JP2012115020A - 電気角測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度で高調波を測定する手段を利用して、リソース変更および追加を最小限に抑え同期モータの電気角を測定可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明にかかる電気角測定装置100は、サンプリングクロックに基づいてアナログ入力信号を変換するADC112、114と、アナログ入力信号のゼロクロスを検出するゼロクロス検出器116と、アナログ入力信号の基本周波数の整数倍の周波数のFFTタイミングを求め、同期モータ102のZ相パルスのタイミングを基準としてFFTタイミングのパルスを発生するFFTタイミング生成部140と、このタイミングにおける値をFFT演算するFFT演算処理部144と、FFT演算の結果からアナログ入力信号の基本波成分と高調波成分とを演算する高調波解析処理部146と、同期モータ102の電気角を導出する処理部(CPU126)とを有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、同期モータの電気角を測定する電気角測定装置に関する。
広く普及しつつあるハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)や電気自動車(EV:Electric Vehicle)には、動力源として同期モータが搭載されている。同期モータは、専用の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)によって精細に制御される。すなわち、電子制御ユニットは、バッテリーからの電力を交流信号に変換して同期モータに供給するインバータ(DC-AC変換器)を制御する。
同期モータは固定子に交流信号が流れることで磁界を発生し、回転子に回転力を誘起する。同期モータは負荷トルクの変化によって、固定子と回転子との間で位相のずれを生じる。この位相のずれ即ち電気角と、モータが発生するトルクの大きさは、密接に関係している。そのため、これらの開発現場には、この電気角をリアルタイムに高精度で求めたいとの要請がある。
特許文献1には、従来の電気角測定装置について記載されている。詳述すると、特許文献1では、回転パルス(Z相パルス)を分周し、その整数倍のサンプリングクロックでAD変換する。そして、フーリエ変換部がFFT演算によって交流電源の例えば電圧信号に含まれている1次の基本波および2次以上の高調波を抽出するとともに、各次数ごとにその実数部と虚数部とから回転パルス(Z相パルス)に対する位相差角を算出する。
一方、特許文献2および特許文献3には、高調波の測定に関する技術(高調波測定装置)が開示されている。特許文献2では、固定サンプリングクロック発生器が発生する第1のサンプリングクロックに基づき、アナログ入力信号をAD変換器にてAD変換する。そして、PLLサンプリングクロック発生器が発生するゼロクロス検出信号の整数倍の周波数の第2のサンプリングクロックにて、AD変換器の出力データを直線補間する。かかる直線補間したAD変換器の出力データを用いて、FFT演算を実施する。
特許文献3では、アナログ入力信号のゼロクロスの検出信号を高速な基準クロックでカウントし、これをN(定数)で除算する。Nで除算したものの整数部を基準クロックが入ってくる毎に1カウントずつカウントダウンし、カウント値が1になったらAD変換のタイミングを制御するサンプリングクロックを発生する。サンプリングクロックに基づきAD変換されたデジタルデータを用いて、FFT演算を実施する。
特開2002−357648号公報 特開2009−264753号公報 特開2007−198763号公報
上記のように同期モータの電気角測定の重要性は増してきている。そこで、本発明は、高調波測定装置の機能の一部を利用して、リソース変更および追加を最小限に抑えつつ同期モータの電気角をリアルタイムに高精度で測定可能な新規技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる電気角測定装置の代表的な構成は、同期モータの回転量を検出してZ相パルスを発生するZ相パルス発生器と、サンプリングクロックに基づいてアナログ入力信号をデジタルデータに変換するADCと、アナログ入力信号のゼロクロスを検出するゼロクロス検出器と、ゼロクロス検出器のゼロクロス信号に基づきアナログ入力信号の基本周波数を求め、その整数倍の周波数のFFTタイミングを求め、Z相パルスのタイミングを基準としてFFTタイミングのパルスを発生するFFTタイミング生成部と、このタイミングにおける値をFFT演算するFFT演算処理部と、FFT演算の結果からアナログ入力信号の基本波成分と高調波成分とを演算する高調波解析処理部と、基本波成分に基づき同期モータの電気角を導出する処理部と、を有することを特徴とする。
かかる構成によれば、高調波を測定する手段を利用して、同期モータの電気角を高精度かつリアルタイムに測定することができる。また、高調波測定装置に対して電気角測定を実現するためのリソース変更および追加を最小限に抑えることができ、コストや規模(回路規模)の面でも優れた構造となる。
上記デジタルデータにおいて、上記タイミングにおける値を補間によって求める補間処理部をさらに有すると好ましい。これにより、同期モータの電気角を高精度で測定することができる。
上記補間処理部は、スプライン補間によって上記タイミングにおける値を求めると好ましい。これにより、同期モータの電気角をさらに高精度で測定することができ、また高調波解析の精度も向上させることができる。
本発明によれば、高精度で高調波を測定する手段を利用して、リソース変更および追加を最小限に抑えつつ同期モータの電気角をリアルタイムに高精度で測定可能な技術を提供可能である。
本実施形態にかかる電気角測定装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す高調波演算FPGAの概略構成を示すブロック図である。 図2に示すFFTタイミング生成部の概略構成を示すブロック図である。 図2に示すFFTタイミング生成部のタイミングチャートである。 図2に示す補間処理部の概略構成を示すブロック図である。 スプライン補間の方法を説明する図である。 同期モータの電気角測定について説明する図である。 基準クロック周波数と同期モータの電気角の分解能との関係を説明する図である。 本実施形態にかかる電気角測定装置の応用例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる電気角測定装置100の概略構成を示すブロック図である。電気角測定装置100では、同期モータ102の回転量(アナログ量)をZ相パルス発生器の例としてのロータリーエンコーダ104が検出して、Z相パルス、A相パルス、B相パルス(デジタル量)を出力する。Z相パルスは同期モータ102の1回転につき発せられる信号であり、電力計108の高調波演算FPGA(Field-Programmable Gate Array)124に入力される。
電力計108の入力端子には、それぞれ、高調波成分測定または同期モータ102の電気角測定の対象となるアナログ入力信号(電圧波形、電流波形)が入力される。例えば、同期モータ102に供給される交流信号の電圧波形、電流波形が入力される。固定サンプリングクロック発生器110は、任意に設定された固定サンプリングクロックをADC(analog to digital converter)112、114および高調波演算FPGA124に供給する。
ADC112は、前段の入力端子より入力された電圧波形を固定サンプリングクロックに基づきデジタルデータに変換する。ADC114は、前段の入力端子より入力された電流波形を固定サンプリングクロックに基づきデジタルデータに変換する。ゼロクロス検出器116は、ADC112に入力される電圧波形がゼロレベルを横切ること(ゼロクロス)を検出して、ゼロクロス信号を発生する。ゼロクロス信号は、電圧波形がLOWからHIGHまたはHIGHからLOWへ変化することを検出することで、検出出力が反転する。なお、ADC114に入力される電流波形のゼロクロスを検出するゼロクロス検出器を採用してもよい。
ADC112、114から出力されたデジタルデータは、それぞれ、アイソレータ118、120を経由して、電力演算FPGA122に入力される。上記ゼロクロス検出器116のゼロクロス信号も、アイソレータ118、120を経由して電力演算FPGA122に入力される。アイソレータ118、120は、入力された信号を電力演算FPGA122が受付可能な適正なレベルに変換する。
電力演算FPGA122は、受信したデジタルデータおよびゼロクロス信号に基づき、各種演算を実施する。例えば、ADC112によってデジタル値に変換された電圧瞬時値、ADC114によってデジタル値に変換された電流瞬時値に基づき、電圧実効値、電流実効値、有効電力を演算する。また、電力演算FPGA122は、受信したデジタルデータおよびゼロクロス信号を高調波演算FPGA124に送信する。高調波演算FPGA124にはこのデジタルデータおよびゼロクロス信号に加えて、固定サンプリングクロック発生器110から固定サンプリングクロックが入力され、ロータリーエンコーダ104からZ相パルスが入力される。
高調波演算FPGA124は、ゼロクロス信号に基づき設定されたアナログ入力信号の基本周波数の整数倍の周波数のFFTタイミングで、ADC112、114のデジタルデータをスプライン補間してスプライン補間データを演算し、このスプライン補間データに基づきFFT演算処理、高調波解析処理を実施する。さらに、後に詳述するように、同期モータ102の電気角測定モード設定が指定されると、Z相パルスの立ち下がりエッジのタイミングを基準に、FFTタイミングのパルスを発生する(FFTタイミングの出力開始タイミングをずらす)。高調波演算FPGA124直下の第1メモリ128は、スプライン補間データを格納する。
処理部の例としてのCPU126(Central Processing Unit)は、電力演算FPGA122や高調波演算FPGA124からの演算終了の通知を受け、その演算結果を取得して、CPU126直下の第2メモリ130に格納する。また、CPU126は、第2メモリ130に格納されている電力演算FPGA122で求めた電力演算結果のデータ、高調波演算FPGA124で求めた高調波演算結果のデータを読み出し、ユーザの操作入力等に従って演算を行うことが可能である。操作部134は、操作キーやタッチパネル、キーボード等の入力手段で構成され、ユーザの操作入力を受け付ける。
描画FPGA136は、表示器138の画像表示を担ういわゆるコントローラである。受信したデータを内部のバッファに一度保存し、内部バッファから描画処理実行データ数分読み出して描画処理を実施するとともに、描画処理したデータを表示器138に対して表示更新レートに同期して送信する。また、描画FPGA136直下の第3メモリは、この描画処理したデータを格納する。表示器138は、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成される。
図2は、図1に示す高調波演算FPGA124の概略構成を示すブロック図である。高調波演算FPGA124は、FFTタイミング生成部140、補間処理部142、FFT演算処理部144および高調波解析処理部146を含んで構成される。FFTタイミング生成部140は、ゼロクロス検出器116のゼロクロス信号に基づきアナログ入力信号の基本周波数の整数倍の周波数のFFTタイミングを出力する。
図3は、図2に示すFFTタイミング生成部140の概略構成を示すブロック図である。図4は、図2に示すFFTタイミング生成部140のタイミングチャートである。図4では、基準クロックの周波数=132MHz、固定サンプリングクロックの周波数=2MHz、ゼロクロス信号の周波数=1.02kHz、M=2、N=512の場合を例示している。
FFTタイミング生成部140のうち、高調波成分測定に際しては、立ち上がりエッジ検出器150、パルスカウンタ152、メモリ154、第1加算器156、第1ラッチ158、第1演算器160、第2演算器162、第2加算器164、第1セレクタ166、第2ラッチ168、第1減算器170、第2セレクタ172、比較器174、係数導出部176、第2減算器178、第3ラッチ180が機能する。同期モータ102の電気角測定モード設定が指定された際には、さらに立ち下がりエッジ検出器182、周期カウンタ184、小数点位置設定部186、第4ラッチ188が機能する。以下では、まず高調波成分測定について説明し、その後同期モータ102の電気角測定について説明する。
立ち上がりエッジ検出器150は、入力されるゼロクロス信号の立ち上がりエッジを検出することによりパルスを1つ生成し、パルスカウンタ152に出力する。パルスカウンタ152には、ゼロクロス信号の他、図示しない基準クロック発生源から一定間隔のパルス列よりなる基準クロックが入力される。基準クロックの周波数は固定サンプリングクロックの周波数より十分高いものとする。
パルスカウンタ152は、立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスを受けて次の出力パルスまでの間、基準クロックのパルス数をカウントする。カウント終了後、そのカウント値をメモリ154に対し出力する。
メモリ154は、パルスカウンタ152の出力をM個保存できる領域を有する。立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスがあるごとに、パルスカウンタ152のカウント値出力はメモリ154に保存される。1回目の立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスによりメモリ154の第1のメモリ領域にパルスカウンタ152のカウント値出力が保存され、2回目の立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスによりメモリ154の第2のメモリ領域にパルスカウンタ152のカウント値出力が保存され、M回目の立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスによりメモリ154の第Mのメモリ領域にパルスカウンタ152のカウント値出力が保存される。
そして、(M+1)回目の立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスではメモリ154の先頭に戻って第1のメモリ領域にパルスカウンタ152のカウント値出力が保存され、(M+2)回目の立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスではメモリ154の第2のメモリ領域にパルスカウンタ152のカウント値出力が保存される。なお、ここでは、操作部134からアベレージ回数設定を指定することにより、上記Mを任意に設定可能にしている。
第1加算器156は、メモリ154の第1〜第Mまでのメモリ領域に保存されているパルスカウンタ152のカウント値をすべて加算して出力する。第1ラッチ158では、立ち上がりエッジ検出器150の出力パルスがあるごとに、第1加算器156の加算出力を保持する。
第1演算器160は、除算器、乗算器、シフタなどで構成される。除算器の場合、定数1として数値Nが入力され、第1ラッチ158に保持された加算出力をNで除算した数値が出力される。乗算器の場合、定数1として(1/N)を計算した数値が入力され、第1ラッチ158に保持された加算出力に(1/N)を乗算した数値が出力される。Nが2のべき数の場合、シフタを用いることもできる。シフタの場合、定数1として(logN)を計算した数値が入力され、第1ラッチ158に保持された加算出力を右へ(logN)ビット分シフトした数値が出力される。
第2演算器162も、除算器、乗算器、シフタなどで構成される。除算器の場合、定数2として数値Mが入力され、第1演算器160の出力をMで除算した数値が出力される。乗算器の場合は、定数2として(1/M)を計算した数値が入力され、第1演算器160の出力に(1/M)を乗算した数値が出力される。Mが2のべき数の場合、シフタを用いることもできる。シフタの場合、定数2として(logM)を計算した数値が入力され、第1演算器160の出力を右へ(logM)ビット分シフトした数値が出力される。
第2加算器164には、第2演算器162の出力と、第2セレクタ172の出力が入力される。第2加算器164はこれらを加算して出力する。
第1セレクタ166には、第2加算器164の出力と第2セレクタ172の出力が入力されており、比較器174の出力が0か1かによっていずれか一方を出力する。比較器174の出力が0のときは第2セレクタ172の出力を出力し、1のときは第2加算器164の出力を出力する。第2ラッチ168は、固定サンプリングクロックの立ち上がりエッジを基準として、第1セレクタ166の出力を保持する。
第1減算器170には、第2ラッチ168に保持された第1セレクタ166の出力と、係数導出部176が出力する係数hが入力される。第1減算器170は、固定サンプリングクロックのタイミングで、第1セレクタ166の出力から係数hを引いて出力する(以下、これを「出力値β」と称する)。出力値βは小数を含む数値である。
第2セレクタ172は、高調波成分測定に際しては、常時第1減算器170の出力を出力する。操作部134から電気角測定モード設定が指定されると、第4ラッチ188の出力を出力する(後程、詳細に説明する)。比較器174は、第1減算器170の出力値βが係数h以下のとき(β≦h)は1(FFTタイミング)を出力し、出力値βがhより大きいとき(β>h)は0を出力する。
係数導出部176は、基準クロックの周波数を固定サンプリングクロックの周波数で除した係数hを出力する。係数hは、固定サンプリングクロックの間隔が基準クロックの何クロック分であるかを意味しており、小数を含む数値である。係数導出部176では、第1減算器170、第2減算器178に合わせて、係数hの小数点位置をビットシフト(桁合わせ)して出力する。
第2減算器178は、比較器174からFFTタイミング(すなわち1)が出力されたタイミングで、係数hから第1減算器170の出力値βを引いた値を補間係数αとして出力する。補間係数αは、FFTタイミングのタイミングが次に来る固定サンプリングクロックに対し、どれだけずれているかを示すものである。出力値βが小数を含む数値であるから、補間係数αも同様である。第3ラッチ180では、固定サンプリングクロックの立ち上がりエッジを基準に第2減算器178の出力を保持して、補間係数αを出力する。
図5は、補間処理部142の概略構成を示すブロック図である。図6は、スプライン補間の方法を説明する図である。本実施形態では、FFTタイミングを中心とする6点(前3点、後3点)の固定サンプリングクロックのデジタルデータ(固定サンプリングAD値)を用いて補間処理部142がスプライン補間を行う。補間処理部142は、メモリ190a、190b、シフタ192a、192b、切替器194、補間演算器196を含んで構成される。
メモリ190aは、固定サンプリングクロックごとのADC112のデジタルデータ(電圧のAD値)を最新のものから過去6回分保持し、古い時刻のデジタルデータから順番に、y0u、y1u、y2u、y3u、y4u、y5uとして出力する。メモリ190bは、固定サンプリングクロックごとのADC114のデジタルデータ(電流のAD値)を最新のものから過去6回分保持し、古い時刻のデジタルデータから順番に、y0i、y1i、y2i、y3i、y4i、y5iとして出力する。
シフタ192aは3段のシフタで構成され、固定サンプリングクロックごとにFFTタイミングを1段目にラッチし、それを固定サンプリングクロックごとに、2段目、3段目にシフトし、3段目のデータを出力する。これにより、FFTタイミング生成部140からFFTタイミングが出力された後に3回目の固定サンプリングクロックが到達したときにFFTタイミングが出力される。
シフタ192bも、上記と同様に3段のシフタで構成される。固定サンフリングクロックごとに補間係数αを1段目にラッチし、それを固定サンプリングクロックごとに、2段目、3段目にシフトし、3段目のデータを出力する。
切替器194は、補間演算器196にADC112側(電圧側)のデータを入力するとき、y0=y0u、y1=y1u、…、y5=y5uとして出力する。補間演算器196にADC114側(電流側)のデータを入力するとき、y0=y0i、y1=y1i、…、y5=y5iとして出力する。
シフタ192aの出力が1(FFTタイミング)のとき、補間演算器196によってスプライン補間が実施される。図6に示すように、1つの補間データを求めるのに、それより前の固定サンプリングのAD値で近い時刻から3点(x0,y0)〜(x2,y2)、それより後の固定サンプリングのAD値で近い時刻から3点(x3,y3)〜(x5,y5)の計6点のみを使用して、スプライン補間データを演算する。
再び、図2を参照する。補間演算器196によって演算されたスプライン補間データは、随時第1メモリ128に格納される。第1メモリ128に格納されるスプライン補間データが規定数に達したら、スプライン補間処理が終了する。そして、補間処理部142からFFT演算処理部144に対し、スプライン補間処理の終了が通知される。
FFT演算処理部144は、上記スプライン補間処理の終了通知を受信後、第1メモリ128に格納された規定数のスプライン補間データを連続的に読み出し、FFT演算処理を実施する。そして、FFT演算処理が終了したら、FFT演算処理により求められた実数部データ、虚数部データをの浮動小数点フォーマットにて、高調波解析処理部146へと送信する。
高調波解析処理部146は、高調波解析処理を実施して1次の基本波成分および2次以上の高調波成分を演算する。すなわち、1次の基本波成分および2次以上の高調波成分ごとに、実数部データ、虚数部データを演算する。高調波解析処理部146は、その高調波演算結果をCPU126直下の第2メモリ130に格納する。
上述した構成によれば、アナログ入力信号の周期(ゼロクロス信号の周期)に対する高調波成分測定を高精度で実施することができる。すなわち、FFTタイミングにおける値をスプライン補間により求めたため、アナログ入力信号に本来含まれない高調波成分を低減することができ、精度の向上を図ることができる。なお、アナログ入力信号の電圧波形、電流波形に対し高調波成分測定を実施した場合には、高調波成分測定により位相情報を含む実数部データ、虚数部データが求められるため、その電圧波形と電流波形の位相角を導出することが可能である。
本実施形態にかかる電気角測定装置100では、上述した高精度で高調波を測定する手段を利用して、リソース変更および追加を最小限に抑え同期モータ102の電気角をリアルタイムに高精度で測定可能にしている。以下、同期モータ102の電気角測定について説明する。図7は、同期モータ102の電気角測定について説明する図である。
図3および図7を参照するものとする。同期モータ102の電気角測定モード設定の指定は、操作部134(図1参照)によって行われる。同期モータ102の電気角測定モード設定が指定されるとCPU126に通知され、CPU126が高調波演算FPGA124の第2セレクタ172の出力を第4ラッチ188に切り替える。
同期モータ102の電気角測定モード設定が指定された場合についても、立ち上がりエッジ検出器150、パルスカウンタ152、メモリ154、第1加算器156、第1ラッチ158、第1演算器160、第2演算器162、第2加算器164、第1セレクタ166、第2ラッチ168、第1減算器170、比較器174、係数導出部176、第2減算器178、第3ラッチ180は、高調波成分測定時と同様に機能する。
周期カウンタ184は、固定サンプリングクロックの立ち上がりエッジを基準に、固定サンプリングクロック周期(固定サンプリングクロック間隔)を基準クロックでカウントする。小数点位置設定部186は、係数導出部176が出力する係数hと小数点位置が合うように、周期カウンタ184のカウント値をビットシフト(桁合わせ)して出力する。
立ち下がりエッジ検出器182は、ロータリーエンコーダ104が発生するZ相パルスの立ち下がりエッジを検出する。第4ラッチ188は、Z相パルスの立ち下がりエッジを基準に、小数点位置設定部186の出力を保持する。すなわち、第4ラッチ188の値は、固定サンプリングクロックの立ち上がりエッジから、Z相パルスの立ち下がりエッジが基準クロックの何クロック目に入ったかを示すこととなる。なお、第4ラッチ188の初期値は、係数導出部176の係数hより大きくなるよう設定される。
同期モータ102の電気角測定モード設定の指定により、第2セレクタ172では第4ラッチ188の出力を出力する。比較器174は、第4ラッチ188の出力が係数h以下のときは1(FFTタイミング)を出力し、それ以外のときは0を出力する。第4ラッチ188の初期値は係数hより大きくなるよう設定されるため、図7に示すように、Z相パルスの立ち下がりエッジが検出されるまでは、FFTタイミングは出力されない。Z相パルスの立ち下がりエッジが検出されると、第4ラッチ188には小数点位置設定部186により小数点位置を設定した周期カウンタ184のカウント値が保持されるため、第2セレクタ172の出力は必ず係数h以下となり、FFTタイミングが出力される。
Z相パルスの立ち下がりエッジが検出されFFTタイミングが出力されると、第2減算器178はそのタイミングで係数hから第4ラッチの出力を引いて補間係数αを出力する。また、第2加算器164および第1セレクタ166には、第2セレクタ172の出力である第4ラッチ188の出力が入力される。
最初のFFTタイミングが出力されると、第2セレクタ172の出力は、第4ラッチ188から第1減算器170に切り替わる。Z相パルスの立ち下がりエッジは1回目のみ有効であり、2回目以降は無効となる。これより、FFTタイミングはその間隔(波長)を維持したまま、Z相パルスの立ち下がりエッジのタイミングを基準にずれることとなる。なお、電気角測定装置100では、同期モータ102の電気角測定モード動作時のFFTウィンドウよりも長い間隔のアップデートレートが設定されている。アップデートレートに基づき、このような設定は全て初期化(無効化)される。
Z相パルスの立ち下がりエッジを基準に出力されたFFTタイミングおよび補間係数αに基づき、上記と同様に、補間処理部142はスプライン補間データを演算し、FFT演算処理部144はそのスプライン補間データを用いてFFT演算処理を実施し、高調波解析処理部146は高調波解析処理を実施する(図2参照)。これより、Z相パルスの立ち下がりエッジを基準に出力されたFFTタイミングおよび補間係数αに基づき、1次の基本波成分および2次以上の高調波成分ごとに、実数部データ、虚数部データが求められる。この実数部データ、虚数部データは一度、第2メモリ130に格納される。
CPU126は、この第2メモリに格納した1次の基本波成分の実数部データ、虚数部データを再び読み出して、下記の式(1)に基づき位相角θ(図7参照)すなわち同期モータ102の電気角を導出する。導出された同期モータ102の電気角のデータは、描画FPGA136に送られ、表示器138に+180°〜−180°の範囲でリアルタイムに表示される。
θ=atan2(基本波成分の実数部データ, 基本波成分の虚数部データ)×180/π
…(式1)
なお、上記のように電気角測定装置100では、アップデートレートに基づき設定の初期化(無効化)が図られる。これにより、第2セレクタ172の出力も初期化(無効化)される。そのため、同期モータ102の電気角測定モード設定が指定され続ける限り、アップデートレートに基づき同期モータ102の電気角測定が繰り返しリアルタイムで実施される。
上述した構成のとおり、本実施形態にかかる電気角測定装置100では、小数点を含めてFFTタイミングを生成し、FFTタイミングにおける値をスプライン補間により演算して同期モータ102の電気角測定を実施するため、高精度を確保することができる。なお、図8は、基準クロック周波数と同期モータ102の電気角の分解能との関係を説明する図である。図8に示すように、基準クロックの周波数を上げることにより、固定サンプリングクロックの2点間の演算分解能の精度が向上する。これにより、同期モータ102の電気角の分解能を上げることができるため、この電気角をさらに高精度で導出することが可能となる。
なお、上述した構成を採用する代わりに、Z相パルスをFFT演算処理部144に入力し同時にFFT演算処理することで同期モータ102の電気角を測定することも可能ではある。しかし、この場合には、FPGAのゲート規模やメモリの容量の増大を招くことになる。本実施形態にかかる電気角測定装置100では、コストや規模の増大を最小限に抑え、高精度で同期モータ102の電気角を測定することができる。
図9は、本実施形態にかかる電気角測定装置100の応用例(電気角測定装置200)を示す図である。2系統のアナログ入力信号および2系統のZ相パルスが入力される場合、図9に示すように高調波演算FPGA224に2系統のFFTタイミング生成部240a、240bを備えることで、2系統個別に同期モータ102の電気角の測定を実施することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、同期モータの電気角を測定する電気角測定装置として利用することができる。
100、200…電気角測定装置、102…同期モータ、104…ロータリーエンコーダ、108…電力計、110…固定サンプリングクロック発生器、112、114…ADC、116…ゼロクロス検出器、118、120…アイソレータ、122…電力演算FPGA、124、224…高調波演算FPGA、126…CPU、128…第1メモリ、130…第2メモリ、132…第3メモリ、134…操作部、136…描画FPGA、138…表示器、140、240a、240b…FFTタイミング生成部、142…補間処理部、144…FFT演算処理部、146…高調波解析処理部、150…立ち上がりエッジ検出器、152…パルスカウンタ、154…メモリ、156…第1加算器、158…第1ラッチ、160…第1演算器、162…第2演算器、164…第2加算器、166…第1セレクタ、168…第2ラッチ、170…第1減算器、172…第2セレクタ、174…比較器、176…係数導出部、178…第2減算器、180…第3ラッチ、182…立ち下がりエッジ検出器、184…周期カウンタ、186…小数点位置設定部、188…第4ラッチ、190a、190b…メモリ、192a、192b…シフタ、194…切替器、196…補間演算器

Claims (3)

  1. 同期モータの回転量を検出してZ相パルスを発生するZ相パルス発生器と、
    サンプリングクロックに基づいてアナログ入力信号をデジタルデータに変換するADCと、
    前記アナログ入力信号のゼロクロスを検出するゼロクロス検出器と、
    前記ゼロクロス検出器のゼロクロス信号に基づきアナログ入力信号の基本周波数を求め、その整数倍の周波数のFFTタイミングを求め、前記Z相パルスのタイミングを基準として該FFTタイミングのパルスを発生するFFTタイミング生成部と、
    前記タイミングにおける値をFFT演算するFFT演算処理部と、
    FFT演算の結果からアナログ入力信号の基本波成分と高調波成分とを演算する高調波解析処理部と、
    前記基本波成分に基づき前記同期モータの電気角を導出する処理部と、
    を有することを特徴とする電気角測定装置。
  2. 前記デジタルデータにおいて、前記タイミングにおける値を補間によって求める補間処理部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電気角測定装置。
  3. 前記補間処理部は、スプライン補間によって前記タイミングにおける値を求めることを特徴とする請求項2に記載の電気角測定装置。
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JPS63101767A (ja) * 1986-10-20 1988-05-06 Toshiba Corp 波形解析方法
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