JP2012110090A - 車両のモータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交流モータを駆動する3相電圧型のインバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合でも、交流モータのトルクを制御できるようにする。
【解決手段】インバータ19の各相のスイッチング素子35〜40のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(2相変調可能な電気角区間)では、短絡故障が発生した相以外の残りの2相のスイッチング素子のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御するようにインバータ19を制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間(1相変調可能な電気角区間)では、短絡故障が発生した相以外の残りの2相のうちのいずれか1相のスイッチング素子のオン/オフを制御する1相変調で電圧制御するようにインバータ19を制御する「2相及び1相変調制御」を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の動力源となる3相の交流モータと、該交流モータを駆動する3相電圧型のインバータとを備えた車両のモータ制御装置に関する発明である。
近年、低燃費、低排気エミッションの社会的要請から車両の動力源として交流モータを搭載した電気自動車やハイブリッド車が注目されている。このような電気自動車やハイブリッド車においては、二次電池等からなる直流電源に接続された3相電圧型のインバータで直流電圧を交流電圧に変換して3相の交流モータを駆動するようにしたもがある。
このようなモータ制御システムにおいては、インバータの各相のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合に、正常時(故障発生前)と同じように各相のスイッチング素子のオン/オフの制御を継続すると、スイッチング素子の短絡故障が発生した相に過電流が流れる可能性がある[図8(a)参照]。
この対策として、例えば、特許文献1(特開2008−220045号公報)に記載されているように、インバータの各相のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合に、その短絡故障が発生したスイッチング素子と同じアーム側の全てのスイッチング素子をオン状態(導通状態)にすると共に短絡故障が発生したスイッチング素子と異なるアーム側の全てのスイッチング素子をオフ状態(遮断状態)にするようにインバータを制御する3相オン制御を実行することで、各相にほぼ均等に電流が流れるようにしたものがある[図8(b)参照]。
特開2008−220045号公報
しかし、上記特許文献1のように、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合に3相オン制御を実行するシステムでは、各相のスイッチング素子のオン/オフ状態が固定されるため、交流モータのトルクを制御することができず、運転者の加速要求等に応じて交流モータのトルク指令値が変化しても、それに対応することができないという欠点がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合でも、交流モータのトルクを制御することができる車両のモータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の動力源となる3相の交流モータと、該交流モータを駆動する3相電圧型のインバータとを備えた車両のモータ制御装置において、インバータの各相のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、各相のスイッチング素子のオン/オフにより選択される電圧ベクトルのうちの短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(以下「2相変調可能な電気角区間」という)では2相変調で電圧制御して交流モータのトルクを制御するようにインバータを制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間では1相変調で電圧制御するようにインバータを制御する2相及び1相変調制御を実行する短絡故障時制御手段を備えた構成としたものである。
インバータの各相のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合には、各相のスイッチング素子のオン/オフにより選択される電圧ベクトルのうちの一部の電圧ベクトル(短絡故障が発生したスイッチング素子がオン状態となる電圧ベクトル)しか使用することができない。このため、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトル(ゼロ電圧ベクトル以外の電圧ベクトル)に対応する電気角区間が所定角度範囲に制限されるが、この電気角区間では、スイッチング素子の短絡故障が発生した相以外の残りの2相のスイッチング素子のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御することができる。
この点に着目して、本発明は、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(2相変調可能な電気角区間)では2相変調で電圧制御して交流モータのトルクを制御するようにインバータを制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間(1相変調可能な電気角区間)では1相変調で電圧制御するようにインバータを制御する2相及び1相変調制御を実行する。このようにすれば、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合でも、2相及び1相変調制御によって交流モータのトルクをある程度制御することが可能となり、運転者の加速要求等に応じて交流モータのトルク指令値が変化しても、それに対応することができる。
本発明は、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、常に2相及び1相変調制御を実行するようにしても良いが、請求項2のように、短絡故障が発生したときに、交流モータのトルク指令値が0よりも大きい場合には2相及び1相変調制御を実行し、交流モータのトルク指令値が0以下の場合には短絡故障が発生したスイッチング素子と同じアーム側の全てのスイッチング素子をオン状態にすると共に短絡故障が発生したスイッチング素子と異なるアーム側の全てのスイッチング素子をオフ状態にするようにインバータを制御する3相オン制御を実行するようにしても良い。
このようにすれば、インバータの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、交流モータのトルク指令値が0よりも大きい場合(例えば力行トルク要求時)には、トルク制御を優先して、2相及び1相変調制御を実行することで、トルク指令値に応じて交流モータのトルクを制御して、運転者の加速要求等に対応することができる。一方、交流モータのトルク指令値が0以下の場合(例えば回生トルク要求時)には、トルク安定化を優先して、3相オン制御を実行することで、交流モータのトルク変動を抑制して、運転者に不快なトルク変動を与えないようにできる。
図1は本発明の一実施例におけるハイブリッド車の駆動システムの概略構成を示す図である。 図2は交流モータの制御システムの概略構成を示す図である。 図3は各相のスイッチング素子のオン/オフにより選択される電圧ベクトルを説明する図である。 図4は短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間を説明する図である。 図5は2相及び1相変調制御を説明する図である。 図6は2相及び1相変調制御の実行例を示すタイムチャートである。 図7は短絡故障時制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 図8は従来の問題を説明するタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態をハイブリッド車に適用して具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてハイブリッド車の駆動システムの概略構成を説明する。
車両の動力源として、内燃機関であるエンジン11と交流モータ12とが搭載されている。エンジン11の出力軸(クランク軸)の動力が交流モータ12を介して変速機13に伝達され、この変速機13の出力軸の動力がデファレンシャルギヤ機構14や車軸15等を介して車輪16に伝達される。変速機13は、例えば、トルクコンバータと変速機構により構成され、複数の変速段の中から変速段を段階的に切り換える有段変速機であっても良いし、無段階に変速するCVT(無段変速機)であっても良い。
また、エンジン11の動力を車輪16に伝達する動力伝達経路のうちの、エンジン11と交流モータ12との間には、動力伝達を断続するための第1のクラッチ17が設けられ、交流モータ12と変速機13との間には、動力伝達を断続するための第2のクラッチ18が設けられている。これらの第1及び第2のクラッチ17,18は、油圧駆動式の油圧クラッチであっても良いし、電磁駆動式の電磁クラッチであっても良い。第1及び第2のクラッチ17,18を両方とも解放状態(動力伝達しない状態)することで、交流モータ12が自由回転可能な状態(交流モータ12が動力伝達系から切り離されて、交流モータ12が回転しても動力伝達系に影響を及ぼさない状態)にすることができる。
また、交流モータ12を駆動するインバータ19がバッテリ20に接続され、交流モータ12がインバータ19を介してバッテリ20と電力を授受するようになっている。モータ制御用の電子制御回路(以下「MG−ECU」と表記する)21は、車両の運転状態等に応じてインバータ19を制御して交流モータ12の運転を制御する。
次に、図2に基づいて交流モータ12の制御システムの概略構成を説明する。
二次電池等からなる直流電源であるバッテリ20には、リレー28,29が接続され、一方のリレー29と並列にプリチャージ用の抵抗26とリレー27が接続されている。システム電源ライン31とアースライン32との間には、システム電圧を平滑化する平滑コンデンサ33や、3相電圧型のインバータ19が接続され、このインバータ19で交流モータ12が駆動される。尚、インバータ19に平滑コンデンサ33が組み込まれた構成としても良い。また、リレー28,29と平滑コンデンサ33との間に昇圧コンバータを接続した構成としても良い。
交流モータ12は、例えば、3相永久磁石式同期モータで、永久磁石が内装されたものであり、ロータの回転位置θ(回転角度)を検出するロータ回転位置センサ34が搭載されている。3相電圧型のインバータ19には、6つのスイッチング素子35〜40(上アームの各相の3つのスイッチング素子35,37,39と、下アームの各相の3つのスイッチング素子36,38,40)が設けられ、各スイッチング素子35〜40に、それぞれ還流ダイオード41〜46が並列に接続されている。
このインバータ19は、MG−ECU21から出力される各スイッチング素子駆動信号UU,UL,VU,VL,WU,WLに基づいて、システム電源ライン31の直流電圧を3相の交流電圧U,V,Wに変換して交流モータ12を駆動する。交流モータ12のU相に流れるU相電流iu がU相電流センサ47によって検出され、交流モータ12のW相に流れるW相電流iw がW相電流センサ48によって検出される。
MG−ECU21は、車両の通常運転中に、交流モータ12の出力トルクが目標トルク(トルク指令値)となるようにインバータ19を制御して交流モータ12に印加する交流電圧を調整するトルク制御を実行する。このトルク制御では、ハイブリッドECU(図示せず)から出力されるトルク指令値と、交流モータ12のU相電流iu とW相電流iw (電流センサ47,48の出力信号)と、交流モータ12のロータ回転位置θ(ロータ回転位置センサ34の出力信号)とに基づいて、例えば正弦波PWM制御方式で各スイッチング素子駆動信号UU,UL,VU,VL,WU,WLを生成してインバータ19に出力する。
具体的には、まず、交流モータ12のロータ回転座標として設定されたd−q座標系において、d軸電流id とq軸電流iq をそれぞれ独立にフィードバック制御するdq軸電流F/B制御を実行する。
このdq軸電流F/B制御では、交流モータ12のトルク指令値と回転速度とに基づいて、指令電流(d軸電流指令値Id ,q軸電流指令値Iq )をマップ又は数式等により演算する。また、交流モータ12のU相電流iu とW相電流iw (電流センサ47,48の出力信号)と、交流モータ12のロータ回転位置θ(ロータ回転位置センサ34の出力信号)とに基づいて、交流モータ12に流れる電流の検出値である検出電流(d軸電流検出値id ,q軸電流検出値iq )を演算する。
この後、d軸電流指令値Id とd軸電流検出値id との偏差Δid が小さくなるようにPI制御等によりd軸電圧指令値Vd を演算すると共に、q軸電流指令値Iq とq軸電流検出値iq との偏差Δiq が小さくなるようにPI制御等によりq軸電圧指令値Vq を演算して、指令電圧(d軸電圧指令値Vd ,q軸電圧指令値Vq )を求める。
このようにdq軸電流F/B制御により求めた指令電圧(d軸電圧指令値Vd ,q軸電圧指令値Vq )と、交流モータ12のロータ回転位置θ(ロータ回転位置センサ34の出力信号)とに基づいて、三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw を演算した後、これらの三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw を、例えばPWM制御方式で各スイッチング素子駆動信号UU,UL,VU,VL,WU,WLに変換し、これらの各スイッチング素子駆動信号UU,UL,VU,VL,WU,WLをインバータ18に出力する。
ところで、6つのスイッチング素子35〜40を有するインバータ19を搭載したシステムでは、図3に示すように、インバータ19の各相のスイッチング素子35〜40のオン/オフの組み合わせに応じて8種類の電圧ベクトルV0〜V7を選択することができ、そのうちの2種類がゼロ電圧ベクトルV0,V7となり、残りの6種類が有効電圧ベクトルV1〜V6となる。尚、図3中の○印はスイッチング素子のオン状態を示し、無印はスイッチング素子のオフ状態を示す。
しかし、インバータ19の各相のスイッチング素子35〜40のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合には、各相のスイッチング素子35〜40のオン/オフにより選択される電圧ベクトルV0〜V7のうちの一部の電圧ベクトル(短絡故障が発生したスイッチング素子がオン状態となる電圧ベクトル)しか使用することができない。例えば、U相の上アームのスイッチング素子35の短絡故障が発生した場合には、U相の上アームのスイッチング素子35がオン状態となる電圧ベクトル(つまり3種類の有効電圧ベクトルV1,V2,V6と1種類のゼロ電圧ベクトルV7)しか使用することができない。
このため、図4に示すように、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトル(例えば有効電圧ベクトルV1,V2,V6)に対応する電気角区間が所定角度範囲(例えば120度の範囲)に制限されるが、この電気角区間では、スイッチング素子の短絡故障が発生した相(例えばU相)以外の残りの2相(例えばV相とW相)のスイッチング素子のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御することができる。
この点に着目して、本実施例では、MG−ECU21により後述する図7の短絡故障時制御ルーチンを実行することで、インバータ19の1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(2相変調可能な電気角区間)では、スイッチング素子の短絡故障が発生した相以外の残りの2相のスイッチング素子のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御するようにインバータ19を制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間(1相変調可能な電気角区間)では、スイッチング素子の短絡故障が発生した相以外の残りの2相のうちのいずれか1相のスイッチング素子のオン/オフを制御する1相変調で電圧制御するようにインバータ19を制御する「2相及び1相変調制御」を実行する。
例えば、図5に示すように、U相の上アームのスイッチング素子35の短絡故障が発生した場合には、2相及び1相変調制御を次のようにして実行する。
3相の電圧指令値Vu ,Vv ,Vw を、それぞれ図5(b)に示す波形で設定する。この場合、U相の電圧指令値Vu は全ての電気角(0〜360度)で一定値となるように設定されている。また、V相の電圧指令値Vv は1相変調可能な電気角区間の前半(例えば150〜270度)で一定値となり、W相の電圧指令値Vw は1相変調可能な電気角区間の後半(例えば270〜30度)で一定値となるように設定されている。これらの3相の電圧指令値Vu ,Vv ,Vw をPWM制御方式で3相の6アーム電圧指令信号に変換してインバータ19に出力する。
これにより、2相変調可能な電気角区間の前半(例えば30〜90度)では2つの有効電圧ベクトルV1,V6とゼロ電圧ベクトルV7を用いて電圧制御するように、V相とW相のスイッチング素子37〜40のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御する。また、2相変調可能な電気角区間の後半(例えば90〜150度)では2つの有効電圧ベクトルV1,V2とゼロ電圧ベクトルV7を用いて電圧制御するように、V相とW相のスイッチング素子37〜40のオン/オフを制御する2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御する。
2相変調で電圧制御するときには、例えば、dq軸電流F/B制御を実行して指令電圧を求め、この指令電圧に基づいて三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw の振幅と位相を設定する。
一方、1相変調可能な電気角区間の前半(例えば150〜270度)では1つの有効電圧ベクトルV2とゼロ電圧ベクトルV7を用いて電圧制御するように、W相のスイッチング素子39,40のオン/オフを制御する1相変調で電圧制御して電流を低減する。また、1相変調可能な電気角区間の後半(例えば270〜30度)では1つの有効電圧ベクトルV6とゼロ電圧ベクトルV7を用いて電圧制御するように、V相のスイッチング素子37,38のオン/オフを制御する1相変調で電圧制御して電流を低減する。
1相変調で電圧制御するときには、例えば、dq軸電流F/B制御を実行して指令電圧を求め、この指令電圧に基づいて三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw の振幅と位相を設定する。或は、交流モータ12の各相の電流の指令値と検出値との偏差が小さくなるように指令電圧を演算する3相電流F/B制御を実行し、この3相電流F/B制御により求めた指令電圧に基づいて三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw の振幅と位相を設定するようにしても良い。また、三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw の振幅と位相を2相変調から1相変調に切り替わる直前の値に保持するようにしても良い。或は、三相電圧指令値Vu ,Vv ,Vw の振幅と位相を予め設定した固定値としても良い。
以上説明した2相及び1相変調制御では、1相変調で電圧制御するときには交流モータ12のトルクをあまり精度良く制御することができないが、2相変調で電圧制御するときには交流モータ12のトルクを比較的精度良く制御することができ、これらの2相変調の電圧制御と1相変調の電圧制御を交互に繰り返し実行するため、図6に示すように、多少のトルク変動が発生するものの全体的には交流モータ12のトルクをある程度制御することが可能となる。
以下、MG−ECU21が実行する図7の短絡故障時制御ルーチンの処理内容を説明する。
図7に示す短絡故障時制御ルーチンは、MG−ECU21の電源オン中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう短絡故障時制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、インバータ19の各相のスイッチング素子35〜40のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したか否かを、例えば、図示しない故障診断ルーチンによる故障診断結果に基づいて判定する。
このステップ101で、スイッチング素子の短絡故障が発生していないと判定された場合には、ステップ102以降の処理を行うことなく。本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、インバータ19の各相のスイッチング素子35〜40のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したと判定された場合には、ステップ102に進み、交流モータ12のトルク指令値が0よりも大きいか否かを判定する。
このステップ102で、交流モータ12のトルク指令値が0よりも大きいと判定された場合(例えば力行トルク要求時)には、トルク制御を優先した方が良いと判断して、ステップ103に進み、2相及び1相変調制御を実行する。この2相及び1相変調制御では、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(2相変調可能な電気角区間)では2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御するようにインバータ19を制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間(1相変調可能な電気角区間)では1相変調で電圧制御するようにインバータ19を制御する。
一方、上記ステップ102で、交流モータ12のトルク指令値が0以下であると判定された場合(例えば回生トルク要求時)には、トルク安定化を優先した方が良いと判断して、ステップ104に進み、3相オン制御を実行する。この3相オン制御では、短絡故障が発生したスイッチング素子と同じアーム側の全てのスイッチング素子をオン状態にすると共に短絡故障が発生したスイッチング素子と異なるアーム側の全てのスイッチング素子をオフ状態にするようにインバータ19を制御する。
以上説明した本実施例では、インバータ19の1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(2相変調可能な電気角区間)では2相変調で電圧制御して交流モータ12のトルクを制御するようにインバータ19を制御し、2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間(1相変調可能な電気角区間)では1相変調で電圧制御するようにインバータ19を制御する2相及び1相変調制御を実行するようにしたので、インバータ19の1つのスイッチング素子の短絡故障が発生した場合でも、2相及び1相変調制御によって交流モータ12のトルクをある程度制御することが可能となり、運転者の加速要求等に応じて交流モータ12のトルク指令値が変化しても、それに対応することができる。
しかも、本実施例では、インバータ19の1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、常に2相及び1相変調制御を実行するのではなく、交流モータ12のトルク指令値が0よりも大きい場合(例えば力行トルク要求時)に、トルク制御を優先して、2相及び1相変調制御を実行するようにしたので、トルク指令値に応じて交流モータ12のトルクを制御して、運転者の加速要求等に対応することができ、一方、交流モータ12のトルク指令値が0以下の場合(例えば回生トルク要求時)には、トルク安定化を優先して、3相オン制御を実行するようにしたので、交流モータ12のトルク変動を抑制して、運転者に不快なトルク変動を与えないようにできる。
しかしながら、本発明は、インバータ19の1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、常に2相及び1相変調制御を実行するようにしても良い。
また、上記実施例では、エンジンと交流モータの両方を動力源とするハイブリッド車に本発明を適用したが、これに限定されず、交流モータのみを動力源とする電気自動車に本発明を適用しても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…交流モータ、13…変速機、16…車輪、19…インバータ、20…バッテリ、21…MG−ECU(短絡故障時制御手段)、35〜40…スイッチング素子

Claims (2)

  1. 車両の動力源となる3相の交流モータと、該交流モータを駆動する3相電圧型のインバータとを備えた車両のモータ制御装置において、
    前記インバータの各相のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子の短絡故障が発生したときに、前記各相のスイッチング素子のオン/オフにより選択される電圧ベクトルのうちの前記短絡故障の発生時に使用可能な有効電圧ベクトルに対応する電気角区間(以下「2相変調可能な電気角区間」という)では2相変調で電圧制御して前記交流モータのトルクを制御するように前記インバータを制御し、前記2相変調可能な電気角区間以外の電気角区間では1相変調で電圧制御するように前記インバータを制御する2相及び1相変調制御を実行する短絡故障時制御手段を備えていることを特徴とする車両のモータ制御装置。
  2. 前記短絡故障時制御手段は、前記短絡故障が発生したときに、前記交流モータのトルク指令値が0よりも大きい場合には前記2相及び1相変調制御を実行し、前記交流モータのトルク指令値が0以下の場合には前記短絡故障が発生したスイッチング素子と同じアーム側の全てのスイッチング素子をオン状態にすると共に前記短絡故障が発生したスイッチング素子と異なるアーム側の全てのスイッチング素子をオフ状態にするように前記インバータを制御することを特徴とする請求項1に記載の車両のモータ制御装置。
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