JP2012120524A - 麺線切出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】麺線切出し装置において、カスリのように切刃ロール溝部内面と接触して磨耗を生じることなく、長期間の使用に耐える麺線切出し装置を開発する。
【解決手段】
相互に対向し、噛み合うように並設されている複数の環状溝部を有する一対の麺線切出し用の切刃ロールと、該切刃ロールの前記溝部に押し込まれた麺線を取り出すために、前記切刃ロールの噛合位置から切刃ロールの回転方向に進行した位置において前記溝部に挿入するように配置された麺線履き出し用のステンレス製のスクレーパを有しており、該スクレーパの前記溝部への挿入部が前記切刃ロールの溝部の内面との間に所定の間隔を有している麺線切出し装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、中華麺、うどん等の麺類の麺帯を麺線に切り出す製麺用の麺線切出し装置に関するものである。特に大量生産する即席麺の製造にも用いることができる麺線切出し装置に関するものである。
麺線切出し装置は、製麺業界における麺線を切り出すための装置である。小麦粉・水等の原料を混練し、圧延した平面状の麺帯を一対の円周方向に溝の付された切刃ロールの間に挿入し、麺帯が麺線に切断されつつ、前記溝部に押し込まれる。そして、溝部に押し込められた麺線を溝から取り出すために、“カスリ”と称される真ちゅうや青リン銅などの金属板の先端を切刃ロールの溝部内に接触させて、麺線を取り出していた。
この場合、切刃ロールはステンレス又は鉄を素材として精密に加工して製造される。
また、切刃のロールの加工には一定の精度を必要とするため高価である。
一方、カスリには、前述のように真ちゅうや青リン銅が用いられていた。真ちゅうが用いられていたのは、切刃ロールの材質であるステンレスや鉄と同質又はこれより強固な材質で製造すると、切刃ロールの溝部においてカスリが接触した際、高価な切刃ロール側に傷がついて凹凸等が生じることになり、当該切刃ロールにより切り出される麺線にも凹凸が生じたり、長期の使用に耐えることができなるためである。
このため、カスリの材質は切刃ロールの材質であるステンレスや鉄よりも弱く柔軟な材質である真ちゅうなどが用いられており、本素材に勝る材質はないと言われていた(非特許文献)。
その一方、カスリに真ちゅうなどを用いる場合、カスリとの接触によってカスリが磨耗する点も指摘されていた。
このような観点から、特許文献1には、切刃ロールの溝部にカスリが接触しないタイプの麺線切出し装置が開示されている(特許文献1)。
山田鉄工所ホームページ(切刃について:切刃カスリの取付方法)
アドレス:http://yamada.21jp.com/kiriha5.htm
実用新案登録第3012023号 しかし、当該先願には、カスリの材質等に言及しておらず、具体的な構成が不明である。また、所定の間隔を有していたとしても、長期間の使用により麺線の圧力によってカスリが変形し、結局は接触してしまう場合も予想される。
さらに、当該先願はカスリを通して麺カスが発生することを前提としているため、当該麺カス取りを設置するということを前提としており、当該部分で接触すれば磨耗の問題は生じるので根本的な解決には至っていない。
そこで、本発明者らは、従来までのカスリのように切刃ロールとの間で磨耗を生じることなく長期間の使用に耐えるような麺線切出し装置を開発することを目的とした。
本発明者らは種々の検討を試み、磨耗の問題が生じないような麺線切出し装置の開発を試みた。種々の研究の結果、接触した場合に切刃自体に傷をつけるおそれのあるため、使用することが通常では有り得なかったステンレスをカスリの素材として用い、かつ切刃溝内面との所定の間隔を保つ方法を見出した。
そして、本麺線切出し装置が長期間の使用に対しても切刃ロールと接触せず、カスリの磨耗の問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。尚、“カスリ”の言葉は、文字通り“かする(接触させる)”ことで麺線を取り出すこと前提としているため、以下、本発明では非接触のタイプのカスリとして“スクレーパ”の言葉を用いる。
すなわち、本願第1の発明は、
「相互に対向し、噛み合うように並設されている複数の環状溝部を有する一対の麺線切出し用の切刃ロールと、
該切刃ロールの前記溝部に押し込まれた麺線を取り出すために、前記切刃ロールの噛合位置から切刃ロールの回転方向に進行した位置において前記溝部に挿入するように配置された麺線取り出し用のステンレス製のスクレーパとを有しており、
該スクレーパの前記溝部への挿入部が前記切刃ロールの溝部の内面との間に所定の間隔を有している、
麺線切出し装置。」、
である。
また、前記間隔については、適切な麺線の製造を継続するために0.1mm〜1.0mmの間が好ましい。
すなわち、本願第2の発明は、
「前記所定の間隔が0.1mm〜1.0mmである請求項1に記載の麺線切出し装置。」、
である。
さらに、本発明者らの鋭意研究の結果、当該スクレーパにおいて前後に分けて2枚のスクレーパとする方が麺線のスクレーパに対する圧力を分散させることができ、スクレーパの圧力による変形を防ぎ、好ましいことが分かった。
すなわち、本願第3の発明は、
「前記スクレーパがそれぞれの切刃ロールに二枚づつ配置されており、第一のスクレーパの前記溝部への挿入部が前記溝部の一つおきの麺線を取り出すように配置されており、
第二のスクレーパの前記溝部への挿入部が第一のスクレーパの前記溝部への挿入部よりも切刃ロールの回転方向に進行した位置に配置されており、
第一のスクレーパと異なる一つおきの溝部の麺線を取り出すように配置されている、
請求項1又は2のいずれかに記載の麺線切出し装置。」、
である。
さらに、特願2009−037207に開示されているような、外側のカスリを噛み合い位置から120°〜210°程度大きく離した場合の切出し装置においては、外側のカスリの調整が難しく。上記のような非接触にすると、一旦取り付けると調整がほとんど不要となる。
すなわち、本願第4の発明は、
「前記第一のスクレーパの前記溝部への挿入部が切刃ロールの噛合位置から切刃ロールの回転方向へ5〜90°の位置に配置されており、前記第二のスクレーパの前記溝部への挿入部が前記噛合位置から切刃ロールの回転方向へ120〜210°の位置に配置されている、請求項3に記載の麺線切出し装置。」、
である。
さらに、本発明は、麺線切出し装置に用いられるステンレス製のスクレーパ自体も意図している。
すなわち、本願第5の発明は、
「相互に対向し、噛み合うように並設されている複数の環状溝部を有する一対の麺線切出し用の切刃ロールと、前記一対の切刃ロールの前記溝部に押し込まれた麺線を取り出すためのスクレーパであって、該スクレーパがステンレス製の麺線取り出し用スクレーパ。」、
である。

本発明の麺線切出し装置を用いることで、従来までの不可能であったカスリの磨耗の問題を解決することができる。また、カスリの交換という作業、またこれに対するコストを低減することができる。また、これによって製麺業界の一層の発展が促されることとなる。

本発明の麺線切出し装置の写真である。 図1の切刃ロールとスクレーパ部分の拡大写真である。 切刃ロールの軸方向から見た本麺線切出し装置の模式図である。 図3でAA´に垂直矢印方向から見た場合の切刃溝部とスクレーパの拡大模式図である。 スクレーパの斜視図である。 別態様のスクレーパの斜視図である。 スクレーパ先端部と切刃ロール溝部の底面部の位置関係を示した模式図である。 麺線切出し装置の下方側から見た切刃ロールとスクレーパの位置関係を示した模式図である。 麺線切出し装置の下方側から見た切刃ロールとスクレーパの位置関係を示した斜視図写真である。 切刃ロール軸方向から見た場合の麺帯と麺線の状態を示した模式図である。 第二の実施形態における切刃ロール軸方向から見た場合の切刃ロールとスクレーパの位置関係を示した模式図である。 スクレーパに対する麺線の圧力を示した模式図である。 第三の実施形態における切刃ロール軸方向から見た場合の切刃ロールとスクレーパの位置関係を示した模式図である。 第三の実施形態における麺線切出し装置の下方側から見た写真である。 図14の切刃ロールとスクレーパの拡大写真である。
1 第一切刃ロール
2 第二切刃ロール
3 第一(内)スクレーパ
4 第二(内)スクレーパ
5 第一外スクレーパ
6 第二外スクレーパ
7 第一ボルト
8 第二ボルト
11 第一切刃ロール溝部
11a 第一切刃ロール溝部内面の底面
11b 第一切刃ロール溝部内面の側面
21 第二切刃ロール溝部
31 第一スクレーパ本体部
32 第一スクレーパ先端部
41 第二スクレーパ本体部
42 第二スクレーパ先端部
100 筐体
M 麺帯
S 麺線
C 間隔
以下に本発明について、具体例を示しながら発明を実施するための形態について詳細に説明するが本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
1.第一の実施形態
─各図の説明─
図1は、請求項1記載の発明であるステンレス製のスクレーパを備えた麺線切出し装置の第一の構成を備えた麺線切出し装置を下方側から見た写真である。尚、図1は角刃の切刃ロールの装置の一例である。
図2は、図1に示す麺線切出し装置の切刃ロールとスクレーパの部分の拡大写真である。図3は切刃軸方向から見た本麺線切出し装置の模式図である。実際に工場等に設置される場合には、図3に示すように第一及び第二切刃ロールが上方に位置し、スクレーパについては、前記切刃ロールの下方部に位置するように配置される。図4は、図3の模式図において矢印方向から見た場合の切刃ロール溝部とスクレーパ先端部の位置関係を示した断面図である。
─全体の構成─
図1〜図3に示すように第一の実施形態の麺線切出し装置は、筐体100と、相互に対向し、噛み合うように並設されている第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2からなる一対の麺線切出し用の切刃ロール及び当該切刃の溝部にその先端部が挿入するように設置された第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4を備える。
第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2は、それぞれ複数の環状の溝部11及び21を有しており、筐体100に回転可能に装着されている。また、ステンレスからなる第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4も筐体に装着されており、図1及び図3に示すボルト7及び8によって固定されている。また、これらの切刃ロールを噛み合い位置について切出し装置を拡大して見ると、図2に示すように、溝部11及び21が互い違いになるように配置されている。
─切刃ロールの構成─
図1に示すように本発明の第一の実施形態における麺線切出し装置は、第一切刃ロール1と第二切刃ロール2が一対となり相互に対向している。それぞれの切刃ロール1及び2の材質はステンレスからなっている。それぞれの切刃ロール1及び2には、複数の環状溝部11及び21が形成されている。
これらの第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2は、図2に示すように溝部11及び21同士が互い違いになるように配置され、噛み合い部を形成している。これらの第一及び第二の切刃ロール1及び2は筐体100に装着されており、図3の切刃ロールに示してある方向に回転するように第一、第二の切刃ロール1又は2の回転軸がモータ等に接続される。
尚、本実施態様では角刃の切刃ロールの場合が示されているが、丸刃、薄刃等の角刃以外であっても適応できることはもちろんである。
そして、これらの切刃ロールが噛み合うように回転することで噛み合い位置の上部より挿入された偏平状の麺帯は連続的に噛み合い位置で切断されると同時に各切刃ロールの溝部に押し込まれ、切刃ロールの回転とともに運ばれる。
尚、後に述べるが、本発明では非接触のスクレーパを用いて溝部から麺線を取り出す。このため、麺線を取り出しやすいように切刃ロールの溝部内面をWPC処理やDLCでコートしてもよい。
─スクレーパの構成─
本実施態様では、第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4には、第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2のそれぞれに一枚づつ配置されている。スクレーパ3は図5に示すように本体部31と先端部32からなる。本体部31はボルト等によって筐体100に固定される。また、該スクレーパの先端部32の先端は切刃の溝部11に非接触で挿入されている。
また、先端部32の先端は切刃ロールに嵌入した麺線を取り出すために麺線に接触し、麺線を切刃ロール溝部から外部に取り出す役割を果たす。尚、本実施態様においては、図5に示すようにスクレーパの隣合う先端部32の位置関係が同じタイプを説明したが、本タイプに限定されず、図6に示すように、先端部32を曲げたり、あるいは一つおきに切刃ロール溝部11の周回りにおける取り出し位置をずらしたようなタイプであってもよい。
本発明の第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4は、素材としてステンレスを用いることを特徴とする。従来まで麺線を切刃ロール溝部より取り出すための部材としてカスリを用いていた。また、カスリについては真ちゅうを素材とするものであった。これは、真ちゅうはステンレスよりも弱く柔軟であり、ステンレス製の切刃ロール1の溝部内面11a又は11bと接触した場合でもカスリ側が磨耗し、切刃側に傷等が生じないようにするためである。一方、真ちゅうは長期間の使用によって麺線の取り出し時に麺線から継続的に圧力を受けると変形する場合がある。このため、間隔を設けたとしても長期間の使用によって変形し、小さな間隔では結局接触して磨耗が生じる。
一方、ステンレス製を使用すると材質の特性から長期間の使用によっても変形することはなく、非接触の状態を維持できることを見出した。使用できるステンレスの種類としては、SUS303やSUS304等があるが、特に限定されず、一般的なステンレスであれば使用できる。
尚、ステンレスの表面にニッケル等をメッキしてあってもよい。さらに、麺取り出し部分にプラスチック性のコート又は嵌め込み式キャップをしておいてもよい。ステンレス製を使用するメリットは従来の真ちゅう製に対して弾力を有するために、長期間の使用に対しても変形が少なく耐えることができることにある。
なお、従来まで、本スクレーパ(カスリ)についてステンレス製を用いることは当業者の常識ではあり得なかった。これは、本来カスリより高価な切刃とカスリを同じステンレス製としておくと、両者が接触すると切刃にも傷がついてしまい高価な切刃自体を取り替える必要が生じるためである。本発明では非接触とすることでこの問題を解決したものである。
─スクレーパと溝部との間隔─
・スクレーパの先端部と溝部の底部の間隔
第一切刃ロール1と第一スクレーパ3の位置関係について詳細する。まず、第一スクレーパ3の先端部32の先端と切刃ロール1の溝部11の底部11aとの位置関係は図7に示すように所定の間隔Cが形成されている。
当該間隔については、特に限定されるものではないが、本切出し装置の使用される温度の変化によるステンレスの膨張や麺線を取り出す際の麺線圧力によるスクレーパの変形等の観点から0.1mm以上が好ましい。一方、この間隔が大きすぎると、麺線がスクレーパと切刃溝部の間隔内に引っかかり等するため、取り出しが適切に行われないこととなる。そのため、前記の間隔は0.1mm〜1.0mm程度が好ましい。また、さらに好ましくは0.1mm〜0.5mmである。また、最も好ましくは0.1mm〜0.3mmである。
・スクレーパの側面部と溝部の側面部との間隔
図8に示すように溝部11の両サイドの側面部11bとスクレーパ3の間隔Cについても非接触であれば特に限定されない。但し、本切出し装置の使用される温度の変化によるステンレスの膨張や麺線を取り出す際の麺線圧力によるスクレーパの変形等の観点から0.1mm以上が好ましい。概ね0.1mm〜1.0mm程度が良好である。さらに好ましくは0.1〜0.5mm程度である。また、最も好ましくは0.1mm〜0.3mmである。
一方、この間隔が大であると麺線が本間隔内に引っかかり等する場合がある。さらに、本間隔を余りに大とすると、第一スクレーパ3の幅が小さくなることになるため、麺線が切刃ロール1より取り出される際に第一スクレーパ3に食い込んでしまい、取り出し後の麺線に第一スクレーパによる取り出しの跡が生じる場合がある。
例えば図9のような場合であると、第一スクレーパ3の幅が0.5mm程度で、第一スクレーパ3と溝部側面部11bの間隔は0.7mmである場合、第一スクレーパ3による麺線の押圧力が麺線の狭い領域に集中したため、麺線中央に筋のような跡がついてしまう場合がある。
─実際に麺線を製造する際の工程─
次に、本実施形態の麺線切刃装置を用いて麺線を切り出す際の作用について説明する。通常、麺線は小麦粉・水・食塩等を混合し、一体にしたドウを圧延した略扁平状の麺帯を用いる。
当該麺帯を図10示すように、第一切刃ロール1及び第二切刃ロールの垂直上方より、切刃ロール同士の噛合位置に挿入するように麺帯Mを挿入する。
当該麺帯Mは第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2の噛合位置で矢印方向に回転しながら互い違いに位置された環状溝部11及び21に押し込まれつつ切断される。第一切刃ロール1及び第一切刃ロール2の回転に伴い、麺帯が押し込まれつつ切断が継続されて麺線Sが形成される。そして、第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2に押し込まれた麺線Sの先頭部が、第一スクレーパ3の先端部31及び第二スクレーパ4の先端部42の先端まで到達したところで、当該先端が障害となって当該麺線Sが第一切刃ロール及び第二切刃ロールから外部に取り出される。取り出された麺線Sは、略垂直下方向に落下して、コンベア上に積層しつつ搬送されて蒸し等の工程に供される。
かかる麺線の取り出し工程においては第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4の先端部に麺線Sによる圧力が付加されるが、本発明においては、当該圧力の付加によっても第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4の変形が少なく第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2の溝部11及び21の内面との接触がないように調整されている。
また、麺帯Mから麺線Sへの切出し工程は数日もの長期間連続して行われることが多いため、このような長期間の使用によっても第一スクレーパ3及び第二スクレーパ4が変形せず、切刃ロールの溝部内面との接触が起こらないことが必要となる。本発明のステンレス製のスクレーパであれば上記の目的を達成することができる。
2.第二の実施形態
次に本発明の第二の実施態様について説明する。本発明の第二の実施態様は図11に示すように切刃ロールについて2枚のスクレーパとしたものである。第一切刃ロール1及び第二切刃ロールにそれぞれ2枚配置されており、第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2の噛み合い位置から矢印の回転方向に回転した場合、第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6と区別する。
第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4は噛み合い位置から30°に位置している。また、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6は噛み合い位置から85°に位置している。
第二の実施形態の場合、第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6について切刃ロールの噛み合い位置からの回転角は特に限定されないが、通常、第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4は噛み合い位置から概ね5°〜90°に配置するのが好ましい。また、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6は噛み合い位置から30°〜90°に配置されるのが好ましい。これらのいずれのスクレーパも筐体100にボルトで固定されている。
このように第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2のそれぞれに対して二枚のスクレーパを装着することで、図12に示すようにスクレーパに対する切刃ロール1及び2の溝部からの麺線の取り出し時の麺線からの圧力を半減することができる。従って、当該圧力によるスクレーパの変形も小さくすることができるため、切刃ロールとスクレーパの接触をより抑えることができる。

3.第三の実施形態
第三の実施態様としては、以下の態様が挙げられる。
さらに、本願第三の実施態様について説明する。第三の実施態様は図13に示すように第2の実施態様における外スクレーパ5及び6の位置をさらに、切刃ロールの回転方向に進行させ、第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4と、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6の位置を大きく離したタイプである。
また、実際の切出し装置の写真を図14に示す。図14は図13下方向から見た場合の写真である。また、図15は第一内スクレーパの先端部の第一切刃ロールの溝部への挿入部分を拡大した写真である。
第三の実施態様における第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4と、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6の第一切刃ロール1及び第二切刃ロール2に対する配置について以下に説明する。第一内スクレーパ3及び第二内スクレーパ4の切刃ロール溝部への挿入部が切刃ロールの噛合位置から切刃ロールの回転方向へ5〜90°の位置に配置されると好適である。
また、第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6の切刃ロール溝部への挿入部については前記噛合位置から切刃ロールの回転方向へ120〜210°の位置に配置されると好適である。
尚、このように取り出し位置を大きく離した態様についても、従来までの方法では第一外スクレーパ5及び第二外スクレーパ6に相当する外カスリを切刃ロール溝部内面に接触させていた。この場合、限られた筐体100の容積の範囲内で外カスリの切刃ロール溝部への接触状態(いわゆる“あたり”と称される)の調整は難しい場合があった。
一方、本発明の非接触のタイプのスクレーパであると、一旦、強めに固定して取り付けておくことで調整等がほとんど不要になるというメリットを有する。
以下に発明の実施例について記載する。但し、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
〔実施例1〕
以下のタイプの切刃を用いて実際に麺線の生産を行った。スクレーパとしてステンレス製(SUS304)を用いて以下の設定の切刃ロール及びスクレーパを有する麺線切出し装置を準備した。
第一の実施形態のタイプすなわち、切刃ロールごとに一枚のスクレーパのタイプで行った。切刃ロールの番手は9番薄刃、ステンレス製のスクレーパの先端部の先端と切刃ロール溝部底部との間隔は0.2mm、ステンレス製のスクレーパの先端部と切刃ロール溝部側面部との間隔は0.3mmとした。また、麺線速度は15m/分とした。
運転の開始からスクレーパと切刃ロール溝部との接触はなく、45日間連続使用した。この期間でスクレーパと切刃ロール溝部との接触は見られず、また、麺線の巻き込み等の問題は生じなかった。さらに、麺カスの発生は従来の真ちゅう製のカスリを用いた場合と同じであった。

〔実施例2〕
以下のタイプの切刃を用いて実際に麺線の生産を行った。スクレーパとしてステンレス製(SUS304)を用いて以下の設定の切刃ロール及びスクレーパを有する麺線切出し装置を準備した。
第三の実施形態のタイプすなわち、切刃ロールごとに二枚のスクレーパのタイプで行った。切刃ロールの番手は16番角刃、ステンレス製のスクレーパの先端部の先端と切刃ロール溝部底部との間隔は0.2mm、ステンレス製のスクレーパの先端部と先端と切刃ロール溝部側面部との間隔は0.2mmとした。また、麺線速度は10m/分とした。
運転の開始からスクレーパと切刃ロール溝部との接触はなく、170日間連続的に使用した。この期間でスクレーパと切刃ロール溝部との接触は見られず、また、麺線の巻き込み等の問題は生じなかった。さらに、麺カスの発生は従来の真ちゅう製のカスリを用いた場合と同じであった。

〔実施例3〕
以下のタイプの切刃を用いて実際に麺線の生産を行った。スクレーパとしてステンレス製(SUS304)を用いて以下の設定の切刃ロール及びスクレーパを有する麺線切出し装置を準備した。
第一の実施形態のタイプすなわち、切刃ロールごとに一枚のスクレーパのタイプで行った。切刃ロールの番手は16番角刃、ステンレス製のスクレーパの先端部の先端と切刃ロール溝部底部との間隔は0.2mm、ステンレス製のスクレーパの先端部と先端と切刃ロール溝部側面部との間隔は0.2mmとした。また、麺線速度は38m/分とした。
運転の開始からスクレーパと切刃ロール溝部との接触はなく、10日間連続的に使用した。この期間でスクレーパと切刃ロール溝部との接触は見られず、また、麺線の巻き込み等の問題は生じなかった。さらに、麺カスの発生は従来の真ちゅう製のカスリを用いた場合と同じであった。

Claims (5)

  1. 相互に対向し、噛み合うように並設されている複数の環状溝部を有する一対の麺線切出
    し用の切刃ロールと、
    該切刃ロールの前記溝部に押し込まれた麺線を取り出すために、前記切刃ロールの噛合
    位置から切刃ロールの回転方向に進行した位置において前記溝部に挿入するように配置さ
    れた麺線取り出し用のステンレス製のスクレーパを有しており、
    該スクレーパの前記溝部への挿入部が前記切刃ロールの溝部の内面との間に所定の間隔
    を有している、
    麺線切出し装置。
  2. 前記所定の間隔が0.1mm〜1.0mmである請求項1に記載の麺線切出し装置。
  3. 前記スクレーパがそれぞれの切刃ロールに二枚づつ配置されており、第一のスクレーパ
    の前記溝部への挿入部が前記溝部の一つおきの麺線を取り出すように配置されており、
    第二のスクレーパの前記溝部への挿入部が第一のスクレーパの前記溝部への挿入部より
    も切刃ロールの回転方向に進行した位置に配置されており、
    第一のスクレーパと異なる一つおきの溝部の麺線を取り出すように配置されている、
    請求項1又は2のいずれかに記載の麺線切出し装置。
  4. 前記第一のスクレーパの前記溝部への挿入部が切刃ロールの噛合位置から切刃ロールの
    回転方向へ5〜90°の位置に配置されており、前記第二のスクレーパの前記溝部への挿
    入部が前記噛合位置から切刃ロールの回転方向へ120〜210°の位置に配置されてい
    る、請求項3に記載の麺線切出し装置。
  5. 相互に対向し、噛み合うように並設されている複数の環状溝部を有する一対の麺線切出
    し用の切刃ロールと、前記一対の切刃ロールの前記溝部に押し込まれた麺線を取り出すた
    めのスクレーパであって、該スクレーパがステンレス製の麺線取り出し用スクレーパ。
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