JP2012108283A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高品位な表示を得ることができる電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】電気光学装置としての液晶装置は、素子基板と対向基板との間にシール材14を用いて液晶層15が挟持されており、素子基板及び対向基板のうち少なくとも一方の基板におけるシール材14と当接する部分に、パターニングされたシール下地膜71が設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。
上記電気光学装置の一つである液晶装置として、例えば、液晶プロジェクターのライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置がある。液晶装置には、液晶層を挟んで一対の基板を貼り合わせるためのシール材が、液晶層の周囲に設けられている。
しかし、基板とシール材との密着性が悪い場合、基板に外力など機械的なストレスが加わると、基板からシール材が剥離してしまうという問題があった。そこで、例えば、特許文献1に記載のように、シール材と接する樹脂などからなるブラックマトリックスの表面を粗面化して、シール材と基板(ブラックマトリックス)との接着強度を向上させる技術が開示されている。換言すれば、基板におけるシール材と当接する部分に、表面を粗面化した樹脂層(ブラックマトリックス)を設けていた。
特開2000−206520号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、接着強度は向上するものの、樹脂材料を用いることから、シール材で囲まれた液晶層内に水分が浸入しやすくなってしまう。詳しくは、基板とシール材との間に、無機物に比べて水分が浸透し易い樹脂層が介在することになるため、液晶層内に水分が侵入しやすくなってしまう。これにより、表示品質が低下してしまうという課題があった。また、シール材とブラックマトリックスとの密着の信頼性が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、一対の基板間にシール材を用いて機能層が挟持されてなる電気光学装置であって、前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板における、前記シール材と当接する部分に、パターニングされた吸湿性絶縁膜が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、シール材と当接する部分に吸湿性絶縁膜がパターニングされて設けられているので、吸湿性絶縁膜とシール材との接着面積が増加し、吸湿性絶縁膜とシール材との密着性を向上させることができる。これにより、基板からシール材が剥がれることを抑えることができる。また、吸湿性絶縁膜を介して基板とシール材とが貼り合わされているので、水分が吸湿性絶縁膜を介して機能層に浸入することを防ぐことができる。よって、水分の浸入に起因する表示品質が低下することを防ぐことができる。
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、平面的に前記機能層を囲む形状にパターニングされていることが好ましい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜が機能層を囲むようにパターニングされているので、外部と機能層との間に吸湿性絶縁膜が存在することとなり、水分が吸湿性絶縁膜を介して機能層に浸入しにくくすることができる。よって、水分に起因する表示品質が低下することを抑えることができる。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、平面的にストライプ状にパターニングされていることが好ましい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜がストライプ状にパターニングされているので、吸湿性絶縁膜とシール材との接触面積を増加させることができる。また、ストライプ状に機能層を囲むようにパターニングすることにより、水分が吸湿性絶縁膜を通過して機能層に浸入することを防ぐことができる。また、シール材の延在方向に沿って吸湿性絶縁膜をストライプ状にパターニングすることがより好ましい。外部からの水分の侵入に対して、これに抗するように吸湿性絶縁膜を配置して、水分の侵入をより抑えることができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、平面的に水玉状にパターニングされていることが好ましい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜が水玉状にパターニングされているので、吸湿性絶縁膜とシール材との接触面積を増加させることができる。また、水玉状にパターニングされているので、水分が吸湿性絶縁膜を通過して機能層に浸入することを抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、平面的に網目状にパターニングされていることが好ましい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜が網目状にパターニングされているので、吸湿性絶縁膜とシール材との接触面積を増加させることができる。また、網目状にパターニングされているので、水分が吸湿性絶縁膜を通過して機能層に浸入することを抑えることができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、前記シール材と接する表面がランダムな凹凸を有するようにパターニングされていてもよい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜の表面を粗面化することが可能となるので、吸湿性絶縁膜とシール材との接着面積が増加し、吸湿性絶縁膜とシール材との密着性を向上させることができる。これにより、基板からシール材が剥がれることを抑えることができる。
[適用例7]上記適用例に係る電気光学装置において、前記シール材には、ギャップ材が含まれており、前記吸湿性絶縁膜は、パターニングによって間隔をおいて配置された凸部を有し、前記凸部の間隔は、前記ギャップ材の直径より小さいことが好ましい。
この構成によれば、ギャップ材の直径より小さい間隔でパターニングされているので、ギャップ材がパターニングされた凸部と凸部との間に埋まることを抑えることができる。よって、一対の基板の間隔をギャップ材を用いて所定の間隔に維持することができる。
[適用例8]上記適用例に係る電気光学装置において、前記吸湿性絶縁膜は、ボロンおよび/またはリンを少なくとも含む酸化膜であることが好ましい。
この構成によれば、吸湿性絶縁膜がボロンやリンを含む酸化膜なので、吸湿性を有することが可能となり、機能層内に水分が入ることを抑えることができる。
[適用例9]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、一対の基板間にシール材を用いて機能層が挟持されてなる電気光学装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち一方の基板上において少なくとも前記シール材と平面的に重なる領域に吸湿性絶縁膜を形成する吸湿性絶縁膜形成工程と、前記吸湿性絶縁膜上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記金属膜にアニール処理を施し前記金属膜を結晶化させるアニール処理工程と、前記金属膜が無くなるまで前記金属膜及び前記吸湿性絶縁膜をエッチングして前記吸湿性絶縁膜をパターニングするパターニング工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、金属膜を結晶化させることで金属膜の表面が粗面化する。粗面化した金属膜をエッチングすることでその下地である吸湿性絶縁膜の表面も粗面化するので、吸湿性絶縁膜とシール材との接着面積が増加し、吸湿性絶縁膜とシール材との密着性を向上させることができる。これにより、基板からシール材が剥がれることを抑えることができる。また、吸湿性絶縁膜を介して基板とシール材とを貼り合わせるので、水分が吸湿性絶縁膜を介して機能層に浸入することを防ぐことができる。よって、水分の浸入に起因する表示品質が劣化することを防ぐことができる。
[適用例10]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法において、前記金属膜はアルミニウムであることが好ましい。
この方法によれば、アルミニウムを用いるので、アニール処理工程においてアルミニウムが結晶化しやすく、パターニング工程において吸湿絶縁膜の表面を容易に粗面化できる。
[適用例11]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法において、前記吸湿性絶縁膜は、ボロンおよび/またはリンを少なくとも含む酸化膜であることが好ましい。
この方法によれば、吸湿性絶縁膜がボロンやリンを含む酸化膜なので、吸湿性を有することが可能となり、機能層内に水分が入ることを抑えることができる。
[適用例12]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、上記に記載の電気光学装置を備えているので、表示品質が劣化することを抑えることが可能な電子機器を提供することができる。
第1実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構造を示す模式平面図。 図1に示す液晶装置のA−A'線に沿う模式断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 液晶装置の構造を示す模式断面図。 液晶装置を構成するシール下地膜の構造を示す模式平面図。 (a)は図5のB部を拡大して示す拡大平面図であり、(b)は(a)に示すシール下地膜の断面形状を示す拡大断面図。 液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャート。 電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図。 第2実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成を示す模式図であり、(a)はシール形成領域を拡大して示す拡大平面図であり、(b)はシール形成領域を拡大して示す拡大断面図。 液晶装置の製造方法を工程順に示す模式断面図。 液晶装置の製造方法を工程順に示す模式断面図。 シール下地膜の変形例のパターン形状を示す模式平面図。 シール下地膜の変形例のパターン形状を示す模式平面図。 シール下地膜の変形例のパターン形状を示す模式平面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。本実施形態では、一例として投射型映像装置である液晶プロジェクターにおいてライトバルブとして用いられるTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げて説明する。
(第1実施形態)
<電気光学装置の構成>
図1は、電気光学装置としての液晶装置の構造を示す模式平面図である。図2は、図1に示す液晶装置のA−A'線に沿う模式断面図である。以下、液晶装置の構造を、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、液晶装置11は、例えば、薄膜トランジスター(以下、「TFT(Thin Film Transistor)素子」と称する。)を画素のスイッチング素子として用いたTFTアクティブマトリクス方式の液晶装置である。液晶装置11は、第1基板12と第2基板13とが、平面視略矩形枠状のシール材14を介して貼り合わされている。
第1基板12及び第2基板13は、例えば、石英などの透光性材料によって構成されている。液晶装置11は、シール材14に囲まれた領域内に機能層としての液晶層15が封入された構成になっている。なお、シール材14には液晶を注入するための液晶注入口16が設けられ、液晶注入口16は封止材17により封止されている。
液晶層15としては、例えば、誘電率異方性が負の液晶組成物が用いられる。液晶装置11は、シール材14の内周近傍に沿って遮光性材料からなる平面視矩形枠状の額縁遮光膜18が第2基板13に形成されており、この額縁遮光膜18の内側の領域が表示領域19となっている。
額縁遮光膜18は、例えば、遮光性材料であるアルミニウム(Al)で形成されており、第2基板13側の表示領域19の外周を区画するように設けられている。
表示領域19内には、画素領域21がマトリックス状に設けられている。画素領域21は、表示領域19の最小表示単位となる1画素を構成している。シール材14の外側の領域には、データ線駆動回路22及びパネル接続端子43が第1基板12の一辺(図1における下側)に沿って形成されている。パネル接続端子43には、外部と接続するためのフレキシブル基板100が、FPC接続端子44を介して電気的に接続されている。
また、シール材14の内側の領域には、この一辺に隣接する二辺に沿って走査線駆動回路24がそれぞれ形成されている。第1基板12の残る一辺(図1における上側)には、検査回路25が形成されている。第2基板13側に形成された額縁遮光膜18は、例えば、第1基板12上に形成された走査線駆動回路24及び検査回路25に対向する位置(平面的に重なる位置)に形成されている。
一方、第2基板13の各角部(例えば、シール材14のコーナー部の4箇所)には、第1基板12と第2基板13との間の電気的導通をとるための、上下導通部としての上下導通端子26が配設されている。
また、図2に示すように、第1基板12の液晶層15側には、複数の画素電極27が形成されており、これら画素電極27を覆うように第1配向膜28が形成されている。画素電極27は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる導電膜である。
第1基板12上におけるシール材14と平面的に重なるシール形成領域72(図5参照)には、シール材14と第1基板12との密着性を高めるため、及び水分を吸収させるための吸湿性絶縁膜としてのシール下地膜71が設けられている(図2参照)。シール下地膜71についての具体的な説明は後述する。そして、シール下地膜71とシール材14との間には、表示領域19にも形成される第1配向膜28が設けられている。
一方、第2基板13の液晶層15側には、格子状の遮光膜(BM:ブラックマトリックス)(図示せず)が形成され、その上に平面ベタ状の共通電極31が形成されている。そして、共通電極31上には、第2配向膜32が形成されている。共通電極31は、ITO等の透明導電材料からなる導電膜である。
液晶装置11は透過型であって、第1基板12及び第2基板13における光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光板(図示せず)等が配置されて用いられる。なお、液晶装置11の構成は、これに限定されず、反射型や半透過型の構成であってもよい。
図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶装置の電気的な構成を、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、液晶装置11は、表示領域19を構成する複数の画素領域21を有している。各画素領域21には、それぞれ画素電極27が配置されている。また、画素領域21には、TFT素子33が形成されている。
TFT素子33は、画素電極27へ通電制御を行うスイッチング素子である。TFT素子33のソース側には、データ線34が電気的に接続されている。各データ線34には、例えば、データ線駆動回路22(図1参照)から画像信号S1,S2,…,Snが供給されるようになっている。
また、TFT素子33のゲート側には、走査線35が電気的に接続されている。走査線35には、例えば、走査線駆動回路24(図1参照)から所定のタイミングでパルス的に走査信号G1,G2,…,Gmが供給されるようになっている。また、TFT素子33のドレイン側には、画素電極27が電気的に接続されている。
走査線35から供給された走査信号G1,G2,…,Gmにより、スイッチング素子であるTFT素子33が一定期間だけオン状態となることで、データ線34から供給された画像信号S1,S2,…,Snが、画素電極27を介して画素領域21に所定のタイミングで書き込まれるようになっている。
画素領域21に書き込まれた所定レベルの画像信号S1,S2,…,Snは、画素電極27と共通電極31(図2参照)との間で形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画像信号S1,S2,…,Snがリークするのを防止するために、画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極と、容量線の一例であるシールド層57(図4参照)に電気的に接続された容量電極36との間に蓄積容量37が形成されている。
このように、液晶層15に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより、液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶層15に入射した光が変調されて、画像光が生成されるようになっている。
図4は、液晶装置の構造を示す模式断面図である。以下、液晶装置の構造を、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、各構成要素の断面的な位置関係を示すものであり、明示可能な尺度で表されている。
図4に示すように、液晶装置11は、一対の基板の一方である素子基板41と、これに対向配置される一対の基板の他方である対向基板42とを備えている。素子基板41を構成する第1基板12、及び対向基板42を構成する第2基板13は、上記したように、例えば、石英基板等によって構成されている。
第1基板12上には、チタン(Ti)やクロム(Cr)等からなる下側遮光膜51が形成されている。下側遮光膜51は、平面的に格子状にパターニングされており、各画素の開口領域を規定している。第1基板12及び下側遮光膜51上には、シリコン酸化膜等からなる下地絶縁膜52が形成されている。
下地絶縁膜52上には、TFT素子33及び走査線35等が形成されている。TFT素子33は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、ポリシリコン等からなる半導体層38と、半導体層38上に形成されたゲート絶縁膜53と、ゲート絶縁膜53上に形成されたポリシリコン膜等からなる走査線35とを有する。上記したように、走査線35は、ゲート電極としても機能する。
半導体層38は、チャネル領域38aと、低濃度ソース領域38bと、低濃度ドレイン領域38cと、高濃度ソース領域38dと、高濃度ドレイン領域38eとを備えている。チャネル領域38aは、走査線35からの電界によりチャネルが形成される。下地絶縁膜52上には、シリコン酸化膜等からなる第1層間絶縁膜54が形成されている。
第1層間絶縁膜54上には、蓄積容量37及びデータ線34等が設けられている。蓄積容量37は、TFT素子33の高濃度ドレイン領域38e及び画素電極27に接続された画素電位側容量電極としての中継層55と、固定電位側容量電極としての容量電極36とが、誘電体膜56を介して対向配置されている。
容量電極36及びデータ線34は、下層に導電性ポリシリコン膜A1、上層にアルミニウム膜A2の二層構造を有する膜として形成されている。
容量電極36及びデータ線34は、光反射性能に比較的優れたアルミニウムを含み、かつ、光吸収性能に比較的優れたポリシリコンを含むことから、遮光層として機能し得る。よって、TFT素子33の半導体層38に対する入射光の進行を、その上側で遮ることが可能である。
このような容量電極36は、蓄積容量37の固定電位側容量電極として機能する。容量電極36を固定電位とするためには、上述のように、画素領域21外の定電位源に接続されることで固定電位とされたシールド層57と、コンタクトホール58を介して電気的に接続されることによってなされている。
第1層間絶縁膜54には、TFT素子33の高濃度ソース領域38dとデータ線34とを電気的に接続するコンタクトホール61が開孔されている。言い換えれば、データ線34は、誘電体膜56及び第1層間絶縁膜54を貫通するコンタクトホール61を介して、TFT素子33の半導体層38と電気的に接続されている。
具体的には、データ線34が上述のような二層構造をとっており、中継層55が導電性のポリシリコン膜からなることにより、データ線34及び半導体層38間の電気的接続は、導電性のポリシリコン膜によって実現されている。すなわち、下から順に、半導体層38、中継層55のポリシリコン膜、データ線34の下層の導電性ポリシリコン膜A1、その上層のアルミニウム膜A2となる。
また、第1層間絶縁膜54には、TFT素子33の高濃度ドレイン領域38eと蓄積容量37を構成する中継層55とを電気的に接続するコンタクトホール62が開孔されている。第1層間絶縁膜54上には、シリコン酸化膜等からなる第2層間絶縁膜63が形成されている。
第2層間絶縁膜63上には、例えば、アルミニウム等からなるシールド層57が形成されている。また、第2層間絶縁膜63には、上記したように、シールド層57と容量電極36とを電気的に接続するためのコンタクトホール58が形成されている。第2層間絶縁膜63上には、シリコン酸化膜等からなる第3層間絶縁膜64が形成されている。
第2層間絶縁膜63及び第3層間絶縁膜64には、画素電極27と中継層55とを電気的に接続するためのコンタクトホール65,66が開孔されている。具体的には、第2層間絶縁膜63上に形成された第2中継層67を介してコンタクトホール65とコンタクトホール66とが電気的に接続されている。第2中継層67は、シールド層57と同一の膜構成となっており、下層にアルミニウム膜、上層に窒化チタン膜という二層構造を備えている。
つまり、高濃度ドレイン領域38eと画素電極27とは、コンタクトホール62、中継層55、コンタクトホール65、第2中継層67、コンタクトホール66を介して、電気的に接続されている。第3層間絶縁膜64上には、上記した画素電極27及び第1配向膜28が形成されている。
画素電極27は、平面的にマトリックス状に形成されており、例えば、ITO膜等の透明導電性膜からなる。反射型の液晶装置とする場合にはアルミニウム等の材料を用いる。また、画素電極27上には、所定の方向に配向処理が施された第1配向膜28が形成されている。第1配向膜28は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)などの無機材料からなる無機配向膜である。更に、第1配向膜28は、例えば、液晶分子を垂直配向させる垂直配向膜でもある。
第1配向膜28上には、シール材14(図2参照)により囲まれた空間に液晶等の電気光学物質が封入された液晶層15が設けられている。第2基板13の液晶層15に面する側には、透明な共通電極31を覆って所定の方向に配向処理が施された第2配向膜32が形成されている。
第2配向膜32は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)などの無機材料からなる無機配向膜である。更に、第2配向膜32は、例えば、液晶分子を垂直配向させる垂直配向膜でもある。
液晶層15は、画素電極27からの電界が印加されていない状態で第1配向膜28及び第2配向膜32によって所定の配向状態をとる。シール材14は、素子基板41及び対向基板42をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサー(ギャップ材)が混入されている。なお、ここで用いるシール材14は、上記したブラックマトリックスよりも水分が透過しにくい構造となっている。
図5は、液晶装置を構成する素子基板のうち、特にシール下地膜の構造を示す模式平面図である。図6(a)は、図5における素子基板のB部を拡大して示す拡大平面図である。図6(b)は、図6(a)に示すシール下地膜の断面形状を示す拡大断面図である。以下、素子基板の構造(特に、シール下地膜の構造)を、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第3層間絶縁膜64までを第1基板12として説明する。
図5に示すように、素子基板41を構成する第1基板12上には、シール材14と平面的に重なるシール形成領域72にシール下地膜71が設けられている。具体的には、図6(a)に示すように、シール形成領域72においてシール下地膜71が、平面的にストライプ状になるように設けられている。また、図6(b)に示すように、ストライプ状となる部分は、凸状になっている。言い換えれば、凸状のシール下地膜71が、所定の間隔Wをおいて複数設けられている。ここでは、例えば、4本のシール下地膜71が設けられている。
シール下地膜71は、例えば、ボロン(B)がドープされたシリコン酸化膜(SiO2)である。このような材料をシール下地膜71に用いることにより、吸湿性を有することができる。そして、シール下地膜71が吸湿性を有することにより、外部からシール下地膜71を介して液晶層15に水分が浸入することを抑えることができる。
また、ストライプ状のシール下地膜71は、シール形成領域72において表示領域19(液晶層15)を囲むように4本の凸部が全周に繋がって設けられている。これによれば、シール材14を介して一対の基板(41,42)を貼り合わせた際、外部と液晶層15との間に必ず凸状のシール下地膜71が存在するため、液晶層15への水分の浸入をより抑えることができる。
なお、凸状のシール下地膜71は、繋がってなく分割されている場合でも、水分が入ってくる方向に対して略直角になるように設けられていることが好ましい。これにより、外部と液晶層15との間にシール下地膜71のない領域が存在するものの、水分を入りにくくすることが可能となり、水分が浸入することを抑えることができる。
シール下地膜71の厚みは、例えば、750Åである。なお、シール下地膜71は、シール形成領域72のみでなく、第1基板12上の全体に形成されていてもよい。ただし、シール形成領域72のみストライプ状にパターニングされている。
ストライプ状のシール下地膜71において、凸部と凸部との間隔Wは、シール材14に含まれるギャップ材の直径より狭くなるように設けられている。ギャップ材の直径は、例えば、1.5μm〜3.5μmである。このようにストライプ状のパターンの間隔Wを設定することにより、シール材14を介して一対の基板(41,42)を貼り合わせた際、パターン間(凸部と凸部との間)にギャップ材が嵌る(埋まる)ことなく、一対の基板(41,42)間を適正な間隔に維持することができる。
また、図6(b)に示すように、パターニングされたシール下地膜71及び第1基板12の上には、第1配向膜28が設けられている。そして、第1配向膜28上におけるシール形成領域72に、シール材14が設けられている。
このように、シール形成領域72において、シール下地膜71を、例えば、凸のストライプ状に形成することにより、シール下地膜71(第1配向膜28)とシール材14との接着面積を増やすことが可能となる。これにより、シール下地膜71とシール材14との密着性を向上させることができる。よって、第1基板12からシール材14が剥がれることを抑えることができる。また、シール下地膜71が吸湿性を有することにより、シール下地膜71を介して水分が液晶層15に浸入することを防ぐことができる。よって、水分の浸入に起因して表示品質が劣化することを防ぐことができる。以下、液晶装置11の製造方法を説明する。なお、シール下地膜71とシール材14との間に第1配向膜28を介在させる構成に限定されず、第1配向膜28は少なくとも表示領域を覆ってシール材14の内側に形成してもよい。
<電気光学装置の製造方法>
図7は、電気光学装置としての液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。以下、液晶装置の製造方法を、図7を参照しながら説明する。
最初に、素子基板41側の製造方法を説明する。ステップS11では、石英基板などからなる第1基板12上にTFT素子33や各配線等を形成する。具体的には、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、第1基板12上にTFT素子33などを形成する。
ステップS12では、シール下地膜71となる前のシール下地前駆体層(図示せず)を形成する。具体的には、まず、第3層間絶縁膜64まで、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて形成する。次に、第3層間絶縁膜64上に、ボロン(B)がドープされたシリコン酸化膜(SiO2)を、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する。これにより、第3層間絶縁膜64上にシール下地前駆体層が形成される。
ステップS13では、シール下地膜71を形成する。具体的には、まず、シール下地前駆体層を、例えば、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いてパターニングする。これにより、上記したような、4本のストライプ状のシール下地膜71が、シール形成領域72にパターニングされる。
ステップS14では、画素電極27を形成する。具体的には、TFT素子33等の形成と同様に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、第3層間絶縁膜64上に画素電極27を形成する。
ステップS15では、画素電極27の上方に第1配向膜28である無機配向膜を形成する。無機配向膜の製造方法は、画素電極27及び第3層間絶縁膜64上に、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着(斜方蒸着法)によって形成する。以上により、素子基板41が完成する。次に、対向基板42側の製造方法を説明する。
まず、ステップS21では、石英基板等の透光性材料からなる第2基板13上に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、共通電極31を形成する。
ステップS22では、共通電極31上に第2配向膜32である無機配向膜を形成する。無機配向膜の製造方法は、第1配向膜28の製造方法と同様である。まず、対向基板42における共通電極31上に、斜方蒸着法を用いて無機配向膜を形成する。以上により、対向基板42が完成する。次に、素子基板41と対向基板42とを貼り合わせる方法を説明する。
ステップS31では、素子基板41上にシール材14を塗布する。詳しくは、素子基板41とディスペンサー(吐出装置でも可能)との相対的な位置関係を変化させて、素子基板41における表示領域19の周縁部(シール形成領域72)にシール材14を塗布する。
ステップS32では、素子基板41と対向基板42とを貼り合わせて、液晶装置11となる前の液晶パネルを形成する。具体的には、素子基板41に塗布されたシール材14を介して素子基板41と対向基板42とを貼り合わせる。より具体的には、互いの基板41,42の平面的な縦方向や横方向の位置精度を確保しながら行う。
ここで、シール材14と当接するシール下地膜71(第1配向膜28)がストライプ状にパターニングされているので、シール下地膜71とシール材14との接着面積を増加させることが可能となり、シール下地膜71とシール材14との密着性を向上させることができる。これにより、基板41からシール材14が剥がれることを抑えることができる。
ステップS33では、液晶パネルの液晶注入口16(図1参照)から構造体の内部に液晶を注入し、その後、液晶注入口16を真空封止する。封止には、例えば、樹脂等の封止材17が用いられる。
上記したように、吸湿性を有するシール下地膜71とシール材14とが貼り合わされているので、水分がシール下地膜71を介して液晶層15に浸入することを防ぐことができる。
<電子機器の構成>
図8は、上記した液晶装置を備えた電子機器の一例として液晶プロジェクターの構成を示す模式図である。以下、液晶装置を備えた液晶プロジェクターの構成を、図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置11が採用された液晶モジュールを3つ配置し、それぞれRGB用のライトバルブ911R,911G,911Bとして用いた構造となっている。
詳しくは、メタルハイドロランプ等の白色光源のランプユニット912から投射光が発せられると、3枚のミラー913及び2枚のダイクロイックミラー914によって、RGBの三原色に対応する光成分R,G,Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ911R,911G,911Bにそれぞれ導かれる。特に光成分Bは、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ915、リレーレンズ916、出射レンズ917からなるリレーレンズ系918を介して導かれる。
ライトバルブ911R,911G,911Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分R,G,Bは、ダイクロイックプリズム919により再度合成された後、投射レンズ920を介して、スクリーン921にカラー画像として投射される。
なお、上記したように、3つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクター901に限定されず、例えば、1つの液晶モジュールを配置した液晶プロジェクターに適用するようにしてもよい。
このような構成の液晶プロジェクター901は、上記した液晶装置11が採用された液晶モジュールを介すことによって、表示品質が劣化することを抑えることが可能となり、高品位な表示を行うことができる。なお、上記した液晶装置11は、上記した液晶プロジェクター901の他、高精細EVF(Electric View Finder)、携帯電話機、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、テレビ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、照明機器などの各種電子機器に用いることができる。
以上詳述したように、第1実施形態の液晶装置11、液晶装置11の製造方法、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1実施形態の液晶装置11及びその製造方法によれば、シール材14と当接する部分にシール下地膜71がパターニングされて設けられているので、シール下地膜71とシール材14との接着面積が増加し、シール下地膜71とシール材14との密着性を向上させることができる。これにより、基板(素子基板41)からシール材14が剥がれることを抑えることができる。また、シール下地膜71を介して基板(素子基板41)とシール材14とが貼り合わされているので、水分がシール下地膜71を介して液晶層15に浸入することを防ぐことができる。よって、水分の浸入に起因する表示品質が劣化することを防ぐことができる。
(2)第1実施形態の液晶装置11及びその製造方法によれば、ストライプ状のシール下地膜71が液晶層15を囲むように繋がってパターニングされているので、外部と液晶層15との間にシール下地膜71が存在することとなり、水分がシール下地膜71を介して液晶層15に浸入しにくくすることができる。よって、水分に起因する表示品質が劣化することをより抑えることができる。
(3)第1実施形態の電子機器によれば、上記した液晶装置11を備えているので、表示品質が劣化することを抑えることが可能となり、高品位な表示が得られる電子機器を提供することができる。
(第2実施形態)
<電気光学装置の構成>
図9は、第2実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成を示す模式図である。(a)は、図6(a)に対応する、液晶装置を構成する素子基板のシール形成領域を拡大して示す拡大平面図である。(b)は、シール形成領域を拡大して示す拡大断面図である。以下、第2実施形態の液晶装置の構成を、図9を参照しながら説明する。
第2実施形態の液晶装置111は、シール下地膜171のパターン形状が、規則性をもった凸形状ではなく、ランダムな凸形状となっている部分が、上述の第1実施形態で説明した液晶装置11と異なっている。以下、第1実施形態と同じ構成部材には同一符号を付し、ここではそれらの説明を省略又は簡略化する。
図9に示すように、第2実施形態の液晶装置111(素子基板141)は、第1基板12上におけるシール形成領域72に、ランダムな凸形状にパターニングされたシール下地膜171が設けられている。具体的には、図9(a)に示すように、平面的に波状の外周ラインを有する略丸形状にパターニングされている。また、図9(b)に示すように、第1基板12上には、表面が凸凹状となったシール下地膜171がパターニングされている。凸部の高さは、規則性のないランダムな高さになっている。
<電気光学装置の製造方法>
図10及び図11は、電気光学装置としての液晶装置の製造方法を工程順に示す模式断面図である。以下、液晶装置の製造方法を、図10及び図11を参照しながら説明する。なお、シール下地膜171のみ第1実施形態の製造方法と異なっているので、液晶装置111の製造方法のうちシール下地膜171の形成方法を主に説明する。また、上記と同様に、第3層間絶縁膜64までを第1基板12と称して説明する。
第2実施形態のシール下地膜171の形成方法は、まず、図10(a)に示すように、第1基板12上にシール下地膜171となる前のシール下地前駆体層171aを形成する(吸湿性絶縁膜形成工程)。シール下地前駆体層171aの形成方法としては、第1基板12上にボロン(B)がドープされたシリコン酸化膜を、例えば、プラズマCVD法を用いて成膜する。
次に、図10(b)に示すように、シール下地前駆体層171a上に金属膜としてのアルミニウム(AL)膜173を、例えば、スパッタ法を用いて成膜する(金属膜形成工程)。アルミニウム膜173の厚みは、例えば、1000Åである。その後、例えば、塩素系のガスを用いて、シール形成領域72のみシール下地前駆体層171aが残るようにエッチングする。
次に、図10(c)に示すように、シール下地前駆体層171a及びアルミニウム膜173が積層された第1基板12にアニール処理を施す(アニール処理工程)。アニール処理の温度は、例えば、融点手前の温度である500℃である。これにより、図10(d)に示すように、アルミニウム膜173が結晶化され、アルミニウム膜173aの表面が凸凹状(結晶粒)となる。
次に、図11(a)に示すように、結晶化されたアルミニウム膜173aをマスクとして、アルミニウム膜173a及びシール下地前駆体層171aをエッチング処理(エッチバック処理)する(パターニング工程)。エッチング処理に用いるガスは、例えば、CF4系のガスである。これにより、アルミニウム膜173aの結晶粒の凹凸形状が、除々にシール下地前駆体層171aに転写されていく。
引き続き、アルミニウム膜173aがなくなるまでエッチング処理を行うことにより、図11(b)に示すように、アルミニウム膜173aの結晶粒の形状がシール下地前駆体層171aに反映される(パターニング工程)。以上により、アルミニウム膜173aがエッチングされてなくなると共に、ランダムな凸凹形状にパターニングされたシール下地膜171を有する素子基板141が完成する。
このようにシール下地膜171を形成することにより、シール下地膜171とシール材14との接着面積を増加させることが可能となり、第1実施形態と同様に、シール下地膜171とシール材14との密着性を向上させることができる。
以上詳述したように、第2実施形態の液晶装置111及び液晶装置111の製造方法によれば、上記した第1実施形態の(1)の効果に加えて、以下に示す効果が得られる。
(4)第2実施形態の液晶装置111及びその製造方法によれば、結晶化したアルミニウム膜173aをエッチング処理して、シール下地前駆体層171aに結晶粒の形状を転写するので、比較的簡単に第1基板12上におけるシール形成領域72に、粗面化したシール下地膜171をパターニングすることができる。
なお、実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記した第1実施形態のように、シール下地膜71のパターン形状は、ストライプ状であることに限定されず、凸部と凸部との間にギャップ材が嵌らないようなパターンであればよく、例えば、図12〜図14に示すような形状でもよい。図12〜図14は、図6(a)に対応する、シール下地膜のパターン形状を示す模式平面図である。
図12に示すシール下地膜271は、水玉状にパターニングされている。例えば、水玉状の部分が凸部となっている。凸部と凸部との間隔は、ギャップ材が嵌らない程度の間隔となっている。このようにシール下地膜271が水玉状にパターニングされているので、シール下地膜271とシール材14との接触面積を増加させることができる。
図13に示すシール下地膜371は、細長い楕円状にパターニングされている。例えば、楕円状の部分が凸部となっている。これによれば、上記と同様、シール下地膜371とシール材14との接触面積を増加させることができる。
図14に示すシール下地膜471は、網目状にパターニングされている。例えば、斜線部の部分が凸部となっている。これによれば、上記と同様、シール下地膜471とシール材14との接触面積を増加させることができる。
(変形例2)
上記した第1実施形態ように、シール下地膜71を素子基板41側のみに形成することに限定されず、例えば、対向基板42側にもシール下地膜を形成するようにしてもよい。少なくともどちらかにシール下地膜71が形成されていることにより、上記と同様の効果を得ることができる。
(変形例3)
上記した第1実施形態ように、シール形成領域72のみに、ボロンが添加されたシリコン酸化膜からなるシール下地膜71を形成することに限定されず、例えば、第1基板12上の全面にシール下地膜を形成するようにしてもよい。ただし、表示領域19となる部分は粗面化する(凸部)パターニングを行わない。また、シール下地膜は、シール形成領域72の全体がシール下地膜で覆われており、表面のみが粗面化(凹凸状)になっていてもよい。
(変形例4)
上記したように、シール下地膜71の材料は、ボロン(B)がドープされたシリコン酸化膜であることに限定されず、リン(P)がドープされたシリコン酸化膜を用いるようにしてもよい。また、ボロン(B)とリン(P)の両方がドープされたシリコン酸化膜を用いるようにしてもよい。
(変形例5)
上記した第2実施形態ように、結晶化させる材料は、アルミニウム膜173に限定されず、例えば、銅など他の金属材料であってもよい。また、アニール処理を行わないタングステンシリサイドを用いるようにしてもよい。
(変形例6)
上記したように、第1配向膜28及び第2配向膜32である無機配向膜は、斜方蒸着法によって形成することに限定されず、例えば、異方性スパッタ法を用いて形成するようにしてもよい。また、無機配向膜であることに限定されず、例えば、ポリイミドなどの有機配向膜を形成した後、ラビング法を行って形成するようにしてもよい。
(変形例7)
上記したように、電気光学装置は、液晶装置であることに限定されず、例えば、有機EL(Electro Luminescence)装置や電気泳動装置などであってもよい。
11,111…電気光学装置としての液晶装置、12…第1基板、13…第2基板、14…シール材、15…機能層としての液晶層、16…液晶注入口、17…封止材、18…額縁遮光膜、19…表示領域、21…画素領域、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通端子、27…画素電極、28…第1配向膜、31…共通電極、32…第2配向膜、33…TFT素子、34…データ線、35…走査線、36…容量電極、37…蓄積容量、38…半導体層、38a…チャネル領域、38b…低濃度ソース領域、38c…低濃度ドレイン領域、38d…高濃度ソース領域、38e…高濃度ドレイン領域、41…一対の基板を構成する素子基板、42…一対の基板を構成する対向基板、43…パネル接続端子、44…FPC接続端子、51…下側遮光膜、52…下地絶縁膜、53…ゲート絶縁膜、54…第1層間絶縁膜、55…中継層、56…誘電体膜、57…シールド層、58,61,62,65,66…コンタクトホール、63…第2層間絶縁膜、64…第3層間絶縁膜、67…第2中継層、71,171,271,371,471…吸湿性絶縁膜としてのシール下地膜、72…シール形成領域、100…フレキシブル基板、171a…シール下地前駆体層、173,173a…金属膜としてのアルミニウム膜、901…液晶プロジェクター、911R,911G,911B…ライトバルブ、912…ランプユニット、913…ミラー、914…ダイクロイックミラー、915…入射レンズ、916…リレーレンズ、917…出射レンズ、918…リレーレンズ系、919…ダイクロイックプリズム、920…投射レンズ、921…スクリーン。

Claims (12)

  1. 一対の基板間にシール材を用いて機能層が挟持されてなる電気光学装置であって、
    前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板における、前記シール材と当接する部分に、パターニングされた吸湿性絶縁膜が設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、平面的に前記機能層を囲む形状にパターニングされていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、平面的にストライプ状にパターニングされていることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、平面的に水玉状にパターニングされていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、平面的に網目状にパターニングされていることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、前記シール材と接する表面がランダムな凹凸を有するようにパターニングされていることを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記シール材には、ギャップ材が含まれており、
    前記吸湿性絶縁膜は、パターニングによって間隔をおいて配置された凸部を有し、
    前記凸部の間隔は、前記ギャップ材の直径より小さいことを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、ボロンおよび/またはリンを少なくとも含む酸化膜であることを特徴とする電気光学装置。
  9. 一対の基板間にシール材を用いて機能層が挟持されてなる電気光学装置の製造方法であって、
    前記一対の基板のうち一方の基板上において少なくとも前記シール材と平面的に重なる領域に吸湿性絶縁膜を形成する吸湿性絶縁膜形成工程と、
    前記吸湿性絶縁膜上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記金属膜にアニール処理を施し前記金属膜を結晶化させるアニール処理工程と、
    前記金属膜が無くなるまで前記金属膜及び前記吸湿性絶縁膜をエッチングして前記吸湿性絶縁膜をパターニングするパターニング工程と、
    を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の電気光学装置の製造方法であって、
    前記金属膜はアルミニウムであることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の電気光学装置の製造方法であって、
    前記吸湿性絶縁膜は、ボロンおよび/またはリンを少なくとも含む酸化膜であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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