JP2012112352A - タービン装置の分解組立要具およびタービン装置の分解組立方法 - Google Patents

タービン装置の分解組立要具およびタービン装置の分解組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素で製作が容易な分解組立要具を提供し、タービン装置の分解、組立作業を容易にして整備性を向上させるとともに、分解組立要具を共通化して保管場所の削減とコストダウンを図る。
【解決手段】排気ターボ過給機1の構成部品(例えばガス入口内側ケーシング3,空気案内ケーシング4,コンプレッサホイール16)を単体で吊り上げて移動および位置合わせを行うための分解組立要具31は、クレーン等で吊り上げるための吊持部(吊持孔41〜44)を有するとともに、各構成部品3,4,16のうちの少なくとも2種類を単体で保持するための複数の保持部46,47,48を有することを特徴とする。吊持孔41〜44は、空荷時に吊り上げた際に分解組立要具31が傾斜しない正立姿勢となる位置と、各構成部品3,4,16を保持した時に吊り上げた際に各構成部品3,4,16が排気ターボ過給機1への組付姿勢となる位置に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、船舶等に搭載される大型の排気ターボ過給機等のタービン装置の分解・組立を容易にしたタービン装置の分解組立要具、これを用いたタービン装置、およびタービン装置の分解組立方法に関するものである。
船舶に搭載されているような大型のディーゼルエンジン等において、効率を高めるために排気ターボ過給機を備えているものがある。排気ターボ過給機は、ケーシングの中心部にロータ軸が軸支され、このロータ軸の一端に、排気ガスによって回転駆動される羽根車(タービンホイール)が設けられ、ロータ軸の他端に、空気を圧縮してエンジン側に供給する羽根車(コンプレッサホイール)が設けられた構造である。また、ケーシングは、ケーシング本体の両端に、排気ガスおよび吸入空気を案内するケーシング蓋部材が設けられた構造である。
この大型の排気ターボ過給機のようなタービン装置を開放(分解)して保守、点検する際には、上述したようにケーシング本体の両端に固定されたケーシング蓋部材を取り外してケーシングを開放し、次にロータ軸に固定された羽根車を取り外し、さらにロータ軸を取り外して点検、交換を行い、再び元のように組み付ける作業が行われる。ケーシング蓋部材、羽根車、ロータ軸といった各構成部品は重量物であるため、クレーン等の吊持手段で吊り上げながら移動および位置合わせ等が行われる。その際には、特許文献1に開示されているように、各構成部品の形状や重心位置に合わせて専用に設計された分解組立要具を各構成部品に固定し、この分解組立要具をクレーンで吊り上げることにより、各構成部品を組付姿勢のままで傾斜しないように吊り上げて、その着脱を容易にしている。
特開昭59−81026号公報
しかしながら、従来では、上述のように、タービン装置の各構成部品の形状や重心位置に合わせて専用に設計された分解組立要具が用いられていたため、1基のタービン装置を保守、点検するのに複数の分解組立要具を使い分ける必要があり、分解組立要具の選択や付け替えに手間が掛かって整備性が悪かった上に、これらの分解組立要具を全部製作するのに多大なコストが掛っていた。また、このように複数の種類のある分解組立要具を逐一クレーンに付け替える必要もあり、手間と時間が掛かっていた。
さらに、これら複数の分解組立要具が、その使用時および保管時に多大なスペースを占有してしまうという問題があった。この問題は、特に船舶の場合において顕著になる。即ち、船舶においては、排気ターボ過給機のようなタービン装置の保守、点検作業が狭い機関室内にて行われるが、その際に用いられる複数の分解組立要具が狭いスペースを占領して整備性を劣化させ、しかもその不使用時には機関室付近に広大な保管場所を必要とし、さらにこれらの分解組立要具は重量物であるため、その分だけ船舶の他の搭載量が犠牲になってしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、簡素で製作の容易な構造により、タービン装置の分解、組立作業を容易にして整備性を向上させるとともに、保管場所の削減を図ることができるタービン装置の分解組立要具およびタービン装置の分解組立方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係るタービン装置の分解組立要具は、ケーシング本体にケーシング蓋部材が設けられてなるケーシングと、該ケーシングの内部に軸支されるロータ軸と、該ロータ軸に着脱可能に固定される羽根車と、を備えてなるタービン装置の分解、組立を行う際に、前記ケーシング蓋部材、ロータ軸、羽根車といった構成部品を単体で吊り上げて移動および位置合わせを行うための分解組立要具であって、前記各構成部品を吊持手段で吊り上げるための吊持部を有するとともに、前記各構成部品のうちの少なくとも2種類を単体で保持するための複数の保持部を有することを特徴とする。
上記構成によれば、1基の分解組立要具に形成された複数の保持部を適宜使い分けることにより、タービン装置の複数の構成部品を1基の分解組立要具に順次固定し、クレーン等の吊持手段により吊り上げて着脱することができる。このように、1つの分解組立要具によってタービン装置の複数の構成部品を共通に取り扱うことができるため、従来のように1基のタービン装置を保守、点検するのに複数の分解組立要具を使い分ける必要がなくなり、分解組立要具の選択や付け替えの手間を省いてタービン装置の整備性を飛躍的に向上させると同時に、分解組立要具の製造費用のコストダウンと、保管スペースの削減を図ることができる。
また、本発明に係るタービン装置の分解組立要具は、上記構成において、前記保持部に前記構成部品が何も保持されていない空荷状態で前記吊持部により吊り上げられた時には分解組立要具が傾斜しない正立姿勢となり、前記保持部に前記構成部品が保持された状態で前記吊持部により吊り上げられた時には該構成部品が前記タービン装置への組付姿勢となるように、空荷用の吊持部と、保持状態用の吊持部とが異なる位置に設けられたことを特徴とする。
このように、分解組立要具の保持部にタービン装置の構成部品が何も保持されていない空荷状態では、空荷用の吊持部にクレーンやチェーンブロック等の吊持手段を掛止して吊り上げれば、分解組立要具が傾斜しない正立姿勢になるため、これから取り外そうとするタービン装置の構成部品に分解組立要具を自然に密着させて容易に固定することができる。そして、分解組立要具の保持部にタービン装置の構成部品が保持された状態では、保持状態用の吊持部に吊持手段を掛止して吊り上げれば、該構成部品が前記タービン装置への組付姿勢となるため、不自然に傾斜することがなく、タービン装置への組み付けが容易になる。このため、タービン装置の分解、組立作業を容易にして整備性を向上させることができる。
また、本発明に係るタービン装置の分解組立要具は、前記ケーシングに固定するためのケーシング固定部と、該ケーシング固定部により前記ケーシングに固定された時に、前記ロータ軸を軸方向に移動可能に支持するロータ軸支持部とをさらに有することを特徴とする。本構成によれば、分解組立要具をケーシングに固定し、ロータ軸支持部にロータ軸を支持させて軸方向に移動する、即ちケーシングに対して抜き差しして着脱することができる。このように、分解組立要具をロータ軸の着脱にも用いることができるため、従来必要であったロータ軸専用の着脱要具を省いて分解組立要具を共通化するとともに、ロータ軸の着脱を容易にしてタービン装置の整備性を向上させることができる。
また、本発明に係るタービン装置の分解組立要具は、上部に前記吊持部が設けられたフレーム部材と、このフレーム部材に固定されて前記タービン装置の軸方向に直交する面方向に沿う保持プレートとを有し、前記保持プレートにボルト孔が穿孔されて前記保持部が構成され、該ボルト孔に前記タービン装置の各構成部品をボルトで固定するようにしたことを特徴とする。本構成によれば、保持プレートに複数種類のボルト孔を穿孔しておけば、分解組立要具を複数の構成部品に対して容易に共通化することができる。しかも、分解組立要具の構造を簡素化し、その製造を容易にすることができる。
また、本発明に係るタービン装置の分解組立方法は、前記各構成の分解組立要具を用いたものであって、前記ケーシング蓋部材に、前記分解組立要具の、該ケーシング蓋部材に対応する保持部を固定し、該ケーシング蓋部材を前記分解組立要具と共に吊持手段で保持しながら前記ケーシング本体に着脱するケーシング蓋部材着脱工程と、前記羽根車に、前記分解組立要具の、該羽根車に対応する保持部を固定し、該羽根車を前記分解組立要具と共に吊持手段で保持しながら前記ロータ軸に着脱する羽根車着脱工程と、を備えてなることを特徴とする。
このようなタービン装置の分解組立方法によれば、ケーシング蓋部材着脱工程に用いる分解組立要具と、羽根車着脱工程に用いる分解組立要具とを共通化することができ、従来のように複数の分解組立要具を使い分ける必要がなくなるため、分解組立要具の選択や付け替えの手間を省いてタービン装置の整備性を飛躍的に向上させると同時に、分解組立要具の製造コストダウンと保管スペースの削減を図ることができる。
さらに、本発明に係るタービン装置の分解組立方法は、前記分解組立要具に設けられたケーシング固定部を前記ケーシングに固定して該分解組立要具を前記ケーシングに取り付け、該分解組立要具に設けられたロータ軸支持部に前記ロータ軸を保持させて該ロータ軸を軸方向に移動させることにより、該ロータ軸を前記ケーシングに対して着脱するロータ軸着脱工程をさらに有することを特徴とする。
このようなタービン装置の分解組立方法によれば、ケーシング蓋部材や羽根車の着脱に用いる分解組立要具を用いてロータ軸の着脱も行えるため、従来必要であったロータ軸専用の着脱要具を省いて分解組立要具を共通化するとともに、ロータ軸の着脱を容易にして、タービン装置の整備性を向上させることができる。
また、本発明に係るタービン装置の分解組立方法は、前記ロータ軸着脱工程において、前記ロータ軸の両端に軸延長部材を取り付け、その一方の軸延長部材を前記ロータ軸支持部に挿通し、他方の軸延長部材を前記ケーシングの内部に設けられた軸受に挿通させて該ロータ軸を軸方向移動させ、該ロータ軸を前記ケーシングに対して着脱することを特徴とする。
このようなタービン装置の分解組立方法によれば、ロータ軸を軸方向に移動させる際に、ロータ軸自体は分解組立要具のロータ軸支持部に挿通されず、軸延長部材のみがロータ軸支持部に挿通されるため、例えばロータ軸がケーシングの奥まった位置に入っていてもスムーズに抜き出すことができる。これにより、高精度なロータ軸が受傷したり、曲げモーメントを受けて曲がったりすることを防止できる。また、ロータ軸をケーシングから抜き取る時に、反対側の軸延長部材が軸受に残留するため、ロータ軸の端部がいきなり軸受から抜け落ちることがなく、反対にロータ軸を軸受に挿入する時には軸延長部材がガイドとなって挿入が容易になるため、ロータ軸の受傷や曲りを防止できる。このように、ロータ軸を損傷させずに安全に抜き差しできるため、タービン装置の分解、組立作業を容易にすることができる。
以上のように、本発明に係るタービン装置の分解組立要具およびタービン装置の分解組立方法によれば、簡素で製作の容易な構造により、タービン装置の分解、組立作業を容易にして整備性を向上させるとともに、保管場所の削減を図ることができる。
本発明に係る分解組立要具を適用可能なタービン装置の一例である排気ターボ過給機の縦断面図である。 (a)は本発明に係る分解組立要具の正面図であり、(b)は同じく側面図である。 排気ターボ過給機のガス入口内側ケーシングと空気案内ケーシングに分解組立要具が固定された状態を示す縦断面図である。 ガス入口内側ケーシングと空気案内ケーシングがケーシング本体から取り外された状態を示す縦断面により、本発明の一実施形態を示す図である。 コンプレッサホイールがロータ軸から緩められた状態を示す縦断面図である。 ロータ軸から緩められたコンプレッサホイールに分解組立要具が固定された状態を示す縦断面図である。 コンプレッサホイールがロータ軸から取り外された状態を示す縦断面図である。 ケーシング本体に分解組立要具が固定されるとともに、ロータ軸の両端部に軸延長部材が取り付けられた状態を示す縦断面図である。 ロータ軸が分解組立要具に向って軸方向に移動した状態を示す縦断面図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図1〜図9を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る分解組立要具を適用可能なタービン装置の一例である大型の排気ターボ過給機の縦断面図である。この排気ターボ過給機1は、例えば船舶のディーゼルエンジンに付設される物であるが、船舶用に限らず、他の用途に用いられるものであってもよい。その概略構成は下記の通りである。
排気ターボ過給機1は、図4にも示すように、複数のケーシング構成部材2a,2b,2c,2d,2e等からなるケーシング本体2の両端部に、ガス入口内側ケーシング3(ケーシング蓋部材)と空気案内ケーシング4(ケーシング蓋部材)が設けられてなるケーシング5を備えており、このケーシング5の内部にロータ軸6が軸支されている。ケーシング構成部材2dは軸受ハウジングであり、その内部に設けられた一対の軸受8,9によってロータ軸6が回転自在に支承されている。ケーシング構成部材2dには、軸受8,9に潤滑油を供給して軸受8,9の潤滑及び冷却を行う潤滑機構10が設けられおり、ケーシング構成部材2d自体も、この潤滑機構10が供給する潤滑油によって冷却される。
ケーシング5の内部には、タービン室13とコンプレッサ室14が形成されており、ロータ軸6に一体的に設けられたタービンホイール15がタービン室13内で回転し、ロータ軸6に着脱可能に固定されたコンプレッサホイール16がコンプレッサ室14の内周側で回転する。コンプレッサホイール16は、ボス部16aに多数のブレード16bが一体形成された羽根車であり、ボス部16aがロータ軸6の端部にスプライン嵌合等により一体回転するように嵌合されてロックナット16cで固定され、ロックナット16cがカバー部材16dに覆われている。
タービン室13は、ファンネル状に形成されたケーシング構成部材2cの内周部に環状に形成されており、同じくファンネル状に形成されたガス入口内側ケーシング3がケーシング構成部材2aの内周部に挿入されて多数のボルト18で締結されることによりタービン室13が閉塞される。なお、19は点検用の蓋である。そして、ケーシング構成部材2aとガス入口内側ケーシング3との間に渦状の流路であるバイパス通路20が画成される。
ケーシング構成部材2aには排気ガス入口21が設けられ、ケーシング構成部材2bには排気ガス出口22が設けられ、排気ガス入口21と排気ガス出口22とがタービン室13に連通している。また、バイパス通路20が、タービンホイール15を介して排気ガス入口21の下流側と排気ガス出口22の上流側とを接続している。なお、ケーシング構成部材2aの外周には断熱材23が巻装されている。
一方、コンプレッサ室14は、ケーシング5を構成するケーシング構成部材2eの内周部に環状の空気案内ケーシング4が挿入されて多数のボルト25で締結されることにより、ケーシング構成部材2eと空気案内ケーシング4の間に渦状の流路として形成されており、空気案内ケーシング4を取り外すことによって開放することができる。空気案内ケーシング4の内周部には吸込口4aが形成され、この吸込口4aがコンプレッサホイール16のブレード16bの間を経てコンプレッサ室14に連通している。コンプレッサ室14の断面積は、コンプレッサホイール16の回転方向に沿って徐々に小さくなる。なお、ケーシング構成部材2eの周囲には遮音材26が巻装され、吸込口4aの外側には消音機能を備えた図示しないエアクリーナが装着される。
排気ガス入口21には図示しないディーゼルエンジンの排気管が接続され、排気ガス出口22には図示しない消音機、または排熱回収装置等が接続される。一方、コンプレッサ室14の小端部に設けられた図示しない吐出口が、ディーゼルエンジンの吸気系統に接続される。
ディーゼルエンジンから排出された高温、高圧な排気ガスは、排気ガス入口21から流入し、タービン室13を通過した後、バイパス通路20を通って再びタービン室13を通過し、排気ガス出口22から排出される。そして、このように排気ガスが2回に亘ってタービン室13を通過する際に、排気ガスのエネルギによってタービンホイール15が高速で回転駆動される。タービンホイール15の回転はロータ軸6を経てコンプレッサホイール16を等速回転させ、コンプレッサホイール16が回転することにより外気が吸込口4aからコンプレッサ室14に取り込まれ、渦状かつ回転方向に沿って狭くなるコンプレッサ室14の形状により圧縮されて図示しない吐出口からディーゼルエンジンの吸気系統に強制的に送り込まれ、ディーゼルエンジンの吸入空気が過給される。
次に、本発明に係る分解組立要具31の構成について説明する。この分解組立要具31は、排気ターボ過給機1の開放(分解、組立整備)を行う際に、ガス入口内側ケーシング3、空気案内ケーシング4、コンプレッサホイール16、ロータ軸6といった構成部品を単体で吊り上げて移動および位置合わせ等を可能にするための保持用治具であり、排気ターボ過給機1の整備を行うために、船舶の機関室等に備えられるものである。
図2(a),(b)および図3、図4に示すように、分解組立要具31は、側面視(図2(b)参照)で、上辺32a、縦辺32b、下辺32cを有して略コの字形状(フック形状)をなすように形成されたフレーム部材32と、このフレーム部材32の縦辺32bおよび下辺32cに固定された上下2枚の平板状の保持プレート33,34を備えている。保持プレート33は排気ターボ過給機1の軸方向に直交する面方向に沿う略三角形の平板であり、保持プレート34は保持プレート33に平行し、かつ下方に位置する略半月状の平板である。保持プレート34は保持プレート33よりも排気ターボ過給機1に近づくように配置されている。
また、保持プレート34には下方に延びるアーム部材35が固定されている。アーム部材35は、例えば横断面形状が略コの字状のチャンネル材である。アーム部材35の背面とフレーム部材32の下辺との間には直角三角形の補強板36が固定されている。また、フレーム部材32の上辺32aの下面に、平面視で長い長方形の補強板37が固定されている。これら各部品32,33,34,35,36,37は全て鋼製であり、互いに溶接されて一体化されているが、例えば全てあるいは一部を一体に形成してもよい。
フレーム部材32の上辺32aには、クレーン等の吊持手段によって吊り上げるために、例えば4箇所に吊持孔41,42,43,44(吊持部)が穿孔されている。一方、保持プレート33には例えば2種類のボルト孔46,47が4箇所ずつ穿孔され、保持プレート34には例えば1種類のボルト孔48が2箇所穿孔されている。ボルト孔47と48には排気ターボ過給機1に対向する面側に円筒スペーサ49,50が固着されている。図3、図4に示すように、ボルト孔46と48は、排気ターボ過給機1の空気案内ケーシング4を単体で保持する保持部として機能し、ボルト孔47は、同じくガス入口内側ケーシング3を単体で保持する保持部として機能する。
各ボルト孔46,47,48は、それぞれ空気案内ケーシング4とガス入口内側ケーシング3に設けられたボルト孔51,52,53(図1、図3参照)の位置に合わせて円弧状に配置されており(図2(a)参照)、これらのボルト孔46,47,48に空気案内ケーシング4とガス入口内側ケーシング3がボルト54,55,56(図3参照)で固定される。
また、保持プレート33の、ボルト孔46と47の間に、例えば4つの円形開口部58が穿設されている。これらの円形開口部58は、図8に示すように、ケーシング本体2(例えばケーシング構成部材2a)に分解組立要具31を固定するためのケーシング固定部として機能するものである。図8中に拡大して示すように、例えばケーシング構成部材2aにガス入口内側ケーシング3を固定するためのボルト18を利用し、このボルト18を円形開口部58に合わせて反対側から固定用の中空ボルト60を円形開口部58に挿入し、この中空ボルト60の内部に形成された雌ネジをボルト18に締結することにより、分解組立要具31をケーシング本体2に固定する。
さらに、分解組立要具31のアーム部材35の下端寄りの部分には、上下に大小2つの軸挿通開口部63,64が穿設されている。上側の大きい軸挿通開口部63は、図8、図9に示すように、分解組立要具31がケーシング本体2に固定された時に、ロータ軸6(軸延長部材75)を挿通させて軸方向に移動可能に支持するロータ軸支持部として機能するものであり、下側の小さい軸挿通開口部64は、図6、図7に示すように、コンプレッサホイール16を単体で保持する保持部として機能するものである。なお、軸挿通開口部64は、アーム部材35の背面と、アーム部材35のコの字形断面の内側に架設されたブリッジ板65の両方に穿設されている。
ところで、前述したように、フレーム部材32の上辺には、クレーン等で吊り上げるための吊持部として4箇所の吊持孔41,42,43,44が穿設されているが、これらの吊持孔41,42,43,44は、分解組立要具31の使用状況によって使い分けられる。即ち、分解組立要具31に設けられた各保持部(ボルト孔46,47,48および軸挿通開口部64)に、排気ターボ過給機1の構成部品3,4,16が保持されていない空荷状態の時と、何らかの構成部品が保持された保持状態の時とでは、分解組立要具31の重心位置が著しく変化するため、空荷状態用の吊持孔41と、保持状態用の吊持孔42,43,44とが個別に設けられている。
何も保持していない空荷時の分解組立要具31の重心位置は、フレーム部材32の縦辺32bに近い位置にあるため、この空荷時に分解組立要具31を吊り上げる時には、縦辺32bに最も近い空荷時用の吊持孔41にワイヤーロープやフック、シャックル等の吊持具を掛止して分解組立要具31を吊り上げる。これにより、分解組立要具31の姿勢は図2(b)に示す正立姿勢に保たれる。また、分解組立要具31に何らかの構成部品が保持されている時には、分解組立要具31と構成部品との合体物の重心位置が、吊持孔41の位置よりもフレーム部材32の上辺32aの先端側に移動する。
例えば、図7に示すように、分解組立要具31にコンプレッサホイール16が保持された時には、分解組立要具31とコンプレッサホイール16との合体物の重心位置が吊持孔42の直下に位置するため、吊持孔42に吊持具を掛止して分解組立要具31を吊り上げる。これにより、分解組立要具31の姿勢が正立姿勢に保たれると同時に、コンプレッサホイール16は排気ターボ過給機1への組付姿勢(組み込まれた時と同じ姿勢)となる。同様に、図4に示すように、分解組立要具31にガス入口内側ケーシング3が保持されている時には吊持孔44の位置、空気案内ケーシング4が保持されている時には吊持孔43の位置で、それぞれ分解組立要具31を吊り上げる。これにより、ガス入口内側ケーシング3および空気案内ケーシング4を組付姿勢のままで吊り上げておくことができる。
次に、上記のように構成された分解組立要具31を用いて排気ターボ過給機1を分解(開放)・組立する時の方法について説明する。この分解組立方法は、ガス入口内側ケーシング3または空気案内ケーシング4をケーシング本体2に対して着脱するケーシング蓋部材着脱工程と、コンプレッサホイール16をロータ軸6に対して着脱する羽根車着脱工程と、ロータ軸6をケーシング本体2に対して着脱するロータ軸着脱工程とを備えてなることを特徴とする。以下に、これら各工程について順に説明する。
[ケーシング蓋部材着脱工程]
このケーシング蓋部材着脱工程では、図3に示すように、まず分解組立要具31を、ガス入口内側ケーシング3、または空気案内ケーシング4に固定する。いずれの場合も、非保持状態(空荷状態)にある分解組立要具31をクレーン等で吊持孔41の位置から吊り下げて正立姿勢に保ちながらガス入口内側ケーシング3、または空気案内ケーシング4にあてがう。
そして、分解組立要具31をガス入口内側ケーシング3に固定する場合は、分解組立要具31の、ガス入口内側ケーシング3に対応する保持部である4つのボルト孔47を、ガス入口内側ケーシング3の4つのボルト孔53に合わせてボルト56で固定する。また、分解組立要具31を空気案内ケーシング4に固定する場合は、分解組立要具31の、空気案内ケーシング4に対応する保持部であるボルト孔46と48を、空気案内ケーシング4のボルト孔51,52に合わせてボルト54,55で固定する。
次に、分解組立要具31の吊持孔41に掛止してあったワイヤーロープやフック、シャックル等の吊持具を、ガス入口内側ケーシング3を吊り上げる場合は吊持孔44に、空気案内ケーシング4を吊り上げる場合は吊持孔43に掛け直し、クレーン等の吊持手段により、ガス入口内側ケーシング3または空気案内ケーシング4の重量を支持しながら、ケーシング本体2から取り外す。取り外したガス入口内側ケーシング3または空気案内ケーシング4は所定の置き場所に搬送する。なお、取り付けは逆の手順で行う。
[羽根車着脱工程]
羽根車着脱工程では、まず、コンプレッサホイール16のカバー部材16dを外し、コンプレッサホイール16をロータ軸6に固定しているロックナット16cをインパクトレンチ等で緩めて取り外してから、図5に示すように、専用の抜き工具(引抜管)71をコンプレッサホイール16のボス部16aに固定し、抜き工具71のハンドル72を締め込むことによってコンプレッサホイール16を軸方向に抜き、コンプレッサホイール16がロータ軸6から脱落しない程度に引き出す。
次に、抜き工具71からハンドル72を取り外し、図6に示すように、吊持孔41により正立姿勢で吊り下げた分解組立要具31をコンプレッサホイール16に当てがい、分解組立要具31の、コンプレッサホイール16に対応する保持部である軸挿通開口部64に抜き工具71を挿入させ、抜き工具71のハンドル72を締め込む。これにより、コンプレッサホイール16が抜き工具71を介して分解組立要具31に保持される。そして、分解組立要具31の吊持孔41に掛止してあったワイヤーロープやフック、シャックル等の吊持具を、コンプレッサホイール16を吊り上げるための吊持孔42に掛け直した後、図7に示すように、コンプレッサホイール16の重量をクレーン等の吊持手段により支持しながら、コンプレッサホイール16をロータ軸6から引き抜く。引き抜いたコンプレッサホイール16は所定の置き場所に搬送する。なお、コンプレッサホイール16の取り付けは逆の手順で行う。
[ロータ軸着脱工程]
上記のようにコンプレッサホイール16が取り外された後、ロータ軸6をケーシング本体2から抜き取る場合は、図8に示すように、分解組立要具31をケーシング構成部材2aの端面に取り付ける。即ち、分解組立要具31に設けられたケーシング固定部である円形開口部58をケーシング構成部材2a端面のボルト18の位置に合わせ、外側から固定用の中空ボルト60を円形開口部58に挿入し、この中空ボルト60をボルト18に締結することにより、分解組立要具31をケーシング構成部材2aの端面に固定する。
次に、ロータ軸6の両端に直管状の軸延長部材75,76を取り付ける。ロータ軸6の、タービンホイール15側の端部に取り付けられる軸延長部材75は、分解組立要具31の軸挿通開口部63に挿通され、その先端に突設された連結ネジ75cがロータ軸6の端部に螺合されることによってロータ軸6に連結される。
なお、この軸延長部材75は、船舶の狭い機関室の内部における取り回し性および組み付け性を向上させるためと、収納時の長さをコンパクトにするために、前半部75aと後半部75bとからなる2分割式になっており、前半部75aに内蔵された連結ネジ75dが、後半部75bに内設された連結板75eに締結されて一本の軸延長部材75に組み立てられる。
一方、ロータ軸6の、コンプレッサホイール16側の端部に取り付けられる軸延長部材76は、コンプレッサホイール16が挿入される部分の外周に被せられるように装着される。その先端部には、先窄まりのキャップ部材76aが設けられ、中間部の内周にはロータ軸6の細い先端を密に保持する保持リング76bが設けられている。
そして、このように軸延長部材75が分解組立要具31の軸挿通開口部63に保持された状態で、ロータ軸6を分解組立要具31側に向かって軸方向に移動させることにより、図9に示すように、ロータ軸6を組み付け姿勢のままでケーシング本体2から抜脱させることができ、その際に軸延長部材76がケーシング本体2(ケーシング構成部材2d)の内部に設けられた軸受8,9に挿通される。この時点で、ロータ軸6のコンプレッサホイール16側の端部は一方の軸受8から抜けており、他方の軸受9においてもロータ軸6の細い部分しか挿通されていないが、この端部の長さと細さを補い、且つ保持リング76bによりロータ軸6に同心的に装着された軸延長部材76が軸受8,9に通されているため、ロータ軸6が軸受8,9の内部でガタつくことがない。また、ロータ軸6のタービンホイール15側の端部は分解組立要具31の軸挿通開口部63には挿通されない。
次に、図9の位置関係で分解組立要具31を取り付けたまま、ロータ軸6を抜脱方向(図9に向かって右方向)に抜き出せるところまで移動させる。そして、軸延長部材75,76を取り外し、タービンホイール15の前後の位置にワイヤーロープ等を掛けてロータ軸6の全体重量を支持する。その状態で分解組立要具31を吊持孔41の位置でクレーン等で吊りながらケーシング構成部材2aの端面から取り外し、ロータ軸6から抜き出す。そして、ロータ軸6をケーシング本体2から抜き出す。なお、ロータ軸6の取り付けは逆の手順で行う。
以上のように構成された分解組立要具31は、3種類の保持部、即ちガス入口内側ケーシング3の保持部であるボルト孔47と、空気案内ケーシング4の保持部であるボルト孔46,48と、コンプレッサホイール16の保持部である軸挿通開口部64とを備えているため、これらの保持部46,47,48,64を適宜使い分けることにより、1基の分解組立要具31によって各構成部品3,4,16を各々吊り上げ、排気ターボ過給機1に着脱することができる。
このように、1つの分解組立要具31によって排気ターボ過給機1の複数の構成部品3,4,16を共通に取り扱うことができるため、従来のように1基の排気ターボ過給機1を保守、点検するのに複数の分解組立要具を用意して使い分ける必要がなくなり、分解組立要具の選択や付け替えの手間を省いて作業効率を改善し、排気ターボ過給機1の整備性を飛躍的に向上させると同時に、分解組立要具31の製造・管理費用をコストダウンし、さらに分解組立要具31の保管スペースを多大に削減することができる。
また、この分解組立要具31には、クレーンやチェーンブロック等の吊持手段により吊り上げるための複数の吊持孔41,42,43,44が設けられており、このうちの吊持孔41は、分解組立要具31に何も保持されていない状態で吊持孔41により分解組立要具31を吊り上げた時に、分解組立要具31が傾斜しない正立姿勢となる位置に設けられているため、空荷の状態で吊り下げられた分解組立要具31の保持部(ボルト孔46,47,48および軸挿通開口部64)を、これから取り外そうとする排気ターボ過給機1の各構成部品3,4,16に自然に密着させて容易に固定作業を行うすることができ、これにより作業性を大きく向上させることができる。
一方、吊持孔42,43,44は、それぞれコンプレッサホイール16、空気案内ケーシング4、ガス入口内側ケーシング3といった構成部品が分解組立要具31に保持された状態の時に、これらの吊持孔42,43,44を個別に吊り上げることにより、上記各構成部品16,4,3が傾斜せずに排気ターボ過給機1への組付姿勢となるため、排気ターボ過給機1への組み付けが容易になる。このため、排気ターボ過給機1の分解、組立作業を容易にして整備性を向上させることができる。
さらに、この分解組立要具31は、排気ターボ過給機1のケーシング5に固定するためのケーシング固定部としての円形開口部58と、この円形開口部58によりケーシング5に固定された時に、ロータ軸6を軸方向に移動可能に支持するロータ軸支持部としての軸挿通開口部63を備えているため、分解組立要具31をロータ軸6の着脱要具としても兼用することができる。このため、従来必要とされていたロータ軸専用の着脱要具を省いて分解組立要具31を共通化するとともに、ロータ軸6の着脱を容易にして排気ターボ過給機1の整備性を向上させることができる。
また、この分解組立要具31は、上部に吊持部としての吊持孔41,42,43,44が設けられたフレーム部材32と、このフレーム部材32に固定されて排気ターボ過給機1の軸方向に直交する面方向に沿う保持プレート33,34とを有して構成され、保持プレート33,34にボルト孔46,47,48が穿孔され、これらのボルト孔46,47,48が、排気ターボ過給機1の各構成部品(ガス入口内側ケーシング3、空気案内ケーシング4)を保持する保持部とされているため、保持プレート33,34に形成する複数のボルト孔46,47,48の穿孔位置を適宜設定したり、ボルト孔を増設したりすることにより、分解組立要具31を排気ターボ過給機1の複数の構成部品に対して幅広く共通化することが容易に行える。しかも、分解組立要具31の構造を簡素化し、その製造を容易にすることができる。
そして、このように構成された分解組立要具31を用いて組み立てられる排気ターボ過給機1は、その開放整備時に着脱する必要があるガス入口内側ケーシング3、空気案内ケーシング4、コンプレッサホイール16、ロータ軸6といった構成部品を着脱するための分解組立要具31が1つに共通化されているため、各構成部品3,4,16,6の着脱作業が容易であり、整備性が各段に向上している。しかも、従来複数必要であった分解組立要具31が1基で済むため、特に狭い船舶等においては分解組立要具31の収容スペースを大幅に削減できるという効果があり、排気ターボ過給機1の維持管理を容易にすることができる。
また、本発明に係る排気ターボ過給機1の分解組立方法は、前述のように、ガス入口内側ケーシング3または空気案内ケーシング4に分解組立要具31の保持部(ボルト孔46,47,48)を固定し、ガス入口内側ケーシング3または空気案内ケーシング4を分解組立要具31と共にクレーン等の吊持手段で保持しながらケーシング本体2に着脱するケーシング蓋部材着脱工程と、コンプレッサホイール16に分解組立要具31の保持部(軸挿通開口部64)を固定し、コンプレッサホイール16を分解組立要具31と共に吊持手段で保持しながらロータ軸6に着脱する羽根車着脱工程とを備えており、このケーシング蓋部材着脱工程と羽根車着脱工程とで、使用する分解組立要具31が共通化されている。このため、従来のように複数の分解組立要具を使い分ける必要がなく、分解組立要具の選択や付け替えの手間を省いて排気ターボ過給機1の整備性を飛躍的に向上させると同時に、分解組立要具31の製造・管理等に関わるコストダウンと、保管スペースの削減を図ることができる。
これに加え、本発明に係る排気ターボ過給機1の分解組立方法は、分解組立要具31に設けられたケーシング固定部(円形開口部58)をケーシング5に固定して分解組立要具31をケーシング5に取り付け、分解組立要具31に設けられたロータ軸支持部(軸挿通開口部63)にロータ軸6を保持させ、ロータ軸6を軸方向に移動させることにより、ロータ軸6をケーシング5に対して着脱するロータ軸着脱工程をさらに有している。このため、ガス入口内側ケーシング3、空気案内ケーシング4、コンプレッサホイール16の着脱に用いる分解組立要具31用いてロータ軸6の着脱も行うことができ、従来必要であったロータ軸6専用の着脱要具を省いて分解組立要具31を共通化するとともに、ロータ軸6の着脱を容易にして、排気ターボ過給機1の整備性をさらに向上させることができる。
また、このロータ軸着脱工程においては、ロータ軸6の両端に直管状の軸延長部材75,76を取り付け、一方の軸延長部材75を分解組立要具31のロータ軸支持部である軸挿通開口部63に挿通し、他方の軸延長部材76をケーシング5の内部に設けられた軸受8,9に挿通させてロータ軸6を軸方向に移動させ、ロータ軸6をケーシング5に対して着脱することを特徴とする。
この分解組立方法によれば、ロータ軸6を軸方向に移動させる際に、ロータ軸6自体は分解組立要具31の軸挿通開口部63に挿通されず、軸延長部材75のみが軸挿通開口部63に挿通されるため、本実施形態のようにロータ軸6がケーシング5の奥まった位置に入っていてもスムーズに抜き出すことができる。これにより、高精度なロータ軸6が受傷したり、曲げモーメントを受けて曲がったりすることを防止できる。
また、ロータ軸6をケーシング5から抜き取る時には、反対側の軸延長部材76が軸受8,9に挿し残されるため、ロータ軸6の端部がいきなり軸受8,9から脱落することがなく、反対にロータ軸6を軸受8,9に挿入する時には軸延長部材76がガイドとなって挿入が容易になる。特に、軸延長部材76の先端部に先窄まりのキャップ部材76aが設けられているため、軸受8,9への挿入をスムーズに行い、ロータ軸6の受傷や曲りを防止できる。
このように、ロータ軸6を損傷させずに安全に抜き差しできるため、排気ターボ過給機1の分解、組立作業を容易にすることができる。
なお、言うまでもなく、本発明に係る分解組立要具31および分解組立方法は、上記の実施形態のみに限定されることはない。例えば、上記実施形態では、分解組立要具31に、ガス入口内側ケーシング3と空気案内ケーシング4とコンプレッサホイール16とロータ軸6を保持する保持部およびロータ軸支持部として、ボルト孔46,47,48と、軸挿通開口部63,64が設けられているが、他の形態の保持部を設けて、排気ターボ過給機1の他の構成部品を保持、着脱できるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、分解組立要具31をクレーン等の吊持手段により吊り上げるための吊持部の一例として、分解組立要具31を構成するフレーム部材32に4つの吊持孔41,42,43,44を設けているが、これらをフック等に置き換えてもよいし、その場所も適宜変更してよい。
さらに、上記実施形態では、本発明に係る分解組立要具を適用できるタービン装置として排気ターボ過給機1を例示したが、他の種類のタービン装置であってもよい。
1 排気ターボ過給機(タービン装置)
2 ケーシング本体
3 ガス入口内側ケーシング(タービン装置の構成部品であるケーシング蓋部材)
4 空気案内ケーシング(タービン装置の構成部品であるケーシング蓋部材)
5 ケーシング
6 ロータ軸(タービン装置の構成部品)
8,9 軸受
16 コンプレッサホイール(タービン装置の構成部品である羽根車)
31 分解組立要具
32 フレーム部材
33,34 保持プレート
41,42,43,44 吊持孔(吊持部)
46,47,48 ボルト孔(保持部)
58 円形開口部(ケーシング固定部)
63 軸挿通開口部(ロータ軸支持部)
64 軸挿通開口部(保持部)
75,76 軸延長部材

Claims (7)

  1. ケーシング本体にケーシング蓋部材が設けられてなるケーシングと、
    該ケーシングの内部に軸支されるロータ軸と、
    該ロータ軸に着脱可能に固定される羽根車と、を備えてなるタービン装置の分解、組立を行う際に、前記ケーシング蓋部材、ロータ軸、羽根車といった構成部品を単体で吊り上げて移動および位置合わせを行うための分解組立要具であって、
    前記各構成部品を吊持手段で吊り上げるための吊持部を有するとともに、
    前記各構成部品のうちの少なくとも2種類を単体で保持するための複数の保持部を有することを特徴とするタービン装置の分解組立要具。
  2. 前記保持部に前記構成部品が何も保持されていない空荷状態で前記吊持部により吊り上げられた時には分解組立要具が傾斜しない正立姿勢となり、前記保持部に前記構成部品が保持された状態で前記吊持部により吊り上げられた時には該構成部品が前記タービン装置への組付姿勢となるように、空荷用の吊持部と、保持状態用の吊持部とが異なる位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のタービン装置の分解組立要具。
  3. 前記ケーシングに固定するためのケーシング固定部と、該ケーシング固定部により前記ケーシングに固定された時に、前記ロータ軸を軸方向に移動可能に支持するロータ軸支持部とをさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載のタービン装置の分解組立要具。
  4. 上部に前記吊持部が設けられたフレーム部材と、このフレーム部材に固定されて前記タービン装置の軸方向に直交する面方向に沿う保持プレートとを有し、前記保持プレートにボルト孔が穿孔されて前記保持部が構成され、該ボルト孔に前記タービン装置の各構成部品をボルトで固定するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタービン装置の分解組立要具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の分解組立要具を用いたタービン装置の分解組立方法であって、
    前記ケーシング蓋部材に、前記分解組立要具の、該ケーシング蓋部材に対応する保持部を固定し、該ケーシング蓋部材を前記分解組立要具と共に吊持手段で保持しながら前記ケーシング本体に着脱するケーシング蓋部材着脱工程と、
    前記羽根車に、前記分解組立要具の、該羽根車に対応する保持部を固定し、該羽根車を前記分解組立要具と共に吊持手段で保持しながら前記ロータ軸に着脱する羽根車着脱工程と、
    を備えてなることを特徴とするタービン装置の分解組立方法。
  6. 前記分解組立要具に設けられたケーシング固定部を前記ケーシングに固定して該分解組立要具を前記ケーシングに取り付け、該分解組立要具に設けられたロータ軸支持部に前記ロータ軸を保持させて該ロータ軸を軸方向に移動させることにより、該ロータ軸を前記ケーシングに対して着脱するロータ軸着脱工程をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のタービン装置の分解組立方法。
  7. 前記ロータ軸着脱工程において、前記ロータ軸の両端に軸延長部材を取り付け、その一方の軸延長部材を前記ロータ軸支持部に挿通し、他方の軸延長部材を前記ケーシングの内部に設けられた軸受に挿通させて該ロータ軸を軸方向移動させ、該ロータ軸を前記ケーシングに対して着脱することを特徴とする請求項6に記載のタービン装置の分解組立方法。
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