JP2002261348A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP2002261348A
JP2002261348A JP2001061382A JP2001061382A JP2002261348A JP 2002261348 A JP2002261348 A JP 2002261348A JP 2001061382 A JP2001061382 A JP 2001061382A JP 2001061382 A JP2001061382 A JP 2001061382A JP 2002261348 A JP2002261348 A JP 2002261348A
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JP2001061382A
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English (en)
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Atsushi Tsunoda
角田  敦
Kazutaka Suzuki
一高 鈴木
Takashi Tomita
隆 富田
Junichi Shimamura
純一 嶋村
Yasushi Inoue
靖 井上
Yoshio Kuwana
義夫 桑名
Hideji Mugitani
英児 麦谷
Shoichiro Hirakuni
正一郎 平國
Mamoru Sakamoto
守 坂本
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続端子の導通不良の発生を抑制すると共に
効率を損なわない接続端子を備えた圧電トランスを提供
する。 【解決手段】 1次側の金属端子13a,13bは、一
端部が圧電トランス本体20Aの長さ方向の振動の節と
なる部分に設けた電極21a,21bに接合され、他端
部がケース11Aに固定された帯板状をなし、1次たわ
み固有振動周波数が圧電トランス本体20Aの動作周波
数よりも高い値になると共に圧電トランス本体20Aの
振動に伴って金属端子13a,13bの弾性力によって
電極21a,21bとの接合部に発生する応力が接合部
の破壊強度よりも小さくなるように一端部と他端部との
間の長さL2が設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスに関
し、特にインバータ回路やDC−DCコンバータ等の電
源装置に使用される圧電トランスの端子構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電トランスは、電磁トランスに
比べて小型であるため、高電圧発生素子或いは電源用変
圧素子として、液晶のバックライト電源、空気清浄器、
オゾン発生器、コピー機等の、インバータ回路やDC−
DCコンバータ回路に多用されている。
【0003】圧電トランスは、例えばチタン酸バリウム
やジルコン酸チタン酸鉛(PZT)系の圧電セラミック
ス等の圧電材料を使用して形成され、電気エネルギーを
一旦振動エネルギーに変換し、再び電気エネルギーとし
て取り出す構造をなしている。
【0004】即ち、圧電トランスの基本構造は、上記圧
電材料の薄長板からなる圧電振動体、または圧電材料の
薄長板を積層した構造を有する圧電振動体の厚み方向に
入力電圧を印加して機械的振動を励起させる1次側電極
を付設した駆動部と、この機械的振動を電圧に変換して
取り出す2次側電極を付設した発電部とからなる。
【0005】このため、圧電トランスに対して外部端子
を接続する場合、振動の節で行うことが望ましいとされ
ている。
【0006】ところが、一般的に用いられているローゼ
ン型と称される圧電トランスの構造は、1次側と2次側
が素子中央で左右に分かれている構造をなしているた
め、1次側は、長手方向の節で端子を接続できるが2次
側は長手方向の腹で端子を接続している。
【0007】即ち、図18に示すように、ローゼン型圧
電トランス1は、圧電材料からなる薄長板状のシートを
積層した構造をなす圧電振動体2において、圧電振動体
2の厚み方向に対向して1次側電極3a,3bを付設し
た駆動部4と、圧電振動体2の一端面に2次側電極5を
付設した発電部6とから構成されている。
【0008】上記構成により、1次側電極3a,3b間
に交流入力電圧Vinを印加して機械的振動を駆動部4に
励起させ、2次側電極5に交流出力電圧Voutが得られ
る。尚、Roは負荷抵抗であり、図中の矢印は分極方向
を示している。
【0009】このように、圧電トランスは、圧電振動体
2が振動して昇圧するため、圧電振動体2の振動を損な
うことなく固定する方法が検討されている。
【0010】例えば、特開平8−32139号公報に開
示される圧電トランスは、接続端子として銅線や金糸線
等の柔らかい線材を用い、この一端を圧電振動体2の節
(ノード)に接合し、他端を基板或いはケースの外部端
子に接合している(第1従来例)。
【0011】また、特開平8−298213号公報、特
開平10−200173号公報に開示される圧電トラン
スは、金属端子をケースに取り付け、金属端子を素子の
節点に接触させるか又は接合している(第2従来例)。
【0012】また、特開平10−190088号公報、
特開平10−74992号公報に開示される圧電トラン
スは、導電性ゴムを圧電振動体2とケースの端子間に挟
み込むことによって振動の阻害を緩和している(第3従
来例)。
【0013】また、特開2000−277827号公報
に開示される圧電トランスは、金属端子の固有振動数ま
たはその高次固有振動数と圧電トランスの駆動周波数を
2%以上ずらすことによって振動の阻害を緩和している
(第4従来例)。
【0014】しかし、第3従来例のように、導電性ゴム
を圧電振動体2とケースの端子間に挟み込むには、導電
性ゴムを介在させるための隙間が必要になり、トランス
の外観形状が大きくなってしまう。さらに、衝撃や圧電
振動体2の振動によって導電性ゴムがずれてしまい、接
続不良を生じることがある。
【0015】また、第1従来例のように、柔らかい線材
を用いて端子を接続するには、製造過程における工数が
増加し、製造コストが高くなる。
【0016】このような点から、上記第2従来例のよう
に金属端子を素子の節点に接触させるか又は接合させる
方法、或いは第4従来例の方法が主として用いられるよ
うになった。
【0017】例えば、図19に示すような金属端子7を
用いて、図20に示すように、圧電振動体2の長さ方向
の振動の節に当たる部分の幅方向の両端面に設けた1次
側電極3a,3bと圧電振動体2の長さ方向の一端面に
設けた2次側電極5のそれぞれに金属端子7A,7Bを
接続している。ここで、金属端子7Aの長さは金属端子
7Bの長さよりも長く設定されている。
【0018】金属端子7(7A,7B)は、弾性を有す
る帯状の金属製板バネからなり、L字型部分7aとその
一方の先端部分に設けられた固定部となる湾曲部分7b
を有している。また、圧電振動体2を収容するケースの
違いなどに応じて、湾曲部分7bが電極3a,3b,5
に半田等の接合材8によって接合されることもある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た第2従来例においては、圧電振動体2の電極に対して
金属端子を接触させた場合、圧電振動体2の振動に伴っ
て金属端子が振動するので、振動音が発生する。さら
に、圧電振動体2と金属端子との接触部が超音波加工機
のように擦れ合うので、圧電振動体2の電極部分が削ら
れてしまい、接触不良を生じると言う問題点があった。
【0020】また、第2従来例においては、圧電振動体
2の電極に対して金属端子を半田などの接合材を用いて
接合させたときは、金属端子の振動音はほぼ無くなる
が、圧電振動体2の電極に対して金属端子を接触させた
場合に比べて、入力電圧に対する出力電力はほぼ同じで
あるが、1次側節部の温度上昇が高くなってしまう。こ
のため、周辺に他の電子部品が配置された場合、温度上
昇による誤動作を生じることがあった。
【0021】さらに、駆動電圧となる入力正弦波の周波
数と圧電振動体2の寸法を適宜設定することにより、理
論上は圧電振動体2の幅方向の共振は生じないはずであ
るが、実際においては幅方向の振動も発生し、この幅方
向の振動に金属端子7が共振して、金属端子7と電極3
a,3b,5との接合部分が破壊されて導通不良を生ず
ることがあった。
【0022】例えば、図19に示した接続端子7では、
λiを接続端子のi次固有振動定数とし、lを接続端子の
長さ、Eをヤング率、Iを接続端子の断面2次モーメン
ト、ρを接続端子の密度、Aを接続端子の断面積とする
と、i次たわみ固有振動周波数fiは次の(1)式で表さ
れる。 fi=1/2π(λi/l)2(EI/ρA)1/2 …(1) この(1)式を用いて上記金属端子7A,7Bのi次た
わみ固有振動周波数fiを算出した結果、図21に示す
結果が得られた。ここで、金属端子7A,7Bの材質と
して周知のリン青銅合金を用い、金属端子7Aの長さは
8.75mm、金属端子7Bの長さは4.5mmであり、金
属端子7A,7B双方のi次固有振動定数λiは図21に
示すように、λ1=4.73、λ2=7.85、λ3=1
1.0、λ 4=14.1、λ5=17.3、λ6=20.
4である。また、ヤング率E=120GPa、断面2次
モーメントI=6.67×10-17、密度ρ=8.93
×103kg/m2、断面積A=8.0×10-82であ
る。
【0023】圧電トランスの駆動周波数を62kHzと
すると、1次側金属端子7Aは5次固有振動周波数で共
振する可能性があり、2次側金属端子7Bは2次固有振
動周波数で共振する可能性がある。
【0024】第4従来例においては、金属端子の固有振
動数またはその高次固有振動数と圧電トランスの駆動周
波数を2%以上ずらすことによって共振による端子の破
断を防止しているが、リード部分の固有振動数は「固定
端の間」の形状や材質によって決まるため、接合部の半
田量や半田の濡れ上がり具合、ケースとの間の固定状態
や接触状態、及びリード加工精度などによって固定振動
数が±30%程度変化することが多々ある。このため、
金属端子の固有振動数をn次と(n+1)次の間になる
ように設定しても、上記のバラツキが生じるので、金属
端子が共振してしまうという問題点があった。
【0025】また、圧電振動体2の長さ方向の振動の腹
に設けられた2次側電極5においては、例えばケースに
収納したときの小型化を図るために、圧電振動体2の幅
方向に延びるように2次側金属端子7Bを接合した場
合、図22に示すように、圧電振動体2の伸縮に応じて
2次側金属端子7Bが変位するが、L字型部分7aの他
端7cがケースなどに固定されているので、圧電振動体
2の伸縮に応じて金属端子7Bと2次側電極5の接合部
分が幅方向に振幅D(=D1+D2)で変位するため、
圧電振動体2も幅方向に変位する。このため、金属端子
7Bに捻れの力が作用すると共に接合部分に大きな負荷
がかかり接合部分が破壊されて導通不良を生ずることが
あった。
【0026】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、接続
端子の導通不良の発生を抑制すると共に効率を損なわな
い接続端子を備えた圧電トランスを提供することであ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために請求項1では、厚さT、幅W、長さL(T
≦W≦L)の直方体形状を有する圧電振動体の電極部分
に電気的に接続された接合電極面が前記圧電振動体の所
定面に設けられ、前記接合電極面に弾性を有する接続端
子の一部分が接合され、該接続端子が前記圧電振動体へ
の電気的接続を行なっている圧電トランスにおいて、前
記接続端子は、一端部が前記接合電極面に接合されると
共に固定用の他端部を有する帯板状をなし、1次たわみ
固有振動周波数が前記圧電振動体の動作周波数よりも高
い値になると共に前記圧電振動体の振動に伴って前記接
続端子の弾性力によって前記接合部に発生する応力が前
記接合部の破壊強度よりも小さくなるように前記一端部
と他端部との間の長さが設定されている圧電トランスを
提案する。
【0028】該圧電トランスによれば、直方体形状を有
する圧電振動体の6つの面のうちの何れかに1次側及び
2次側の接合電極面が設けられ、該接合電極面に接続端
子の一端部が接合され、接続端子の他端部は筐体や基板
に固定される。さらに、前記接続端子の一端部と他端部
との間の長さは、その1次たわみ固有振動周波数が前記
圧電振動体の動作周波数よりも高い値になり且つ前記圧
電振動体の振動に伴って接続端子の弾性力によって前記
接合部に発生する応力が前記接合部の破壊強度よりも小
さくなるように設定されている。これにより、前記接続
端子は、前記圧電振動体が前記動作周波数で振動したと
きに共振して振動することがなく、さらに前記圧電振動
体の振動を阻害することがない。従って、前記接合電極
面と前記接続端子との接合部分に過大な応力が加わるこ
とがなく、前記接合部の疲労も低減され、導通不良の発
生を防止することができる。
【0029】また、請求項2では、請求項1に記載の圧
電トランスにおいて、前記圧電振動体の幅方向の端面の
前記圧電振動体の長さ方向の振動の節となる部分に1次
側の接合電極面を有し、前記節において前記1次側接合
電極面に1次側の前記接続端子が接合されている圧電ト
ランスを提案する。
【0030】該圧電トランスによれば、1次側の接合電
極面が前記圧電振動体の幅方向の端面に設けられ、前記
圧電振動体の長さ方向の振動の節となる部分で前記1次
側接合電極面に対して1次側接続端子が接合されてい
る。これにより、前記節においては圧電振動体の長さ方
向の振動がほぼなくなるので前記1次側接続端子にかか
る前記振動による負荷が低減される。また、前記圧電振
動体の幅方向の振動が発生した場合においても、前記1
次側接続端子は前記圧電振動体の幅方向の振動に共振し
て振動することがなく、さらに前記圧電振動体の振動を
阻害することがない。
【0031】また、請求項3では、厚さT、幅W、長さ
L(T≦W≦L)の直方体形状を有する圧電振動体の電
極部分に電気的に接続された接合電極面が前記圧電振動
体の所定面に設けられ、前記接合電極面に弾性を有する
接続端子の一部が接合され、該接続端子が前記圧電振動
体への電気的接続を行なっている圧電トランスにおい
て、前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる一端面
に一対の1次側接合電極面を有し、それぞれの1次側接
合電極面に1次側の前記接続端子が接合され、前記一対
の1次側接続端子は、同一形状を有し、互いに面対称な
位置であり且つ前記端面を含む仮想平面への射影が互い
に点対称である位置に配置されていると共に、前記1次
側接続端子は、前記1次側接合電極面に対して平行方向
に延びる部分と垂直方向に延びる部分とを有し、前記平
行方向に延びる部分の一端に前記垂直方向に延びる部分
の一端が連結された形状をなし、前記垂直方向に延びる
部分の他端が前記1次側接合電極面に接合され、前記平
行方向に延びる部分の両端部が固定用の端部をなすと共
に、前記圧電振動体の長さ方向の伸縮の力を垂直に受け
るバネ構造を有し、前記垂直方向に延びる部分の1次た
わみ固有振動周波数が前記圧電振動体の動作周波数より
も高い値に設定されていると共に、前記圧電振動体の長
さ方向の伸縮によって前記接合部に発生させる応力が前
記接合部の破壊強度よりも小さくなる弾性を有している
圧電トランスを提案する。
【0032】該圧電トランスによれば、一対の1次側接
合電極面が前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる
一端面に設けられ、それぞれの1次側接合電極面に1次
側接続端子が接合されている。さらに、これら2つの1
次側接続端子は互いに面対称で且つ前記射影が互いに点
対称な位置に配置されているので、前記圧電振動体の長
さ方向の伸縮によって、前記圧電振動体の長さ方向に対
して直角な方向への変位力が前記1次側接続端子に生じ
たときに、各1次側接続端子に生じた変位力同士が打ち
消し合い、該変位力による前記長さ方向に対して直角な
方向への圧電振動体の揺れが抑制される。
【0033】また、前記接続端子の前記垂直部分の1次
たわみ固有振動周波数が前記圧電振動体の動作周波数よ
りも高い値に設定されているので、圧電振動体が前記動
作周波数で振動したときに前記垂直部分が共振して振動
することがない。これにより、前記接合電極面と前記接
続端子との接合部分に過大な応力が加わることがなく、
前記接合部の疲労も低減され、導通不良の発生を防止す
ることができる。
【0034】また、前記接続端子によって前記圧電振動
体の長さ方向の伸縮による振動が前記垂直部分を介して
前記平行方向に延びる部分に伝達され前記平行方向に延
びる部分の弾性によって受けられるため、前記圧電振動
体の振動を阻害することがない。また、圧電振動体の長
さ方向の振動による変位が前記接続端子の平行方向に延
びる部分で受けとめられるため、前記垂直方向に延びる
部分には振動による変形が生じない。つまり、接合部に
発生する応力を低減できる。さらに、圧電振動体の振動
による発熱が最大となる長さ方向の節で接合しないた
め、前記振動によって接合部に加わる熱負荷が緩和され
るので、接合部の疲労が低減され、導通不良の発生を防
止することができる。
【0035】また、請求項4では、請求項2または請求
項3に記載の圧電トランスにおいて、前記接続端子は、
前記一端部と他端部との間が長方形断面を有する帯状平
板をなし、前記一端部に連結された平板の長さ方向が前
記圧電振動体の(幅W×長さL)面に対して平行になり
且つ前記平板面が前記(幅W×長さL)面に対して垂直
になるように設けられている圧電トランスを提案する。
【0036】該圧電トランスによれば、前記接続端子の
一端部と他端部との間の平板の長さ方向が前記圧電振動
体の(幅W×長さL)面に対して平行になり且つ前記平
板面が前記(幅W×長さL)面に対して垂直になってい
るため、前記接続端子の断面積を減少させることなく、
すなわち接続端子の電気抵抗を増加させることなくバネ
性を得ることができる。
【0037】また、請求項5では、厚さT、幅W、長さ
L(T≦W≦L)の直方体形状を有する圧電振動体の電
極部分に電気的に接続された接合電極面が前記圧電振動
体の所定面に設けられ、前記接合電極面に弾性を有する
接続端子の一部が接合され、該接続端子が前記圧電振動
体への電気的接続を行なっている圧電トランスにおい
て、前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる一端面
に接合電極面を有し、該接合電極面に接合されている接
続端子は、前記接合電極面に対して平行な方向に延びる
部分の中央部に前記接合電極面に対して垂直な部分の一
端が連結された形状をなし、前記垂直部分の他端が前記
接合電極面に接合され、前記平行方向に延びる部分の両
端部が固定用の端部をなすと共に、前記接合電極面との
接合部分の中心点を通る面に対して面対称な形状であり
且つ前記端面を含む仮想平面への射影が前記中心点に対
して点対称である形状を有し、前記圧電振動体の長さ方
向の伸縮の力を垂直に受けるバネ構造を有し、前記垂直
部分の1次たわみ固有振動周波数が前記圧電振動体の動
作周波数よりも高い値に設定されていると共に前記圧電
振動体の長さ方向の伸縮によって前記接合部に発生させ
る応力が前記接合部の破壊強度よりも小さくなる弾性を
有している圧電トランスを提案する。
【0038】該圧電トランスによれば、前記接合電極面
が前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる一端面に
設けられ、該接合電極面に接合された接続端子によって
外部回路との接続が行われる。また、前記接続端子の前
記垂直部分の1次たわみ固有振動周波数が前記圧電振動
体の動作周波数よりも高い値に設定されているので、圧
電振動体が前記動作周波数で振動したときに前記垂直部
分が共振して振動することがない。これにより、前記接
合電極面と前記接続端子との接合部分に過大な応力が加
わることがなく、前記接合部の疲労も低減され、導通不
良の発生を防止することができる。
【0039】また、前記接続端子によって前記圧電振動
体の長さ方向の伸縮による振動が前記垂直部分を介して
前記平行方向に延びる部分に伝達され前記平行方向に延
びる部分の弾性によって受けられるため、前記圧電振動
体の振動を阻害することがない。圧電振動体の長手方向
の振動による変位が2次側接続端子の平行部分で受けと
められるため、前記接続端子の垂直部分には振動による
変形が生じない。つまり、接合部に発生する応力を低減
できる。
【0040】さらに、前記接続端子によって前記圧電振
動体の長さ方向の伸縮による振動が接合電極面に対して
垂直方向に受けられるため、前記接合電極面に平行な方
向への前記圧電振動体の揺れや捻れの発生が抑制され
る。さらに、前記接続端子による前記圧電振動体の長さ
方向の振動阻害が抑制される。
【0041】また、請求項6では、請求項1乃至請求項
5の何れかに記載の圧電トランスにおいて、前記接続端
子の一端部が前記接合電極面に対して接合材によって接
合されており、該接合部分を含む所定領域の表面に弾性
を有する樹脂がコーティングされている圧電トランスを
提案する。
【0042】該圧電トランスによれば、前記接合電極面
に対して前記接続端子の一端部が接合材によって接合さ
れ、その接合部分及び周辺に弾性樹脂がコーティングさ
れているため、前記接合材の酸化による劣化が抑制され
ると共に、前記接合部分にかかる前記圧電振動体の振動
による応力の集中箇所が分散され、前記接合部分及びそ
の近傍の応力集中箇所における破断の発生が抑制され
る。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。
【0044】図1は、本発明の第1実施形態における圧
電トランスを示す外観斜視図、図2はその分解斜視図、
図3はその平断面図である。
【0045】図において、10Aは圧電トランスで、直
方体形状をなす樹脂製のケース11A内に圧電トランス
本体(圧電振動体)20Aが収納されてなる。ケース1
1Aの長手方向の一方の端部には1次側の外部端子12
a,12bが、他方の端部には2次側の外部端子12c
が設けられている。また、ケース11Aの幅方向の両側
面には、圧電トランス本体20Aの所定長さに亘って矩
形状の切り欠き11a,11bが形成され、この切り欠
き11a,11bの周縁部に外部端子12a,12bの
端部12e,12fが露出して固定されている。
【0046】圧電トランス本体20Aは、幅W1=6m
m、厚さT1=1.7mm、長さL1=48mmを有す
る直方体形状を有し、その長さ方向のほぼ1/4の側面
(1次側駆動部24の中央部側面)には1次側電極に接
続された外部電極21a,21bが形成されている。ま
た、圧電トランス本体20Aの一端側には1次側電極2
3a,23bが積層形成されている。さらに、圧電トラ
ンス本体20Aの他端面には2次側電極(2次側接合電
極)25が形成されている。
【0047】即ち、圧電トランス本体20Aは、例え
ば、チタン酸ジルコン酸鉛系(PZT)の圧電セラミッ
ク材料を用いたスラリーをドクターブレードでシート状
に成形し、そのシートを積層し、さらに圧着した後、一
体焼成して形成されたもので、λモードで動作するもの
である。
【0048】前記シートを積層する際に、各シートの一
端側に1次側電極23a,23bはスクリーン印刷によ
り1層おきに交互に形成される。さらに、各1次側電極
23a,23bは、その一部がそれぞれ異なる側面に露
出するように形成され、この露出部分が1次側外部電極
21a、21bに接続されている。この外部電極21
a,21bは、圧電トランス本体20Aの長さ方向の振
動における節部分に形成されている。
【0049】これにより、圧電トランス本体20Aは、
1次側電極23a,23bが形成された部分を駆動部2
4とし、この駆動部24では、厚み方向に分極処理が行
われる。また、1次側電極23a,23bが形成されて
いない部分が、発電部26となり長手方向に分極され
る。
【0050】また圧電トランス本体20Aは、1次側の
金属端子13a,13bと2次側の金属端子14によっ
てケース11Aに支持されていると共に、金属端子13
a,13bによって1次側外部電極21a,21bが外
部端子12a,12bに接続され、金属端子14によっ
て2次側電極25が外部端子12cに接続されている。
【0051】金属端子13a,13bは、L字形状をな
し、例えば、リン青銅合金からなる、厚さ0.1mm、
幅0.8mmの板状をなした弾性を有する構造になって
いる。その一端はケース11Aの側面に固定されている
外部端子12a,12bの端部12e,12fに半田な
どの接合材によって固定され、他端はやや湾曲させて圧
電トランス本体20Aの1次側外部電極21a,21b
に半田などの接合材によって接合されている。このよう
に、金属端子13a,13bの一端部と他端部との間の
平板の長さ方向が圧電トランス本体20Aの上面及び底
面すなわち(幅W1×長さL1)面に対して平行になり
且つ平板面が前記(幅W1×長さL1)面に対して垂直
になっているため、金属端子13a,13bの断面積を
減少させることなくすなわち電気抵抗を増加させること
なく、バネ性を得ることができる。
【0052】尚、ここでは、外部端子12a,12bと
金属端子13a,13bは、後述するように一体に形成
されているが、これらの外部端子12a,12bと金属
端子13a,13bを互いに分離して形成し、半田付け
によって接続する構成としても良い。
【0053】また、図4に示すように、外部電極21
a,21bと金属端子13a,13bとの接合部分とそ
の周辺の表面には、弾性を有する樹脂がコーティングさ
れている。これにより、接合材の酸化による劣化が抑制
されると共に、接合部分にかかる圧電トランス本体20
Aの振動による応力の集中箇所が分散され、接合部分及
びその近傍の応力集中箇所における破断の発生が抑制さ
れ、接合部分の導通不良を防止することができる。
【0054】2次側の金属端子14は、図5に示すよう
に、帯状の金属板バネを折り曲げて形成されたもので、
その中央部分は先端141aが平らになるような略U字型に
おり曲げられ、さらにこのU字型部分における所定長さ
の垂直部分141を除く両端部分は垂直部分141の面にほぼ
直角になるように外側に折り曲げられる共にその先端部
分が前記U字型部分とは反対側に2回折り返されて、先
端部が折り返されたJ字型のバネ部142a,142bと、その
先端の固定部143a,143bが形成されたバネ構造を有する
と共に、先端141aの中心点に対して対称な構造を有して
いる。
【0055】さらに、金属端子14の固定部143a,143b
はケース11Aに固定され、一方の固定部143aは外部端
子12cに接続されている。本実施形態では、金属端子
14と外部端子12cを一体に形成している。また、金
属端子14のU字型部分の先端部141aは2次側電極25
の中央部に半田付けされると共に上記同様に接合部分に
弾性樹脂がコーティングされている。
【0056】また、圧電トランス本体20Aは金属端子
13a,13b,14によって支持された状態でケース
11A内に保持されている。
【0057】ここで、1次側外部電極21a,21bと
外部端子12a,12bとを接続する金属端子13a,
13bのリーチ長L2は、金属端子13a,13bの1
次たわみ固有振動周波数fTが圧電トランス本体20A
の動作周波数fDよりも高い値になると共に圧電トラン
ス本体20Aの振動により金属端子13a,13bが1
次側外部電極21a,21bとの接合部に発生させる応
力がこの接合部の破壊強度よりも小さくなるように設定
されている。
【0058】例えば、金属端子13a,13bの弾性に
よって振動する部分の長さ(リーチ長L2)を3mm以
下として、金属端子13a,13bの1次たわみ固有振
動周波数fTを80kHz以上に設定することにより、
1次たわみ固有振動周波数fTを動作周波数fD=65k
Hzより大きく設定している。さらに、本実施形態で
は、金属端子13a,13bの材質として周知のリン青
銅合金を用い、リーチ長L2を1mm以上に設定するこ
とにより、金属端子13a,13bが1次側外部電極2
1a,21bとの接合部に発生させる応力がこの接合部
の破壊強度よりも小さくなるようにしている。これによ
り、動作周波数fDを58〜72kHzの範囲で変化さ
せても金属端子13a,13bは共振せず、金属端子1
3a,13bが1次側外部電極21a,21b面との接
合部に発生させる応力を従来例の1/10以下に低減す
ることができた。
【0059】また、2次側電極25と外部端子12cと
を接続する金属端子14の垂直部分141の長さL4は、
接合材(半田)がバネ部142a,142bに及ばない長さであ
り且つ垂直部分141の1次たわみ固有振動周波数fTが動
作周波数fDより大きくなる長さに設定されている。例
えば、垂直部分141の長さL4は、上記と同様に1mm
以上3mm以下の範囲内に設定され、垂直部分141の1
次たわみ固有振動周波数fTが圧電トランス本体20A
の動作周波数fDよりも高い値になっていると共に、圧
電トランス本体20Aの長さ方向の振動(膨張収縮)に
よって金属端子14が2次側電極25との接合部に発生
させる応力がこの接合部の破壊強度よりも小さくなって
いる。本実施形態では、金属端子14が2次側電極25
面との接合部に発生させる応力を従来例の1/10以下
に低減することができた。
【0060】また、本実施形態では、圧電トランス本体
20Aの振動を阻害しない十分な弾性を得るために金属
端子14のリーチ長L3を約1.5mmに設定してい
る。
【0061】上記構成により、圧電トランス10Aを駆
動したときに、圧電トランス本体20Aがその幅方向に
膨張収縮を繰り返して振動しても、金属端子13a,1
3bが弾性を有し、さらにそのリーチ長L2が上記の長
さに設定されているので、圧電トランス本体20Aの振
動に共振せずさらに振動を妨げることがない。
【0062】また、圧電トランス本体20Aがその長さ
方向に膨張収縮を繰り返して振動しても、金属端子14
がバネ構造を有し、さらに上記長さL4が前述したよう
に設定されているので、金属端子14の垂直部分141は
圧電トランス本体20Aが動作周波数fDで振動したと
きに垂直部分141が共振して振動することがなく、この
共振振動が電極25の面と金属端子14との接合部分に
直接加わって接合部分に過大な応力が発生することがな
いので、接合部分の疲労が従来例よりも低減され、接合
部分のクラックの発生や破断を抑制することができ、導
通不良の発生を防止することができる。
【0063】さらに、2次側の金属端子14の前記リー
チ長L3が上記長さに設定されると共に、その両端部に
固定部143a,143が設けられてケース11Aに固定され、
圧電トランス本体20Aの長さ方向の膨張収縮によって
金属端子14内に発生する変位力を両端の固定部143a,1
43b方向に等分に分散する構造であるので、図6に示す
ように、圧電トランス本体20Aの長さ方向の伸縮に伴
って圧電トランス本体20Aの他端部すなわち2次側電
極25が設けられている端部がその幅方向に変位するこ
とがない。従って、金属端子14に捻れの力が作用する
ことがなく、2次側電極25との接合部分に大きな負荷
がかかることがないので、接合部分のクラックの発生や
破断を抑制することができ、導通不良を生ずることがな
い。
【0064】さらにまた、本実施形態の圧電トランス1
0Aでは、金属端子14が上記バネ構造を有しているた
め、圧電トランス本体20Aの長さ方向の振動に伴って
2次側電極25の面の位置が変位したときに該変位を阻
害することがないので、高い効率を得ることができる。
圧電トランス本体20Aの長手方向の振動による変位が
2次側の金属端子14の平行部分で受けとめられるた
め、金属端子14の垂直部分には振動による変形が生じ
ない。つまり、金属端子14と2次側電極25との接合
部に発生する応力を低減できる。
【0065】また、本実施形態によれば、非常に簡単
に、金属端子13a,13b,14のそれぞれを圧電ト
ランス本体20Aの振動に共振しないように設定するこ
とができる。
【0066】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0067】図7は本発明の第2実施形態における圧電
トランスを示す分解斜視図、図8はその平断面図であ
る。図において、前述した第1実施形態と同一構成部分
は同一符号をもって表しその説明を省略する。
【0068】また、第2実施形態と第1実施形態との相
違点は、第2実施形態の圧電トランス10Bでは、2次
側電極25に対向する端面に1次側の外部電極21c,
21dを形成した圧電トランス本体20Bを備え、1次
側の金属端子13a,13bに代えて金属端子15a,
15bを設けると共に側面の開口が形成されてないケー
ス11Bを備えたことである。
【0069】即ち、圧電トランス本体20Bは、上記と
同様に製造されるが、1次側電極23a,23bは、そ
の一部が圧電トランス本体20Bの長さ方向の端部にお
ける辺の両端部に露出するように形成され、この露出部
分が1次側外部電極21c、21dに接続されている。
この1次側外部電極21c,21dは、圧電トランス本
体20Bの長さ方向の振動における腹部分に形成されて
いる。
【0070】一次側の金属端子15a,15bは、図9
に示すように、帯状の金属板バネをコ字型に折り曲げて
形成されたもので、その一端部151が外側に突出するよ
うにほぼ直角に折り曲げられ、さらにその先端が湾曲さ
れている。一端部151に連結した板バネ片152は他端部の
固定部154をなす板バネ片に平行であり、板バネ片152と
固定部154をなす板バネ片との間は互いにほぼ直角に交
わる板バネ片153によって連結されている。
【0071】金属端子15a,15bは、互いに対称な
位置に配置された状態でそれぞれの固定部154がケース
11Bに固定されると共に、金属端子15aの固定部15
4は外部端子12aに接続され、金属端子15bの固定
部154は外部端子12bに接続されている。本実施形態
では、金属端子15aと外部端子12aを一体に形成
し、金属端子15bと外部端子12bを一体に形成して
いる。
【0072】また、金属端子15a,15bの一端部15
1はその湾曲した先端部が1次側外部電極21c,21
dに当接された状態で、第1実施形態と同様に半田によ
って接合され、さらに接合部分及びその周辺が弾性樹脂
によってコーティングされている。金属端子15a,1
5bと1次側外部電極21c,21dの接合に際しては
接合材(半田)が板バネ片152まで至らないように一端
部151の湾曲した先端部のみが接合材で覆われる。
【0073】ここで、金属端子15a,15bの一端部
151に連結された板バネ片152の長さL5と一端部151の
板バネ片の長さL6のそれぞれは、前述と同様に1mm
以上3mm以下の範囲内の1.5mmに設定され、一端
部151の板バネ片の1次たわみ固有振動周波数fTが圧電
トランス本体20Bの動作周波数fDよりも高い値にな
ると共に圧電トランス本体20Bの長さ方向の振動(膨
張収縮)によって金属端子15a,15bが1次側外部
電極21c,21dとの接合部に発生させる応力がこの
接合部の破壊強度よりも小さくなるような弾性を有する
ようになっている。
【0074】上記構成の圧電トランス10Bでは、圧電
トランス本体20Bは金属端子15a,15b,14に
よって支持された状態でケース11B内に保持される。
【0075】また、圧電トランス10Bを駆動したとき
に、圧電トランス本体20Bがその長さ方向に振動して
膨張収縮を繰り返しても、金属端子15a,15bが弾
性を有し、さらに上記長さL5,L6が前述のような長
さに設定されているので、金属端子15a,15bの一
端部151の板バネ片が圧電トランス本体20Bの振動に
共振せず、さらにこの振動を妨げることがない。
【0076】さらに、1次側の金属端子15a,15b
は、互いに対称な位置に配置され、上記膨張収縮によっ
て金属端子15a,15bのそれぞれに発生する変位力
が固定部154方向に等分に分散する構造なので、図10
に示すように、圧電トランス本体20Bの長さ方向の伸
縮に伴って圧電トランス本体20Bの一端部すなわち1
次側外部電極21c,21dが設けられている端部がそ
の幅方向或いは厚み方向に変位することがない。従っ
て、金属端子15a,15bのそれぞれに捻れの力が作
用することがなく、1次側外部電極21c,21dとの
接合部分に大きな負荷がかかることがないので、接合部
分が破壊されることがなく、接合部分の破壊による導通
不良を生ずることがない。さらにまた、振動によって金
属端子15a,15bと1次側外部電極21c,21d
との接合部に加わる熱負荷が緩和されるので、接合部の
疲労を低減することができ、導通不良の発生を防止する
ことができる。
【0077】また、圧電トランス本体20Bの長手方向
の振動による変位が1次側の金属端子15a,15bの
平行部分で受けとめられるため、金属端子15a,15
bの垂直部分には振動による変形が生じない。つまり、
金属端子15a,15bと1次側電極21c,21dと
の接合部に発生する応力を低減できる。さらにまた、圧
電トランス本体20Bの振動による発熱が最大となる長
さ方向の振動の節で1次側接続端子を接合せずに腹で接
合しているため、振動によって金属端子15a,15b
と1次側電極21c,21dとの接合部に加わる熱負荷
が緩和されるので、接合部の疲労を低減することができ
る。
【0078】また、2次側においては第1実施形態と同
様である。
【0079】従って、本実施形態の圧電トランス10B
は、高い効率を得られると共に、電極21c,21d,
25の面と金属端子15a,15b,14との接合部分
に過大な応力が加わることがなく、接合部分の疲労も低
減され、導通不良の発生を防止することができる。
【0080】次に、本発明の第3実施形態を説明する。
【0081】第3実施形態は、前述した第1実施形態に
おける2次側金属端子として図11及び図12に示す金
属端子16を用いた圧電トランスを構成した。圧電トラ
ンスの外観形状及び圧電トランス本体は、第1実施形態
と同様である。図11は第3実施形態における2次側金
属端子を示す外観斜視図、図12は2次側金属端子の実
装状態を示す平断面図である。
【0082】第3実施形態における2次側金属端子16
は、帯状の金属板バネを折り曲げて形成されたもので、
その中央部分は先端161aが平らになるような三角形状に
おり曲げられ、さらにこの三角形部分の一頂点から所定
長さの垂直部分161において両側の板バネが密接し、さ
らに垂直部分161を除く両端部分は垂直部分161の面にほ
ぼ直角になるように外側に折り曲げられる共にその先端
部分が前記三角形部分とは反対側に2回折り返されて、
先端部が折り返されたJ字型のバネ部162a,162bと、そ
の先端に固定部163a,163bが形成されたバネ構造を有
し、先端161aの中心点に対して対称な構造をなしてい
る。
【0083】さらに、金属端子16の固定部163a,163b
はケース11Aに固定され、一方の固定部163aは外部端
子12cに接続されている。本実施形態では、金属端子
16と外部端子12cを一体に形成している。また、金
属端子16の三角形部分の先端部161aは2次側電極25
の中央部に半田付けされると共に上記同様に接合部分に
弾性樹脂がコーティングされている。
【0084】また、金属端子16のリーチ長L7と垂直
部分161の長さL8も、前述した第1実施形態と同様に
設定され、垂直部分161の1次たわみ固有振動周波数fT
が圧電トランス本体20Aの動作周波数fDよりも高い
値になっていると共に、圧電トランス本体20Aの長さ
方向の振動(膨張収縮)によって金属端子16が2次側
電極25との接合部に発生させる応力がこの接合部の破
壊強度よりも小さくなるように金属端子16の弾性力が
設定されている。
【0085】従って、第3実施形態においても、圧電ト
ランス本体20Aがその長さ方向に振動して膨張収縮を
繰り返しても、金属端子16がバネ部162a,162bを主体
とするバネ構造を有しているので、圧電トランス本体2
0Aの長さ方向の振動を阻害することがなく、高い変換
効率を得ることができる。
【0086】また、金属端子16の垂直部分161の長さ
L8が前述したように設定されているので、金属端子1
6は圧電トランス本体20Aが動作周波数fDで振動し
たときに共振して振動することがない。これにより、2
次側電極25の面と金属端子16との接合部分に過大な
応力が加わることがなく、接合部分の疲労も低減され、
導通不良の発生を防止することができる。
【0087】さらに、2次側の金属端子16はその両端
部に固定部163a,163bが設けられてケース11Aに固定
され、上記膨張収縮によって金属端子16内に発生する
変位力を両端の固定部163a,163b方向に等分に分散する
構造であるので、圧電トランス本体20Aの長さ方向の
伸縮に伴って圧電トランス本体20Aの他端部すなわち
2次側電極25が設けられている端部がその幅方向及び
厚さ方向に変位することがない。従って、金属端子16
に捻れの力が作用することがなく、2次側電極25との
接合部分に大きな負荷がかかることがないので、接合部
分が破壊されることがなく、接合部分の破壊による導通
不良を生ずることがない。また、圧電トランス本体20
Aの長手方向の振動による変位が2次側の金属端子16
の平行部分で受けとめられるため、金属端子16の垂直
部分には振動による変形が生じない。つまり、金属端子
16と2次側電極25との接合部に発生する応力を低減
できる。
【0088】尚、第3実施形態の2次側金属端子16を
第2実施形態の圧電トランス10Bに適用しても同様の
効果を得ることができることは言うまでもない。
【0089】次に、本発明の第4実施形態を説明する。
【0090】第4実施形態は、前述した第1実施形態に
おける2次側金属端子として図13及び図14に示す金
属端子17を用いた圧電トランスを構成した。圧電トラ
ンスの外観形状及び圧電トランス本体は、第1実施形態
と同様である。図13は第4実施形態における2次側金
属端子を示す外観斜視図、図14は2次側金属端子の実
装状態を示す平断面図である。
【0091】第4実施形態における2次側金属端子17
は、帯状の金属板バネを楕円弧形状に湾曲させて形成さ
れたもので、その中央部分は先端部171aが平らになるよ
うなコ字形状に折り曲げられて楕円弧の外側に突出され
ている。また、先端部171aの両端と楕円弧部分を連結す
る板バネ片171は先端部171aの面に対して直角をなして
いる。さらに、両側の楕円弧状板バネ片172a,172bの先
端部は楕円弧の外側に折り返されて固定部173a,173bが
形成されたバネ構造を有している。また、金属端子17
は、先端部171aの中心点に対して対称な構造をなしてい
る。
【0092】金属端子17の固定部173a,173bはケース
11Aに固定され、一方の固定部173aは外部端子12c
に接続されている。本実施形態では金属端子17と外部
端子12cを一体に形成している。また、金属端子17
の先端部171aは圧電トランス本体20Aの2次側電極2
5の中央部に半田付けされ、前述した実施形態と同様に
接合部分とその周辺には弾性樹脂がコーティングされて
いる。
【0093】また、金属端子17の楕円弧状板バネ片17
2a,172bの長さL9は十分なバネ弾性を得られるバネ構
造となる長さに設定されている。さらに、垂直部分171
の長さL10は上記と同様に1mm以上3mm以下の範
囲内に設定され、垂直部分171の1次たわみ固有振動周
波数fTが圧電トランス本体20Aの動作周波数fDより
も高い値になっている。また、圧電トランス本体20A
の長さ方向の振動(膨張収縮)によって金属端子17が
2次側電極25との接合部に発生させる応力がこの接合
部の破壊強度よりも小さくなっている。
【0094】従って、第4実施形態においても、圧電ト
ランス本体20Aがその長さ方向に膨張収縮を繰り返し
て振動しても、金属端子17がバネ構造を有し、さらに
上記長さL9,L10が前述したような長さに設定され
ているので、金属端子17は圧電トランス本体20Aが
動作周波数fDで振動したときに共振して振動すること
がなく、さらに圧電トランス本体20Aの長さ方向の振
動に伴って2次側電極25の面の位置が変位するときに
該変位を阻害することがない。
【0095】従って、高い変換効率を得られると共に、
2次側電極25の面と金属端子17との接合部分に過大
な応力が加わることがなく、接合部分の疲労も低減さ
れ、導通不良の発生を防止することができる。
【0096】さらに、2次側の金属端子17はその両端
部に固定部173a,173bが設けられてケース11Aに固定
され、上記膨張収縮によって金属端子17内に発生する
変位力を両端の固定部1763a,173b方向に等分に分散する
構造であるので、圧電トランス本体20Aの長さ方向の
伸縮に伴って圧電トランス本体20Aの他端部すなわち
2次側電極25が設けられている端部がその幅方向或い
は厚さ方向に変位することがない。従って、金属端子1
7に捻れの力が作用することがなく、2次側電極25と
の接合部分に大きな負荷がかかることがないので、接合
部分が破壊されることがなく、接合部分の破壊による導
通不良を生ずることがない。
【0097】また、圧電トランス本体20Aの長手方向
の振動による変位が2次側の金属端子17の平行部分で
受けとめられるため、金属端子17の垂直部分には振動
による変形が生じない。つまり、金属端子17と2次側
電極25との接合部に発生する応力を低減できる。
【0098】尚、第4実施形態の2次側金属端子17を
第2実施形態の圧電トランス10Bに適用しても同様の
効果を得ることができることは言うまでもない。
【0099】次に、本発明の第5実施形態を説明する。
【0100】図15は第5実施形態における圧電トラン
スを示す外観斜視図、図16はその分解斜視図、図17
はその平断面図である。図において、前述した実施形態
と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略
する。
【0101】前述した実施形態はλモードの圧電トラン
ス10A,10Bに関して説明したが、第5実施形態で
はλ/2モードの圧電トランス10Cを構成した。
【0102】即ち、第5実施形態における圧電トランス
本体20Cは、幅W2=6mm、厚さT2=1.7m
m、長さL11=24mmを有する直方体形状を有し、
その長さ方向のほぼ1/2の側面(1次側駆動部24と
発電部26の境界側面)には1次側電極23a,23b
に接続された外部電極21a,21bが形成されてい
る。また、圧電トランス本体20Cの一端側には1次側
電極23a,23bが積層形成されている。さらに、圧
電トランス本体20Cの他端面には2次側電極(2次側
接合電極)25が形成されている。
【0103】1次側の金属端子18a,18bは、第1
実施形態と同様にL字形状をなし、例えば、リン青銅合
金からなる、厚さ0.1mm、幅0.8mmの板状をな
した弾性を有する構造になっている。その一端はケース
11Cの側面に固定されている外部端子12a,12b
の端部12e,12fに半田などの接合材によって固定
され、他端はやや湾曲させて圧電トランス本体20Cの
1次側外部電極21a,21bに半田などの接合材によ
って接合されている。尚、ここでは、外部端子12a,
12bと金属端子18a,18bは、第1実施形態と同
様に一体に形成されている。
【0104】金属端子18a,18bのリーチ長L12
は、第1実施形態と同様に、金属端子18a,18bの
1次たわみ固有振動周波数fTが圧電トランス本体20
Cの動作周波数fDよりも高い値になると共に圧電トラ
ンス本体20Cの振動により金属端子18a,18bが
1次側外部電極21a,21bとの接合部に発生させる
応力がこの接合部の破壊強度よりも小さくなるように設
定されている。
【0105】また、外部電極21a,21bと金属端子
18a,18bとの接合部分とその周辺の表面には、上
記同様に弾性樹脂がコーティングされている。これによ
り、接合材の酸化による劣化が抑制されると共に、接合
部分にかかる圧電トランス本体20Cの振動による応力
の集中箇所が分散化され、接合部分及びその近傍の応力
集中箇所における破断の発生が抑制され、接合部分の導
通不良を防止することができる。
【0106】2次側の金属端子19は、帯状の金属板バ
ネを折り曲げて形成されたもので、第1実施形態と同様
の形状を有し、その先端部191aが2次側電極25の中央
部に半田付けされ、上記同様に弾性樹脂がコーティング
されている。また、金属端子19の両端の固定部193a,1
93bはケース11Aに固定され、一方の固定部143aは外
部端子12cに接続されている。本実施形態では、金属
端子14と外部端子12cを一体に形成している。
【0107】また、2次側の金属端子19の垂直部分19
1の長さL13は上記と同様に1mm以上3mm以下に
設定され、垂直部分141の1次たわみ固有振動周波数fT
が圧電トランス本体20Cの動作周波数fDよりも高い
値になっていると共に、圧電トランス本体20Cの長さ
方向の振動(膨張収縮)によって金属端子19が2次側
電極25との接合部に発生させる応力がこの接合部の破
壊強度よりも小さくなっている。
【0108】また、本実施形態では、圧電トランス本体
20Cの振動を阻害しない十分な弾性を得るために金属
端子19のリーチ長L14を約1.5mmに設定してい
る。
【0109】上記構成により、圧電トランス10Cを駆
動したときに、圧電トランス本体20Cがその幅方向に
膨張収縮を繰り返して振動しても、金属端子18a,1
8bが弾性を有し、さらにそのリーチ長L12が上記の
長さに設定されているので、圧電トランス本体20Cの
振動に共振せずさらに振動を妨げることがない。
【0110】また、圧電トランス本体20Cがその長さ
方向に膨張収縮を繰り返して振動しても、金属端子19
がバネ構造を有し、さらに垂直部分191の長さL14が
前述したように設定されているので、金属端子19の垂
直部分191は圧電トランス本体20Cが動作周波数fD
振動したときに垂直部分191が共振して振動することが
なく、この共振振動が電極25の面と金属端子19との
接合部分に直接加わって接合部分に過大な応力が発生す
ることがないので、接合部分の疲労が従来例よりも低減
され、接合部分のクラックの発生や破断を抑制すること
ができ、導通不良の発生を防止することができる。
【0111】さらに、2次側の金属端子19の前記リー
チ長L14が上記長さに設定されると共に、その両端部
に固定部193a,193が設けられてケース11Cに固定さ
れ、圧電トランス本体20Cの長さ方向の膨張収縮によ
って金属端子19内に発生する変位力を両端の固定部19
3a,193b方向に等分に分散する構造であるので、圧電ト
ランス本体20Cの長さ方向の伸縮に伴って圧電トラン
ス本体20Cの他端部すなわち2次側電極25が設けら
れている端部がその幅方向に変位することがない。従っ
て、金属端子19に捻れの力が作用することがなく、2
次側電極25との接合部分に大きな負荷がかかることが
ないので、接合部分のクラックの発生や破断を抑制する
ことができ、導通不良を生ずることがない。また、圧電
トランス本体20Cの長手方向の振動による変位が2次
側の金属端子19の平行部分で受けとめられるため、金
属端子19の垂直部分には振動による変形が生じない。
つまり、金属端子19と2次側電極25との接合部に発
生する応力が低減される。
【0112】さらにまた、本実施形態の圧電トランス1
0Cでは、2次側の金属端子19が上記バネ構造を有し
ているため、圧電トランス本体20Cの長さ方向の振動
に伴って2次側電極25の面の位置が変位したときに該
変位を阻害することがないので、高い効率を得ることが
できる。
【0113】尚、前述した実施形態の構成は本願発明の
一具体例であり、本願発明がこれらのみに限定されるこ
とはない。例えば、上記実施形態では、半田付けによっ
て電極と金属端子とを接合したが、半田以外の接合材を
用いても良い。
【0114】また、上記実施形態では電極21a,21
b,25と外部端子12a〜12cとの接続端子として
金属端子13a,13b、14〜17、18a,18
b,19を用いたが、上記と同様の弾性及び1次たわみ
固有振動周波数を有する端子であれば金属以外の接続端
子を用いても良い。例えば、樹脂部材に被覆リード線や
導電性ゴムをはわせた接続端子であっても、上記と同様
の弾性及び1次たわみ固有振動周波数を有するものであ
れば同様の効果を得ることができる。
【0115】また、本実施形態では、金属端子の材質と
してリン青銅合金を用いたが、これに限定されることは
なく、同様の弾性を有する材質であれば他の材質であっ
ても適用可能であることは言うまでもない。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、圧電振動体が動作周波数で振動したときに接続
端子が共振して振動することがないので、共振振動によ
る接続端子の劣化及び接続端子と電極との接合部の劣化
や破壊を防止することができ、従来に比べて接続端子の
導通不良の発生を大幅に低減することができる。さら
に、圧電振動体の振動を接続端子が阻害することがない
ので、高い変換効率を得ることができる。
【0117】また、請求項2によれば、上記の効果に加
えて、圧電振動体の長さ方向の節においては圧電振動体
の長さ方向の振動がほぼなくなるので1次側接続端子に
かかる前記振動による負荷を低減することができる。ま
た、1次側接続端子の接合位置のずれなどによって圧電
振動体の長さ方向の振動が1次側接続端子に伝達された
ときにも、1次側接続端子は圧電振動体の振動に共振し
て振動することがなく、さらに圧電振動体の振動を阻害
することがない。
【0118】また、請求項3によれば、圧電振動体の長
さ方向の振動の腹となる一端面に設けられた一対の1次
側接合電極面のそれぞれに接合された2つの1次側接続
端子が互いに面対称で且つ射影が点対称な位置に配置さ
れているため、圧電振動体の長さ方向の伸縮によって、
圧電振動体の長さ方向に対して直角な方向への力が1次
側接続端子に生じたときに、各1次側接続端子に生じた
変位力同士が打ち消し合うので、該変位力による圧電振
動体の長さ方向に対して直角な方向への圧電振動体の揺
れや捻れ及び振動の発生を抑制することができると共
に、接合部に発生する応力を低減することができる。さ
らに、1次側接続端子によって圧電振動体の長さ方向の
伸縮力が1次側接合電極面に対して垂直方向に受けられ
るため、1次側接合電極面に平行な方向への圧電振動体
の揺れや捻れ及び振動の発生を抑制することができると
共に接合電極面に対して接合される垂直部分が圧電振動
体の振動に共振して振動することがないので、前記揺れ
や捻れ及び共振振動による2次側接続端子の劣化及び1
次側接続端子と電極面との接合部の劣化や破壊を防止す
ることができる。さらに、圧電振動体の長手方向の振動
による変位が1次側接続端子の平行部分で受けとめられ
るため、1次側接続端子の垂直部分には振動による変形
が生じない。つまり、1次側接続端子と1次側電極との
接合部に発生する応力を低減することができる。従っ
て、従来に比べて1次側接続端子の導通不良の発生を低
減することができる。さらに、圧電振動体の振動を阻害
することがないので、高い変換効率を得ることができ
る。さらにまた、圧電振動体の振動による発熱が最大と
なる長さ方向の振動の節で接合しないため、前記振動に
よって接合部に加わる熱負荷が緩和されるので、接合部
の疲労が低減され、導通不良の発生を防止することがで
きる。
【0119】また、請求項4によれば、上記の効果に加
えて、接続端子の一端部と他端部との間の平板の長さ方
向が前記圧電振動体の(幅W×長さL)面に対して平行
になり且つ前記平板面が前記(幅W×長さL)面に対し
て垂直になっているため、前記接続端子の断面積を減少
させることなく、すなわち接続端子の電気抵抗を増加さ
せることなくバネ性を得ることができる。
【0120】また、請求項5によれば、2次側接続端子
によって圧電振動体の長さ方向の伸縮力が2次側接合電
極面に対して垂直方向に受けられるため、2次側接合電
極面に平行な方向への圧電振動体の揺れや捻れ及び振動
の発生を抑制することができると共に接合電極面に対し
て接合される垂直部分が圧電振動体の振動に共振して振
動することがないので、前記揺れや捻れ及び共振振動に
よる2次側接続端子の劣化及び2次側接続端子と電極面
との接合部の劣化や破壊を防止することができ、従来に
比べて2次側接続端子の導通不良の発生を大幅に低減す
ることができる。さらに、圧電振動体の振動を阻害する
ことがないので、高い変換効率を得ることができる。さ
らに、圧電振動体の長手方向の振動による変位が2次側
接続端子の平行部分で受けとめられるため、2次側接続
端子の垂直部分には振動による変形が生じない。つま
り、2次側接続端子と2次側電極との接合部に発生する
応力を低減することができる。
【0121】また、請求項6によれば、上記の効果に加
えて、接合部分の接合材の酸化による劣化を抑制するこ
とができると共に、接合部分にかかる圧電振動体の振動
による応力の集中箇所を分散化することができ、接合部
分及びその近傍の応力集中箇所における破断の発生を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における圧電トランスを
示す外観斜視図
【図2】本発明の第1実施形態における圧電トランスを
示す分解斜視図
【図3】本発明の第1実施形態における圧電トランスを
示す平断面図
【図4】本発明の第1実施形態における電極と金属端子
との接合部分を示す断面図
【図5】本発明の第1実施形態における2次側金属端子
を示す外観斜視図
【図6】本発明の第1実施形態における2次側金属端子
の動作を示す平断面図
【図7】本発明の第2実施形態における圧電トランスを
示す分解斜視図
【図8】本発明の第2実施形態における圧電トランスを
示す平断面図
【図9】本発明の第2実施形態における1次側金属端子
を示す外観斜視図
【図10】本発明の第2実施形態における1次側金属端
子の動作を示す平断面図
【図11】本発明の第3実施形態における2次側金属端
子を示す外観斜視図
【図12】本発明の第3実施形態における2次側金属端
子を示す平断面図
【図13】本発明の第4実施形態における2次側金属端
子を示す外観斜視図
【図14】本発明の第4実施形態における2次側金属端
子を示す平断面図
【図15】本発明の第5実施形態における圧電トランス
を示す外観斜視図
【図16】本発明の第5実施形態における圧電トランス
を示す分解斜視図
【図17】本発明の第5実施形態における圧電トランス
を示す平断面図
【図18】ローゼン型圧電トランスを示す構成図
【図19】従来例の金属端子を示す外観斜視図
【図20】従来例の圧電トランスの金属端子装着状態を
説明する図
【図21】従来例における金属端子のたわみ固有振動周
波数の実測値を示す図
【図22】従来例における2次側金属端子による捻れ振
動を説明する図
【符号の説明】
10A,10B,10C…圧電トランス、11A,11
B,11C…ケース、11a,11b…切り欠き、12
a〜12c…外部端子、13a,13b…1次側金属端
子(接続端子)、14,16,17,19…2次側金属
端子(接続端子)、15a,15b,18a,18b…
1次側金属端子、20A,20B,20C…圧電トラン
ス本体、21a,21b…1次側外部電極、23a,2
3b…1次側電極、24…駆動部、25…2次側電極、
26…発電部、31…半田(接合材)、32…弾性樹
脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 隆 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 嶋村 純一 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 井上 靖 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 桑名 義夫 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 麦谷 英児 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 平國 正一郎 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 (72)発明者 坂本 守 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さT、幅W、長さL(T≦W≦L)の
    直方体形状を有する圧電振動体の電極部分に電気的に接
    続された接合電極面が前記圧電振動体の所定面に設けら
    れ、前記接合電極面に弾性を有する接続端子の一部分が
    接合され、該接続端子が前記圧電振動体への電気的接続
    を行なっている圧電トランスにおいて、 前記接続端子は、一端部が前記接合電極面に接合される
    と共に固定用の他端部を有する帯板状をなし、1次たわ
    み固有振動周波数が前記圧電振動体の動作周波数よりも
    高い値になると共に前記圧電振動体の振動に伴って接続
    端子の弾性力によって前記接合部に発生する応力が前記
    接合部の破壊強度よりも小さくなるように前記一端部と
    他端部との間の長さが設定されていることを特徴とする
    圧電トランス。
  2. 【請求項2】 前記圧電振動体の幅方向の端面の前記圧
    電振動体の長さ方向の振動の節となる部分に1次側の接
    合電極面を有し、 前記節において前記1次側接合電極面に1次側の前記接
    続端子が接合されていることを特徴とする請求項1に記
    載の圧電トランス。
  3. 【請求項3】 厚さT、幅W、長さL(T≦W≦L)の
    直方体形状を有する圧電振動体の電極部分に電気的に接
    続された接合電極面が前記圧電振動体の所定面に設けら
    れ、前記接合電極面に弾性を有する接続端子の一部が接
    合され、該接続端子が前記圧電振動体への電気的接続を
    行なっている圧電トランスにおいて、 前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる一端面に一
    対の1次側接合電極面を有し、 それぞれの1次側接合電極面に1次側の前記接続端子が
    接合され、 前記一対の1次側接続端子は、同一形状を有し、互いに
    面対称な位置であり且つ前記端面を含む仮想平面への射
    影が互いに点対称である位置に配置されていると共に、 前記1次側接続端子は、前記1次側接合電極面に対して
    平行方向に延びる部分と垂直方向に延びる部分とを有
    し、前記平行方向に延びる部分の一端に前記垂直方向に
    延びる部分の一端が連結された形状をなし、前記垂直方
    向に延びる部分の他端が前記1次側接合電極面に接合さ
    れ、前記平行方向に延びる部分の他端が固定用の端部を
    なすと共に、前記圧電振動体の長さ方向の伸縮の力を垂
    直に受けるバネ構造を有し、前記垂直方向に延びる部分
    の1次たわみ固有振動周波数が前記圧電振動体の動作周
    波数よりも高い値に設定されていると共に、前記圧電振
    動体の長さ方向の伸縮によって前記接合部に発生させる
    応力が前記接合部の破壊強度よりも小さくなる弾性を有
    していることを特徴とする圧電トランス。
  4. 【請求項4】 前記接続端子は、前記一端部と他端部と
    の間が長方形断面を有する帯状平板をなし、前記一端部
    に連結された平板の長さ方向が前記圧電振動体の(幅W
    ×長さL)面に対して平行になり且つ前記平板面が前記
    (幅W×長さL)面に対して垂直になるように設けられ
    ていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載
    の圧電トランス。
  5. 【請求項5】 厚さT、幅W、長さL(T≦W≦L)の
    直方体形状を有する圧電振動体の電極部分に電気的に接
    続された接合電極面が前記圧電振動体の所定面に設けら
    れ、前記接合電極面に弾性を有する接続端子の一部が接
    合され、該接続端子が前記圧電振動体への電気的接続を
    行なっている圧電トランスにおいて、 前記圧電振動体の長さ方向の振動の腹となる一端面に接
    合電極面を有し、 該接合電極面に接合されている接続端子は、前記接合電
    極面に対して平行な方向に延びる部分の中央部に前記接
    合電極面に対して垂直な部分の一端が連結された形状を
    なし、前記垂直部分の他端が前記接合電極面に接合さ
    れ、前記平行方向に延びる部分の両端部が固定用の端部
    をなすと共に、前記接合電極面との接合部分の中心点を
    通る面に対して面対称な形状であり且つ前記端面を含む
    仮想平面への射影が前記中心点に対して点対称である形
    状を有し、前記圧電振動体の長さ方向の伸縮の力を垂直
    に受けるバネ構造を有し、前記垂直部分の1次たわみ固
    有振動周波数が前記圧電振動体の動作周波数よりも高い
    値に設定されていると共に前記圧電振動体の長さ方向の
    伸縮によって前記接合部に発生させる応力が前記接合部
    の破壊強度よりも小さくなる弾性を有していることを特
    徴とする圧電トランス。
  6. 【請求項6】 前記接続端子の一端部が前記接合電極面
    に対して接合材によって接合されており、該接合部分を
    含む所定領域の表面に弾性を有する樹脂がコーティング
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何
    れかに記載の圧電トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013115341A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 京セラ株式会社 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム

Cited By (2)

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WO2013115341A1 (ja) * 2012-01-31 2013-08-08 京セラ株式会社 積層型圧電素子およびこれを備えた噴射装置ならびに燃料噴射システム
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