JP2012112209A - 車両用ドアのアウトサイドハンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を抑えつつ、側突時における意図しない車両用ドアの開放を抑制することができる車両用ドアのアウトサイドハンドル装置を提供することを目的とする。
【解決手段】アウトサイドハンドル16のハンドルアーム30には、傾斜部30Bが設けられている。この傾斜部30Bは、ロック解除レバー40の被押圧部40Cの車両幅方向外側に配置されている。また、傾斜部30Bは、側突時にハンドルアーム30の傾斜部30Bを車両幅方向内側へ押圧したときに、当該被押圧部40Cに、当該被押圧部40Cを押し上げる方向の分力Qが、被押圧部40Cを押し下げる方向の分力Qよりも大きくなるように、車両上下方向に対して傾斜角θで傾斜している。これにより、傾斜部30Bによって被押圧部40Cが車両幅方向内側へ押圧されたときに、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)に回転しないようになっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用ドアのアウトサイドハンドル装置に関する。
車両側面衝突(側突)時に、意図しないドアの開放を抑制する抑制機構を備えたアウトサイドハンドル装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されたアウトサイドハンドル装置では、アウトサイドハンドルに、ハンドルレバーの上端部が回転可能に取り付けられている。このハンドルレバーの下端部が、側突時の慣性力によってハンドルケース側へ揺動すると、当該下端部に設けられたフック面がハンドルケースのストッパ面に係止され、アウトサイドハンドルの回転が規制されるようになっている。これにより、側突時における意図しないドアの開放が抑制されている。
特開9−144394号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術のように、ハンドルレバー等の部品を新たに設けると、部品点数が増加し、コスト高となる。
本発明は、上記の事実を考慮し、部品点数を抑えつつ、側突時における意図しない車両用ドアの開放を抑制することができる車両用ドアのアウトサイドハンドル装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置は、車両用ドアのドアアウタパネルの車両幅方向内側に配置される押圧部を有し、前記ドアアウタパネルに回転可能に支持されるアウトサイドハンドルと、前記押圧部の回転軌道上に配置される被押圧部を有し、回転した前記アウトサイドハンドルによって前記被押圧部が押し下げられて車両前後方向に延びる回転軸を中心として回転し、前記車両用ドアを車体に拘束するドアロック装置を作動して該拘束を解除させるロック解除部材と、前記アウトサイドハンドルに設けられ、前記被押圧部の車両幅方向外側に配置されると共に、下端部に対し上端部が前記被押圧部側へ位置するように傾斜する傾斜部と、を備え、前記傾斜部が前記被押圧部を車両幅方向内側へ押圧したときに、該被押圧部を押し上げる方向の分力が該被押圧部を押し下げる方向の分力よりも大きくなるように、前記傾斜部が傾斜している。
請求項1に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置によれば、乗員がアウトサイドハンドルを回転させると、回転したアウトサイドハンドルの押圧部によってロック解除部材の被押圧部が押し下げられる。これにより、ロック解除部材が回転軸を中心として回転すると、ドアロック装置が作動し、車体に対する車両用ドアの拘束が解除される。
ここで、アウトサイドハンドルには傾斜部が設けられている。この傾斜部は、ロック解除部材の被押圧部の車両幅方向外側に配置されると共に、下端部に対し上端部が前記被押圧部側へ位置するように傾斜している。また、傾斜部は、当該傾斜部がロック解除部材の被押圧部を車両幅方向内側へ押圧したときに、当該被押圧部を押し上げる方向の分力が当該被押圧部を押し下げる方向の分力よりも大きくなるように傾斜している。
従って、側突時に傾斜部が車両幅方向内側へ移動し、被押圧部を車両幅方向内側へ押圧すると、ロック解除部材が回転軸を中心として押し上げられる方向へ回転する。換言すると、傾斜部が被押圧部を車両幅方向内側へ押圧しても、被押圧部が押し下げられず、ドアロック装置が作動しない。従って、側突時における意図しない車両用ドアの開放が抑制される。
このように本発明によれば、従来技術(例えば、特許文献1)のように、ハンドルレバー等の部品を新たに設けずに、側突時における意図しない車両用ドアの開放を抑制することができる。従って、部品点数が減少するため、コスト削減、軽量化を図ることができる。
請求項2に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置は、請求項1に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置において、前記傾斜部が車両幅方向内側へ水平移動したときに該傾斜部と前記被押圧部とが接触する接触点を通る前記傾斜部の垂線が、前記接触点と前記ロック解除部材の前記回転軸の中心とを結ぶ直線よりも車両上下方向上側に位置するように、前記傾斜部が傾斜している。
請求項2に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置によれば、アウトサイドハンドルの傾斜部が車両幅方向内側へ水平移動し、当該傾斜部がロック解除部材の被押圧部を押圧すると、被押圧部に車両幅方向内側へ向けた押圧力が作用する。この押圧力を、傾斜部と被押圧部との接触点を通る傾斜部に垂直な垂線に沿った分力と、傾斜部に沿った分力に分解すると、これらの分力は傾斜部と被押圧部との接触点とロック解除部材の前記回転軸の中心とを結ぶ直線の車両上下方向上側に発生し、ロック解除部材の被押圧部を押し上げる方向に作用する。即ち、ロック解除部材の被押圧部には、当該被押圧部を押し下げる方向の分力が発生しない。従って、側突時に傾斜部が車両幅方向内側へ水平移動し、被押圧部を車両幅方向内側へ押圧しても、被押圧部が押し下げられず、ドアロック装置が作動しない。これにより、側突時における意図しない車両用ドアの開放が抑制される。
このように本発明によれば、アウトサイドハンドルの傾斜部が被押圧部を車両幅方向内側へ押圧しても、被押圧部に当該被押圧部を押し下げる方向の分力が発生しないため、側突時における意図しない車両用ドアの開放をより確実に抑制することができる。
請求項3に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置において、前記押圧部が、前記傾斜部の車両上下方向上側の端部から幅方向幅方向内側へ延出し、前記押圧部と前記傾斜部とがなす角度が鈍角になっている。
請求項3に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置によれば、押圧部と傾斜部とのなす角度が鈍角とされている。これにより、側突時における押圧部とロック解除部材の被押圧部との接触が抑制されるため、傾斜部をロック解除部材の被押圧部により確実に接触させることができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置によれば、部品点数を抑えつつ、側突時における意図しない車両用ドアの開放を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置を車両幅方向外側からみた図である。 図1の2−2線断面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置が車両幅方向内側へ移動した状態を示す、図2に相当する断面図である。 図3の要部拡大断面図である。 (A)は、本発明の一実施形態に係るアウトサイドハンドル、及びロック解除レバーを模式的に示す説明図であり、(B)は、比較例としてのアウトサイドハンドル、及びロック解除レバーを模式的に示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置について説明する。なお、各図において適宜示される矢印FRは車両前後方向前側を示し、矢印UPは車両上下方向上側を示し、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、一実施形態に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置10を車両幅方向外側から見た図が示されている。アウトサイドハンドル装置10は、例えば、図示しない車両用ドアとしてのフロントサイドドアのドアアウタパネル12(図2参照)に取り付けられている。フロントサイドドアは、図示しないフロントピラーに設けられたドアヒンジ回りに回転可能に支持され、車体(図示省略)に対して開閉可能になっている。
図2に示されるように、アウトサイドハンドル装置10は、ハンドルベース14と、ハンドルベース14に回転可能に支持されたアウトサイドハンドル16を備えている。ハンドルベース14は車両幅方向外側から見て略矩形状で、周縁部に設けられたフランジ部18と、車両前後方向に延びると共にフランジ部18に対して車両幅方向内側へ凹む収納部20を備え、ドアアウタパネル12に形成された開口部12Aに取り付けられている。
収納部20は、開口部12Aを通してドアアウタパネル12の車両幅方向内側に配置されている。また、収納部20の底壁における車両上下方向上側寄りの部位には、アウトサイドハンドル16が挿入される開口部24が形成されている。更に、図1に示されるように、収納部20の車両前後方向両側には、車両上下方向上側へ延びる一対の支持アーム22A,22Bが設けられている。これらの支持アーム22A,22Bは、開口部12Aを通してドアアウタパネル12の車両幅方向内側に配置されている。また、支持アーム22A,22Bの間には、車両前後方向に延びる支持軸26が渡されている。支持軸26は円柱状で、その両端部がカシメにより支持アーム22A,22Bに固定され、支持アーム22A,22Bから抜け落ちないようになっている。
アウトサイドハンドル16は、把持部28と、一対のハンドルアーム30,32を備えている。把持部28は、ハンドルベース14の収納部20に収納されている。一対のハンドルアーム30,32は、把持部28の裏面(車両幅方向内側の面)から車両上下方向上側へ延出し、収納部20の開口部24を通してドアアウタパネル12の車両幅方向内側に配置されている。これらのハンドルアーム30,32は、ハンドルベース14の支持アーム22A,22Bの間に、車両前後方向に間隔を空けて配置されており、支持アーム22A,22B間に渡された支持軸26に回転可能に支持されている。これにより、ハンドルベース14に対し、アウトサイドハンドル16が支持軸26を回転軸として回転可能になっている。
また、支持軸26には、コイルスプリング34が取り付けられている。コイルスプリング34は、その一端部34Aがアウトサイドハンドル16の一方(車両前後方向前側)のハンドルアーム32に係止され、その他端部34Bがハンドルベース14の収納部20に係止されている。このコイルスプリング34により、アウトサイドハンドル16が支持軸26を回転軸として時計回り(図2において、矢印X方向)に付勢されている。
なお、アウトサイドハンドル16は、コイルスプリング34で付勢された状態で、各ハンドルアーム30,32の車両上下方向下側の端部が、収納部20の開口部24の縁部24Aに係止されることにより、図2に示す姿勢で保持されている。
図2に示されるように、アウトサイドハンドル16の他方(車両前後方向後側)のハンドルアーム30には、押圧部30Aと、後述する傾斜部30Bが設けられている。押圧部30Aは、傾斜部30Bの車両上下方向上側の端部から車両幅方向内側へ延出している。この押圧部30Aの車両上下方向下側には、ロック解除部材としてのロック解除レバー40が配置されている。ロック解除レバー40は略L字形状で、車両上下方向に延びると共にハンドルアーム30と車両幅方向に間隔を空けて配置された本体部40Aと、本体部40Aの車両上下方向下側の端部から車両幅方向内側へ延びる連結部40Bを備えている。
本体部40Aの車両上下方向上側の端部には、車両幅方向内側へ逆U字形状に屈曲された被押圧部40Cが設けられている。この被押圧部40Cは、アウトサイドハンドル16の把持部28がハンドルベース14の収納部20に収納された状態で、ハンドルアーム30の押圧部30Aから車両上下方向下側へ離れた位置に配置されている。また、被押圧部40Cは、押圧部30Aの回転軌道上に配置されており、アウトサイドハンドル16が支持軸26を回転軸として反時計回り(図2において、矢印Y方向)に回転したときに、アウトサイドハンドル16の押圧部30Aによって車両上下方向下側へ押し下げられるようになっている。
ロック解除レバー40における連結部40Bの端部は、ドアロック装置50の連結軸(回転軸)52に回転可能に取り付けられている。これにより、アウトサイドハンドル16の押圧部30Aによって被押圧部40Cが押し下げられると、ロック解除レバー40が車両前後方向に延びる連結軸52を回転軸として時計回り(図2において、矢印T方向)へ回転するようになっている。
ドアロック装置50は、図示を省略するが、車体に対してフロントサイドドアが閉じられた状態で、車体側のストライカと噛み合うラッチを備えており、このラッチをストライカに噛み合わせることで、車体にフロントサイドドアを拘束するように構成されている。一方、ロック解除レバー40が連結軸52を回転軸として時計回り(図2において、矢印T方向)に回転すると、ストライカとラッチとの噛み合い状態が解除され、フロントサイドドアが開放されるようになっている。なお、ロック解除レバー40が連結軸52を回転軸として反時計回り((図2において、矢印T方向と反対方向)に回転した場合は、ドアロック装置50が作動せず、フロントサイドドアが開放しないようになっている。
ここで、ロック解除レバー40の被押圧部40Cと車両幅方向に対向するハンドルアーム30の部位には、傾斜部30Bが設けられている。この傾斜部30Bは、車両上下方向下側の端部(下端部30BL)に対し、車両上下方向上側の端部(上端部30BU)が被押圧部40C側に位置するように傾斜している。また、傾斜部30Bは、ロック解除レバー40の被押圧部40Cの車両幅方向外側に配置されている。即ち、傾斜部30Bは、図3に示されるように、側突荷重Gによってハンドルアーム30が車両幅方向内側へ水平移動したときに、被押圧部40Cに接触するハンドルアーム30の部位に設けられている。また、傾斜部30Bと押圧部30Aとのなす角度θは、側突時に押圧部30Aがロック解除レバー40の被押圧部40Cに接触しないように、鈍角(90°<θ<180°)となっている。
更に、傾斜部30Bは、被押圧部40Cを車両幅方向内側へ押圧したときに、当該被押圧部40Cに押し下げる方向の分力が発生しないように傾斜されている。ここで、図4に示されるように、ハンドルアーム30が車両幅方向内側へ水平移動したときに傾斜部30Bが接触する被押圧部40Cの接触点Pは、当該接触点Pと、ドアロック装置50の連結軸52の中心とを結ぶ直線Rを半径とした円周C上を移動可能になっている。そのため、被押圧部40Cに傾斜部30Bが接触したときに、被押圧部40Cに対し、接触点Pを通る円周Cの接線S(直線Rと直交する直交線)に沿って、車両上下方向下側へ向く分力Qが作用すると、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)に回転する。逆に、被押圧部40Cに対し、円周Cの接線Sに沿って車両上下方向上側に向く分力Qが作用すると、ロック解除レバー40が反時計回り(矢印U方向)に回転する。
そこで、本実施形態では、被押圧部40Cに、当該被押圧部40Cを押し下げる方向の分力Qが発生しないように、傾斜部30Bと被押圧部40Cとの接触点Pを通る傾斜部30Bに垂直な垂線Vが、接触点Pよりも車両幅方向内側において直線Rの車両上下方向上側に位置するように、車両上下方向に対して傾斜部30Bを傾斜角θで傾斜させている。これにより、傾斜部30Bによって被押圧部40Cが車両幅方向内側へ押圧されたときに、被押圧部40Cに分力Qが発生せず、ロック解除レバー40が時計回り(図2において、矢印T方向)に回転しないようになっている。
次に、本実施形態に係る車両用ドアのアウトサイドハンドル装置の作用について説明する。
図2に示されるように、乗員がアウトサイドハンドル16の把持部28をコイルスプリング34の付勢力に抗して引き上げ、支持軸26を回転軸としてアウトサイドハンドル16を矢印Y方向へ回転させると、ハンドルアーム30の押圧部30Aが車両上下方向下側へ移動し、ロック解除レバー40の被押圧部40Cに接触する。更に、乗員が把持部28を引き上げると、ハンドルアーム30の押圧部30Aによってロック解除レバー40の被押圧部40Cが押し下げられ、ロック解除レバー40がドアロック装置50の連結軸52を中心として矢印T方向へ回転する。これにより、ドアロック装置50が作動し、図示しないストライカとラッチとの噛み合い状態が解除され、フロントサイドドアが開放される。
一方、図4に示されるように、側突荷重Gによってハンドルアーム30の傾斜部30Bが車両幅方向内側へ水平移動し、傾斜部30Bがロック解除レバー40の被押圧部40Cを車両幅方向内側へ押圧すると、ロック解除レバー40が連結軸52を中心として反時計回り(矢印U方向)へ回転する。
具体的には、傾斜部30Bが被押圧部40Cを車両幅方向内側へ押圧すると、傾斜部30Bが接触する被押圧部40Cの接触点Pに、車両幅方向内側へ向けた押圧力Fが作用する。この押圧力Fを、傾斜部30B(の傾斜面)に垂直な垂線Vに沿った分力Fと、傾斜部30B(の傾斜面)に沿った分力Fに分解すると、これらの分力F,Fは何れも直線Rの車両上下方向上側に発生し、接線Sに沿って車両上下方向上側へ向う分力Qに寄与する。従って、ロック解除レバー40が連結軸52を中心として反時計回り(矢印U方向)へ回転する。換言すると、接触点Pには、接線Sに沿って車両上下方向下側へ向う分力Qが発生しない。従って、ロック解除レバー40が連結軸52を中心として時計回り(矢印T方向)へ回転しないため、ドアロック装置50が作動せず、意図しないフロントサイドドアの開放が抑制される。
また、図5(A)には、本実施形態に係るハンドルアーム30の傾斜部30Bがロック解除レバー40の被押圧部40Cに接触した状態が模式的に示されており、図5(B)には、比較例に係るハンドルアーム30の傾斜部30Bがロック解除レバー40の被押圧部40Cに接触した状態が模式的に示されている。なお、図5(A)及び図5(B)では、理解を容易にするために、ロック解除レバー40を直線状の部材で置き換えている。
図5(A)を用いてより詳細に説明すると、本実施形態では、傾斜部30Bと被押圧部40Cとが接触する接触点Pよりも車両幅方向内側において、接触点Pを通る傾斜部30Bに垂直な垂線Vが、当該接触点Pとロック解除レバー40の連結軸52の中心とを結ぶ直線Rの車両上下方向上側に位置するように、傾斜部30Bが傾斜角θで傾斜されている。これにより、接触点Pに作用する押圧力Fを垂線Vに沿った分力Fと、傾斜部30Bに沿った分力Fとに分解した場合、これらの分力F,Fが直線Rよりも車両上下方向上側に発生し、被押圧部40Cを押し上げる方向に作用する分力Qに寄与する。従って、傾斜部30Bによって被押圧部40Cが車両幅方向内側へ押圧されると、ロック解除レバー40が反時計回り(矢印U方向)へ回転する。
一方、図5(B)に示される比較例のように、接触点Pを通る傾斜部30Bに垂直な垂線Vが直線Rの車両上下方向下側に位置するように、傾斜部30Bが傾斜角θで傾斜されていると、垂線Vに沿った分力Fは、直線Rよりも車両上下方向下側に発生し、接線Sに沿って車両上下方向下側へ向う分力Qに寄与する。このように分力Qが発生すると、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)へ回転する可能性がある。なお、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)へ回転するか否かは、分力Qと分力Qの大小関係によって決定される。
これに対して本実施形態では、分力F,Fが何れも直線Rの車両上下方向上側に発生し、被押圧部40Cを押し上げる方向の分力Qに寄与するため、前述した分力Qが発生せず、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)へ回転する可能性がない。従って、ドアロック装置50が作動せず、意図しないフロントサイドドアの開放が抑制される。
このように本実施形態では、従来技術(例えば、特許文献1)におけるハンドルレバー等の部品を新たに設けずに、側突時における意図しないフロントサイドドアの開放を抑制することができる。従って、部品点数が減少するため、コスト削減、軽量化を図ることができる。また、本実施形態は、ハンドルアーム30における傾斜部30B(の傾斜面)の傾斜角度を調整するという簡単な構成であるため、既存のアウトサイドハンドル装置に対しても容易に適用することができる。
また、車両上下方向に対して傾斜部30Bがロック解除レバー40の被押圧部40C側へ傾斜しているため、傾斜部30Bが傾斜しない構成(鉛直面)と比較して、ハンドルアーム30の小型化、及び軽量化を図ることができる。更に、本実施形態では、ハンドルアーム30における押圧部30Aと傾斜部30Bとのなす角度θが鈍角とされている。従って、側突時における押圧部30Aとロック解除レバー40の被押圧部40Cとの接触が抑制されるため、傾斜部30Bをロック解除レバー40の被押圧部40Cに接触させることができる。よって、側突時における意図しないフロントサイドドアの開放をより確実に抑制することができる。
なお、本実施形態では、傾斜部30Bが被押圧部40Cを車両幅方向内側へ押圧したときに、被押圧部40Cに当該被押圧部40Cを押し下げる方向の分力Qが発生しないように、傾斜部30Bを傾斜させたが、当該分力Qよりも被押圧部40Cを押し上げる方向の分力Qが大きくなるように、傾斜部30Bを傾斜させても良い。この構成によっても、ロック解除レバー40が時計回り(矢印T方向)へ回転しないため、ドアロック装置50が作動せず、意図しないフロントサイドドアの開放を抑制することができる。
また、上記実施形態では、ロック解除レバー40が剛体であるものとし、被押圧部40Cと傾斜部30Bとの接触によるロック解除レバー40の屈曲等を考慮していないが、ロック解除レバー40の剛性を考慮して傾斜部30Bの傾斜角θを設定しても良い。
更に、上記実施形態では、ロック解除レバー40における本体部40Aの上端部に被押圧部40Cを設けたが、被押圧部40Cをロック解除レバー40の他の部位に設けても良い。更に、ロック解除レバー40及び被押圧部40Cの形状は適宜変更可能である。
更にまた、上記実施形態は、アウトサイドハンドル16の回転に伴って、当該アウトサイドハンドル16と連結されていないロック解除レバー40を押し下げるタイプの種々のアウトサイドハンドル装置に適用可能である。また、上記実施形態では、アウトサイドハンドル装置10をフロントサイドドアに適用した場合を例に説明したが、アウトサイドハンドル装置10はリヤサイドドアにも適用可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 アウトサイドハンドル装置
12 ドアアウタパネル
16 アウトサイドハンドル
30A 押圧部
30B 傾斜部
40 ロック解除レバー(ロック解除部材)
40C 被押圧部
50 ドアロック装置
52 連結軸(回転軸)
V 垂線
R 直線

Claims (3)

  1. 車両用ドアのドアアウタパネルの車両幅方向内側に配置される押圧部を有し、前記ドアアウタパネルに回転可能に支持されるアウトサイドハンドルと、
    前記押圧部の回転軌道上に配置される被押圧部を有し、回転した前記アウトサイドハンドルによって前記被押圧部が押し下げられて車両前後方向に延びる回転軸を中心として回転し、前記車両用ドアを車体に拘束するドアロック装置を作動して該拘束を解除させるロック解除部材と、
    前記アウトサイドハンドルに設けられ、前記被押圧部の車両幅方向外側に配置されると共に、下端部に対して上端部が前記被押圧部側へ位置するように傾斜する傾斜部と、
    を備え、
    前記傾斜部が前記被押圧部を車両幅方向内側へ押圧したときに、該被押圧部を押し上げる方向の分力が該被押圧部を押し下げる方向の分力よりも大きくなるように、前記傾斜部が傾斜している車両用ドアのアウトサイドハンドル装置。
  2. 前記傾斜部が車両幅方向内側へ水平移動したときに該傾斜部と前記被押圧部とが接触する接触点を通る前記傾斜部の垂線が、前記接触点と前記ロック解除部材の前記回転軸の中心とを結ぶ直線よりも車両上下方向上側に位置するように、前記傾斜部が傾斜している請求項1に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置。
  3. 前記押圧部が、前記傾斜部の車両上下方向上側の端部から幅方向幅方向内側へ延出し、
    前記押圧部と前記傾斜部とがなす角度が鈍角になっている請求項1又は請求項2に記載の車両用ドアのアウトサイドハンドル装置。
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