JP2002357648A - 同期モータの位相差角表示装置 - Google Patents

同期モータの位相差角表示装置

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JP2002357648A JP2001163802A JP2001163802A JP2002357648A JP 2002357648 A JP2002357648 A JP 2002357648A JP 2001163802 A JP2001163802 A JP 2001163802A JP 2001163802 A JP2001163802 A JP 2001163802A JP 2002357648 A JP2002357648 A JP 2002357648A
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Kunihisa Kubota
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博文 新
Makoto Kishida
真 岸田
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恵一 山本
Hiroaki Shinoki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期モータの固定子巻線と回転子磁極との間
の位相関係を視覚的に容易に把握できるようにする。 【解決手段】 負荷に応じて変化する同期モータの固定
子巻線と回転子磁極との間に生ずる位相差角を、同期モ
ータに供給される電圧(もしくは電流)と、同期モータ
から得られる外部同期信号(例えば回転パルス)とから
求めて表示するにあたって、表示部に複素ベクトル平面
を設定し、外部同期信号もしくは電圧基本波のいずれか
一方を実軸基準ラインに設定し、いずれか他方を位相差
角でベクトル表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期モータの位相
差角表示装置に関し、さらに詳しく言えば、駆動負荷に
よって生ずる同期モータの固定子巻線と回転子磁極との
間の位相差角(電気角)を視覚的に容易に把握できるよ
うにした表示技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同期モータのトルク発生の原理は、固定
子巻線の回転子磁極に対する吸引・反発によるため、ト
ルクの大きさは固定子巻線と回転子磁極との間の位相差
角に対応する。したがって、モータを効率よく制御する
上で、この位相差角の測定は重要な項目の一つとされて
おり、その従来の測定例を図8により説明する。
【0003】この例において、測定対象は三相交流同期
モータMで、測定機器としては電力計1、FFTアナラ
イザ2および回転計3などが用いられる。まず、一般的
な測定項目として電力計1による電力測定が行われる
が、これと並行してFFT(高速フーリエ変換)アナラ
イザ2には、三相交流電源Pから同期モータMに供給さ
れる電圧・電流波形が入力される。
【0004】また、回転計3からの回転パルスが外部同
期信号としてFFTアナライザ2に入力される。なお、
同期モータMの固定子巻線に発生する誘起電圧が外部同
期信号として用いられることもある。
【0005】FFTアナライザ2でのフーリエ変換によ
り、交流電源Pの電圧(もしくは電流)波形からその基
本波が抽出され、例えば外部同期信号(回転パルス)の
ゼロクロスと基本波のゼロクロスとから、同期モータM
の固定子巻線と回転子磁極間の位相差角が求められる。
なお、この位相差角は、ゼロクロスを基準としないでも
求めることができる。
【0006】図9に示されている波形例において、θ0
は同期モータMに負荷Lを接続しないで回転させたとき
の位相差角で、θ1は同期モータMを回転させた状態で
負荷Lを接続したときの位相差角である。したがって、
無負荷時と有負荷時との位相差角の変化量Δθは、Δθ
=θ0−θ1により求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この位相差角の測定に
おいて、電圧(電流)側は固定子巻線に相当し、外部同
期信号は回転子磁極に相当する。しかしながら、従来に
おいては、この位相差角をただ単に数値にて表示するよ
うにしているため、電圧(電流)と外部同期信号との位
相関係、すなわち進み・遅れの関係、さらには時間経
過、負荷変動にともなう変化を把握しづらいという課題
があった。
【0008】また、同期モータMの位相差角を求めるに
は、FFTアナライザ2として、回転パルスなどの外部
同期信号によりデータを取り込み時間(ウィンド)が制
御されるウィンド方式のFFTアナライザを必要とする
ため、汎用の電力計に搭載されているFFT演算機能で
は対応することができない。そのため、別途にウィンド
方式のFFTアナライザを用意しなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、同期モ
ータの固定子巻線と回転子磁極との間の位相関係やその
位相変化量などを視覚的に容易に把握することができ
る。また、同期モータの外部同期信号による位相差角測
定用のFFT機能およびベクトル表示機能を備えた電力
計が提供される。
【0010】そのため、本発明は、同期モータに与えら
れる交流電源(電圧および/または電流)をディジタル
データに変換するA/D変換部と、上記同期モータの回
転に同期した外部同期信号が入力される外部同期信号入
力部と、上記A/D変換部から出力される上記交流電源
のディジタルデータをフーリエ変換するフーリエ変換部
を有する制御手段と、メモリおよび表示部とを含み、上
記フーリエ変換により上記交流電源の基本波を得るとと
もに、上記外部同期信号と上記基本波との位相差角θa
を求めて、その位相差角θaを上記表示部に表示するに
あたって、上記制御手段は、上記表示部に複素ベクトル
平面を設定し、上記外部同期信号もしくは上記基本波の
いずれか一方を実軸基準ラインに設定し、いずれか他方
を上記位相差角θaでベクトル表示することを特徴とし
ている。
【0011】本発明の好ましい態様によれば、上記制御
手段は、上記外部同期信号を実軸基準ラインに設定し、
上記基本波の実効値を上記位相差角θaでベクトル表示
する第1表示モードと、上記基本波の実効値を実軸基準
ラインに設定し、上記外部同期信号を上記位相差角θa
でベクトル表示する第2表示モードとを備えており、そ
のいずれか表示モードを選択できる。
【0012】また、上記制御手段は、ユーザーの指示に
より、2つの異なる任意の時点における上記外部同期信
号と上記基本波とにより求められた2つの位相差角θa
,θaから、変化量(θa−θa)を算出し、
その変化量をベクトル表示する。
【0013】また、本発明の好ましい態様によれば、上
記同期モータのトルクを検出するトルク検出手段をさら
に備え、上記制御手段は、上記同期モータのトルク値に
応じて上記ベクトル表示を変化させる。
【0014】上記ベクトル表示を位相±180゜で表す
とともに、その表示を更新する場合、表示のちらつきを
防止し、位相差角表示に矛盾が生じないようにするた
め、位相差角については、FFT解析データで求められ
た実数部と虚数部とを別々に平均化した後に合成し、実
効値については、上記実数部と上記虚数部を合成して得
られる振幅値に1/√2を乗じて求めることが好まし
い。
【0015】また、本発明には、上記のフーリエ演算機
能およびベトクル表示機能を備えた電力計が含まれる。
なお、本発明が対象とする同期モータには、電源周波数
に同期して回転するモータのすべてが含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。この実施形態は同期モ
ータの位相差角表示装置を有する電力計としてのもの
で、図1の概念図に示されているように、本発明の電力
計100は、同期モータMの位相差角表示用のFFTア
ナライザ200を備えている。また、この位相差角表示
には回転計3のほかにトルク計4が用いられる。
【0017】図2にFFTアナライザ200のブロック
図を示す。これによると、FFTアナライザ200は、
A/D変換部210、PLL制御部230、フーリエ変
換部250およびベクトル表示部270を備えている。
【0018】A/D変換部210は、電力計100にて
検出された三相交流信号の各相信号(U1,I1),
(U2,I2),(U3,I3)が入力される3つの入
力チャンネルCH1〜CH3を備えている。各入力チャ
ンネルCHには、電圧U用としてのローパスフィルタ2
11およびA/Dコンバータ213と、電流I用として
のローパスフィルタ212およびA/Dコンバータ21
4とがそれぞれ設けられている。
【0019】PLL制御部230は、外部同期信号が入
力される波形整形回路231と、その外部同期信号の周
波数を所定に分周する分周回路232と、各A/Dコン
バータ213,214にサンプリングクロックを与える
PLL回路233と、分周回路232およびPLL回路
233を制御する制御部234とを備えている。
【0020】この実施形態において、外部同期信号には
同期モータMの回転数を検出する回転計3から送出され
る回転パルスが用いられているが、同期モータMの固定
子巻線に発生する誘起電圧を外部同期信号に用いてもよ
い。
【0021】制御部234は、外部同期信号の周波数が
同期モータMの駆動電圧(もしくは駆動電流)の基本波
周波数と一致するように分周回路232の分周比を設定
し、PLL回路233にてその分周信号の2倍のサン
プリングクロックを作る。
【0022】例えば、基本波周波数が50Hzの場合、
=4096として204.8kHzのサンプリング
クロックを作る。このサンプリングクロックにより各A
/Dコンバータ213,214が同期制御され、基本波
周波数が変化するとサンプリングクロックもそれに応じ
て変化する。
【0023】フーリエ変換部250は、A/D変換部2
10からのA/D変換データを取り込み、このデータに
FFT演算を施す。このフーリエ変換部250は、外部
同期信号によりデータ取り込み時間が制御されるウィン
ド方式である。すなわち、先に説明した図9を参照し
て、外部同期信号の1周期(立ち上がりパルスS1〜S
2)の間、ゲートを開いてFFT演算に必要な数のA/
D変換データを取り込む。
【0024】フーリエ変換部250は、FFT演算によ
って交流電源の例えば電圧信号に含まれている1次の基
本波および2次以上の高調波を抽出するとともに、各次
数ごとにその実数部と虚数部とから外部同期信号に対す
る位相差角を算出する。
【0025】フーリエ変換部250は、この位相差角を
ユーザーからの指示によって適宜記憶するメモリ251
を備えている。また、フーリエ変換部250は、実数部
と虚数部とからベクトルの実効値(もしくは振幅値)を
算出し、これに上記位相差角を持たせてベクトル表示部
270に表示する。
【0026】ところで、ベクトル表示部270での表示
を例えば4回/秒単位で更新するような場合、表示のち
らつきを防止するためにデータの平均化処理が行われる
が、ベクトル表示を±180deg.で表現するにあた
って、本発明では位相差角と実効値とを別々に平均化処
理している。
【0027】まず、位相差角の平均化処理について説明
する。図3(a)に示すように、例えば位相差角が±1
80deg.のラインを挟んで+179〜−179de
g.の範囲でばらついている場合、表示値のままで平均
化処理すると0deg.に収束してしまい実体とあわな
くなる。
【0028】FFT解析で求められた実数部と虚数部と
から、実効値および位相差角を計算する際、図3(b)
のように実数部と虚数部とに分けて考えると、虚数部デ
ータは(+)〜(−)の範囲内でばらつき、実数部デー
タは(−)側の領域でばらついていることになる。
【0029】そこで、実数部と虚数部を合成する前に、
実数部データと虚数部データとにそれぞれ平均化処理を
行うと、図3(c)のように虚数部は0で実数部(=振
幅値)のみが残る。しかる後、虚数部と実数部とを合成
することにより、矛盾のない位相差角が得られる。な
お、この場合、実数部はマイナス側になるため、位相差
角は+180deg.となりユーザーが予想する位相差
角となる。
【0030】次に、実効値の平均化処理について説明す
る。本発明において、実効値(振幅値×1/√2)につ
いては、実数部と虚数部とを合成した後のデータ(表示
値)で平均化処理を行う。これは、次の理由による。
【0031】FFT解析データがばらつく場合でも、図
4(a)に示すように実効値(ベクトル長さL)は変わ
らない。そのため、理論的には平均化処理後の実効値も
変化しないはずである。しかしながら、実数部と虚数部
の関係は、図4(b)に示すように虚数部が最大のとき
実数部は最小値(L’)、虚数部が0のとき実数部は最
大値(L)という関係になっており、ばらつきの範囲内
では実効値(振幅値)の長さは一定となる。
【0032】ここで、上記位相角と同様に実数部と虚数
部とで別々に平均化処理すると、虚数部は0、実数部は
LとL’の平均値となるため、実効値が実際の長さLよ
りも小さく表示されることになり矛盾が生ずることにな
る。
【0033】特に、高次数の歪み波の場合、位相差角の
変動がきわめて激しいことがあるため、上記の矛盾がよ
り顕著に現れる。そのため、本発明では、実効値につい
ては位相差角と同様に実数部と虚数部とを別々に平均化
処理することなく、単純に表示値に1/√2を乗じて平
均化処理するようにしている。
【0034】次に、図5のフローチャートに基づいて本
発明の動作について説明する。まず、ステップST1
で、制御部234により外部同期信号(この例では回転
計による回転パルス)の分周比が設定される。そして、
ステップST2で分周後の周波数が測定され、ステップ
ST3でその測定結果からPLLレンジが設定され、サ
ンプリング周波数が決定される。
【0035】ステップST4で電圧/電流波形がサンプ
リングされ、ステップST5でFFT処理により基本波
のデータが算出される。ステップST6でユーザーに対
して平均化処理の要否判断が求められる。
【0036】平均化処理が不要な場合には、ステップS
T7aでFFT解析データの実数部と虚数部との合成値
から実効値と位相差角とがそれぞれ算出された後、ステ
ップST8に移行する。これに対して、平均化処理が必
要な場合には、ステップST7bで実効値については実
数部と虚数部の合成値から平均値が求められ、位相差角
については実数部の平均値と虚数部の平均値との合成値
から位相差角が求められた後、ステップST8に移行す
る。
【0037】ステップST8ではユーザーに対して、ス
テップST7aもしくはステップST7bで算出された
位相差角θをメモリ251に記憶するかの判断が求めら
れる。ボタン操作などにより、記憶要の指示が出される
とステップST8aで、その位相差角θがメモリ251
に記憶される。以後の説明において、このメモリに記憶
された位相差角を補正位相差角θ0とする。補正位相差
角θ0の記憶個数については特に制限はない。
【0038】次に、ステップST9において、ベクトル
表示部270に実効値と位相差角θとをベクトル表示す
るにあたって、ユーザーに対して外部同期信号と電圧U
(もしくは電流I)のいずれかを基準として表示するか
の表示基準項目の判断が求められる。
【0039】その表示基準項目として、外部同期信号が
選択された場合(第1表示モード時)には、ステップS
T10aが実行され、分周された外部同期信号を基準
(0deg.)として、電圧U(もしくは電流I)の基
本波の実効値が位相差角θをもって表示される。
【0040】これに対して、表示基準項目に電圧U(も
しくは電流I)が選択された場合(第2表示モード時)
には、ステップST10bで外部同期信号表示用のライ
ンLが用意され、ステップST10cで電圧U(もしく
は電流I)の実効値を基準(0deg.)として、外部
同期信号に対応したラインLが位相差角θをもって表示
される。
【0041】次に、ステップST11で同期モータMの
トルク測定データをベクトル表示に反映させるかの判断
がユーザに求められ、NOの場合にはステップST12
aでベクトル表示を固定としたままステップST2に戻
り、YESの場合にはステップST12bでベクトルラ
インの長さをトルク値に対応した長さで描画したうえで
ステップST2に戻る。
【0042】そして、再び電圧/電流波形がサンプリン
グされ、その基本波についての実効値と、外部同期信号
に対する位相差角θが求められるのであるが、同期モー
タMの負荷Lを変えたような場合には、その負荷変動に
起因する位相差角θの変化量をベクトル表示することも
できる。
【0043】例えば、前回の測定時に上記ステップST
8でメモリ251に記憶させた補正位相差角θ0が無負
荷時のもので、今回の測定で得られた位相差角θが有負
荷時のものであるとして、ユーザーよりその変化量を表
示させる指示があった場合には、ステップST10aお
よびステップST10cのいずれの表示モードにおいて
も、メモリ251から補正位相差角θ0を読み出して、
今回測定された位相差角θから補正位相差角θ0を差し
引いて、その変化量Δθをベクトル表示する。
【0044】その場合、第1表示モードでの変化量Δθ
は(θ−θ0)で、第2表示モードでの変化量Δθは
(θ0−θ)となる。なお、この変化量Δθのベトクル
を表示するにあたっては、それが補正後のものであるこ
とを識別するため、例えば表示色や模様などを変えるこ
とが好ましい。
【0045】図6にステップ10aでの第1表示モー
ド、すなわち外部同期信号側を0deg.基準として、
例えば電圧Uの実効値に位相差角θを持たせて表示した
場合の各例を示す。
【0046】図6(a)はもっともシンプルな表示例で
あり、図6(b)は0deg.基準に外部同期信号表示
用のラインLを表示した場合の表示例である。図6
(c)は外部同期信号表示用のラインLをトルク値に対
応した長さで表示した場合の例で、図6(d)は三相の
各電圧U1,U2,U3の実効値を同時に表示した例で
ある。
【0047】図7にステップ10cでの第2表示モー
ド、すなわち外部同期信号以外の例えば電圧Uの実効値
を0deg.基準として外部同期信号表示用のラインL
に位相差角θを持たせて表示した場合の各例を示す。
【0048】図7(a)はもっともシンプルな表示例
で、図7(b)は外部同期信号表示用のラインLをトル
ク値に対応した長さで表示した場合の例である。図7
(c)は三相の各電圧U1,U2,U3の実効値と外部
同期信号表示用のラインLを同時に表示した例である。
【0049】このベクトル表示において、電圧は同期モ
ータMの固定子巻線に相当し、外部同期信号が同期モー
タMの回転子磁極に相当するため、その位相差角を視覚
的に把握することができる。したがって、同期モータM
を高効率に制御するうえで有用なデータが得られる。
【0050】また、例えば無負荷時の位相差角を補正位
相差角θ0としてメモリに記憶させておき、有負荷時に
おける位相差角θから無負荷時の補正位相差角θ0を差
し引くことにより、負荷変動に伴なう位相の変化量Δθ
も容易に把握することができる。
【0051】その場合、モータにトルクがかかると、回
転子が固定子に対してより遅れるため、表示モードとし
ては、電圧Uの実効値ラインを0deg.基準として、
外部同期信号側のラインLに位相差角を持たせて表示す
る第2表示モードの方が、その遅れ現象をユーザに理解
されやすいので好ましいと言える。
【0052】以上、本発明を上記実施形態により説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、入力信号は電流であってもよい。また、基本波のみ
ならず、2次以上の高調波についても同様にベクトル表
示することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
負荷に応じて変化する同期モータの固定子巻線と回転子
磁極との間に生ずる位相差角を、その同期モータに供給
される電圧(もしくは電流)と、同期モータから得られ
る外部同期信号とから求めて表示するにあたって、表示
部に複素ベクトル平面を設定し、外部同期信号もしくは
電圧基本波のいずれか一方を実軸基準ラインに設定し、
いずれか他方を位相差角でベクトル表示するようにした
ことにより、同期モータの固定子巻線と回転子磁極との
間の位相関係を視覚的に容易に把握することができる。
したがって、同期モータMを高効率に制御するうえで有
用なデータが得られる。
【0054】また、例えば無負荷時の位相差角を補正位
相差角としてメモリに記憶させておき、有負荷時におけ
る位相差角から無負荷時の補正位相差角を差し引くこと
により、負荷変動に起因する位相ずれ(変化量)をも視
覚的に容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による同期モータの測定系を示した模式
図。
【図2】本発明の電力計に組み込まれるFFTアナライ
ザの回路構成図。
【図3】本発明で行う位相角の平均化処理を説明するた
めの説明図。
【図4】本発明で行う実効値の平均化処理を説明するた
めの説明図。
【図5】本発明の動作説明用のフローチャート。
【図6】本発明の第1表示モードによるベクトル表示例
を示した図。
【図7】本発明の第2表示モードによるベクトル表示例
を示した図。
【図8】従来の同期モータの測定系を示した模式図。
【図9】同期モータの無負荷時と有負荷時の位相ずれ関
係を示した波形図。
【符号の説明】
1 FFTアナライザ 2 電力計 3 回転計 4 トルク表示部 100 電力計 200 FFTアナライザ 210 A/D変換部 211,212 ローパスフィルタ 213,214 A/Dコンバータ 230 PLL制御部 231 波形整形回路 232 分周回路 233 PLL回路 234 制御部 250 フーリエ変換部 251 メモリ 270 ベクトル表示部 P 三相電源 M 同期モータ L 負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春原 秀彦 長野県上田市大字小泉字桜町81 日置電機 株式会社内 (72)発明者 半田 信久 長野県上田市大字小泉字桜町81 日置電機 株式会社内 (72)発明者 久保田 訓久 長野県上田市大字小泉字桜町81 日置電機 株式会社内 (72)発明者 新 博文 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 岸田 真 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山本 恵一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 篠木 弘明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2G016 BA01 BB10 BD06 2G030 AA01 AD08 AG07 5H560 BB04 DA13 DB06 DC01 DC12 DC13 TT11 XA06 XA13 5H575 BB07 DD03 DD06 EE09 GG06 KK08 LL30 LL42 MM09 MM11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期モータに与えられる交流電源(電圧
    および/または電流)をディジタルデータに変換するA
    /D変換部と、上記同期モータの回転に同期した外部同
    期信号が入力される外部同期信号入力部と、上記A/D
    変換部から出力される上記交流電源のディジタルデータ
    をフーリエ変換するフーリエ変換部を有する制御手段
    と、メモリおよび表示部とを含み、上記フーリエ変換に
    より上記交流電源の基本波を得るとともに、上記外部同
    期信号と上記基本波との位相差角θaを求めて、その位
    相差角θaを上記表示部に表示するにあたって、 上記制御手段は、上記表示部に複素ベクトル平面を設定
    し、上記外部同期信号もしくは上記基本波のいずれか一
    方を実軸基準ラインに設定し、いずれか他方を上記位相
    差角θaでベクトル表示することを特徴とする同期モー
    タの位相差角表示装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記外部同期信号を実
    軸基準ラインに設定し、上記基本波の実効値を上記位相
    差角θaでベクトル表示する第1表示モードと、上記基
    本波の実効値を実軸基準ラインに設定し、上記外部同期
    信号を上記位相差角θaでベクトル表示する第2表示モ
    ードとを備えている請求項1に記載の同期モータの位相
    差角表示装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、2つの異なる任意の時
    点における上記外部同期信号と上記基本波とにより求め
    られた2つの位相差角θa,θaから、変化量(θ
    −θa)を算出し、その変化量をベクトル表示す
    る請求項1またはに記載の同期モータの位相差角表示装
    置。
  4. 【請求項4】 上記同期モータのトルクを検出するトル
    ク検出手段をさらに備え、上記制御手段は、上記同期モ
    ータのトルク値に応じて上記ベクトル表示を変化させる
    請求項1,2または3に記載の同期モータの位相差角表
    示装置。
  5. 【請求項5】 上記ベクトル表示を位相±180゜で表
    すとともに、その表示を更新する場合、位相差角につい
    ては、FFT解析データで求められた実数部と虚数部と
    を別々に平均化した後に合成し、実効値については、上
    記実数部と上記虚数部を合成して得られる振幅値に1/
    √2を乗じて求める請求項1ないし4いずれか1項に記
    載の同期モータの位相差角表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5に記載の同期モータの
    位相差角表示装置を備えた電力計。
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