JP2012109191A - リチウム複合金属酸化物および非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】すなわち本発明は、ニッケル、コバルトおよびマンガンを含有するリチウム複合金属酸化物であって、BET比表面積が3m2/g以上15m2/g以下であり、レーザー回折散乱法によって測定される平均粒子径が0.1μm以上1μm未満であるリチウム複合金属酸化物である。
本発明によれば、従来のリチウム二次電池に比し、高い電流レートにおける高い放電容量維持率を示す非水電解質二次電池を得ることができ、該二次電池は、特に、高い電流レートにおける高い放電容量維持率を要求される用途、すなわち自動車用や電動工具等のパワーツール用の非水電解質二次電池に極めて有用となる。
【選択図】なし
Description
Lia(Ni1-(x+y)MnxCoy)O2 (A)
(ここで、0.9≦a≦1.3、0.3≦x≦0.6、0.01≦y≦0.4、0.31≦x+y≦0.7である。)
正極活物質と導電材(アセチレンブラックと黒鉛とを9:1(重量比)で混合したもの)との混合物に、バインダーとしてPVdF(N−メチル−2−ピロリドンを有機溶媒として用いた。)を、活物質:導電材:バインダー(PVdF)=87:10:3(重量比)の組成となるように加えて混練することによりペーストとし、集電体となる厚さ40μmのAl箔に該ペーストを塗布して150℃で8時間真空乾燥を行い、正極を得た。
(1)により得られた正極を用いて、コインセル(宝泉株式会社製)の下蓋にAl箔面を下に向けて正極を置き、その上に後述する積層フィルムセパレータ(ポリエチレン製多孔質フィルムの上に、耐熱多孔層を積層(厚み16μm))を置き、ここに電解液(エチレンカーボネート(以下、ECということがある。)とジメチルカーボネート(以下、DMCということがある。)とエチルメチルカーボネート(以下、EMCということがある。)との30:35:35(体積比)混合液にLiPF6を1モル/リットルとなるように溶解したもの(以下、LiPF6/EC+DMC+EMCと表すことがある。))を300μl注入した。次に、負極として金属リチウムを用いて、前記金属リチウムを積層フィルムセパレータの上側に置き、ガスケットを介して上蓋をし、かしめ機でかしめて非水電解質二次電池(コイン型電池R2032)を作製した。なお、電池の組み立てはアルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。
上記のコイン型電池を用いて、以下に示す条件で放電レート試験を実施した。放電レート試験における0.2C放電容量および10C放電容量を、それぞれ以下のようにして求めた。
試験温度25℃
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.3mA/cm2
放電時は放電最小電圧を2.5Vで一定とし、放電電流を下記のように変えて放電を行った。10C(高い電流レート)における放電容量が高ければ高いほど、高い電流レートにおける高い放電容量維持率を示すことを意味する。
2サイクル目の放電(10C) :放電電流15mA/cm2
1.リチウム複合金属酸化物の組成分析
粉末を塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析法(SII製SPS3000)を用いて測定した。
測定する粉末1gを窒素雰囲気中150℃、15分間乾燥した後、マイクロメリティックス製フローソーブII2300を用いて測定した。
測定する粉末0.1gを、0.2wt%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液50mlに投入し、該粉末を分散させた分散液を試料とし、これについてマルバーン社製マスターサイザー2000(レーザー回折散乱粒度分布測定装置)を用いて、粒度分布を測定し、体積基準の累積粒度分布曲線を得、微小粒子側から50%累積時の粒子径(D50)の値を粉末の平均粒子径とした。
リチウム複合金属酸化物を構成する粒子をサンプルステージ上に貼った導電性シート上に載せ、日本電子株式会社製JSM−5510を用いて、加速電圧が20kVの電子線を照射してSEM観察を行った。平均一次粒子径は、SEM観察により得られた画像(SEM写真)から任意に50個の一次粒子を抽出し、それぞれの粒子径を測定し、その平均値を算出することにより測定した。
1.遷移金属複合水酸化物の製造と評価
ニッケルの水溶性塩として硫酸ニッケル六水和物、マンガンの水溶性塩として硫酸マンガン一水和物、コバルトの水溶性塩として硫酸コバルト七水和物を用い、Ni:Mn:Coのモル比が0.45:0.45:0.10となるようにそれぞれ秤量し、純水に溶解してNi、MnおよびCoを含有する遷移金属水溶液を得た。また、錯化剤として硫酸アンモニウム水溶液を用い、アルカリ金属水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いた。次いで、反応槽内に前記遷移金属水溶液と、錯化剤と、アルカリ金属水溶液とを同時に投入することにより、共沈を行い、沈殿物を生成させて、共沈物スラリーを得た。共沈時には、反応槽内のpHが12で維持されるように水酸化ナトリウム水溶液の投入量を調節し、反応槽内の温度は45℃に調節した。また、反応槽内は攪拌翼により攪拌した。得られた共沈物スラリーについて、固液分離を行い、蒸留水により洗浄して、遷移金属複合水酸化物を得、100℃で乾燥させて共沈物Q1を得た。
前記Q1と水酸化リチウム一水和物とを乳鉢により混合して混合物を得た。次いで、該混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて大気雰囲気中800℃で6時間保持して焼成を行い、室温まで冷却し、焼成品を得て、これを粉砕し、蒸留水でデカンテーションによる洗浄を行い、ろ過し、300℃で6時間乾燥して、粉末状のリチウム複合金属酸化物R1を得た。前記R1の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記R1を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、154、91であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、59であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.33:0.34:0.33となるようにした以外は、比較例1と同様の操作を行い、共沈物Q2を得た。
前記R2を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、158、101であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、64であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
ニッケルの水溶性塩として硫酸ニッケル六水和物、マンガンの水溶性塩として硫酸マンガン一水和物、コバルトの水溶性塩として硫酸コバルト七水和物を用い、Ni:Mn:Coのモル比が0.50:0.30:0.20となるようにそれぞれ秤量し、純水に溶解してNi、MnおよびCoを含有する遷移金属水溶液を得た。この遷移金属水溶液に、アルカリ金属水溶液として水酸化カリウム水溶液を加えて共沈を行い、沈殿物を生成させて、共沈物スラリーを得た。得られた共沈物スラリーについて、固液分離を行い、蒸留水により洗浄して、遷移金属複合水酸化物を得た。150℃で乾燥させて共沈物Q3を得た。
前記Q3と、炭酸リチウムと、不活性溶融剤として硫酸カリウムとを乳鉢により混合して混合物を得た。次いで、該混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて大気雰囲気中1000℃で6時間保持して焼成を行い、室温まで冷却し、焼成品を得て、これを粉砕し、蒸留水でデカンテーションによる洗浄を行い、ろ過し、300℃で6時間乾燥して粉末状のリチウム複合金属酸化物R3を得た。前記R3の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記R3を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、138、54であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、39であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.33:0.34:0.33となるようにした以外は、比較例3と同様の操作を行い、共沈物Q4を得た。
前記R4を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、141、59であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、42であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
ニッケルの水溶性塩として硫酸ニッケル六水和物、マンガンの水溶性塩として硫酸マンガン一水和物を用い、Ni:Mnのモル比が0.70:0.30となるようにし、焼成温度を850℃とした以外は、比較例3と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物R5を得た。前記R5の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記R5を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、80、3であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、4であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
比較例2で得られた共沈物Q2と、炭酸リチウムと、不活性溶融剤として硫酸カリウムとを乳鉢により混合して混合物を得た。次いで、該混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて大気雰囲気中850℃で6時間保持して焼成を行い、室温まで冷却し、焼成品を得て、これを粉砕し、蒸留水でデカンテーションによる洗浄を行い、ろ過し、300℃で6時間乾燥して粉末状のリチウム複合金属酸化物R6を得た。前記R6の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記R6を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、152、94であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、62であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
炭酸リチウム、水酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化コバルト、ホウ酸を各元素のモル比がLi:Ni:Mn:Co:B=1.08:0.35:0.44:0.21:0.03となるように秤取した後、15mmφのアルミナボールをメディアとした乾式ボールミルにより4時間(周速0.7m/s)粉砕混合し粉体Q7を得た。この粉体をトンネル型の連続炉に入れ、空気中にて1040℃で4時間保持して焼成し、焼成品を得た。該焼成品を15mmφのアルミナボールをメディアとした乾式ボールミルにより7時間(周速0.7m/s)粉砕し、45μmの目開きの篩にて粗粒子を除去し、粉末状のリチウム複合金属酸化物R7を得た。前記R7の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記R7を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、154、79であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、51であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.50:0.30:0.20となるようにした以外は、比較例5と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B1を得た。前記B1の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B1を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、170、138であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、82であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.60:0.30:0.10となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B2を得た。前記B2の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B2を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、174、124であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、71であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.60:0.20:0.20となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B3を得た。前記B3の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B3を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、175、124であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、71であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.50:0.30:0.20となるようにし、焼成温度を800℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B4を得た。前記B4の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B4を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、168、121であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、72であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.33:0.34:0.33となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B5を得た。前記B5の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B5を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、161、129であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、80であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
不活性融剤を炭酸カリウムとした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B6を得た。前記B6の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B6を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、167、140であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、83であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.33:0.34:0.33となるようにした以外は、実施例6と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B7を得た。前記B7の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B7を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、160、130であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、81であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.60:0.30:0.10となるようにした以外は、実施例6と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B8を得た。前記B8の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B8を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、174、121であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、70であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.60:0.20:0.20となるようにした以外は、実施例6と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B9を得た。前記B9の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B9を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、177、125であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、71であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.50:0.40:0.10となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B10を得た。前記B10の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B10を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、168、122であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、73であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.47:0.48:0.05となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B11を得た。前記B11の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B11を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、149、117であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、79であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
Ni:Mn:Coのモル比が0.40:0.50:0.10となるようにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、粉末状のリチウム複合金属酸化物B12を得た。前記B12の粉末X線回折測定の結果、粉末X線回折図形において、層状岩塩型結晶構造であるR−3mの空間群に帰属するリチウム複合金属酸化物のピークが確認された。
前記B12を用いてコイン型電池を作製し、放電レート試験を行ったところ、0.2C、10Cにおける放電容量(mAh/g)は、それぞれ、152、110であり、10Cにおける放電容量維持率(%)は、72であり、放電容量および放電容量維持率は高かった。
(1)スラリー状塗工液の製造
NMP4200gに塩化カルシウム272.7gを溶解した後、パラフェニレンジアミン132.9gを添加して完全に溶解させた。得られた溶液に、テレフタル酸ジクロライド243.3gを徐々に添加して重合し、パラアラミドを得て、さらにNMPで希釈して、濃度2.0重量%のパラアラミド溶液(A)を得た。得られたパラアラミド溶液100gに、アルミナ粉末(a)2g(日本アエロジル社製、アルミナC、平均粒子径0.02μm)とアルミナ粉末(b)2g(住友化学株式会社製スミコランダム、AA03、平均粒子径0.3μm)とをフィラーとして計4g添加して混合し、ナノマイザーで3回処理し、さらに1000メッシュの金網で濾過、減圧下で脱泡して、スラリー状塗工液(B)を製造した。パラアラミドおよびアルミナ粉末の合計重量に対するアルミナ粉末(フィラー)の重量は、67重量%となる。
多孔質フィルムとしては、ポリエチレン製多孔質膜(膜厚12μm、透気度140秒/100cc、平均孔径0.1μm、空孔率50%)を用いた。厚み100μmのPETフィルムの上に上記ポリエチレン製多孔質膜を固定し、テスター産業株式会社製バーコーターにより、該多孔質膜の上にスラリー状塗工液(B)を塗工した。PETフィルム上の塗工された該多孔質膜を一体にしたまま、貧溶媒である水中に浸漬させ、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)を析出させた後、溶媒を乾燥させて、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが積層された積層フィルム1を得た。積層フィルム1の厚みは16μmであり、パラアラミド多孔質膜(耐熱多孔層)の厚みは4μmであった。積層フィルム1の透気度は180秒/100cc、空孔率は50%であった。積層フィルム1における耐熱多孔層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察をしたところ、0.03〜0.06μm程度の比較的小さな微細孔と0.1〜1μm程度の比較的大きな微細孔とを有することがわかった。なお、積層フィルムの評価は以下の方法で行った。
(A)厚み測定
積層フィルムの厚み、多孔質フィルムの厚みは、JIS規格(K7130−1992)に従い、測定した。また、耐熱多孔層の厚みとしては、積層フィルムの厚みから多孔質フィルムの厚みを差し引いた値を用いた。
(B)ガーレー法による透気度の測定
積層フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて、株式会社安田精機製作所製のデジタルタイマー式ガーレー式デンソメータで測定した。
(C)空孔率
得られた積層フィルムのサンプルを一辺の長さ10cmの正方形に切り取り、重量W(g)と厚みD(cm)を測定した。サンプル中のそれぞれの層の重量(Wi(g))(iは1からnの整数)を求め、Wiとそれぞれの層の材質の真比重(真比重i(g/cm3))とから、それぞれの層の体積を求めて、次式より空孔率(体積%)を求めた。
空孔率(体積%)=100×{1−(W1/真比重1+W2/真比重2+・・+Wn/真比重n)/(10×10×D)}
Claims (7)
- ニッケル、コバルトおよびマンガンを含有するリチウム複合金属酸化物であって、BET比表面積が3m2/g以上15m2/g以下であり、レーザー回折散乱法によって測定される平均粒子径が0.1μm以上1μm未満であるリチウム複合金属酸化物。
- 平均一次粒子径が0.05μm以上0.4μm以下である請求項1に記載のリチウム複合金属酸化物。
- 以下の式(A)で表わされる請求項1または2に記載のリチウム複合金属酸化物。
Lia(Ni1-(x+y)MnxCoy)O2 (A)
(ここで、0.9≦a≦1.3、0.3≦x≦0.6、0.01≦y≦0.4、0.31≦x+y≦0.7である。) - 請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物を有する電極。
- 請求項4に記載の電極を正極として有する非水電解質二次電池。
- さらにセパレータを有する請求項5に記載の非水電解質二次電池。
- セパレータが、耐熱多孔層と多孔質フィルムとが互いに積層された積層フィルムからなる請求項6に記載の非水電解質二次電池。
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