JP2012110086A - 被覆部材付電線束および被覆部材付電線束の製造方法 - Google Patents
被覆部材付電線束および被覆部材付電線束の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】被覆部材付電線束1は、複数の電線2が束ねられてなる電線束20と、不織部材が電線束20を覆った状態でホットプレスされることにより、配索対象箇所に合った非円形の断面形状に形成され、かつ、電線束20も当該断面形状に沿った形状に束ねた形でまとめる被覆部材3と、を備える。被覆部材3が、電線束20を配索対象箇所に合った非円形の断面形状に沿った形状に束ねた形でまとめるので、電線束20の断面が円形のままでは配索することができなかった空間に電線束20を配索することができる。
【選択図】図3
Description
この発明の実施の形態に係る被覆部材付電線束について、図1〜図3、および、図4〜図6を参照しながら説明する。図1〜図3には、断面が三角形状の被覆部材付電線束1aが例示されており、図4〜図6には断面が六角形状の被覆部材付電線束1bが例示されている。すなわち、図1〜図3には、断面が三角形状の被覆部材付電線束1aの概略斜視図、断面図(電線束20の延在方向に対して略直交する面における断面図)、車両内に配索された状態図、がそれぞれ示されており、図4〜図6には、断面が六角形状の被覆部材付電線束1bの概略斜視図、断面図(電線束20の延在方向に対して略直交する面における断面図)、車両内に配索された状態図、がそれぞれ示されている。各被覆部材付電線束1a,1bは、その断面形状が異なる他は同様の構成を備えており、以下において、両者を区別しない場合には「被覆部材付電線束1」と総称する。
<2−1.被覆部材3の形成態様>
被覆部材3は、不織部材(例えば、不織布)が例えば電線束20の延在方向(長手方向)の一部を覆った状態でホットプレスされることにより形成することができる。
上述したとおり、被覆部材3の断面形状(被覆部材付電線束1の延在方向に対して略直交する面における形状)は、配索対象箇所に合った非円形状に形成される。被覆部材3の断面形状について、引き続き図1〜図6を参照しながら具体的に説明する。
図3には、車両におけるドアの下側部分の様子が模式的に示されている。ここに示されるように、ドアの下側部分には、車両ボディの側面開口部を支えるサイドシル部501が設けられる。サイドシル部501の上には、車両に乗り降りする人の足踏まれからサイドシル部501を保護するためのスカッフプレート502が設けられる。一方、車室内に敷き詰められるフロアカーペット503は、車室内から延在し、側端部においてサイドシル部501に沿って立ち上げられて、サイドシル部501に被せられ、サイドシル部501の上面とスカッフプレート502の下面との間に差し込まれて固定される。ここで、フロアカーペット503におけるサイドシル部501に沿って立ち上げられた部分とサイドシル部501との間には隙間空間V1が形成される。例えば図3に示されるように、サイドシル部501の延在方向と略直交する方向についての断面形状が略三角形状となる隙間空間V1が形成される。
図6には、車両におけるドアの上側部分の様子が模式的に示されている。ここに示されるように、ドアの上側部分には、車両のルーフパネル504の側方に配置されるサイドレール部505が設けられる。サイドレール部505にはトリム(車室内の内張)506が取り付けられる。トリム506の側端部は、ルーフパネル504の下側に配設されるライナ507に装着される。ここで、トリム506と、サイドレール部505との間には隙間空間V2が形成される。例えば図6に示されるように、サイドレール部505の延在方向と略直交する方向についての断面形状が扁平な隙間空間V2が形成される。
被覆部材付電線束1を製造する方法について具体的に説明する。
はじめに、被覆部材付電線束1の製造に用いられるホットプレス用成形型の構成例について、図7を参照しながら説明する。図7は、ホットプレス用成形型8の構成例を示す概略斜視図である。なお、被覆部材付電線束1の製造に用いられるホットプレス用成形型8の形状は、製造すべき被覆部材付電線束1の形状に応じて決定される。図7には、断面三角形状の被覆部材付電線束1aを製造するのに用いられるホットプレス用成形型8が例示されている。
続いて、ホットプレス用成形型8を用いて被覆部材付電線束1を製造する方法について、図8〜図9を参照しながら説明する。
上記の実施の形態によると、被覆部材3が、電線束20を配索対象箇所に合った非円形の断面形状に沿った形状に束ねた形でまとめるので、電線束20の断面が円形のままでは配索することができなかった空間に電線束20を配索することができる。
上記の実施の形態においては、断面が三角形状の被覆部材付電線束1a、および、断面が扁平な六角形状の被覆部材付電線束1bを例示したが、被覆部材付電線束1の形状は、配索対象箇所の断面形状に応じて自由に規定可能であり、例えば、各種の多角形状、長円(2つの半円を直線でつないだ形状)形状、楕円形状、半円形状、等とすることができる。
20 電線束
8 ホットプレス用成形型
81 下型
82 下型用保持具
83 上型
100 不織部材
V1,V2 配索空間
Claims (4)
- 複数の電線が束ねられてなる電線束と、
不織部材が前記電線束を覆った状態でホットプレスされることにより配索対象箇所に合った非円形の断面形状に形成され、前記電線束を前記非円形の断面形状に沿った形状に束ねた形でまとめる被覆部材と、
を備える被覆部材付電線束。 - 請求項1に記載の被覆部材付電線束であって、
車両の車室内から延在し、側端部において立ち上げられて前記車両のサイドシル部に被せられるフロアカーペットにおける当該立ち上げられた部分と前記サイドシル部との間に形成される空間に、前記サイドシル部の延在方向に沿って配索される被覆部材付電線束。 - 請求項1に記載の被覆部材付電線束であって、
車両のルーフパネル側方のサイドレール部と、前記サイドレール部に取り付けられるトリムとの間に形成される空間に、前記サイドレール部の延在方向に沿って配索される被覆部材付電線束。 - 複数の電線が束ねられてなる電線束を被覆する被覆部材付電線束の製造方法であって、
a)不織部材により前記電線束を覆った状態とする工程と、
b)前記電線束を覆った状態の前記不織部材をホットプレスすることにより、配索対象箇所に合った非円形の断面形状に形成する工程と、
を備え、
前記b)工程において、前記電線束が前記非円形の断面形状に沿った形状に束ねられた形でまとめられる被覆部材付電線束の製造方法。
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