JP2012121164A - 液体噴射装置 - Google Patents

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直毅 飯塚
Yuji Niihara
裕司 新原
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Abstract

【課題】キャリッジにかかる多連チューブの反力を一定にすることによって記録品質を維持することのできる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置1は、液体を噴射させる液体噴射ヘッド3と、液体噴射ヘッド3に供給する液体を貯留する液体貯留部6と、液体噴射ヘッド3が搭載されたキャリッジ4と、液体貯留部6から液体噴射ヘッド3に対して液体を供給する複数のチューブを束ねて連結した多連チューブ100を有する液体供給流路と、を備え、部分的に湾曲された状態で配置される多連チューブ100は、キャリッジ4の主走査方向への移動に従って湾曲部位を変移させるように変形するもので、曲げ方向内側の肉厚が長さ方向で変化した構成とされていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
従来から、インク滴を記録紙(媒体)に対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェットプリンター(以下、「プリンター」という。)が広く知られている。このようなプリンターにおいて、液体貯留部から液体噴射ヘッドへとインク(液体)を供給する液体供給流路として、複数のチューブを束ねて連結した多連チューブが備えられている。
特開2009−222467号公報
上述したような多連チューブは用途に応じて各々のチューブの一端をまげて引き回す必要がある。また、引き回し場所によっては、チューブの曲げ伸ばしが行われる場合がある。しかしながら、上記従来技術における多連チューブは曲げた状態で固定する場合、チューブの反力が働くといった問題がある。また、多連チューブは複数のチューブが束ねられているため、チューブを曲げる際に大きな曲げ力が必要になるといった問題がある。
液体貯留部から液体噴射ヘッドへインクを供給する多連チューブは、通常、湾曲させた状態で液体噴射装置の本体内部へと組み込まれる。液体貯留部および液体噴射ヘッドに両端部がそれぞれ接続された多連チューブは、その復元力が液体噴射ヘッドを搭載するキャリッジに作用することによって、キャリッジの動作に悪影響を及ぼすおそれがある。この場合、キャリッジの位置が移動するなどしてインクの着弾位置の精度の低下を招き、記録品質が低下してしまう。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、キャリッジにかかる多連チューブの反力を一定にすることによって記録品質を維持することのできる液体噴射装置を提供することを目的の一つとしている。
本発明の液体噴射装置は、液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに供給する液体を貯留する液体貯留部と、前記液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジと、前記液体貯留部から前記液体噴射ヘッドに対して前記液体を供給する複数のチューブを束ねて連結した多連チューブを有する液体供給流路と、を備え、部分的に湾曲された状態で配置される前記多連チューブは、前記キャリッジの主走査方向への移動に従って湾曲部位を変化させるように変形するもので、曲げ方向内側の肉厚が長さ方向で変化した構成とされていることを特徴とする。
ここで、多連チューブの曲げ方向内側の肉厚が長さ方向で一定とされた構成の場合、キャリッジの主走査方向への移動に伴って変化する復元力(反力)がキャリッジの動作に影響を及ぼすおそれがあるが、本発明の構成によれば、キャリッジにかかる多連チューブの反力を一定にすることが可能である。つまり、キャリッジの主走査方向への移動に伴って変化する多連チューブの復元力が一定となるように、多連チューブの曲げ方向内側の肉厚をその長さ方向で変化させることにより、キャリッジにかかる負荷を一定にすることができる。これにより、キャリッジの位置が移動するなどして液体の着弾位置の精度が低下するようなこともなく、記録品質を維持することができる。
また、前記キャリッジの主走査方向への移動にしたがって湾曲部位を変移させるように変形する際の前記多連チューブの復元力が一定となるように、当該多連チューブの曲げ方向内側の肉厚がその長さ方向で変化した構成としてもよい。
この構成によれば、キャリッジにかかる負荷(多連チューブの反力)を一定にする構成とすることによって、多連チューブの反力の変動によって生じるキャリッジの首振り現象を防止できる。
また、前記多連チューブは、その長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が、長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が一定とされた他の多連チューブの、前記キャリッジの主走査方向への移動に伴って変化する復元力の大きさに基づいて設定されている構成としてもよい。
上述したように、長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が一定とされた多連チューブの場合、キャリッジの主走査方向への移動に従って湾曲部位が変移することによりその復元力が変化する。つまり、キャリッジにかかる負荷もその移動上で変化することになり、キャリッジの位置が移動してしまうおそれがある。本発明では、キャリッジの主走査方向への移動に伴って変化する復元力の大きさに基づいて設定し、復元力の大きさがキャリッジの移動方向で一定となるように、多連チューブを構成する各チューブの曲げ方向内側の肉厚を長さ方向で変化させた構成とすることによって、主走査方向へ移動するキャリッジにかかる負荷を一定にすることができる。
また、前記多連チューブは、少なくとも湾曲位置と前記キャリッジとが最も近づく第1部位から前記キャリッジと前記湾曲位置とが最も離れる第2部位にかけて、前記曲げ方向内側の肉厚が漸次厚くなっていく構成としてもよい。
このように、キャリッジと湾曲位置とが最も近づく第1部位の反力が最も大きく、キャリッジと湾曲位置とが最も離れる第2部位の反力が最も小さくなる。よって、キャリッジの主走査方向への移動の際に湾曲変形する領域(第1部位から第2部位)の肉厚を、第1部位から第2部位にかけて徐々に厚くし、キャリッジにかかる負荷を打ち消すような構成とすることにより、キャリッジにかかる負荷を一定にすることが可能となる。
本発明の一実施形態である液体噴射装置の全体構成を示す平面図。 一実施形態に係る多連チューブの概略構成を示す斜視図。 (a)は、多連チューブの湾曲状態を示す斜視図、(b)は液体噴射装置への設置状態を示す模式図。 一実施形態における多連チューブの所定位置における断面形状を示す図。 プッシュプルゲージを用いた多連チューブの反力測定状態を示す図。 各多連チューブ500(1),500(2)の反力値を示す図。 キャリッジの移動に伴って多連チューブの湾曲部位が変移する状態を示す図。 キャリッジの移動に伴って変化する、キャリッジに接続された多連チューブの端部にかかる外部荷重(Y方向の荷重)の変化を示すグラフ。 キャリッジに作用する動的モーメント(多連チューブの反力)の変化を示すグラフ。 多連チューブの動的モーメント(反力)と時間との関係を示す特性図、また、実施形態の多連チューブを構成する各チューブの長さ方向における肉厚変化を概略的に示す図。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明の一実施形態である液体噴射装置の全体構成を示す平面図である。
液体噴射装置1は、図1に示すように液体噴射ヘッド3を備えたヘッドユニット2を往復移動させるヘッドユニット移動機構16と、多連チューブ100を介して液体噴射ヘッド3に供給する4種類のインク(液体)をそれぞれ貯留した液体貯留部6(6A,6B,6C,6D)と、液体噴射ヘッド3の噴射特性を維持するためのクリーニング動作等に用いられるメンテナンス装置7などが設けられている。
液体噴射装置1には、記録媒体を搬送する不図示の搬送機構が設けられている。この搬送機構は、記録媒体を搬送する搬送モータやこの搬送モータによって回転駆動される搬送ローラ(いずれも不図示)等から構成され、記録媒体を記録(印字・印刷)動作に連動させてプラテン13の上に順次送出すようになっている。記録媒体としては、紙やPET、銀PETなどが挙げられる。
ヘッドユニット移動機構16は、ガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続されてこのパルスモータ9によって回転駆動される駆動プーリー10と、遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12とを有して構成されている。
ヘッドユニット2は、プラテン13上に送出された記録媒体に向けてインクを噴射する液体噴射ヘッド3と、記録媒体の幅方向に沿って移動可能なキャリッジ4とを有して構成されている。
キャリッジ4には、液体噴射ヘッド3が搭載されている。キャリッジ4は、側部の中央部に設けられた接続部34にタイミングベルト12の一部が取り付けられることでタイミングベルト12に接続されている。このようなキャリッジ4を備えたヘッドユニット2は、パルスモータ9の駆動によって回転するタイミングベルト12の動きに従い、ガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動する。
メンテナンス装置7は、図1に示すように、液体噴射ヘッド3の各ノズルから増粘したインクを吸引する吸引動作等に用いられるキャッピング機構CP、液体噴射ヘッド3のノズル面に付着したインクを払拭するワイピング動作に用いられるワイピング機構WPなどを有して構成されており、ホームポジションに配置されている。ここで、ホームポジションは、ヘッドユニット2の移動範囲内であって記録領域よりも外側の端部領域に設定され、電源オフ時や長時間に亘って記録が行われた場合にヘッドユニット2が位置する場所である。
ホームポジションにヘッドユニット2が位置する場合には、メンテナンス装置7により液体噴射ヘッド3に対するメンテナンス処理(液体吸引動作、ワイピング動作など)が行われる。液体噴射ヘッド3からメンテナンス装置7側に排出された廃液体は、廃液回収機構(不図示)において回収される。
本実施形態における液体噴射装置1においては、液体貯留部6と液体噴射ヘッド3とが4本のチューブ104(図2参照)を束ねて連結した多連チューブ100を有する液体供給流路Pを介し、湾曲部Cを有して接続されている。液体貯留部6は、各チューブ104に対応したインクを貯留する液体貯留部6A,6B,6C,6Dを含んでいる。
ここで、チューブ104(流路104a)の長さ方向における断面積は一定になっているものとする。
図2は、本実施形態に係る多連チューブの概略構成を示す斜視図である。図3(a)は、多連チューブの湾曲状態を部分的に示す斜視図、(b)は液体噴射装置への設置状態を示す模式図である。
図2に示すように、多連チューブ100は、内部に流路104aを有する4本のチューブ104を平面的に並べた状態で束ね、隣り合うチューブ104どうしが連結部111によって連結されている。
多連チューブ100は、液体噴射装置1内において曲げられた状態で配置されており、湾曲位置(湾曲部C)において部分的に湾曲されている。また、多連チューブ100は、その一端側がガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動するヘッドユニット2の液体噴射ヘッド3に接続されている。そのため、多連チューブ100は、図1中の湾曲部Cで示される部分において曲げ伸ばしが行われるようになっている。具体的に、この湾曲部Cにおける多連チューブ100は、図3(a),(b)に示すように、チューブ104の連結方向と直交する方向(径方向)において曲げられるようになっている。
液体貯留部6と液体噴射ヘッド3とを接続する多連チューブ100は、液体貯留部6側からガイド軸8に沿って、キャリッジ4のホームポジション(0桁)側へ延び、図3(b)に示すように平面視においてU字形状を成すように湾曲反転して、キャリッジ4の内部に固定される。したがって、キャリッジ4が0桁側から80桁側(図1の矢印Eで示す方向)へ移動すると、多連チューブ100は、キャリッジ4の主走査方向への移動動作にしたがってその湾曲部位を変移(湾曲反転状態を変化)させるようにして変形する。
多連チューブ100は、弾性(可撓性)および耐インク性を有する材料からなり、本実施形態では、スチレン系エラストマー(例えば、SEPS:スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合)を用いているが、耐インク性を有するとともに弾性(可撓性)を発揮する材料であればどの様なものでも良く、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)やSBR(スチレンブタジエンゴム)等を用いることも可能である。)
ここで、湾曲された多連チューブ100は、真っ直ぐに戻ろうとする自己復帰習性を有する。このような多連チューブ100の自己復帰習性による復元力(反力)がキャリッジ4に作用することで、キャリッジ4の動作に悪影響を及ぼし、インク着弾精度の低下を招いて記録品質を低下させるおそれがある。つまり、キャリッジ4の往復動作においてキャリッジ4に作用する力(多連チューブ100の反力)が一定でないために、キャリッジ4には所謂、“首振り”現象が発生してインクの着弾位置の精度低下を招くことになる。
従来の多連チューブは、各チューブ104の中心軸と流路104aの中心軸とが一致しており長さ方向全体に亘って肉厚が一定となっている。この様な多連チューブを湾曲させると、曲げ方向内側は圧縮されて肉厚が増加し、復元力(キャリッジ4にかかる反力)が生じる。また、キャリッジ4の主走査方向(X方向)への移動動作によって多連チューブの湾曲部位が変移すると、キャリッジ4にかかる多連チューブの反力の大きさも変化することになる。
このため、キャリッジ4が主走査領域のいずれの場所にあってもキャリッジ4にかかる負荷が一定になるように、多連チューブ100の反力(復元力)を適切に調整する必要がある。
そこで、このような問題を解決するために、本実施形態における多連チューブ100は、その長さ方向において各チューブ104の中心軸O1と流路104aの中心軸O2との位置が異なっているとともに、チューブ104の中心軸O1に対する流路104aの中心軸O2の径方向へのズレ量も長さ方向で異なっている。すなわち、キャリッジ4の主走査方向への移動にしたがって湾曲部位を変移させるように変形する際の多連チューブ100の復元力が一定となるように、各チューブ104の曲げ方向内側の肉厚がその長さ方向で変化した構成とされている。
図4は、本実施形態における多連チューブの所定位置における断面形状を示す図である。
図4(a),(b)に示すように、本実施形態の多連チューブ100は、各チューブ104の連結方向と直交する方向、すなわち多連チューブ100の長さ方向におけるチューブ104の肉厚が部分的に異なった構造を採用している。
具体的には、各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bが曲げ方向外側D1の肉厚aよりも薄くなっている薄肉部分A1(図4(a))と、各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bが曲げ方向外側D1の肉厚aよりも厚くなっている厚肉部分A2(図4(a))とを有する。このため、各チューブ104に設けられた流路104aはチューブ104の径方向に偏って形成されており、チューブ104の中心軸O1に対する流路104aの中心軸O2の径方向への変位量はチューブ104の長さ方向で異なっている。
このように、本実施形態の多連チューブ100は、各チューブ104の長さ方向における曲げ方向内側D2の肉厚bと、曲げ方向外側D1の肉厚aとが部分的に変化した形状をなしている。各チューブ104における薄肉部分A1および厚肉部分A2は、長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が一定とされた多連チューブにおけるキャリッジ4の主走査方向への移動に伴って変化する復元力(反力)の大きさに基づいて設定されている。
本願発明者は、多連チューブの反力を2種類の測定方法を用いて測定した。
以下に、多連チューブの反力測定結果について述べる。
まず、本実施例では、プッシュプルゲージが設置された反力測定機を使用して、断面積の異なる2種類の多連チューブ500(1),500(2)の静特性の反力を測定した。
図5は、プッシュプルゲージを用いた多連チューブの反力測定状態を示す図である。図6は、各多連チューブ500(1),500(2)の反力測定結果を示す図である。
図5に示すように、下記規定寸法となるように一端側を湾曲させた状態で多連チューブ500(1)、500(2)を反力測定機内に設置し、プッシュプルゲージのヘッドに対して白矢印で示す方向に発生する荷重(各多連チューブ500(1),500(2)の反力)をそれぞれ測定した。
・曲げ幅 :L1=70mm
・曲げ長さ:L2=134mm
本実施例では、断面積の異なる2種類の多連チューブ500(1)、多連チューブ500(2)を3本ずつ用意した。ここで、多連チューブ500(1)の断面積よりも、多連チューブ500(2)の断面積の方が小さい。そして、一端側を曲げた状態で各多連チューブ500(1),500(2)を反力測定機内にそれぞれ固定し、各多連チューブ500(1),500(2)の反力値を測定した。ここでは、3本の多連チューブ500(1)および3本の多連チューブ500(2)に対して、それぞれ反力測定機に設置した後から10秒経過後における反力値の測定を行った。
その結果、図6に示すように、多連チューブ500(1)と多連チューブ500(2)とではそれぞれ異なった反力値が測定された。また、いずれの多連チューブ500(1),500(2)も10秒後に測定される反力値は低下した。
ここで、多連チューブ500(2)の反力値の方が、多連チューブ500(1)の反力値に比べて全体的に低いことが分かる。これは、多連チューブ500(1),500(2)同士の高さ方向の寸法差(断面積の差)が要因であり、多連チューブ500(1)よりも断面積の小さい多連チューブ500(2)の断面二次モーメントが低いことによるものと推定できる。
次に、反力測定機(動荷重測定機)を用いて多連チューブ500の反力を測定した。
図7は、キャリッジの移動に伴って多連チューブの湾曲位置が変化する状態を示す図である。図8は、キャリッジの移動に伴って変化する、キャリッジに接続された多連チューブの端部にかかる外部荷重(Y方向の荷重:F1)の変化を示すグラフである。図9は、キャリッジに作用する動的モーメント(多連チューブの反力)の変化を示す特性図である。
本実施例において使用する反力測定機は、液体噴射装置1の動作と同様に、キャリッジ4が一方向に往復動作する状態を想定して測定を行えるものである。
反力測定機内に一端側が湾曲された状態で固定された多連チューブ500の他端(キャリッジに固定される端部)側を一方向へ往復移動させ、多連チューブ500における湾曲部位を変移させながら、キャリッジ4に作用する反力の測定を行った。
測定条件は以下に示す通りである。
・反力測定機の走査速度:900mm/s(実機の印字速度:300cpsに相当)
・2往復測定
この反力測定機には、キャリッジ4の主走査方向と直交する方向の力F1(Y方向の荷重)をキャリッジ4に与える付勢部材15を設けることによって、多連チューブ500の反力F2が打ち消されるように、キャリッジ4に生じる回転モーメントの総和が時計回り方向(矢印Mで示す方向)となるように構成し、これによってキャリッジ4の首振り現象を防止するようになっている。
図7(a)に示すように、ホームポジション(0桁位置)に配置されて待機状態(待機期間T1)にあるキャリッジ4に作用している力F1は0.06kgf(図8)である。本実施例では、待機状態における付勢部材15の力F1の大きさ(0.06kgf)を基準値とする。
ここで、付勢部材15による付勢力F1がキャリッジ4に対して作用していない場合には、多連チューブ500の反力F2(動的モーメント)がキャリッジ4に作用してしまい、例えば、キャリッジ4が80桁側(図7中の右側)から0桁側(図7中の左側)へ移動する際に、キャリッジ4に生じる回転モーメントの総和が反時計回りの方向(矢印Mとは逆向きの方向)となり、キャリッジ4の首振り現象が生じてしまう。
まず、待機期間T1内にキャリッジ4に対する動作指令が出力されると、図7(b)に示すX1方向への移動が開始される(図8:始動期間T2)。このとき、図8に示すように、キャリッジ4の初期微動によってキャリッジ4にかかる力F1が若干上昇するが、その後すぐに動作が安定してX1方向へ所定の速度で移動すると、キャリッジ4にかかる力F1(多連チューブ500の反力F2)は徐々に減少していく(図8:往動作期間T3)。
つまり、液体噴射装置1における0桁側から80桁側へキャリッジ4が移動するに伴って、多連チューブ500はその湾曲部位(湾曲反転状態)を変化させるようにして変形する。多連チューブ100の湾曲部C(湾曲位置)からキャリッジ4が遠ざかると、図9に示すように多連チューブ500の反力F2が徐々に減少していき、それと同時にキャリッジ4にかかる力F1も徐々に減少していくこととなる。
そして、キャリッジ4が80桁側から0桁側へと戻る復路移動に伴って多連チューブ500がその湾曲部位を変化させるようにして変形し、湾曲部C(湾曲位置)にキャリッジ4が近づいてくると、図9に示すように多連チューブ500の反力F2が徐々に大きくなっていき、これと同時にキャリッジ4にかかる力F1も徐々に増加していく(図8:復動作期間T4)。1往復動作が終了すると、キャリッジ4は2往復目の準備期間(図8:次動作準備期間T5)へ移行する。
このような結果から、上記した本願発明の多連チューブ100において、当該多連チューブ100を構成する各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを、キャリッジ4の移動位置(多連チューブ100の湾曲部分)によって変化させることで、キャリッジ4にかかる負荷を均一にすることができる。つまり、各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを、キャリッジ4にかかる力F1を打ち消すような肉厚寸法に設定する。
具体的には、キャリッジ4に対して上記した基準値(基準荷重)よりもプラス側へ荷重がかかるときは、それを打ち消すように各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを薄くし、基準値よりもマイナス側へ荷重がかかるときは、それを打ち消すように各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを厚くするように寸法設定する。
図10は、本実施形態の多連チューブを構成する各チューブの長さ方向における肉厚変化を概略的に示す図である。
上述したように、キャリッジ4に対して上記した基準値(基準荷重)よりもプラス側へ荷重がかかるときはそれを打ち消すように各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを薄くし、基準値よりもマイナス側へ荷重がかかるときはそれを打ち消すように各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bを厚くしたものが最も好ましい構成であるが、形状が複雑になる。
そこで、簡易な形状でキャリッジ4にかかる負荷を緩和することのできるチューブ104の構成について以下に述べる。なお、キャリッジ4にかかる負荷を一定にすることができれば、以下に示す構成に限らない。
図10(a),(b)に示すように、多連チューブ100を構成する各チューブ104の領域R1は、キャリッジ4から延出された部分であってキャリッジ4の主走査方向への移動に伴って曲げ伸ばしが生じない領域である。また、領域R3においても液体貯留部6から延出された部分であってキャリッジ4の主走査方向への移動に伴って曲げ伸ばしが生じない領域である。これに対して、チューブ104の長さ方向における上記領域R1および領域R3間に存在する領域R2の部分では、キャリッジ4が主走査方向へ往復移動する際に曲げ伸ばしが生じる。そこで、キャリッジ4が往復動する際に湾曲部C(湾曲位置)に至ることとなる領域R2では、キャリッジ4にかかる力F1(チューブ104の反力F2)を打ち消すようにその曲げ方向内側D2の肉厚bを変化させた形状とする。
多連チューブ100の反力が最も大きくなるのはキャリッジ4が0桁(ホームポジション)側に位置しているときで、キャリッジ4が湾曲部C(湾曲位置)に近い場合のときである。一方、多連チューブ100の反力が最も小さくなるのはキャリッジ4が80桁側に位置しているときで、キャリッジ4が湾曲部C(湾曲位置)から最も離れた場合のときである。このため、図10(a),(b)に示すように、少なくとも領域R1と領域R2との境界に位置する第1部位B1から、領域R2と領域R3との境界に位置する第2部位B2にかけて、各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bが徐々に厚くなるように変化させた構成にする。
この領域R2は、チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bが曲げ方向外側D1の肉厚aよりも薄くなっている薄肉部分A1と、各チューブ104の曲げ方向内側D2の肉厚bが曲げ方向外側D1の肉厚aよりも厚くなっている厚肉部分A2とを有する。
これにより、キャリッジ4が主走査方向へ移動する際にキャリッジ4にかかる付勢力F1(チューブ104の反力F2)を打ち消すことができ、キャリッジ4にかかる負荷を一定にすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…液体噴射装置、3…液体噴射ヘッド、4…キャリッジ、6(6A,6B,6C,6D)…液体貯留部、a,b,D2…肉厚、C…湾曲位置、P…液体供給流路、B1…第1部位、B2…第2部位、D2…方向内側、F1…力、F2…反力、R1,R2,R3…領域、100,500…多連チューブ、104…チューブ、104a…流路

Claims (4)

  1. 液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドに供給する液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジと、
    前記液体貯留部から前記液体噴射ヘッドに対して前記液体を供給する複数のチューブを束ねて連結した多連チューブを有する液体供給流路と、を備え、
    部分的に湾曲された状態で配置される前記多連チューブは、前記キャリッジの主走査方向への移動に従って湾曲部位を変移させるように変形するもので、曲げ方向内側の肉厚が長さ方向で変化した構成とされている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記キャリッジの主走査方向への移動にしたがって湾曲部位を変移させるように変形する際の前記多連チューブの復元力が一定となるように、当該多連チューブの曲げ方向内側の肉厚がその長さ方向で変化した構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記多連チューブは、その長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が、
    長さ方向における曲げ方向内側の肉厚が一定とされた他の多連チューブの、前記キャリッジの主走査方向への移動に伴って変化する復元力の大きさに基づいて設定されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記多連チューブは、少なくとも湾曲位置と前記キャリッジとが最も近づく第1部位から前記キャリッジと前記湾曲位置とが最も離れる第2部位にかけて、前記曲げ方向内側の肉厚が漸次厚くなっていく構成とされている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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