以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。まず、図9〜図18を用いて、本実施形態に係る通信システムの全体像、および無線フレームの構成などについて説明する。次に、図1〜図6を用いて、本実施形態に係る通信システムの構成について説明する。次に、図7〜図8を用いて、本実施形態に係る通信システムの動作処理について説明する。
<通信システムの全体像>
図9は、本発明の実施形態に係る通信システムの全体像についての概略を説明する図である。この図が示す通信システム1は、基地局装置(eNodeB、NodeBとも呼称する。)3と、複数の移動局装置(UE: User Equipmentとも呼称する)5A、5B、5Cとが通信を行なう。また、この図は、基地局装置3から移動局装置5A、5B、5Cへの通信方向である下りリンク(DL: Downlinkとも呼称する。)が、下りリンクパイロットチャネル、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control CHannelとも呼称する。)、および物理下りリンク共用チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared CHannelとも呼称する。)を含んで構成されることを示す。また、この図は、移動局装置5A、5B、5Cから基地局装置3への通信方向である上りリンク(UL: Uplinkとも呼称する)が、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH: PhysicalUplink Shared CHannelとも呼称する。)、上りリンクパイロットチャネル、および物理上りリンク制御チャネル(PUCCH: Physical Uplink Control CHannelとも呼称する。)を含んで構成されることを示す。チャネルとは、信号の送信に用いられる媒体を意味する。物理層で用いられるチャネルは物理チャネル、メディアアクセス(Media Access Control: MAC)層で用いられるチャネルは論理チャネルと呼称する。PDSCHは、下りリンクのデータおよび制御情報の送受信に用いられる物理チャネルである。PDCCHは、下りリンクの制御情報の送受信に用いられる物理チャネルである。PUSCHは、上りリンクのデータおよび制御情報の送受信に用いられる物理チャネルである。PUCCHは、上りリンクの制御情報(上りリンク制御情報; Uplink Control Information: UCI)の送受信に用いられる物理チャネルである。UCIの種類としては、PDSCHの下りリンクのデータに対する肯定応答(Acknowledgement: ACK)、または否定応答(Negative Acknowledgement: NACK)を示す受信確認応答(ACK/NACK)と、リソースの割り当てを要求するか否かを示すスケジューリング要求(Scheduling request: SR)等が用いられる。その他の物理チャネルの種類としては、下りリンクの同期確立のために用いられる同期チャネル(Synchronization CHannel: SCH)、上りリンクの同期確立のために用いられる物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access CHannel: PRACH)、下りリンクのシステム情報の送信に用いられる物理報知チャネル(Physical Broadcast CHannel: PBCH)等が用いられる。また、PDSCHは下りリンクのシステム情報の送信にも用いられる。移動局装置5A、5B、5C、または基地局装置3は、制御情報、データなどから生成した信号を各物理チャネルに配置して、送信する。物理下りリンク共用チャネル、または物理上りリンク共用チャネルで送信されるデータは、トランスポートブロックと呼称する。また、基地局装置3が管轄するエリアのことをセルと呼ぶ。以下、本実施形態において、移動局装置5A、5B、5Cを移動局装置5と呼び、説明を行なう。
<キャリアアグリゲーション/セルアグリゲーション>
本発明の実施形態に係る通信システムでは、予め定められた周波数帯域幅の周波数帯域を複数用いて通信を行なう(周波数帯域集約;Spectrum aggregation、キャリアアグリゲーション; Carrier aggregation、Frequency aggregation等とも呼称する。)。ここで、1個の周波数帯域をコンポーネントキャリア(Component Carrier: CC)と呼称する。具体的には、キャリアアグリゲーションを用いた通信では、下りリンクのCC(下りリンクコンポーネントキャリア; DL CCと呼称する。)毎に、下りリンクの物理チャネルが送受信され、上りリンクのCC(上りリンクコンポーネントキャリア; UL CCと呼称する。)毎に上りリンクの物理チャネルが送受信される。つまり、キャリアアグリゲーションを用いた本発明の実施形態に係る通信システムは、上りリンクと下りリンクにおいて、基地局装置3と複数の移動局装置5が複数のCCを用いて複数の物理チャネルで信号を同時に送受信する。
基地局装置は、1つのセルで任意の1つの周波数帯域を用いて通信する。キャリアアグリゲーションは、複数の周波数帯域を用いた複数のセルによる通信であり、セルアグリゲーション(Cell aggregation)とも呼称する。セルアグリゲーションでは、1つのセルがプライマリセル(Primary Cell, Pcell)と定義され、残りのセルがセカンダリセル(Secondary Cell, Scell)と定義される。プライマリセルとセカンダリセルの設定は、移動局装置毎に独立に行われる。プライマリセルは、必ず1つの下りリンクコンポーネントキャリアと1つの上りリンクコンポーネントキャリアのセットから構成される。セカンダリセルは、少なくとも1つの下りリンクコンポーネントキャリアから構成され、上りリンクコンポーネントキャリアが構成されてもよいし、構成されなくてもよい。なお、説明の簡略化のため、本実施形態では、1つのセカンダリセルが1つの下りリンクコンポーネントキャリアと1つの上りリンクコンポーネントキャリアのセットから構成されることを想定した説明を行なう。プライマリセルで用いられるコンポーネントキャリアのことを、プライマリコンポーネントキャリア(Primary CC, PCC)と呼称する。セカンダリセルで用いられるコンポーネントキャリアのことを、セカンダリコンポーネントキャリア(Secondary CC, SCC)と呼称する。プライマリセルおよびセカンダリセルにおいて、PDSCHおよびPUSCHを用いたデータ通信は共通して行なわれるが、その他の各種処理が異なって行われる。簡単に説明すると、複数の処理がプライマリセルのみで行われ、セカンダリセルでは行われない。例えば、プライマリセルでは、下りリンクにおいてシステム情報(SIB: System Information Blockとも呼称する。)の取得、無線品質不足(RLF: Radio Link Failure)の判断などが行われ、上りリンクにおいてPRACHを用いたランダムアクセス手順の実行、PUCCHを用いたUCIの送受信などが行われる。
<下りリンクの時間フレームの構成>
図10は、本発明の実施形態に係る基地局装置3から移動局装置5への下りリンクの時間フレームの概略構成を示す図である。この図において、横軸は時間領域、縦軸は周波数領域を表している。下りリンクの時間フレームは、リソースの割り当てなどの単位であり、下りリンクの予め決められた幅の周波数帯および時間帯からなるリソースブロック(RB)(物理リソースブロック; PRB: Physical Resource Blockとも呼称する。)のペア(物理リソースブロックペア; PRB pairと呼称する。)から構成される。1個の下りリンクの物理リソースブロックペア(下りリンク物理リソースブロックペアと呼称する。)は下りリンクの時間領域で連続する2個の物理リソースブロック(下りリンク物理リソースブロックと呼称する。)から構成される。
また、この図において、1個の下りリンク物理リソースブロックは、下りリンクの周波数領域において12個のサブキャリア(下りリンクサブキャリアと呼称する。)から構成され、時間領域において7個のOFDM(直交周波数分割多重; Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルから構成される。下りリンクのシステム帯域(下りリンクシステム帯域と呼称する。)は、基地局装置3の下りリンクの通信帯域である。下りリンクのシステム帯域幅(下りリンクシステム帯域幅と呼称する。)は、下りリンクの複数の下りリンクコンポーネントキャリアの帯域幅(下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅と呼称する。)から構成される。通信システム1において、下りリンクのコンポーネントキャリア(下りリンクコンポーネントキャリアと呼称する。)(DL CC)は予め定められた周波数帯域幅の帯域であり、下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は下りリンクコンポーネントキャリアの周波数帯域幅である。例えば、40MHzの周波数帯域幅の下りリンクシステム帯域は、2個の20MHzの周波数帯域幅の下りリンクコンポーネントキャリアから構成される。
なお、下りリンクコンポーネントキャリアでは下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅に応じて複数の下りリンク物理リソースブロックが配置される。例えば、20MHzの周波数帯域幅の下りリンクコンポーネントキャリアは、100個の下りリンク物理リソースブロックから構成される。また、例えば、下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は、LTEに対応した移動局装置5が通信に用いることができる周波数帯域幅であり、下りリンクシステム帯域幅はLTE−Aに対応した移動局装置5が通信に用いることができる周波数帯域幅である。LTEに対応した移動局装置5は同時に1つのセルでしか通信を行うことができず、LTE−Aに対応した移動局装置5は同時に複数のセルで通信を行なうことができる。下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は、1つのセルの下りリンクの周波数帯域幅であり、下りリンクシステム帯域幅は、複数のセルの下りリンクの周波数帯域幅をまとめたものである。
また、この図が示す時間領域においては、7個のOFDMシンボルから構成されるスロット(下りリンクスロットと呼称する。)、2個の下りリンクスロットから構成されるサブフレーム(下りリンクサブフレームと呼称する。)がある。なお、1個の下りリンクサブキャリアと1個のOFDMシンボルから構成されるユニットをリソースエレメント(Resource Element: RE)(下りリンクリソースエレメント)と呼ぶ。各下りリンクサブフレームには少なくとも、情報データ(トランスポートブロック; Transport Blockとも呼称する。)の送信に用いられるPDSCH、制御情報の送信に用いられるPDCCHが配置される。この図においては、PDCCHは下りリンクサブフレームの1番目から3番目までのOFDMシンボルから構成され、PDSCHは下りリンクサブフレームの4番目から14番目までのOFDMシンボルから構成される。なお、PDCCHを構成するOFDMシンボルの数と、PDSCHを構成するOFDMシンボルの数は、下りリンクサブフレーム毎に変更されてもよい。
この図において図示は省略するが、下りリンクの参照信号(Reference signal: RS)(下りリンク参照信号と呼称する。Cell specific RS、DL RSとも呼称する。)の送信に用いられる下りリンクパイロットチャネルが複数の下りリンクリソースエレメントに分散して配置される。ここで、下りリンク参照信号は、PDSCHおよびPDCCHの伝搬路変動の推定に用いられる、通信システム1において既知の信号である。なお、下りリンク参照信号を構成する下りリンクリソースエレメントの数は、基地局装置3において移動局装置5への通信に用いられる送信アンテナの数に依存する。
なお、1個のPDSCHは同一の下りリンクコンポーネントキャリア内の1個以上の下りリンク物理リソースブロックから構成され、1個のPDCCHは同一の下りリンクコンポーネントキャリア内の複数の下りリンクリソースエレメントから構成される。下りリンクシステム帯域内で複数のPDSCH、複数のPDCCHが配置される。基地局装置3は、LTEに対応した1つの移動局装置5に対して同一の下りリンクサブフレームで同一の下りリンクコンポーネントキャリア内でPDSCHのリソースの割り当てに関する制御情報を含む1個のPDCCHと1個のPDSCHを配置することができ、LTE−Aに対応した1つの移動局装置5に対して同一の下りリンクサブフレームでPDSCHのリソースの割り当てに関する制御情報を含む複数のPDCCHと複数のPDSCHを配置することができる。なお、基地局装置3は、LTE−Aに対応した1つの移動局装置5に対して同一の下りリンクサブフレームで、同一の下りリンクコンポーネントキャリア内で複数のPDSCHのリソースの割り当てに関する制御情報を含む、複数のPDCCHを配置することができるが、同一の下りリンクコンポーネントキャリア内で複数のPDSCHを配置することはできず、各PDSCHを異なる下りリンクコンポーネントキャリアに配置することはできる。
PDCCHは、PDSCHに対する下りリンク物理リソースブロックの割り当てを示す情報、PUSCHに対する上りリンク物理リソースブロックの割り当てを示す情報、移動局識別子(Radio Network Temporary Identifier: RNTIと呼称する。)、変調方式、符号化率、再送パラメータ、マルチアンテナ関連情報、送信電力制御コマンド(TPC command)、PUCCHのリソースを示す情報などの制御情報から生成された信号が配置される。PDCCHに含まれる制御情報を下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)と呼称する。PDSCHに対する下りリンク物理リソースブロックの割り当てを示す情報を含むDCIは下りリンクアサインメント(Downlink assignment: DL assignment、またDownlink grantとも呼称する。)と呼称し、PUSCHに対する上りリンク物理リソースブロックの割り当てを示す情報を含むDCIは上りリンクグラント(Uplink grant: UL grantと呼称する。)と呼称する。なお、下りリンクアサインメントは、PUCCHに対する送信電力制御コマンドを含む。なお、上りリンクアサインメントは、PUSCHに対する送信電力制御コマンドを含む。なお、1個のPDCCHは、1個の下りリンクコンポーネントキャリア内の1個のPDSCHのリソースの割り当てを示す情報、または1個の上りリンクコンポーネントキャリア内の1個のPUSCHのリソースの割り当てを示す情報しか含まず、複数のPDSCHのリソースの割り当てを示す情報、または複数のPUSCHのリソースの割り当てを示す情報を含まない。
<上りリンクの時間フレームの構成>
図11は、本発明の実施形態に係る移動局装置5から基地局装置3への上りリンクの時間フレームの概略構成を示す図である。この図において、横軸は時間領域、縦軸は周波数領域を表している。上りリンクの時間フレームは、リソースの割り当てなどの単位であり、上りリンクの予め決められた幅の周波数帯および時間帯からなる物理リソースブロックのペア(上りリンク物理リソースブロックペアと呼称する。)から構成される。1個の上りリンク物理リソースブロックペアは、上りリンクの時間領域で連続する2個の上りリンクの物理リソースブロック(上りリンク物理リソースブロックと呼称する。)から構成される。
また、この図において、1個の上りリンク物理リソースブロックは、上りリンクの周波数領域において12個のサブキャリア(上りリンクサブキャリアと呼称する。)から構成され、時間領域において7個のSC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルから構成される。上りリンクのシステム帯域(上りリンクシステム帯域と呼称する。)は、基地局装置3の上りリンクの通信帯域である。上りリンクのシステム帯域幅(上りリンクシステム帯域幅と呼称する。)は、上りリンクの複数の上りリンクコンポーネントキャリアの周波数帯域幅(上りリンクコンポーネントキャリア帯域幅と呼称する。)から構成される。通信システム1において、上りリンクのコンポーネントキャリア(上りリンクコンポーネントキャリアと呼称する。)(UL CC)は予め定められた周波数帯域幅の帯域であり、上りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は上りリンクコンポーネントキャリアの周波数帯域幅である。例えば、40MHzの周波数帯域幅の上りリンクのシステム帯域(上りリンクシステム帯域と呼称する。)は、2個の20MHzの周波数帯域幅の上りリンクコンポーネントキャリアから構成される。
なお、上りリンクコンポーネントキャリアでは上りリンクコンポーネントキャリア帯域幅に応じて複数の上りリンク物理リソースブロックが配置される。例えば、20MHzの周波数帯域幅の上りリンクコンポーネントキャリアは、100個の上りリンク物理リソースブロックから構成される。また、例えば、上りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は、LTEに対応した移動局装置5が通信に用いることができる周波数帯域幅であり、上りリンクシステム帯域幅はLTE−Aに対応した移動局装置5が通信に用いることができる周波数帯域幅である。LTEに対応した移動局装置5は同時に1つのセルでしか通信を行うことができず、LTE−Aに対応した移動局装置5は同時に複数のセルで通信を行なうことができる。上りリンクコンポーネントキャリア帯域幅は、1つのセルの上りリンクの周波数帯域幅であり、上りリンクシステム帯域幅は、複数のセルの上りリンクの周波数帯域幅をまとめたものである。
また、この図が示す時間領域においては、7個のSC−FDMAシンボルから構成されるスロット(上りリンクスロットと呼称する。)、2個の上りリンクスロットから構成されるサブフレーム(上りリンクサブフレームと呼称する。)。なお、1個の上りリンクサブキャリアと1個のSC−FDMAシンボルから構成されるユニットをリソースエレメント(上りリンクリソースエレメントと呼称する。)と呼ぶ。
各上りリンクサブフレームには、少なくとも情報データの送信に用いられるPUSCH、上りリンク制御情報(UCI: Uplink Control Information)の送信に用いられるPUCCHが配置される。PUCCHは、PDSCHを用いて受信されたデータに対する肯定応答(ACK: Acknowledgement)または否定応答(NACK: Negative Acknowledgement)を示すUCI(ACK/NACK)、上りリンクのリソースの割り当てを要求するか否かを少なくとも示すUCI(SR: Scheduling Request; スケジューリング要求)、下りリンクの受信品質(チャネル品質とも呼称する。)を示すUCI(CQI: Channel Quality Indicator; チャネル品質指標)を送信するために用いられる。また、PUCCHは、セルアグリゲーションを用いない場合のACK/NACK、またはセルアグリゲーションを用いた場合のACK/NACKを送信するために用いられ、セルアグリゲーションを用いた場合は送信方法としてACK/NACK channel selectionが用いられる。また、ACK/NACK channel selectionと共に、Time domain bundling、Spatial bundlngが用いられる。
なお、移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求することを基地局装置3に示す場合に、移動局装置5はSRの送信用のPUCCHで信号を送信する。基地局装置3は、SRの送信用のPUCCHのリソースで信号を検出したという結果から移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求していることを認識する。移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求しないことを基地局装置3に示す場合に、移動局装置5は予め割り当てられたSRの送信用のPUCCHのリソースで何も信号を送信しない。基地局装置3は、SRの送信用のPUCCHのリソースで信号を検出しなかったという結果から移動局装置5が上りリンクのリソースの割り当てを要求していないことを認識する。
また、PUCCHは、ACK/NACKからなるUCIが送信される場合と、SRからなるUCIが送信される場合と、CQIからなるUCIが送信される場合とで異なる種類の信号構成が用いられる。ACK/NACKの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 1a、またはPUCCH format 1bと呼称する。PUCCH format 1aでは、ACK/NACKに関する情報を変調する変調方式としてBPSK(二位相偏移変調; Binary Phase Shift Keying)が用いられる。PUCCH format 1aでは、1ビットの情報が変調信号から明示的に示される。PUCCH format 1bでは、ACK/NACKに関する情報を変調する変調方式としてQPSK(四位相偏移変調; Quadrature Phase Shift Keying)が用いられる。PUCCH format 1bでは、2ビットの情報が変調信号から明示的に示される。ACK/NACK channel selectionでは、PUCCH format 1bが用いられる。SRの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 1と呼称する。CQIの送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 2と呼称する。CQIとACK/NACKの同時送信に用いられるPUCCHをPUCCH format 2a、またはPUCCH format 2bと呼称する。PUCCH format 2bでは、上りリンクパイロットチャネルの参照信号にACK/NACKの情報から生成された変調信号が乗算される。PUCCH format 2aでは、ACK/NACKに関する1ビットの情報とCQIの情報が送信される。PUCCH format 2bでは、ACK/NACKに関する2ビットの情報とCQIの情報が送信される。
なお、1個のPUSCHは同一の上りリンクコンポーネントキャリア内の1個以上の上りリンク物理リソースブロックから構成され、1個のPUCCHは同一の上りリンクコンポーネントキャリア内において周波数領域に対称関係にあり、異なる上りリンクスロットに位置する2個の上りリンク物理リソースブロックから構成される。例えば、図11において、最も周波数が低い上りリンクコンポーネントキャリア内の上りリンクサブフレーム内において、1番目の上りリンクスロットの最も周波数が低い上りリンク物理リソースブロックと、2番目の上りリンクスロットの最も周波数が高い上りリンク物理リソースブロックとにより、PUCCHに用いられる上りリンク物理リソースブロックペアの1個が構成される。
上りリンクシステム帯域内で1個以上のPUSCH、1個以上のPUCCHが配置される。LTEに対応した移動局装置5は、同一の上りリンクコンポーネントキャリア内にPUCCHのリソースとPUSCHのリソースを配置し、送信することができる。なお、基地局装置3は、LTEに対応した移動局装置5に対してACK/NACK、またはSR、またはCQI毎に対して異なるPUCCHのリソースを割り当てることができるが、LTEに対応した移動局装置5は同一の上りリンクサブフレームで1個のPUCCHのリソースしか用いない。また、LTEに対応した移動局装置5は、同一上りリンクサブフレームでPUCCHのリソースとPUSCHのリソースが割り当てられた場合は、PUSCHのリソースのみを用いて信号を送信する。
また、基地局装置3は、LTE−Aに対応した1つの移動局装置5に対して上りリンクコンポーネントキャリア毎に1個のPUSCHのリソースを割り当てることができる。LTE−Aに対応した移動局装置5は、同一の上りリンクサブフレームで複数の上りリンクコンポーネントキャリアでPUSCHのリソースが割り当てられた場合、複数のPUSCHのリソースを用いて信号を送信することができる。なお、基地局装置3は、LTE−Aに対応した1つの移動局装置5に対して同一の上りリンクサブフレームで、同一の上りリンクコンポーネントキャリア内で複数のPUSCHのリソースを割り当てることはできず、各PUSCHのリソースを異なる上りリンクコンポーネントキャリアに割り当てることができる。また、基地局装置3は、LTE−Aに対応した1つの移動局装置5に対して1個の上りリンクコンポーネントキャリアに1個以上のPUCCHのリソースを割り当てることができる。LTE−Aに対応した移動局装置5は、同一の上りリンクサブフレームで複数のPUCCHのリソースが割り当てられた場合は、何れか1個のPUCCHのリソースを用いて信号を送信する。このような場合、移動局装置5が何れのPUCCHのリソースを選択するかは予め決められたルールに従って行なわれる。
PUCCHのリソースが割り当てられる上りリンクコンポーネントキャリアが上りリンクのプライマリコンポーネントキャリアであり、プライマリセルである。また、LTE−Aに対応した移動局装置5は、PUSCHとPUCCHの同時送信を行なわないように設定されている場合、同一上りリンクサブフレームでPUCCHのリソースとPUSCHのリソースが割り当てられた場合は、PUSCHのリソースのみを用いて信号を送信する。また、LTE−Aに対応した移動局装置5は、PUSCHとPUCCHの同時送信を行なうように設定されている場合、同一上りリンクサブフレームでPUCCHのリソースとPUSCHのリソースが割り当てられた場合は、基本的にPUCCHのリソースとPUSCHのリソースの両方を用いて信号を送信することができる。
上りリンクパイロットチャネルは、PUSCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合と、PUCCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合とで、異なるSC−FDMAシンボルに配置される。上りリンクパイロットチャネルは、上りリンク参照信号(UL RS: Uplink Reference Signal)を送信するために用いられる。ここで、上りリンク参照信号とは、PUSCHおよびPUCCHの伝搬路変動の推定に用いられる、通信システム1において既知の信号である。
上りリンクパイロットチャネルは、PUSCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合、上りリンクスロット内の4番目のSC−FDMAシンボルに配置される。上りリンクパイロットチャネルは、ACK/NACKを含むPUCCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合、上りリンクスロット内の3番目と4番目と5番目のSC−FDMAシンボルに配置される。上りリンクパイロットチャネルは、SRを含むPUCCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合、上りリンクスロット内の3番目と4番目と5番目のSC−FDMAシンボルに配置される。上りリンクパイロットチャネルは、CQIを含むPUCCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内に配置される場合、上りリンクスロット内の2番目と6番目のSC−FDMAシンボルに配置される。
図11では、PUCCHが各上りリンクコンポーネントキャリアの最も端の上りリンク物理リソースブロックに配置された場合を示しているが、上りリンクコンポーネントキャリアの端から2番目、3番目などの上りリンク物理リソースブロックがPUCCHに用いられてもよい。
なお、PUCCHにおいて周波数領域での符号多重、時間領域での符号多重が用いられる。周波数領域での符号多重は、サブキャリア単位で符号系列の各符号が上りリンク制御情報から変調された変調信号に乗算されることにより処理される。時間領域での符号多重は、SC−FDMAシンボル単位で符号系列の各符号が上りリンク制御情報から変調された変調信号に乗算されることにより処理される。複数のPUCCHが同一の上りリンク物理リソースブロックに配置され、各PUCCHは異なる符号が割り当てられ、割り当てられた符号により周波数領域、または時間領域において符号多重が実現される。ACK/NACKを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 1a、PUCCH format 1b)においては、周波数領域及び時間領域での符号多重が用いられる。SRを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 1)においては、周波数領域及び時間領域での符号多重が用いられる。CQIを送信するために用いられるPUCCH(PUCCH format 2)においては、周波数領域での符号多重が用いられる。なお、説明の簡略化のため、PUCCHの符号多重に係る内容の説明は適宜省略する。
なお、本発明の実施形態に係る通信システム1では、下りリンクにおいてOFDM方式を適用し、上りリンクにおいてNxDFT−Spread OFDM方式を適用する。ここで、NxDFT−Spread OFDM方式とは、上りリンクコンポーネントキャリア単位でDFT−Spread OFDM方式を用いて信号を送受信する方式であり、複数の上りリンクコンポーネントキャリアを用いた通信システム1の上りリンクサブフレームにおいて複数のDFT−Spread OFDM送受信に関する処理部を用いて通信を行なう方式である。
PDSCHのリソースは、時間領域において、そのPDSCHのリソースの割り当てに用いられた下りリンクアサインメントを含むPDCCHのリソースが配置された下りリンクサブフレームと同一の下りリンクサブフレームに配置され、周波数領域において、そのPDSCHのリソースの割り当てに用いられる下りリンクアサインメントを含むPDCCHと同じ下りリンクコンポーネントキャリア、または異なる下りリンクコンポーネントキャリアに配置される。
DCIには、下りリンクアサインメントがいずれの下りリンクコンポーネントキャリアで送信されるPDSCHに対応するか、または上りリンクグラントがいずれの上りリンクコンポーネントキャリアで送信されるPUSCHに対応するかを示す情報(以下、「キャリアインディケータ(carrier indicator)」と呼称する。)が含まれる。下りリンクアサインメントにキャリアインディケータが含まれない場合、下りリンクアサインメントは、下りリンクアサインメントが送信された下りリンクコンポーネントキャリアと同じ下りリンクコンポーネントキャリアのPDSCHに対応する。上りリンクグラントにキャリアインディケータが含まれない場合、上りリンクグラントは、上りリンクグラントが送信された下りリンクコンポーネントキャリアと予め対応付けられた上りリンクコンポーネントキャリアのPUSCHに対応する。なお、キャリアインディケータがDCIに含まれない場合の、上りリンクグラントのリソース割り当ての解釈に用いられる下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアとの対応付けを示す情報は、情報データの通信が行なわれる前に、基地局装置3から移動局装置5にシステム情報を用いて通知される。
<無線フレームの構成>
本発明の実施形態では、1個以上の下りリンクサブフレームと1個以上の上りリンクサブフレームと1個以上のスペシャルサブフレームから構成される10個のサブフレームから1個の無線フレームが構成される。スペシャルサブフレームは、3つの領域としてDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)から構成される。DwPTSとGPとUpPTSは時間多重される。DwPTSはPDCCHやPDSCHなどの下りリンクの物理チャネルおよび信号が送信される領域である。UpPTSはサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal: SRS)および/またはPRACHが送信される領域であり、UpPTSではPUCCHおよびPUSCHは送信されない。SRSは、基地局装置3が移動局装置5の上りリンクのチャネル品質を推定するために用いられる上りリンク参照信号であり、上りリンクサブフレームまたはスペシャルサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルで送信される。GPは移動局装置5および基地局装置3が上りリンクの送受信と下りリンクの送受信を切り替えるための期間である。1個の無線フレームを構成する下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレームおよびスペシャルサブフレームの数および無線フレーム内の配置が基地局装置3により設定され、設定された無線フレームの構成を示す情報が移動局装置5に通知される。
図12は、本発明の実施形態に係る通信システムにおける無線フレームの構成の一例を示す図である。なお、説明の簡略化のため、1個のセルにおける無線フレームの構成について説明するが、セルアグリゲーションが行なわれる場合、セルアグリゲーションに用いられる複数のセルは同一の無線フレームの構成を用いる。図12において、横軸は周波数領域、縦軸は時間領域を示す。図12において、白色の四角は下りリンクサブフレームを示し、斜線でハッチングがされた四角は上りリンクサブフレームを示し、ドットでハッチングがされた四角はスペシャルサブフレームを示す。サブフレームに付された番号(#i)は無線フレーム内のサブフレームの番号を示している。
図12において、移動局装置5はサブフレーム#8とサブフレーム#9とサブフレーム#0とサブフレーム#1(図12の太い点線で囲まれたサブフレーム)のPDSCHで受信した下りリンクのデータに対する複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)にTime domain bundlingを実行し、対応する第二の受信確認応答をサブフレーム#1から6個のサブフレーム後のサブフレーム#7のPUCCHを用いて送信する。なお、第一の受信確認応答、第二の受信確認応答の説明は後述する。また、移動局装置5はサブフレーム#3からサブフレーム#6(図12の太い実線で囲まれたサブフレーム)のPDSCHで受信した下りリンクのデータに対する複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)にTime domain bundlingを実行し、対応する第二の受信確認応答をサブフレーム#6から6個のサブフレーム後のサブフレーム#2のPUCCHを用いて送信する。以上のように、無線フレームの構成に基づき、Time domain bundlingを設定された移動局装置5は、共通したTime domain bundlingを実行する下りリンクサブフレーム、対応する第二の受信確認応答を送信する上りリンクサブフレームを認識する。
<Cross−CC scheduling>
PDCCHと、そのPDCCHに対応する下りリンクアサインメントが含まれるPDSCHが異なる下りリンクコンポーネントキャリアに配置されることができる(Cross CC schedulingと呼称する。)。PDSCHが配置される下りリンクコンポーネントキャリアを物理下りリンク共用チャネルコンポーネントキャリア(PDSCH CC)と呼称する。PDCCHが配置される下りリンクコンポーネントキャリアを物理下りリンク制御チャネルコンポーネントキャリア(PDCCH CC)と呼称する。なお、セルアグリゲーションで用いられる全ての下りリンクコンポーネントキャリアにPDSCHが配置される可能性がある場合、全ての下りリンクコンポーネントキャリアはPDSCH CCとなる。
PDCCHが配置される下りリンクコンポーネントキャリアと、そのPDCCHに対応する上りリンクグラントが含まれるPUSCHが配置される上りリンクコンポーネントキャリアとシステム情報で対応付けられる下りリンクコンポーネントキャリアを、異なるように設定されることができる。基地局装置3は、移動局装置5に各下りリンクコンポーネントキャリアに対するシステム情報を通知し、そのシステム情報にはその下りリンクコンポーネントキャリアと対応付けられる上りリンクコンポーネントキャリアを示す情報が含まれる。この対応付けを示す情報を含むシステム情報はSIB2(System Information Block Type2)と呼称し、SIB2により示される下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアの対応付けをSIB2 linkageと呼称する。PUSCHが配置される上りリンクコンポーネントキャリアを物理上りリンク共用チャネルコンポーネントキャリア(PUSCH CC)と呼称する。
基地局装置3は、セルアグリゲーションに用いる複数の下りリンクコンポーネントキャリアの中で何れの下りリンクコンポーネントキャリアをPDCCH CCとして用いるかを決定する。次に、基地局装置3は、各PDCCH CCを何れのPDSCH CC、何れのPUSCH CCと対応させるかを決定する。ここで、PDCCH CCとPDSCH CCの対応付けとは、PDSCH CCに配置されるPDSCHのリソースの割り当てに関する制御情報を含むPDCCHがPDSCH CCと対応付けられるPDCCH CCに配置されることを意味する。より詳細には、PDCCH CCとPDSCH CCの対応付けとは、PDSCH CCに配置されるPDSCHに対応する下りリンクアサインメントであって、キャリアインディケータも構成される下りリンクアサインメントを含むPDCCHが、PDSCH CCと対応付けられたPDCCH CCに配置されることを意味する。ここで、PDCCH CCとPUSCH CCの対応付けとは、PUSCH CCに配置されるPUSCHのリソースの割り当てに関する制御情報を含むPDCCHがPUSCH CCと対応付けられるPDCCH CCに配置されることを意味する。より詳細には、PDCCH CCとPUSCH CCの対応付けとは、PUSCH CCに配置されるPUSCHに対応する上りリンクグラントであって、キャリアインディケータも構成される上りリンクグラントを含むPDCCHが、PUSCH CCと対応付けられるPDCCH CCに配置されることを意味する。
ここで説明される対応付けは、上記で説明したように、キャリアインディケータを含まないPDCCHに対しての下りリンクコンポーネントキャリアと上りリンクコンポーネントキャリアの対応付けとは異なる。セルアグリゲーションに用いられる複数のPDSCH CCのそれぞれが同じPDCCH CCに対応付けられてもよいし、セルアグリゲーションに用いられる複数のPDSCH CCのそれぞれが異なるPDCCH CCに対応付けられてもよい。例えば、1個のPDCCH CCに複数のPDSCH CCが対応付けられる場合、そのPDCCH CCで送信されるPDCCHが何れのPDSCH CCのPDSCHのリソースの割り当てを示しているかはキャリアインディケータによって認識される。
基地局装置3は、各PDSCH CCに対してPDCCH CCとして対応付けられた下りリンクコンポーネントキャリアを示す情報を移動局装置5に通知する。なお、この情報は無線リンク制御(RRC)シグナリングを用いて通知される。移動局装置5は、基地局装置3よりRRCシグナリングを用いて通知された情報に基づき、各PDSCH CCのPDSCHのキャリアインディケータ付きの下りリンクアサインメントを含むPDCCHが配置される可能性のある下りリンクコンポーネントキャリアを認識する。なお、プライマリセルで送信されるPDSCHの下りリンクアサインメントを含むPDCCHはプライマリセルでのみ送信され、セカンダリセルで送信されるPDSCHの下りリンクアサインメントを含むPDCCHはプライマリセル、またはセカンダリセルで送信される。言い換えると、プライマリセルでは必ずPDCCH CCとPDSCH CCが構成され、更にプライマリセルで構成されるPDCCH CCとPDSCH CCは対応付けられる。また、プライマリセルのPUSCH CCは、プライマリセルのPDCCH CCと対応付けられる。プライマリセルのPDSCH CCとPUSCH CCはSIB2 linkageを有する。セカンダリセルでは、PDSCH CCは構成されるが、PDCCH CCが構成されなくてもよい。セカンダリセルで構成されたPDSCH CCと対応付けられるPDCCH CCは、プライマリセルで構成されてもよいし、その他のセカンダリセルで構成されてもよい。なお、PDCCH CCが構成されるセルでは必ずPDSCH CCとPUSCH CCが構成され、同一セル内のPDCCH CCとPDSCH CC、およびPDCCH CCとPUSCH CCが対応付けられる。なお、RRCシグナリングはPDSCHで通知される。なお、プライマリセルのPDSCH CCおよびPUSCH CCと対応付けられるPDSCH CCは必ず同じプライマリセルに構成されるため、それらの関係を示す情報は移動局装置5に対して通知されない。また、Cross−CC schedulingが適用されない場合、PDSCH CCとPDCCH CCの対応付けを示す情報は基地局装置3から移動局装置5に対して通知されない。Cross−CC schedulingが適用されない場合、下りリンクアサインメントにキャリアインディケータは含まれない。
<PDCCHの構成>
PDCCHは、複数の制御チャネルエレメント(CCE: Control Channel Element)により構成される。各下りリンクコンポーネントキャリアで用いられるCCEの数は、下りリンクコンポーネントキャリア帯域幅と、PDCCHを構成するOFDMシンボルの数と、通信に用いる基地局装置3の送信アンテナの数に応じた下りリンクパイロットチャネルの下りリンク参照信号の数に依存する。CCEは、後述するように、複数の下りリンクリソースエレメントにより構成される。
図13は、本発明の実施形態に係る通信システムのPDCCHとCCEの論理的な関係を説明する図である。基地局装置3と移動局装置5間で用いられるCCEには、CCEを識別するための番号が付与されている。CCEの番号付けは、予め決められた規則に基づいて行なわれる。ここで、CCE tは、CCE番号tのCCEを示す。PDCCHは、複数のCCEからなる集合(CCE Aggregation)により構成される。この集合を構成するCCEの数を、以下、「CCE集合数」(CCE aggregation number)と称す。PDCCHを構成するCCE aggregation numberは、PDCCHに設定される符号化率、PDCCHに含められるDCIのビット数に応じて基地局装置3において設定される。また、n個のCCEからなる集合を、以下、「CCE aggregation n」という。例えば、基地局装置3は、1個のCCEを用いてPDCCHを構成したり(CCE aggregation 1)、2個のCCEを用いてPDCCHを構成したり(CCE aggregation 2)、4個のCCEを用いてPDCCHを構成したり(CCE aggregation 4)、8個のCCEを用いてPDCCHを構成したりする(CCE aggregation 8)。例えば、基地局装置3はチャネル品質の良い移動局装置5に対してはPDCCHを構成するCCEの数が少ないCCE aggregation numberを用い、チャネル品質の悪い移動局装置5に対してはPDCCHを構成するCCEの数が多いCCE aggregation numberを用いる。また、例えば、基地局装置3はビット数の少ないDCIを送信する場合、PDCCHを構成するCCEの数が少ないCCE aggregation numberを用い、ビット数の多いDCIを送信する場合、PDCCHを構成するCCEの数が多いCCE aggregation numberを用いる。
CCEを構成する複数の下りリンクリソースエレメントは、複数のリソースエレメントグループ(REG、mini-CCEとも称す)により構成される。リソースエレメントグループは複数の下りリンクリソースエレメントから構成される。例えば、1個のリソースエレメントグループは4個の下りリンクリソースエレメントから構成される。図14は、本発明の実施形態に係る通信システムの下りリンクサブフレームにおけるリソースエレメントグループの配置例を示す図である。ここでは、PDCCHが1番目から3番目までのOFDMシンボルにより構成され、2本の送信アンテナ(送信アンテナ1、送信アンテナ2)の下りリンクパイロットチャネルに対応する下りリンク参照信号が配置される場合について示
す。この図において、縦軸は周波数領域、横軸は時間領域を表わしている。
図14の配置例では、1個のリソースエレメントグループは周波数領域の隣接する4個の下りリンクリソースエレメントにより構成される。図14において、PDCCHの同一の符号が付された下りリンクリソースエレメントは、同一のリソースエレメントグループに属することを示す。なお、下りリンクパイロットチャネルが配置されたリソースエレメントR1(送信アンテナ1の下りリンクパイロットチャネルの信号)、R2(送信アンテナ2の下りリンクパイロットチャネルの信号)は飛ばされて、リソースエレメントグループが構成される。図14では、周波数が最も低く、1番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループから番号付け(符号「1」)が行なわれ、次に周波数が最も低く、2番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループに番号付け(符号「2」)が行なわれ、次に周波数が最も低く、3番目のOFDMシンボルのリソースエレメントグループに番号付け(符号「3」)が行なわれることを示す。また、図14では、次に下りリンクパイロットチャネルが配置されない2番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「2」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「4」)が行なわれ、次に下りリンクパイロットチャネルが配置されない3番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「3」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「5」)が行なわれることを示す。さらに、図14では、次に1番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「1」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「6」)が行なわれ、次に2番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「4」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「7」)が行なわれ、次に3番目のOFDMシンボルの番号付け(符号「5」)が行なわれたリソースエレメントグループの周波数の隣接するリソースエレメントグループに番号付け(符号「8」)が行なわれることを示す。以降のリソースエレメントグループに対しても同様の番号付けが行なわれる。
CCEは、図14に示すように複数のリソースエレメントグループにより構成される。例えば、1個のCCEは、周波数領域及び時間領域に分散した9個の異なるリソースエレメントグループを用いて構成される。具体的には、下りリンクコンポーネントキャリア全体に対して、この図のように番号付けされた全てのリソースエレメントグループに対してブロックインタリーバを用いてリソースエレメントグループ単位でインタリーブが行なわれ、インタリーブ後の番号の連続する9個のリソースエレメントグループにより1個のCCEが構成される。
<CCEとACK/NACK用のPUCCHのリソースの暗黙的な割り当て>
ACK/NACKの送信に用いられるPUCCH(PUCCH format 1a、PUCCH format 1b)のリソースは、PDCCHに用いられるCCEに基づいて暗黙的に割り当てられる。ACK/NACK channel selectionを用いてACK/NACKを送信するように設定され、プライマリセルでPDCCHが検出される場合、暗黙的にACK/NACKの情報を示すために行われるPUCCH(PUCCH format 1b)のリソースの選択に用いる候補リソースが、PDCCHに用いられるCCEに基づいて暗黙的に移動局装置5に対して割り当てられる。このようなリソース割り当ては、暗黙的なリソース割り当てと呼称する。暗黙的なリソース割り当てとは、リソースを割り当てるためだけの情報を用いず、その他の情報を流用してリソースの割り当てが行なわれることを意味する。一方、明示的なリソース割り当てとは、リソースを割り当てるためだけの情報が用いられてリソースの割り当てが行なわれることを意味する。
CCEとACK/NACKの送信に用いられるPUCCHのリソースとの対応付けについて説明する。下りリンクコンポーネントキャリア内の全てのCCEに予め決められた規則に基づいて識別番号が付与される。プライマリセルの上りリンクコンポーネントキャリアに構成される、ACK/NACKの送信に用いられる、全てのPUCCHのリソースに予め決められた規則に基づいて識別番号が付与される。例えば、同一の識別番号のCCEとPUCCHのリソースが対応付けられる。
図15は、本発明の実施形態に係る通信システムのACK/NACK用のPUCCHのリソースの構成と番号を示す図である。図15では、各上りリンクサブフレームに24個のACK/NACK用のPUCCHのリソースが構成される場合について示す。また、図15では、ACK/NACK用のPUCCHのリソースに2個の上りリンク物理リソースブロックペア(PRB pair)(PRB pair 1、PRB pair 2)、4個の周波数領域の符号系列(周波数領域のCode)(周波数領域のCode 1、周波数領域のCode 2、周波数領域のCode 3、周波数領域のCode 4)、3個の時間領域の符号系列(時間領域のCode)(時間領域のCode 1、時間領域のCode 2、時間領域のCode 3)が用いられる場合について示す。なお、図15に示す数とは異なる個数の上りリンク物理リソースブロックペア、周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列が用いられてもよく、図15に示す数とは異なる個数のPUCCHのリソースが上りリンクコンポーネントキャリアに構成されてもよい。なお、ここで示す上りリンク物理リソースブロックペアの番号は、ACK/NACK用のPUCCHのリソースに用いられる上りリンク物理リソースブロックペアの番号を示し、例えば、上りリンクのシステム帯域で最も周波数の低い上りリンク物理リソースブロックペアの番号を一義的に示すものではない。図15に示す各PUCCHのリソースは、上りリンク物理リソースブロックペア、周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列の異なる組み合わせから構成され、周波数領域、または周波数領域での符号領域、または時間領域での符号領域で直交関係にある。
図13に示すCCEと図15に示すACK/NACK用のPUCCHのリソースは予め決められた規則に基づいて対応付けられる。CCEの識別番号とACK/NACK用のPUCCHのリソースの識別番号が予め対応付けられ、例えば、同じ値の識別番号のCCEとACK/NACK用のPUCCHのリソースが対応付けられる。例えば、CCE 1はPUCCH 1と対応し、CCE 2はPUCCH 2と対応する。移動局装置5は、自装置宛てのDCIを検出したPDCCHに用いられるCCEの中で最も番号の小さいCCEと対応する番号のPUCCHのリソースを用いて、そのPDCCHによってリソースの割り当てが示されたPDSCHのデータに対するACK/NACKを送信する。例えば、移動局装置5は、自装置宛てのDCIを検出したPDCCHに用いられるCCEの中で最も番号の小さいCCEと対応する番号のPUCCHのリソースに変調信号を配置して送信する。この動作は、セルアグリゲーションが用いられない場合に、移動局装置5によって行われる。また、例えば、移動局装置5は、自装置宛てのDCIを検出したPDCCHに用いられるCCEの中で最も番号の小さいCCEと対応する番号のPUCCHのリソースを、暗黙的にACK/NACKの情報を示すために行うPUCCHのリソースの選択に用い、選択したPUCCHのリソースに変調信号を配置して送信する。この動作は、セルアグリゲーションが用いられ、ACK/NACK channel selectionが用いられる場合に、移動局装置5によって行われる。基地局装置3は、CCEとACK/NACK用のPUCCHのリソースの対応付けを移動局装置5と同様に認識しており、移動局装置5に割り当てるACK/NACK用のPUCCHのリソースを考慮してPDCCHに用いるCCEを割り当てる。つまり、移動局装置5は、自装置宛てのDCIを検出したPDCCHに用いられるCCEに基づき、自装置に割り当てられたACK/NACK用のPUCCHのリソースを認識する。
明示的なリソース割り当てで用いられるPUCCHの候補リソース(候補リソースの候補も含む)も、図15と同様に、上りリンク物理リソースブロックペア、周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列の異なる組み合わせから構成される。明示的なリソース割り当てで用いられるPUCCHの候補リソース(候補リソースの候補も含む)と、暗黙的なリソース割り当てで用いられるPUCCHの候補リソースは、異なる上りリンク物理リソースブロックペアから構成される。
<ACK/NACKの送信方法>
セルアグリゲーションが用いられない場合、移動局装置5は、自装置宛てのDCIを検出したPDCCHに用いられるCCEと対応付けられたPUCCHのリソースを用いて、ACKまたはNACKを示す情報を変調した信号を送信する。言い換えると、セルアグリゲーションが用いられない場合、移動局装置5は、暗黙的なリソース割り当てで割り当てられるリソースを用いて、PUCCH format 1a、またはPUCCH format 1bを送信する。
セルアグリゲーションが用いられ、ACK/NACK channel selectionが設定されている場合、移動局装置5は、基本的に複数のPUCCHの候補リソースから1個のリソースを選択して、ACK/NACKの情報を変調した信号を送信する。言い換えると、セルアグリゲーションが用いられ、ACK/NACK channel selectionが設定されている場合、移動局装置5は、暗黙的なリソース割り当ておよび/または明示的なリソース割り当てで割り当てられる候補リソースを用いて、PUCCH format 1bを送信する。ACK/NACK channel selectinでは、移動局装置5が複数のPUCCHの候補リソースから1個のリソースを選択することにより、暗黙的にACK/NACKの情報が示され、移動局装置5が選択したリソースを用いて変調した信号を送信することにより、明示的にACK/NACKの情報が示される。ACK/NACK channel selectionでは、移動局装置5は2種類の情報の示し方を併用することにより、複数のACK/NACKの情報を基地局装置3に通知することができる。
ACK/NACK channel selectionの暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるリソースの選択候補は、暗黙的に割り当てられたり、明示的に割り当てられたりする。移動局装置5は、プライマリセルのみでPDCCHが検出される場合、各PDCCHのCCEに基づいて暗黙的に割り当てられたPUCCHのリソースをACK/NACK channel selectionの暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるリソースの選択候補として用いる。移動局装置5は、プライマリセルとセカンダリセルでPDCCHが検出される場合、プライマリセルの1個以上のPDCCHのCCEに基づいて暗黙的に割り当てられたPUCCHのリソースと、セカンダリセルの1個以上のPDCCHで明示的に割り当てられたPUCCHのリソースをACK/NACK channel selectionの暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるリソースの選択候補として用いる。セカンダリセルのPDCCHには、PUCCHの候補リソースを示す情報が明示的に含まれる。なお、RRCシグナリングでPUCCHの複数の候補リソースの候補が予め移動局装置5に対して割り当てられ、セカンダリセルのPDCCHに含まれる情報を用いてRRCシグナリングで設定される複数のPUCCHの候補リソースの候補の中から1つのリソースが示される。なお、セカンダリセルのPDCCHにPUCCHの候補リソースを示す情報が明示的に含まれるのではなく、RRCシグナリングでPUCCHの候補リソースが予め明示的に割り当てられ、セカンダリセルでPDCCHが検出される場合に予め明示的に割り当てられたPUCCHの候補リソースをACK/NACK channel selectionの暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるリソースの選択処理に用いるようにしてもよい。移動局装置5は、セカンダリセルでのみPDCCHが検出される場合、セカンダリセルの1個以上のPDCCHで明示的に割り当てられたPUCCHの候補リソースをACK/NACK channel selectionの暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるリソースの選択処理に用いる。なお、移動局装置5は、セカンダリセルのみで1個のPDCCHのみが検出される場合、リソースの選択により暗黙的にACK/NACKの情報を示すことは行わず、変調した信号をPDCCHで示されるPUCCHのリソースで送信することにより明示的にACK/NACKの情報を示すことのみを行う。
なお、PDCCHに含まれるPUCCHの候補リソースを示す制御情報は、通常はその他の目的に使用される制御情報が流用されてもよい。ここで、制御情報が流用されるということは、制御情報フィールドが第一の場合は第一の制御情報として解釈され、第二の場合は第二の制御情報として解釈され、第一の場合と第二の場合は異なり、第一の制御情報と第二の制御情報は異なるということである。例えば、PDCCHがプライマリセルで送信される場合は、PUCCHの送信電力制御値を示す制御情報(TPC command)として解釈される制御情報フィールドが、PDCCHがセカンダリセルで送信される場合は、暗黙的にACK/NACKの情報を示すために用いられるPUCCHの候補リソースを示す制御情報として解釈されてもよい。
<ACK/NACK channel selectionの一例>
ACK/NACK channel selectionの一例を説明する。なお、説明の簡略化のため、ACK/NACK channel selectionでDTX(Discontinuous Transmission)の情報が示される場合の説明は省略するが、DTXの情報が示されても本発明を適用することができる。DTXとは、あるセルのPDSCHでデータが受信されなかったことを示す。言い換えると、DTXとは、あるセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントが検出されなかったことを示す。なお、以下の説明では、“ACK/NACK”はACK、またはNACKということを意味する。また、説明の簡略化のため、Time domain bundlingが適用されず、同一の単一の下りリンクサブフレームで、複数のセルで受信されたデータに対するACK/NACKに対する処理について先ず説明する。Time domain bundlingが適用され、複数の下りリンクサブフレームで、複数のセルで受信されたデータに対するACK/NACKに対する処理については後述する。
先ず、セルアグリゲーションに2つのセルが用いられ、各セルでは単一のデータ送信が行われる場合について説明する。単一のデータ送信とは、PDSCHの送信に関して複数のアンテナポートを用いたMIMO(Multi−Input Multi−Output)による複数のデータの空間多重が用いられず、単一のデータの信号が送信されることを意味する。単一のデータの信号は、シングルアンテナポートを用いて送信されたり、複数のアンテナポートを用いて空間多重ではなくダイバーシチ送信されたり、重み付け送信されたりすることができる。この場合、2ビットのACK/NACKの情報がPUCCHを用いて示される。2ビットで示される4種類の情報が2つのグループに分けられ、各グループは2種類の情報から構成される。暗黙的に示される情報として2個のPUCCHのリソースの選択により何れのグループかが示され、グループ内のいずれの種類の情報かがQPSKの信号点により示される。なお、ここでは、QPSKの信号点を複素数表現で表す。ここで、アンテナポートは、信号処理で用いる論理的なアンテナを意味し、1個のアンテナポートは複数の物理的なアンテナから構成されてもよい。送信アンテナに関して、同一のアンテナポートを構成する複数の物理的なアンテナは、同一の信号を送信する。同一のアンテナポート内で、複数の物理的なアンテナを用いて、遅延ダイバーシチ、またはCDD(Cyclic Delay Diversity)を適用することはできるが、その他の信号処理を用いることはできない。
図16は、本発明の実施形態に係る通信システムのACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係を説明する図である。なお、図16では、1st ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHに対するACK/NACKの情報を示し、2nd ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHに対するACK/NACKの情報を示す。図16で、Resource 1はプライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられ、Resource 2はセカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられる。Resource 1とResource 2は、リソースの選択に用いられる候補リソースである。プライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHはプライマリセルでのみ送信されるため、Resource 1はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがプライマリセルで送信される場合、Resource 2はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがセカンダリセルで送信される場合、Resource 2はPDCCHに明示的に含まれる制御情報に基づく明示的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。ACK/NACK channel selectionでリソースの選択に用いられる候補リソースは、セルに対応していると言うことができる。また、ACK/NACK channel selectionでリソースの選択に用いられる候補リソースは、セルのPDSCHに対応していると言うことができる。また、ACK/NACK channel selectionでリソースの選択に用いられる候補リソースは、セルのPDSCHに含まれるデータに対応していると言うことができる。また、ACK/NACK channel selectionでリソースの選択に用いられる候補リソースは、セルのPDSCHに対応するPDCCHに対応していると言うことができる。
移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHに対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHに対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHに対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHに対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。
次に、セルアグリゲーションに2つのセルが用いられ、プライマリセルでは2個のデータ送信、セカンダリセルでは単一のデータ送信が行われる場合について説明する。2個のデータ送信とは、PDSCHの送信に関してMIMOによる空間多重が用いられ、複数のアンテナポートで2個のデータ系列(トランスポートブロック)の信号が同時に送信されることを意味する。この場合、3ビットのACK/NACKの情報がPUCCHを用いて示される。3ビットで示される8種類の情報が2つのグループに分けられ、各グループは4種類の情報から構成される。暗黙的に示される情報としてPUCCHのリソースの選択により何れのグループかが示され、グループ内のいずれの種類の情報かがQPSKの信号点により示される。なお、ここでは、QPSKの信号点を複素数表現で表す。
図17は、本発明の実施形態に係る通信システムのACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係を説明する図である。なお、図17では、1st ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、2nd ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、3rd ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHに対するACK/NACKの情報を示す。図17で、Resource 1とResource 2はプライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられ、Resource 3はセカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられる。プライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHはプライマリセルでのみ送信されるため、Resource 1とResource 2はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがプライマリセルで送信される場合、Resource 3はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがセカンダリセルで送信される場合、Resource 3はPDCCHに明示的に含まれる制御情報に基づく明示的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。ここで、Resource 2はResource 1に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が所定の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。例えば、Resource 1は最小の番号のCCEと識別番号が同じPUCCHのリソースが用いられ、Resource 2はResource 1に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が+1の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。
移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“−j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはACKを示す場合、Resource 3を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“−j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHに対してはNACKを示す場合、Resource 3を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。
なお、セルアグリゲーションに2つのセルが用いられ、プライマリセルでは単一のデータ送信、セカンダリセルでは2個のデータ送信が行われる場合は、図17において、1st ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、2nd ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、3rd ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHに対するACK/NACKの情報を示し、Resource 1とResource 2はセカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられ、Resource 3はプライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられる。
次に、セルアグリゲーションに2つのセルが用いられ、プライマリセルでは2個のデータ送信、セカンダリセルでは2個のデータ送信が行われる場合について説明する。この場合、4ビットのACK/NACKの情報がPUCCHを用いて示される。4ビットで示される16種類の情報が4つのグループに分けられ、各グループは4種類の情報から構成される。暗黙的に示される情報としてPUCCHのリソースの選択により何れのグループかが示され、グループ内のいずれの種類の情報かがQPSKの信号点により示される。なお、ここでは、QPSKの信号点を複素数表現で表す。
図18は、本発明の実施形態に係る通信システムのACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係を説明する図である。なお、図18では、1st ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、2nd ACK/NACKがプライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、3rd ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示し、4th ACK/NACKがセカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACKの情報を示す。図18で、Resource 1とResource 2はプライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられ、Resource 3とResource 4はセカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHに基づいて割り当てられる。プライマリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHはプライマリセルでのみ送信されるため、Resource 1とResource 2はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。ここで、Resource 2はResource 1に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が所定の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。例えば、Resource 1は最小の番号のCCEと識別番号が同じPUCCHのリソースが用いられ、Resource 2はResource 1に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が+1の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがプライマリセルで送信される場合、Resource 3とResource 4はPDCCHのCCEに基づく暗黙的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。ここで、Resource 4はResource 3に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が所定の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。例えば、Resource 3は最小の番号のCCEと識別番号が同じPUCCHのリソースが用いられ、Resource 4はResource 3に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が+1の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがセカンダリセルで送信される場合、Resource 3とResource 4はPDCCHに明示的に含まれる制御情報に基づく明示的なリソース割り当てにより割り当てられるリソースが用いられる。ここで、PDCCHに明示的に含まれる制御情報に基づきResource 3のリソースが明示的に示され、Resource 4はResource 3に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が所定の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。例えば、Resource 4はResource 3に用いられるPUCCHのリソースに対して識別番号が+1の値だけシフトした識別番号のPUCCHのリソースが用いられる。または、予めRRCシグナリングでResource 3用のリソース候補とResource 4用のリソース候補がそれぞれ設定され、それぞれのリソース候補の中からリソースを示す制御情報がPDCCHで示される。なお、Resource 3用のリソース候補の中からリソースを示す制御情報およびResource 4用のリソース候補の中からリソースを示す制御情報として、1個の共通の制御情報がPDCCHに含まれる構成でもよい。なお、セカンダリセルのPDSCHに対応する下りリンクアサインメントを含むPDCCHがセカンダリセルで送信される場合、Resource 2もPDCCHに明示的に含まれる制御情報に基づく明示的なリソース割り当てによりリソースが割り当てられてもよい。
移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 3を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 2を選択して、“−j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 4を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 2を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 3を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 2を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 4を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 3を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 3を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 4を選択して、“−j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACKを示す場合、Resource 4を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“−1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“+j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“−j”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。移動局装置5は、プライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、プライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対してはNACK、セカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対してはNACKを示す場合、Resource 1を選択して、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号を送信する。
移動局装置5は、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係に関して、設定されるセルアグリゲーションの構成、送信モードに応じて何れの関係を適用するかを選択する。セルアグリゲーションの構成とは、セルアグリゲーションに用いられるセルの数、プライマリセルとセカンダリセルの設定を含む。送信モードとは、各セルにおいて単一のデータ送信が行なわれるのか、2個のデータ送信が基本的に行なわれるのかを意味する設定である。言い換えると、送信モードは、ある下りリンクサブフレームにおいて送信されうるデータの最大数を意味する。2個のデータ送信が基本的に行なわれる送信モードが設定された場合であっても、下りリンクサブフレーム毎に単一のデータが送信されたり、2個のデータが送信されたりする。なお、単一のデータ送信が行なわれる送信モードが設定された場合、何れの下りリンクサブフレームでも単一のデータしか送信されず、2個のデータが送信されることはない。
なお、移動局装置5は、対応するACK/NACKの情報が検出されなかった場合、つまり対応するデータがDTXの場合、対応するACK/NACKの情報をNACKと設定し、ACK/NACK channel selectionを行なう。基地局装置3は、移動局装置5に送信するデータが余りない場合、または他の移動局装置5へのリソースの割り当てを優先した場合、移動局装置5に設定した全てのセルではデータの送信を行なわず、一部のセルでしか送信を行なわない場合がある。そのような場合、移動局装置5は、一部のセルのPDSCHに対応するPDCCHを検出せず、一部のセルのPDSCHに対応するACK/NACKの情報を検出することができない。また、基地局装置3がPDCCHを送信したとしても、干渉、フェージングなどの影響により伝搬路環境が劣悪な場合、移動局装置5は一部のセルのPDSCHに対応するPDCCHを検出できない場合がある。そのような場合も、移動局装置は、一部のセルのPDSCHに対応するACK/NACKの情報を検出することができない。
例えば、図17に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用され、プライマリセルでは2個のデータ送信、セカンダリセルでは単一のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5において、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されなかった場合、移動局装置5は1st ACK/NACKと2nd ACK/NACKのそれぞれをNACKと設定し、ACK/NACK channel selectionを行なう。なお、この場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 3のみが選択される。
プライマリセルでは2個のデータ送信、セカンダリセルでは単一のデータ送信が行われる場合の例外処理について説明する。この場合、図17に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係に例外処理に関する関係が追加される。移動局装置5において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されず、且つプライマリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACK(1st ACK/NACK)とプライマリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACK(2nd ACK/NACK)の両方がNACKである場合、Resource 1が選択され、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号が送信される。よって、この状況において、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHが検出されず、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHのみが検出された場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 1のみが選択される。
例えば、図17に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用され、セカンダリセルでは2個のデータ送信、プライマリセルでは単一のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されなかった場合、移動局装置5は1st ACK/NACKと2nd ACK/NACKのそれぞれをNACKと設定し、ACK/NACK channel selectionを行なう。なお、この場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 3のみが選択される。
プライマリセルでは単一のデータ送信、セカンダリセルでは2個のデータ送信が行われる場合の例外処理について説明する。この場合、図17に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係に例外処理に関する関係が追加される。移動局装置5において、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されず、且つセカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACK(1st ACK/NACK)とセカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACK(2nd ACK/NACK)の両方がNACKである場合、Resource 1が選択され、“+1”の信号点のQPSKから生成した信号が送信される。よって、この状況において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHが検出されず、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHのみが検出された場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 1のみが選択される。
例えば、図16に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用され、プライマリセルでは単一のデータ送信、セカンダリセルでは単一のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されなかった場合、移動局装置5は2nd ACK/NACKをNACKと設定し、ACK/NACK channel selectionを行なう。なお、この場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 1のみが選択される。
図16に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用される場合の例外処理について説明する。移動局装置5において、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されず、且つセカンダリセルのPDSCHに対するACK/NACK(2nd ACK/NACK)がNACKである場合、移動局装置5は何も信号を送信しない。よって、この状況において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHが検出されず、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHのみが検出された場合、選択される可能性のあるリソースはResource 2のみである。
例えば、図18に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用され、プライマリセルでは2個のデータ送信、セカンダリセルでは2個のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されなかった場合、移動局装置5は3rd ACK/NACKと4th ACK/NACKをNACKと設定し、ACK/NACK channel selectionを行なう。なお、この場合、実際にはリソースの選択処理は行われず、Resource 1のみが選択される。
図18に示す、ACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係が適用される場合の例外処理について説明する。移動局装置5において、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されたが、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHは検出されず、且つセカンダリセルのPDSCHの第一のデータ系列に対するACK/NACK(3rd ACK/NACK)とセカンダリセルのPDSCHの第二のデータ系列に対するACK/NACK(4th ACK/NACK)の両方がNACKである場合、移動局装置5は何も信号を送信しない。よって、この状況において、プライマリセルのPDSCHに対応するPDCCHが検出されず、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHのみが検出された場合、選択される可能性のあるリソースはResource 4のみである。
<Time domain bundling>
ACK/NACKのTime domain bundlingについて説明する。Time domain bundlingを設定された移動局装置5は、同一のセルの複数の下りリンクのサブフレーム(時間領域)の複数のデータに対するACK/NACK(第一の受信確認応答)に対して論理演算を実行し、複数の第一の受信確認応答をまとめた情報(第二の受信確認応答)を生成する。例えば、移動局装置5は、論理演算として、論理積演算を実行する。移動局装置5は、Time domain bundlingを行う複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)が全てACKである場合に、第二の受信確認応答としてACKを生成し、基地局装置3へ送信する。移動局装置5は、Time domain bundlingを行う複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)の少なくとも1個がNACKである場合に、第二の受信確認応答としてNACKを生成し、基地局装置3へ送信する。TDDを用いた本発明の実施形態では、基地局装置3が1個の無線フレーム内で幾つの下りリンクサブフレーム、幾つの上りリンクサブフレームを構成するかを決定し、決定したサブフレームの構成を示す情報を移動局装置5に通知している。移動局装置5は、通知されたサブフレームの構成に基づき、どの複数の下りリンクサブフレームのデータに対する第一の受信確認応答をまとめて第二の受信確認応答を生成し、どの上りリンクサブフレームのPUCCHで第二の受信確認応答を送信するかを認識する。
ACK/NACKのTime domain bundlingの一例について説明する。移動局装置5が同一のセルの4個の下りリンクサブフレーム(下りリンクサブフレーム1、下りリンクサブフレーム2、下りリンクサブフレーム3、下りリンクサブフレーム4)のデータに対する第一の受信確認応答に論理演算を実行し、第二の受信確認応答を生成する場合について説明する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、同一のセルにおいて、下りリンクサブフレーム1のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム2のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKがNACKであり、下りリンクサブフレーム4のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。
なお、移動局装置5は、データを受信しなかった下りリンクサブフレームに対しては、論理演算の対象としない。例えば、下りリンクサブフレーム1と下りリンクサブフレーム2と下りリンクサブフレーム3でデータを受信し、下りリンクサブフレーム4でデータを受信しなかった場合、下りリンクサブフレーム1と下りリンクサブフレーム2と下りリンクサブフレーム3のデータに対するACK/NACKに対して論理演算を実行し、第二の受信確認応答を生成する。また、移動局装置5は、あるセルにおいて何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、そのセルに対して第二の受信確認応答を生成しない。
<Spatial bundling>
Spatial bundlingについて説明する。Spatial bundlingを設定された移動局装置5は、空間多重が適用されたPDSCHで送信される複数のデータ(トランスポートブロック)(コードワードとも称する。)に対するACK/NACK(第一の受信確認応答)に対して論理演算を実行し、複数の第一の受信確認応答をまとめた情報(第二の受信確認応答)を生成する。例えば、移動局装置5は、論理演算として、論理積演算を実行する。移動局装置5は、Spatial bundlingを行う複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)が全てACKである場合に、第二の受信確認応答としてACKを生成し、基地局装置3へ送信する。移動局装置5は、Spatial bundlingを行う複数のACK/NACK(第一の受信確認応答)の少なくとも1個がNACKである場合に、第二の受信確認応答としてNACKを生成し、基地局装置3へ送信する。本発明の実施形態では、移動局装置5は、基地局装置3から設定された送信モードと、検出したPDCCHから、PDSCHに空間多重が適用されているか否かを認識すると共に、同一のPDSCHに含まれるデータの数を認識する。
ACK/NACKのSpatial bundlingの一例について説明する。移動局装置5が送信モードとして2個のデータ(第一のデータ、第二のデータ)送信が設定されている場合について説明する。移動局装置5は、第一のデータに対するACK/NACKがACKであり、第二のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてACKを生成する。移動局装置5は、第一のデータに対するACK/NACKがACKであり、第二のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、第一のデータに対するACK/NACKがNACKであり、第二のデータに対するACK/NACKがACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。移動局装置5は、第一のデータに対するACK/NACKがNACKであり、第二のデータに対するACK/NACKがNACKである場合、第二の受信確認応答としてNACKを生成する。
<Time domain bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selection>
Time domain bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selectionについて説明する。Time domain bundlingを設定された移動局装置5は、セル毎にTime domain bundlingの処理を行う。次に、移動局装置5は、Time domain bundlingを実行した、複数のセルに対する第二の受信確認応答を用いてACK/NACK channel selectionの処理を行う。図16の例を用いて、処理の一例を説明する。移動局装置5は、プライマリセルの複数の下りリンクサブフレームで受信したデータに対してTime domain bundlingを実行し、プライマリセルに対する第二の受信確認応答を1st ACK/NACKに設定し、セカンダリセルの複数の下りリンクサブフレームで受信したデータに対してTime domain bundlingを実行し、セカンダリセルに対する第二の受信確認応答を2nd ACK/NACKに設定し、ACK/NACK channel selectionを行う。なお、スペシャルサブフレームでも下りリンクのデータが受信されることが可能であり、Time domain bundlingに関する処理については、スペシャルサブフレームは下りリンクサブフレームの一部として処理が行われる。
移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionに関するPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースを、各セルで最後にデータが割り当てられた下りリンクサブフレームで検出したPDCCHに基づき判断する。なお、スペシャルサブフレームでも下りリンクのデータが受信されることが可能であり、ACK/NACK channel selectionの候補リソースの判断に関する処理については、スペシャルサブフレームは下りリンクサブフレームの一部として処理が行われる。移動局装置5は、候補リソースが暗黙的に割り当てられるセルに対しては、そのセルでデータが最後に割り当てられたサブフレームで検出された、対応するPDCCHに用いられたCCEに対応付けられたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。移動局装置5は、候補リソースが明示的に割り当てられるセルに対しては、そのセルでデータが最後に割り当てられた下りリンクサブフレームで検出された、対応するPDCCHの制御情報で示されたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。または、移動局装置5は、候補リソースが明示的に割り当てられるセルに対しては、そのセルでデータが最後に割り当てられたサブフレームで検出された、対応するPDCCHにRRCシグナリングで予め割り当てられたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。
図16の例を用いて、処理の一例を説明する。移動局装置5は、プライマリセルに対してはデータが最後に割り当てられた下りリンクサブフレームで検出したPDCCHに用いられたCCEに対応付けられたリソースをACK/NACK channel selectionのPUCCHの候補リソースとして判断する。移動局装置5は、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHがプライマリセルで検出されるような構成の場合、セカンダリセルに対してはデータが最後に割り当てられた下りリンクサブフレームで検出したPDCCHに用いられたCCEに対応付けられたリソースをACK/NACK channel selectionのPUCCHの候補リソースとして判断する。移動局装置5は、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHがセカンダリセルで検出されるような構成の場合、セカンダリセルに対してはデータが最後に割り当てられた下りリンクサブフレームで検出したPDCCHの制御情報で示されたリソースをACK/NACK channel selectionのPUCCHの候補リソースとして判断する。または、移動局装置5は、セカンダリセルのPDSCHに対応するPDCCHがセカンダリセルで検出されるような構成の場合、セカンダリセルに対してはデータが最後に割り当てられた下りリンクサブフレームで検出したPDCCHに対してRRCシグナリングで予め割り当てられたリソースをACK/NACK channel selectionのPUCCHの候補リソースとして判断する。
また、移動局装置5は、あるセルにおいて何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、そのセルに対して第二の受信確認応答を生成しない。移動局装置5は、あるセルにおいて少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した場合、そのセルに対して第二の受信確認応答を生成する。例えば、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで単一のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信し、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信し、セカンダリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、1個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信せず、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。次に、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで空間多重が適用され、2個のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、4個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信せず、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、2個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)を生成する。次に、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、プライマリセル1で空間多重が適用され、2個のデータ送信が行われ、セカンダリセル1で単一のデータ送信が行われる場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて1個のデータを受信した場合、3個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信せず、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて1個のデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。
なお、移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionに関するPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースを、各セルで検出したPDCCHに基づき判断するため、自装置宛てのDCIを含むPDCCHを検出せず、あるセルに対してデータを受信しなかった場合、そのセルと関連する候補リソースを割り当てられない。移動局装置5は、割り当てられた候補リソースのみを用いて、リソースの選択処理を行う。
なお、基本的に2個のデータ送信が行われる送信モードにおいて、一方のデータ系列のみが送信されることもできる。例えば、基地局装置3は、空間多重される2個のデータ系列に対して、一方のデータ系列のみが有効で、もう一方のデータ系列は無効であると示すことによりなされることができる。移動局装置5は、あるセルにおいて少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第一のデータ系列、または第二のデータ系列を受信した場合、そのセルに対して2個の第二の受信確認応答を生成する。例えば、移動局装置5は、あるセルにおいて少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第一のデータ系列のみを受信し、何れの下りリンクサブフレームにおいても第二のデータ系列を受信しなかった場合、そのセルに対して2個の第二の受信確認応答を生成する。
<Spatial bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selection>
Spatial bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selectionについて説明する。Spatial bundlingを設定された移動局装置5は、セル毎にSpatial bundlingの処理を行う。次に、移動局装置5は、Spatial bundlingを実行した、複数のセルに対する第二の受信確認応答を用いてACK/NACK channel selectionの処理を行う。Spatial bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selectionの処理の一例を説明する。移動局装置5に対してセルアグリゲーションとして2個のセルが構成され、各セルで空間多重を用いて2種類のデータ(第一のデータ系列、第二のデータ系列)を含むPDSCHが基地局装置3から送信される送信モードが設定される場合について示す。例えば、移動局装置5は、プライマリセルで受信されるデータに対するACK/NACKに対してSpatial bundlingを実行し、セカンダリセルで受信されるデータに対するACK/NACKに対してSpatial bundlingを実行する。この場合、移動局装置5は、図16に示すACK/NACK channel selectionを行う。移動局装置5は、プライマリセルで空間多重が用いられたPDSCHで受信した2個のデータに対してSpatial bundlingを実行し、プライマリセルに対する第二の受信確認応答を1st ACK/NACKに設定し、セカンダリセルで空間多重が用いられたPDSCHで受信した2個のデータに対してSpatial bundlingを実行し、セカンダリセルに対する第二の受信確認応答を2nd ACK/NACKに設定し、ACK/NACK channel selectionを行う。
移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionに関するPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースを、各セルで検出したPDCCHに基づき判断する。移動局装置5は、候補リソースが暗黙的に割り当てられるセルに対しては、対応するPDCCHに用いられたCCEに対応付けられたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。移動局装置5は、候補リソースが明示的に割り当てられるセルに対しては、対応するPDCCHの制御情報で示されたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。または、移動局装置5は、候補リソースが明示的に割り当てられるセルに対しては、対応するPDCCHにRRCシグナリングで予め割り当てられたリソースを候補リソースとして判断し、PUCCHのリソースの選択処理に用いる。
また、移動局装置5は、あるセルにおいて何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、そのセルに対して第二の受信確認応答を生成しない。例えば、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで2個のデータ送信が行われ、各セルにSpatial bundlingが適用される場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1で2個のデータを受信し、セカンダリセル1で2個のデータを受信した場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1で2個のデータを受信し、セカンダリセル1でデータを受信しなかった場合、1個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1でデータを受信せず、セカンダリセル1で2個のデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。次に、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで2個のデータ送信が行われ、セカンダリセル1にのみSpatial bundlingが適用される場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1で2個のデータを受信し、セカンダリセル1で2個のデータを受信した場合、3個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1で2個データを受信し、セカンダリセル1でデータを受信しなかった場合、2個の第二の受信確認応答を生成する(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)。移動局装置5は、プライマリセル1でデータを受信せず、セカンダリセル1で2個のデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。なお、移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルにおいては、第一の受信確認応答をそのまま第二の受信確認応答に設定し、後段の処理を行う。
なお、移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionに関するPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースを、各セルで検出したPDCCHに基づき判断するため、自装置宛てのDCIを含むPDCCHを検出せず、あるセルに対してデータを受信しなかった場合、そのセルと関連する候補リソースを割り当てられない。移動局装置5は、割り当てられた候補リソースのみを用いて、リソースの選択処理を行う。
なお、基本的に2個のデータ送信が行われる送信モードにおいて、一方のデータ系列のみが送信されることもできる。例えば、基地局装置3は、空間多重される2個のデータ系列に対して、一方のデータ系列のみが有効で、もう一方のデータ系列は無効であると示すことによりなされることができる。移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルで第一のデータ系列のみを受信した場合(第二のデータ系列が無効の場合)には、このセルに対する第一のデータ系列に対するリソースとこのセルに対する第二のデータ系列に対するリソースもACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースに設定する。移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルで第二のデータ系列のみを受信した場合(第一のデータ系列が無効の場合)には、このセルに対する第二のデータ系列に対するリソースとこのセルに対する第一のデータ系列に対するリソースもACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースに設定する。
<Spatial bundlingとTime domain bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selection>
Spatial bundlingとTime domain bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selectionについて説明する。先ず、移動局装置5は、各セルの下りリンクサブフレーム毎にSpatial bundlingの処理を行う。次に、移動局装置5は、セル毎にTime domain bundlingの処理を行う。移動局装置5は、複数の下りリンクサブフレームにおいて各下りリンクサブフレームでSpatial bundlingを実行したACK/NACKに対して論理演算を実行し、第二の受信確認応答をセル毎に生成する。以降、Time domain bundlingを用いた場合のACK/NACK channel selectionについて上記で説明した処理と同様の処理を行い、複数のセルに対する第二の受信確認応答を用いてACK/NACK channel selectionの処理を行う。
また、移動局装置5は、あるセルにおいて何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、そのセルに対して第二の受信確認応答を生成しない。例えば、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで空間多重が適用され、2個のデータ送信が行われ、各セルにSpatial bundlingが適用される場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、1個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する1個の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信せず、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。次に、2個のセル(プライマリセル1、セカンダリセル1)が構成され、各セルで空間多重が適用され、2個のデータ送信が行われ、セカンダリセル1にのみSpatial bundlingが適用される場合について説明する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、3個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答とセカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信し、セカンダリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信しなかった場合、2個の第二の受信確認応答(プライマリセル1に対する2個の第二の受信確認応答)を生成する。移動局装置5は、プライマリセル1の何れの下りリンクサブフレームにおいてもデータを受信せず、セカンダリセル1の少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて2個のデータを受信した場合、1個の第二の受信確認応答(セカンダリセル1に対する1個の第二の受信確認応答)を生成する。
なお、移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionに関するPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースを、各セルで検出したPDCCHに基づき判断するため、自装置宛てのDCIを含むPDCCHを検出せず、あるセルに対してデータを受信しなかった場合、そのセルと関連する候補リソースを割り当てられない。移動局装置5は、割り当てられた候補リソースのみを用いて、リソースの選択処理を行う。
なお、基本的に2個のデータ送信が行われる送信モードにおいて、一方のデータ系列のみが送信されることもできる。例えば、基地局装置3は、空間多重される2個のデータ系列に対して、一方のデータ系列のみが有効で、もう一方のデータ系列は無効であると示すことによりなされることができる。移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルの少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第一のデータ系列のみを受信し、何れの下りリンクサブフレームにおいても第二のデータ系列を受信しなかった場合(第二のデータ系列が無効の場合)には、このセルに対する第一のデータ系列に対するリソースとこのセルに対する第二のデータ系列に対するリソースもACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースに設定する。移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルの少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第二のデータ系列のみを受信し、何れの下りリンクサブフレームにおいても第一のデータ系列を受信しなかった場合(第一のデータ系列が無効の場合)には、このセルに対する第二のデータ系列に対するリソースとこのセルに対する第一のデータ系列に対するリソースもACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソースの選択に用いる候補リソースに設定する。移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルにおいて少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第一のデータ系列、または第二のデータ系列を受信した場合、そのセルに対して2個の第二の受信確認応答を生成する。例えば、移動局装置5は、Spatial bundlingが適用されないセルにおいて少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいて第一のデータ系列のみを受信し、何れの下りリンクサブフレームにおいても第二のデータ系列を受信しなかった場合、そのセルに対して2個の第二の受信確認応答を生成する。
<基地局装置3の全体構成>
以下、図1、図2、図3を用いて、本実施形態に係る基地局装置3の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、基地局装置3は、受信処理部101(受信部)、無線リソース制御部103、制御部105、および、送信処理部107を含んで構成される。
受信処理部101は、制御部105の指示に従い、受信アンテナ109により移動局装置5から受信した、PUCCH、PUSCHの受信信号を上りリンク参照信号を用いて復調し、復号して、制御情報、情報データを抽出する。受信処理部101は、自装置が移動局装置5にPUCCHのリソースを割り当てた上りリンクサブフレーム、上りリンク物理リソースブロックに対してUCIを抽出する処理を行なう。受信処理部101は、何れの上りリンクサブフレーム、何れの上りリンク物理リソースブロックに対してどのような処理を行なうかを制御部105から指示される。例えば、受信処理部101は、ACK/NACK用のPUCCH(PUCCH format 1a、PUCCH format 1b)の信号に対して時間領域での符号系列の乗算と合成、周波数領域での符号系列の乗算と合成を行なう検出処理を制御部105から指示される。また、受信処理部101は、PUCCHからUCIを検出する処理に用いる周波数領域の符号系列および/または時間領域の符号系列を制御部105から指示される。受信処理部101は、抽出したUCIを制御部105に出力し、情報データを上位層に出力する。例えば、受信処理部101は、ACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から複数のACK/NACKの情報を検出する処理を行う。受信処理部101は、移動局装置5に送信されたPDCCHに基づきACK/NACK channel selectionの候補リソースを認識しており、各候補リソースで信号が送信されたかを検出し、信号が送信されたと判断した候補リソースの信号を復調して、複数のACK/NACKの情報を検出する。同様に、受信処理部101は、Time domain bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号、Spatial bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号、Time domain bundlingとSpatial bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から複数のACK/NACKの情報を検出する処理を行う。受信処理部101は、抽出したUCIを制御部105に出力し、情報データを上位層に出力する。受信処理部101の詳細については、後述する。
無線リソース制御部103は、移動局装置5各々のPDCCHに対するリソースの割り当て、PUCCHに対するリソースの割り当て、PDSCHに対する下りリンク物理リソースブロックの割り当て、PUSCHに対する上りリンク物理リソースブロックの割り当て、各種チャネルの変調方式・符号化率・送信電力制御値などを設定する。なお、無線リソース制御部103は、PUCCHに対する周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列なども設定する。また、無線リソース制御部103は、設定したPUCCHのリソースの割り当てを示す情報などを制御部105に出力する。また、無線リソース制御部103は、セルアグリゲーションを用いる場合のACK/NACKの送信方法を設定する。セルアグリゲーションを用いる場合のACK/NACKの送信方法は、ACK/NACK channel selectionを用いてACK/NACKを送信する方法、Time domain bundlingを用いてACK/NACKを送信する方法、Spatial bundlingを用いてACK/NACKを送信する方法などであり、無線リソース制御部103は複数の上記の方法を同時に設定することもできる。無線リソース制御部103で設定された情報の一部は送信処理部107を介して移動局装置5に通知され、例えばセルアグリゲーションを用いる場合のACK/NACKの送信方法を示す情報、PUSCHの送信電力に関連する一部のパラメータの値を示す情報、PUCCHの送信電力に関連する一部のパラメータの値を示す情報が移動局装置5に通知される。
また、無線リソース制御部103は、受信処理部101においてPUCCHを用いて取得され、制御部105を介して入力されたUCIに基づいてPDSCHの無線リソースの割り当てなどを設定する。例えば、無線リソース制御部103は、PUCCHを用いて取得されたACK/NACKが入力された場合、ACK/NACKでNACKが示されたPDSCHのリソースの割り当てを移動局装置5に対して行なう。
無線リソース制御部103は、自装置がセルアグリゲーションを用いて通信を行なう場合、移動局装置5に対して複数の下りリンクコンポーネントキャリア、複数の上りリンクコンポーネントキャリアを構成する。また、無線リソース制御部103は、移動局装置5に対してPDCCH CC、PDCCH CCと対応付けるPDSCH CC、プライマリセル、セカンダリセルを設定する。無線リソース制御部103は、送信処理部107を介して何れのセルをプライマリセルと設定するかを示す情報、各セカンダリセルのPDSCH CCに対してPDCCH CCとして対応付けられた下りリンクコンポーネントキャリアを示す情報を移動局装置5に通知するように制御部105に出力する。
無線リソース制御部103は、各種制御信号を制御部105に出力する。例えば、制御信号は、PUCCHのリソースの割り当てを示す制御信号や、受信処理部101で受信されたPUCCHの信号に対して行なわれる検出処理を示す制御信号である。例えば、無線リソース制御部103は、ACK/NACK用のPUCCHのリソース、ACK/NACK channel selectionを用いたACK/NACK用のPUCCHの候補リソースとして上りリンクサブフレーム、上りリンク物理リソースブロック、時間領域の符号系列、周波数領域の符号系列を示す制御信号を出力する。
制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PDSCHに対する下りリンク物理リソースブロックの割り当て、PDCCHに対するリソースの割り当て、PDSCHに対する変調方式の設定、PDSCHおよびPDCCHに対する符号化率の設定などの制御を送信処理部107に対して行なう。また、制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PDCCHを用いて送信されるDCIを生成し、送信処理部107に出力する。PDCCHを用いて送信されるDCIは、下りリンクアサインメント、上りリンクグラントなどである。また、制御部105は、通信に用いる下りリンクコンポーネントキャリアおよび上りリンクコンポーネントキャリアを示す情報、プライマリセルを示す情報、PDSCH CCとPDCCH CCとの対応付けを示す情報、セルアグリゲーションで用いるACK/NACKの送信方法、PUCCHのリソースの割り当てを示す情報などを送信処理部107を介して移動局装置5にPDSCHを用いて送信するように制御を行なう。また、制御部105は、セルアグリゲーションでACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソース選択処理の候補リソースを、送信処理部107を介して、移動局装置5にPDCCHを用いて送信するように制御を行なう。なお、ACK/NACK channel selectionのPUCCHのリソース選択処理の候補リソースの候補を示す情報が送信処理部107を介して移動局装置5に通知される。
制御部105は、無線リソース制御部103から入力された制御信号に基づき、PUSCHに対する上りリンク物理リソースブロックの割り当て、PUCCHに対するリソースの割り当て、PUSCHおよびPUCCHの変調方式の設定、PUSCHの符号化率の設定、PUCCHに対する検出処理、PUCCHに対する符号系列の設定などの制御を受信処理部101に対して行なう。また、制御部105は、移動局装置5によってPUCCHを用いて送信されたUCIが受信処理部101より入力され、入力されたUCIを無線リソース制御部103に出力する。例えば、制御部105は、ACK/NACK channel selectionを示す情報が無線リソース制御部103から入力されている場合、移動局装置5に送信されたPDCCHに基づきACK/NACK channel selectionの候補リソースを認識しており、受信処理部101が、各候補リソースで信号が送信されたかを検出し、信号が送信されたと判断した候補リソースの信号を復調して、複数のACK/NACKの情報を検出するように制御を行なう。制御部105は、何れの下りリンクサブフレームにおいてもPDSCHを送信しなかったセルに対するリソースを、ACK/NACK channel selectionの候補リソースに含めない。
送信処理部107は、制御部105から入力された制御信号に基づき、PDCCH、PDSCHを用いて送信する信号を生成して、送信アンテナ111を介して送信する。送信処理部107は、無線リソース制御部103から入力された、セルアグリゲーションを用いた通信に用いる下りリンクコンポーネントキャリアおよび上りリンクコンポーネントキャリアを示す情報、プライマリセルを示す情報、PDSCH CCとPDCCH CCとの対応付けを示す情報、セルアグリゲーションで用いるACK/NACKの送信方法、PUCCHのリソースの候補を示す情報、PUSCHの送信電力に関連する一部のパラメータの値を示す情報、PUCCHの送信電力に関連する一部のパラメータの値を示す情報、上位層から入力された情報データ等をPDSCHを用いて移動局装置5に対して送信し、制御部105から入力されたDCIをPDCCHを用いて移動局装置5に対して送信する。なお、説明の簡略化のため、以降、情報データは数種の制御に関する情報を含むものとする。送信処理部107の詳細については、後述する。
<基地局装置3の送信処理部107の構成>
以下、基地局装置3の送信処理部107の詳細について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の送信処理部107の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、送信処理部107は、複数の物理下りリンク共用チャネル処理部201−1〜201−M(以下、物理下りリンク共用チャネル処理部201−1〜201−Mを合わせて物理下りリンク共用チャネル処理部201と表す)、複数の物理下りリンク制御チャネル処理部203−1〜203−M(以下、物理下りリンク制御チャネル処理部203−1〜203−Mを合わせて物理下りリンク制御チャネル処理部203と表す)、下りリンクパイロットチャネル処理部205、多重部207、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform; 高速逆フーリエ変換)部209、GI(Guard Interval; ガードインターバル)挿入部211、D/A(Digital/Analog converter; ディジタルアナログ変換)部213、送信RF(Radio Frequency; 無線周波数)部215、および、送信アンテナ111を含んで構成される。なお、各物理下りリンク共用チャネル処理部201、各物理下りリンク制御チャネル処理部203は、それぞれ、同様の構成および機能を有するので、その一つを代表して説明する。なお、送信処理部107の説明では、先ず送信アンテナの数が1本の場合(単一のデータ送信が行われる場合)について説明し、複数の送信アンテナが構成され、PDSCHに対して空間多重を行なう処理部が構成される場合(2個のデータ送信が行われる場合)についての説明は、後述する。
また、この図に示すように、物理下りリンク共用チャネル処理部201は、それぞれ、ターボ符号部219およびデータ変調部221を備える。また、この図に示すように、物理下りリンク制御チャネル処理部203は、畳み込み符号部223およびQPSK変調部225を備える。物理下りリンク共用チャネル処理部201は、移動局装置5への情報データをOFDM方式で伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。ターボ符号部219は、入力された情報データを、制御部105から入力された符号化率で、データの誤り耐性を高めるためのターボ符号化を行ない、データ変調部221に出力する。データ変調部221は、ターボ符号部219が符号化したデータを、制御部105から入力された変調方式、例えば、QPSK(四位相偏移変調; Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16値直交振幅変調; 16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64値直交振幅変調; 64 Quadrature Amplitude Modulation)のような変調方式で変調し、変調シンボルの信号系列を生成する。データ変調部221は、生成した信号系列を、多重部207に出力する。
物理下りリンク制御チャネル処理部203は、制御部105から入力されたDCIを、OFDM方式で伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。畳み込み符号部223は、制御部105から入力された符号化率に基づき、DCIの誤り耐性を高めるための畳み込み符号化を行なう。ここで、DCIはビット単位で制御される。また、畳み込み符号部223は、制御部105から入力された符号化率に基づき、畳み込み符号化の処理を行なったビットに対して出力ビットの数を調整するためにレートマッチングも行なう。畳み込み符号部223は、符号化したDCIをQPSK変調部225に出力する。QPSK変調部225は、畳み込み符号部223が符号化したDCIを、QPSK変調方式で変調し、変調した変調シンボルの信号系列を、多重部207に出力する。下りリンクパイロットチャネル処理部205は、移動局装置5において既知の信号である下りリンク参照信号(Cell specific RSとも呼称する。)を生成し、多重部207に出力する。
多重部207は、下りリンクパイロットチャネル処理部205から入力された信号と、物理下りリンク共用チャネル処理部201各々から入力された信号と、物理下りリンク制御チャネル処理部203各々から入力された信号とを、制御部105からの指示に従って、下りリンクサブフレームに多重する。無線リソース制御部103によって設定されたPDSCHに対する下りリンク物理リソースブロックの割り当て、PDCCHに対するリソースの割り当てに関する制御信号が制御部105に入力され、その制御信号に基づき、制御部105は多重部207の処理を制御する。
なお、多重部207は、PDSCHとPDCCHの多重を、基本的に図11に示したように時間多重で行なう。また、多重部207は、下りリンクパイロットチャネルと、その他のチャネル間の多重は時間・周波数多重で行なう。また、多重部207は、各移動局装置5宛てのPDSCHの多重を下りリンク物理リソースブロックペア単位で行ない、1つの移動局装置5に対して複数の下りリンク物理リソースブロックペアを用いてPDSCHを多重することもある。また、多重部207は、各移動局装置5宛てのPDCCHの多重を同一の下りリンクコンポーネントキャリア内のCCEを用いて行なう。多重部207は、多重化した信号を、IFFT部209に出力する。
IFFT部209は、多重部207が多重化した信号を高速逆フーリエ変換し、OFDM方式の変調を行ない、GI挿入部211に出力する。GI挿入部211は、IFFT部209がOFDM方式の変調を行なった信号に、ガードインターバルを付加することで、OFDM方式におけるシンボルからなるベースバンドのディジタル信号を生成する。周知のように、ガードインターバルは、伝送するOFDMシンボルの先頭または末尾の一部を複製することによって生成される。GI挿入部211は、生成したベースバンドのディジタル信号をD/A部213に出力する。D/A部213は、GI挿入部211から入力されたベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、送信RF部215に出力する。送信RF部215は、D/A部213から入力されたアナログ信号から、中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去する。次に、送信RF部215は、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送信アンテナ111を介して、移動局装置5に送信する。
複数の送信アンテナが構成され、PDSCHに対して空間多重を行なう処理部が構成される場合について説明する。図2で説明した、送信アンテナの数が1本の場合の構成と比較して、複数の送信アンテナ111が基地局装置3に構成され、多重部207、IFFT部209、GI挿入部211、D/A部213、送信RF部215が送信アンテナの数と同数の処理部が基地局装置3に構成される。更に、空間多重の処理を行う空間多重処理部が基地局装置3に構成される。空間多重処理部では、物理下りリンク共用チャネル処理部201から入力されるデータ系列を複製し、複製した各データ系列に送信重み(プリコーディングとも呼称する。)を乗算する処理を行い、送信重みを乗算した各データ系列を各送信アンテナ111に対応した多重部207に出力する。例えば、送信重みとして、振幅が1で、異なる位相の複数の信号が用いられる。以降、各送信アンテナ111に対応した、IFFT部209、GI挿入部211、D/A部213、送信RF部215で空間多重処理部で処理が行われたデータ系列の信号が各送信アンテナ111から送信される。
<基地局装置3の受信処理部101の構成>
以下、基地局装置3の受信処理部101の詳細について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る基地局装置3の受信処理部101の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、受信処理部101は、受信RF部301、A/D(Analog/Digital converter; アナログディジタル変換)部303、コンポーネントキャリア分離部305、複数の上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307−1〜307−M(以下、上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307−1〜307−Mを上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307と表す)、を含んで構成される。また、この図に示すように、上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307は、シンボルタイミング検出部309、GI除去部311、FFT部313、サブキャリアデマッピング部315、伝搬路推定部317、PUSCH用の伝搬路等化部319、PUCCH用の伝搬路等化部321、IDFT部323、データ復調部325、ターボ復号部327、および物理上りリンク制御チャネル検出部329を備える。なお、各上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307は、同様の構成および機能を有するので、その一つを代表して説明する。
受信RF部301は、受信アンテナ109で受信された信号を、適切に増幅し、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調する。受信RF部301は、直交復調したアナログ信号を、A/D部303に出力する。A/D部303は、受信RF部301が直交復調したアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号をコンポーネントキャリア分離部305に出力する。コンポーネントキャリア分離部305は、上りリンクシステム帯域幅の上りリンクコンポーネントキャリア毎に受信信号を分離し、各上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307に出力する。
上りリンクコンポーネントキャリア毎受信処理部307は、上りリンクコンポーネントキャリア内のPUSCH、PUCCHの復調、復号を行ない、情報データ、UCIを検出する。
シンボルタイミング検出部309は、コンポーネントキャリア分離部305より入力された信号に基づいて、シンボルのタイミングを検出し、検出したシンボル境界のタイミングを示す制御信号を、GI除去部311に出力する。GI除去部311は、シンボルタイミング検出部309からの制御信号に基づいて、コンポーネントキャリア分離部305より入力された信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、残りの部分の信号を、FFT部313に出力する。FFT部313は、GI除去部311から入力された信号を高速フーリエ変換し、DFT−Spread−OFDM方式の復調を行ない、サブキャリアデマッピング部315に出力する。なお、FFT部313のポイント数は、後述する移動局装置5のIFFT部のポイント数と等しい。
サブキャリアデマッピング部315は、制御部105から入力された制御信号に基づき、FFT部313が復調した信号を、上りリンクパイロットチャネルの上りリンク参照信号と、PUSCHの信号と、PUCCHの信号とに分離する。サブキャリアデマッピング部315は、分離した上りリンク参照信号を伝搬路推定部317に出力し、分離したPUSCHの信号をPUSCH用の伝搬路等化部319に出力し、分離したPUCCHの信号をPUCCH用の伝搬路等化部321に出力する。
伝搬路推定部317は、サブキャリアデマッピング部315が分離した上りリンク参照信号と既知の信号を用いて伝搬路の変動を推定する。伝搬路推定部317は、推定した伝搬路推定値を、PUSCH用の伝搬路等化部319と、PUCCH用の伝搬路等化部321に出力する。PUSCH用の伝搬路等化部319は、サブキャリアデマッピング部315が分離したPUSCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部317から入力された伝搬路推定値に基づいて等化する。ここで、等化とは、信号が無線通信中に受けた伝搬路の変動を元に戻す処理のことを表す。PUSCH用の伝搬路等化部319は、調整した信号をIDFT部323に出力する。
IDFT部323は、PUSCH用の伝搬路等化部319から入力された信号を離散逆フーリエ変換し、データ復調部325に出力する。データ復調部325は、IDFT部323が変換したPUSCHの信号の復調を行ない、復調したPUSCHの信号をターボ復号部327に出力する。この復調は、移動局装置5のデータ変調部で用いられる変調方式に対応した復調であり、変調方式は制御部105より入力される。ターボ復号部327は、データ復調部325から入力され、復調されたPUSCHの信号から、情報データを復号する。符号化率は、制御部105より入力される。
PUCCH用の伝搬路等化部321は、サブキャリアデマッピング部315で分離されたPUCCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部317から入力された伝搬路推定値に基づいて等化する。PUCCH用の伝搬路等化部321は、等化した信号を物理上りリンク制御チャネル検出部329に出力する。
物理上りリンク制御チャネル検出部329は、PUCCH用の伝搬路等化部321から入力された信号を復調、復号し、UCIを検出する。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、周波数領域、および/または周波数領域で符号多重された信号を分離する処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、送信側で用いられた符号系列を用いて周波数領域、および/または時間領域で符号多重されたPUCCHの信号からACK/NACK、SR、CQIを検出するための処理を行う。具体的には、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、周波数領域での符号系列を用いた検出処理、つまり周波数領域で符号多重された信号を分離する処理として、PUCCHのサブキャリア毎の信号に対して符号系列の各符号を乗算した後、各符号を乗算した信号を合成する。具体的には、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、時間領域での符号系列を用いた検出処理、つまり時間領域での符号多重された信号を分離する処理として、PUCCHのSC−FDMAシンボル毎の信号に対して符号系列の各符号を乗算した後、各符号を乗算した信号を合成する。なお、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、制御部105からの制御信号に基づき、PUCCHの信号に対する検出処理を設定する。
物理上りリンク制御チャネル検出部329は、制御部105からの制御信号に基づき、ACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から複数のACK/NACKの情報を検出する処理を行う。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、制御部105から指示された各候補リソースで信号が送信されたかを検出する。例えば、信号が送信されたかを検出する処理は、そのリソースで検出した受信信号の電力が所定の閾値を超えるか否かに基づいて行われる。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、信号が送信されたと判断した候補リソースの信号を復調して、何れのQPSKの信号点であるかを判断する。物理上りリンク制御チャネル検出部329は、信号を検出したリソースと、復調したQPSKの信号点に基づき、複数のACK/NACKの情報を判断する。なお、物理上りリンク制御チャネル検出部329は、図16〜図18に示すような、複数のACK/NACKの情報、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソース、QPSKの信号点の関係を制御部105から設定されている。上記処理により物理上りリンク制御チャネル検出部329は、Time domain bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から、複数の第二の受信確認応答の情報を判断し、制御部105が第二の受信確認応答から各下りリンクサブフレームのデータに対するACK/NACK(第一の受信確認応答)が何であるかを判断する。上記処理により物理上りリンク制御チャネル検出部329は、Spatial bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から、複数の第二の受信確認応答の情報を判断し、制御部105が第二の受信確認応答から空間多重が行なわれた各データ系列に対するACK/NACK(第一の受信確認応答)が何であるかを判断する。上記処理により物理上りリンク制御チャネル検出部329は、Time domain bundlingとSpatial bundlingとACK/NACK channel selectionを用いて送信されたPUCCHの信号から、複数の第二の受信確認応答の情報を判断し、制御部105が第二の受信確認応答から各下りリンクサブフレームの、空間多重が行われた各データ系列に対するACK/NACK(第一の受信確認応答)が何であるかを判断する。
制御部105は、基地局装置3が、移動局装置5にPDCCHを用いて送信した制御情報(DCI)、及びPUSCHを用いて送信した制御情報に基づいて、サブキャリアデマッピング部315、データ復調部325、ターボ復号部327、伝搬路推定部317、および物理上りリンク制御チャネル検出部329の制御を行なう。また、制御部105は、基地局装置3が移動局装置5に送信した制御情報に基づき、各移動局装置5が送信したPUSCH、PUCCHがどのリソース(上りリンクサブフレーム、上りリンク物理リソースブロック、周波数領域の符号系列、時間領域の符号系列)により構成されているかを把握している。なお、制御部105は、基地局装置3が移動局装置5に送信した制御情報(RRCシグナリング)、PDCCH(CCE)に基づき、各移動局装置5がACK/NACK channel selectionを用いて送信する可能性のあるPUCCHの候補リソースがどのリソースにより構成されているかを把握している。
<移動局装置5の全体構成>
以下、図4、図5、図6を用いて、本実施形態に係る移動局装置5の構成について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、移動局装置5は、受信処理部401、無線リソース制御部403、制御部405、送信処理部407(送信部)を含んで構成される。また、制御部405は、第一の受信確認応答生成部4051、第二の受信確認応答生成部4053、リソース選択部4055およびパラメータ設定部4057、を備える。
受信処理部401は、基地局装置3から信号を受信し、制御部405の指示に従い、受信信号を復調、復号する。受信処理部401は、自装置宛てのPDCCHの信号を検出した場合は、PDCCHの信号を復号して取得したDCIを制御部405に出力する。例えば、受信処理部401は、PDCCHに含まれるPUCCHのリソースに関する制御情報を制御部405に出力する。また、受信処理部401は、PDCCHに含まれるDCIを制御部405に出力した後の制御部405の指示に基づき、自装置宛てのPDSCHを復号して得た情報データを、制御部405を介して上位層に出力する。PDCCHに含まれるDCIの中で下りリンクアサインメントがPDSCHのリソースの割り当てを示す情報を含む。また、受信処理部401は、PDSCHを復号して得た基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報を制御部405に出力し、また制御部405を介して自装置の無線リソース制御部403に出力する。例えば、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報は、プライマリセルを示す情報、ACK/NACKの送信方法を示す情報、PUCCHのリソースの候補を示す情報、PUCCHの送信電力に関連する一部のパラメータの値を示す情報を含む。なお、ACK/NACKの送信方法とは、ACK/NACK channel selection、Time domain bundling、Spatial bundlingである。
また、受信処理部401は、PDSCHに含まれる巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check: CRC)符号を制御部405に出力する。基地局装置3の説明では省略したが、基地局装置3の送信処理部107は情報データからCRC符号を生成し、情報データとCRC符号をPDSCHで送信する。CRC符号は、PDSCHに含まれるデータが誤っているか、誤っていないかを判断するために使われ、予め決められた生成多項式を用いてデータから生成された情報とCRC符号が同じ場合はデータが誤っていないと判断され、予め決められた生成多項式を用いてデータから生成された情報とCRC符号が異なる場合はデータが誤っていると判断される。受信処理部401の詳細については後述する。
制御部405は、第一の受信確認応答生成部4051、第二の受信確認応答生成部4053、リソース選択部4055およびパラメータ設定部4057を備える。制御部405は、PDSCHを用いて基地局装置3から送信され、受信処理部401より入力されたデータを確認し、データの中で情報データを上位層に出力し、データの中で基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報に基づいて、受信処理部401、送信処理部407を制御する。また、制御部405は、無線リソース制御部403からの指示に基づき、受信処理部401、送信処理部407を制御する。例えば、制御部405は、無線リソース制御部403から指示されたPUCCHの候補リソースを用いてACK/NACKを送信するように送信処理部407を制御する。また、制御部405は、PDCCHを用いて基地局装置3から送信され、受信処理部401より入力されたDCIに基づいて、受信処理部401、送信処理部407を制御する。具体的には、制御部405は検出された下りリンクアサインメントに基づき受信処理部401を制御し、検出された上りリンクグラントに基づき送信処理部407を制御する。また、制御部405は、予め決められた生成多項式を用いて受信処理部401より入力されたデータと受信処理部401より入力されたCRC符号を比較し、データが誤っているか否かを判断し、ACK/NACKを生成する。実際には、制御部405の第一の受信確認応答生成部4051、第二の受信確認応答生成部4053において、ACK/NACKの生成が制御される。また、制御部405は、無線リソース制御部403からの指示に基づき、SR、CQIを生成する。
第一の受信確認応答生成部4051は、移動局装置5が受信した下りリンクの各データに対してACK/NACK(第一の受信確認応答)を生成する。第一の受信確認応答生成部4051は、予め決められた生成多項式を用いて受信処理部401より入力されたPDSCHに含まれるデータと受信処理部401より入力されたCRC符号を比較し、データが誤っているか否かを判断し、各データに対してACK/NACKを生成する。予め決められた生成多項式を用いてデータから生成された情報とCRC符号が同じ場合は、ACK/NACKでACKが示され、生成された情報とCRC符号が異なる場合は、ACK/NACKでNACKが示される。
第二の受信確認応答生成部4053は、第一の受信確認応答生成部4051で生成された複数の第一の受信確認応答に対してTime domain bundling、Spatial bundlingを実行し、複数の第一の受信確認応答をまとめた情報(第二の受信確認応答)を生成する。なお、第二の受信確認応答生成部4053において、Time domain bundlingを適用するか否か、Spatial bundlingを適用するか否かは、基地局装置3より通知された情報に基づき設定されている。Time domain bundlingを適用するように設定された第二の受信確認応答生成部4053は、同一の下りリンクコンポーネントキャリア(周波数領域)であって、複数の下りリンクサブフレーム(時間領域)の複数の下りリンクのデータに対する複数の第一の受信確認応答に対して論理演算を実行する。Spatial bundlingを適用するように設定された第二の受信確認応答生成部4053は、同一の下りリンクコンポーネントキャリア(周波数領域)および同一の下りリンクサブフレーム(時間領域)の複数の下りリンクのデータ、つまり空間多重を用いて送信された複数のデータに対する複数の第一の受信確認応答に対して論理演算を実行する。
リソース選択部4055は、第二の受信確認応答生成部4053で生成された複数の第二の受信確認応答に基づき、複数の第二の受信確認応答の内容を明示的に示す信号を配置するリソースを選択する。リソース選択部4055において、ACK/NACK channel selectionの暗黙的に情報を示すためのリソースの選択処理が行われる。リソース選択部4055は、複数のセルに対する第二の受信確認応答に基づき、図16〜図18に示すようなACK/NACKの情報と、ACK/NACK channel selectionで選択されるリソースと、QPSKの信号点との関係を用いて、受信したPDCCHに基づく複数の候補リソースの中から信号の送信に用いるリソースを選択する。なお、制御部405は、自装置宛てのDCIを含むPDCCHに用いられたCCEを把握し、そのCCEと対応付けられるPUCCHのリソースを判断し、そのリソースはリソース選択部4055において候補リソースとして用いられる。なお、制御部405は、無線リソース制御部403から、基地局装置3からRRCシグナリングを用いて通知されたACK/NACK channel selectionのPUCCHの候補リソース、または候補リソースの候補が制御情報として入力されており、無線リソース制御部403から入力された制御情報と検出されたPDCCHに基づきリソース選択部4055に候補リソースを設定している。
リソース選択部4055は、受信処理部401が何れの下りリンクサブフレームにおいてもPDSCHを受信しなかったセルに対しては、複数の第二の受信確認応答の内容を明示的に示す信号を配置するリソースの選択処理に関して候補リソースを選択する処理は行わない。
パラメータ設定部4057は、PUCCH、PUSCH、上りリンクパイロットチャネルなどの送信電力に関連するパラメータの値を設定する。パラメータ設定部4057において設定された送信電力の値は、制御部405により送信処理部407に対して出力される。なお、PUCCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内のリソースより構成される上りリンクパイロットチャネルは、PUCCHと同じ送信電力制御が行なわれる。なお、PUSCHと同じ上りリンク物理リソースブロック内のリソースより構成される上りリンクパイロットチャネルは、PUSCHと同じ送信電力制御が行なわれる。パラメータ設定部4057は、PUSCHに対して、PUSCHに割り当てられる上りリンク物理リソースブロックの数に基づくパラメータ、予め基地局装置3より通知されたセル固有、および移動局装置固有のパラメータ、PUSCHに用いられる変調方式に基づくパラメータ、推定されたパスロスの値に基づくパラメータ、基地局装置3より通知された送信電力制御コマンドに基づくパラメータなどの値を設定する。パラメータ設定部4057は、PUCCHに対して、PUCCHの信号構成に基づくパラメータ、予め基地局装置3より通知されたセル固有、および移動局装置固有のパラメータ、推定されたパスロスの値に基づくパラメータ、通知された送信電力制御コマンドに基づくパラメータなどの値を設定する。特に、パラメータ設定部4057は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingとACK/NACK channel selectionが適用されるPUCCHに対して、PUCCHの信号構成に基づくパラメータの値を、リソース選択部4055でリソースの選択に用いられる候補リソースの数に応じて設定する。または、パラメータ設定部4057は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingとACK/NACK channel selectionが適用されるPUCCHに対して、PUCCHの信号構成に基づくパラメータの値を、第二の受信確認応答生成部4053で生成された第二の受信確認応答の数に応じて設定する。
なお、送信電力に関連するパラメータとして、セル固有、および移動局装置固有のパラメータはPDSCHを用いて基地局装置3より通知され、送信電力制御コマンドはPDCCHを用いて基地局装置3より通知される。PUSCHに対する送信電力制御コマンドは上りリンクグラントに含まれ、PUCCHに対する送信電力制御コマンドは下りリンクアサインメントに含まれる。なお、制御部405は、送信されるUCIの種類に応じてPUCCHの信号構成を制御しており、パラメータ設定部4057で用いられるPUCCHの信号構成を制御している。なお、基地局装置3より通知された、送信電力に関連する各種パラメータは無線リソース制御部403において適宜記憶され、記憶された値がパラメータ設定部4057に入力される。
無線リソース制御部403は、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成され、基地局装置3より通知された制御情報を記憶して保持すると共に、制御部405を介して受信処理部401、送信処理部407の制御を行なう。つまり、無線リソース制御部403は、各種パラメータなどを保持するメモリの機能を備える。例えば、無線リソース制御部403は、PUCCHの候補リソースの割り当てに関する制御情報を保持し、送信処理部407においてPUCCHの信号を保持した候補リソースの何れかを用いて送信するように制御信号を制御部405に出力する。なお、PDCCHのCCEに基づいて割り当てられる、ACK/NACK channel selectionの候補リソースについては、無線リソース制御部403において関連情報は保持されず、RRCシグナリングで基地局装置3より通知された関連情報(候補リソースそのものを示す情報、または候補リソースの候補を示す情報)が保持される。また、無線リソース制御部403は、PUSCH、PUCCHの送信電力に関連するパラメータを保持し、パラメータ設定部4057において基地局装置3より通知されたパラメータを用いるように制御信号を制御部405に出力する。
送信処理部407は、制御部405の指示に従い、情報データ、UCIを符号化および変調した信号をPUSCH、PUCCHのリソースを用いて、基地局装置3に送信アンテナ411を介して送信する。また、送信処理部407は、制御部405の指示に従い、PUSCH、PUCCHの送信電力を設定する。例えば、送信処理部407は、複数の第二の受信確認応答の内容の一部を示す信号を符号化および変調した信号を生成し、パラメータ設定部4057より入力された値の送信電力を設定し、リソース選択部4055で選択されたPUCCHのリソースを用いて、送信アンテナ411を介して信号を送信する。送信処理部407の詳細については後述する。
<移動局装置5の受信処理部401>
以下、移動局装置5の受信処理部401の詳細について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の受信処理部401の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、受信処理部401は、受信RF部501、A/D部503、シンボルタイミング検出部505、GI除去部507、FFT部509、多重分離部511、伝搬路推定部513、PDSCH用の伝搬路補償部515、物理下りリンク共用チャネル復号部517、PDCCH用の伝搬路補償部519、および、物理下りリンク制御チャネル復号部521、を含んで構成される。また、この図に示すように、物理下りリンク共用チャネル復号部517は、データ復調部523、および、ターボ復号部525、を備える。また、この図に示すように、物理下りリンク制御チャネル復号部521は、QPSK復調部527、および、ビタビデコーダ部529、を備える。なお、受信処理部401の説明では、シングルアンテナポートで送信されたPDSCHから情報を取得する処理について説明し、空間多重を用いて複数のアンテナポートで送信されたPDSCHから情報を取得する処理部が構成される場合についての説明は、後述する。
受信RF部501は、受信アンテナ409で受信した信号を、適切に増幅し、中間周波数に変換し(ダウンコンバート)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調する。受信RF部501は、直交復調したアナログ信号を、A/D部503に出力する。
A/D部503は、受信RF部501が直交復調したアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号を、シンボルタイミング検出部505と、GI除去部507と、に出力する。シンボルタイミング検出部505は、A/D部503が変換したディジタル信号に基づいて、シンボルのタイミングを検出し、検出したシンボル境界のタイミングを示す制御信号を、GI除去部507に出力する。GI除去部507は、シンボルタイミング検出部505からの制御信号に基づいて、A/D部503の出力したディジタル信号からガードインターバルに相当する部分を除去し、残りの部分の信号を、FFT部509に出力する。FFT部509は、GI除去部507から入力された信号を高速フーリエ変換し、OFDM方式の復調を行ない、多重分離部511に出力する。
多重分離部511は、制御部405から入力された制御信号に基づき、FFT部509が復調した信号を、PDCCHの信号と、PDSCHの信号とに分離する。多重分離部511は、分離したPDSCHの信号を、PDSCH用の伝搬路補償部515に出力し、また、分離したPDCCHの信号を、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。また、多重分離部511は、下りリンクパイロットチャネルが配置される下りリンクリソースエレメントを分離し、下りリンクパイロットチャネルの下りリンク参照信号を、伝搬路推定部513に出力する。なお、多重分離部511は、PDCCH CCの信号をPDCC用の伝搬路補償部519に出力し、PDSCH CCの信号をPDSCH用の伝搬路補償部515に出力する。
伝搬路推定部513は、多重分離部511が分離した下りリンクパイロットチャネルの下りリンク参照信号と既知の信号とを用いて伝搬路の変動を推定し、伝搬路の変動を補償するように、振幅および位相を調整するための伝搬路補償値を、PDSCH用の伝搬路補償部515と、PDCCH用の伝搬路補償部519に出力する。PDSCH用の伝搬路補償部515は、多重分離部511が分離したPDSCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部513から入力された伝搬路補償値に従って調整する。PDSCH用の伝搬路補償部515は、伝搬路を調整した信号を物理下りリンク共用チャネル復号部517のデータ復調部523に出力する。
物理下りリンク共用チャネル復号部517は、制御部405からの指示に基づき、PDSCHの復調、復号を行ない、情報データを検出する。データ復調部523は、伝搬路補償部515から入力されたPDSCHの信号の復調を行ない、復調したPDSCHの信号をターボ復号部525に出力する。この復調は、基地局装置3のデータ変調部221で用いられる変調方式に対応した復調である。ターボ復号部525は、データ復調部523から入力され、復調されたPDSCHの信号から情報データを復号し、制御部405を介して上位層に出力する。なお、PDSCHを用いて送信された、基地局装置3の無線リソース制御部103で生成された制御情報等も制御部405に出力され、制御部405を介して無線リソース制御部403にも出力される。なお、PDSCHに含まれるCRC符号も制御部405に出力される。
PDCCH用の伝搬路補償部519は、多重分離部511が分離したPDCCHの信号の振幅および位相を、伝搬路推定部513から入力された伝搬路補償値に従って調整する。PDCCH用の伝搬路補償部519は、調整した信号を物理下りリンク制御チャネル復号部521のQPSK復調部527に出力する。
物理下りリンク制御チャネル復号部521は、以下のように、PDCCH用の伝搬路補償部519から入力された信号を復調、復号し、制御データを検出する。QPSK復調部527は、PDCCHの信号に対してQPSK復調を行ない、ビタビデコーダ部529に出力する。ビタビデコーダ部529は、QPSK復調部527が復調した信号を復号し、復号したDCIを制御部405に出力する。ここで、この信号はビット単位で表現され、ビタビデコーダ部529は、入力ビットに対してビタビデコーディング処理を行なうビットの数を調整するためにレートデマッチングも行なう。
移動局装置5は、複数のCCE aggregation numberを想定して、自装置宛てのDCIを検出する処理を行なう。移動局装置5は、想定するCCE aggregation number毎に異なる復号処理をPDCCHの信号に対して行ない、DCIと一緒にPDCCHに付加されるCRC符号に誤りが検出されなかったPDCCHに含まれるDCIを取得する。このような処理をブラインドデコーディングと称す。なお、移動局装置5は、下りリンクコンポーネントキャリアの全てのCCEの信号に対してブラインドデコーディングを行なうのではなく、一部のCCEに対してのみブラインドデコーディングを行なうようにしてもよい。ブラインドでコーディングが行なわれる一部のCCEをSearch spaceと呼称する。また、CCE aggregation number毎に異なるCCEに対してブラインドデコーディングを行なうようにしてもよい。
なお、制御部405は、ビタビデコーダ部529より入力されたDCIが誤りなく、自装置宛てのDCIかを判定し、誤りなく、自装置宛てのDCIと判定した場合、DCIに基づいて多重分離部511、データ復調部523、ターボ復号部525、および送信処理部407、を制御する。例えば、制御部405は、DCIが下りリンクアサインメントである場合、受信処理部401にリソースを割り当てられた下りリンクコンポーネントキャリアでPDSCHの信号を復号するように制御する。なお、PDCCHにおいてもPDSCHと同様にCRC符号が含まれており、制御部405はCRC符号を用いてPDCCHのDCIが誤っているか否かを判断する。
また、制御部405は、自装置宛てのDCIと判定した場合、その信号に用いられたCCEの情報(識別番号)に基づき、PUCCHの信号の送信に用いるリソース、ACK/NACK channel selectionのリソースの選択処理に用いるPUCCHの信号の候補リソースを判断する。例えば、ACK/NACK channel selectionを設定された移動局装置5において、制御部405は、プライマリセルで検出した、自装置宛てのDCIを含むPDCCHに用いられたCCEの識別番号に基づき、リソース選択部4055で用いる候補リソースを判断する。
空間多重を用いて複数のアンテナポートで基地局装置3から送信されたPDSCHから情報を取得する処理について説明する。図5で説明した受信処理部401の構成と比較して、少なくとも空間多重分離検出部が更に構成される。空間多重分離検出部は、送信側で用いられたプリコーディングを用いて、基地局装置3の各送信アンテナ111で送信された信号を合成および分離する処理を行い、複数のデータ系列を検出する処理を行う。なお、プリコーディングを示す情報は、下りリンクアサインメントに含まれて送信される。伝搬路推定部513は、基地局装置3の各送信アンテナ111から送信された下りリンク参照信号に基づき、各送信アンテナ111で送信された信号が受ける伝搬路変動を推定する。例えば、空間多重分離検出部はPDSCH用の伝搬路補償部515に組み込まれてもよい。空間多重分離検出部は、伝搬路推定部513で推定された各送信アンテナ111で送信された信号が受ける伝搬路変動の推定値を用いて、各送信アンテナ111で送信された信号の伝搬路変動の補償と共に、合成および分離する処理を行う。空間多重分離検出部は、検出した複数のデータ系列を物理下りリンク共用チャネル復号部に出力する。
<移動局装置5の送信処理部407>
図6は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の送信処理部407の構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、送信処理部407は、複数の上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601−1〜601−M(以下、上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601−1〜601−Mを合わせて上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601と表す)、コンポーネントキャリア合成部603、D/A部605、送信RF部607、および、送信アンテナ411を含んで構成される。また、この図に示すように、上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601は、ターボ符号部611、データ変調部613、DFT部615、上りリンクパイロットチャネル処理部617、物理上りリンク制御チャネル処理部619、サブキャリアマッピング部621、IFFT部623、GI挿入部625、および、送信電力調整部627を備える。移動局装置5は、対応する数の上りリンクコンポーネントキャリア分の上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601を有する。なお、各上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601は、同様の構成および機能を有するので、その一つを代表して説明する。
上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601は、情報データ、UCIに対して符号化、変調を行ない、上りリンクコンポーネントキャリア内のPUSCH、PUCCHを用いて送信する信号を生成し、PUSCH、PUCCHの送信電力を調整する。ターボ符号部611は、入力された情報データを、制御部405から指示された符号化率で、データの誤り耐性を高めるためのターボ符号化を行ない、データ変調部613に出力する。データ変調部613は、ターボ符号部611が符号化した符号データを、制御部405から指示された変調方式、例えば、QPSK、16QAM、64QAMのような変調方式で変調し、変調シンボルの信号系列を生成する。データ変調部613は、生成した変調シンボルの信号系列を、DFT部615に出力する。DFT部615は、データ変調部613が出力した信号を離散フーリエ変換し、サブキャリアマッピング部621に出力する。
物理上りリンク制御チャネル処理部619は、制御部405から入力されたUCIを伝送するためのベースバンド信号処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル処理部619に入力されるUCIは、ACK/NACK(第一の受信確認応答、第二の受信確認応答)、SR、CQIである。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ベースバンド信号処理を行ない、生成した信号をサブキャリアマッピング部621に出力する。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、UCIの情報ビットを符号化して信号を生成する。例えば、物理上りリンク制御チャネル処理部619は、複数の第二の受信確認応答の一部の内容を示す情報ビットに対して符号化を適用して信号を生成する。ここで、ACK/NACKの情報ビットとは、ACK/NACK channel selectionにおいて変調信号により明示的に示される情報、ACK/NACK channel selectionが適用されず、単一のPDSCHに対するACK/NACKの情報も含む。
また、物理上りリンク制御チャネル処理部619は、UCIから生成される信号に対して周波数領域の符号多重および/または時間領域の符号多重に関連する信号処理を行なう。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ACK/NACKの情報ビット、またはSRの情報ビット、またはCQIの情報ビットから生成されるPUCCHの信号に対して周波数領域の符号多重を実現するために制御部405から指示された符号系列を乗算する。物理上りリンク制御チャネル処理部619は、ACK/NACKの情報ビット、またはSRの情報ビットから生成されるPUCCHの信号に対して時間領域の符号多重を実現するために制御部405から指示された符号系列を乗算する。
上りリンクパイロットチャネル処理部617は、基地局装置3において既知の信号である上りリンク参照信号を制御部405からの指示に基づき生成し、サブキャリアマッピング部621に出力する。
サブキャリアマッピング部621は、上りリンクパイロットチャネル処理部617から入力された信号と、DFT部615から入力された信号と、物理上りリンク制御チャネル処理部619から入力された信号とを、制御部405からの指示に従ってサブキャリアに配置し、IFFT部623に出力する。
IFFT部623は、サブキャリアマッピング部621が出力した信号を高速逆フーリエ変換し、GI挿入部625に出力する。ここで、IFFT部623のポイント数はDFT部615のポイント数よりも多く、移動局装置5は、DFT部615、サブキャリアマッピング部621、IFFT部623を用いることにより、PUSCHを用いて送信する信号に対してDFT−Spread−OFDM方式の変調を行なう。GI挿入部625は、IFFT部623から入力された信号に、ガードインターバルを付加し、送信電力調整部627に出力する。
送信電力調整部627は、GI挿入部625から入力された信号に対して、制御部405からの制御信号に基づき送信電力を調整してコンポーネントキャリア合成部603に出力する。なお、送信電力調整部627では、PUSCH、PUCCH、上りリンクパイロットチャネルの平均送信電力が上りリンクサブフレーム毎に制御される。送信電力調整部627の処理により、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを適用したACK/NACK channel selectionを用いたPUCCHの信号の送信電力が、リソース選択部4055でリソースの選択に用いられる候補リソースの数に応じて値が設定されたパラメータに基づき制御されることになる。または、送信電力調整部627の処理により、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを適用したACK/NACK channel selectionを用いたPUCCHの信号の送信電力が、第二の受信確認応答生成部4053で生成された第二の受信確認応答の数に応じて値が設定されたパラメータに基づき制御されることになる。
コンポーネントキャリア合成部603は、各上りリンクコンポーネントキャリア毎送信処理部601より入力された上りリンクコンポーネントキャリア毎の信号を合成し、D/A部605に出力する。D/A部605は、コンポーネントキャリア合成部603から入力されたベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、送信RF部607に出力する。送信RF部607は、D/A部605から入力されたアナログ信号から、中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去する。次に、送信RF部607は、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送信アンテナ411を介して、基地局装置3に送信する。
<送信電力に関連するパラメータの設定>
パラメータ設定部4057における、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを適用したACK/NACK channel selectionを用いたPUCCHに対する送信電力に関連するパラメータの値の設定について説明する。パラメータ設定部4057は、リソース選択部4055でリソースの選択に用いられる候補リソースの数に応じてPUCCHの信号構成に基づくパラメータの値を設定する。または、パラメータ設定部4057は、第二の受信確認応答生成部4053で生成された第二の受信確認応答の数に応じてPUCCHの信号構成に基づくパラメータの値を設定する。または、パラメータ設定部4057は、受信処理部401が少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信したセルの数に応じてPUCHの信号構成に基づくパラメータの値を設定する。
図7は、本発明の実施形態に係る移動局装置5で用いられる、リソースの選択に用いられる候補リソースの数または第二の受信確認応答の数と、送信電力に関連するパラメータの値の対応関係を説明する図である。なお、セルアグリゲーションで用いられる全てのセルで単一のデータ送信が行われる場合、またはセルアグリゲーションで用いられる全てのセルで少なくともSpatial bundlingが適用される場合、リソースの選択に用いられる候補リソースの数または第二の受信確認応答の数は、少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信したセルの数と言い換えることもできる。なお、セルアグリゲーションで用いられる全てのセルでSpatial bundlingが適用されない場合、リソースの選択に用いられる候補リソースの数または第二の受信確認応答の数は、少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した全てのセルのデータ系列の数と言い換えることもできる。
ここで、送信電力に関連するパラメータはPUCCHの信号構成に基づくパラメータであり、送信電力に関連するパラメータの値の単位はデシベル[dB]とする。図7では、4種類の候補リソースの数または第二の受信確認応答の数(N1、N2、N3、N4)と、4種類の送信電力に関連するパラメータの値(X1、X2、X3、X4)を用いて説明するが、本発明はこのような場合に限定されない。図7において、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数の大小関係は、N1<N2<N3<N4である。図7において、送信電力に関連するパラメータの値の大小関係は、X1<X2<X3<X4である。パラメータ設定部4057は、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数がN1の場合、送信電力に関連するパラメータの値をX1に設定する。パラメータ設定部4057は、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数がN2の場合、送信電力に関連するパラメータの値をX2に設定する。パラメータ設定部4057は、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数がN3の場合、送信電力に関連するパラメータの値をX3に設定する。パラメータ設定部4057は、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数がN4の場合、送信電力に関連するパラメータの値をX4に設定する。
図7では、候補リソースの数または第二の受信確認応答の数と、送信電力に関連するパラメータの値の対応関係が表により管理される場合について示したが、数式を用いて表されてもよい。数式の入力の値を候補リソースの数または第二の受信確認応答の数とし、数式の出力の値を送信電力に関連するパラメータの値としてパラメータ設定部4057が用いるようにしてもよい。
パラメータ設定部4057は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを適用しないACK/NACK channel selectionを用いたPUCCHにおいては、受信した下りリンクのデータ(トランスポートブロック)の数(第一の受信確認応答の数)に応じてPUCCHの信号構成に基づくパラメータの値を設定する。
図8は、本発明の実施形態に係る移動局装置5の送信電力に関連するパラメータの値の設定に関する処理の一例を示すフローチャートである。なお、説明の簡略化のため、本発明の特徴に関連する、ACK/NACK channel selectionを用いたPUCCHに対するPUCCHの信号構成に基づくパラメータの値の設定に関して重点的な説明を行ない、PUCCHの信号構成に基づくパラメータとは異なるパラメータの値の設定などに関する詳細な説明は適宜省略する。移動局装置5の制御部405は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを設定された否かを判定する(ステップS101)。制御部405は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを設定されたと判定した場合(ステップS101:YES)、リソース選択部4055においてリソースの選択に用いられる候補リソースの数または第二の受信確認応答生成部4053において生成された第二の受信確認応答の数に応じてPUCCHの送信電力に関連するパラメータの値を設定する(ステップS102)。制御部405は、Time domain bundlingおよび/またはSpatial bundlingを設定されていないと判定した場合(ステップS102:NO)、第一の受信確認応答生成部4051で生成された第一の受信確認応答の数に応じてPUCCHの送信電力に関連するパラメータの値を設定する(ステップS103)。移動局装置5は、ステップS102、103の後、設定されたパラメータの値を用いて送信電力調整部627においてPUCCHの送信電力を調整し、PUCCHで信号を送信する。なお、セルアグリゲーションで用いられる全てのセルで単一のデータ送信が行われる場合、またはセルアグリゲーションで用いられる全てのセルで少なくともSpatial bundlingが適用される場合(ステップS101でTime domain bundlingおよびSpatial bundlingが設定されている場合)、ステップS102において少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信したセルの数に応じてPUCCHの送信電力に関連するパラメータの値を設定するようにしてもよい。なお、セルアグリゲーションで用いられる全てのセルでSpatial bundlingが適用されない場合(ステップS101でTime domain bundlingのみが設定されている場合)、ステップS102において少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した全てのセルのデータ系列の数に応じてPUCCHの送信電力に関連するパラメータの値を設定するようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施形態では、移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionのリソースの選択に用いられる候補リソースの数、または第二の受信確認応答の数に応じて送信電力に関連するパラメータの値を設定し、設定されたパラメータの値を用いて複数の第二の受信確認応答の情報から生成される信号の送信に用いられるPUCCHの送信電力を制御して、PUCCHを送信することにより、基地局装置3は受信した上りリンクの信号から適した受信特性で情報を得ることができる。または、移動局装置5は、少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信したセルの数、または少なくとも何れか1個の下りリンクサブフレームにおいてデータを受信した全てのセルのデータ系列の数に応じて送信電力に関連するパラメータの値を設定し、設定されたパラメータの値を用いて複数の第二の受信確認応答の情報から生成される信号の送信に用いられるPUCCHの送信電力を制御して、PUCCHを送信することにより、基地局装置3は受信した上りリンクの信号から適した受信特性で情報を得ることができる。受信したトランスポートブロックの数に応じてPUCCHの送信電力を線形的に制御すると、不必要に高い送信電力が用いられ、干渉の増大を引き起こし、通信システムの効率が劣化する可能性があるが、本発明の実施形態では、不必要に高い送信電力が設定されることを回避することができ、干渉の増大を引き起こすことを回避することができ、通信システムの効率が劣化する可能性を回避することができる。よって、他の移動局装置5のPUCCHに与える干渉が増大することを回避することができるので、基地局装置3は上りリンクの信号から適した受信特性で情報を得ることができる。信号が送信された候補リソースを基地局装置3が正しく検出する特性は、信号の検出対象である候補リソースの数が増えるにつれて劣化する。よって、基地局装置3の信号の検出対象である候補リソースが増えるにつれて移動局装置5が大きな送信電力を用いるように制御することにより、基地局装置3は受信したPUCCHの信号から適した受信特性で複数の第二の受信確認応答の情報を取得することができる。一方、基地局装置3は複数の第二の受信確認応答の情報を適切に取得することができる範囲内において、基地局装置3の信号の検出対象である候補リソースが減るにつれて移動局装置5が複数の第二の受信確認応答の情報から生成した信号を含むPUCCHの信号に対して小さな送信電力を用いるように制御することにより、他の移動局装置5の信号に与える干渉を低減することができる。
また、移動局装置5とは、移動する端末に限らず、固定端末に移動局装置5の機能を実装することなどにより本発明を実現しても良い。
以上説明した本発明の特徴的な手段は、集積回路に機能を実装し、制御することによっても実現することができる。すなわち、本発明の集積回路は、移動局装置5に実装されることにより、移動局装置5に複数の機能を発揮させる集積回路であって、複数の周波数領域および複数の時間領域において基地局装置3から受信した下りリンクのデータに対する肯定応答、または否定応答を示す第一の受信確認応答を生成する機能と、複数の前記第一の受信確認応答に対して論理演算を実行し、第二の受信確認応答を生成する機能と、複数の前記第二の受信確認応答に基づき前記第二の受信確認応答の内容を示す信号を配置するリソースを選択する機能と、リソースの選択に用いられる候補リソースの数に応じて送信電力を制御し、選択されたリソースを用いて前記第二の受信確認応答の内容を示す信号を送信する機能と、を含む一連の機能を、移動局装置5に発揮させることを特徴とする。
このように、本発明の集積回路を用いた移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionのリソースの選択に用いられる候補リソースの数に応じて送信電力に関連するパラメータの値を設定し、設定された値のパラメータを用いて複数の第二の受信確認応答の内容から生成される信号の送信に用いられるPUCCHの送信電力を制御して、PUCCHを送信することにより、基地局装置は受信したPUCCHから適した受信特性で複数の第二の受信確認応答の情報を得ることができる。
また、本発明の集積回路は、移動局装置5に実装されることにより、移動局装置5に複数の機能を発揮させる集積回路であって、複数の周波数領域および複数の時間領域において基地局装置3から受信した下りリンクのデータに対する第一の受信確認応答を生成する機能と、同一の周波数領域および同一の時間領域の複数の下りリンクのデータに対する複数の前記第一の受信確認応答に対して論理演算を実行し、第二の受信確認応答を生成する機能と、複数の前記第二の受信確認応答に基づき前記第二の受信確認応答の内容を示す信号を配置するリソースを選択する機能と、前記第二の受信確認応答の数に応じて送信電力を制御し、選択されたリソースを用いて前記第二の受信確認応答の内容を示す信号を送信する機能と、を含む一連の機能を、移動局装置5に発揮させることを特徴とする。
このように、本発明の集積回路を用いた移動局装置5は、ACK/NACK channel selectionとTime domain bundlingが実行される場合において、複数のコンポーネントキャリア(セル)内において生成される第二の受信確認応答の数に応じて送信電力に関連するパラメータの値を設定し、設定された値のパラメータを用いて複数の第二の受信確認応答の内容から生成される信号の送信に用いられるPUCCHの送信電力を制御して、PUCCHを送信することにより、基地局装置は受信した上りリンクの信号から適した受信特性で情報を得ることができる。
本発明の実施形態に記載の動作をプログラムで実現してもよい。本発明に関わる移動局装置5および基地局装置3で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送することができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれる。また、上述した実施形態における移動局装置5および基地局装置3の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。移動局装置5および基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。