以下の説明及び図面において、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。
<画像処理装置>
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る画像処理装置150は、原稿読取部152、画像形成部154、給紙部156、排紙トレイ168を有する排紙処理装置158、及び、情報入力装置166を備える。情報入力装置166は、画像処理装置150に所定の機能を実行させるための操作装置であり、画像処理装置150に関する種々の設定を行なうためのものであって、操作パネル170及び表示パネル172を有している。
<ハードウェアブロック>
図4を参照して、画像処理装置150は内部に、画像処理装置150全体を制御するCPU180と、プログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)182と、揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)184と、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)186とを備えている。ROM182には、画像処理装置150の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータが記憶されている。
画像処理装置150はさらに、画像処理部188、画像メモリ190、バス192、及びNIC(Network Interface Card)194を備えている。CPU180、ROM182、RAM184、HDD186、情報入力装置166、NIC194、原稿読取部152、画像処理部188、画像メモリ190、画像形成部154などは、バス192に接続されている。各部間のデータ(制御情報を含む)交換は、バス192を介して行なわれる。CPU180は、バス192を介してROM182からプログラムをRAM184上に読み出して、RAM184の一部を作業領域としてプログラムを実行する。即ち、CPU180は、ROM182に格納されているプログラムに従って画像処理装置150を構成する各部の制御を行ない、画像処理装置150の各機能を実現する。NIC194は、外部のネットワーク196に接続されており、ネットワーク196を介して通信を行なうためのインターフェイスである。なお、画像処理装置150の一般的機能は、特開2010−169738号公報などに開示されているように公知であるので、ここで詳細説明を繰り返すことはしない。
<情報入力装置>
図5を参照して、情報入力装置166は、操作パネル170及び表示パネル172の両者により一体構成されている。具体的には、操作パネル170は、テンキー220、プログラムキー228、印刷処理の開始を指示するためのスタートキー(白黒印刷スタートキー222、カラー印刷スタートキー224)、全解除キー226、及びその他の操作キーを備えており、これらのキーは情報入力装置166の右側領域に配置されている。これに対して、表示パネル172は、情報入力装置166の左側領域に配置されており、液晶ディスプレイ等の表示装置とタッチパネルとを重ねて構成されている。図5に示した表示パネル172には待機画面が表示されている。なお、本明細書において、画面とは、液晶ディスプレイ等の表示面に表示される画像を意味することとする。
この情報入力装置166においては、表示パネル172の表示によって、本画像処理装置150の状態及びジョブの処理状況等の確認が行なわれる。表示パネル172の表示面に表示された選択キーを、表示面上に重ねられたタッチパネル上で選択する(タッチパネル上の該当部分を押す)ことによって、本画像処理装置150の機能設定及び動作指示等ができる。
液晶ディスプレイ等とタッチパネルとを重ねて配置した装置において、表示された選択キーが押されたか否かを判定するには、公知技術を用いればよい。例えば、タッチパネルの2次元座標と、液晶ディスプレイ等の2次元座標との対応関係を予め定めておき、タッチパネル上で押された位置が、液晶表示装置に表示された文字、図形などの領域に含まれるか否かを判定すればよい。なお、表示パネル172上の「キー」とは、表示された図形などの領域又はそれを含む所定領域と、それらの領域に重なるタッチパネル上の部分とを意味する。
[第1の実施の形態]
上記した画像処理装置150において、特殊モードに移行するための画面を表示する第1の実施の形態に関して以下に説明する。
<表示パネルの画面表示例>
図6は、図5に示した情報入力装置166において、プログラムキー228が通常の押し方で押された場合、即ち、所定の時間未満の短い時間(例えば、2秒未満)1回押された場合に、表示パネル172に表示される画面の一例を示す図である。図6のジョブプログラム画面230は、種々のコピー条件の設定をジョブプログラムとして登録しておき、使用したいときに呼び出すための画面である。呼び出しキー234を押し、番号キー232のうちのジョブプログラムが登録されている番号キーを押せば、該当するプログラムが呼び出される。登録/消去キー236を押し、新たにジョブプログラムを登録したい番号キーを押せば、コピー条件の設定画面が表示される。
一方、図7は、図5に示した情報入力装置166において、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、表示パネル172に表示される画面の第1の例を示す図である。通常と異なる押し方には、例えば、ダブルクリック(所定の短い時間間隔で同じキーを2回連続して押す方法)、長押し(所定の時間以上、例えば2秒以上押された状態を維持する方法)などがある。図7の画面240から、ユーザは画像処理装置150の状態表示および設定を行なうことができる。即ち、「総使用枚数表示」、「宛先登録」、「ドキュメントファイリング登録」または「給紙トレイ設定」が表示された領域を押すと、対応する情報の表示または設定のための画面が表示される。「総使用枚数表示」が表示された領域を押すと、図8の画面が表示される。
例えば、図8に示した画面250では、消耗品である用紙の総使用枚数が表示されている。即ち、白黒印刷した枚数が253枚であり、フルカラー印刷した枚数が100枚であることが示されている。右上のCLOSEキー252が押されると、図7の画面240に戻る。
図9は、図7の画面240の右下の年月日及び時刻が表示された領域(以下、日時表示領域という)242がタッチされたときに、表示されるパスワード入力画面260を示す。例えばテンキー220が操作されると、入力を表す記号(*)がパスワード入力領域262に表示され、正しいパスワードが入力されてOKキー266が押されると、特殊モードに移行し、特殊画面が表示される。キャンセルキー264が押された場合、待機画面(図5参照)が表示される。
図7の画面240は、「総使用枚数表示」、「宛先登録」、「ドキュメントファイリング登録」または「給紙トレイ設定」キーを押すとそれに対応した画面を表示する画面であるが、この画面に、押されるとパスワード入力画面260を表示する日時表示領域を表示したのは、次の理由からである。通常、図7の画面が表示されるとユーザは、選択可能な「総使用枚数表示」、「宛先登録」、「ドキュメントファイリング登録」または「給紙トレイ設定」キー表示に注目してしまうため、日時表示領域242の文字(年月日)が表示されていることは知覚されにくい。従って、日時表示領域242の文字を簡単にタッチすることがなく、簡単に特殊モードに移行することを防ぐことができる。
特殊画面は、サービス担当者など許可された者が、画像処理装置150の設定、調整などを行なうための画面である。設定、調整内容は画像処理装置150の機能に応じて適宜定められるものであり、当業者にはその内容は明らかである。例えば、図10に示した特殊画面270では、設定項目又はテスト項目が、先頭の3桁の数字と共にリスト表示されている。設定項目などは、右側に表示されたテンキーなどによって指定される。図10の左上方には、テンキーによって入力された“001”が反転表示されている。“001”が入力された場合、図11の画面が表示され、“002”が入力された場合、図12の画面が表示される。
図11に示した画面280は、テストモードを実行させる選択画面である。画面280の左側に、各テストモードが番号と共にリスト表示されている。例えば、No.01は、スキャナのテストモードであり、画面右側のテンキーの“1”を押すことでスキャナのテストモードが実行される。スキャナのテストモードは、コピーキーを押すと、光源ユニットが原稿を移動・走査する動作である。即ち、このモードは、光源の点灯、点灯した状態で光源ユニットの移動(往動)、光源を消灯させて復動などの動作が確実に行なわれているかどうかをテストするモードである。
画像処理装置150のパラメータを設定する画面の一例を図12に示す。図12の画面290は、定着ユニットに関する設定画面であり、設定項目が、アルファベットと共にリスト表示されている。図12は、アップダウンキー292によって、アルファベットAから始まる行が選択されて、反転表示されている状態を示している。この状態で、画面の右側に表示されたテンキーで“175”が入力され、OKキーが押されるとその値が設定される。アルファベットAから始まる行では、ヒータランプの温度を設定することができ、表示されている“175”が温度を示している。
<第1のソフトウェア構成>
以下、情報入力装置166が操作された場合に特殊画面を表示する処理について説明する。なお、以下において、特に明記しない場合、CPU180が、ROM182から読み出したプログラムを実行することによって各処理が実現される。また、以下において、表示パネル172に表示された画面の所定領域が押されるとは、タッチパネルの該当部分が押されることを意味する。
図13を参照して、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合、特殊画面を表示する処理を実現するためのプログラムのステップ300において、表示パネル172に第1画面を表示する。ここで第1画面は、例えば図7に示した画面240である。このとき、後述するように画面の表示が連続して所定時間以上続いた場合、待機画面(図5参照)に戻すために、タイマから現在時刻を取得して、スタート時刻として設定する(例えば、予め確保されたRAM184の所定領域に記憶する)。
ステップ302において、第1画面上の予め定められた特定位置が押されたか否かを判定する。特定位置は、例えば図7の日時表示領域242である。特定位置が押された場合、ステップ304に移行し、押されなかった場合、ステップ318に移行する。
ステップ318において、特定位置以外の位置にある他のキーが押されたか否かを判定する。他のキーは、例えば図7では「総使用枚数表示」、「宛先登録」、「ドキュメントファイリング登録」及び「給紙トレイ設定」と表示されたキー(以下、機能キーともいう)である。他のキーが押された場合、ステップ320に移行して、対応する画面を表示し、所定の処理を実行し、本プログラムは終了する。一方、何れのキーも押されなかった場合、ステップ322に移行する。
ステップ322において、現在時刻を取得し、ステップ300で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、予め設定された基準時間以上であるか否かを判定する。基準時間以上である場合、ステップ314に移行して待機画面を表示し、本プログラムは終了する。一方、基準時間以上でない場合、ステップ302に戻る。従って、第1画面が表示されてから、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間(基準時間)が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ304において、第2画面を表示し、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定し(例えば、ステップ300でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書き)、ステップ306に移行する。第2画面は、図9に示したパスワード入力画面260である。
ステップ306において、OKキー266が押されたか否かを判定する。OKキーが押された場合、ステップ308に移行し、OKキー266が押されなかった場合、ステップ312に移行する。
ステップ308において、正しいパスワードが入力されているか否かを判定し、正しいパスワードであった場合、ステップ310において特殊モードに移行、即ち表示パネル172に特殊画面を表示して、特殊モードのプログラムを起動し、本プログラムを終了する。一方、パスワードが正しくなかった場合、ステップ304に戻り、再度パスワードの入力を受け付ける。ステップ304に戻るときに、例えば、パスワードが正しくない旨のメッセ−ジを表示する。
ステップ312において、キャンセルキー264が押されたか否かを判定し、押された場合、ステップ314に移行して待機画面を表示し、本プログラムは終了する。一方、キャンセルキーが押されなかった場合、ステップ316に移行してステップ322と同様に、ステップ304で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していない場合、ステップ306に戻り、所定時間が経過した場合、ステップ314に移行して待機画面を表示し、本プログラムを終了する。
以上によって、情報入力装置166のプログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に表示される第1画面において、特定位置が押された場合にのみ、特殊モードに移行するための第2画面を表示することができる。従って、特定位置を、一般にキーと思われない表示がなされている領域に設定しておけば、一般ユーザによって容易に特殊モードに移行することを防止することができる。このように、第2画面が容易に表示される可能性が非常に低いことに加えて、さらに、第2画面をパスワード入力画面としているので、容易に特殊モードに移行する危険性を従来よりも著しく低下させることができる。
上記では、第2画面としてパスワード入力画面260を表示する場合を説明したが、例えば図14のフローチャートで示したように、第2画面として直接特殊画面を表示してもよい。図14に示した各ステップは、図13において同じ番号を付したステップと同じなので、説明は繰り返さない。
上記では、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に第1画面が表示される場合を説明したが、これに限定されない。別のキーが押されたときに第1画面を表示してもよい。そのキーに何も機能が割り当てられていない場合には、そのキーが単に押された場合に、第1画面を表示すればよい。また、そのキーに何らかの機能が割り当てられている場合には、通常と異なる押し方で押された場合に、第1画面を表示すればよい。
[第2の実施の形態]
上記した画像処理装置150において、特殊モードに移行するための画面を表示する第2の実施の形態に関して以下に説明する。
<表示パネルの画面表示例>
図15は、図5に示した情報入力装置166において、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、表示パネル172に表示される画面の第2の例を示す図である。図15の画面350は、図7の画面240に類似するが、日時が表示される代わりに、隅の3か所に十字が表示されている。図15に表示されている「総使用枚数表示」などの機能キーは、図7と同じなので、説明は繰り返さない。
画面350の隅に表示された十字は、同じ形状であるが、色が異なる。例えば、左下隅の十字が赤色、右上隅の十字が緑色、右下隅の十字が青色で表示される。これら3色の十字が表示された領域(以下、赤色十字キー360、緑色十字キー362、青色十字キー364という)が所定の順序で連続的に押された場合にのみ、特殊画面を表示して特殊モードに移行する。
図16は、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、表示パネル172に表示される画面370であり、図15の画面350に類似しているが、図15とは3か所に表示される3色の十字キーの配置が異なる。図16では、青色十字キー364が左下隅に、赤色十字キー360が右上隅に、緑色十字キー362が右下隅に表示されている。これらの十字キーが所定の順序で連続的に押された場合にのみ、特殊モードに移行する点は、図15と同様である。
プログラムキー228が押された場合、全く同じ画面を表示してもよいが、本実施の形態では、上記したように、プログラムキー228が押された状況(例えば、押された日時)に応じて、またはランダムに、3色の十字キーの配置を変更する。但し、その場合でも、特殊モードに移行するための条件、即ち3色の十字キーが連続的に押されるべき順序は変更されない。
<第2のソフトウェア構成>
図17を参照して、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合、特殊画面を表示する処理を実現するためのプログラムのステップ400において、表示パネル172に第1画面を表示する。ここで第1画面は、例えば図15または図16に示した画面350、370である。このとき、後述するように画面の表示が連続して所定時間以上続いた場合、待機画面(図5参照)に戻すために、タイマから現在時刻を取得して、スタート時刻として設定する(例えば、予め確保されたRAM184の所定領域に記憶する)。
ステップ402において、赤色十字キー360が押されたか否かを判定する。赤色十字キー360が押された場合、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定し(例えば、ステップ400でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書き)、ステップ404に移行する。赤色十字キー360が押されなかった場合、ステップ410に移行する。
ステップ410の処理は図18に示されている。具体的には、ステップ430において、表示パネル172に表示された機能キー(図15、図16参照)の何れかが押されたか否かを判定する。いずれかの機能キーが押された場合、ステップ432において、押された機能キーに対応する画面を表示し、本プログラムを終了する。何れの機能キーも押されていない場合、ステップ434において、現在時刻を取得して、ステップ400で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、予め設定された基準時間以上であるか否かを判定する。基準時間以上である場合、ステップ436に移行して待機画面を表示し、本プログラムを終了する。一方、基準時間以上でない場合、ステップ402に戻る。従って、第1画面が表示されてから、所定時間(基準時間)の間は、次のキー操作を待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ404において、緑色十字キー362が押されたか否かを判定し、緑色十字キー362が押された場合、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定し(例えば、ステップ402でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書き)、ステップ406に移行し、押されなかった場合、ステップ412に移行する。
ステップ412の処理は、図18に示したフローチャートと同じである。従って、赤色十字キー360が押されてから(具体的には、ステップ402で設定したスタート時刻から)、所定時間(基準時間)の間は、次のキー操作を待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ406において、青色十字キー364が押されたか否かを判定し、青色十字キー364が押された場合、ステップ408に移行して特殊モードに移行する。青色十字キー364が押されなかった場合、ステップ414に移行する。ステップ414の処理は、図18に示したフローチャートと同じである。従って、緑色十字キー362が押されてから(具体的には、ステップ404で設定されたスタート時刻から)、所定時間(基準時間)の間は、次のキー操作を待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
以上によって、情報入力装置166のプログラムキー228が押された場合に表示される第1画面(図15または図16)において、3色の十字キーが所定の順序で押された場合にのみ、特殊モードに移行することができる。画面の隅に表示された十字キーは、一般に機能キーとは認識されないので、一般ユーザによって容易に特殊モードに移行することを防止することができる。
また、3色の十字キーの表示位置を適宜変更することによって、3つの十字キーを押す順序が変化するので、一般ユーザによって容易に特殊モードに移行することを、より確実に防止することができる。さらに、仮に十字の表示領域が機能キーであることが知られたとしても、3色の十字キーの表示位置を適宜変更することによって、表示パネル172を押す場所の順序が変化するので、一般ユーザによって特殊モードに移行することを防止することができる。
なお、3色の十字キーが所定の順序で押された場合、直接特殊モードに移行せずに、パスワード入力画面(図9参照)を表示し、認証をパスした場合に特殊モードに移行するようにした場合には、一般ユーザによって特殊モードに移行することをより一層確実に防止することができる。
上記では、画面の隅に十字を表示する場合を説明したが、これに限定されず、相互に色が異なる、一般にキーとして認識されない文字、記号、又は図形であればよく、単なるデザインと認識されるような図形であればより望ましい。また、隅に表示される図形などの色は、異なる3色であればよく、赤色、緑色及び青色に限定されない。
[第3の実施の形態]
上記した画像処理装置150において、特殊モードに移行するための画面を表示する第3の実施の形態に関して以下に説明する。
<表示パネルの画面表示例>
図19は、図5に示した情報入力装置166において、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、表示パネル172に表示される画面の第3の例を示す図である。図19の画面450は、図7の画面240に類似するが、日時が表示される代わりに、隅の3か所にR、G、Bの文字が表示されている。図19に表示されている「総使用枚数表示」などの機能キーは、図7と同じなので、説明は繰り返さない。
画面の隅に表示されたR、G、Bの文字は、同じ色であってもよいが、異なる色であってもよい。例えば、左下隅のR文字が赤色、右上隅のG文字が緑色、右下隅のB文字が青色で表示されていてもよい。これらR文字、G文字、B文字が表示された領域(以下、Rキー460、Gキー462、Bキー464という)が所定の順序で連続的に押された場合にのみ、パスワード入力画面(図9参照)を表示し、認証をパスした場合に特殊画面を表示して特殊モードに移行する。
図20は、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、表示パネル172に表示される画面470であり、図19の画面450に類似しているが、図19とは、3か所に表示されるRキー460、Gキー462、Bキー464の配置が異なる。図20では、Bキー364が左下隅に、Rキー360が右上隅に、Gキー362が右下隅に表示されている。これらRキー460、Gキー462、Bキー464が所定の順序で連続的に押された場合にのみ、特殊モードに移行するためのパスワード入力画面を表示する点は、図19と同様である。
プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合、全く同じ画面が表示されてもよいが、本実施の形態では、上記したように、プログラムキー228が押された状況(例えば、押された日時)に応じて、またはランダムに、Rキー460、Gキー462、Bキー464の配置を変更する。但し、その場合でも、特殊モードに移行するための条件、即ちRキー460、Gキー462、Bキー464が連続的に押されるべき順序は変更されない。
<第3のソフトウェア構成>
図21を参照して、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合、特殊画面を表示する処理を実現するためのプログラムのステップ500において、表示パネル172に第1画面を表示する。ここで第1画面は、例えば図19または図20に示した画面450、470である。このとき、後述するように画面の表示が連続して所定時間以上続いた場合、待機画面(図5参照)に戻すために、タイマから現在時刻を取得して、スタート時刻として設定する(例えば、予め確保されたRAM184の所定領域に記憶する)。
ステップ502において、Rキー460が押されたか否かを判定し、Rキー460が押された場合、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定し(例えば、ステップ500でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書き)、ステップ504に移行し、Rキー460が押されなかった場合、ステップ510に移行する。
ステップ510の処理は図22に示されている。具体的には、ステップ530において、Gキー462及びBキー464の何れかが押されたか否かを判定し、Gキー462及びBキー464の何れかが押された場合、ステップ502に戻る。一方、どちらのキーも押されなかった場合、ステップ532に移行して、Rキー460、Gキー462、Bキー464以外の他のキー(機能キー)が押されたか否かを判定する。何れかの機能キーが押された場合、ステップ534において、押された機能キーに対応する画面を表示し、本プログラムを終了する。一方、何れの機能キーも押されなかった場合、ステップ536において、現在時刻を取得して、ステップ500で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、予め設定された基準時間以上であるか否かを判定する。基準時間以上である場合、ステップ538に移行して待機画面を表示し、本プログラムを終了する。一方、基準時間以上でない場合、ステップ502に戻る。従って、第1画面が表示されてから、所定時間(基準時間)の間は、Rキー460が押されるのを待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ504において、Gキー462が押されたか否かを判定し、Gキー462が押された場合、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定し(例えば、ステップ502でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書き)、ステップ506に移行し、Gキー462が押されなかった場合、ステップ512に移行する。ステップ512の処理は、図22に示したフローチャートと同様である。即ち、図22のステップ530において、Bキー464及びRキー460の何れかが押されたか否かを判定する点、及び、復帰する先がステップ504である点だけが異なる。従って、重複する説明は繰り返さない。ステップ512では、Rキー460が押されてから(具体的には、ステップ502で設定されたスタート時刻から)、所定時間(基準時間)の間は、Gキー462が押されるのを待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ506において、Bキー464が押されたか否かを判定し、Bキー464が押された場合、ステップ508に移行し、Bキー464が押されなかった場合、ステップ514に移行する。ステップ514の処理は、図22に示したフローチャートと同様である。即ち、図22のステップ530において、Rキー460及びGキー462の何れかが押されたか否かを判定する点、及び、復帰する先がステップ506である点だけが異なる。従って、重複する説明は繰り返さない。ステップ514では、Gキー462が押されてから(具体的には、ステップ504で設定されたスタート時刻から)、所定時間(基準時間)の間は、Bキー464が押されるのを待ち受けるが、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
ステップ508の処理は、図23に示されている。ステップ560において、第2画面を表示し、タイマから現在時刻を取得してスタート時刻として設定する(例えば、ステップ504でスタート時刻を記憶したRAM184の所定領域に上書きする)。第2画面は、図9に示したパスワード入力画面260である。
ステップ562において、OKキー266が押されたか否かを判定する。OKキー266が押された場合、ステップ564に移行し、OKキー266が押されなかった場合、ステップ568に移行する。
ステップ564において、正しいパスワードが入力されたか否かを判定し、正しいパスワードであった場合、ステップ566において特殊モードに移行、即ち表示パネル172に特殊画面を表示して、特殊モードのプログラムを起動し、本プログラムを終了する。一方、パスワードが正しくなかった場合、ステップ560に戻り、再度パスワードの入力を受け付ける。ステップ560に戻るときに、例えば、パスワードが正しくない旨のメッセ−ジを表示する。
ステップ568において、キャンセルキー264が押されたか否かを判定し、キャンセルキー264が押された場合、ステップ570に移行して待機画面を表示し、本プログラムは終了する。一方、キャンセルキー264が押されなかった場合、ステップ572に移行して、ステップ560で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していない場合、ステップ562に戻る。所定時間経過している場合、ステップ570に移行して待機画面を表示し、本プログラムを終了する。
以上によって、情報入力装置166のプログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に表示される第1画面(図19または図20)において、Rキー460、Gキー462、Bキー464の順序で連続して押された場合にのみ、特殊モードに移行することができる。画面の隅に表示されたR、G、B文字は、一般に機能キーとは認識されないので、一般ユーザによって容易に特殊モードに移行することを防止することができる。また、Rキー460、Gキー462、Bキー464の表示位置を適宜変更することによって、3つのキーを押す順序が変化するので、一般ユーザによって容易に特殊モードに移行することを、より確実に防止することができる。さらに、仮にR、G、B文字が機能キーであることが知られたとしても、Rキー460、Gキー462、Bキー464の表示位置を適宜変更することによって、表示パネル172を押す場所の順序が変化するので、一般ユーザによって特殊モードに移行することを防止することができる。
なお、Rキー460、Gキー462、Bキー464が所定の順序で連続的に押された場合、ステップ508において第2画面として、パスワード入力画面260を表示せずに、直接特殊画面を表示してもよい。
上記では、プログラムキー228が通常と異なる押し方で押された場合に、第1画面(図19の画面450、又は、図20の画面470)を表示し、第1画面上での所定のキー操作によって直接、又はパスワード入力画面260を経由して特殊モードに移行できる場合を説明したが、第1画面を表示するときに、上記した特殊モードに移行する機能(以下、特殊モード移行機能という)を有効にするか無効にするかを設定するようにしてもよい。例えば、プログラムキー228の押され方に応じて、特殊モード移行機能を有効または無効にしてもよい。例えば、プログラムキー228が長押しされた場合、又は、ダブルクリックされた場合に応じて、特殊モード移行機能の有効、無効を設定することができる。即ち、プログラムキー228が長押しされた場合、特殊モード移行機能を無効にして第1画面を表示し、プログラムキー228がダブルクリックされた場合、特殊モード移行機能を有効にして第1画面を表示するようにすることができる。また、有効/無効の条件をこれらと逆にすることもできる。
図24を参照して、プログラムキー228が長押しされた場合、特殊モード移行機能を無効にして第1画面を表示する処理を実行するプログラムのステップ500において、表示パネル172に第1画面を表示する。ここで第1画面は、図19又は図20に示した画面450、470である。このとき、画面の表示が連続して所定時間以上続いた場合、待機画面(図5参照)に戻すために、タイマから現在時刻を取得して、スタート時刻として設定する(例えば、予め確保されたRAM184の所定領域に記憶する)。
ステップ590において、Rキー460、Gキー462及びBキー464の何れかが押されたか否かを所定の時間間隔で判定する。Rキー460、Gキー462及びBキー464の何れかが押された場合、何もせずに、再度ステップ590の判定を行なう。Rキー460、Gキー462及びBキー464の何れのキーも押されなかった場合、ステップ592に移行する。
ステップ592において、Rキー460、Gキー462及びBキー464以外の他のキー(機能キー)が押されたか否かを判定する。何れかの機能キーが押された場合、ステップ594に移行し、押された機能キーに対応する画面を表示し、本プログラムを終了する。一方、何れの機能キーも押されなかった場合、ステップ596において、現在時刻を取得して、ステップ500で設定したスタート時刻からの経過時間を求め、予め設定された基準時間以上であるか否かを判定する。基準時間以上である場合、ステップ598に移行して待機画面を表示し、本プログラムを終了する。一方、基準時間以上でない場合、ステップ590に戻る。
従って、第1画面が表示されてから、所定時間(基準時間)の間は、機能キーが押されるのを待ち受けるが、Rキー460、Gキー462及びBキー464の何れかが押されるだけで、表示パネル172に対して有効な操作が成されないまま所定時間が経過した場合、初期画面に戻る。
上記では、プログラムキーが通常と異なる押し方で押されたとき(長押し、ダブルクリックを含む)に第1画面を表示する場合を説明したが、第1画面が表示される操作条件は任意である。例えば、プログラムキー228を、短い時間間隔で3回以上連続して押したときに第1画面を表示してもよく、プログラムキー228を押している間だけ第1画面を表示してもよい。
また、第1画面を表示するきっかけとなる操作は、操作パネルに配置されたハードキーに対する操作ではなく、表示パネルに表示されたソフトキーに対する操作であってもよい。
第1の実施の形態において、第1画面240上の日時表示領域242が押されたときに第2画面260を表示する場合を説明したが、日時表示領域に表示される情報は、年、月、日、曜日、及び時刻のうちの1つの情報、又は、それらのいくつかを組合せた情報であってもよい。また、日時表示以外の表示領域であってもよい。即ち、何らかの操作を要求する表示ではなく、押されることで画像処理装置に対して何らかの指示をすることが意図された情報を含まない表示であればよい。
また、第1の実施の形態において、第2画面260を表示するための日時表示領域242に対する操作は任意である。例えば、長押しされた場合又はダブルクリックされた場合などに、第2画面260を表示するようにしてもよい。
また、第2及び第3の実施の形態において、第1画面に表示する図形などの数及び位置は任意であり、4隅の全てに表示してもよく、4隅以外の位置に表示してもよい。
また、情報入力装置は、少なくとも1つのハードキーとタッチ入力可能な表示パネルとから構成されてもよい。さらには、タッチ入力可能な表示パネルのみで構成されていてもよい。
また、所定のハードキーが長押しされた場合にのみ第1画面を表示し、その状態が保持されたまま、第2画面を表示させるための所定領域(日時表示領域など)が押された場合に、第2画面を表示するようにすることもできる。この場合、所定のハードキーが長押しされて一旦第1画面が表示された場合でも、そのハードキーが押された状態が解除されると、第1画面が消えて元の画面に戻ることになる。従って、2本の指(片手でも、両手でもよい)を同時に使用することが必要であるが、容易に特殊画面が表示される可能性をより低減することができる。なお、第2画面を表示するために第1画面上で行なわれる操作は、第1から第3の実施の形態において示した操作の何れであってもよい。
また、第1画面として、選択を要求する画面(図7、図15、図16、図19、図20)を表示する場合を説明したが、これに限定されない。第1画面は、例えば、図25〜図28に示した画面610〜640のようにユーザに選択を要求しない画面、即ち、何ら操作を要求しない画面であってもよい。画面610〜640は何れも、画像処理装置150に関する情報を表示する領域と、押されると第2画面を表示するための領域とを含んでいる。
「選択を要求する」とは、画面上の特定部分を押すことをユーザに要求すること、即ち、その部分を押せば何らかの別の画面が開くこと、特に、画像処理装置に関する設定を行なう画面が開くことを、ユーザに予期させる、又は、ユーザがそのことを容易に理解できるようにすることを意味する。また、「選択を要求しない」とは、画面上の特定部分を押すことをユーザに要求しないこと、即ち、その部分を押しても新たに何も表示されないこと、特に、画像処理装置に関する設定を行なう画面が開かないことを、ユーザに予期させる、又は、ユーザがそのことを容易に理解できるようにすることを意味する。したがって、例えば「選択を要求する情報」とは、その情報が表示された部分を押せば別の画面(特に、画像処理装置に関する設定を行なう画面)が開くことを、ユーザに予期させる情報、又は、ユーザが容易に理解できる情報を意味する。また、「選択を要求しない情報」とは、その情報が表示された部分を押しても何も表示されない(特に、画像処理装置に関する設定を行なうことはできない)ことを、ユーザに予期させる情報、又は、ユーザが容易に理解できる情報を意味する。即ち、ユーザは「選択を要求しない情報」を見ても、その表示領域を押すことは考えない。
図25及び図26の画面610及び画面620には、押されると第2画面を表示するための領域として一般情報表示領域242が含まれているが、特定情報表示領域612及び622には、図7などのように選択を要求する表示(「総使用枚数表示」、「宛先登録」、「ドキュメントファイリング登録」及び「給紙トレイ設定」)は含まれていない。ここで、「特定情報」とは画像処理装置に直接関係する情報を意味し、「一般情報」とは画像処理装置に直接関係しない情報を意味する。特定情報表示領域612及び622には、画像処理装置に直接関係する情報として、画像処理装置本体に接続可能なオプションの接続状況が表示されている。「原稿送り装置」は、トレイにセットされた原稿を自動的に搬送する装置を表し、「FAX」は、ファクシミリ送信するための内臓回路ボードを表し、「ソータ」は、印刷されて排出トレイに排出される記録紙を、指定された順序に並べ替える等の後処理装置を表し、「LCC」は、通常のカセットよりも多くの記録紙を収納できる大容量カセット(Large Capacity Cassette)を表す。画面610及び620は、画像処理装置に、原稿送り装置、FAX、及びソータが接続されており、LCCは接続されていないという情報を表している。一般情報表示領域242には、画像処理装置に装備された温度センサ及び湿度センサにより、画像処理装置の周りの気温及び湿度が表示されている。この温度センサ及び湿度センサの検出値に基づいて、画像処理装置を制御することはない。この情報は、画像処理装置に直接関係しない情報であり、ユーザが変更できない情報であるので、ユーザは一般情報表示領域242を押そうとはしない。
これらの画面において、一般情報表示領域242及び特定情報表示領域612、622は、選択を要求しない情報の表示になっているので、ユーザは表示されている情報を見るだけである。従って、ユーザがタッチして特殊モードを起動してしまう可能性を低減し、画像処理装置の設定がユーザによって容易に変更されることを防止することが可能となる。なお、押されると第2画面を表示する領域に表示される情報は文字情報に限定されず、文字、記号及び図形の少なくとも1つを含む情報であればよい。
さらに、画像処理装置の情報を表示する領域と、押されると第2画面を表示するための領域とに、種類が異なる情報を表示することが好ましい。特定情報表示領域612及び622に表示される情報と、押されると第2画面を表示するための領域(一般情報表示領域242)に表示される情報とは、情報の種類が異なるので、ユーザは表示された複数の情報を読むだけであり、表示された情報にあえてタッチしようとは思わない。
図25では、画面610の右下の周縁部に一般情報表示領域242が配置され、画面610の中央に特定情報表示領域612が配置されている。両領域に表示されている文字のフォントサイズは同じである。ユーザが画面を見る場合、画面の中央に注意が向く傾向がある。したがって、所定の情報を画面の中央に表示し、押されると第2画面を表示する領域(一般情報表示領域242)を画面の周縁部に配置することで、所定の情報をユーザに注視させ、押されると第2画面を表示する領域に情報が表示されているのを目立たなくすることができる。よって、ユーザがタッチして特殊モードを起動してしまう可能性をより低減することができる。
図26では、特定情報表示領域622は画面620の中央に配置されており、特定情報表示領域622に表示された文字のフォントサイズは、一般情報表示領域242に表示された文字のフォントサイズよりも大きい。従って、ユーザを画面中央の特定情報表示領域622に、より注視させ、押されると第2画面を表示する一般情報表示領域242に情報が表示されているのを、より目立たなくすることができる。また、画面620では、一般情報表示領域242は画面620のユーザ操作側の周縁部(画面を形成する4辺のうち、情報入力装置166を操作するユーザの想定される立ち位置に最も近い辺の近傍領域)の略中央(中央部分)に配置されている。ユーザが画面を操作するとき、右手は画面の右側、左手は画面の左側に置くことが多い。従って、画面620のユーザ操作側の周縁部の略中央に、一般情報表示領域242を配置することで、ユーザにその表示が認識され難くなる。更には、ユーザの手が、意図せずに一般情報表示領域242にタッチしてしまうことを軽減できる。
さらに、画像処理装置の情報を表示する領域と、押されると第2画面を表示するための領域とに、異なる色で情報を表示することができる。即ち、特定情報表示領域612及び622にカラーで情報を表示し、一般情報表示領域242には黒色で情報を表示することができる。カラーとは、輝度成分及び色成分を含む色を意味し、黒色とは、色成分を含まない色を意味する。したがって、黒色には、輝度成分を全く含まない色以外に、輝度成分のみを含む色(灰色)も含まれる。例えば、図25の画面610において、接続されているオプションは青色文字で表示し、接続されていないオプションは赤色文字で表示し、一般情報表示領域242の情報は、黒色で表示する。このようにすると、黒色(モノクロ)表示よりもカラー表示の方に目が行き易いので、押されると第2画面を表示するための領域(一般情報表示領域)にユーザがタッチして、特殊モードを起動してしまう可能性をより低減することができる。
図27及び図28は、画像処理装置に関する情報としてEco設定回数を表示する画面である。画面630及び640では、特定情報表示領域632内に、押されると第2画面を表示する領域634が配置されている。特定情報表示領域632の上方には、ユーザに対するメッセージ「Ecoを意識してください。」が表示されている。特定情報表示領域632は、Eco設定回数(画像処理装置に関する情報)としてNup印刷、両面印刷、及び裏紙印刷のそれぞれの回数(枚数)、並びに、白黒/カラー印刷比率を含んでいる。これらは、何れも選択を要求しない表示である。このように、選択を要求しない所定の情報を表示した特定情報表示領域632内の一部の領域、特に情報が表示されている領域を、押されると第2画面を表示する領域に設定すれば、ユーザはその情報を見るだけであり、積極的に触ろうとはしない。押されると第2画面を表示する領域として設定するのは、特定情報表示領域632内の一部の領域であれば、「印刷比率」以外の文字が表示されている領域であってもよい。
なお、Nup印刷とは、複数枚の原稿を縮小して1枚の用紙に印刷するモードであり、2ページを1枚の用紙に印刷する2up、4ページを1枚の用紙に印刷する4upなどのモードがある。裏紙印刷とは、一方の面が既に印刷されている用紙の他方の面に印刷するモードである。画像処理装置に裏紙印刷の回数をカウントさせるには、複数の給紙トレイの1つを裏紙用のトレイとして画像処理装置に認識させておき、その給紙トレイから給紙された枚数を裏紙印刷回数としてカウントさせる。白黒/カラー印刷比率は、カラー印刷回数に対する白黒印刷回数の比である。Nup印刷、両面印刷、裏紙印刷、及び白黒/カラー印刷比率は、数値が大きいほどEcoであると言える。
図28の画面640が、図27の画面630と異なる点は、押されると第2画面を表示する領域634が、画面のユーザ操作側の周縁部の略中央に位置するように、特定情報表示領域632が配置されている点だけである。このようにすると、図26に関して上記したように、ユーザにその表示が認識され難くなり、ユーザの手が、意図せずに領域634にタッチしてしまうことを軽減できる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更して実施することができる。