JP2012111094A - 液体噴射装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各ノズル列のノズルから液体を噴射する時点を高精度に調整する。
【解決手段】記録ヘッド24は記録紙200に対してX方向に相対移動する。Y方向に配列する複数のノズルNを含む第1ノズル列L1と、Y方向の位置が第1ノズル列L1の各ノズルNとは相違する複数のノズルNをY方向に配列した第2ノズル列L2とが、X方向に距離dをあけて記録ヘッド24の吐出面26に並列に形成される。駆動信号発生部64は、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを生成する。駆動回路32は、第1ノズル列L1の各ノズルNから噴射パルスPD1に応じてインク滴を噴射させ、第2ノズル列L2の各ノズルNから噴射パルスPD2に応じてインク滴を噴射させる。制御部60は、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に制御する。
【選択図】図4
【解決手段】記録ヘッド24は記録紙200に対してX方向に相対移動する。Y方向に配列する複数のノズルNを含む第1ノズル列L1と、Y方向の位置が第1ノズル列L1の各ノズルNとは相違する複数のノズルNをY方向に配列した第2ノズル列L2とが、X方向に距離dをあけて記録ヘッド24の吐出面26に並列に形成される。駆動信号発生部64は、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを生成する。駆動回路32は、第1ノズル列L1の各ノズルNから噴射パルスPD1に応じてインク滴を噴射させ、第2ノズル列L2の各ノズルNから噴射パルスPD2に応じてインク滴を噴射させる。制御部60は、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、インク等の液体を噴射する技術に関する。
主走査方向に相互に間隔をあけて第1ノズル列と第2ノズル列とが形成された記録ヘッドを具備する液体噴射装置が従来から提案されている。特許文献1には、記録周期毎に多数の噴射パルスが設定された駆動信号を利用して第1ノズル列および第2ノズル列の各ノズルからインクを噴射する技術が提案されている。駆動信号の複数の噴射パルスのうち第1ラッチ信号で指定される1個の噴射パルスに応じて第1ノズル列の各ノズルからインクが噴射され、駆動信号の複数の噴射パルスのうち第2ラッチ信号で指定される1個の噴射パルスに応じて第2ノズル列の各ノズルからインクが噴射される。特許文献1の技術では、第1ラッチ信号と第2ラッチ信号との間隔を調整することで、第1ノズル列の各ノズルが形成するドットと第2ノズル列の各ノズルが形成するドットとの主走査方向の位置の相違が低減される。
しかし、特許文献1の技術のもとでは、駆動信号の記録周期毎に多数の噴射パルスが狭い間隔で配置されるから、駆動信号の各噴射パルスに対する第1ラッチ信号や第2ラッチ信号の位置の許容誤差(マージン)が小さく、第1ラッチ信号や第2ラッチ信号の時間軸上の位置に誤差が発生した場合に所望の噴射パルスを選択できないという問題がある。また、記録ヘッドの移動を検出するエンコーダーからの出力信号の周波数を変換(分周や逓倍)して第1ラッチ信号や第2ラッチ信号を生成する構成では、記録ヘッドの振動等に起因してエンコーダーの出力信号の周期に誤差が発生し、結果的に第1ラッチ信号や第2ラッチ信号に遅延等の誤差が発生し得るから、所望の噴射パルスを選択できないという前述の問題は格別に発生し易い。
駆動信号の噴射パルスの総数を削減して各々の間隔を充分に確保すれば、第1ラッチ信号や第2ラッチ信号の時間軸上の位置に誤差が発生した場合でも適切な噴射パルスを選択することが可能であるが、第1ノズル列および第2ノズル列の各々のノズルからインクを噴射する時点を微細に調整することが困難となる。以上の事情を考慮して、本発明は、第1ノズル列および第2ノズル列の各々のノズルから液体を噴射する時点を高精度に調整することを目的とする。
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を説明する。なお、本発明の理解を容易にするために、以下の説明では、本発明の要素と後述の実施形態の要素との対応を括弧書で付記するが、本発明の範囲を実施形態の例示に限定する趣旨ではない。
本発明の液体噴射装置は、第1方向に配列する複数のノズルを含む第1ノズル列(例えば第1ノズル列L1)と、第1方向における各々の位置が第1ノズル列の各ノズルとは相違するように第1方向に配列する複数のノズルを含む第2ノズル列(例えば第2ノズル列L2)とが、第1方向に交差する第2方向に間隔(例えば距離d)をあけて形成され、各ノズルから噴射された液体が着弾する着弾対象(例えば記録紙200)に対して第2方向に相対移動する液体噴射部(例えば記録ヘッド24)と、第1噴射パルス(例えば噴射パルスPD1)と第2噴射パルス(例えば噴射パルスPD2)とを生成する駆動信号発生手段(例えば駆動信号発生部64)と、第1ノズル列の各ノズルから1噴射パルスに応じて液体を噴射させるとともに第2ノズル列の各ノズルから第2噴射パルスに応じて液体を噴射させる駆動手段(例えば駆動回路32)と、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差(例えば時間差ΔT)を可変に制御する制御手段(例えば制御部60)とを具備する。
以上の構成では、第1ノズル列の各ノズルの駆動に使用される第1噴射パルスと第2ノズル列の各ノズルの駆動に使用される第2噴射パルスとの時間差が可変に設定される。したがって、複数の噴射パルスの何れかをラッチ信号に応じて選択する特許文献1の構成と比較して、各ノズルNからインク滴を噴射する時点を第1ノズル列と第2ノズル列とで高精度に調整することが可能である。なお、以上の説明では第1ノズル列および第2ノズル列のみに言及したが、液体噴射部に形成されるノズル列の総数は本発明において任意である。すなわち、3列以上のノズル列が液体噴射部に形成された構成でも、3列のうちの2列を第1ノズル列および第2ノズル列として把握した場合に前述の要件を充足する構成は、本発明の範囲に当然に包含される。
本発明の好適な態様において、第1ノズル列のノズルから噴射された液体で着弾対象に形成されるドット(例えばドットD1)と、第2ノズル列のノズルから噴射された液体で着弾対象に形成されるドット(ドットD2)との第2方向における中心間距離が、第1ノズル列のノズルと第2ノズル列のノズルとの第2方向における中心間距離(例えば距離d)を下回るように、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差が設定される。以上の態様によれば、第1ノズル列の各ノズルから噴射された液体の着弾位置と第2ノズル列の各ノズルから噴射された液体の着弾位置との第2方向の位置の相違を簡易な構成で低減することが可能である。
具体的には、第1ノズル列の第1ノズル(例えば第1ノズルN1)から噴射された液体で着弾対象に形成されるドットと、第2ノズル列のうち第1ノズルに最も近い第2ノズル(例えば第2ノズルN2)から噴射された液体で着弾対象に形成されるドットとが、第2方向において相互に重複または接触するように、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差が設定される。以上の態様においては、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を適宜に調整するという簡易な方法で、第1ノズルが形成するドットと第2ノズルが形成するドットとの過度な離間(例えば印刷品位の低下)を抑制することが可能である。なお、以上の態様では、第1ノズルが形成するドットと第2ノズルが形成するドットとで第2方向における分布範囲が接触または重複すれば足り、第1方向における第1ドットと第2ドットとの接触/離間は不問である。
更に好適な態様では、第1ノズル列のノズルから噴射された液体で着弾対象に形成されるドットの中心と、第2ノズル列のノズルから噴射された液体で着弾対象に形成されるドットの中心とで、第2方向における位置が合致するように、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差が設定される、以上の態様においては、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を適宜に調整するという簡易な方法で、第1ノズル列の各ノズルが形成するドットと第2ノズル列の各ノズルが形成するドットとを第1方向に配列することが可能である。
本発明の好適な態様において、制御手段は、液体噴射部の駆動条件に応じて第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する。例えば、制御手段は、着弾対象に対する液体噴射部の相対移動速度(例えば移動速度VCR)に応じて第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する。以上の態様によれば、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を液体噴射部の速度に対して適切な時間に設定することが可能である。他の態様における制御手段は、着弾対象に形成されるドットの解像度(例えば解像度R)に応じて第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する。以上の態様によれば、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差をドットの解像度に対して適切な時間に設定することが可能である。
以上の各態様に係る液体噴射装置の動作方法(液体噴射装置の制御方法)としても本発明は特定され得る。本発明の制御方法は、第1方向に配列する複数のノズルを含む第1ノズル列(例えば第1ノズル列L1)と、第1方向における各々の位置が第1ノズル列の各ノズルとは相違するように第1方向に配列する複数のノズルを含む第2ノズル列(例えば第2ノズル列L2)とが、第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて形成され、各ノズルから噴射された液体が着弾する着弾対象(例えば記録紙200)に対して第2方向に相対移動する液体噴射部(例えば記録ヘッド24)と、第1ノズル列の各ノズルから第1噴射パルス(例えば噴射パルスPD1)に応じて液体を噴射させるとともに第2ノズル列の各ノズルから第2噴射パルス(例えば噴射パルスPD2)に応じて液体を噴射させる駆動手段とを具備する液体噴射装置の制御方法であって、第1噴射パルスと第2噴射パルスとを生成して駆動手段に供給する一方、第1噴射パルスと第2噴射パルスとの時間差(例えば時間差ΔT)を可変に制御する。以上の制御方法においても本発明の液体噴射装置と同様の作用および効果が実現される。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置100の部分的な模式図である。印刷装置100は、微細なインクの液滴(以下「インク滴」という)を記録紙200に噴射する液体噴射装置であり、キャリッジ12と移動機構14と用紙搬送機構16とを具備する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット方式の印刷装置100の部分的な模式図である。印刷装置100は、微細なインクの液滴(以下「インク滴」という)を記録紙200に噴射する液体噴射装置であり、キャリッジ12と移動機構14と用紙搬送機構16とを具備する。
キャリッジ12には、インクカートリッジ22と記録ヘッド24とが搭載される。インクカートリッジ22は、記録紙200に噴射されるインク(液体)を貯留する容器である。記録ヘッド24は、インクカートリッジ22に貯留されたインクを記録紙200に噴射する液体噴射部として機能する。なお、印刷装置100の筐体(図示略)にインクカートリッジ22を固定して記録ヘッド24にインクを供給する構成も採用され得る。
移動機構14は、案内軸122に沿ってキャリッジ12をX方向(記録紙200の幅方向に相当する主走査方向)に往復させる。キャリッジ12の位置は、リニアエンコーダー等の検出器(図示略)で検出されて移動機構14の制御に利用される。用紙搬送機構16は、キャリッジ12の往復に並行して記録紙200をY方向(副走査方向)に移動させる。キャリッジ12の往復時に記録ヘッド24が記録紙200にインク滴を順次に噴射することで所望の画像が記録紙200に記録(印刷)される。
図2は、記録ヘッド24のうち記録紙200に対向する吐出面26の平面図である。図2に示すように、記録ヘッド24の吐出面26には、相異なるインク色(ブラック(K),イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C))に対応する複数のノズル群28(28K,28Y,28M,28C)が形成される。
複数のノズル群28の各々は、第1ノズル列L1と第2ノズル列L2とを含む。第1ノズル列L1および第2ノズル列L2の各々は、相互に距離(中心間距離)pをあけてY方向に配列する複数のノズルNの集合である。各ノズルNは、平面視で円形状に形成される。ノズル群28Kの各ノズルNからはブラック(K)のインク滴が吐出される。同様に、ノズル群28Yの各ノズルNからはイエロー(Y)のインク滴が吐出され、ノズル群28Mの各ノズルNからはマゼンタ(M)のインク滴が吐出され、ノズル群28Cの各ノズルNからはシアン(C)のインク滴が吐出される。
第1ノズル列L1と第2ノズル列L2とは、X方向に距離dをあけて並列する。具体的には、第1ノズル列L1の各ノズルNの中心を連結したY方向の直線(第1ノズル列L1の中心線)a1と、第2ノズル列L2の各ノズルNの中心を連結したY方向の直線(第2ノズル列L2の中心線)a2とが、相互に距離dをあけて平行に延在する。また、第1ノズル列L1の各ノズルNと第2ノズル列L2の各ノズルNとのY方向の位置は相違する。具体的には、第1ノズル列L1の各ノズルNのY方向の位置と第2ノズル列L2の各ノズルNのY方向の位置とは、Y方向に隣合う各ノズルNの中心間の距離pの半分(p/2)だけY方向に相互にずれた関係にある。すなわち、各ノズル群28の複数のノズルNは2列の千鳥状に配列する。
図3は、記録ヘッド24の断面図(X方向に垂直な断面)である。図3に示すように、記録ヘッド24は、振動ユニット42と収容体44と流路ユニット46とを具備する。振動ユニット42は、圧電振動子422とケーブル424と固定板426とを含む。圧電振動子422は、圧電材料と電極とが交互に積層された縦振動型の圧電素子であり、ケーブル424を介して供給される駆動信号に応じて振動する。圧電振動子422を固定した固定板426が収容体44の内壁面に接合された状態で振動ユニット42は収容体44に収容される。
流路ユニット46は、相互に対向する基板462と基板464との間隙に流路形成板466を介挿した構造体である。基板462のうち基板464とは反対側の表面が図2の吐出面26に相当する。流路形成板466は、圧力室50と供給路52と貯留室54とを含む空間を基板462と基板464との間隙に形成する。圧力室50は、振動ユニット42毎に隔壁で個別に区画されるとともに供給路52を介して貯留室54に連通する。インクカートリッジ22から供給されるインクは貯留室54に貯留される。図2の各ノズルNは、各圧力室50に対応するように基板462に形成される。各ノズルNは、圧力室50に連通する貫通孔である。以上の説明から理解されるように、貯留室54から供給路52と圧力室50とノズルNとを経由して外部に至るインクの流路が形成される。
基板464は、弾性材料で形成された平板材である。基板464のうち圧力室50の反対側の領域には島状の振動板48が形成される。振動板48には圧電振動子422の先端面(自由端)が接合される。したがって、駆動信号の供給により圧電振動子422が振動すると、振動板48を介して基板464が変位することで圧力室50の容積が変化して圧力室50内のインクの圧力が変動する。すなわち、圧電振動子422は、圧力室50内の圧力を変動させる圧力発生素子として機能する。以上に説明した圧力室50内の圧力の変動に応じてノズルNからインク滴を噴射することが可能である。
図4は、印刷装置100の電気的な構成のブロック図である。図4に示すように、印刷装置100は、制御装置102と印刷処理部(プリントエンジン)104とを具備する。制御装置102は、印刷装置100の全体を制御する要素であり、制御部60と記憶部62と駆動信号発生部64と外部I/F(interface)66と内部I/F68とを含む。記録紙200に印刷される画像を示す印刷データDPが外部装置(例えばホストコンピューター)300から外部I/F66に供給され、内部I/F68には印刷処理部104が接続される。印刷処理部104は、制御装置102による制御のもとで記録紙200に画像を記録する要素であり、前述の記録ヘッド24と移動機構14と用紙搬送機構16とを含む。
図4の記憶部62は、制御プログラム等を記憶するROMと、画像の印刷に必要な各種のデータを一時的に記憶するRAMとを含む。制御部60は、記憶部62に記憶された制御プログラムの実行で印刷装置100の各要素(例えば印刷処理部104や駆動信号発生部64)を統括的に制御する。例えば制御部60は、記録紙200に対するインク滴の噴射で印刷データDPに応じた画像を記録紙200に記録する動作を記録ヘッド24に実行させる。具体的には、制御部60は、外部装置300から外部I/F66に供給される印刷データDPを利用して、圧力室50内のインクの噴射/非噴射を指示する制御データDCを各ノズルNについて記録周期毎に順次に生成する。
制御部60は、第1ノズル列L1の各ノズルNからインク滴が噴射される時点t1と第2ノズル列L2の各ノズルNからインク滴が噴射される時点t2とが相違するように記録ヘッド24を制御する。すなわち、制御部60は、第1ノズル列L1の各ノズルNについては、時点t1でのインク滴の噴射とインク滴の非噴射との何れかを指示する制御データDCを印刷データDPに応じて生成し、第2ノズル列L2の各ノズルNについては、時点t2でのインク滴の噴射とインク滴の非噴射との何れかを指示する制御データDCを印刷データDPに応じて生成する。
駆動信号発生部64は、駆動信号COM1および駆動信号COM2を生成する。駆動信号COM1および駆動信号COM2の各々は、記録周期を1周期として各圧電振動子422を駆動する周期信号である。図5に示すように、駆動信号COM1の記録周期内には、圧電振動子422に供給された場合に圧力室50内のインクをノズルNから噴射させる噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とが配置される。他方、駆動信号COM2の記録周期内には、圧力室50内のインクがノズルNから噴射されない程度の微振動を圧力室50内に付与する微振動パルスPSが配置される。
圧電振動子422に対する噴射パルスPD1の供給でノズルNからインク滴が噴射される時点t1と、圧電振動子422に対する噴射パルスPD2の供給でノズルNからインク滴が噴射される時点t2とが時間差ΔTだけ相違する(時点t2が時点t1に対して時間差ΔTだけ遅延する)ように、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とは時間軸上の相異なる位置に設定される。具体的には、図5に示すように、噴射パルスPD1の始点と噴射パルスPD2の始点とは時間差ΔTだけ相違する。なお、第1実施形態では噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とで波形が共通する場合を想定する。
制御部60は、駆動信号発生部64が生成する駆動信号COM1の噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に制御する。例えば、制御部60は、印刷装置100の利用者からの指示に応じた時間差ΔTを駆動信号発生部64に指示する。駆動信号発生部64は、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTが相異なる複数種の駆動信号COM1を生成可能であり、複数種の駆動信号COM1のうち制御部60から指示された時間差ΔTに対応する波形の駆動信号COM1を生成する。例えば、駆動信号発生部64は、相異なる時間差ΔTに対応した波形を指定する複数の波形情報(波形を規定する変数)を記憶したメモリーを具備し、制御部60から指示された時間差ΔTに対応する波形情報を利用して駆動信号COM1を生成する。噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTは印刷装置100に対する利用者からの指示に応じて可変に設定される。
図6は、記録ヘッド24の電気的な構成の模式図である。図6に示すように、記録ヘッド24には駆動回路32が搭載される。駆動回路32は、相異なるノズルN(圧力室50)に対応する複数の単位回路Uを含む。駆動信号発生部64が発生した駆動信号COM1および駆動信号COM2は、内部I/F68を介して複数の単位回路Uに共通に供給される。また、制御部60が生成した制御データDCが内部I/F68を介して各単位回路Uに供給される。
各単位回路Uは、制御部60から供給される制御データDCに応じた区間(PD1/PD2/PS)を駆動信号COM1または駆動信号COM2から選択して圧電振動子422に供給する。具体的には、第1ノズル列L1の各ノズルNに対応する単位回路Uは、制御データDCが時点t1でのインク滴の噴射を指示する場合には、駆動信号COM1の噴射パルスPD1を選択して圧電振動子422に供給する。他方、第2ノズル列L2の各ノズルNに対応する単位回路Uは、制御データDCが時点t2でのインク滴の噴射を指示する場合には、駆動信号COM1の噴射パルスPD2を選択して圧電振動子422に供給する。したがって、第1ノズル列L1の各ノズルNからは各記録周期内の時点t1でインク滴が噴射され、第2ノズル列L2の各ノズルNからは各記録周期内の時点t2でインク滴が噴射される。他方、制御データDCがインク滴の非噴射を指示する場合、各単位回路Uは、駆動信号COM2の微振動パルスPSを選択して圧電振動子422に供給する。したがって、圧力室50に微振動が付与され、圧力室50内のインクは噴射されずに適度に撹拌される。
図7は、記録ヘッド24の各ノズルNから噴射されるインク滴が記録紙200の表面に着弾する様子の模式図である。なお、図2の例示のように実際には複数のノズル群28(28K,28Y,28M,28C)が記録ヘッド24に形成されるが、図7では便宜的に1個のノズル群28のみが図示されている。以下の説明では、1個のノズル群28の第1ノズル列L1のうち任意の1個のノズルN(以下では特に「第1ノズルN1」と表記する)と、そのノズル群28の第2ノズル列L2のうち第1ノズルN1に最も近い1個のノズルN(以下では特に「第2ノズルN2」と表記する)とに着目する。ただし、複数のノズル群28(28K,28Y,28M,28C)の各々における各ノズルNについて同様の関係が成立する。
図7の部分(A)および部分(B)に示すように、記録ヘッド24の吐出面26と記録紙200の表面とは間隔Gをあけて相互に対向する。制御部60は、記録ヘッド24が固定されたキャリッジ12を記録紙200に対して速度VCRでX方向に相対的に移動させながら、各圧電振動子422を振動させることで各ノズル群28の複数のノズルN(N1,N2)からインク滴を噴射させる。各ノズルNから噴射されたインク滴は吐出面26と記録紙200との間隙を飛翔し、記録紙200の表面に着弾してドットD(画素)を形成する。
図8は、第1ノズルN1から時点t1にて噴射されたインク滴で形成されるドットD1と第2ノズルN2から時点t2にて噴射されたインク滴で形成されるドットD2との平面的な位置関係を示す模式図である。なお、以下ではドットD1とドットD2とが相等しい直径φの円形状である場合を想定する。
第1ノズルN1と第2ノズルN2とはX方向に距離dだけ離間するから、仮に、第1ノズルN1と第2ノズルN2とから同時にインク滴が噴射され、かつ、記録紙200に向けて各インク滴が飛翔する速度(以下では「飛翔速度」という)が同等であれば、第1ノズルN1が形成するドットD1と第2ノズルN2が形成するドットD2(図8の破線で図示された円形)とは、X方向に中心間距離dをあけて相互に離間する。しかし、以上のようにドットD1とドットD2とが過度に離間すると、記録紙200に形成される画像の品質を低下させる原因となる。
そこで、第1実施形態では、ドットD1の中心とドットD2の中心とのX方向の距離が第1ノズルN1と第2ノズルN2とのX方向の距離dを下回るように、第1ノズルN1からインク滴が噴射される時点t1と第2ノズルN2からインク滴が噴射される時点t2との時間差ΔTが設定される。すなわち、図7における記録ヘッド24(キャリッジ12)の進行方向の前方に位置する第1ノズルN1からインク滴が噴射される時点t1は、進行方向の後方に位置する第2ノズルN2からインク滴が噴射される時点t2に先行する。
具体的には、図8に示すように、X方向におけるドットD2の中心の位置x2が、ドットD1の中心の位置x1を含む所定の範囲A内に制限されるように、時点t1と時点t2との時間差ΔTが選定される。範囲Aは、ドットD1のX方向の位置x1からX方向の一方側に距離δだけ離間した位置xLと、位置x1からX方向の他方側に距離δだけ離間した位置xRとの間の領域である。範囲Aを規定する距離δは、以下に詳述するように、平面視でドットD1とドットD2とが相互に重複または接触するように選定される。
図8に鎖線で示すように直径φのドットD1とドットD2とが接触(外接)する場合、ドットD1とドットD2との中心間の距離は直径φに合致する。いま、Y方向におけるドットD1とドットD2との中心間の距離(Y方向における第1ノズルN1と第2ノズルN2との中心間の距離(p/2))を直径φに応じた距離φ/√2とすると、X方向におけるドットD1とドットD2との中心間の距離が距離φ/√2である場合にドットD1とドットD2とが接触する。したがって、範囲Aを規定する距離δは、ドットD1およびドットD2の直径φに応じた距離φ/√2に設定される。すなわち、ドットD1のX方向の位置x1からX方向の両側に距離φ/√2にわたる範囲A内にドットD2の中心の位置x2が含まれるように、時点t1と時点t2との時間差ΔTが設定される。
時間差ΔTの条件を特定するために、次に、第1ノズルN1から時点t1で噴射されたインク滴が形成するドットD1の中心の位置x1(図7の部分(A))と、第2ノズルN2から時点t2で噴射されたインク滴が形成するドットD2の中心の位置x2(図7の部分(B))とを検討する。位置x1および位置x2は、図7の部分(A)に示すように、第1ノズルN1がインク滴を噴射する時点t1での第2ノズルN2のX方向の位置を基準(x=0)とした位置である。また、図7の部分(A)に示すように、第1ノズルN1から噴射されたインク滴が飛翔速度V1で記録紙200に向けて飛翔し、図7の部分(B)に示すように、第2ノズルN2から噴射されたインク滴が飛翔速度V2で記録紙200に向けて飛翔する場合を想定する。飛翔速度V1および飛翔速度V2は、各ノズルN(N1,N2)での噴射から記録紙200に着弾するまでの平均速度である。
図7の部分(A)から理解されるように、第1ノズルN1がインク滴を噴射する時点t1から記録紙200に着弾するまでに時間(G/V1)が経過するから、噴射後のインク滴の飛翔中(時間(G/V1)内)に、記録紙200は記録ヘッド24に対してX方向に距離(G/V1)・VCRだけ相対的に移動する。したがって、ドットD1の位置x1は以下の数式(1)で表現される。
x1=(G/V1)・VCR+d ……(1)
x1=(G/V1)・VCR+d ……(1)
そして、図7の部分(B)に示すように、記録ヘッド24が時点t1から距離(ΔT・VCR)だけ移動した時点t2で第2ノズルN2がインク滴を噴射し、記録紙200に着弾するまでに時間(G/V2)が経過する。したがって、ドットD2の位置x2は以下の数式(2)で表現される。
x2={(G/V2)+ΔT}・VCR ……(2)
x2={(G/V2)+ΔT}・VCR ……(2)
X方向におけるドットD2の中心の位置x2が図8の位置xLに位置する場合(x2=x1−δ)、時間差ΔTは以下の数式(3)で表現される。
{(G/V2)+ΔT}・VCR=(G/V1)・VCR+d−δ
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−δ)/VCR ……(3)
{(G/V2)+ΔT}・VCR=(G/V1)・VCR+d−δ
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−δ)/VCR ……(3)
同様に、X方向におけるドットD2の中心の位置x2が図8の位置xRに位置する場合(x2=x1+δ)、時間差ΔTは以下の数式(4)で表現される。
{(G/V2)+ΔT}・VCR=(G/V1)・VCR+d+δ
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+δ)/VCR ……(4)
{(G/V2)+ΔT}・VCR=(G/V1)・VCR+d+δ
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+δ)/VCR ……(4)
数式(3)および数式(4)から、時間差ΔTの範囲は以下の数式(5)で表現される。
{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−δ)/VCR≦ΔT
≦{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+δ)/VCR ……(5)
更に好適な態様では、図8に実線で示すように、X方向におけるドットD1の中心の位置x1とドットD2の中心の位置x2とが合致する(δ=0)。したがって、時間差ΔTは以下の数式(6)で表現される。
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+d/VCR ……(6)
{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−δ)/VCR≦ΔT
≦{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+δ)/VCR ……(5)
更に好適な態様では、図8に実線で示すように、X方向におけるドットD1の中心の位置x1とドットD2の中心の位置x2とが合致する(δ=0)。したがって、時間差ΔTは以下の数式(6)で表現される。
ΔT={(V2−V1)/(V1・V2)}・G+d/VCR ……(6)
第1実施形態では噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とで波形が共通するから、第1ノズルN1からのインク滴の飛翔速度V1と第2ノズルN2からのインク滴に飛翔速度V2とは相等しい(V1=V2)。したがって、数式(5)は以下の数式(5a)に変形され、数式(6)は以下の数式(6a)に変形される。
(d−δ)/VCR≦ΔT≦(d+δ)/VCR ……(5a)
ΔT=d/VCR ……(6a)
(d−δ)/VCR≦ΔT≦(d+δ)/VCR ……(5a)
ΔT=d/VCR ……(6a)
制御部60は、数式(5a)の条件(更に好適には数式(6a)の条件)を満たすように時間差ΔTを可変に設定して駆動信号発生部64に指示する。駆動信号発生部64は、制御部60から指示された時間差ΔTだけ噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間軸上の位置が相違する駆動信号COM1を生成する。
以上に説明したように、第1実施形態では、駆動信号COM1における噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTが可変に設定される。したがって、複数の噴射パルスの何れかをラッチ信号に応じて選択する特許文献1の構成と比較して、各ノズルNからインク滴を噴射する時点を第1ノズル列L1と第2ノズル列L2とで高精度に調整することが可能である。また、特許文献1の構成では、実際には駆動に使用されない噴射パルスも選択の候補として駆動信号に配置する必要があるが、第1実施形態では、第1ノズル列L1の駆動に使用される噴射パルスPD1と第2ノズル列L2の駆動に使用される噴射パルスPD2とが駆動信号COM1に設定される。したがって、駆動信号COM1の電位が変動する頻度が特許文献1の構成と比較して低減され、結果的に駆動信号発生部64での消費電力が削減されるという利点がある。
また、第1実施形態では、X方向におけるドットD1とドットD2との中心間の距離が第1ノズルN1と第2ノズルN2とのX方向の距離dを下回るように、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTが選定される。したがって、各ノズル群28内の複数のノズルNから噴射されたインクのX方向の着弾位置(ドット)の差異を簡易な構成で低減できるという利点がある。具体的には、数式(5a)を充足するように時間差ΔTを選定することでドットD1とドットD2とを相互に連続させることが可能であり、数式(6a)を充足するように時間差ΔTを選定することで各ノズルNが形成するドットD(D1,D2)をY方向に直線状に配列することが可能である。
ところで、各ノズルNから記録紙200に向けて飛翔する複数滴のインクが過度に接近すると、相互に接近した各インク間の気流やクーロン力等の影響で、インクの進行方向が直進方向から相互に離間する方向に傾斜し、結果的に各インクの着弾位置に誤差が発生するという問題がある。印刷画像の解像度が高いほど(例えば解像度が600dpiを上回る場合)、インクの進行方向の傾斜は顕在化する。第1実施形態によれば、第1ノズルN1および第2ノズルN2の各々から相異なる時点(t1,t2)でインク滴が噴射されるから、各ノズルNから同時にインク滴が噴射される構成と比較して、第1ノズルN1からのインクと第2ノズルN2からのインクとの距離が拡大する。したがって、第1ノズルN1および第2ノズルN2の各々から噴射されたインクの過度な接近に起因した着弾位置の誤差を低減できるという利点もある。
<B:第2実施形態>
第1実施形態の制御部60は、駆動信号発生部64が生成する噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを利用者からの指示に応じて可変に設定した。以下に例示する第2実施形態や第3実施形態では、記録ヘッド24の駆動条件(移動速度VCR,解像度R)に応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に設定する。なお、以下に例示する各態様において、作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態の制御部60は、駆動信号発生部64が生成する噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを利用者からの指示に応じて可変に設定した。以下に例示する第2実施形態や第3実施形態では、記録ヘッド24の駆動条件(移動速度VCR,解像度R)に応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に設定する。なお、以下に例示する各態様において、作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第2実施形態の制御部60は、印刷モードを可変に設定する。例えば、制御部60は、複数の印刷モード(高精細モード/標準モード/高速印刷モード等)の何れかを利用者からの指示に応じて選択する。記録紙200に対する記録ヘッド24の移動速度VCRは印刷モードに応じて相違する。例えば、高速印刷モードでの移動速度VCRは高精細モードでの移動速度VCRを上回る。数式(5)や数式(6)から理解されるように、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との好適な時間差ΔTは記録ヘッド24の移動速度VCRに依存する。そこで、制御部60は、各印刷モードに対応する移動速度VCRに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に制御する。
具体的には、制御部60は、記憶部62に記憶された図9の制御テーブルTBL1を利用して駆動信号発生部64を制御する。制御テーブルTBL1は、図9に示すように、移動速度VCR毎(印刷モード毎)に時間差ΔTが登録されたデータテーブルである。各移動速度VCRに対応する時間差ΔTは、その移動速度VCRに対して数式(5a)の条件(更に好適には数式(6a)の条件)を満たすように設定される。制御部60は、利用者から指示された印刷モードに対応する移動速度VCRを制御テーブルTBL1から検索し、その移動速度VCRに対応する時間差ΔTを駆動信号発生部64に指示する。
駆動信号発生部64は、制御部60から指示された時間差ΔTだけ噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを時間軸上で離間させた駆動信号COM1を生成する。したがって、第1実施形態と同様に、第1ノズルN1が形成するドットD1と第2ノズルN2が形成するドットD2とのX方向の中心間距離は第1ノズルN1と第2ノズルN2とのX方向の距離dを下回る。具体的には、平面視でドットD1とドットD2とは相互に重複または接触し(数式(5a))、更に好適にはドットD1の位置x1とドットD2の位置x2とが合致する。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、記録ヘッド24の移動速度VCR(印刷モード)に応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTが可変に設定される。したがって、時間差ΔTの指示を利用者に要求することなく、駆動信号COM1の時間差ΔTを適切な数値(例えばドットD1とドットD2とを重複または接触させ得る数値)に設定できるという利点がある。
<C:第3実施形態>
本発明の第3実施形態を説明する。第2実施形態では噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTの制御に記録ヘッド24の移動速度VCRを適用した。第3実施形態では、記録紙200に形成されるドットDの解像度Rに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に設定する。
本発明の第3実施形態を説明する。第2実施形態では噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTの制御に記録ヘッド24の移動速度VCRを適用した。第3実施形態では、記録紙200に形成されるドットDの解像度Rに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に設定する。
記録紙200に形成されるドットDの直径φと解像度R(dpi:dot per Inch)との関係は以下の数式(7)で表現される。
φ=(2.54×102/R)×√2 ……(7)
数式(5)の距離δを前述の例示のように距離φ/√2とすれば(δ=φ/√2=2.54×102/R)、数式(7)を数式(5)に代入することで以下の数式(8)が導出される。
{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−2.54×102/R)/VCR≦ΔT
≦{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+2.54×102/R)/VCR ……(8)
第1実施形態と同様に第1ノズルN1からのインク滴の飛翔速度V1と第2ノズルN2からのインク滴に飛翔速度V2とが相等しい場合(V1=V2)、数式(8)は以下の数式(8a)に変形される。
(d−2.54×102/R)/VCR≦ΔT≦(d+2.54×102/R)/VCR ……(8a)
φ=(2.54×102/R)×√2 ……(7)
数式(5)の距離δを前述の例示のように距離φ/√2とすれば(δ=φ/√2=2.54×102/R)、数式(7)を数式(5)に代入することで以下の数式(8)が導出される。
{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d−2.54×102/R)/VCR≦ΔT
≦{(V2−V1)/(V1・V2)}・G+(d+2.54×102/R)/VCR ……(8)
第1実施形態と同様に第1ノズルN1からのインク滴の飛翔速度V1と第2ノズルN2からのインク滴に飛翔速度V2とが相等しい場合(V1=V2)、数式(8)は以下の数式(8a)に変形される。
(d−2.54×102/R)/VCR≦ΔT≦(d+2.54×102/R)/VCR ……(8a)
第3実施形態の制御部60は、例えば利用者からの指示に応じて印刷モードを可変に設定する。解像度Rは印刷モードに応じて相違する。例えば、高精細モードでの解像度Rは高速印刷モードでの解像度Rを上回る。数式(8a)から理解されるように、ドットD1とドットD2とが重複または接触する場合の時間差ΔTは解像度Rに依存する。そこで、第3実施形態の制御部60は、各印刷モードに対応する解像度Rに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを可変に制御する。
具体的には、制御部60は、記憶部62に記憶された図10の制御テーブルTBL2を利用して駆動信号発生部64を制御する。制御テーブルTBL2は、図10に示すように、解像度R毎(印刷モード毎)に時間差ΔTが登録されたデータテーブルである。各解像度Rに対応する時間差ΔTは、その解像度Rに対して数式(8a)の条件を満たすように設定される。制御部60は、印刷モードに対応する解像度Rを制御テーブルTBL2から検索し、その解像度Rに対応する時間差ΔTを駆動信号発生部64に指示する。
駆動信号発生部64は、制御部60から指示された時間差ΔTだけ噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを時間軸上で離間させた駆動信号COM1を生成する。したがって、第1実施形態や第2実施形態と同様に、第1ノズルN1が形成するドットD1と第2ノズルN2が形成するドットD2とは平面視で相互に重複または接触する。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、解像度Rに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTが可変に設定される。したがって、時間差ΔTの指示を利用者に要求することなく、駆動信号COM1の時間差ΔTを適切な数値(例えばドットD1とドットD2とを重複または接触させ得る数値)に設定できるという利点がある。
<D:変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)変形例1
第2実施形態では、印刷モード毎に事前に設定された記録ヘッド24の移動速度VCRに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを制御したが、記録ヘッド24の実際の移動速度VCRを測定して時間差ΔTの制御に適用する構成も好適である。例えば、制御部60は、キャリッジ12(記録ヘッド24)の位置を検出するリニアエンコーダー等の検出器からの検出信号を利用して実際の移動速度VCRを算定し、移動速度VCRに応じて時間差ΔTを設定する。以上の構成によれば、移動機構14の各部品の経年劣化等に起因してキャリッジ12の移動速度VCRが印刷モード毎の所期の速度から変化した場合でも、例えばドットD1とドットD2とを重複または接触させ得る適切な時間差ΔTを選定することが可能である。
第2実施形態では、印刷モード毎に事前に設定された記録ヘッド24の移動速度VCRに応じて噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを制御したが、記録ヘッド24の実際の移動速度VCRを測定して時間差ΔTの制御に適用する構成も好適である。例えば、制御部60は、キャリッジ12(記録ヘッド24)の位置を検出するリニアエンコーダー等の検出器からの検出信号を利用して実際の移動速度VCRを算定し、移動速度VCRに応じて時間差ΔTを設定する。以上の構成によれば、移動機構14の各部品の経年劣化等に起因してキャリッジ12の移動速度VCRが印刷モード毎の所期の速度から変化した場合でも、例えばドットD1とドットD2とを重複または接触させ得る適切な時間差ΔTを選定することが可能である。
(2)変形例2
第2実施形態では、時間差ΔTの設定に制御テーブルTBL1を利用したが、記録ヘッド24の移動速度VCRに応じた時間差ΔTを決定する方法は任意である。例えば、移動速度VCRを適用した数式(5a)や数式(6a)の演算を制御部60が実行することで時間差ΔTを算定する構成(制御テーブルTBL1を利用しない構成)も採用され得る。第3実施形態においても同様に、解像度Rに応じた時間差ΔTを特定する方法は適宜に変更される。例えば制御部60は、解像度Rを適用した数式(8a)の演算を実行することで時間差ΔTを算定する。
第2実施形態では、時間差ΔTの設定に制御テーブルTBL1を利用したが、記録ヘッド24の移動速度VCRに応じた時間差ΔTを決定する方法は任意である。例えば、移動速度VCRを適用した数式(5a)や数式(6a)の演算を制御部60が実行することで時間差ΔTを算定する構成(制御テーブルTBL1を利用しない構成)も採用され得る。第3実施形態においても同様に、解像度Rに応じた時間差ΔTを特定する方法は適宜に変更される。例えば制御部60は、解像度Rを適用した数式(8a)の演算を実行することで時間差ΔTを算定する。
(3)変形例3
以上の各形態では、第1ノズルN1からのインク滴の飛翔速度V1と第2ノズルN2からのインク滴の飛翔速度V2とが相等しい場合(V1=V2)を想定したが、飛翔速度V1と飛翔速度V2とが相違する構成も採用され得る。例えば、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを相異なる波形(例えば電位変動幅や電位変化率が相違する波形)に設定することで飛翔速度V1と飛翔速度V2とが個別に設定される。噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とで波形が相違する構成では、数式(5a)や数式(6a)や数式(8a)の代わりに前掲の数式(5)や数式(6)や数式(8)が時間差ΔTの設定に適用される。
以上の各形態では、第1ノズルN1からのインク滴の飛翔速度V1と第2ノズルN2からのインク滴の飛翔速度V2とが相等しい場合(V1=V2)を想定したが、飛翔速度V1と飛翔速度V2とが相違する構成も採用され得る。例えば、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを相異なる波形(例えば電位変動幅や電位変化率が相違する波形)に設定することで飛翔速度V1と飛翔速度V2とが個別に設定される。噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とで波形が相違する構成では、数式(5a)や数式(6a)や数式(8a)の代わりに前掲の数式(5)や数式(6)や数式(8)が時間差ΔTの設定に適用される。
(4)変形例4
以上の各形態では、第1ノズル列L1および第2ノズル列L2の2列でノズル群28を構成したが、各ノズル群28を構成するノズルNの列数は任意である。例えば、図11に例示するように各ノズル群28がK個(Kは2以上の自然数)のノズル列L(L1〜LK)を含む構成では、相互に隣合う2個のノズル列Lの間で各ノズルNの中心のY方向の位置が距離(p/K)だけY方向にずれた関係となる。図11の構成では、相異なるノズル列Lに対応するK個の噴射パルスを駆動信号発生部64が生成し、記録ヘッド24の進行方向の前方に位置するノズル列Lほどインク滴の噴射の時点が早くなるように各噴射パルスの時点が選定される。時間軸上で相前後する噴射パルスの時間差は、第1実施形態の噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTと同様の条件で可変に設定される。
以上の各形態では、第1ノズル列L1および第2ノズル列L2の2列でノズル群28を構成したが、各ノズル群28を構成するノズルNの列数は任意である。例えば、図11に例示するように各ノズル群28がK個(Kは2以上の自然数)のノズル列L(L1〜LK)を含む構成では、相互に隣合う2個のノズル列Lの間で各ノズルNの中心のY方向の位置が距離(p/K)だけY方向にずれた関係となる。図11の構成では、相異なるノズル列Lに対応するK個の噴射パルスを駆動信号発生部64が生成し、記録ヘッド24の進行方向の前方に位置するノズル列Lほどインク滴の噴射の時点が早くなるように各噴射パルスの時点が選定される。時間軸上で相前後する噴射パルスの時間差は、第1実施形態の噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTと同様の条件で可変に設定される。
(5)変形例5
第1実施形態では噴射パルスPD1および噴射パルスPD2の双方を1系統の駆動信号COM1に配置したが、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを別系統の駆動信号に配置した構成も採用され得る。例えば、図12に示すように、駆動信号COM1に噴射パルスPD1が配置されるとともに駆動信号COM2に噴射パルスPD2が配置され、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを制御部60が可変に設定する構成が好適である。
第1実施形態では噴射パルスPD1および噴射パルスPD2の双方を1系統の駆動信号COM1に配置したが、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2とを別系統の駆動信号に配置した構成も採用され得る。例えば、図12に示すように、駆動信号COM1に噴射パルスPD1が配置されるとともに駆動信号COM2に噴射パルスPD2が配置され、噴射パルスPD1と噴射パルスPD2との時間差ΔTを制御部60が可変に設定する構成が好適である。
また、以上の各形態では、駆動信号COM1および駆動信号COM2を記録ヘッド24の駆動に適用したが、1系統の駆動信号を各圧電振動子422の駆動に使用する構成や、3系統以上の駆動信号を各圧電振動子422の駆動に使用する構成も採用され得る。更に、駆動信号の各パルス(PD1,PD2,PS)の波形は任意である。
(6)変形例6
以上の各形態では、記録ヘッド24を搭載したキャリッジ12がX方向(主走査方向)に移動するシリアル型の印刷装置100を例示したが、図13に示すように、記録紙200の幅方向の全域に対向するように各ノズル群28の複数のノズルNが配列されたライン型の記録ヘッド24を利用した印刷装置にも本発明を適用することが可能である。なお、図13では便宜的に1個のノズル群28のみを図示したが、相異なるインク色に対応する複数のノズル群28(28K,28Y,28M,28C)が実際には形成される。
以上の各形態では、記録ヘッド24を搭載したキャリッジ12がX方向(主走査方向)に移動するシリアル型の印刷装置100を例示したが、図13に示すように、記録紙200の幅方向の全域に対向するように各ノズル群28の複数のノズルNが配列されたライン型の記録ヘッド24を利用した印刷装置にも本発明を適用することが可能である。なお、図13では便宜的に1個のノズル群28のみを図示したが、相異なるインク色に対応する複数のノズル群28(28K,28Y,28M,28C)が実際には形成される。
記録ヘッド24は印刷装置100の筐体に固定され、記録紙200をY方向に搬送させながら各ノズルNからインクを噴射することで記録紙200に画像が記録される。以上の説明から理解されるように、記録紙200(着弾対象)に対して記録ヘッド24が相対的に移動する構成に本発明は好適に適用され、記録ヘッド24自体の可動/固定は本発明において不問である。なお、第1実施形態から第3実施形態ではY方向が本発明の第1方向に相当するとともにX方向が第2方向に相当するが、図13の構成ではX方向が本発明の第1方向に相当するとともにY方向が第2方向に相当する。
(7)変形例7
以上の各形態では縦振動型の圧電振動子422を例示したが、圧力室50内の圧力を変化させる要素(圧力発生素子)の構成は以上の例示に限定されない。例えば、撓み振動型の圧電振動子や静電アクチュエーター等の振動体を利用することも可能である。また、圧力発生素子は、圧力室50に機械的な振動を付与する要素に限定されない。例えば、圧力室50の加熱で気泡を発生させて圧力室50内の圧力を変化させる発熱素子(ヒーター)を圧力発生素子として利用することも可能である。すなわち、圧力発生素子は、圧力室50内の圧力を変化させる要素として包括され、圧力を変化させる方法(ピエゾ方式/サーマル方式)や構成の如何は不問である。
以上の各形態では縦振動型の圧電振動子422を例示したが、圧力室50内の圧力を変化させる要素(圧力発生素子)の構成は以上の例示に限定されない。例えば、撓み振動型の圧電振動子や静電アクチュエーター等の振動体を利用することも可能である。また、圧力発生素子は、圧力室50に機械的な振動を付与する要素に限定されない。例えば、圧力室50の加熱で気泡を発生させて圧力室50内の圧力を変化させる発熱素子(ヒーター)を圧力発生素子として利用することも可能である。すなわち、圧力発生素子は、圧力室50内の圧力を変化させる要素として包括され、圧力を変化させる方法(ピエゾ方式/サーマル方式)や構成の如何は不問である。
(8)変形例8
以上の各形態の印刷装置100は、プロッターやファクシミリ装置,コピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は画像の印刷に限定されない。例えば、各色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、液体状の導電材料を噴射する液体噴射装置は、例えば有機EL(Electroluminescence)表示装置や電界放出表示装置(FED:Field Emission Display)等の表示装置の電極を形成する電極製造装置として利用される。また、生体有機物の溶液を噴射する液体噴射装置は、生物科学素子(バイオチップ)を製造するチップ製造装置として利用される。そして、液体の噴射の目標となる物体(着弾対象)は液体噴射装置の用途に応じて相違する。具体的には、前述の印刷装置100の着弾対象は記録紙200であるが、液体噴射装置を表示装置の製造に使用する場合には、例えば表示装置を構成する基板が着弾対象に相当する。
以上の各形態の印刷装置100は、プロッターやファクシミリ装置,コピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は画像の印刷に限定されない。例えば、各色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、液体状の導電材料を噴射する液体噴射装置は、例えば有機EL(Electroluminescence)表示装置や電界放出表示装置(FED:Field Emission Display)等の表示装置の電極を形成する電極製造装置として利用される。また、生体有機物の溶液を噴射する液体噴射装置は、生物科学素子(バイオチップ)を製造するチップ製造装置として利用される。そして、液体の噴射の目標となる物体(着弾対象)は液体噴射装置の用途に応じて相違する。具体的には、前述の印刷装置100の着弾対象は記録紙200であるが、液体噴射装置を表示装置の製造に使用する場合には、例えば表示装置を構成する基板が着弾対象に相当する。
100……印刷装置、12……キャリッジ、14……移動機構、16……用紙搬送機構、22……インクカートリッジ、24……記録ヘッド、26……吐出面、28(28K,28Y,28M,28C)……ノズル列、L1……第1ノズル列、L2……第2ノズル列、N(N1,N2)……ノズル、32……駆動回路、U……単位回路、50……圧力室、52……供給路、54……貯留室、102……制御装置、104……印刷処理部、60……制御部、62……記憶部、64……駆動信号発生部、66……外部I/F、68……内部I/F、200……記録紙、300……外部装置、TBL1,TBL2……制御テーブル。
Claims (7)
- 第1方向に配列する複数のノズルを含む第1ノズル列と、前記第1方向における各々の位置が前記第1ノズル列の前記各ノズルとは相違するように前記第1方向に配列する複数のノズルを含む第2ノズル列とが、前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて形成され、前記各ノズルから噴射された液体が着弾する着弾対象に対して前記第2方向に相対移動する液体噴射部と、
第1噴射パルスと第2噴射パルスとを生成する駆動信号発生手段と、
前記第1ノズル列の前記各ノズルから前記第1噴射パルスに応じて液体を噴射させるとともに前記第2ノズル列の前記各ノズルから前記第2噴射パルスに応じて液体を噴射させる駆動手段と、
前記第1ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットと、前記第2ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットとの前記第2方向における中心間距離が、前記第1ノズル列の前記ノズルと前記第2ノズル列の前記ノズルとの前記第2方向における中心間距離を下回るように、前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差を可変に設定する制御手段と
を具備する液体噴射装置。 - 前記第1ノズル列の第1ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットと、前記第2ノズル列のうち前記第1ノズルに最も近い第2ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットとが、前記第2方向において相互に重複または接触するように、前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差が設定される
請求項1の液体噴射装置。 - 前記第1ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットの中心と、前記第2ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットの中心とで、前記第2方向における位置が合致するように、前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差が設定される
請求項1または請求項2の液体噴射装置。 - 前記制御手段は、前記液体噴射部の駆動条件に応じて前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する
請求項1から請求項3の何れかの液体噴射装置。 - 前記制御手段は、前記着弾対象に対する前記液体噴射部の相対移動速度に応じて前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する
請求項4の液体噴射装置。 - 前記制御手段は、前記着弾対象に形成されるドットの解像度に応じて前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差を可変に制御する
請求項4または請求項5の液体噴射装置。 - 第1方向に配列する複数のノズルを含む第1ノズル列と、前記第1方向における各々の位置が前記第1ノズル列の前記各ノズルとは相違するように前記第1方向に配列する複数のノズルを含む第2ノズル列とが、前記第1方向に交差する第2方向に間隔をあけて形成され、前記各ノズルから噴射された液体が着弾する着弾対象に対して前記第2方向に相対移動する液体噴射部と、前記第1ノズル列の前記各ノズルから第1噴射パルスに応じて液体を噴射させるとともに前記第2ノズル列の前記各ノズルから第2噴射パルスに応じて液体を噴射させる駆動手段とを具備する液体噴射装置の制御方法であって、
第1噴射パルスと第2噴射パルスとを生成して前記駆動手段に供給する一方、前記第1ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットと、前記第2ノズル列の前記ノズルから噴射された液体で前記着弾対象に形成されるドットとの前記第2方向における中心間距離が、前記第1ノズル列の前記ノズルと前記第2ノズル列の前記ノズルとの前記第2方向における中心間距離を下回るように、前記第1噴射パルスと前記第2噴射パルスとの時間差を可変に設定する
液体噴射装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010260944A JP2012111094A (ja) | 2010-11-24 | 2010-11-24 | 液体噴射装置およびその制御方法 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2012111094A (ja) |
-
2010
- 2010-11-24 JP JP2010260944A patent/JP2012111094A/ja not_active Withdrawn
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