JP2012124140A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透過光の色を電気的に制御して変化させることができる照明装置を提供する。また、照明フィルタと光源との組合せや、照明フィルタへの印加電圧の調節により、その透過光を様々な色に変化させるものとすることができる照明装置を提供する。
【手段】所定の色の照射光を発する光源と該照射光が透過する照明フィルタとを具備する照明装置であって、前記照明フィルタはプルシアンブルー型錯体を含有する電気化学応答性材料層を有する照明装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、透過光の色を制御することができる照明フィルタと光源とを組み合わせた照明装置に関する。
オフィスや、一般家庭、商業施設等で利用される照明には多様な用途があり、その用途に応じて照明色を変化させることが求められている。特に、色温度に関して多くの検討がなされており、例えば蛍光灯では数種類の色温度の異なる製品が販売されている。しかし、これらのものでは、製品毎に色温度は固定されており、ニーズに合わせて色温度を変えることはできなかった。これに対し、近年照射光の色温度を変化させることができる製品の検討が進み、多くの製品が既に市場に投入されている。
例えば、色温度の異なる複数の蛍光灯や白熱灯を組み合わせ、その発光強度比を制御することによって色温度を制御するものや、LEDの赤・青・緑を具備し、その発光強度比を制御する手法などが利用されている。LEDについては、異なる色温度の光源を組み合わせることも試みられている。
上記とは別の調光手段として、単一種類の光源を利用し、光源と照明対象との間に配設するフィルタを検討した例がある。例えば特許文献1では、エレクトロクロミック材料として青−透明で色変化が可能である酸化タングステンを利用した照明フィルタが開示されている。しかしながら、フィルタに酸化タングステンを適用するにはスパッタ法などの製膜法を利用する必要がある。また、サイクル耐性が低い。さらには、酸化タングステンはその色変化が青−透明のみであるため、所望の色変化を実現する際にも制限が生じる。また、特許文献2においてもエレクトロクロミック材料を利用した照明装置に関する言及があるが、透過光の観測データやその材料の具体的な言及はない。
特開平4−133204号公報 特開平6−111615号公報
本発明は、透過光の色を電気的に制御して変化させることができる照明装置の提供を目的とする。また、本発明は、照明フィルタと光源との組合せや、照明フィルタへの印加電圧の調節により、その透過光を様々な色に変化させるものとすることができる照明装置の提供を目的とする。また製品とするときの製造工数やコストが抑えられ普及に適したものであり、さらには高いサイクル耐性や、色変化制御における省電力化をも実現しうる照明装置の提供を目的とする。
上記の課題は以下の手段により達成された。
(1)所定の色の照射光を発する光源と該照射光が透過する照明フィルタとを具備する照明装置であって、前記照明フィルタはプルシアンブルー型錯体を含有する電気化学応答性材料層を有することを特徴とした照明装置。
(2)前記照明フィルタが、金属層の片側に前記電気化学応答性材料層[LA1]を配する第一電極体と、補助電気化学応答性材料層[LA2]を金属層の片側に配する第二電極体とを、前記電気化学応答性材料層[LA1]と補助電気化学応答性材料層[LA2]とが内側になるよう対向させた構造を持つことを特徴とした(1)に記載の照明装置。
(3)前記電気化学応答性材料層[LA1]のプルシアンブルー型錯体が、プルシアンブルー、銅(Cu)−鉄(Fe)プルシアンブルー型金属錯体、及びニッケル・鉄(Ni・Fe)−鉄(Fe)プルシアンブルー型金属錯体から選ばれる少なくとも1つであり、該錯体がナノ粒子を構成していることを特徴とした(1)又は(2)に記載の照明装置。
(4)前記補助電気化学応答性材料層[LA2]がプルシアンブルー型錯体のナノ粒子を有し、該プルシアンブルー型錯体がニッケル(Ni)−鉄(Fe)プルシアンブルー型金属錯体又は亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体であることを特徴とした(1)〜(3)のいずれか1項に記載の照明装置。
(5)前記照明フィルタの電気化学応答性材料層への印加電圧を調節することで、前記照射光が前記照明フィルタを透過してなす透過光の色を変化させることができることを特徴とした(1)〜(4)のいずれか1項に記載の照明装置。
(6)前記透過光の色温度を電気制御により変化させることができることを特徴とした(1)〜(5)のいずれか1項に記載の照明装置。
(7)前記光源が波長570nm〜620nmの間に発光ピークを持つ照射光を発するものであり、前記照明フィルタにより黄色味がかった電球色と白色との間でその透過光の色を変化させることができることを特徴とした照明装置。
本発明の照明装置は、透過光の色を電気的に制御して変化させることができるという優れた効果を奏する。また、本発明の照明装置によれば、上記照明フィルタと光源との組合せや、照明フィルタへの印加電圧の調節により、その透過光を様々な色に変化させるものとすることができる。また、製品とするときの製造工数やコストが抑えられ普及に適したものであり、さらには高いサイクル耐性や、色変化制御における省電力化をも実現することができる。
本発明の照明装置の一実施形態を模式的に示した正面図であり、円内は照明フィルタの拡大図である。 実施例で作成した色変化フィルタ1の光学的透過率スペクトル。実線は着色時、破線は消色時のスペクトルをそれぞれ示す。 実施例で作製した色変化照明装置1で利用した白色LED光源の発光スペクトルである。 実施例で作製した色変化フィルタ2の光学的透過率スペクトルである。UV1,UV2、UV3はそれぞれ電圧印可前、−0.8V印可後、両極短絡後を示す。 実施例で作製した色変化フィルタ3の光学的透過率スペクトルである。Tra1がフィルタ作製直後の光学的透過率、Tra2が透明時の光学的透過率、Tra3が着色時の光学的透過率、Cu−Ni−Cuが各々の薄膜の光学的透過率から予測されるフィルタ3の光学的透過率を示す。 電球色LEDの発光スペクトル及び色変化照明装置4の発光スペクトルである。青×電LED、透×電LEDはそれぞれ色変化照明装置4において、色変化フィルタの着色、消色時の発光スペクトルを示す。 実施例で使用した白色LEDの発光スペクトルをガウス関数でフィッティングした結果である。黒線は観測値、青線がフィットした二つのガウス関数、赤線がシミュレーション値を示す。 実施例で使用した(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体の分散液の色変化特性を示した図である。 実施例で使用した亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体の分散液の色変化特性を示した図である。 (ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体と亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体とを組み合わせて作製したフィルタ2の透過率(計算値)を示すグラフである。 実施例で作製したフィルタ2で利用した光源の発光スペクトルである。 実施例で作成した色変化フィルタ1への印加電圧を変更したときの、波長700nmにおける光学的透過率スペクトル。
本発明の照明装置は、所定の色の照射光を発する光源と、その透過光の色を電気的に制御して変化させることができる照明フィルタとを有する。光源及びフィルタの種類を変えその組み合わせを適宜選定することにより、様々な光色の変化領域で、所望の色変化を電気的に制御するものとすることができる。本発明の照明装置の一実施形態を図1に模式化して示す。ここに示すとおり、本実施形態による光色可変照明装置100は照明対象200と光源10の間に、光色可変照明フィルタ20を配設し、そのフィルタ20の色の変化、つまり透過光の光学的透過率スペクトルの変化にプルシアンブルー型錯体を利用する。以下、本実施形態に基づき本発明について詳しく説明する。
[光源]
光源は、所定の色の照射光Rを発光するものであれば制限はないが、白熱灯、蛍光灯、LEDなどが好ましく、特に蛍光灯あるいはLEDが好ましい。ただし、照明フィルタとの組合せを考慮する場合には、フィルタの材料や構造の変更により多様な発光の光学的スペクトルを電気制御により変化させることができるものであることが好ましい。
[照明フィルタ]
本実施形態における照明フィルタの層構成を模式的に図1の円内に拡大して示す。照明フィルタ20は、第1透明絶縁層1[LC1]、第1透明金属層2[LB1]、第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型金属錯体層)3[LA1]、電解質層4[LD]、第2電気化学応答層5(補助電気化学応答性材料層)[LB2]、第2透明金属層6[LB2]、第2透明絶縁層7[LC2]の7層からなる。ただし、照明フィルタの構造はこの例に限定して解釈されるものではなく、例えば紫外光透過を防止するための紫外線遮断フィルムや、赤外線透過を防止するための赤外線遮断フィルムなど、他の機能を追加するために別の層を設けることもできる。
○透明金属層
第1透明金属層2[LB1]および第2透明金属層6[LB2]は、導電性を持ち、所望の光、特に可視光が透過すればよく酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛、酸化スズなどの酸化物導電体、導電性ポリマーなどが利用できる。また、光学透過率が低く光が透過しない金属材料をメッシュなどのグリッド状に配線することにより光学的透過率と導電性を両立させた構造でもよく、さらにはそのようなグリッド状金属配線構造と、酸化物導電体などの透明金属層の両方を具備した構造でもよい。透明金属層の厚みについては、光学的透過率が十分に高ければ特に制限はないが、2μm以下であることが好ましく、特に300nm以下であることが好ましい。光学的透過率については、可視光の波長範囲内で最も低い領域で80%以上であることが好ましく、90%以上であることが特に好ましい。ただし、グリッド状金属配線構造のような厚みに比例して光学的透過率が低下しない場合には、膜厚の制限はない。
○透明絶縁層
第1透明絶縁層1[LC1]および第2透明絶縁層7[LC2]は、所望の光、特に可視光が透過すればよく、ガラス、高分子フィルムなどが利用できる。この透明絶縁層は、漏電などを防ぐことを目的としたもので、他の手法によって漏電を防ぐことができれば必ずしも設置する必要はない。透明絶縁層の厚みには特に制限はないが、10μm〜5mmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜2mmの間であることがさらに好ましい。光学的透過率については、可視光の波長範囲内で最も低い領域で80%以上であることが好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
○第1電気化学応答性材料層
第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型錯体層)3[LA1]はプルシアンブルー型錯体の薄膜からなる。その製造法及び構造に制限はなく、溶媒に分散するナノ粒子の分散液を塗布あるいは印刷することによって製造してもよく、金属塩及びヘキサシアノ金属塩が溶解している液体に所望の基板を浸し、電気化学的にその表面にプルシアンブルー型錯体を析出させる電解析出法によって作製されていてもよい。溶媒に分散するナノ粒子としては、トルエンなどの有機溶媒に分散するナノ粒子や、水やアルコールに分散するナノ粒子などが利用できるこれらの製造法については特開2006−256954号公報、特願2008−552178号公報に記載の方法などが利用できる。電解析出法としては、特開2009−46748号公報、特開昭57−195182号公報などに記載の方法を利用できる。
第1電気化学応答性材料層[LA1]に含有されるプルシアンブルー型錯体としては、基本の組成式がとして表されるものであることが好ましく、さらにシアノ基(CN)の一部をヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、水などで置換していてもよい。
MA[MB(CN)y・zHO ・・・一般式(1)
陽イオンAは必ずしも含有する必要はなく、含有している場合は、カリウム、ナトリウム、セシウム、ルビジウム、水素、アンモニアなどが挙げられるが、それに制限されるものではない。陰イオンなど他の材料を含有していてもかまわない。水(HO)も必ずしも含有する必要はない。また、半分以上がこの組成式で表される構造を保っていれば、別の錯体などと混合していてもよい。例えば、光学応答性、触媒活性、分散性、金属層への吸着性などの向上のために金属イオン、有機分子、金属錯体などを吸着させる場合もあるが、このような場合でも、主たる構造が上記組成式であればよい。結晶構造は多くの場合面心立方構造をとるが、それに限定されるものではない。
金属原子MAは、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、亜鉛、ランタン、ユーロピウム、ガドリニウム、ルテチウム、バリウム、ストロンチウム、及びカルシウムからなる群より選ばれる一種または二種以上の金属である。金属原子MAとしては鉄、コバルト、ニッケル、バナジウム、銅、マンガン、もしくは亜鉛が好ましく、鉄、銅、亜鉛、もしくはニッケルがより好ましい。金属原子MAに二種の金属の組み合わせを利用する場合には、鉄とニッケルとの組み合わせ、鉄と銅との組み合わせ、ニッケルとコバルトとの組み合わせが好ましく、鉄とニッケルとの組み合わせがより好ましい。
金属原子MBは、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニッケル、白金、及び銅からなる群より選ばれる一種または二種以上の金属原子である。中でも金属原子MBとしては鉄、クロム、もしくはコバルトが好ましく、鉄が特に好ましい。金属原子MBについては、鉄とクロムとの組み合わせ、鉄とコバルトとの組み合わせ、クロムとコバルトとの組み合わせが好ましく、鉄とクロムとの組み合わせがより好ましい。
xは0〜3の数であり、0〜1の数であることが好ましい。yは0.3〜1.2の数であり、0.5〜1の数であることが好ましい。zは0〜20の数であり、5〜15の数であることが好ましい。
第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型錯体層)[LA1]の膜厚については、必要な光学的透過率の変化を実現するように最適化されていれば特に制限はないが、50nm〜2μmの間が一般的である。ただし、プルシアンブルー型錯体については光学的透過率がその種類によって大きく変わることに留意する必要がある。プルシアンブルー型錯体層は、プルシアンブルー型錯体以外の材料を含んでいてもよい。例えば、光学的透過率が高い材料の場合にはより厚い膜厚にする必要があるが、その場合は導電性高分子など光学的透過率を低下させない材料などを添加してもよい。また、膜の耐久性向上のためにバインダーなどを含有させることや、光学的透過率を変調させるために顔料や染料を含有させることも可能である。さらには複数のプルシアンブルー型錯体の多層膜や混合膜であってもよい。
また、第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型錯体層)[LA1]は、その他の部材と組み合わせるまえに、酸化もしくは還元処理を行い、酸化状態を変更しておくことができる。これにより、他の部材と組み合わせ、照明フィルタとした後の特性を制御することができる。上記酸化もしくは還元処理の方法は特に制限されないが、例えば特定の電解質を含有する有機溶媒中に第1電気化学応答性材料層を入れ、液中に特定の電圧を印加することで行うことができる。印加する電圧は適宜設定すればよいが、例えば、−2V〜+3V(vs SCE)の範囲で設定する実施態様が挙げられる。これによる効果は材料によって異なりうるが、例えば色温度や視感透過率を変化させてバリエーションを豊富化したり、応答電圧を低下させることにより、耐久性の向上や、省電力化などが実現できる。
○第2電気化学応答性材料層(補助電気化学応答性材料層)
第2電気化学応答性材料層5[LA2]は、第1電気化学応答性材料層3[LA1]が酸化・還元する際に放出される際に、逆反応、すなわちエレクトロクロミック層の酸化時には還元反応を、エレクトロクロミック層の還元時には酸化反応を起こすことで電気的バランスを保つために具備される。第2電気化学応答性材料層[LA2]を配設することで、高いサイクル耐性など安定動作を実現できる。一方、用途として高いサイクル耐性を必要としない場合には電気化学応答層は配設しなくてもよい。電気化学応答層はその酸化・還元時に色が変化するエレクトロクロミック材料も利用でき、プルシアンブルー型錯体材料も同様に利用できるが、必ずしも酸化・還元時に色が変化する必要はない。
第2電気化学応答性材料層[LA2]として利用できる材料としては、プルシアンブルー型錯体以外にも、酸化タングステンや酸化セリウムなどの電気化学応答性酸化物、ポリ(3,4エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などの導電性高分子材料などが利用できる。
また、第2電気化学応答性材料層[LA2]も、第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型錯体層)[LA1]と同様に、他の部材と組み合わせ、照明フィルタとする前に酸化もしくは還元処理を行うことで、照明フィルタの特性を制御することができる。上記酸化もしくは還元処理の方法やその好ましい実施形態における利点等は、上記第1電気化学応答性材料層と同様である。
○電解質層
本実施形態において電解質層4[LD]としては、エレクトロクロミック材料の酸化・還元時に、エレクトロクロミック材料とのイオンの授受が可能であればよく、電解液やゲル状電解質、固体電解質、イオン液体などが利用できる。電解液を利用する場合には、溶媒に支持電解質を分散させたものが利用できる。この場合支持電解質は、プルシアンブルー型錯体ナノ粒子の電気化学反応においてエレクトロクロミック層を出入りするイオンを含むことが必要であり、陽イオンとしてカリウムイオン、ナトリウムイオン、セシウムイオン、ルビジウムイオン、アンモニウムイオン、Liイオン、Hイオンが好ましく、特にKイオン、Naイオン、NH イオンが特に好ましい。対イオンである支持電解質中の陰イオンについては、支持電解質が溶媒に溶解すればよく、例えばPF イオン、BF イオン、ClO イオン、(CFSOイオン等が挙げられる。
溶媒は、支持電解質が溶解し、高分子含有材料と混合すればよく、例えば、炭酸プロピレン、アセトニトリル、トルエン、水などが挙げられる。ただし、デバイスが100℃以上でも動作するなどの耐熱性を保持する必要がある場合には、炭酸プロピレンなどの沸点が十分に高い溶媒を利用することが好ましい。支持電解質を溶媒に溶解させた電解液の濃度は、プルシアンブルー型錯体ナノ粒子の電気化学反応が起これば特に制限はないが、0.01モル/リットル〜5モル/リットルが好ましく、特に0.1モル/リットル〜2モル/が特に好ましい。
ゲル電解質を利用する場合には、その一つとして上記電解液を別途高分子含有材料と混合させたものが利用できる。この場合、高分子含有材は、上記支持電解質を溶解させた溶媒と混合した際に上記イオンの伝導性が、活物質における反応が起こる程度に確保できればよい。例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、グルーラボ株式会社製GLX14−25(商品名)、PEO:Poly(ethylene oxide):ポリエチレンオキサイド、PPO:Poly(propylene oxide):ポリプロピレンオキサイド、PAN:Poly(acrylonitrile):ポリアクリロニトリル、Poly(methyl methacrylate):ポリメチルアクリロレート、PVC:Poly(vinyl chloride):ポリビニルクロライド、PVdF:Poly(vinylidene fluoride):ポリビニリデンフロライド、MEEP:Poly[bis(methoxy ethoxyethoxide)-phosphazene]:ポリビスメトキシエトキシメトキサイド−フォスファゼン)や、その誘導体などが利用出来る。電解液と高分子含有剤の混合比に特に制限はない。ここで、高分子化合物の比率を増すことによって、得られる高分子含有電解質の粘度を向上させることができるため、デバイスの製造方法によって適した粘度を得られるように混合比を制御することができる。また、ポリエチレンオキサイドなどを利用すれば、混合後に溶媒を蒸発させることによって溶媒を含まない高分子含有電解質を作製することができる。また、国際特許出願PCT/JP2009/061761明細書に記載の様に電解質層を具備することなく電圧印加による色変化が十分に生じる場合には電解質層を設置する必要はない。
[照明フィルタの構造]
本実施形態の照明フィルタ20は平面平板状であるが、これに限定される必要はない。例えば、絶縁体層として高分子等からなるフィルム(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)を利用すると、柔軟な素子を作製することができ、曲面状の素子なども製造できる。また、正方形状を取る必要は無く、照明装置の形状に合わせて形状を決定することが可能であり好ましい。
また、照明フィルタ20を構成する各層がすべて同じ形状を取る必要もない。例えば上記のように透明導電層については不透明な金属をメッシュ状に配置することも可能である。さらには、エレクトロクロミック層は必要な透過光制御に必要な場所のみに設置することも可能であり、さらには光源から放射される光の一部のみを透過させる構造であってもよい。また、エレクトロクロミック層と電気化学応答層が同じ形状である必要もない。例えば、電気化学応答層の形状を制御し、透過光が電気化学応答層を通過しない様な形状も可能である。
上記プルシアンブルー型金属錯体のナノ粒子の平均粒子経は特に限定されないが、例えば、150nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましい。前記上限値以下とすることで、可視光の乱反射を防ぎ、光学的透過率を向上させることができる。ただし、光学的拡散などの効果発現を意図する場合などは、この限りではない。製膜時の分散液におけるプルシアンブルー型金属錯体の濃度は特に限定されないが、3質量%以上であることが製膜効率が良い点で好ましい。なお本発明において、粒子径とは、特に断らない限り、その円相当直径(電子顕微鏡観察により得た超微粒子の画像より、各粒子の投影面積に相当する円の直径として算出した値)をいう。このとき少なくとも30個の超微粒子の粒子径を上記のようにして測定した平均値とする。そのほか、超微粒子の粉体の粉末X線回折(XRD)測定から、そのシグナルの半値幅より算出した平均径より見積もってもよい。また、直方体状の粒子の場合には、三方向の粒子径の平均によって平均粒子径とする。
[照明フィルタによる透過光の制御]
照明フィルタに利用するプルシアンブルー型錯体に制限はなく、必要な透過光の変化に対応した材料を利用する。例えば、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてプルシアンブルーを利用し、第2電気化学応答性材料層[LA2]を透過光が通過する部分に設置しない場合には、フィルタ自体は青−透明の色変化となる。また、赤−黄色の変化を示すCu−Feプルシアンブルー型錯体を第1電気化学応答性材料層[LA1]に利用し、第2電気化学応答性材料層[LA2]を透過光が通過する部分に設置しない場合には、フィルタ自体は青−透明の色変化となる。さらに、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてプルシアンブルーを、電気化学応答層としてNi−Feプルシアンブルー型錯体を利用した場合、Ni−Fe プルシアンブルー型錯体は透明−薄黄の色変化を示す。そのため、フィルタの透過光としては、青−薄黄の色変化を示す。さらには、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてCu−Feプルシアンブルー型錯体を利用し、第2電気化学応答性材料層[LA2]としてNi−Feプルシアンブルー型錯体を利用した場合には、フィルタの色変化は橙−薄黄となる。照明装置に具備する光源として白色光を用いた場合は、上記のフィルタ色変化がそのまま照明対象で観測される光の色となる。
本実施形態の照明フィルタと光源の組み合わせにより、光色変化領域の層の多様化が可能であり、様々な色温度の制御が可能となる。例えば色温度が5000K程度の白色光源を利用し、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてプルシアンブルーを利用したフィルタを用いた場合、5000Kから14000K程度まで色温度を制御することができる。一方、色温度が3000K程度の黄色光源を利用した場合には、3000Kから10000K程度の色温度の制御が可能である。また、5000K程度の白色光源と、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてCu−Feプルシアンブルー型錯体、第2電気化学応答性材料層[LA2]としてNi−Feプルシアンブルー型錯体を利用した場合には、5000Kから2500K程度の色温度の制御が可能となる。
さらに、光源の発光スペクトルと、フィルタの透過スペクトルとの組合せを好適化することで、色温度制御範囲を汎用性のある色に設定することができる。LED光源の場合、現在もっとも利用されている白色光源は、青色光源に蛍光材料を組み合わせることで、可視光領域に幅広い発光を示すものである。この場合、発光スペクトルのピークは450nm程度の青色光源の元来の発光ピークに加え、550nm程度の蛍光材料からの発光ピークの二つである。これらは材料等によってある程度のピークシフトや発光強度比の制御が可能である(例えば、国際公開公報第2009/014219号パンフレット参照)。一方、フィルタの透過率スペクトルは材料の変更による大きな制御に加え、各層の膜厚、特に第1電気化学応答性材料層[LA1]及び第2電気化学応答性材料層[LA2]の膜厚を制御することにより、透過率を制御することができる。さらには、プルシアンブルー型錯体は利用するアルカリイオンの種類や、電解質層に利用する溶媒の種類によっても透過率スペクトルを制御できる。あるいは印加電圧を調節することによって制御することもできる。フィルタや光源等を多岐にわたり、これらの光学スペクトル制御法を組み合わせることによって様々な照明対象において観測される光学スペクトルの制御が可能となる。
上述のような色制御範囲の好適化の例として挙げると、リビングの照明などの生活空間を照らす照明として、色温度の制御に関しては電球色と呼ばれる3000K前後の黄色味がかった光から、白色光である5500K前後の間での色制御が望まれている。すなわち、白色LED光源の蛍光ピークをシフトさせ、第1電気化学応答性材料層[LA1]がプルシアンブルー、第2電気化学応答性材料層[LA2]がNi−Feプルシアンブルー型錯体としたフィルタと組み合わせることで上述の生活に適した調光が可能となる。
さらに、フィルタの視感透過率を向上させることがより望ましい。これは人間の目が感じることができる光に関する透過率であり、これが高いほど、フィルタでの吸収が軽減され、エネルギー効率を高くすることが可能となる。ここで、視感透過率とは、国際照明委員会などが制定する標準比視感度を照明装置の発光スペクトルに乗じたものに関し、フィルタのある場合の、フィルタがある場合に対する比率で表される。
例えば、[LA1]が(Fe,Ni)−Feプルシアンブルー型錯体、[LA2]がZn−Feプルシアンブルー型錯体としたフィルタを利用することで、高い視感透過率を得ることができる。ここで、(Fe,Ni)−Feプルシアンブルー型錯体とは、MAをFeとNiの混合として調製したものである。
したがって本実施形態の照明フィルタ及びこれを用いた照明装置によれば、例えば、白色の蛍光灯と黄色味を帯びた電球色とを、光源やフィルタを交換せずにフィルタに対する印加電圧を調節することで容易に切り替えたり変化させたりすることができる。リビングなどでくつろぎたいときや、食材を美味しく見せたいときには、黄色味がかった電球色として落ち着いた光に調光することができる。他方、読書のときなどにはより明るい白色の蛍光灯色とすることができる。つまり、このような場面やニーズに応じた照明色の切り替えや変更を例えば手元のリモコンスイッチ等によりすることができ極めて利便性が高い。
さらに本実施形態の照明装置の利点を挙げると、その使用におけるエネルギー消費が小さくて済むということである。プルシアンブルー型金属錯体の呈色の変化は一時的な電圧の印加で可能であり、その後電圧の印加を止めても、その色味は維持される。したがって、所定の色に維持しておくために、電圧を印加しつづける必要がない。例えば後記実施例で示したように、所定の電圧を一時的に印加して所定の色に呈色させ調光すると、その後電圧を切ってもその色は保持される。次いで端子間を短絡させて別の色もしくは元の色に変化させてもよい。所定の色味を維持するため電圧を印加しておかなければならないものに比し、大幅な省エネルギー化が可能であり、近時この製品に求められる環境適合性に優れるものである。
本実施形態では、プルシアンブルー型錯体を照明フィルタ用のエレクトロクロミック材料として利用する。プルシアンブルー型錯体はその主たる組成は前記一般式(1)で記載できる材料であることが好ましく、その酸化・還元によってその色を制御することができる。例えばMA=MB=Feであるプルシアンブルーでは酸化−還元によって黄色−緑−青−透明の錯体色変化が観測される。また、MA=Ni,MB=FeであるNi−Feプルシアンブルー型錯体では、黄色−透明の色変化が、MA=Cu,MB=FeであるCu−Fe プルシアンブルー型錯体では、赤−黄色の色変化が、さらにはMA=Fe,MB=CrのFe−Cr プルシアンブルー型錯体では赤−黄色−透明の錯体色変化が観測される。このように、金属元素の変更により多彩な色変化が実現できる。この金属元素の変更は、材料製造時に利用する試薬の種類を変更するだけでほぼ同じ工程で製造が可能であるため、多様な色変化を起こす光学フィルタを同様の工程で製造が可能となる。
本実施形態において照明フィルタへの電圧印加の態様は特に限定されないがプルシアンブルー型金属錯体の応答電圧を考慮すると、0.1V〜3.0Vの範囲で電圧を変化させて調節することが実際的である。本実施形態によれば、先に述べたように電圧印加の持続を要しないことに加え、上記のように低い電圧で操作が可能であるため、エネルギー消費量が極めて小さく生活用途をはじめとした昨今の環境ニーズに好適に対応することができる。
さらには、プルシアンブルー型錯体として溶媒に分散するナノ粒子を利用することで、フィルタに利用する薄膜の製造に塗布・印刷技術を利用することができ、非常に安価に高品質のフィルタの製造が可能である。また、ナノ粒子を利用しない場合にも、電解析出法によって液体プロセスで薄膜製造が可能であり、酸化タングステンで利用されるスパッタ法など、真空装置を利用するプロセスに比べ、安価での製造が可能となる。また、製造効率が高く、かつ製造コストや材料コストを低減することができ、普及型の製品として大量生産にも好適に対応することができる。
また、プルシアンブルー型錯体は、酸化・還元による色変化に対してのサイクル耐性が非常に高く、100万回以上の繰り返しでも劣化が見られないため、照明装置へ配設した場合に、ほぼ永久的にその機能を利用することができ、交換などの作業も不要となる。
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
国際公開2008/081923号パンフレットに記載の方法により、第1電気化学応答性材料層[LA1]としてプルシアンブルー薄膜を、第2電気化学応答性材料層[LA2]としてNi−Feプルシアンブルー型錯体薄膜を配設した色変化フィルタ1を作製した。色変化フィルタ1においては、第1透明金属層[LB1]及び第2透明金属層[LB2]にITO薄膜、第1透明絶縁層[LC1]及び第2透明絶縁層[LC2]にガラス、LD層に0.1M KN(CFSOの炭酸プロピレン溶液を利用した。
色変化フィルタ1は具体的には以下の方法で作製された。フェロシアン化ナトリウム・10水和物14.5gを水60mLに溶解した水溶液に硝酸鉄・9水和物16.2gを水に溶解した水溶液30mLを混合し、5分間攪拌した。析出した青色のPB沈殿物を遠心分離し、これを水で3回、続いてメタノールで1回洗浄し、減圧下で乾燥した。このときの収量は11.0gであり、収率はFe[Fe(CN)・15HOとして97.4%であった。製造したプルシアンブルー(凝集体)0.40gを水8mLに懸濁させた。この懸濁液に、フェロシアン化ナトリウム・10水和物180mgを加え、攪拌したところ青色透明溶液へと変化しプルシアンブルーナノ粒子(平均粒子径 約20nm)の水分散液を得た。この水分散液を0.1g/mlに調製したものを用い、ITOガラス上にスピンコート法により塗布することでプルシアンブルー薄膜を作製した。この時の回転条件としては2000rpm10秒、3000rpm10秒とした。
フェリシアン化カリウム25.3gを水80mLに溶解した溶液と、硝酸ニッケル・6水和物33.6gを水20mLに溶解した溶液を一気に混合し、5分間攪拌した。析出した黄褐色のNi−鉄プルシアンブルー型錯体の沈殿物を遠心分離で取り出し、これを水で3回、続いてメタノールで1回洗浄し、減圧下で乾燥した。このときの収量は30.0gであり、収率はNi[Fe(CN)・10HOとしてほぼ100%であった。フェロシアン化ナトリウム・10水和物3.1gを水200mLを溶かし、ここに上記で製造したニッケルプルシアンブルー錯体類似体(凝集体)10.0gを加えた。この懸濁液を一昼夜攪拌したところ、黄褐色分散液へと変化した。このようにして水分散性のニッケルプルシアンブルー類似体のナノ粒子分散液を得た。この水分散液を0.1g/mlに調製したものを用い、ITOガラス上にスピンコート法により塗布することでNi−Feプルシアンブルー型錯体薄膜を作製した。この時の回転条件としては1000rpm10秒、1500rpm10秒とした。
この二種類のプルシアンブルー型錯体薄膜を配設したITOガラスをそれぞれ第1電気化学応答性材料層[LA1]−第1透明金属層[LB1]−第1透明絶縁層[LC1]構造の電極体及び、第2電気化学応答性材料層[LA2]−第2透明金属層[LB2]−第1透明絶縁層[LC2]構造の電極体として利用することで色変化フィルタ1を得た。具体的には、二枚のプルシアンブルー型錯体層を配設したITOガラス電極体をプルシアンブルー型錯体薄膜側を内側として対向させ(LA1がプルシアンブルー層、LA2がNi−Feプルシアンブルー型金属錯体層となるようにした。)、その間に電解液(0.1M ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリウムの炭酸プロピレン溶液)を注入、電解質層[LD]とした上で熱硬化フィルム(デュポン社サーリンフィルム)を用いて封止することで所望の構造が得られた。
この色変化フィルタ1は、作製時は白色光の下で青色を呈していたが、LB層1側を作用極として−0.8Vの電圧を印可したところ、その色は透明に変化した(消色状態)。また、第1透明金属層[LB1]と第2透明金属層[LB2]間を短絡させることにより再び青色状態(着色状態)に変化した。フィルタの可視光領域における光学的透過率スペクトルを図2に示す。この色変化フィルタに−0.8V印加と、両極の短絡の動作を繰り返し行ったところ、100万回後でも同様の色変化が見られた。
この色変化フィルタ1と、光源として白色LEDを装備するパナソニック電工社製NNN21012(商品名)を組み合わせることで、色変化照明装置1を作製した。NNN21012に装備されている白色LEDの発光スペクトルを図3に示す。
コニカミノルタ社製色彩照度計CL−200(商品名)により色変化照明装置1の色温度を測定したところ、フィルタ無しとして光源のみの色温度は5372Kであったのに対し、フィルタ着色時7635K、フィルタ消色時4803Kと変化幅として2832Kの大きな色温度変化を観測した。
また、図2に示した色変化フィルタ1の光学的透過率スペクトルと、図3に示した白色LEDの発光スペクトルを利用し、下記の計算方法により色変化照明装置1の色温度を計算したところ、フィルタ着色時が7456K,フィルタ消色時が4846Kとほぼ実測値と同じ値をとることがわかる。つまり、このプルシアンブルー型錯体を具備する色変化フィルタを利用した色変化照明装置の色温度変化は、計算式(数式1〜3)を利用することで実測することなく予測できることがわかる。
ここで、色温度の計算には、以下を利用した。まず参考文献1に基づき,フィルタの分光透過率分布 T(λ),試料光源の分光分布 S(λ)より (1)(2)式をもちいて,三刺激値X,Y,Zを算出した。
Figure 2012124140
次に,三刺激値より(3)式をもちいて, 試料光源源のCIE 1960 UCS色度座標を求めた。
Figure 2012124140
その後,参考文献2 「相関色温度の計算方法」 に基づき,相関色温度を算出した。
(参考文献)
参考文献1:JISハンドブック61巻「色彩」2004年版,日本規格協会,p506〜507JIS Z 8724 「色の測定方法−光源色」 4.3 三刺激値の計算方法
参考文献2:JISハンドブック61巻「色彩」2004年版,日本規格協会,p549 JIS Z 8725 「光源の分布温度及び色温度・相関色温度の測定方法」 5.3 相関色温度の求め方
(実施例2)
本発明による色変化照明装置は、同じ材料を利用しても、その膜厚を制御することなどにより、得られる色温度の変化を制御することができる。例えば、第1電気化学応答性材料層[LA1]や第2電気化学応答性材料層[LA2]の膜厚を厚くすれば、得られる色温度の変化幅は増大する。
実施例1において、プルシアンブルー薄膜を作製する際に利用するプルシアンブルーナノ粒子水分散液の濃度を0.125g/mlとし、スピンコート製膜条件を、500rpm5秒、1000rpm10秒、1500rpm5秒とし、また、ダイン2電気化学応答性材料層LA2として、Ni−Feプルシアンブルー型錯体薄膜を作製する際に利用するナノ粒子水分散液の濃度を0.11g/ml、スピンコート製膜条件を1000rpm 10秒、1500rpm10秒とすることでより、色変化フィルタ1より光学的透過率スペクトルが全般的に低い色変化フィルタ2を作製した。この色変化フィルタ2は色変化フィルタ1にくらべ濃い青色であった。色変化フィルタ2に、実施例1と同様に−0.8Vの電圧印加を行ったところフィルタは黄色に変化した。また、第1透明金属層[LB1]と第2透明金属層[LB2]の短絡を行ったところ、フィルタは濃青色に戻った。色変化フィルタ2の光学的透過率を図4に示す。
この色変化フィルタ2と、光源として実施例1と同じパナソニック社製NNN21012を利用して色変化照明装置2を作製した。この色変化照明装置2は、色変化照明装置1と比べ、着色状態がより青色に、消色状態は電球色的(黄色)の透過光を示した。
この色変化フィルタ2の光学的透過率と、光源として実施例と同じパナソニック社製NNN21012の発光スペクトルから、色変化照明装置2の色温度変化を見積もったところ、消色状態が4410K、着色状態が11050Kとなり、変化幅が6640Kと色変化照明装置1に比べ、2倍以上の色温度変化となる。
(実施例3)
本発明において第1電気化学応答性材料層[LA1]及び第2電気化学応答性材料層[LA2]として利用できるプルシアンブルー型錯体は、プルシアンブルー及びNi−Feプルシアンブルーだけではなく、多様な材料が利用できる。例えば、実施例1で作製した色変化フィルタにおいて、第1電気化学応答性材料層[LA1]を銅−鉄プルシアンブルー薄膜とした赤−黄色の変化を示す色変化フィルタ利用することで、より低温の色温度変化を実現することができる。
具体的には以下の方法で実現した。まず、銅−鉄プルシアンブルー型錯体ナノ粒子の水分散液を以下の工程で作製した。フェロシアン化カリウム・3水和物1.69gを水15mLに溶解した溶液と、塩化銅・2水和物1.36gを水15mLに溶解した溶液を一気に混合し、5分間攪拌した。析出した赤色の銅−鉄プルシアンブルー錯体型錯体の沈殿物を遠心分離で取り出し、これを水で3回洗浄した。得られた沈殿物にフェロシアン化カリウム・3水和物0.33gを水20mLを溶解した溶液を加えた。この懸濁液を一昼夜攪拌したところ、赤色分散液へと変化した。このようにして水分散性の銅−鉄プルシアンブルー型錯体のナノ粒子分散液を得た(平均粒径:30nm)。この銅−鉄プルシアンブルー型錯体を実施例1におけるプルシアンブルーに変えて電気化学応答性材料層[LA1]として利用することで、色変化フィルタ3を得た。
色変化フィルタ3は電圧印可前は赤色を呈していた。この色変化フィルタ3にLB1層側を作用極として第1透明金属層[LB1]と第2透明金属層[LB2]の間に+0.3Vの電圧を印可したところ、黄色に変化した。また、第1透明金属層[LB1]と第2透明金属層[LB2]の間を短絡させたところ、色変化フィルタ3は再び赤色に戻った。この変化の際の光学的透過率スペクトルの変化を図5に示す。
この色変化フィルタ3と、光源として白色LEDを搭載するパナソニック電工社製NNN21012を組み合わせ、色変化照明装置3を作製した。この色変化照明装置3は色変化フィルタへの電圧印可により発光色の変化が見られた。
図5に示した色変化フィルタの透過率スペクトルと、光源の発光スペクトルを利用して色変化照明装置3の色温度変化を計算式(数式1〜2)を用いて計算したところ、赤色時で4343K、黄色時で4739Kとなり、397Kの色温度変化が得られることが分かる。プルシアンブルーを第1電気化学応答性材料層[LA1]として利用した実施例1および2に比べ、低温側での色温度変化を実現することができる。
(実施例4)
一方、光源の発光スペクトルを変調させることによっても、得られる発光の色変化を制御することができる。実施例1において光源を白色LEDから、電球色LED(単体での色温度2743K、発光スペクトルは図6参照)に変更し、色変化照明装置4を作製した。計算式1により色温度変化を計算したところ、着色(青)時は3853K、透明時は2673Kという色温度変化が得られることが分かる。着色時、透明時の色変化照明装置の透過光の発光スペクトル(計算値)を併せて図6に示した。
(実施例5)
蛍光灯を光源として利用した場合を示す。パナソニック電工社製パルック電球色を光源として、色変化フィルタ1と組み合わせ、計算式1により色温度の変化を計算したところ、色温度は着色時で3046K、消色時で4654Kと、1608Kの色温度変化が得られることが分かる。また、同様にパナソニック電工社製パルックday色(商品名)を光源と色変化フィルタ1を組み合わせた場合には、5981Kから12787Kの色温度変化が得られることがわかる。
(実施例6)
本発明においては、色変化フィルタに利用するプルシアンブルー型錯体材料の種類や、膜厚の変更、さらには光源の変更によって、色変化照明装置の発光の色変化の制御が可能であり、所望の色温度変化を実現することが可能である。さらに、色変化フィルタの透過率スペクトルの制御と、光源の発光スペクトルの制御を同時に行うことで、より精密な色変化照明装置の発光スペクトルの制御が可能となる。発光スペクトルの評価を効率的に行うため、計算式1を利用して、多様なシミュレーションを行った。
その際に、既存の光源に加え、LEDの発光スペクトルを如何に制御すれば所望の発光スペクトル変化、特に色温度変化が得られるかをシミュレーションを利用して調べた。シミュレーションの下準備として、既存の光学スペクトルの解析を行った。図7にその発光スペクトルを記載した白色LED光源は青色LEDに蛍光体を組み合わせたものであり、450nm付近のピークが元来の青色LEDの発光帯を、550nm付近のピークが蛍光体からの発光ピークを示している。この発光スペクトルを、計算式2に示す二つのガウス関数によってフィッティングを行った。パラメータの意味は、それぞれ表1に記載した。
Figure 2012124140
得られたパラメータを表1に示す。この得られたパラメータを調製することにより、様々な光源の発光スペクトルをシミュレーション内で実現することができ、色変化フィルタと組み合わせた際の最適化が可能となる。また、色変化フィルタについては、その吸収率スペクトルを定数倍することで、第1電気化学応答性材料層[LA1]の膜厚を制御することによる透過率スペクトルの調製を表した。光源の発光スペクトルとしては、実施例1から5で利用した白色LED、電球色LED、パルックday色、パルック電球色に加え、白色LEDの蛍光ピークを40nm長波長側にシフトさせたもの(以後、蛍光ピーク+40nm)と、蛍光ピークのピーク強度を半分にしたもの(以後、蛍光ピーク×0.5)を利用する設定とした。色変化フィルタについては、実施例1から3で利用した色変化フィルタ1から色変化フィルタ3に加え、色変化フィルタ3の吸収率を1.5倍とし、透過率を下げたものを色変化フィルタ4として利用する設定とした。
[表1]
NNN21012に利用されている白色LEDの発光スペクトルを二つのガウス関数でフィッティングした際のパラメータ。
――――――――――――――――――――――――――
1 2
――――――――――――――――――――――――――
0 0
xc(ピーク位置) 453 566
w(半値幅) 22 115
A(ピーク強度) 1.84 8.17
――――――――――――――――――――――――――
下記表2は、色変化照明装置に利用する光源と色変化フィルタの種類による得られる色温度変化を示したものである。同表に示したとおり、光源と色変化フィルタの組み合わせによって、多様な色温度の制御が実現できることがわかる。特に、現在ニーズの大きい色温度3000K程度の電球色と色温度5500K程度の白色の間の色変化には、色変化フィルタ1に、白色LEDの蛍光ピークを40nm長波長側にシフトさせた光源を組み合わせることで実現できることがわかる(フィルタ番号7参照)。さらに、既存の白色LEDを利用する場合には、色変化の度合いを大きくした色変化フィルタ4を利用することで、1000K程度の色温度の制御が実現できることがわかる。
Figure 2012124140
(実施例7)
例として、(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体を[LA1]層、亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体を[LA2]層として利用する場合について述べる。硝酸ニッケル6水和物2.792g及び硫酸鉄7水和物を4.003gを水80mLに溶解した溶液と、フェリシアン化カリウム5.268gを水48mLに溶解した溶液を一気に混合し、10分間攪拌した。析出した(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー錯体型錯体の沈殿物を遠心分離で取り出し、これを水で5回、メタノールで3回洗浄した。
得られた沈殿物0.5gにフェロシアン化ナトリウム10水和物0.1557g(総金属の10%)を水20mLを溶解した溶液を加えた。この懸濁液を三日間攪拌したところ、若干緑がかった青色の分散液へと変化した。このようにして水分散性の(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型 錯体のナノ粒子分散液を得た。X線回折法で粒径を評価したところ、平均粒径:8.5nmであった。
また、亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体の製法は以下の通りである。塩化亜鉛1.09gを水20mLに溶解した溶液に塩酸を少量加え、pH=2.65とした水溶液と、フェロシアン化ナトリウム1.94gを水20mLに溶解した溶液を一気に混合し、3分間攪拌した。析出した亜鉛−鉄プルシアンブルー錯体型錯体の沈殿物を遠心分離で取り出し、これを水で5回洗浄した。得られた沈殿物にフェロシアン化ナトリウム10水和物0.581g(総金属の10%)を水10mLを溶解した溶液を加えた。濃度が0.05g/mlになるように調製し、この懸濁液を7日間攪拌したところ、白色の分散液へと変化した。このようにして水分散性の亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体のナノ粒子分散液を得た(平均粒径は約100nm)。
それぞれの材料をITOガラス上にスピンコート法により塗布し、電気化学測定により調べた、それぞれの膜の色変化特性を図8,図9に示す。図8が(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体であり、図9が亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体である。ここで、電気化学測定には、参照電極として飽和カロメロ電極を、対極に白金を、電解液に0.1M ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリウムの炭酸プロピレン溶液を使用した。
それぞれの膜は、電位を変化させることにより、酸化、還元状態を制御することができ、それに伴い透過率が変化する。(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体は、還元状態が透明であり、酸化が進むにつれ、青、緑、黄色と色を変える。一方、亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体は、還元状態ではほぼ透明であり、酸化が進むにつれ、430nm以下において電位上昇に伴い多少の透過率の低下が見られるが、概して色の変化はほとんど見られない事がわかる。
フィルタの色変化は、[LA1]層及び[LA2]層の色変化の重ね合わせで得られるため、この二つの結果から、フィルタとしての透過率を求めることができる。得られたフィルタ透過率の計算値を図10に示す(フィルタ2)。[LA1]層として(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体、[LA2]層として亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体を利用した際のフィルタ透過率の計算値を示す。ここで、状態1とはLA1が還元状態、LA2が酸化状態であるフィルタ、状態2とは、[LA1]層,[LA2]層共に中間状態であるフィルタ、状態3は、[LA1]層が酸化状態、[LA2]層が還元状態であるフィルタの透過率である。このフィルタと、図11に発光スペクトルを示した光源の組み合わせで色温度及び視感透過率を計算したところ、表3の結果が得られた。
[表3]
―――――――――――――――――――――――――――
状態1 状態2 状態3
―――――――――――――――――――――――――――
色温度(K) 5137 6448 4286
視感透過率(%) 82 63 73
―――――――――――――――――――――――――――
これより、最大2200K程度の色温度の制御を、60%以上の視感透過率を維持した上で実現できることがわかる。また、[LA1]層、[LA2]層、ガラス、ITOなどの膜厚を最適化することにより、さらに最適な色温度変化、高い視感透過率の実現が可能である。
またここで(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体の代わりにプルシアンブルーを利用しても同様の結果が得られる。ただし、プルシアンブルーは700nm〜800nm程度の吸収ピークが30nm程度高波長にシフトするため、視感透過率に大きな影響を与える500−600nmにおいても比較的大きな吸収を持つため、より大きな色温度の変化が可能となる。
(実施例8)
色変化フィルタを作製する前に、それぞれの膜の酸化状態を電気化学的に制御することにより、フィルタの色変化特性及び駆動電圧を改善することが可能である。実施例7で作製した(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体及び亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体をITO上にスピンコート塗布した薄膜を、事前の電気化学的処理を行うことなく色変化フィルタを作製した(その他の部材については、実施例1と同様)。これにより、表4に示す特性が得られた。
[表4]
―――――――――――――――――――――――――――
状態1 状態2 状態3
―――――――――――――――――――――――――――
色温度(K) 4797 6042 4174
視感透過率(%) 81 65 63
印加電圧(V) −1.2 0.0 +4.0
―――――――――――――――――――――――――――
一方、事前に亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体薄膜を、0.1M KN(CFSOの炭酸プロピレン溶液中で+1.4V(vs SCE)の電気化学処理を行い、(ニッケル、鉄)−鉄プルシアンブルー型錯体薄膜を、0.1M KN(CFSOの炭酸プロピレン溶液中で+2.1V(vs SCE)の電気化学処理を行った後に色変化フィルタを作製したところ、表5の特性が得られた。
[表5]
―――――――――――――――――――――――――――
状態1 状態2 状態3
―――――――――――――――――――――――――――
色温度(K) 4383 5772 3793
視感透過率(%) 92 68 73
印加電圧(V) −1.2V −0.4V +2.0V
―――――――――――――――――――――――――――
このように酸化処理を行うことで、色特性が変化すると同時に、特に低い色温度を実現するための駆動電圧を下げることが可能となった。これにより、さらなる色変化特性の改善や、耐久性向上が期待できる。
(実施例9)
印加する電圧を制御することにより、色を連続的に制御した例を以下に示す。図12は、色変化フィルタ1に0.1Vから0.8Vまで0.1V刻みで電圧を印加し、1分後の700nmにおける光学的透過率をプロットしたものである。これより、印加電圧の上昇に伴い、連続的に光学的透過率が変化することがわかる。よって、この色変化フィルタは印可電圧を連続的に制御することにより色を連続的に制御することができ、結果としてこの色変化フィルタを具備する照明装置は連続的な色温度の制御が可能となる。
このように、プルシアンブルー型錯体を利用した色変化フィルタを各種光源と組み合わせた色変化照明装置は、多様な色温度範囲における光色変化の制御が可能であることがわかる。
1 第1透明絶縁層[LC1]
2 第1透明金属層[LB1]
3 第1電気化学応答性材料層(プルシアンブルー型金属錯体層)[LA1]
4 電解質層[LD]
5 第2電気化学応答層(補助電気化学応答性材料層)[LA2]
6 第2透明金属層[LB2]
7 第2透明絶縁層[LC2]
10 照明
20 照明フィルタ
200 照明対象

Claims (8)

  1. 所定の色の照射光を発する光源と該照射光が透過する照明フィルタとを具備する照明装置であって、前記照明フィルタはプルシアンブルー型錯体を含有する電気化学応答性材料層を有することを特徴とした照明装置。
  2. 前記照明フィルタが、金属層の片側に前記電気化学応答性材料層[LA1]を配する第一電極体と、補助電気化学応答性材料層[LA2]を金属層の片側に配する第二電極体とを、前記電気化学応答性材料層[LA1]と補助電気化学応答性材料層[LA2]とが内側になるよう対向させた構造を持つことを特徴とした請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記電気化学応答性材料層[LA1]のプルシアンブルー型錯体が、プルシアンブルー、銅(Cu)−鉄(Fe)プルシアンブルー型金属錯体、及びニッケル・鉄(Ni・Fe)−鉄(Fe)プルシアンブルー型金属錯体から選ばれる少なくとも1つであり、該錯体がナノ粒子を構成していることを特徴とした請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記補助電気化学応答性材料層[LA2]がプルシアンブルー型錯体のナノ粒子を有し、該プルシアンブルー型錯体がニッケル(Ni)−鉄(Fe)プルシアンブルー型錯体又は亜鉛−鉄プルシアンブルー型錯体であることを特徴とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 前記照明フィルタの電気化学応答性材料層への印加電圧を調節することで、前記照射光が前記照明フィルタを透過してなす透過光の色を変化させることができることを特徴とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. 前記照明フィルタの電気化学応答性材料層または/及び補助電気化学応答性材料層をフィルタ作製の前に酸化状態を制御することにより、色変化特性及び駆動電圧特性を改善することを特徴とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
  7. 前記透過光の色温度を電気制御により変化させることができることを特徴とした請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
  8. 前記光源が波長570nm〜620nmの間に発光ピークを持つ照射光を発するものであり、前記照明フィルタにより黄色味がかった電球色と白色との間でその透過光の色を変化させることができることを特徴とした照明装置。
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