JP2012117018A - 熱可塑性重合体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化剤を十分に分散させて架橋反応することができ、分散不良による成形品の外観不良や物性のバラツキが少なく、引っ張り特性とゴム弾性に優れた熱可塑性樹脂をえることができる。
【解決手段】架橋性樹脂(A)1〜99重量部及び熱可塑性樹脂(B)99〜1重量部(但し架橋性樹脂(A)及び熱可塑性樹脂(B)の合計量は100重量部である)を含有する混合物を、押出機を利用して、架橋させて得られる熱可塑性樹脂(C)の製造方法であって、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を上記樹脂とは別に押出機にフィードする工程を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂(C)の製造方法であり、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物は、押出機の途中よりサイドフィードする。
【選択図】なし

Description

本発明は熱可塑性重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは物理的性質に優れた熱可塑性重合体の製造方法に関する。
従来から知られた熱可塑性エラストマーの製造方法としては、ポリオレフィンとオレフィン系ゴム(例えばエチレン−プロピレン−ジエン・ターポリマー)との混合物を動的架橋化させる(dynamically vulcanizing)ものがある。前記製造方法は、例えばコラン (Coran)等に対する1978年12月19日に登録された米国特許第4,130,535 号(日本特許特公昭55−18448)及びアブドウ−セベト(Abdou-Sabet) 等に対する1982年1月19日に登録された米国特許第4,311,628号(日本特許特公昭58−46138)等に開示されている。
一般的な熱可塑性エラストマーの製造方法では、ポリオレフィンの硬化又は溶融に十分な温度でポリオレフィンとオレフィン系ゴムを混合した後、フェノール樹脂、過酸化物、イオウのような硬化剤、更には硬化促進剤を添加して硬化が完了するまで混合を続ける。混合装置としては、バンバリーミキサー (Bandury mixer)、ブラベンダーミキサー(Brabender mixer) 、又は混合用押出機(extruder)のような従来公知の混合練装置を使用することができる。このように製造された熱可塑性エラストマーは、部分的に加硫され、優れた耐油性及び物理的性質を有する。
しかしながら、前記方法により製造された熱可塑性エラストマーは、混合/硬化工程中に硬化剤の分散が十分でなかったり、分散が不十分でない状態で樹脂温度が上昇し、硬化工程に至るため物性は依然として十分ではない。動的架橋化の間のオレフィン系ゴムとポリオレフィン樹脂のブレンド中における硬化剤の分散は、最終的な性質に影響を与える。従って、硬化剤が添加される前に樹脂の温度を十分下げて、硬化剤の分散を最適化しなければ望む物性を得ることができないし、成形品の外観が満足のいくものが得られない。このように、熱可塑性エラストマーの機械的性質及び弾性、成形品外観を向上させるためには硬化剤を上記ブレンド中に分散する方法の改良が必要であった。
その改良として特開2001−316484では、硬化剤である有機過酸化物を押出機途中より添加することが提案されている。しかしながら、押出機途中から硬化剤を注入する場合に、注入部分の温度を十分に下げることが出来ず、注入と同時に硬化剤が反応してしまい、成形品外観が悪いなど十分な改良効果が得られない。また、さらにフェノール樹脂を使用した場合には、フェノール樹脂の粘着性により、安定的な押出機への供給が出来ず、安定した物性が得られないなど問題があった。
米国特許第4,130,535 号 米国特許第4,311,628 号 特許公開2001-316484 号
本発明の目的は、架橋性重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)の混合物中に硬化剤がよりよく分散した熱可塑性重合体(C)を製造する方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するために本発明者は鋭意検討した結果、本発明を完成した。
すなわち本発明は、架橋性重合体(A)1〜99重量部及び熱可塑性樹脂(B)99〜1重量部(但し架橋性重合体(A)及び熱可塑性樹脂(B)の合計量は100重量部である)を含有する混合物を、押出機を利用して、架橋させて得られる熱可塑性重合体(C)の製造方法であって、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を上記樹脂とは別に押出機にフィードする工程を含むことを特徴とする熱可塑性重合体(C)の製造方法である。
本発明において、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物は、押出機の途中よりサイドフィードする工程とすることが望ましい。
さらに、本発明においては、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)と共に硬化促進剤(H)の混合物を押出機途中よりサイドフィードする工程とすることが望ましい。
これらの、粉体状硬化剤(D)、粉体状無機化合物(E)のサイドフィードには、それらと同時にあるいはそれらのサイドフィードの前において、さらに少なくとも1箇所以上の軟化剤(G)を添加する工程を含めることが望ましい。
本発明において、架橋性重合体(A)としてはポリオレフィン系ゴムであり、好ましくはエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体であることが、物性、耐熱性の点で好ましい。
熱可塑性樹脂(B)としては、用いられる架橋性重合体(A)と異なる熱可塑性樹脂であればよく、一般にポリオレフィンが用いられ、中でも、好ましくはポリエチレン及び/またはポリプロピレンであることは、物性、耐熱性の点で好ましい。
粉体状硬化剤(D)としては、中でもフェノール樹脂であることは、ゴム弾性に優れているので好ましい。
フェノール樹脂がハロゲン化フェノール樹脂であることは、架橋反応性に優れている点で好ましい。
粉体状無機化合物(E)としては、炭酸カルシウム、及び/またはタルク及び/またはクレーであることは、物性の点で好ましい。
粉体状樹脂(E)は、ポリオレフィンパウダーが好適であり、更には、ポリエチレンパウダー及び/またはポリプロピレンパウダーであることは、物性、軽量化の点で好ましい。
本発明により得られる熱可塑性重合体は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱可塑性ゴム状のいずれの場合をも含むものであり、熱可塑性エラストマーであることが望ましい。
本発明によれば、粉体状の硬化剤と粉体状の無機化合物及び/または粉体状樹脂の混合物を押出機に別フィードし、少なくとも1箇所以上で軟化剤を添加する熱可塑性重合体の製造方法であり、硬化剤を十分に分散させて架橋反応することができるため、分散不良による成形品の外観不良や物性のバラツキが少なく、引っ張り特性とゴム弾性に優れた熱可塑性重合体が得られる。
以下本発明に使用する各成分を詳述する。
(架橋性重合体(A))
本発明で使用する架橋性重合体(A)は、粉体状硬化剤(D)により架橋するものであればいずれでもよいが、ゴム状、エラストマー状のものが好適であり、さらに好ましくは、ポリオレフィン系ゴム、例えば、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム、さらに好ましくはエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム及びエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムである。
上記のα−オレフィンとしては、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどがあげられ、なかでもプロピレンが好ましい。また、非共役ジエンとしては、具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチルー1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4− ヘキサジエン、5−メチル−1,4− ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4− ヘキサジエン、7−メチル−1,6− オクタジエン、8−メチル−4− エチリデン−1,7− ノナジエン、4−エチリデン−1,7− ウンデカジエン等の鎖状非共役ジエン;
メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2− ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2− ノルボルネン、6−クロロメチル−5− イソプロペニル−2− ノルボルネン、5−ビニル−2− ノルボルネン、5−イソプロペニル−2− ノルボルネン、5−イソブテニル−2− ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状非共役ジエン;
2,3−ジイソプロピリデン−5− ノルボルネン、2−エチリデン−3− イソプロピリデン−5− ノルボルネン、2−プロペニル−2,2− ノルボルナジエン、4−エチリデン−8− メチル−1,7− ナノジエン等のトリエンなどが挙げられる。中でも、5−エチリデン−2− ノルボルネン、5−ビニル−2− ノルボルネン、シクロペンタジエン、4−エチリデン−8− メチル−1,7− ナノジエンが好ましい。
ポリオレフィン系ゴムのエチレン/α−オレフィンの比率(重量比)は、好ましくは90/10〜30/70である。なお、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムを混合して用いてもよい。
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムの更に好ましい例として、エチレン/プロピレンの重量比率が85/15〜45/55のエチレン−プロピレン共重合体ゴムをあげることができる。
エチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムは、100℃のム−ニ−粘度(ML1+4100℃)が10〜350のものが好ましく、更に好ましくは30〜300である。該ム−ニ−粘度が低すぎると機械的強度に劣ることがあり、一方該ム−ニ−粘度が高すぎると成形品の外観が損なわれることがある。
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴムを用いる場合の非共役ジエンの含有量は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜20重量%である。エチレン含有量が90重量%を超える場合は、得られる組成物の柔軟性が失われ、50重量%未満の場合は機械的強度が低下する傾向にある。また、非共役ジエン含有量が1重量%未満の場合は、得られる組成物の架橋度が上がらないために機械的強度が低下し、30重量%を超える場合は、射出成形性等が劣る傾向を示し、コストの点でも不利になる。
なお、ポリオレフィン系ゴムは、油展ゴム及び非油展ゴムのいずれでもよい。なお、油展ゴム中の伸展油の含有量は、共重合体ゴム100重量部あたり好ましくは20〜200重量部である。
伸展油は熱可塑性重合体組成物の低硬度化、耐油性の向上等の効果をもたらす。油展ゴムを用いる場合、伸展油はポリオレフィン系ゴムの一部とみなして重量を適用する。
(熱可塑性樹脂(B))
本発明の熱可塑性樹脂(B)は、用いられる架橋性重合体(A)と異なるものであり、中でも粉体状硬化剤(D)に実質的に反応せず、熱可塑性のものが好適であり、ポリオレフィンであり、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどの単独重合体又は共重合体が好適なものとしてあげられ、なかでもポリエチレン及び/またはポリプロピレンが好ましい。
ポリエチレンは、エチレン単独重合体ないし、エチレンと炭素原子数3〜20、好ましくは3〜8のα− オレフィンとからなる結晶性エチレン・α− オレフィン共重合体である。コモノマ−を含む場合には、そのコモノマ−含量は少量であり、全体の25モル%以下である。例えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンであり、製造時に用いられる触媒等は特に制約しないが、一般的なチ−グラ・ナッタ触媒やメタロセン触媒等によって製造される。
本発明で用いられるポリエチレンは、メルトフロ−レ−ト(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16Kg)が、好ましくは0.01〜500g/10分以下、通常0.1〜100g/10分、さらに好ましくは0.5〜50g/10分であることが望ましい。
ポリプロピレンは公知の重合体であり、公知の重合方法によって重合される。プロピレンを重合する際、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンを共重合してもよい。立体構造としては、アイソタクチック構造が好ましいが、シンジオタクチック構造のものやこれらの構造の混ざったもの、一部アタクチック構造を含むものも用いることができる。また、ポリプロピレンはプロピレンを主体とする重合体であり、プロピレンホモポリマ−、プロピレン−α−オレフィンのランダムコポリマ−やブロックコポリマ−等である。ポリプロピレンのメルトフロ−レ−ト(JIS K6758に従い、温度230℃、荷重21.18Nで測定する。)は0.05〜100g/10分であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜50g/10分である。
上記の架橋性重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)の混合割合(重量比)としては、1:99〜99:1であり、好ましくは3:97〜97:3、さらに好ましくは5:95〜95:5である。
(粉体状硬化剤(D))
本発明の粉体状硬化剤(D)は、架橋性重合体(A)を架橋することができるものであれば、有機過酸化物系でも硫黄系のいずれであってもよいが、中でもフェノ−ル樹脂系硬化樹脂が特に好ましい。
好ましいフェノ−ル樹脂系硬化樹脂は、レゾ−ル樹脂でありアルキル置換フェノ−ル又は非置換フェノ−ルのアルカリ媒体中のアルデヒドでの縮合、好ましくはホルムアルデヒドでの縮合、又は二官能性フェノ−ルジアルコ−ル類の縮合により製造される。アルキル置換フェノ−ルは1から約10の炭素原子のアルキル基置換体が好ましい。さらにはp−位において1から約10の炭素原子を有するアルキル基で置換されたジメチロ−ルフェノ−ル類又はフェノ−ル樹脂が好ましい。フェノ−ル樹脂系硬化樹脂は、典型的には、熱架橋性樹脂であり、フェノ−ル樹脂架橋剤またはフェノ−ル樹脂とも呼ばれるものである。熱可塑性加硫ゴムのフェノ−ル樹脂による架橋の具体的な例としては、米国特許第4,311,628号、米国特許第2,972,600号及び米国特許第3,287,440号に記載され、これらの技術も本発明で用いることができる。
好ましいフェノ−ル樹脂系硬化樹脂の例としては、下記一般式が挙げられる。
(式中、Qは、−CH2−及び−CH2−O−CH2−からなる群から選ばれる二価の基であり、mは0又は1乃至20の正の整数であり、R'はアルキル基等の有機基である)
一般式において、好ましくは、Qは、二価基−CH2−O−CH2−であり、mは0又は1乃至10の正の整数であり、R'は20未満の炭素原子を有する有機基である。より好ましくは、mは0又は1乃至5の正の整数であり、R'は4乃至12の炭素原子を有する有機基である。
フェノール樹脂系硬化樹脂として、具体的にはアルキルフェノ−ルホルムアルデヒド樹脂、メチロ−ル化アルキルフェノ−ル樹脂、ハロゲン化アルキルフェノ−ル樹脂等があげられ、好ましくはハロゲン化アルキルフェノ−ル樹脂であり、さらに好ましくは、末端の水酸基を臭素化したものであり、例えば、下記の一般式で示される。(ただし、nは0又は1乃至20の正の整数であり、Rは炭素数1から15の飽和炭化水素基等の有機基である)。
上記フェノ−ル系硬化樹脂の製品例としては、タッキロ−ル201(アルキルフェノ−ルホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業(株)社製)、タッキロ−ル250−I(臭素化率4%の臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業(株)社製)、タッキロール250−III(臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業(株)社製)、PR−4507(群栄化学工業(株)社製)、Vulkaresat510E(Hoechst社製)、Vulkaresat532E(Hoechst社製)、Vulkaresen E(Hoechst社製)、Vulkaresen 105E(Hoechst社製)、Vulkaresen 130E(Hoechst社製)、Vulkaresol 315E(Hoechst社製)、Amberol ST 137X(Rohm&Haas社製)、スミライトレジンPR−22193(住友デュレズ(株)社製)、Symphorm−C−100(Anchor Chem.社製)、Symphorm−C−1001(Anchor Chem.社製)、タマノル531(荒川化学(株)社製)、Schenectady SP1059(Schenectady Chem.社製)、Schenectady SP1045(SchenectadyChem.社製)、CRR−0803(U.C.C社製)、Schenectady SP1055(Schenectady Chem.社製)、Schenectady SP1056(Schenectady Chem.社製)、CRM−0803(昭和ユニオン合成(株)社製)、Vulkadur A(Bayer社製)が挙げられ、その中でもタッキロール250−III(臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂)を好ましく使用できる。
本発明の粉体状硬化剤の好ましい平均粒径としては0.1ミクロンメートル(μm)から3ミリメートル(mm)、好ましくは、1ミクロンメートル(μm)から1ミリメートル(mm)、さらに好ましくは5ミクロンメートル(μm)から0.5ミリメートル(mm)である。一般的にフレーク状で供給される硬化剤については、ジェットミル、粉砕刃付粉砕機など一般的な粉砕機を使用して粉砕を行う。また、混合などに用いられるヘンシェルを使用しても十分粉砕できれば使用可能である。
(粉体状無機化合物(E))
本発明の粉体状無機化合物(E)としては、フィラー、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、中和剤、滑剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、抗菌剤、殺菌剤などがあげられるが、好ましくはタルク、ワラストナイト、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ガラス繊維、ガラスバルーン、塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、カーボンファイバー、クレ−、有機化クレイ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などのフィラーであり、物性、耐熱性を考慮すると、さらに好ましくは炭酸カルシウム、タルク、及び/またはクレ−である。
本発明の粉体状無機化合物(E)は、平均粒径は0.1ミクロンメートル(μm)から3ミリメートル(mm)であり、好ましくは、1ミクロンメートル(μm)から1ミリメートル(mm)、さらに好ましくは5ミクロンメートル(μm)から0.5ミリメートル(mm)である。この範囲を外れる場合には、硬化剤とのブレンドにおいて、混合性が悪化し、押出機への硬化剤の添加が不安定となったり、押出機へサイドフィードする際に、スクリューへの付着などにより安定的に押出機へフィード出来ない。
(粉体状樹脂(F))
本発明の粉体状樹脂(F)としては、特に限定しないが、好ましくはポリオレフィンパウダーであり、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどの単独重合体パウダー又は共重合体パウダーがあげられ、なかでも物性、耐熱性、軽量化の点でポリエチレンパウダー及び/またはポリプロピレンパウダーが好ましい。
本発明の粉体状樹脂(F)としては、平均粒径は0.1ミクロンメートル(μm)から3ミリメートル(mm)であり、好ましくは、1ミクロンメートル(μm)から1ミリメートル(mm)、さらに好ましくは5ミクロンメートル(μm)から0.5ミリメートル(mm)である。この範囲を外れると、硬化剤とのブレンドにおいて、混合性が不十分となる傾向があり、押出機へサイドフィードする際に、スクリューへの付着などにより安定的に押出機へフィードしずらくなる傾向がある。
上記、粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の硬化剤(D)に対しての重量比率としては、6:1〜20:1、好ましくは8:1〜18:1、さらに好ましくは10:1〜15:1である。粉体状無機化合物の割合が低いとサイドフィードする際に、硬化剤の粘着性などにより安定的にフィードしずらくなる傾向がある。また、粉体状無機化合物の割合が大きいとサイドフィードする量が大きくなり、押出機内で硬化剤の分散が不十分のまま架橋反応が生じる傾向となり、成形品外観が不十分となる傾向がある。
(軟化剤(G))
本発明の軟化剤(G)として、具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤; コールタール、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、椰子油等の脂肪油系軟化剤;トール油;サブ、(ファクチス);蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;ナフテン酸;パイン油、ロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アタクチックポリプロピレン等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系軟化剤;マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、末端変性ポリイソプレン、水添末端変性ポリイソプレン、液状チオコール、炭化水素系合成潤滑油などが挙げられる。中でも、石油系軟化剤、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。これらの軟化剤の配合量は、熱可塑性重合体の用途により適宜選択される。
(架橋促進剤(H))
本発明の架橋促進剤(H)は、成分硬化剤(D)の機能をより効果的に向上させるために用いる。硬化剤として、フェノール樹脂を用いる場合は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二塩化スズ等が挙げられる。なお、酸化亜鉛を架橋触媒として用いる際には、分散剤として、ステアリン酸金属塩等を併用することが好ましい。上記促進剤の中でも酸化亜鉛が特に好ましい。
本発明の架橋促進剤(H)は、(a)工程の後で単独でサイドフィードしても良いが、(a) 粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状ポリオレフィン(F)の混合物を押出機途中よりサイドフィードする工程で粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状ポリオレフィン(F)と一緒にフィードするのが好ましい。硬化促進剤(H)の配合量は、最終ゴム組成物100重量部に対して、0.01〜2.0重量部、好ましくは0.05〜1.0重量部、さらに好ましくは0.1〜0.7重量部である。硬化促進剤(H)の配合量が前記上限値を超えると架橋が均一に起こらなくなり、また、得られる熱可塑性エラストマー組成物の流動性が低下し製造・成形が困難となり、折り曲げ白化性、耐屈曲疲労性、耐オイルブリード性が悪化し、同時に圧縮永久歪みが悪化する傾向にある。一方、前記下限値未満では架橋効率が低下し、得られる熱可塑性エラストマーの圧縮永久歪みが悪化する傾向にある。
本発明では、硬化剤(D)としてハロゲン系硬化樹脂、硬化促進剤(H)として酸化亜鉛の組み合わせが好ましく、ハロゲン系フェノール硬化樹脂と酸化亜鉛との組み合わせが特に好ましい。
(熱可塑性重合体(C)の製造方法)
本発明の熱可塑性重合体(C)は、架橋性重合体(A)1〜99重量部及び熱可塑性樹脂(B)99〜1重量部(但し架橋性重合体(A)及び熱可塑性樹脂(B)の合計量は100重量部である)を含有する混合物を、押出機を利用して、架橋させて得られる熱可塑性重合体(C)の製造方法であって、粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を上記樹脂とは別に押出機にフィードする工程を含むことを特徴とする熱可塑性重合体(C)の製造方法である。
本発明においては、架橋性重合体(A)及び熱可塑性樹脂(B)とは別に、(a)粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を別にフィードして混合、押出機へ供給し、溶融混合し、架橋反応させて動的架橋することにより、熱可塑性重合体を得ることができる。
その中でも、(a)粉体状硬化剤(D)と粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物は、押出機途中からサイドフィードすることが好適である。
この(a)工程において、フィードする割合(重量比)としては、溶融混合した架橋性重合体(A)、熱可塑系樹脂(B)の合計量に対して0.05:1〜1:1、好ましく0.1:1〜0.8:1、さらに好ましくは0.2:1〜0.6:1である。
本発明の製造方法において、少なくとも1箇所以上で軟化剤(G)を添加する工程(b)を有するのが好ましく、さらに好ましくは、上記サイドフィード工程の前に少なくとも1箇所以上、軟化剤(G)を添加する工程(b)を有する製造方法である。サイドフィード前に軟化剤(G)を添加することにより、サイドフィード部分での溶融物の温度を下げることが出来、より硬化剤を反応させずに十分に混合することが出来る。軟化剤(G)の添加する割合としては、溶融混合した架橋性重合体(A)、熱可塑系樹脂(B)の合計量に対して重量比で、0.01:1〜2:1、好ましく0.05:1〜1.5:1、さらに好ましくは0.1:1〜1.3:1である。軟化剤添加量が多いと、軟化剤(G)が添加された溶融樹脂の粘度が著しく低下し、混練が不十分となる傾向があり、成形後の成形品に、軟化剤のブリードが発生する虞がある。また軟化剤の添加量が少ないと、流動性が不十分となる傾向があり、溶融樹脂の温度を十分に低下させることが出来ない傾向があり、(a)工程で添加される硬化剤が十分分散されないまま、反応が生じてしまう虞がある。
本発明において、その効果を損なわない範囲で、各種目的に応じ他の成分を使用することが出来る。この様な成分としては、例えば、充填材、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、粘着付与剤、着色剤、中和剤、滑剤、分散剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、抗菌剤、殺菌剤、カーボンブラック、タルク、クレー、シリカ等の無機フィラー類、ガラス繊維、炭素繊維、プロセスオイル、軟化剤等が挙げられ、このような他の成分は、本発明の(a) 粉体状架橋剤(D)と、粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を上記架橋性重合体(A)、熱可塑性樹脂(B)とは別にフィードする工程で一緒にフィードしてもよいし、また、架橋性重合体(A)と熱可塑性樹脂(B)と一緒にフィードしてもよいし、また、別にサイドフィードしてもよい。
(熱可塑性重合体(C)の用途)
本発明により得られる熱可塑性重合体(C)は、一般に使用される成形法、例えば、射出成型法、押出成形法、中空成形法、圧縮成型法等により成形される。用途としては自動車部品(ウェザーストリップ、天井材、内装シート、バンパーモール、サイドモール、エアスポイラー、エアダクトホース、カップホルダー、サイドブレーキグリップ、シフトノブカバー、シート調整ツマミ、フラッパードアシール、ワイヤーハーネスグロメット、ラックアンドピニオンブーツ、サスペンションカバーブーツ、ガラスガイド、インナーベルトラインシール、ルーフガイド 、トランクリッドシール、モールデッドクォーターウィンドガスケット、コーナーモールディング、グラスエンキャプシュレーション、フードシール、グラスランチャンネル、セカンダリーシール、各種パッキン類など)、土木・建材部品(止水材、目地材、建築用窓枠など)、スポーツ用品(ゴルフクラブ、テニスラケットのグリップ類など)、工業用部品(ホースチューブ、ガスケット等)、家電部品(ホース、パッキン類など)、医療用機器部品、電線、雑貨などの広汎な分野での資材として使用される。
実施例
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
本発明の熱可塑性重合体を製造するのに、日本製鋼(株)製TEX−44αII、バレル数20(C1〜C20)、L/D=70を使用し、スクリュー回転数は400rpmとした。
実施例および比較例で得られた熱可塑性エラストマーの硬度、引張り強度、シート圧縮永久歪は、次の方法に従って行った。
〔1〕ショアーA硬度
JIS K6253に準拠して、プレス成形機によりシートを作製し、A型測定器を用い、押針接触後直ちに目盛りを読み取った。
〔2〕引張り強度、伸び
JIS K6251に準拠して、プレス成形機によりシートを作製し、JIS3号ダンベルにて、測定した。
〔3〕シート圧縮永久歪
JIS K6262に準拠して、プレス成形機によりシートを作製し、スペーサーにより25%圧縮、23℃×24時間、70℃×22時間熱処理を行い、処理後23℃恒温室で30分放置した後、厚さを測定した。
〔4〕成形品外観
日本製鋼(株)社製50mmφ押出機を使用して、出来た熱可塑性エラストマー100重量部に対して、カーボンマスターバッチを2.5重量部ドライブレンドして、ダイス温度220℃、スクリュー回転数30rpm、巻き取り速度10m/minにて厚み2mmのベルト状成形品の成形を行なった。出来た成形品の外観について、以下のように評価した。
成形品外観が凹凸が無く、優れている・・・・○
成形品外観に荒れが見られる・・・・・・・・×
以下、実施例で使用した使用材料を示す。
〔架橋性樹脂(A)〕
ゴム-1
(エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム)
ゴム[η]=2.4dl/g、エチレン成分含量65wt%、ジエン成分含量4.6wt%
ゴム-2
(エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム)
ゴム[η]=3.34dl/g、エチレン成分含量67wt%、ジエン成分含量4.7wt%、油展量:ゴム100重量部に対して40重量部
〔熱可塑系樹脂(B)〕
ポリプロピレン−1
(ブロックタイプ、MFR(230℃、2.16kgf)=5.3/10min、融点160℃、エチレン含量6.2wt%)
ポリプロピレン−2
(ホモタイプ、MFR(230℃、2.16kgf)=2.1g/10min、融点160℃)
直鎖状ポリエチレン(MFR(190℃、2.16kgf)=13g/10min、融点134℃、密度961kg/Km3
〔粉体状硬化剤(D)〕
フレーク状の臭素化フェノール樹脂(タッキロール 250-III田岡化学工業(株)社製)をヘンシェルにて10秒間攪拌し、粉状にした。
〔粉体状無機化合物(E)〕
炭酸カルシウム(ホワイトンSB赤:白石カルシウム(株)社製)
〔粉体状樹脂(F)〕
ポリプロピレンパウダー
(ブロックタイプ、MFR(230℃、2.16kfg)=25/10min、融点160℃、エチレン含量6.9wt%)
〔硬化促進剤(H)〕
ハクスイテック(株)社製酸化亜鉛2種
〔酸化防止剤J〕
チバガイギー(株)社製イルガノックス1010
〔カーボンマスターバッチ〕
線状低密度エチレン・α−オレフィン共重合体(LLDPE)ベースであり、40wt%のカーボン含有品。
実施例1
押出機のバレル(C1からC20)の各セクションのうち、以下のようにC1、C5、C10、C17にフィードして、混練して、熱可塑性重合体C−1を製造し、その物性を評価した。
[C1にメインフィ−ダーにより]
ゴム−1を68重量部、ポリプロピレン−1を22重量部の割合で、フィード量43k/hとした。
[C5に]
軟化剤(出光興産(株)社製 PW−90)を42重量部の割合で、20kg/hとした。
[C10に]
粉体状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:11:0.4:0.14の比率のドライブレンド品を21.4重量部の割合で、フィード量10.3kg/hとした。なお、この工程にて、分散及び架橋反応が行われる。
[C17に]
軟化剤を20重量部の割合で、フィード量9.7kg/hとした。
実施例2
実施例1において、C10に、粉状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:11:0.4:0.14の比率のドライブレンド品を、25.6重量部の割合でフィード量12.3kg/hをサイドフィードした以外は実施例1と同様に行い、熱可塑性重合体C−2を製造し、物性を評価した。
実施例3
実施例1において、以下に示した変更点以外は、同様にして、添加して混練し、熱可塑性重合体C−3を製造し、物性を評価した。
[C1に]
ゴム−1を83重量部の割合で、ポリプロピレン−1を17重量部の割合とする以外は同様にフィードした。
[C5に]
軟化剤(出光興産(株)社製 PW−90)を51重量部の割合でフィード量25kg/hとした。
[C10に]
粉体状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:11:0.4:0.14の比率のドライブレンド品を、28.2重量部の割合でフィード量13.7kg/hとした。
[C17に]
軟化剤を、27重量部の割合でフィード量13kg/hとした。
実施例4
C1とC17の条件を下記とする以外は、実施例1と同様にして、添加して混練し、熱可塑性重合体C-4を製造し、物性を評価した。
[C1にメインフィーダーにより]
ゴム-2を60重量部、ポリプロピレン−2を30重量部、直鎖状ポリエチレンを10重量部、酸化亜鉛を0.45重量部、および酸化防止剤を0.1 重量部の各割合でフィード量43k/hとした。
[C1に別フィーダーにより]
粉体状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)=1:13のドライブレンド品を22.4重量部の割合で、9.6kg/hとした。
[C17に]
軟化剤を、32重量部の割合で、13.8kg/hとした。
実施例5
C1とC17の条件を下記とする以外は、実施例1と同様にして、添加して混練し、熱可塑性重合体C-5を製造し、物性を評価した。
[C1にメインフィーダーにより]
ゴム−2を52重量部、ポリプロピレン−2を30重量部、直鎖状ポリエチレンを18重量部、酸化亜鉛を0.45重量部、酸化防止剤を0.1重量部の各割合で、フィード量43k/hとした。
[C1に別フィーダーにより]
粉体状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)=1:13からなるドライブレンド品を19.4重量部の割合で、フィード量8.3kg/hとした。
この段階で、分散及び架橋反応が行われる。
[C17に]
軟化剤を20重量部の割合で、フィード量8.6kg/hとした。
実施例6
C1とC17の条件を下記とする以外は、実施例1と同様にして、添加して混練し、熱可塑性重合体C-6を製造し、物性を評価した。
[C1にメインフィーダーにより]
ゴム−2を65重量部の割合、ポリプロピレン−2を35重量部、酸化亜鉛を0.45重量部、および酸化防止剤を0.1重量部の割合で、フィード量43k/hとした。
[C1に別フィーダーにより]
粉体状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)=1:13のドライブレンド品を22.4重量部の割合で、フィード量9.6kg/hとした。この段階で、分散及び架橋反応が行われる。
[C17に]
軟化剤を32重量部の割合で、フィード量13.8kg/hとした。
実施例7
実施例1において、以下に示した変更点以外は、同様にして、添加して混練し、熱可塑性重合体C−7を製造し、物性を評価した。
[C1にメインフィーダーにより]
エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム−1を73重量部、およびポリプロピレン−1を27重量部の割合で、フィード量43k/hとした。
[C5に]
軟化剤(出光興産(株)社製PW−90)を53重量部の割合で、フィード量26kg/hとした。
[C10に]
粉体状硬化剤(D)/粉体無機化合物(E)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:11:0.4:0.14からなるドライブレンド品を28.2重量部の割合で、フィード量13kg/hとした。この段階で、分散及び架橋反応が行われる。
[C17に]
軟化剤を27重量部の割合で、18kg/h。
比較例1
実施例1においてC5より軟化剤を添加せず、C17より軟化剤を29.7kg/h、50重量部添加した以外は、実施例1と同様に行い、熱可塑性重合体C−8を製造し、その物性を評価した。
比較例2
実施例1において、以下に示す変更点以外は同様にして、実施例1と同様に行い、熱可塑性重合体C−9を製造し、物性を評価した。物性を評価したところ、特にCSのバラツキが大きかった。
[C1にメインフィーダーにより]
エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム−1を68重量部、ポリプロピレン−1を22重量部、および粉状硬化剤(D)/粉体状樹脂(F)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:11:0.4:0.14からなるドライブレンド品を21.4重量部の割合で、ヘンシェルにて混合した後フィード、フィード量を53.3kg/hとした。
[C10に]
サイドフィードをしなかった。
比較例3
実施例1において、C1、C10のフィードの条件を以下に記す以外は、実施例1と同様に行い、熱可塑性重合体C−10を製造し、物性を評価した。特にCSのバラツキが大きかった。
[C1に]
ポリプロピレンパウダーを18.8重量部の割合で、フィード量9.0kg/h。
[C10に]
粉体状硬化剤(D)/硬化促進剤(H)/酸化防止剤=1:0.4:0.14からなるドライブレンド品を 2.6重量部の割合で、フィード量1.3kg/h。
製造条件を表1に示す。
評価結果を表2に示す。
本発明によれば、成形品の外観不良や物性のバラツキが少なく、引っ張り特性とゴム弾性に優れた熱可塑性樹脂、さらには熱可塑性エラストマーが得られるので、自動車内装材、産業材、日用品、雑貨等の種々の成形品の製造に利用することができる。

Claims (16)

  1. 架橋性重合体(A)1〜99重量部及び熱可塑性樹脂(B)99〜1重量部(但し(A)及び(B)の合計量は100重量部である)を含有する混合物を架橋させて得られる熱可塑性重合体(C)の製造方法であって、下記の工程(a)を含むことを特徴とする熱可塑性重合体(C)の製造方法。
    (a)粉体状硬化剤(D)と、粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を上記架橋性重合体(A)、熱可塑性樹脂(B)とは別にフィードする工程
  2. 請求項1における(a)工程が、(b) 粉体状硬化剤(D)と、粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)の混合物を押出機途中にサイドフィードする工程であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  3. 請求項1における(a)工程が、(c) 粉体状硬化剤(D)と、粉体状無機化合物(E)及び/または粉体状樹脂(F)と硬化促進剤(H)の混合物を押出機途中にサイドフィードする工程であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  4. 少なくとも1箇所以上において、軟化剤(G)を添加する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  5. (a)工程の前に、少なくとも1箇所以上、軟化剤(G)を添加する工程を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  6. 架橋性重合体(A)がポリオレフィン系ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  7. ポリオレフィン系ゴムがエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  8. 熱可塑系樹脂(B)がポリオレフィンであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  9. ポリオレフィンがポリエチレン及び/またはポリプロピレンであることを特徴とする請求項8に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  10. 粉体状硬化剤(D)がフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  11. フェノール樹脂がハロゲン化フェノール樹脂であることを特徴とする請求項10に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  12. 粉体状無機化合物(E)が、炭酸カルシウム、タルク及び/またはクレーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  13. 粉体状樹脂(F)がポリオレフィンパウダーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  14. ポリオレフィンパウダーがポリエチレンパウダー及び/またはポリプロピレンパウダーであることを特徴とする請求項13に記載の熱可塑性重合体(C)の製造方法。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法により得られた熱可塑性重合体(C)。
  16. 熱可塑性重合体(C)が熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項15に記載の熱可塑性重合体(C)。
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