)
本発明においては、振動子の構成や駆動方法は実施形態1で示した形態に限定されない。本実施形態では、まず、共振周波数調整用に用いる電気−機械エネルギー変換素子の領域を、実施形態1とは別の位置に設けた構成について説明する。図11は本実施形態における振動子10の斜視図である。振動子10は、弾性体からなる振動板3と、駆動用(振動発生用)の電気−機械エネルギー変換素子4と、共振周波数調整用の電気−機械変換素子である調整用素子11と、から構成される。調整用素子11は振動子10の突起部2−1,2−2が形成される面におけるX,Y方向の中央位置に配置される。調整用素子11は、図3に示した領域R−3と同様の作用を成す。
次に、実施形態1で説明した振動子とは異なる振動モードの振動を励起する構成の振動子について説明する。図12(a)に示す振動子10は略直方体形状である。振動子10には、図12(b)に示すように、X軸方向に伸縮する一次の伸縮振動モード(MODE−B)と、図12(c)に示すように、Y軸方向に略平行に3つの節が現れる二次の面外曲げ振動モード(MODE−A)と、が励起される。本実施形態のMODE−A、MODE−Bは、実施形態1のMODE−A、MODE−Bとは異なる。
本実施形態では、MODE−Bの振動によって、突起部2−1、2−2には、被駆動体と接触する面と平行な方向(X軸方向)に変位する運動が励起される。MODE−Aの振動により、突起部2−1、2−2には、被駆動体と接触する面と垂直な方向(Z軸方向)に変位する運動が励起される。この2つの異なる振動モードの重ね合わせにより、突起部2−1,2−2の上面にXZ面内の楕円振動が生成される。本実施形態でも、共振周波数差ΔFは0より大きいことが好ましい。つまり、FBのほうがFAより高い周波数であることが好ましい。
振動子10の両側面にはX方向に対称形状となるように、各々共振周波数調整用の調整用素子11が配置される。この調整用素子11を用いてMODE−Bの共振周波数を変更でき、周波数差ΔFの調整を行うことができる。また、駆動条件変更等の理由により、再度、共振周波数差ΔFの調整を要する場合でも、インピーダンス素子の交換で容易に対応可能である。
1 振動型駆動装置
2 突起部
3 振動板
4 電気−機械エネルギー変換素子
5 電極
6 出力回路
7 指令回路
8 調整回路
9 被駆動体
10 振動子
11 調整用素子
40 積層圧電素子

Claims (4)

  1. 振動発生用の電気−機械エネルギー変換素子に交流電圧が印加されることで異なる2つの振動モードを組み合わせた振動を発生する振動子を有する振動型駆動装置であって、
    前記振動子は共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子を備え、
    前記共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子に設けられた電極間に、インピーダンス素子が接続されていることを特徴とする振動型駆動装置。
  2. 前記インピーダンス素子として、抵抗素子、容量性素子、インダクタ素子のうちいずれか1つが少なくとも接続されていることを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装置。
  3. 前記共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子は、前記2つの振動モードのうち、一方の振動モードの振動により生じる電荷の総和がゼロとなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型駆動装置。
  4. 振動発生用の電気−機械エネルギー変換素子に交流電圧が印加されることで異なる2つの振動モードを組み合わせた振動を発生する振動子を有する振動型駆動装置であって、
    前記振動子は共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子を備え、
    前記共振周波数調整用の電気−機械エネルギー変換素子に設けられた電極間の接続状態によって、前記2つの振動モード間の共振周波数差が調整されていることを特徴とする振動型駆動装置。
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