JP2012112358A - 封入剤注入装置及び中空エンジンバルブの製造方法 - Google Patents

封入剤注入装置及び中空エンジンバルブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半製品バルブに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の封入剤を注入する。
【解決手段】内部空間h1と外部とを連通させる開口部h2が形成された半製品バルブHに対して、開口部h2から内部空間h1に封入剤Naを注入する封入剤注入装置A1であって、上流弁32と下流弁33と第一圧力差形成部4と第二圧力差形成部5とを制御する制御部8を備え、制御部8は、計量容体31を貯留部1に連通させると共に注入ノズル2から遮断して、第一の圧力差により貯留部1に貯留された封入剤Naを計量容体31に充填する一方、計量容体31を注入ノズル2に連通させると共に貯留部1から遮断して、第二の圧力差により計量容体31に充填された封入剤Naを半製品バルブHの内部空間h1に注入することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブの製造に用いられる封入剤注入装置及び中空エンジンバルブの製造方法に関するものである。
近年、各種エンジンのエンジンバルブとして、内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブが用いられている。このような中空エンジンバルブは、例えば、封入剤として熱伝導性の優れたナトリウムを用いることで、冷却性能を向上させている。
従来、この種の中空エンジンバルブの製造においては、封入剤を封入する内部空間と該内部空間と外部とを連通させる開口部とが形成された半製品バルブに対して、封入剤を注入している。
例えば、下記特許文献1においては、溶融されたナトリウムを収容する容器と、ナトリウムを加熱可能な加熱手段と、容器に収容されたナトリウムを加圧可能なガス供給手段とを備えた封入剤注入装置が記載されている。この封入剤注入装置は、溶融したナトリウムを不活性ガスで加圧することで、半製品バルブの開口部から内部空間に封入剤を注入している。
特許第2670529号公報
しかしながら、従来の技術においては、封入剤の注入量をどのように制御しているのかが不明であり、封入剤の注入量を正確に管理することができず、規定された封入量の封入剤が注入されなかったり、封入剤が半製品バルブの開口部から横溢したりする問題があった。
さらに、半製品バルブ1個当たりに対する注入時間が比較的に長くなることから、大量生産に対応することができないという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、半製品バルブに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の封入剤を注入することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る封入剤注入装置は、内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブの製造に用いられ、前記内部空間と外部とを連通させる開口部が形成された半製品バルブに対して、前記開口部から前記内部空間に前記封入剤を注入する封入剤注入装置であって、前記封入剤を貯留する貯留部と、前記半製品バルブの開口部に挿入可能であると共に前記前記半製品バルブの内部空間に前記封入剤を注入可能な注入ノズルと、前記半製品バルブの封入量に対応した容積を有し、前記貯留部に上流流路を介して接続されると共に前記注入ノズルに下流流路を介して接続された計量容体、前記上流流路に設けられ、前記上流流路を連通及び遮断可能な上流弁、及び前記下流流路に設けられ、前記下流流路を連通及び遮断可能な下流弁を有する計量ユニットと、前記計量容体の容体内圧に対して前記貯留部の内部圧力が大となる第一の圧力差を形成可能な第一圧力差形成部と、前記容体内圧に対して前記半製品バルブの内部空間の圧力が小となる第二の圧力差を形成可能な第二圧力差形成部と、前記上流弁と前記下流弁と前記第一圧力差形成部と第二圧力差形成部とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記計量容体を前記貯留部に連通させると共に前記注入ノズルから遮断して、前記第一の圧力差により前記貯留部に貯留された封入剤を前記計量容体に充填する一方、前記計量容体を前記注入ノズルに連通させると共に前記貯留部から遮断して、前記第二の圧力差により前記計量容体に充填された前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入する制御部とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、計量容体が半製品バルブの封入量に対応した容積を有するので、封入剤が計量容体に充填されると、半製品バルブの封入量が計量される。つまり、この計量容体に対して第一の圧力差で封入剤を充填することで、迅速に封入剤の正確な計量が完了する。さらに、半製品バルブの内部空間に対して第二の圧力差で封入剤を注入することで、迅速に封入剤の注入が完了する。従って、半製品バルブに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の封入剤を注入することができる。
よって、半製品バルブの内部空間に対して封入剤が注入されなかったり、半製品バルブの開口部から封入剤が横溢したりすることがなく、中空エンジンバルブの品質を安定させることができると共に封入剤の横溢に伴う無駄を無くしてコスト上昇を抑えることができる。また、封入剤を短時間で注入可能なので、中空エンジンバルブの生産性を向上させて、大量生産に対応することができる。
また、前記計量ユニットが複数設けられ、前記複数の計量ユニットは、それぞれの前記計量容体の容積が互いに相違することを特徴とする。
この構成によれば、複数の計量ユニットの計量容体の容積が互いに相違するので、封入量が異なる半製品バルブに対応して、封入剤を正確に注入することができる。
また、前記計量ユニットが、互いに前記封入量が相違する複数の半製品バルブに対応して複数設けられ、前記複数の計量ユニットは、前記制御部は、外部から入力された前記半製品バルブの識別情報に基づいて、識別した半製品バルブに対応した前記計量ユニットを選択して前記封入剤の注入に用いることを特徴とする。
この構成によれば、制御部が、半製品バルブの識別情報に基づいて、その半製品バルブに対応して設けられた計量ユニットを選択して、半製品バルブの内部空間に封入剤を注入させるので、封入量が異なる半製品バルブに自動的に対応して、封入剤を注入することができる。
また、前記複数の計量ユニットは、前記貯留部と前記注入ノズルとのうち少なく一方に並列的に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記複数の計量ユニットが貯留部と注入ノズルとのうち少なく一方に並列的に接続されているので、計量ユニットを複数設けた場合に、装置構成を簡素にすることができる。
また、前記計量ユニットは、前記計量容体から前記下流弁までの間に設けられ、前記計量容体の残圧を前記計量容体の外部に逃がすエスケープ流路と、前記エスケープ流路を連通及び遮断可能なエスケープ流路開閉弁とを備え、前記制御部は、エスケープ流路開閉弁を制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する場合に前記エスケープ流路を連通させる一方、前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入する場合に前記エスケープ流路を遮断することを特徴とする。
この構成によれば、封入剤を計量容体に充填する場合にエスケープ流路を連通させるので、封入剤を計量容体に円滑に充填することができる。また、封入剤を半製品バルブの内部空間に注入する場合にエスケープ流路を遮断するので、第二の圧力差を確実に形成することができる。
また、前記エスケープ流路に流入した前記封入剤を前記貯留部に戻す封入剤リターン部を有することを特徴とする。
この構成によれば、エスケープ流路に流入した封入剤を貯留部に戻す封入剤リターン部を有するので、エスケープ流路に流入した封入剤が廃棄されない。これにより、封入剤の使用に無駄が生じることを阻止することができる。
また、前記第一圧力差形成部は、前記貯留部に不活性ガスを供給して、前記第一の圧力差を形成することを特徴とする。
この構成によれば、第一圧力差形成部が貯留部に不活性ガスを供給して第一の圧力差を形成するので、貯留部に貯留された封入剤の劣化や反応を阻止することができる。
また、前記第二圧力差形成部は、前記計量容体に不活性ガスを供給して、前記第二の圧力差を形成することを特徴とする。
この構成によれば、第二圧力差形成部が計量容体に不活性ガスを供給して第二の圧力差を形成するので、計量容体に充填された封入剤及び半製品バルブに注入される封入剤の劣化や反応を阻止することができる。
また、前記半製品バルブを載置する載置台と、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に昇降させて、前記半製品バルブの開口部に前記注入ノズルを挿脱する昇降部とを有する昇降ユニットを備え、前記制御部は、前記昇降ユニットを制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する前に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に上昇させる一方、前記封入剤を前記計量容体に充填した後に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に下降させることを特徴とする。
この構成によれば、注入ノズルを半製品バルブの開口部に確実に挿入することができると共に、充填剤の注入中に注入ノズルが半製品バルブの開口部から離脱することを防止することができる。
また、前記注入ノズルの周囲に設けられ、内部に不活性ガスが供給されると共に前記半製品バルブを相対的に導入可能なスカート部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、内部に不活性ガスが供給されるスカート部を備えるので、不活性ガス雰囲気下において、半製品バルブの内部空間に封入剤を注入することができる。
また、前記注入ノズルと共に前記半製品バルブの開口部に脱挿されると共に不活性ガスを吐出可能な不活性ガス吐出部と、前記不活性ガス吐出部に前記不活性ガスを供給可能な不活性ガス供給流路と、前記不活性ガス供給流路を連通及び遮断可能な不活性ガス供給流路開閉弁とを備え、前記制御部は、前記不活性ガス供給流路開閉弁を制御して、前記封入剤を前記半製品バルブに注入する前に前記不活性ガス供給流路を連通させる一方、前記封入剤を前記半製品バルブに注入した後に前記不活性ガス供給流路を遮断することを特徴とする。
この構成によれば、封入剤を半製品バルブに注入する前に不活性ガス供給流路を連通させるので、半製品バルブの内部空間に不活性ガスを供給して製品バルブの内部空間に注入される封入剤の劣化や反応を阻止することができる。
また、封入剤を半製品バルブに注入した後に不活性ガス供給流路を遮断するので、不活性ガスを節約することができる。
また、前記開口部を封止する封止部と、前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間に接続され、前記封止部により前記開口部を封止した前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成可能な減圧流路と、前記減圧流路を連通及び遮断可能な減圧流路開閉弁と、前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間を連通及び遮断可能なノズル上流弁とを備え、前記制御部は、前記減圧流路開閉弁及び前記ノズル上流弁と前記封止部とを制御して、前記封入剤を前記半製品バルブに注入する前に前記封止部によって前記半製品バルブの開口部を封止し、かつ、前記減圧流路と前記注入ノズルとを連通させて前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成することを特徴とする。
この構成によれば、半製品バルブの内部空間を減圧して第二の圧力差を形成可能な減圧流路を備えるので、計量容体に充填された封入剤が半製品バルブに負圧吸引される。これにより、計量容器を加圧して第二の圧力差を形成する場合に比べて装置構成を簡素にすることができる。
さらに、本発明に係る封入剤注入装置は、内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブの製造に用いられ、前記内部空間と外部とを連通させる開口部が形成された半製品バルブに対して、前記開口部から前記内部空間に前記封入剤を注入する封入剤注入装置であって、前記封入剤を貯留する貯留部と、前記半製品バルブの開口部に挿入可能であると共に前記前記半製品バルブの内部空間に前記封入剤を注入可能な注入ノズルと、前記半製品バルブの封入量に対応した容積を有し、前記貯留部に上流流路を介して接続されると共に前記注入ノズルに下流流路を介して接続された計量容体、前記上流流路に設けられ、前記上流流路を連通及び遮断可能な上流弁、及び前記下流流路に設けられ、前記下流流路を連通及び遮断可能な下流弁を有する計量ユニットと、前記計量容体の容体内圧に対して前記貯留部の内部圧力が大となる第一の圧力差を形成可能な第一圧力差形成部と、前記容体内圧に対して前記半製品バルブの内部空間の圧力が小となる第二の圧力差を形成可能な減圧注入部と、前記上流弁と前記下流弁と前記第一圧力差形成部と減圧注入部とを制御する制御部と、前記開口部を封止する封止部と、を備え、前記制御部は、前記計量容体を前記貯留部に連通させると共に前記注入ノズルから遮断して、前記第一の圧力差により前記貯留部に貯留された封入剤を前記計量容体に充填する一方、前記計量容体を前記注入ノズルに連通させると共に前記貯留部から遮断して、前記第二の圧力差により前記計量容体に充填された前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入する構成とされ、、前記減圧注入部は、前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間に接続され、前記封止部により前記開口部を封止した前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成可能な減圧流路と、前記減圧流路を連通及び遮断可能な減圧流路開閉弁と、前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間を連通及び遮断可能なノズル上流弁とを備え、前記制御部は、前記減圧流路開閉弁及び前記ノズル上流弁と前記封止部とを制御して、前記封入剤を前記半製品バルブに注入する前に前記封止部によって前記半製品バルブの開口部を封止し、かつ、前記減圧流路と前記注入ノズルとを連通させて前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成することを特徴とする。
また、前記計量ユニットが複数設けられ、前記複数の計量ユニットは、それぞれの前記計量容体の容積が互いに相違することを特徴とする。
この構成によれば、複数の計量ユニットの計量容体の容積が互いに相違するので、封入量が異なる半製品バルブに対応して、封入剤を正確に注入することができる。
また、前記計量ユニットが、互いに前記封入量が相違する複数の半製品バルブに対応して複数設けられ、前記制御部は、外部から入力された前記半製品バルブの識別情報に基づいて、識別した半製品バルブに対応した前記計量ユニットを選択して前記封入剤の注入に用いることを特徴とする。
この構成によれば、制御部が、半製品バルブの識別情報に基づいて、その半製品バルブに対応して設けられた計量ユニットを選択して、半製品バルブの内部空間に封入剤を注入させるので、封入量が異なる半製品バルブに自動的に対応して、封入剤を注入することができる。
また、前記複数の計量ユニットは、前記貯留部と前記注入ノズルとのうち少なくとも一方に並列的に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記複数の計量ユニットが貯留部と注入ノズルとのうち少なく一方に並列的に接続されているので、計量ユニットを複数設けた場合に、装置構成を簡素にすることができる。
また、前記第一圧力差形成部は、前記貯留部に不活性ガスを供給して、前記第一の圧力差を形成することを特徴とする。
この構成によれば、第一圧力差形成部が貯留部に不活性ガスを供給して第一の圧力差を形成するので、貯留部に貯留された封入剤の劣化や反応を阻止することができる。
また、前記半製品バルブを載置する載置台と、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に昇降させて、前記半製品バルブの開口部に前記注入ノズルを挿脱する昇降部とを有する昇降ユニットを備え、前記制御部は、前記昇降ユニットを制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する前に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に上昇させる一方、前記封入剤を前記計量容体に充填した後に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に下降させることを特徴とする。
この構成によれば、注入ノズルを半製品バルブの開口部に確実に挿入することができると共に、充填剤の注入中に注入ノズルが半製品バルブの開口部から離脱することを防止することができる。
また、前記注入ノズルの周囲に設けられ、内部に不活性ガスが供給されると共に前記半製品バルブを相対的に導入可能なスカート部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、内部に不活性ガスが供給されるスカート部を備えるので、不活性ガス雰囲気下において、半製品バルブの内部空間に封入剤を注入することができる。
また、本発明に係る中空エンジンバルブの製造方法は、上記の封入剤注入装置を用いたことを特徴とする。
この構成によれば、半製品バルブに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の封入剤を注入することができる。
本発明に係る封入剤注入装置及び中空エンジンバルブの製造方法によれば、半製品バルブに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の封入剤を注入することができる。
本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の概略構成図である。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1において、溶融Naを注入する際の制御部8のバルブ操作を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の動作説明図であって、初期状態を示している。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の動作説明図であって、溶融Na充填工程を示している。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の動作説明図であって、半製品バルブセット工程を示している。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の動作説明図であって、溶融Na注入工程を示している。 本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の動作説明図であって、終了状態を示している。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の概略構成図である。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2において、溶融Naを注入する際の制御部8のバルブ操作を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の動作説明図であって、初期状態を示している。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の動作説明図であって、溶融Na充填工程を示している。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の動作説明図であって、半製品バルブセット工程を示している。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の動作説明図であって、溶融Na注入工程を示している。 本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の動作説明図であって、終了状態を示している。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の概略構成図である。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3において、溶融Naを注入する際の制御部8のバルブ操作を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の動作説明図であって、初期状態を示している。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の動作説明図であって、溶融Na充填工程を示している。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の動作説明図であって、半製品バルブセット工程を示している。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の動作説明図であって、溶融Na注入工程を示している。 本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の動作説明図であって、終了状態を示している。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
「第一実施形態」
図1は、本発明の第一実施形態に係る封入剤注入装置A1の概略構成図である。
図1に示すように、封入剤注入装置A1は、内部空間h1にナトリウム(封入剤)が封入された中空エンジンバルブV(図2参照)の製造に用いられている。この封入剤注入装置A1は、内部空間h1と外部とを連通させる開口部h2が形成された半製品バルブHに対して、開口部h2から内部空間h1に溶融したナトリウム(以下、「溶融Na」という。)を注入するものである。なお、注入後、開口部h2が封止されることで、中空エンジンバルブVが完成する。
図1に示すように、封入剤注入装置A1は、加熱手段を有し(図1には図示せず)、溶融Naを貯留する溶融ホッパ(貯留部)1と、半製品バルブHの開口部h2に対し溶融Naを吐出可能な注入ノズル2と、複数の計量ユニット3(3A〜3C)と、溶融ホッパ1の溶融Naを加圧可能な加圧充填部(第一圧力差形成部)4と、各計量ユニット3の溶融Naを加圧可能な加圧注入部(第二圧力差形成部)5と、注入ノズル2に対して半製品バルブHを昇降させる昇降ユニット6と、注入環境を不活性ガス雰囲気にする不活性ガス供給部7と、後述する複数の電磁弁を制御する制御部8と、を備えている。
注入ノズル2は、計量ユニット3(3A〜3C)を介して、溶融ホッパ1に接続されている。この注入ノズル2は、半製品バルブHの開口部h2に挿入可能な太さを有している。注入ノズル2は、その下端に注入口が開口しており、注入ノズル2に対して半製品バルブHを上昇させた場合において、注入口が半製品バルブHの内部空間h1の底側まで届くようになっている。
この注入ノズル2の上端側の周囲には、注入ノズル2に対して半製品バルブHを上昇させた場合に、半製品バルブHの開口部h2側を囲繞可能なスカート部2Sが設けられている。
複数の計量ユニット3(3A〜3C)は、それぞれ計量チューブ31(計量容体)と、上流弁32と、下流弁33とを有している。
計量チューブ31は、半製品バルブHに規定された封入量に対応した容積を有し、管材等からなる上流流路31aを介して溶融ホッパ1に接続されていると共に、管材等からなる下流流路31bを介して注入ノズル2に接続されている。
上流弁32は、上流流路31aに配設されており、開状態で上流流路31aを連通させ、閉状態で上流流路31aを遮断する。
下流弁33は、下流流路31bに配設されており、開状態で下流流路31bを連通させ、閉状態で下流流路31bを遮断する。
封入剤注入装置A1は、ここではこのような計量ユニット3を三つ有している例を示す。なお、製造する中空エンジンバルブVの種類に応じて計量ユニット3の数を増減させて種々の生産に対応可能とすることは言うまでもない。
三つの計量ユニット3A〜3Cは、互いに封入量が相違する三種類の半製品バルブHA〜HCに対応しており、それぞれの計量チューブ31A〜31Cの容積が半製品バルブHA〜HCに規定された封入量と同量になっている。なお、半製品バルブHのおおよその容積は、0.5〜0.75ccである。
なお、以下の説明においては、計量チューブ31、上流弁32、下流弁33が、計量ユニット3A〜3Cのうちいずれのものであるかを示すために、符号(数字)の後にA〜Cを適宜付す場合がある。
これら三つの計量ユニット3A〜3Cは、並列的に接続されている。より具体的には、三つの計量ユニット3A〜3Cから溶融ホッパ1に遡って見た場合において、それぞれの上流流路31aが合流しており、また、三つの計量ユニット3A〜3Cから注入ノズル2に下った場合において、それぞれの下流流路31bが合流している。
三つの計量ユニット3A〜3Cは、それぞれ、エスケープ流路35を備えている。なお、図1においては、理解容易のために、計量ユニット3A,3Bにおいて、エスケープ流路35の図示を省略している。
エスケープ流路35は、管材が接続されることにより、計量チューブ31の上方と溶融ホッパ1に形成されたリターン開口部(リターン部)39とに接続されている。
このエスケープ流路35には、逆止弁36と、エスケープ流路35を連通可能及び遮断可能なエスケープ開閉弁37と、エスケープ流路35に流入した溶融Naを回収する回収タンク38とが、計量チューブ31からリターン開口部39に向けて、上記の順に直列的に連結されている。
回収タンク38は、溶融Naが一定量以上に達すると、エスケープ流路35を介して、溶融ホッパ1に溶融Naを送り出す。なお、この回収タンク38にNaの回収を容易にするため、Naを溶融状態に維持するための加熱手段を配設しておくことが望ましい。
加圧充填部4は、高圧の不活性ガスGが充填されたガスボンベ4aと、溶融ホッパ1に接続された圧力設定弁4bと、これらガスボンベ4aと圧力設定弁4bとを接続する管材とを有している。
この加圧充填部4は、圧力設定弁4bによって設定された圧力で、溶融ホッパ1の内部を常時加圧している。
加圧注入部5は、ガスボンベ5aと、安全弁5bと、加圧注入開閉弁5cと、逆止弁5dとが、この順番で、管材等で直列に接続されて構成されている。この加圧注入部5は、不活性ガスGの流れにおける下流側が、計量ユニット3A〜3Cの上流流路31aに接続されている。具体的には、計量チューブ31A〜31Cと上流弁32A〜32Cとの間にそれぞれ接続されている。
昇降ユニット6は、複数の載置台61と、エアダンパ62と、駆動ガス供給流路63とを備えている。
複数の載置台61は、それぞれ半製品バルブHCが載置されており、製造ライン上に並べられている。これら複数の載置台61は、不図示の送り機構により、注入ノズル2の直下を一方向に間欠的に送られるようになっている。
エアダンパ(昇降部)62は、載置台61ごとに配設されており、載置台61が注入ノズル2の直下に位置した際に、注入ノズル2に対して載置台61を上昇させて、載置台61に載置された半製品バルブH(HA〜HC)の開口部h2に、注入ノズル2を挿入する。また、載置台61を上昇させた後に、載置台61に載置された半製品バルブH(HA〜HC)を下降させて、半製品バルブH(HA〜HC)の開口部h2から注入ノズル2を離脱させる。
駆動ガス供給流路63は、駆動ガス供給源(不図示)に接続されると共にエアダンパ62の配列に沿って延びる配管によって構成されており、昇降動作のための駆動ガスを各エアダンパ62に供給する。この駆動ガス供給流路63には、それぞれエアダンパ62と対をなす駆動ガス三方弁64が複数配設されている。
駆動ガス三方弁64は、エアダンパ62を、駆動ガス供給流路63又は外部に連通させるか、あるいは双方と遮断する。
すなわち、駆動ガス三方弁64が、駆動ガス供給流路63とエアダンパ62とを連通させると、そのエアダンパ62に駆動ガスが供給されると共に、エアダンパ62と外部とを連通させると、エアダンパ62の駆動ガスを外部に排出する。
不活性ガス供給部7は、不活性ガス供給源71と、常時供給ガス流路72と、注入ガス供給流路(不活性ガス供給流路)73を備えている。
常時供給ガス流路72は、上述したスカート部2Sと不活性ガス供給源71との間に延びる配管によって構成されており、スカート部2Sと不活性ガス供給源71とを接続している。この常時供給ガス流路72は、不活性ガスGを常時スカート部2S内に供給して、スカート部2Sの内部空間を不活性ガス雰囲気にする。
不活性ガス供給流路73は、ガスノズル(不活性ガス吐出部)74と、ガスノズル74と不活性ガス供給源71とを接続する配管によって構成されている。
この不活性ガス供給流路73には、不活性ガス供給流路73を連通及び遮断可能なガス供給開閉弁(不活性ガス供給流路開閉弁)75が配設されている。
ガスノズル74は、注入ノズル2に隣接して配設されて、注入ノズル2と共に半製品バルブH(HA〜HC)の開口部h2に挿脱される。
制御部8は、制御装置81と、PLC(Programmable logic controller)82とを備えている。
制御装置81は、生産開始時のデータ入力等によりバルブ識別情報Sが制御部8に入力されると、不図示のメモリを参照して、生産計画データ、半製品バルブH(HA〜HC)の寸法、容積等のデータ等を読み出して、各電磁弁の開閉指令D(開閉順序指令及び開閉時間指令)を生成し、開閉指令DをPLC82に出力する。
PLC82は、制御装置81から入力された開閉指令Dに基づいて、各電磁弁(加圧注入開閉弁5c、上流弁32、下流弁33、エスケープ開閉弁37、駆動ガス三方弁64、ガス供給開閉弁75)の開閉順序と開閉時間とを制御する。なお、開閉指令Dにおいては、予め求めた計量チューブ31が溶融Naで満たされるまでの時間に基づいて、バルブ開閉の順序、開閉時間、タイミングを設定している。
次に、上述した構成からなる封入剤注入装置A1の動作の一例について主に図2から図7を用いて説明する。初期状態においては、図2及び図3に示すように、各電磁弁は、全て閉状態となっている。なお、図において示した弁のうち、白抜きで示したものは開状態を意味しており、色付きで示したものは閉状態を意味している。
まず最初に、図3に示すように、データ入力によりバルブ識別情報Sが制御部8に入力されると、制御装置81は各電磁弁の開閉指令Dを生成し、開閉指令DをPLC82に出力する。
次に、PLC82は、入力された開閉指令Dに基づいて各電磁弁の開閉順序を制御する。以下の説明においては、半製品バルブHCに溶融Naを注入する場合(バルブ識別情報Sが半製品バルブHCに係るものである場合)について説明する。
なお、スカート部2Sの内部に、不活性ガス供給源71から不活性ガスGが常時供給されることでスカート部2Sの内部は不活性ガス雰囲気になっている。
始めに、PLC82は溶融Naを計量チューブ31に充填する(溶融Na充填工程)。
具体的には、図2及び図4に示すように、PLC82は、上流弁32Cとエスケープ開閉弁37とを開状態にする。そうすると、計量ユニット3Cの上流流路31aが連通し、エスケープ流路35が連通する。この状態においては、加圧充填部4が溶融ホッパ1の内部を常時加圧していることで、溶融ホッパ1に貯留された溶融Naが上流流路31aを介して計量チューブ31Cに充填される。この際、計量チューブ31Cの内部には、前回注入時の不活性ガスGが残存しているが、この残存した不活性ガスGがエスケープ流路35に流出することで溶融Naが充填される。
PLC82は、一定時間経過後に上流弁32Cとエスケープ開閉弁37とを閉状態にして溶融Naの充填を終える。
次に、図2及び図5に示すように、PLC82は、注入ノズル2の直下に位置する載置台61に対となったエアダンパ62と、駆動ガス供給流路63とを連通させる。そうすると、載置台61のエアダンパ62に駆動ガスが供給されて半製品バルブHCが上昇し、半製品バルブHCの開口部h2に注入ノズル2及びガスノズル74が挿入される。そして、載置台61が上昇しきると、注入ノズル2の先端が半製品バルブHCの内部空間の底部近傍まで達する。
なお、この上昇動作は、計量チューブ31Cに対する溶融Naの充填と同時に行ってもよい。
さらに、上記の上昇動作と同時に、ガス供給開閉弁75を開状態にすることにより、不活性ガス供給流路73を連通させてガスノズル74から不活性ガスGを吐出させる。このガスノズル74を半製品バルブHCの内部で不活性ガスGを吐出することで、半製品バルブHCの内部空間h1の空気が不活性ガスGに置換される。
次に、PLC82は、半製品バルブHに溶融Naを注入する(溶融Na注入工程)。
具体的には、図2及び図6に示すように、PLC82は、加圧注入開閉弁5cと下流弁33Cとを開状態にする。このとき、上流弁32C及びエスケープ開閉弁37を閉とすることにより計量ユニット3Cの上流流路31aとエスケープ流路35とをそれぞれ遮断する一方、計量ユニット3Cの下流流路31bと不活性ガス供給流路73とが連通する。この状態においては、加圧注入部5が計量チューブ31Cの内部を加圧して内圧を上昇させることで、計量チューブ31Cに充填された溶融Naが、下流流路31b及び注入ノズル2を介して、半製品バルブHCの内部空間h1に注入される。
次に、図2及び図7に示すように、PLC82は、加圧注入開閉弁5cと下流弁33Cとガス供給開閉弁75とを閉状態にする。また、駆動ガス三方弁64により、エアダンパ62と外部とを連通させてエアダンパ62の駆動ガスを排出し、半製品バルブHCを載せた載置台61を下降させる。
そして、複数の載置台61は、載置台61一台分だけ一方向に送られ、不図示の封止加工手段によって、半製品バルブHCの開口部h2が封止される(図1参照)。この際、半製品バルブHCの内部にゲッタ剤を投入しておくことで、溶融Naの液面からの酸化を防ぐことができる。
一方、封入剤注入装置A1は、注入ノズル2の直下に送られた新たな半製品バルブHCに対して、上述した各動作を繰り返して溶融Naを注入する。なお、エスケープ流路35に流入した溶融Naは、異なる半製品バルブHCへの注入の度に、不活性ガスG及び溶融Naに押圧されて溶融ホッパ1に向かって流れ、最終的にリターン開口部39を介して溶融ホッパ1に落下して、貯留された溶融Naに合流する。
なお、封入量の異なる半製品バルブHA,HBがラインを流れる場合には、それぞれ計量ユニット3A,3Bが選択されて、半製品バルブHA,HBに規定された封入量の溶融Naを注入する。
以上説明したように、本実施系形態によれば、計量チューブ31が半製品バルブHの封入量に対応した容積を有するので、溶融Naを計量チューブ31に充填すれば、半製品バルブHの封入量が計量される。つまり、この計量チューブ31に対して加圧して溶融Naを充填することで、迅速に溶融Naの正確な計量が完了する。さらに、半製品バルブHの内部空間h1に対して加圧して溶融Naを注入することで、迅速に溶融Naの注入が完了する。従って、半製品バルブHに対して、正確かつ迅速に、規定された封入量の溶融Naを注入することができる。
よって、半製品バルブHの内部空間h1に対して溶融Naが注入されなかったり、半製品バルブHの開口部h2から溶融Naが横溢したりすることがなく、中空エンジンバルブVの品質を安定させることができると共に溶融Naの横溢に伴う無駄が生じずにコスト上昇を抑えることができる。また、溶融Naを迅速に注入可能なので、中空エンジンバルブVの生産性を向上させて、大量生産に対応することができる。
また、複数の計量ユニットの計量チューブ31の容積が互いに相違するので、封入量が異なる半製品バルブH(HA〜HC)に対応して、溶融Naを注入することができる。
また、制御部8が、半製品バルブHのバルブ識別情報Sに基づいて、その半製品バルブHに対応して設けられた計量ユニット3A〜3Cを選択して、半製品バルブHの内部空間h1に溶融Naを注入させるので、封入量が異なる半製品バルブHに自動的に対応して、溶融Naを注入することができる。
また、加圧注入部5が計量チューブ31に不活性ガスGで加圧するので、計量チューブ31に充填された溶融Na及び半製品バルブHに注入される溶融Naの酸化を阻止することができる。
また、溶融Naを計量チューブ31に充填する場合にエスケープ流路35を連通させるので、溶融Naを計量チューブ31に円滑に充填するするこができる。また、溶融Naを半製品バルブHの内部空間h1に注入する場合にエスケープ流路35を遮断するので、計量チューブ31を確実に加圧することができる。
また、エスケープ流路35に流入した溶融Naを溶融ホッパ1に戻すリターン開口部39を有するので、エスケープ流路35に流入した溶融Naが廃棄されない。これにより、溶融Naの使用に無駄が生じることを阻止することができる。
また、溶融Naを計量チューブ31に充填する前に注入ノズル2に対して、載置台61に載置された半製品バルブHを相対的に上昇させるので、注入ノズル2の開口部h2に確実に挿入することができる。
また、溶融Naを計量チューブ31に充填した後に注入ノズル2に対して、載置台61に載置された半製品バルブHを相対的に下降させるので、注入中に半製品バルブHから注入ノズル2が離脱することを抑止することができる。
また、不活性ガスGが供給されるスカート部2Sを備えるので、不活性ガス雰囲気下において、半製品バルブHの内部空間h1に溶融Naを注入することができる。
また、溶融Naを半製品バルブHに注入する前に不活性ガス供給流路73を連通させるので、半製品バルブHの内部空間h1に不活性ガスGを供給して半製品バルブHの内部空間h1に注入される溶融Naの酸化を阻止することができる。
また、溶融Naを半製品バルブHに注入した後に不活性ガス供給流路73を遮断するので、不活性ガスGを節約することができる。
また、封入剤注入装置A1を用いた生産方法によれば、半製品バルブHの内部空間h1に溶融Naを短時間かつ正確に注入することができる。
なお、上述した構成においては、溶融ホッパ1に加熱手段を設けたが、加熱手段を設けることは必須ではなく、例えば、外部から溶融Naが絶えず供給・排出されたり、外部との間で溶融Naが循環したりする構成でもよい。
また、上述した構成においては、計量ユニット3を三つ設けたが、三つに限られず、単数又は複数を設けてもよい。すなわち、一の半製品バルブHに対応して単数の計量ユニット3を用いる構成にしてもよい。
また、上述した構成においては、スカート部2Sは必須でなく、不活性ガスGが充満したガス室に封入剤注入装置A1を設けてもよい。
また、上述した構成においては、制御部8に対してバルブ識別情報Sをデータ入力したが、半製品バルブHにバーコードやICタグ等を付加すると共に、これらバーコードやICタグ等に埋め込んだバルブ識別情報Sを読み取って、制御部8に入力する構成にしてもよい。
また、上述した構成においては、エスケープ流路35に流入した溶融Naを溶融ホッパ1に戻すリターン開口部39を設けたが、リターン開口部39を省略して、回収タンク38に溜めた溶融Naを人力等で溶融ホッパ1に戻してもよい。
また、上述した構成においては、昇降ユニット6の昇降装置としてエアダンパを用いる構成としたが、エア電動モータやボールねじからなる送り機構、油圧又は水圧シリンダ、カム駆動、ばねの復元力を利用した機構等を用いてもよい。また、静止した半製品バルブHに対して注入ノズル2を下降させてもよい。
また、上述した構成においては、溶融ホッパ1を加圧して計量チューブ31に溶融Naを充填すると共に及び計量チューブ31を加圧して半製品バルブHに溶融Naを注入したが、溶融Naの充填及び注入の方法は加圧に限られない。すなわち、計量チューブ31の内圧に対して溶融ホッパ1の内部圧力が大となる圧力差(第一の圧力差)を形成すれば、溶融ホッパ1の溶融Naを加圧して計量チューブ31に充填することが可能である。同様に、計量チューブ31の内圧に対して半製品バルブHの内部空間h1の圧力が小となる圧力差(第二の圧力差)を形成すれば、計量チューブ31の溶融Naを半製品バルブHに注入することが可能である。
「第二実施形態」
図8は、本発明の第二実施形態に係る封入剤注入装置A2の概略構成図である。なお、以下の説明において、上述した説明と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
上述した第一実施形態の封入剤注入装置A1が、加圧注入部5とエスケープ流路35と不活性ガス供給部7とを備えていたのに対して、この封入剤注入装置A2は、図8に示すように、加圧注入部5とエスケープ流路35と不活性ガス供給部7とが省略されていると共に、減圧注入部(第二圧力差形成部)9、注入ノズル2A及び密閉栓2Bを備えている。
減圧注入部9は、真空ポンプ9aと、減圧流路9bと、減圧流路9bを連通及び遮断可能な減圧流路開閉弁9cと、三つの下流流路31bが合流した流路において減圧流路9bの接続部よりも上流側に配設されたノズル上流弁9dとを備えている。
減圧流路9bは、図8に示すように、下流流路31bにおけるノズル上流弁9dと注入ノズル2Aとの間と、真空ポンプ9aとを接続している。
減圧流路開閉弁9c及びノズル上流弁9dは、制御部8によって開閉制御される。
図9は、注入ノズル2Aの密閉栓2Bの要部拡大図である。
図9に示すように、注入ノズル2Aは、注入ノズル2とほぼ同様の構成のものであるが、密閉栓2Bを備えている点で異なる。
密閉栓2Bは、封止に適した弾性材料等や、あるいは半製品バルブHと接触する接触面が負圧雰囲気生成に支障なきよう平滑に仕上げられた密閉栓からなっており、注入ノズル2Aの下端から、距離L1だけ上方に離間した位置に拘束されている。なお、距離L1は、開口部h2から底部までの長さL2よりも短くなっている。
この密閉栓2Bは、下側を向いた下端面2bの面積が、半製品バルブHの開口部h2の開口面積よりも大きく形成されており、開口部h2を封止可能に構成されている。
次に上述した構成からなる封入剤注入装置A2の動作の一例について主に図8から図15を用いて説明する。
まず最初に、図10及び図11に示すように、制御部8は、データ入力等によりバルブ識別情報Sが制御部8に入力されると、各電磁弁の開閉指令Dを生成し、開閉指令DをPLC82に出力する。この初期状態においては、図8に示すように、各電磁弁(上流弁32,下流弁33,減圧流路開閉弁9c,ノズル上流弁9d,駆動ガス三方弁64)が全て閉状態となっている。
次にPLC82は、入力された開閉指令Dに基づいて各電磁弁の開閉順序を制御する。 以下の説明においては、半製品バルブHCに溶融Naを注入する場合について説明する。
始めに、PLC82は溶融Naを計量チューブ31に充填する(溶融Na充填工程)。
具体的には、図10及び図12に示すように、PLC82は、上流弁32Cを開状態とし、計量ユニット3Cの上流流路31aを連通させる。この状態においては、加圧充填部4が溶融ホッパ1の内部を常時加圧していることで、溶融ホッパ1に貯留された溶融Naが上流流路31aを介して計量チューブ31Cに充填される。この際、計量チューブ31Cの内部は、前回注入時の影響によって減圧されていることから、円滑に不活性ガスGが充填される。
次に、PLC82は、半製品バルブHを注入ノズル2にセットする(半製品バルブセット工程)。
具体的には、図10及び図13に示すように、PLC82は、上流弁32Cを閉状態とする一方で、駆動ガス三方弁64を制御して、エアダンパ62と駆動ガス供給流路63とを連通させる。そうすると、半製品バルブHCを載置した載置台61が上昇し、半製品バルブHCの開口部h2に注入ノズル2が挿入される。そして、密閉栓2Bが押圧される半製品バルブHの開口部h2に押し付けられることで、半製品バルブHの内部空間h1が封止される。
なお、この半製品バルブセット工程は、計量チューブ31Cに対する溶融Naの充填と同時に行ってもよい。
次に、PLC82は、図10及び図13に示すように、PLC82は、減圧流路開閉弁9cを開状態とし、減圧流路9bを連通させる。この状態においては、真空ポンプ9aが減圧流路9bを介して内部空間h1を減圧する。
そして、PLC82は、一定時間経過後に減圧流路開閉弁9cを閉状態にする。
次に、PLC82は、半製品バルブHに溶融Naを注入する(溶融Na注入工程)。
具体的には、図10及び図14に示すように、PLC82は、下流弁33Cとノズル上流弁9dとを開状態とする。この状態においては、計量チューブ31Cと半製品バルブHの内部空間h1とが連通する。そして、半製品バルブHの内部空間h1が減圧されていることから、計量チューブ31Cに充填された溶融Naが、下流流路31b及び注入ノズル2を介して、半製品バルブHの内部空間h1に負圧吸引される。
次に、図10及び図15に示すように、PLC82は、ノズル上流弁9dを閉状態にすると共に、エアダンパ62と外部とを駆動ガス三方弁64で連通させて、エアダンパ62の駆動ガスを排出し、載置台61を下降させる。
そして、複数の載置台61は、載置台61一台分だけ一方向に送られ、不図示の封止加工手段により、溶融Naを注入された半製品バルブHCの開口部h2が封止される。一方、封入剤注入装置A2は、注入ノズル2の直下に送られた新たな半製品バルブHCに対して、上述した各動作を繰り返して、溶融Naを注入する。
以上説明したように、本実施形態によれば、半製品バルブHの内部空間h1を減圧するので、計量チューブ31に充填された溶融Naが、半製品バルブHの内部空間h1に負圧吸引される。これにより、溶融Naの注入時に溶融Naが酸化する恐れがなくなり、不活性ガス供給部7を省略することができるので、装置構成を簡素にすることができる。
また、ガスノズル74を省略でき、注入ノズル2のみ半製品バルブHに挿入すればよいことから、開口部h2が狭隘な半製品バルブHに対しても容易に溶融Naを注入することができる。
なお、負圧吸引の効果を大きくするために、下流弁33と密閉栓2Bとの間の配管長は、最短となるように設計・施工するのが好ましい。
「第三実施形態」
図16は、本発明の第三実施形態に係る封入剤注入装置A3の概略構成図である。なお、以下の説明において、上述した説明と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
上述した第一実施形態の封入剤注入装置A1が、上流弁32及び下流弁33を備えていたのに対して、本実施形態の封入剤注入装置A3は、図16に示すように、上流弁132及び下流弁133が三方弁で構成されており、また、加圧充填部4と加圧注入部5とエアダンパ62と不活性ガス供給部7の全てに不活性ガスGを供給可能なガスライン100を備えている。なお、本実施形態においては、計量ユニット103を一つのみ設けている。
上流弁132は、上述した第一実施形態の上流弁32と同様に、上流流路31aに配設されていると共に、ガスライン100に接続されている。すなわち、この上流弁132は、計量チューブ31を、溶融ホッパ1又はガスライン100と連通させることが可能であると共に、双方と遮断することが可能になっている。
下流弁133は、下流流路31bに配設されており、計量チューブ31を、エスケープ流路35又はガスライン100と連通させることが可能であると共に、双方と遮断することが可能になっている。
加圧充填部4は、ガスライン100と接続された加圧供給流路41と、この加圧供給流路41に配設された加圧注入開閉弁42とを備えている。
また、溶融ホッパ1の上部には、供給された不活性ガスGを外部に解放するために、解放流路1Aが設けられている。この解放流路1Aには、解放流路1Aを連通させることが可能であると共に遮断することが可能な解放流路弁1Bが配設されている。
エスケープ流路35は、一端が下流弁133に接続されていると共に他端に溶融ホッパ1に連通するリターン開口部39が配設されている。
次に、封入剤注入装置A3の作用について、主に図17から図21を用いて説明する。
まず最初に、図16に示すように、制御部8は、データ入力等によりバルブ識別情報Sが制御部8に入力されると、各電磁弁の開閉指令Dを生成し、開閉指令DをPLC82に出力する。この初期状態においては、図16及び図17に示すように、各電磁弁(加圧注入開閉弁42、上流弁132、下流弁133、駆動ガス三方弁64、ガス供給開閉弁75、解放流路弁1B)が全て閉状態となっている。
次に、PLC82は、入力された開閉指令Dに基づいて各電磁弁の開閉順序を制御する。
始めに、PLC82は溶融Naを計量チューブ31に充填する(溶融Na充填工程)。
具体的には、図17及び図18に示すように、加圧注入開閉弁42を開状態にして溶融ホッパ1とガスライン100とを連通させる。また、上流弁132を制御して溶融ホッパ1と計量チューブ31とを連通させると共に、下流弁133を制御して計量チューブ31とエスケープ流路35とを連通させる。
この状態においては、加圧供給流路41から溶融ホッパ1に流入した不活性ガスGが溶融ホッパ1の内部圧力を高める。また、溶融ホッパ1に貯留された溶融Naが上流流路31aを介して計量チューブ31に充填される。この際、計量チューブ31の内部に、前回注入時の不活性ガスGが残存しているが、この残存不活性ガスGがエスケープ流路35に流出することで、計量チューブ31内に溶融Naが充填される。
PLC82は、一定時間経過後に加圧注入開閉弁42を開状態にして溶融Naの充填を終える。
次に、PLC82は、半製品バルブHを注入ノズル2にセットする(半製品バルブセット工程)。
具体的には、図17及び図19に示すように、駆動ガス三方弁64を制御して、エアダンパ62とガスライン100とを連通させる。そうすると、半製品バルブHを載置した載置台61が上昇し、半製品バルブHの開口部h2に注入ノズル2及びガスノズル74が挿入される。載置台61が上昇しきると、注入ノズル2の先端が半製品バルブHの内部空間の底部近傍まで達する。
なお、この上昇動作は計量チューブ3に対する溶融Naの充填と同時に行ってもよい。
さらに、この半製品バルブセット工程においては、ガス供給開閉弁75を開状態にして、不活性ガス供給流路73を連通させてガスノズル74から不活性ガスGを吐出させる。そして、このガスノズル74が半製品バルブHの内部空間h1に挿入されることで、半製品バルブHの内部空間h1の空気が不活性ガスGに次第に置換される。
これらと同時に溶融ホッパ1の解放流路弁1Bを開状態にすることで解放流路1Aを連通させて、溶融ホッパ1に供給された不活性ガスGを外部に解放し、一定時間経過後に解放流路1Aを再び遮断する。
次に、PLC82は、半製品バルブHに溶融Naを注入する(溶融Na注入工程)。
具体的には、図17及び図20に示すように、PLC82は、上流弁132を切換制御してガスライン100と計量チューブ31とを連通させると共に、下流弁133を切換制御して計量チューブ31と注入ノズル2とを連通させる。この状態においては、ガスライン100から計量チューブ31に流入した不活性ガスGが、計量チューブ31の内圧を上昇させることで半製品バルブHの内部空間h1に溶融Naが注入される。
次に、図17及び図21に示すように、PLC82は、上流弁132と下流弁133とを閉状態とし、エアダンパ62と外部とを駆動ガス三方弁64で連通させて、エアダンパ62の駆動ガスを排出し、載置台61を下降させる。
この際、PLC82は、ガス供給開閉弁75を閉状態とする。
そして、複数の載置台61(図1参照)は、載置台61一台分だけ一方向に送られ、不図示の封止加工手段により、溶融Naを注入された半製品バルブHの開口部h2が封止される。一方、封入剤注入装置A3は、注入ノズル2の直下に送られた新たな半製品バルブHに対して、上述した各動作を繰り返して、溶融Naを注入する。
なお、エスケープ流路35に流入した溶融Naは、異なる半製品バルブHへの注入の度に、不活性ガスG及び新たにエスケープ流路35に流入した溶融Naに押圧されて、溶融ホッパ1に向かって流れ、最終的にリターン開口部39を介して溶融ホッパ1に落下して、貯留された溶融Naに合流する。
この構成によれば、加圧充填部4と加圧注入部5とエアダンパ62と不活性ガス供給部7の全てにガスライン100から不活性ガスGを供給可能なので、装置構成を簡素にすることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施の形態においては、ナトリウムを封入剤とする場合に本発明を適用したが、(1)エンジン運転条件下で溶融すること(液状になっていること)、(2)中空エンジンバルブの傘部で加熱されること、(3)、中空エンジンバルブの軸部で凝集され放熱すること、(4)軽量化のために中空にしているメリットをなくさないために比重はバルブ部材よりも小さいこと、の四つの条件を満たす他の物質を封入剤とする場合についても、本発明は特に有効である。具体例としては、カリウム、ナトリウムとカリウムの混合物、リチウムを挙げることができる。
1…溶融ホッパ(貯留部)
2,2A…注入ノズル
2B…封止栓(封止部)
2S…スカート部
3(3A〜3C),103…計量ユニット
4…加圧充填部(第一圧力差形成部)
5…加圧注入部(第二圧力差形成部)
6…昇降ユニット
7…不活性ガス供給部
8…制御部
9…減圧注入部
9b…減圧流路
9c…減圧流路開閉弁
9d…ノズル上流弁
31(31A〜31C)…計量チューブ(計量容体)
31a…上流流路
31b…下流流路
32(32A〜32C),132…上流弁
33(33A〜33C),133…下流弁
35…エスケープ流路
37…エスケープ開閉弁
39…リターン開口部(封入剤リターン部)
61…載置台
62…エアダンパ(昇降部)
73…不活性ガス供給流路
74…ガスノズル(不活性ガス吐出部)
75…ガス供給開閉弁(不活性ガス供給流路開閉弁)
A1〜A3…封入剤注入装置
H(HA〜HC)…半製品バルブ
Na…溶融ナトリウム(封入剤)
h1…内部空間
h2…開口部
G…不活性ガス
S…バルブ識別情報
V…中空エンジンバルブ

Claims (19)

  1. 内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブの製造に用いられ、前記内部空間と外部とを連通させる開口部が形成された半製品バルブに対して、前記開口部から前記内部空間に前記封入剤を注入する封入剤注入装置であって、
    前記封入剤を貯留する貯留部と、
    前記半製品バルブの開口部に挿入可能であると共に前記前記半製品バルブの内部空間に前記封入剤を注入可能な注入ノズルと、
    前記半製品バルブの封入量に対応した容積を有し、前記貯留部に上流流路を介して接続されると共に前記注入ノズルに下流流路を介して接続された計量容体、前記上流流路に設けられ、前記上流流路を連通及び遮断可能な上流弁、及び前記下流流路に設けられ、前記下流流路を連通及び遮断可能な下流弁を有する計量ユニットと、
    前記計量容体の容体内圧に対して前記貯留部の内部圧力が大となる第一の圧力差を形成可能な第一圧力差形成部と、
    前記容体内圧に対して前記半製品バルブの内部空間の圧力が小となる第二の圧力差を形成可能な第二圧力差形成部と、
    前記上流弁と前記下流弁と前記第一圧力差形成部と第二圧力差形成部とを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記計量容体を前記貯留部に連通させると共に前記注入ノズルから遮断して、前記第一の圧力差により前記貯留部に貯留された封入剤を前記計量容体に充填する一方、前記計量容体を前記注入ノズルに連通させると共に前記貯留部から遮断して、前記第二の圧力差により前記計量容体に充填された前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入することを特徴とする封入剤注入装置。
  2. 前記計量ユニットが複数設けられ、
    前記複数の計量ユニットは、それぞれの前記計量容体の容積が互いに相違することを特徴とする請求項1に記載の封入剤注入装置。
  3. 前記計量ユニットが、互いに前記封入量が相違する複数の半製品バルブに対応して複数設けられ、
    前記制御部は、外部から入力された前記半製品バルブの識別情報に基づいて、識別した半製品バルブに対応した前記計量ユニットを選択して前記封入剤の注入に用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の封入剤注入装置。
  4. 前記複数の計量ユニットは、前記貯留部と前記注入ノズルとのうち少なくとも一方に並列的に接続されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の封入剤注入装置。
  5. 前記計量ユニットは、前記計量容体から前記下流弁までの間に設けられ、前記計量容体の残圧を前記計量容体の外部に逃がすエスケープ流路と、
    前記エスケープ流路を連通及び遮断可能なエスケープ流路開閉弁とを備え、
    前記制御部は、前記エスケープ流路開閉弁を制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する場合に前記エスケープ流路を連通させる一方、前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入する場合に前記エスケープ流路を遮断することを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  6. 前記エスケープ流路に流入した前記封入剤を前記貯留部に戻す封入剤リターン部を有することを特徴とする請求項5に記載の封入剤注入装置。
  7. 前記第一圧力差形成部は、前記貯留部に不活性ガスを供給して、前記第一の圧力差を形成することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  8. 前記第二圧力差形成部は、前記計量容体に不活性ガスを供給して、前記第二の圧力差を形成することを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  9. 前記半製品バルブを載置する載置台と、
    前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に昇降させて、前記半製品バルブの開口部に前記注入ノズルを挿脱する昇降部とを有する昇降ユニットを備え、
    前記制御部は、前記昇降ユニットを制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する前に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に上昇させる一方、前記封入剤を前記計量容体に充填した後に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に下降させることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  10. 前記注入ノズルの周囲に設けられ、内部に不活性ガスが供給されると共に前記半製品バルブを相対的に導入可能なスカート部を備えることを特徴とする請求項1から9のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  11. 前記注入ノズルと共に前記半製品バルブの開口部に脱挿されると共に不活性ガスを吐出可能な不活性ガス吐出部と、
    前記不活性ガス吐出部に前記不活性ガスを供給可能な不活性ガス供給流路と、
    前記不活性ガス供給流路を連通及び遮断可能な不活性ガス供給流路開閉弁とを備え、
    前記制御部は、前記不活性ガス供給流路開閉弁を制御して、前記封入剤を前記半製品バルブに注入する前に前記不活性ガス供給流路を連通させる一方、前記封入剤を前記半製品バルブに注入した後に前記不活性ガス供給流路を遮断することを特徴とする請求項1から10のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  12. 内部空間に封入剤が封入された中空エンジンバルブの製造に用いられ、前記内部空間と外部とを連通させる開口部が形成された半製品バルブに対して、前記開口部から前記内部空間に前記封入剤を注入する封入剤注入装置であって、
    前記封入剤を貯留する貯留部と、
    前記半製品バルブの開口部に挿入可能であると共に前記前記半製品バルブの内部空間に前記封入剤を注入可能な注入ノズルと、
    前記半製品バルブの封入量に対応した容積を有し、前記貯留部に上流流路を介して接続されると共に前記注入ノズルに下流流路を介して接続された計量容体、前記上流流路に設けられ、前記上流流路を連通及び遮断可能な上流弁、及び前記下流流路に設けられ、前記下流流路を連通及び遮断可能な下流弁を有する計量ユニットと、
    前記計量容体の容体内圧に対して前記貯留部の内部圧力が大となる第一の圧力差を形成可能な第一圧力差形成部と、
    前記容体内圧に対して前記半製品バルブの内部空間の圧力が小となる第二の圧力差を形成可能な減圧注入部と、
    前記上流弁と前記下流弁と前記第一圧力差形成部と減圧注入部とを制御する制御部と、
    前記開口部を封止する封止部と、を備え、
    前記制御部は、前記計量容体を前記貯留部に連通させると共に前記注入ノズルから遮断して、前記第一の圧力差により前記貯留部に貯留された封入剤を前記計量容体に充填する一方、前記計量容体を前記注入ノズルに連通させると共に前記貯留部から遮断して、前記第二の圧力差により前記計量容体に充填された前記封入剤を前記半製品バルブの内部空間に注入する構成とされ、
    前記減圧注入部は、前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間に接続され、前記封止部により前記開口部を封止した前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成可能な減圧流路と、
    前記減圧流路を連通及び遮断可能な減圧流路開閉弁と、
    前記計量ユニットと前記注入ノズルとの間を連通及び遮断可能なノズル上流弁とを備え、
    前記制御部は、前記減圧流路開閉弁及び前記ノズル上流弁と前記封止部とを制御して、前記封入剤を前記半製品バルブに注入する前に前記封止部によって前記半製品バルブの開口部を封止し、かつ、前記減圧流路と前記注入ノズルとを連通させて前記半製品バルブの内部空間を減圧して前記第二の圧力差を形成することを特徴とする封入剤注入装置。
  13. 前記計量ユニットが複数設けられ、
    前記複数の計量ユニットは、それぞれの前記計量容体の容積が互いに相違することを特徴とする請求項12に記載の封入剤注入装置。
  14. 前記計量ユニットが、互いに前記封入量が相違する複数の半製品バルブに対応して複数設けられ、
    前記制御部は、外部から入力された前記半製品バルブの識別情報に基づいて、識別した半製品バルブに対応した前記計量ユニットを選択して前記封入剤の注入に用いることを特徴とする請求項12又は13に記載の封入剤注入装置。
  15. 前記複数の計量ユニットは、前記貯留部と前記注入ノズルとのうち少なくとも一方に並列的に接続されていることを特徴とする請求項13又は14に記載の封入剤注入装置。
  16. 前記第一圧力差形成部は、前記貯留部に不活性ガスを供給して、前記第一の圧力差を形成することを特徴とする請求項12から15のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  17. 前記半製品バルブを載置する載置台と、
    前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に昇降させて、前記半製品バルブの開口部に前記注入ノズルを挿脱する昇降部とを有する昇降ユニットを備え、
    前記制御部は、前記昇降ユニットを制御して、前記封入剤を前記計量容体に充填する前に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に上昇させる一方、前記封入剤を前記計量容体に充填した後に、前記注入ノズルに対して前記載置台に載置された前記半製品バルブを相対的に下降させることを特徴とする請求項12から16のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  18. 前記注入ノズルの周囲に設けられ、内部に不活性ガスが供給されると共に前記半製品バルブを相対的に導入可能なスカート部を備えることを特徴とする請求項12から17のうちいずれか一項に記載の封入剤注入装置。
  19. 請求項1又は12に記載の封入剤注入装置を用いたことを特徴とする中空エンジンバルブの製造方法。
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