JP2012122539A - 防振装置 - Google Patents

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Masashi Kosugi
昌史 小杉
Shingo Hatakeyama
晋吾 畠山
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Abstract

【課題】防振基体自体の共振が支配的となる高周波数域において動ばね定数を低減する。
【解決手段】筒状の第1取付具12と、その軸芯部上方に配された第2取付具14と、両取付具の間に介設されたゴム状弾性材からなる防振基体16とを備え、該防振基体が第1取付具12から第2取付具14に向かって径小となるテーパ状壁部30に形成された防振装置10において、該防振基体のテーパ状壁部30の外周面30Aと内周面30Bの少なくとも一方における傾斜方向Pの中央部に、前記ゴム状弾性材からなる凸部46,48をこぶ状に隆起させて設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、防振装置に関し、特には、高周波数域の動ばね定数を低減することができる防振装置に関するものである。
従来、例えば自動車エンジン等の振動源の振動を車体側に伝達しないように支承するエンジンマウント等の防振装置として、筒状の第1取付具と、その軸芯部の上方に配された第2取付具と、両取付具の間に介設されて第1取付具から第2取付具に向かって径小なテーパ壁状をなす防振基体とを備えた略円錐形の防振装置が知られている。かかる円錐型防振装置は、一般に、第1取付具にダイヤフラムを取り付けて防振基体との間に液体封入室を形成し、該液体封入室を仕切り体により第1液室と第2液室に仕切り、両液室をオリフィス流路で連通させることで液体封入式防振装置として構成されている。そして、上記オリフィス流路での液流動による液柱共振作用や防振基体の制振効果により、振動減衰機能と振動絶縁機能を果たすようになっている。
このような従来の防振装置では、高周波数域の振動低減を目的としたものであっても、せいぜい1000Hzまでの振動を対象としており、1000Hz以上の高周波数域の動ばね定数を低減することができるものではなかった。
従来の液封入式防振装置として、下記特許文献1には、テーパ壁状をなす防振基体の内部に部分的に略扇状の中間板を介装させた構成が開示されている。この文献では、中間板を設けることによって、防振基体の座屈を回避し、耐久性を向上させるというものであり、防振基体自体の共振による高周波数域の動ばね定数を低減する点は開示されていない。
また、下記特許文献2には、テーパ壁状をなす防振基体の内周面と外周面に凹部を設けることにより、互いに直交する軸直角方向でそれぞれ対向位置する一対の薄肉部と一対の厚肉部を設けた構成が開示されている。この文献では、耐久性を確保ししつつ、軸直角方向の2方向でのばね特性を大きく異ならせるというものであり、防振基体自体の共振による高周波数域の動ばね定数を低減する点は開示されていない。
実開平03−053653号公報 特開2010−106866号公報
近年の車両の高静寂化に伴い、また特に最近開発が進んでいるモータ駆動車においては、1000Hz以上の高周波数域での動ばね定数を低減することが求められる場合があるが、上記のように従来の防振装置では、かかる要求に対して十分に応えることが困難である。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、高周波数域での動ばね定数を低減することができる防振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る防振装置は、振動源側と支持側のいずれか一方に取り付けられる筒状の第1取付具と、前記第1取付具の軸芯部に配されて振動源側と支持側のいずれか他方に取り付けられる第2取付具と、前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性材からなる防振基体とを備え、前記防振基体が前記第1取付具から第2取付具に向かって径小となるテーパ状壁部に形成された防振装置において、前記テーパ状壁部の内周面と外周面の少なくとも一方における傾斜方向の中央部に、前記ゴム状弾性材からなる凸部がこぶ状に隆起させて設けられたものである。
本発明の好ましい態様において、前記凸部は前記テーパ状壁部の周方向に延びる凸部であってもよい。また、その場合、前記凸部が前記テーパ状壁部の全周にわたって設けられてもよい。また、他の好ましい態様において、防振装置は、前記第1取付具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム状弾性膜からなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室を連通させるオリフィス流路とを備えてもよい。
本発明に係る防振装置であると、上記のように防振基体のテーパ状壁部に、その中央部の剛性を局部的に高めるこぶ状の凸部を設けたことにより、防振基体自体の共振が支配的となる高周波数域において動ばね定数を低減することができる。
第1実施形態に係る防振装置の斜視図である。 同防振装置の平面図である。 同防振装置の側面図である。 同防振装置の縦断面図(図2のIV−IV線断面)である。 図4の要部拡大図である。 第2実施形態に係る防振装置の斜視図である。 同防振装置の平面図である。 同防振装置の縦断面図(図7のVIII−VIII線断面)である。 図8の要部拡大図である。 第3実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 防振装置の動ばね特性を示すグラフである。 各周波数域における防振基体の共振モードを示す説明図である。 実施形態に係る動ばね特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜5は、第1実施形態に係る防振装置10(無負荷状態)を示したものである。この防振装置10は、自動車のエンジンやモータ等の振動源と車体フレーム等の支持側との間に介設されて、該振動源を防振的に支承するマウントであり、支持側に取り付けられる下側の筒状の第1取付具12と、振動源側に取り付けられる上側の第2取付具14と、これら取付具12,14の間に介設されたゴム状弾性材からなる防振基体16とを備えてなる。この例では、防振装置10は、更に、第1取付具12に取り付けられたゴム状弾性膜からなるダイヤフラム18と、第1取付具12の内側において防振基体10とダイヤフラム18との間に形成された液体封入室20と、該液体封入室20を上側の第1液室20Aと下側の第2液室20Bに仕切る仕切り体22と、第1液室20Aと第2液室20Bとを連通させるオリフィス流路24とを備え、従って、防振装置10は、いわゆる円錐型液封入式防振装置である。
第1取付具12は、防振基体16が内周面に加硫接着される円筒状の本体金具である。この例では、第1取付具12は、上部側の大径筒部12Aと、テーパ筒部12Bを介して径が小さく設定された下部側の小径筒部12Cとを備えてなる。第1取付具12は、不図示のブラケット等を介して車体側に取り付けられるように構成されている。
第2取付具14は、第1取付具12の軸芯部上方に配されたボス金具であり、すなわち、第1取付具12の軸芯O上において、第1取付具12から軸方向Xに所定距離をおいて上方に配されている。第2取付具14は、第1取付具12の軸方向X(即ち、上下方向)が防振装置10の主荷重方向(即ち、主たる荷重入力方向)となるように、防振基体16を介して第1取付具12に連結されている。第2取付具14の周面には径方向外方に向けてフランジ状に突出するストッパ部26が形成されている。また、上面には雌ねじ部28が設けられており、ここに不図示のボルトが螺合することで、振動源の部材に取り付けられるよう構成されている。
防振基体16は、第1取付具12から第2取付具14に向かって漸次径小となるように傾斜したテーパ壁状(円錐台形状ないし略傘状ということもできる。)をなしており、すなわち、第2取付具14に向かって径小となるテーパ状壁部30を全周にわたって備えて、該テーパ状壁部30を介して第1取付具12と第2取付具14の間を連結している。防振基体16は、その下端部が第1取付具12の上端開口部(即ち、大径筒部12A)に、上端部が第2取付具14にそれぞれ加硫接着されている。該上端部では、第2取付具14の下部が埋設されるように第2取付具14の下部全体を覆っており、また、上記ストッパ部26を被覆するストッパゴム部32が連なっている。また、防振基体16の下端部には、第1取付具12の内周面を覆うゴム膜状のシール壁部34が連なっている。
ダイヤフラム18は、防振基体16に対して軸方向Xに対向配置されて、防振基体16の内面との間に液体封入室20を形成する可撓性ゴム膜であり、外周部に環状の補強金具19を備え、該補強金具19を介して第1取付具12の下端のかしめ部35にかしめ固定されている。液体封入室20には、水やエチレングリコール、シリコーンオイル等の液体が封入されている。液体封入室20は、仕切り体22により、防振基体16が室壁の一部をなす第1液室(主液室)20Aと、ダイヤフラム18が室壁の一部をなす第2液室(副液室)20Bとに仕切られており、これら第1液室20Aと第2液室20Bは、絞り流路としてのオリフィス流路24を介して互いに連通されている。
仕切り体22は、図4に示されるように、第1取付具12の小径筒部12Cの内側に設けられた円環状のオリフィス形成部材36と、オリフィス形成部材36の内周面に外周部が加硫接着されて該内周面の間を塞ぐゴム弾性体からなる弾性壁38と、弾性壁38をその軸方向Xで挟み込む上下一対の仕切り板40,42とからなる。
オリフィス形成部材36は、第1取付け具12の内周面との間に、周方向Cに延びるオリフィス流路24を形成する剛性部材であり、上記シール壁部34に嵌着されている。一対の仕切り板40,42は、平面視円形状をなす弾性壁38の径方向中央部を貫通する円柱状の連結部44を介して互いに連結されている。そして、そのうちの上側の仕切り板40が第1液室20Aの室壁の一部を構成しており、下側の仕切り板42が第2液室20Bの室壁の一部を構成しており、これら一対の仕切り板40,42の軸方向Xにおける変位量が弾性壁38によって規制されるよう構成されている。これにより、低周波数域での大振幅振動に対しては、一対の仕切り板40,42の変位量が弾性壁38によって規制されることにより、オリフィス流路24による液体流動効果によって高減衰性能を確保することができる。また、これよりも周波数の高い領域(但し、1000Hzよりも低周波数域)での微振幅振動に対しては、一対の仕切り板40,42が往復動することにより、動ばね定数を低減することができる。
このような構成を持つものにおいて、本実施形態では、防振基体16のテーパ状壁部30の外周面30Aにおける傾斜方向Pの中央部に、当該中央部の剛性を高める凸部46がこぶ状に隆起させて設けられている。凸部46は、防振基体16を形成する上記ゴム状弾性材からなるものであり、円錐面状をなすテーパ状壁部30の外周面30Aにおいて、その傾斜方向(即ち、母線方向)Pにおける中央部を外側に向けて局部的に隆起させることで(即ち、表面を局部的に盛り上げることで)形成されている。凸部46は、この例では、テーパ状壁部30の周方向Cに延びる凸部であり、テーパ状壁部30の全周にわたって同一の断面形状で形成されている。
図5に示すように、凸部46は、その両端部46A,46Aが、テーパ状壁部30の傾斜方向Pにおける両端(即ち、小径側の上端30Kと大径側の下端30L)の間に位置するように設けられており、テーパ状壁部30の外周面30A全体の輪郭形状を規定する曲率半径とは独立して突出形成されている。凸部46は、この例では、丸みを帯びた形状、より詳細には、外向きに凸の断面半円形状の凸部に形成されており、その両端部46A,46Aが内向きに凸の湾曲面状をなして、テーパ状壁部30の両側部30S,30Sに接続されている。凸部46の傾斜方向Pにおける幅W1は、特に限定されないが、テーパ状壁部30の傾斜方向Pにおける長さLに対して30〜60%であることが好ましい。
このように凸部46を設けたことにより、テーパ状壁部30は、その中央部30Cが局部的に厚肉化されて、中央部30Cの肉厚(凸部46の頂点での肉厚)T1が両側部30S,30Sの肉厚(両側部での平均肉厚)T2よりも大きく形成されている。凸部46による厚肉化の程度は、特に限定されないが、中央部30Cの肉厚T1が両側部30S,30Sの肉厚T2に対して1.2倍〜3倍程度であることが好ましく、より好ましくは1.3倍〜2倍程度である。
上記凸部46によりテーパ状壁部30の中央部30Cを厚肉化したことにより、当該中央部30Cにおいてテーパ状壁部30の剛性を局部的に高くすることができ、これにより、防振基体16自体の共振が支配的となる高周波数域において動ばね定数を低減することができる。その理由について詳述する。
上記テーパ状壁部30からなる防振基体16を持つ防振装置(但し、上記凸部46は設けていないもの)について、約2000Hzまでの高周波数域における動ばね特性を測定したところ、図11に示すような動ばね特性が得られた。図示するように、2000Hzまでで、A領域、B領域、C領域およびD領域の4つのピークが認められた。このうち、B領域、C領域およびD領域において、動ばね定数が跳ね上がりピーク(極大値)を持つ理由は、図12に示すような、防振基体自体の共振が発生することによる反力の増加であることが分かった。すなわち、約650〜850HzのB領域でのピークは、図12(a)に示すように防振基体の共振の1次モードによるものであり、約1000〜1250HzのC領域でのピークは、図12(b)に示すように防振基体の共振の2次モードによるものであり、約1500〜1850HzのD領域でのピークは、図12(c)に示すように防振基体の共振の3次モードによるものである。このうち、特に1000Hz以上の高周波数域においては、もはや液体封入室内で液体流動が実質的に生じず、防振基体自体の共振による動ばね定数の増大が支配的となるので、かかる防振基体の共振現象をコントロールすることが望まれる。
上記共振モードのうち、超高周波数(およそ1kHz〜2kHz)の領域であるD領域では、テーパ状壁部の共振により、特に中央付近の暴れが大きくなることによって、動ばね定数が跳ね上がる。そこで、テーパ状壁部30の中央部30Cに上記のように凸部46を設けて増肉することにより、中央部30Cでのゴム剛性が局部的に高くなるので、D領域での共振モードの発生を抑制することができる。すなわち、テーパ状壁部30に局部的な高剛性部位を設けて、共振モード(テーパ状壁部30の共振による暴れ)を抑制することにより、当該共振モードに起因する動ばね定数の上昇を抑えることができる。
一方、防振基体の共振現象をコントロールするために種々検討したところ、動ばね定数の共振レベル(即ち、共振モードにおける動ばね定数のピークの大きさ)は、防振基体のゴム硬度に依存し、ゴム硬度が下がれば、広範囲の周波数域において、動ばね定数を低減できることを確認した。
上記実施形態によれば、テーパ状壁部30に凸部46を設けたことにより、防振基体16のボリュームが増加するので、防振基体16の静ばね定数が増加する。但し、静ばね定数を一定とする条件下では、その分、ゴム硬度を下げることができる。そのため、ゴム硬度を下げることにより、共振レベル(エネルギー)を小さくすることができ、B領域、C領域及びD領域の全体で、動ばね定数のピークの大きさを低減することができる。
図13は、上記凸部を設けていない比較例の防振装置と、凸部46を設けるとともにゴム硬度を下げて静ばね定数を比較例と同一に設定した実施形態に係る防振装置とについて、動ばね特性を示したものである。実施形態によれば、比較例に対して、D領域における動ばね定数のピークが低減しており、更に、D領域だけでなく、B領域及びC領域についても動ばね定数のピークが低減していた。
このように本実施形態によれば、防振基体16自体の共振が動ばね定数増加の要因として支配的となる約1kHz〜2kHzの高周波数域において、防振基体16の共振現象をコントロールすることにより、動ばね定数を効果的に低減することができる。また、本実施形態では、そのための構成が防振基体16に凸部46を周上に設けるという構成であるため、軸直角方向でのばね定数に対しては方向性を持たせずに、動ばね定数の低減効果が得られる。また、防振基体16の加硫成形時における金型構造や型割りについて大幅な変更を加えることなく、製造することができるので、製造性を損なうことなく、低動ばね化による高性能化を実現することができる。よって、低コストで高品質な防振装置10が得られる。また、本実施形態では、テーパ状壁部30の外周面30Aに凸部46を設けており、内周面30Bは従来と同様にフラットな形態であるため、低周波数域における液体流動に対する影響を排除することができる。
(第2実施形態)
図6〜9は、第2実施形態に係る防振装置10Aを示したものである。第2実施形態は、テーパ状壁部30の外周面30Aに凸部46を設ける代わりに、テーパ状壁部30の内周面30Bに凸部48を設けた点で第1実施形態とは異なる。
すなわち、この例では、円錐面状をなすテーパ状壁部30の内周面30Bにおける傾斜方向Pの中央部に、上記ゴム状弾性材からなる凸部48がこぶ状に隆起させて設けられている。凸部48は、より詳細には、円錐面状をなすテーパ状壁部30の内周面30Bにおいて、その傾斜方向Pにおける中央部を内側(即ち、第1液室20A側)に向けて局部的に隆起させることで形成されている。凸部48は、この例では、テーパ状壁部30の周方向Cに延びる凸部であり、テーパ状壁部30の全周にわたって同一の断面形状で形成されている。
図9に示すように、凸部48は、その両端部48A,48Aが、テーパ状壁部30の傾斜方向Pにおける両端30K,30Lの間に位置するように設けられており、テーパ状壁部30の内周面30B全体の輪郭形状を規定する曲率半径とは独立して突出形成されている。凸部48は、この例では、丸みを帯びた形状、より詳細には、内向きに凸の断面半円形状の凸部に形成されており、その両端部48A,48Aが外向きに凸の湾曲面状をなして、テーパ状壁部30の両側部30S,30Sに接続されている。凸部48の傾斜方向Pにおける幅W2は、特に限定されないが、テーパ状壁部30の傾斜方向Pにおける長さLに対して30〜60%であることが好ましい。
このように凸部48を設けたことにより、テーパ状壁部30は、その中央部30Cが局部的に厚肉化されて、中央部30Cの肉厚(凸部48の頂点での肉厚)T1が両側部30S,30Sの肉厚(両側部での平均肉厚)T2よりも大きく形成されている。凸部48による厚肉化の程度は、特に限定されないが、中央部30Cの肉厚T1が両側部30S,30Sの肉厚T2に対して1.2倍〜3倍程度であることが好ましく、より好ましくは1.3倍〜2倍程度である。
上記凸部48によりテーパ状壁部30の中央部30Cを厚肉化したことにより、当該中央部30Cにおいてテーパ状壁部30の剛性を局部的に高くすることができ、これにより、第1実施形態と同様に、防振基体16自体の共振が支配的となる高周波数域において動ばね定数を低減することができる。その他の構成および作用効果については第1実施形態と同様であり、同じ構成要素には同じ符号を付して説明は省略する。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る防振装置10Bを示したものである。第3実施形態は、上記第1実施形態と第2実施形態を組み合わせたものであり、すなわち、テーパ状壁部30の外周面30Aと内周面30Bの両方に凸部46,48を設けたものである。
すなわち、この例では、第1実施形態におけるテーパ状壁部30の外周面30Aに凸部46を設ける構成に加えて、更に、第2実施形態と同様に、テーパ状壁部30の内周面30Bにも凸部48を設けている。外周面30Aの凸部46と内周面30Bの凸部48は、テーパ状壁部30の厚み方向において重なり合うように設けられており、この例では、図10に示す軸芯Oを含む断面形状において、テーパ状壁部30の厚み方向の中心線Qに対して互いに対称な形状に形成されている。
本実施形態では、このようにテーパ状壁部30の両面に凸部46,48を設けたことにより、テーパ状壁部30の中央部30Cの肉厚T1と両側部30S,30Sの肉厚T2との肉厚差を大きくすることが容易となる。そのため、防振基体16の共振現象をより容易にコントロールすることができる。その他の構成および作用効果については第1実施形態及び第2実施形態と同様であり、同じ構成要素には同じ符号を付して説明は省略する。
(その他の実施形態)
上記実施形態において、テーパ状壁部30に設けた凸部46,48の形状等は好ましい一例を示したものにすぎず、種々の変更が可能である。例えば、断面円形状の凸部に変えて、断面矩形状の凸部を設けることもできる。また、上記実施形態では、凸部46,48をテーパ状壁部30の全周にわたって設けたが、周方向Cにおいて断続状に設けたり、あるいはまた、軸直角方向で対向する2箇所のみに凸部を設けたりすることもできる。更に、上記実施形態では、第1取付具12が支持側、第2取付具14が振動源側に取り付けられるものについて説明したが、これとは逆に、第1取付具12が振動源側、第2取付具14が支持側に取り付けられるものであってもよい。また、上記実施形態では、液体封入式防振装置について説明したが、本発明は、防振基体自体の共振による動ばね定数の低減に効果があるため、液室を持たない防振装置についても適用することができる。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
10,10A,10B…防振装置 12…第1取付具 14…第2取付具
16…防振基体 20…液体封入室 20A…第1液室
20B…第2液室 22…仕切り体 24…オリフィス流路
30…テーパ状壁部 30A…外周面 30B…内周面
30C…中央部 46,48…凸部
C…周方向 P…傾斜方向

Claims (4)

  1. 振動源側と支持側のいずれか一方に取り付けられる筒状の第1取付具と、前記第1取付具の軸芯部に配されて振動源側と支持側のいずれか他方に取り付けられる第2取付具と、前記第1取付具と第2取付具との間に介設されたゴム状弾性材からなる防振基体とを備え、前記防振基体が前記第1取付具から第2取付具に向かって径小となるテーパ状壁部に形成された防振装置において、
    前記テーパ状壁部の内周面と外周面の少なくとも一方における傾斜方向の中央部に、前記ゴム状弾性材からなる凸部がこぶ状に隆起させて設けられたことを特徴とする防振装置。
  2. 前記凸部が前記テーパ状壁部の周方向に延びる凸部であることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記凸部が前記テーパ状壁部の全周にわたって設けられたことを特徴とする請求項2記載の防振装置。
  4. 前記第1取付具に取付けられて前記防振基体との間に液体封入室を形成するゴム状弾性膜からなるダイヤフラムと、前記液体封入室を前記防振基体側の第1液室と前記ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り体と、前記第1液室と第2液室を連通させるオリフィス流路とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置。
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