JP2012111945A - 印刷のための転相組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の上に画像を印刷するための、または基板の上の画像を保護するための転相組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの結晶性ポリエステルと、少なくとも1つのアクリレートモノマーとを含む、転相組成物。前記結晶性ポリエステルが、約3重量%〜約20重量%の量で存在することが好ましく、適切な結晶性ポリエステルの例としては、脂肪族結晶性ポリエステルおよびポリラクトンが挙げられる。前記組成物が、光開始剤、安定化剤または着色剤のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【選択図】なし

Description

本開示は、基板の上に画像を印刷するための、または基板の上の画像を保護するための転相組成物に関し、さらに、このような成分を製造し、使用する方法に関する。
転相組成物(例えば、インクおよびオーバーコート)は、広範囲の材料の上に堅牢性の高い印刷を可能にするように開発されてきた。この材料としては、非多孔性基板、例えば、光沢のある紙、プラスチック、アルミニウム箔など、紙に由来する基板が挙げられる。これらの材料の上に堅牢性の高い印刷またはコーティングを行うことは、冷却すると印刷組成物が転相し、この組成物が低粘度から高粘度に変化することによって達成される。
既知の転相組成物の主成分は、アミド−ユニリンゲル化剤である。アミド−ユニリンゲル化剤は、高濃度の不純物を含み、粘度が高い原材料から製造され、このことが精製を困難にしている。原材料を精製し、ゲル化剤を製造したら、ゲル化剤を、着色剤などのような他の添加剤とともにアクリレートモノマーとブレンドし、最終的な転相組成物を作成する。困難な精製工程を含むこの多段階プロセスは、ゲル化剤の製造コストに大きく上乗せされ、顧客にとって転相組成物がもっと高価なものとなる。
したがって、転相組成物の製造プロセスを単純化する新しい機構または化学が望まれるだろう。
本開示は、いくつかの実施形態では、結晶性ポリエステルと、少なくとも1つのモノマーとを含む転相組成物を提供することによって、これらの種々の要求および問題に対処するものである。適切な結晶性ポリエステルの例としては、脂肪族結晶性ポリエステルおよびポリラクトンが挙げられる。転相組成物の実施形態は、印刷部品において吐出するのに適した粘度を有し、さらに、光開始剤をポリエステルに加えると架橋可能にすることが可能な、実現可能なインクを提供する。さらに、実施形態は、着色剤と、他の添加剤とを含んでいてもよい。
既知の転相組成物で用いられる従来のゲル化剤と比較して、転相組成物の実施形態は、熱的および色素的に安定な材料からなり、拡張可能であり、消費者にとって低コストであるような、現行の種類のアミド−ユニリン−ゲルインクを用いて現時点で達成される官能性を達成する単純な様式を与える。
本明細書には、転相組成物(例えば、インクまたはオーバーコート)が開示されている。転相組成物の実施形態は、結晶性ポリエステルとモノマーとを含み、結晶性ポリエステルがモノマーに溶解している。転相組成物は、直接的な1工程で製造されてもよく、そのため、ゲル化剤を別個に製造する必要性も、ゲル化剤を別個に精製する必要性もない。転相組成物は、さらに、インクおよびオーバーコートを作成するために、光開始剤、安定化剤、着色剤などを含んでいてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「粘度」は、複素粘度を指し、複素粘度は、サンプルに一定の剪断歪みを与えるか、または振れ幅の小さな正弦振動的変形を加えることが可能な機械的なレオメーターによって与えられる、典型的な測定値である。この種類の装置では、操作者によってモーターに剪断歪みが加えられ、トランスデューサーによってサンプルの変形(トルク)が測定される。または、剪断応力を加え、得られる歪みを測定する制御式応力装置を用いてもよい。このようなレオメーターは、例えば、細管粘度計のような過渡測定値ではなく、種々のプレート回転頻度ωで粘度を周期的に測定する。往復式プレートレオメーターは、同相および相外の両方で応力または変位に対する流体の応答を測定することができる。複素粘度η*は、η*=η’−iη”で定義され;式中、η’=G”/ωであり、η”=G’/ωであり、iは√−1である。または、例えば、細管粘度または剪断粘度の過渡測定値のみを測定することが可能な粘度計を用いてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「転相」は、組成物のゲル点よりも低い温度(例えば、組成物が吐出される温度よりも低い温度)では固体状のゲルを形成する組成物を指す。例えば、実施形態は、室温で、固体状態の相において、約10〜約10cps、例えば、約103.5〜約106.5cpsの粘度範囲にある。これらの粘度は、剪断速度1s−1で、円錐形および平板を用いる技術によって得られる。ゲル相は、典型的には、固体状態の相と、液相とが同時に存在しており、固体状態の相は、液相全体にわたって三次元網目構造を形成しており、液相が巨視的なレベルで流出するのを防いでいる。
転相組成物の実施形態は、温度をこれらの実施形態のゲル点よりも高い温度、または低い温度に変動させると、ゲル状態と液体状態の間の熱可逆的な転移を示す。この温度は、一般的にゾル−ゲル温度と呼ばれる。ゲルは、結晶性ポリエステル分子の間の物理的な非共有結合性相互作用(例えば、水素結合、芳香族相互作用、イオン結合、配位結合、ロンドン分散相互作用など)によって生成するため、このゲル再形成サイクルは、何回も繰り返すことができる。
いくつかの実施形態の転相組成物がゲル状態にある温度範囲は、例えば、約15℃〜約40℃、例えば、約10℃〜約35℃、例えば、約15℃〜約30℃である。例えば、この組成物は、約40℃の温度で粘度が約10cpsである。ゲルは、約40℃〜約90℃、例えば、約40℃〜約85℃、例えば、約40〜約60℃の温度で液化する。吐出温度で液体状態からゲル状態へと転移する場合、組成物の粘度は、顕著に上昇する。粘度上昇は、3桁の粘度上昇である。
いくつかの実施形態の転相組成物は、基板に直接吐出されてもよく、転相組成物がオーバーコートである場合、転相組成物を、接触または非接触による平滑化によって平滑化してもよく、例えば、2008年1月31日に出願したKovacsらに対する米国特許出願第12/023,979号に開示されるように平滑化してもよい。
いくつかの実施形態の転相組成物は、結晶性ポリエステルを含む。本明細書で使用される場合、用語「ポリエステル」は、二塩基酸とアルコールとの反応によって製造される種々の合成ポリマーのうち任意のものを指す。用語「結晶性」は、三次元空間すべてに広がる規則的な繰り返しパターンになるように整列した構成原子、分子またはイオンを含む化合物を指す。結晶性化合物は、示差走査熱量測定法(「DSC」)を用いて測定した場合、熱吸収量が段階的に変動するのではなく、明確な1本の吸熱ピークを示す場合がある。
適切な結晶性ポリエステルとしては、脂肪族結晶性ポリエステル、ポリラクトンなどが挙げられる。用語「脂肪族」は、芳香族環を含まず、構成炭素原子が直鎖に配列することを特徴とする炭化水素を指す。脂肪族炭化水素としては、例えば、アルカン(例えば、パラフィン炭化水素)、アルケンまたはアルカジエン(例えば、エチレンのようなオレフィン)、アルキン(例えば、アセチレン)が挙げられる。適切な脂肪族結晶性ポリエステルの例としては、例えば、コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(ノニレン−デカノエート)が挙げられ、以下のモノマー成分を含む。
いくつかの実施形態では、ポリエステル樹脂は、任意要素の触媒が存在する状態で、ジオールと二酸とを反応させることによって作られてもよい。結晶性ポリエステルを作成する場合、適切な有機ジオールとしては、炭素原子が約2〜約36個の脂肪族ジオール、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられ、これらの構造異性体を含む。脂肪族ジオールは、例えば、約40〜約60モル%、いくつかの実施形態では、約42〜約55モル%、いくつかの実施形態では、約45〜約53モル%の量で選択されてもよく、第2のジオールは、樹脂の約0〜約10モル%、いくつかの実施形態では、約1〜約4モル%の量で選択されてもよい。
結晶性樹脂を調製するために選択された有機二酸またはジエステル(ビニル二酸またはビニルジエステルを含む)の例としては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、cis,1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マロン酸、メサコン酸、これらのジエステルまたは無水物が挙げられる。有機二酸は、例えば、いくつかの実施形態では、約40〜約60モル%、いくつかの実施形態では、約42〜約52モル%、いくつかの実施形態では、約45〜約50モル%の量で選択されてもよく、第2の二酸は、樹脂の約0〜約10モル%の量で選択することができる。
結晶性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレン、これらの混合物などが挙げられる。特定の結晶性樹脂は、ポリエステルに由来するものであってもよく、例えば、ポリ(エチレン−アジペート)、ポリ(プロピレン−アジペート)、ポリ(ブチレン−アジペート)、ポリ(ペンチレン−アジペート)、ポリ(ヘキシレン−アジペート)、ポリ(オクチレン−アジペート)、ポリ(エチレン−スクシネート)、ポリ(プロピレン−スクシネート)、ポリ(ブチレン−スクシネート)、ポリ(ペンチレン−スクシネート)、ポリ(ヘキシレン−スクシネート)、ポリ(オクチレン−スクシネート)、ポリ(エチレン−セバケート)、ポリ(プロピレン−セバケート)、ポリ(ブチレン−セバケート)、ポリ(ペンチレン−セバケート)、ポリ(ヘキシレン−セバケート)、ポリ(オクチレン−セバケート)、ポリ(デシレン−セバケート)、ポリ(デシレン−デカノエート)、ポリ(エチレン−デカノエート)、ポリ(エチレンドデカノエート)、ポリ(ノニレン−セバケート)、ポリ(ノニレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−セバケート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−ドデカノエート)、コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(ノニレン−デカノエート)、ポリ(オクチレン−アジペート)であってもよい。ポリアミドの例としては、ポリ(エチレン−アジポアミド)、ポリ(プロピレン−アジポアミド)、ポリ(ブチレン−アジポアミド)、ポリ(ペンチレン−アジポアミド)、ポリ(ヘキシレン−アジポアミド)、ポリ(オクチレン−アジポアミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)、ポリ(プロピレン−セバカミド)が挙げられる。ポリイミドの例としては、ポリ(エチレン−アジピミド)、ポリ(プロピレン−アジピミド)、ポリ(ブチレン−アジピミド)、ポリ(ペンチレン−アジピミド)、ポリ(ヘキシレン−アジピミド)、ポリ(オクチレン−アジピミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)、ポリ(プロピレン−スクシンイミド)、ポリ(ブチレン−スクシンイミド)が挙げられる。
結晶性ポリエステルに適切な重縮合触媒の例としては、チタン酸テトラアルキル、ジアルキルスズオキシド(例えば、ジブチルスズオキシド)、テトラアルキルスズ(例えば、ジブチルスズジラウレート)、ジアルキルスズオキシド水酸化物(例えば、ブチルスズオキシド水酸化物)、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズ、またはこれらの混合物が挙げられ、触媒は、ポリエステル樹脂を作成するために用いられる出発物質の二酸またはジエステルを基準として、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で選択される。
用語「ポリラクトン」は、以下に示されるように、環状ラクトンモノマーの酵素による重合によって製造される直鎖ポリエステルを指す。
Figure 2012111945
ポリラクトンは、環状エステルまたは非環状エステルを酵素によって重合することによって作成される。いくつかの実施形態では、反応溶液は、エステルモノマーを含む。エステルモノマーは、環状エステルモノマーであってもよい。任意の適切な環状エステルモノマー(例えば、炭素原子が5〜16個、例えば、6〜15個、7〜12個、または8〜10個の環状エステル)を酵素による重合で用いてもよい。環状エステルモノマーは、ラクトン、ラクチド、マクロライド、環状カーボネート、環状ホスフェート、環状デプシペプチドまたはオキシランであってもよい。適切な環状エステルモノマーの具体例としては、ラクトン(例えば、オキサシクロヘプタデカ−10−エン−2−オン(AMBRETTOLIDEとしてPenta Manufacturing Co.から入手可能)、ω−ペンタデカラクトン(EXALTOLIDEとしてPenta Manufacturing Co.から入手可能)、ペンタデカラクトン、11/12−ペンタデセン−15−オリド(ペンタデセンラクトンとしても知られる)、ヘキサデセンラクトンおよびカプロラクトンが挙げられる。他の適切なエステルモノマーとしては、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、プロピルマロラクトネート、2−メチレン−4−オキサ−12−ドデカノリド、ポリ(ブタジエン−b−ペンタデカラクトン、ポリ(ブタジエン−b−ε−CL)、ε−カプロラクトン、(R)体および(S)体の3−メチル−4−オキサ−6−ヘキサノリド、1,3−ジオキサン−2−オン、1,4−ジオキサン−2−オン、3(S)−イソプロピルモルホリン−2,5−ジオン、モルホリン−2,5−ジオン誘導体、トリメチレンカーボネート、1−メチルトリメチレンカーボネート、8−オクタノリド、δ−デカラクトン、12−ドデカノリド、α−メチレンマクロライド、α−メチレン−δ−バレロラクトンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、適切なポリラクトンとしては、例えば、ポリ(ペンタデカラクトン)、ポリ(ペンタデセンラクトン)、ポリ(ヘキサデセンラクトン)、ポリ(ヘキサデセン−7−オリド)、ポリカプロラクトン、ポリドデカラクトン、ポリ(ペンタデカラクトン)コ−ペンタデセンラクトン、ポリ(ペンタデカラクトン)コ−ヘキサデセンラクトン、これらの組み合わせなどが挙げられる。
結晶性樹脂は、多くの供給源から入手可能であるが、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約120℃、例えば、約50℃〜約90℃の融点を有していてもよい。結晶性樹脂は、例えば、数平均分子量(Mn)が、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定する場合、例えば、約1,000〜約50,000、好ましくは、約2,000〜約25,000であってもよい。樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、ポリスチレン標準によってGPCで測定する場合、約2,000〜約100,000、好ましくは、約3,000〜約80,000であってもよい。結晶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、例えば、約2〜約6、より特定的には、約2〜約4である。
インクは、1つ以上のコモノマーを含む。いくつかの実施形態では、コモノマーは、放射線硬化性モノマーであってもよく、放射線硬化性モノマーでなくてもよい。
組成物の少なくとも1つの硬化性モノマーの例としては、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート(例えば、Sartomer製のSR−9003)、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、イソデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートメチルエーテルモノアクリレート、イソデシルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、これらの混合物などが挙げられる。比較的非極性のモノマーとして、イソデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトンアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレートが挙げられる。それに加え、多官能アクリレートモノマー/オリゴマーを、反応性希釈剤としてだけではなく、硬化した画像の架橋密度を高めることが可能な材料として用いてもよく、それによって、硬化した画像の靱性を高めることができる。
用語「硬化性モノマー」は、硬化性オリゴマーを包含することも意図しており、これもインク組成物で用いてもよい。組成物で用いてもよい、適切な放射線硬化性オリゴマーの例は、低い粘度を有し、例えば、約50cps〜約10,000cps、例えば、約75cps〜約7,500cps、または約100cps〜約5,000cpsの粘度を有する。このようなオリゴマーの例としては、CN549、CN131、CN131B、CN2285、CN 3100、CN3105、CN132、CN133、CN 132(Sartomer Company,Inc.(エクセター、PA)から入手可能)、Ebecryl 140、Ebecryl 1140、Ebecryl 40、Ebecryl 3200、Ebecryl 3201、Ebecryl 3212(Cytec Industries Inc(スミュルナ、GA)から入手可能)、PHOTOMER 3660、PHOTOMER 5006F、PHOTOMER 5429、PHOTOMER 5429F(Cognis Corporation(シンシナティ、OH)から入手可能)、LAROMER PO 33F、LAROMER PO 43F、LAROMER PO 94F、LAROMER UO 35D、LAROMER PA 9039V、LAROMER PO 9026V、LAROMER 8996、LAROMER 8765、LAROMER 8986(BASF Corporation(フローラムパーク、NJ)から入手可能)などが挙げられる。また、多官能アクリレートおよび多官能メタクリレートとして、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,2 エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6 ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカノールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、アミン修飾されたポリエーテルアクリレート(PO 83F、LR 8869、および/またはLR 8889として入手可能(すべてBASF Corporationから入手可能))、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールプロポキシレートトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ−/ヘキサ−アクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(Sartomer Co.Inc.からSR 494として入手可能)などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、コモノマーは、短鎖アルキルグリコールジアクリレートまたはエーテルジアクリレート(例えば、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート)から選択されてもよく、非蛍光コモノマーは、短鎖アルキルエステル置換基を有するアクリレート(例えば、カプロラクトンアクリレート)、市販の製品CD536、CD 2777、CD585、CD586(Sartomer Co.Inc.から入手可能)から選択されてもよい。
いくつかの実施形態の転相インク組成物は、1つ以上のモノマーを、インク媒剤の合計重量に対し、約10重量%〜約80重量%、例えば、約20重量%〜約70重量%、または約30重量%〜約60重量%の範囲の量で含んでいてもよい。
光開始剤。実施形態は、少なくとも1つの光開始剤を含んでいてもよい。用語「光開始剤」は、硬化(例えば、UV硬化)を開始させる添加剤を指す。放射線(例えば、UV放射線)を吸収し、配合物の硬化性成分の硬化を開始させる任意の光開始剤を用いてもよいが、硬化したときに、光開始剤が実質的に黄変を生じさせないことが望ましい。
アクリレートを含む組成物とともに用いるのに適した遊離ラジカル光開始剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α−ヒドロキシアルキルフェノン、アシルホスフィン光開始剤、例えば、IRGACUREおよびDAROCURの商品名でCibaから販売されているものが挙げられる。適切な光開始剤の特定の例としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(BASF LUCIRIN TPOとして入手可能);2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド(BASF LUCIRIN TPO−Lとして入手可能);ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−ホスフィンオキシド(Ciba IRGACURE 819として入手可能)および他のアシルホスフィン;2−メチル−1−(4−メチルチオ)フェニル−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン(Ciba IRGACURE 907として入手可能)および1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(Ciba IRGACURE 2959として入手可能);2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル)−フェニル)−2−メチルプロパン−1−オン(Ciba IRGACURE 127として入手可能);チタノセン;イソプロピルチオキサントン(ITX);1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン;ベンゾフェノン;2,4,6−トリメチルベンゾフェノン;4−メチルベンゾフェノン;ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸エチルエステル;オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン);2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン;ベンジル−ジメチルケタール;およびこれらの混合物が挙げられる。
アミン共力剤、つまり、水素原子を光開始剤に与え、それによって、重合を開始させるラジカル種を生成する補助開始剤(アミン共力剤は、配合物中に溶解している酸素を消費することができ、酸素は遊離ラジカル重合を阻害するため、酸素の消費によって重合速度が上がる)、例えば、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエートも含まれていてもよい。このリストは、排他的なものではなく、望ましい波長の放射線(例えば、UV光)にさらされると遊離ラジカル反応が開始するが、照射後に着色しないような任意の既知の光開始剤を、制限なく使用することができる。
転相組成物中に含まれる光開始剤の合計量は、いくつかの実施形態では、例えば、重ね塗りワニス組成物の約0重量%〜約15重量%、例えば、約0.5〜約10重量%であってもよい。
いくつかの実施形態の転相組成物は、典型的には、ゲル化特性を利用するために、吐出したら組成物のゲル点より低い温度まで冷却する。冷却したら、次いで、転相組成物を硬化させるために、転相組成物を硬化エネルギーにさらしてもよい。適切な硬化エネルギー源(例えば、紫外線、電子線エネルギーなど)にさらされると、光開始剤は、そのエネルギーを吸収し、ゲル状組成物を硬化組成物へと変換する反応が進む。組成物の粘度は、適切な硬化エネルギー源にさらされるとさらに上昇し、その結果、硬化して固体になる。硬化した組成物の粘度は、通常は測定することができない。
光開始剤が存在しない状態で、転相組成物は、電子線放射にさらされた結果、重合させることが可能な官能基を含んでいてもよい。このポリマーネットワークは、印刷した画像に、例えば、耐久性、熱安定性および光安定性、耐引っ掻き性および防汚性を付与する。したがって、硬化した組成物は、特に、硬化した組成物が割れおよび退色から守られ、画像が不変となり、汚れおよびビーディングを起こさずに重ね塗りすることができるため、熱および日光にさらされる基板に印刷するか、またはコーティングするのに十分に適している。
着色剤。いくつかの実施形態の転相組成物は、着色剤を含んでいてもよく、例えば、顔料、染料、顔料と染料の混合物、顔料混合物、染料混合物などを含んでいてもよい。顔料着色剤の媒体として、任意の適切な顔料を、着色剤がインク媒剤に分散可能であれば、制限なく用いてもよい。適切な顔料の例としては、限定されないが、PALIOGEN Violet 5100(BASF);PALIOGEN Violet 5890(BASF);HELIOGEN Green L8730(BASF);LITHOL Scarlet D3700(BASF);Sunfast.RTM.Blue 15:4(Sun Chemical 249−0592);HOSTAPERM Blue B2G−D(Clariant);Permanent Red P−F7RK;HOSTAPERM Violet BL(Clariant);LITHOL Scarlet 4440(BASF);Bon Red C(Dominion Color Company);ORACET Pink RF(Ciba);PALIOGEN Red 3871 K(BASF);Sunfast.RTM.Blue 15:3(Sun Chemical 249−1284);PALIOGEN Red 3340(BASF);Sunfast.RTM.Carbazole Violet 23(Sun Chemical 246−1670);LITHOL Fast Scarlet L4300(BASF);Sunbrite Yellow 17(Sun Chemical 275−0023);HELIOGEN Blue L6900、L7020(BASF);Sunbrite Yellow 74(Sun Chemical 272−0558);Spectra Pac.RTM.C Orange 16(Sun Chemical 276−3016);HELIOGEN Blue K6902、K6910(BASF);Sunfast.RTM.Magenta 122(Sun Chemical 228−0013);HELIOGEN Blue D6840、D7080(BASF);Sudan Blue OS (BASF);NEOPEN Blue FF4012 (BASF);PV Fast Blue B2GO1(Clariant);IRGALITE Blue BCA(Ciba);PALIOGEN Blue 6470(BASF);Sudan Orange G(Aldrich);Sudan Orange 220(BASF);PALIOGEN Orange 3040(BASF);PALIOGEN Yellow 152、1560(BASF);LITHOL Fast Yellow 0991 K(BASF);PALIOTOL Yellow 1840(BASF);NOVOPERM Yellow FGL(Clariant);Lumogen Yellow D0790(BASF);Suco−Yellow L1250(BASF);Suco−Yellow D1355(BASF);Suco Fast Yellow D1 355、D1 351(BASF);HOSTAPERM Pink E 02(Clariant);Hansa Brilliant Yellow 5GX03(Clariant);Permanent Yellow GRL 02(Clariant);Permanent Rubine L6B 05(Clariant);FANAL Pink D4830(BASF);CINQUASIA Magenta(DU PONT);PALIOGEN Black L0084(BASF);Pigment Black K801(BASF);カーボンブラック、例えば、REGAL.RTM.330(Cabot)、Carbon Black 5250(Columbia Chemical)、Carbon Black 5750(Columbia Chemical)、これらの混合物などが挙げられる。
着色剤は、好ましくは、インク中に、例えば、インクの約0重量%〜約15重量%、好ましくは、約0.5重量%〜約6重量%の量で含まれる。
上述の顔料に関し、特に制限はない。有機物であれ無機物であれ、印刷分野で一般的に用いられる任意の顔料を使用してもよい。顔料の例としては、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、スレン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、キノフタロン顔料、金属錯体顔料などが挙げられる。これらは、個々に用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上述の染料に関し、特に制限はない。染料の例としては、アゾ染料、ジアゾ染料、金属錯体塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、キサンテン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、他の油溶性染料が挙げられる。これらは、個々に用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらを上に列挙した顔料と組み合わせて用いてもよい。
また、すべての実施形態で、着色剤が必要ではないことも理解されるであろう。例えば、インク組成物を、例えば、その下にある印刷した画像を保護するためのオーバーコート材料として使用してもよい。これらの組成物において、透明無色の組成物を得るために、着色剤を除いてもよい。
他の添加剤。いくつかの実施形態の転相組成物は、硬化性成分と、場合により、反応性希釈剤、着色剤、開始剤、酸化防止剤(例えば、米国特許第7,084,189号に開示されているもの)および任意の従来の任意要素の添加剤を含むさらなる材料との混合物であってもよい。このような従来の添加剤としては、例えば、消泡剤、すべり剤およびレべリング剤、顔料分散剤などが挙げられる。また、いくつかの実施形態の転相組成物は、所望な場合、さらなるモノマー材料またはポリマー材料を含んでいてもよい。
結晶性ポリエステルを、少なくとも1つのアクリレートモノマーを含む混合物に加えることと、ポリエステルがモノマーに溶解するまで、この混合物を加熱することとを含む、転相組成物を製造するための方法。いくつかの実施形態では混合物をポリエステルの融点よりも高い温度まで加熱し、撹拌することによって、結晶性ポリエステルをモノマー(例えば、ジ−アクリレートモノマー)に溶解する。転相組成物は、ポリエステルがアクリレートモノマーの中で結晶化するため、冷却するとゲル化して均一な混合物になる。結晶性ポリエステルおよびアクリレートモノマーは、例えば、本来は脂肪族であってもよく、したがって、転相挙動は、可逆的であってもよい。この方法のいくつかの実施形態は、1工程で行うことができ、つまり、成分が市販されているため、結晶性ポリエステルをアクリレートモノマーに溶解する前にゲル化剤材料を合成する必要はない。
この方法のいくつかの実施形態では、結晶性ポリエステルを、約3wt%〜約20wt%、例えば、約5〜約15、例えば、約8〜約12の量で加える。アクリレートモノマーを、約80〜約97、例えば、約85〜約95、例えば、約88〜約92の量で加える。
転相組成物を製造する方法のいくつかの実施形態は、さらに、添加剤を組成物に混合することを含んでいてもよい。添加剤を、ポリエステルと同じ工程で加えてもよい。添加剤としては、例えば、希釈剤、着色剤、開始剤、酸化防止剤(例えば、米国特許第7,084,189号に開示されているもの)、および任意の他の従来の添加剤を挙げることができる。このような従来の添加剤としては、所望な場合、例えば、消泡剤、すべり剤およびレべリング剤、顔料分散剤、またはモノマー材料またはポリマー材料を挙げることができる。
転相組成物を製造する方法のいくつかの実施形態では、例えば、磁気撹拌を用い、媒体全体に均一に分布するように、着色剤を加えてもよい。
いくつかの実施形態では、基板の上に組成物を印刷する方法は、基板を与えることと、この基板に転相組成物を塗布することを含む。転相組成物を、例えば、約140〜約60℃、例えば、約120〜約80℃、例えば、約90℃の温度で塗布してもよい。転相組成物は、上に開示したいくつかの実施形態の転相組成物を含んでいてもよく、転相組成物は、結晶性ポリエステルと、少なくとも1つのモノマーとを含む。基板に塗布したら、転相組成物は、液体からゲルに転相し、基板表面に固定される。転相は、可逆的であってもよい。さらに、基板の上に印刷する方法のいくつかの実施形態は、例えば、硬化工程を含んでいてもよく、この場合、転相組成物は硬化し、転相はもはや可逆的ではない。
実施例1
実施例1は、結晶性ポリエステルおよびジ−アクリレートモノマーから作られる転相組成物を記載している。0.12g(10wt%)の結晶性ポリエステル(コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(Kao Corporation製のノニレン−デカノエート)を、1.08gのジ−アクリレートモノマー(Sartomer製のSR9003)に加えた。次いで、ポリエステルがモノマーに溶解するまで、この混合物を約90℃の温度まで加熱し、転相組成物の一実施形態を作成した。成分を、撹拌棒を用いてこの温度で1時間混合した。30℃の温度まで冷却したら、組成物はゲルへと転相した。最初の加熱温度である90℃まで再び加熱したら、組成物は低粘度の液体に戻った。液体として、実施例1の転相組成物をピペットで吸引し、金属表面に垂直に落とし、室温(20℃)に維持すると、液滴は冷えるとすぐにゲル化し、金属表面に固定された。
実施例2
実施例2は、合成した光開始剤−ポリエステルおよびジ−アクリレートモノマーから作られる硬化性転送組成物を記載している。光開始剤−ポリエステルを、米国特許出願第12/629,583号にしたがって調製した。0.107gの洗浄した光開始剤−ポリエステルと、0.933gのジ−アクリレートモノマー(Sartomer製のSR9003)を4ドラムのバイアルに加えた。次いで、ポリエステルがモノマーに溶解するまで、この混合物を約90℃の温度まで加熱し、転相組成物の一実施形態を作成した。成分を、振り混ぜながら1分間混合した。30℃の温度まで冷却したら、転相が起こり、組成物はゲルになる。
次いで、2gの実施例2を90℃の温度まで加熱し、ヒートガンを用いて90℃の温度まで加熱した皿に加えた。次いで、組成物の入った皿を、UVランプの下を3回通した。UVランプに1回目に通した後に、組成物は透明固体膜へと硬化した。実験皿の中の硬化した膜は、冷却した後も透明のままであり、このことは、ポリエステルがアクリレート基剤の中で硬化し、結晶性領域を再形成することができないことを示す。実験皿から回収した膜を、トルエン中、60時間かけてソックスレー抽出した。抽出の前後に膜の質量を分析し、膜がゲル100%であることを示した。
実施例2の転相挙動を観察するために、レオロジーの測定を行った。レオロジーの測定は、RFS3 Fluids Rheometerで、動的モードで、25mm平行板と、ギャップ500ミクロンを用いて行った。実施した試験は、一定周波数1Hzで、温度スウィープによって温度を80℃から25℃まで変動させ、温度増分5℃、それぞれの温度での平衡時間180秒であった。組成物は、約30〜40℃の温度で低粘度(約10cp)から高粘度(約10cp)まで転相するのが観察された。つまり、この系は、約40℃の温度でゲル化する。
実施例3
実施例3は、結晶性ポリエステル、SR9003、シアン顔料分散物から調製された転相組成物の一実施形態である。16g(10wt%)のFXCPEを、165gのSR9003に加えた。さらに、顔料とSR9003の混合物(顔料が15wt%)10gを加えた。ポリエステルがアクリレートモノマーに溶解するように、この混合物を90℃の温度まで加熱した。磁気撹拌を利用し、顔料を組成物全体に均一に分散させた。30℃の温度まで冷却したら、実施例3は、転相してゲル化した。90℃の温度まで再び加熱したら、実施例3は、低粘度の液体に戻った。このサイクルを4回繰り返し、それぞれの回で、冷却するとゲルが生成し、このことは、このゲル化系が可逆性であることを示す。
実施例3の組成物を90℃の温度まで加熱し、Xerox Phaser 860プリンタのインク槽に注いだ。この機械は、Xerox dura紙に画像を印刷した。実施例3の組成物は、紙基板上に直接、十分に輪郭がはっきりしたマークを効果的に印刷する。
種々の上に開示した特徴および機能、またはこれらの代替物、および他の特徴および機能、またはこれらの代替物を、望ましくは、多くの他の異なるシステムまたは用途と組み合わせてもよいことが理解されるであろう。また、種々の現時点で予測されないか、または予期されない代替物、改変、変形または改良は、後で当業者によってなされるであろうが、これらも以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (10)

  1. 転相組成物であって、
    少なくとも1つの結晶性ポリエステルと;
    少なくとも1つのアクリレートモノマーとを含み、
    前記結晶性ポリエステルを、前記アクリレートモノマーの中で溶解させる、転相組成物。
  2. 前記結晶性ポリエステルが、約3重量%〜約20重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記モノマーが、約80重量%〜約97重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記結晶性材料が、脂肪族結晶性ポリエステルまたはポリラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記結晶性ポリエステルが、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールからなる群からの1つと反応させることによって作成される脂肪族結晶性ポリエステルである、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記結晶性ポリエステルが、ポリ(ペンタデカラクトン)、ポリ(ペンタデセンラクトン)、ポリ(ヘキサデセンラクトン)、ポリ(ヘキサデセン−7−オリド)、ポリカプロラクトン、ポリドデカラクトン、ポリ(ペンタデカラクトン)コ−ペンタデセンラクトン、ポリ(ペンタデカラクトン)コ−ヘキサデセンラクトン、およびこれらの混合物からなる群から選択されるポリラクトンである、請求項4に記載の組成物。
  7. 前記モノマーが、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、アルコキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、イソデシルアクリレート、トリデシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ネオペンチルグリコールプロポキシレートメチルエーテルモノアクリレート、イソデシルメタクリレート、カプロラクトンアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソオクチルメタクリレート、ブチルアクリレートからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記組成物が、光開始剤、安定化剤または着色剤のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記組成物の粘度が、80℃での粘度約5cps〜約30cpsから、約30℃の温度での粘度約10cps〜約10cpsまで変化する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記粘度変化が可逆的である、請求項9に記載の組成物。
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