JP2012106713A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012106713A JP2012106713A JP2011060785A JP2011060785A JP2012106713A JP 2012106713 A JP2012106713 A JP 2012106713A JP 2011060785 A JP2011060785 A JP 2011060785A JP 2011060785 A JP2011060785 A JP 2011060785A JP 2012106713 A JP2012106713 A JP 2012106713A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rack
- shaft
- rack shaft
- ball joint
- steering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Springs (AREA)
Abstract
【課題】電動パワーステアリング装置のラックアンドピニオン機構のストロークエンドにおいて、ラック軸のストロークエンドにおけるボールジョイントの打音を低減できる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ボールジョイントのストロークエンドを規制するストッパ21を、ラック軸14方向に並ぶ複数のラックブッシュ21a,21cと、この複数のラックブッシュ21a,21c間に設けられた円環状弾性体21bで構成し、ストロークエンドにおいて、複数のラックブッシュ21a,21cの一端と前記ボールジョイントの端部とを当接するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】ボールジョイントのストロークエンドを規制するストッパ21を、ラック軸14方向に並ぶ複数のラックブッシュ21a,21cと、この複数のラックブッシュ21a,21c間に設けられた円環状弾性体21bで構成し、ストロークエンドにおいて、複数のラックブッシュ21a,21cの一端と前記ボールジョイントの端部とを当接するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用の電動パワーステアリング装置に関する。
自動車の操舵装置である電動パワーステアリング装置は、ラックアンドピニオン式機構のラック軸のラック軸の両端に設けられたタイロッドを介して連結され、これらにより操向輪の向きを変えるようになっている。このタイロッドには、ボールジョイントが用いられ、ラック軸の移動に伴って直線運動をするラック軸の端部と操向輪との間での力伝達が行えるようになっている。このボールジョイントとしては特許文献1に記載されたものがある。
通常、このラックアンドピニオン機構には、ラック軸の移動をボールジョイントとの当接により制限するストロークエンドに、ストッパが設けられており、通常、このストッパには樹脂が用いられている。この樹脂が当接の際の衝撃緩衝(ダンパ)となり、打音の対策になっている。
通常、このラックアンドピニオン機構には、ラック軸の移動をボールジョイントとの当接により制限するストロークエンドに、ストッパが設けられており、通常、このストッパには樹脂が用いられている。この樹脂が当接の際の衝撃緩衝(ダンパ)となり、打音の対策になっている。
しかしながら、最近の電動パワーステアリング装置は、中型や大型乗用車の車両重量の大きな車両にも実用されつつある。そのため、モータの大型化も進み、モータのイナーシャによるラック軸の移動により、ストロークエンドにおけるボールジョイントとストッパとの当接の際の衝撃も大きくなり、この際に発生する打音への対策の要求が高まっている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、電動パワーステアリング装置のラックアンドピニオン機構のストロークエンドにおいて、ボールジョイントとストッパとの打音を低減できる電動パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、電動パワーステアリング装置のラックアンドピニオン機構のストロークエンドにおいて、ボールジョイントとストッパとの打音を低減できる電動パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ラックアンドピニオン機構と、このラックアンドピニオン機構のラック軸を保持するラックハウジングと、前記ラック軸の両端に設けられたボールジョイントと、前記ラックハウジングに形成された保持孔に設けられ、前記ボールジョイントのストロークエンドを規制するストッパと、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記ストッパを、前記ラック軸方向に並ぶ複数のラックブッシュと、この複数のラックブッシュ間に設けられた円環状弾性体で構成し、前記ストロークエンドにおいて、前記複数のラックブッシュの一端と前記ボールジョイントの端部とを当接するようにしたこと、を要旨としている。
本発明の構造によれば、ラック軸を摺動自在に支持できると共に、ラック軸のストロークエンドにおいて、モータのイナーシャによるボールジョイントの衝撃力を、ストッパを構成する複数のラックブッシュ間に介在させた円環状弾性体により吸収するので、打音の発生を防止できる。
請求項2に記載の発明は、前記複数のラックブッシュと前記ラック軸の間に、第2のラックブッシュを介在させたことを要旨としている。
即ち、ラック軸のストロークエンドにおけるボールジョイントの衝撃力による円環状弾性体の圧縮変形を確実にし、この円環状弾性体の圧縮変形によりラック軸の摺動抵抗が急激に変化することを防止できる。
即ち、ラック軸のストロークエンドにおけるボールジョイントの衝撃力による円環状弾性体の圧縮変形を確実にし、この円環状弾性体の圧縮変形によりラック軸の摺動抵抗が急激に変化することを防止できる。
電動パワーステアリング装置のラックアンドピニオン機構のストロークエンドにおいて、ボールジョイントが当接ことによる打音を低減できる。
以下では、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより操向輪2を操舵するためのラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられてこの間において回転を伝達する軸継手としての中間軸6とを有している。
図1は、本発明の第1の実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより操向輪2を操舵するためのラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられてこの間において回転を伝達する軸継手としての中間軸6とを有している。
ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム7の内部を挿通し、ステアリングコラム7により回転自在に支持されている。ステアリングコラム7はブラケット8を介して車体9に支持されている。ステアリングシャフト4の一方の端部にステアリングホイール3が連結され、ステアリングシャフト4の他方の端部に中間軸6が連結されている。
中間軸6は、動力伝達軸10と、中間軸6の一方の端部に設けられた自在継手11と、中間軸6の他方の端部に設けられた自在継手12とを有している。
中間軸6は、動力伝達軸10と、中間軸6の一方の端部に設けられた自在継手11と、中間軸6の他方の端部に設けられた自在継手12とを有している。
操舵機構5は、入力軸としてのピニオン軸13と、自動車の横方向(直進方向と直交する方向)に延びる転舵軸としてのラック軸14と、ピニオン軸13およびラック軸14を支持するラックハウジング15とを有している。ラックハウジング15は、車体9に固定されている。ピニオン軸13のピニオン歯13aと、ラック軸14のラック歯14aとが互いに噛み合っている。
ピニオン軸13は、ラックハウジング15に回動自在に支持されている。また、ラック軸14は、その軸方向Sに関して直線往復移動自在にラックハウジング15に支持されている。ラックハウジング15のラックハウジング端部15a,15bから、ラック軸14の軸方向Sに関してのラック軸14のラック軸端部14bが突出している。ラック軸端部14bには、一対のボールジョイント14cが設けられている。各ボールジョイント14cに、タイロッドおよびナックルアーム(図示せず)を介して、対応する操向輪2が連動するように連結されている。
ステアリングホイール3が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト4および中間軸6を介して操舵機構5に伝達される。ステアリングホイール3の回動に連動して中間軸6およびピニオン軸13が回動し、これに伴ってラック軸14がその軸方向Sに沿って移動する。これにより、操向輪2を操舵することができる。
電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。
すなわち、電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、伝動装置としての減速機19とを有している。本実施形態では、電動モータ18および減速機19は、ステアリングコラム7に関連して設けられている。
電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。
すなわち、電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、伝動装置としての減速機19とを有している。本実施形態では、電動モータ18および減速機19は、ステアリングコラム7に関連して設けられている。
トルクセンサ16は、ステアリングホイール3からステアリングシャフト4に作用する操舵トルクを検出する。トルク検出結果は、ECU17に与えられる。ECU17は、上述のトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ18を制御する。
ステアリングホイール3が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ16により検出され、トルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ18が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機19を介してピニオン軸13に伝達される。これとともに、ステアリングホイール3の動きも、操舵機構5に伝わる。その結果、操向輪2が操舵されるとともに、操舵が補助される。
ステアリングホイール3が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ16により検出され、トルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ18が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機19を介してピニオン軸13に伝達される。これとともに、ステアリングホイール3の動きも、操舵機構5に伝わる。その結果、操向輪2が操舵されるとともに、操舵が補助される。
本実施形態の操舵機構5は、上述のピニオン軸13と、上述のラック軸14と、ラック軸14の軸方向中央部を収容し車体9に支持された上述のラックハウジング15とを有している。
ラック軸14は、長尺の棒状部材である。軸方向Sに関してのラック軸14のラック軸端部14bには、ラック歯14aが形成されておらず、ラック軸端部14bは、例えば、断面円形等の断面丸形に形成されている。軸方向Sに関してのラック軸14の中間部の外周面は、断面円弧形状をなす湾曲部と、軸方向Sに平行な平坦部とを有している。この平坦部にラック歯14aが形成されている。
ラック軸14は、長尺の棒状部材である。軸方向Sに関してのラック軸14のラック軸端部14bには、ラック歯14aが形成されておらず、ラック軸端部14bは、例えば、断面円形等の断面丸形に形成されている。軸方向Sに関してのラック軸14の中間部の外周面は、断面円弧形状をなす湾曲部と、軸方向Sに平行な平坦部とを有している。この平坦部にラック歯14aが形成されている。
ラックハウジング15は、筒状をなし、ラック軸14の軸方向Sに沿って延びている。ラックハウジング15には、ラック軸14が挿通されている。ラックハウジング15は、その長手方向(軸方向Sに相当)に関するラックハウジング端部15a,15bと、これらラックハウジング端部15a,15bの間に配置された中間部15cとを有している。
ラックハウジング15の中間部15cは、軸受(図示せず)を介してピニオン軸13を回動自在に支持している。ピニオン軸13は、ラックハウジング端部15aに相対的に近くなるように配置され、ラックハウジング端部15bに相対的に遠くなるように配置されている。
ラックハウジング15の中間部15cは、軸受(図示せず)を介してピニオン軸13を回動自在に支持している。ピニオン軸13は、ラックハウジング端部15aに相対的に近くなるように配置され、ラックハウジング端部15bに相対的に遠くなるように配置されている。
また、操舵機構5は、ラック軸14をその軸方向Sに摺動自在に支持すると共にボールジョイント14cの移動を規制する筒状のストッパ20,21と、ラック軸支持装置23とを有している。
ラック軸支持装置23は、ラック軸14をピニオン軸13側となる所定の付勢方向Fに付勢しながらラック軸14を軸方向Sに移動自在に支持している。ラック軸支持装置23は、ラックハウジング15の長手方向に関して、ラックハウジング15の中間部15cであってピニオン軸13と同じ位置に配置されている。ラック軸14の軸方向Sに直交する方向であって所定の付勢方向Fに関して、ラック軸支持装置23とピニオン軸13とは、ラック軸14を挟んで互いに反対側に配置されている。
ラック軸支持装置23は、ラック軸14をピニオン軸13側となる所定の付勢方向Fに付勢しながらラック軸14を軸方向Sに移動自在に支持している。ラック軸支持装置23は、ラックハウジング15の長手方向に関して、ラックハウジング15の中間部15cであってピニオン軸13と同じ位置に配置されている。ラック軸14の軸方向Sに直交する方向であって所定の付勢方向Fに関して、ラック軸支持装置23とピニオン軸13とは、ラック軸14を挟んで互いに反対側に配置されている。
ラック軸支持装置23は、ラックハウジング15に設けられて保持孔24aを区画する筒部材24と、保持孔24a内に移動自在に保持されてラック軸14を受ける支持部材としてのサポートヨーク25と、サポートヨーク25をピニオン軸13に向けて付勢する付勢部材としてのばね部材26と、ばね部材26を受ける受け部材27とを有している。
筒部材24はラックハウジング15の中間部15cに一体に形成されている。保持孔24aは、上述の付勢方向F、すなわち、ラック軸14の軸方向Sに直交する方向であり且つピニオン軸13の軸方向に直交する方向に平行に延びている。保持孔24aの一端がラックハウジング15の中間部15cの内部に開口している。保持孔24aの他端に受け部材27が固定されている。保持孔24aの内部にばね部材26とサポートヨーク25とが収容されている。
筒部材24はラックハウジング15の中間部15cに一体に形成されている。保持孔24aは、上述の付勢方向F、すなわち、ラック軸14の軸方向Sに直交する方向であり且つピニオン軸13の軸方向に直交する方向に平行に延びている。保持孔24aの一端がラックハウジング15の中間部15cの内部に開口している。保持孔24aの他端に受け部材27が固定されている。保持孔24aの内部にばね部材26とサポートヨーク25とが収容されている。
サポートヨーク25は、円柱形状をなしている。サポートヨーク25の軸線が保持孔24aの延びる方向に平行に配置されている。この方向に平行に、サポートヨーク25は自在に移動できるようになっている。サポートヨーク25の軸線が延びる方向に関して、サポートヨーク25の一端がラック軸14に摺動自在に接していて、他端がばね部材26に接している。ばね部材26は、サポートヨーク25の他端と受け部材27との間に弾性圧縮変形を受けた状態で介在している。ばね部材26は、サポートヨーク25を押圧付勢し、ひいては、サポートヨーク25を介してラック軸14をピニオン軸13に向けて付勢している。
次に、本発明の実施の形態である上述のストッパ20,21の詳細を図2〜図3を用いて説明する。なお、前記ストッパ20,21は同一構成のため、ストッパ21について説明し、ストッパ20の説明は省略する。
図2は、図1に示す電動パワーステアリング装置1のラック軸14端部15aの一部断面図を示す。
ラックハウジング15のラックハウジング端部15aは、保持孔28を有している。保持孔28は、ストッパ21を保持している。保持孔28は、円筒面からなる内周面28aと、この内周面28aの一端から径方向内方へ延びる側壁28bとを有している。
ラックハウジング15のラックハウジング端部15aは、保持孔28を有している。保持孔28は、ストッパ21を保持している。保持孔28は、円筒面からなる内周面28aと、この内周面28aの一端から径方向内方へ延びる側壁28bとを有している。
ストッパ21は、ラック軸14の軸方向Sに関して、保持孔28の開口端と側壁28bとの間に配置されて、ストッパ21を軸方向に移動を規制するC型止め輪が設けられている。
ストッパ21は筒形状のラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cと、このラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cの間に設けられた円環状弾性体21bで構成されている。
このラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cは摺動性に優れ弾性を有する合成樹脂部材、例えば熱可塑性ポリエステル系エラストマー(TPEE)、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂により形成されている。
また前記円環状弾性体21bは、ポリウレタン、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)CR(クロロプレンゴム)により構成されている。
なお、ストッパ21には図3に示すように、ラック軸14を摺動自在に支持する内周面36が形成されている。この内周面36が、ラック軸14のラック軸端部14bを軸方向Sに摺動自在に支持している
このラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cは摺動性に優れ弾性を有する合成樹脂部材、例えば熱可塑性ポリエステル系エラストマー(TPEE)、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂により形成されている。
また前記円環状弾性体21bは、ポリウレタン、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)CR(クロロプレンゴム)により構成されている。
なお、ストッパ21には図3に示すように、ラック軸14を摺動自在に支持する内周面36が形成されている。この内周面36が、ラック軸14のラック軸端部14bを軸方向Sに摺動自在に支持している
また、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cの外周面と保持孔28の内周面28aとの間には所定量の隙間が開けられている。また、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cとの間に、円環状弾性体21bが、圧縮弾性変形した状態で介在し、弾性的に支持されている。
ストッパ21の円環状弾性体21bは、具体的には、円環状弾性体21b自身の弾性反発力と、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cおよびハウジング15の内周面28a及びラック軸14の外周面で密閉されているため圧縮力としてバランスすることで、弾性力を増大できる構造となっている。
即ち、円環状弾性体21cの弾性反発力により、ラック軸14を軸方向及び径方向に変位可能に弾性支持する。
即ち、円環状弾性体21cの弾性反発力により、ラック軸14を軸方向及び径方向に変位可能に弾性支持する。
円環状弾性体21cは、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cに挟まれてラック軸14の軸方向に弾性変形を受けてさらに、半径方向に力を分散し、バランスしながらラック軸の衝撃力を吸収する。
次に図4に基づき、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの端部がストッパ21に当接した場合の動作について説明する。
ボールジョイント14cの端部がストッパ21に当接すると、ボールジョイント14cの端部からの衝撃力をボールジョイント側ブッシュ21cで受ける。すると、円環状弾性体21bが、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cの間に挟まれた状態になる。挟まれた状態の円環状弾性体21bは、軸方向に変形変位し、その後、半径方向に変形することにより、円環状弾性体21自体の弾性率が増大する。即ち、衝撃エネルギーは変位量が大きいほど吸収エネルギーが大きいが、変位量が大きくなると円環状弾性体21の強度耐久性が低下するが、円環状弾性体21はほぼ密閉された状態にあるので、圧縮弾性率が一方向の弾性率に対して飛躍的に増加する(この特性を利用して、変位量と弾性値を両立させる構造にしている)。これによって、ボールジョイント14cの端部からの衝撃力を吸収することができるので、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの打音を低減できる。
次に図4に基づき、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの端部がストッパ21に当接した場合の動作について説明する。
ボールジョイント14cの端部がストッパ21に当接すると、ボールジョイント14cの端部からの衝撃力をボールジョイント側ブッシュ21cで受ける。すると、円環状弾性体21bが、ラックハウジング側ブッシュ21aとボールジョイント側ブッシュ21cの間に挟まれた状態になる。挟まれた状態の円環状弾性体21bは、軸方向に変形変位し、その後、半径方向に変形することにより、円環状弾性体21自体の弾性率が増大する。即ち、衝撃エネルギーは変位量が大きいほど吸収エネルギーが大きいが、変位量が大きくなると円環状弾性体21の強度耐久性が低下するが、円環状弾性体21はほぼ密閉された状態にあるので、圧縮弾性率が一方向の弾性率に対して飛躍的に増加する(この特性を利用して、変位量と弾性値を両立させる構造にしている)。これによって、ボールジョイント14cの端部からの衝撃力を吸収することができるので、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの打音を低減できる。
なお、円環状弾性体21の諸元は、厚さや長さを適宜変更し、ボールジョイント14cの端部の衝撃開始時の十分な変位量を最適化することにより決定する。
また、ストッパ21の軸方向長さはラック軸14に負荷される面圧に影響するため、長いほうがよいが、長くなると操舵時のラック軸14の傾きに対して許容できなくなり、操舵トルクが増大するため、適正化されている。
また、ストッパ21の軸方向長さはラック軸14に負荷される面圧に影響するため、長いほうがよいが、長くなると操舵時のラック軸14の傾きに対して許容できなくなり、操舵トルクが増大するため、適正化されている。
本発明の他の実施形態を図5に示す。
ストッパ21の内周面36とラック軸14との間に、さらにブッシュ31(第2のラックブッシュ)を挿入させてもよい。これにより、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの衝撃力による円環状弾性体21bの圧縮変形を確実にし、この円環状弾性体21bの圧縮変形によりラック軸14の摺動抵抗が急激に変化することを防止できる。
ストッパ21の内周面36とラック軸14との間に、さらにブッシュ31(第2のラックブッシュ)を挿入させてもよい。これにより、ラック軸14のストロークエンドにおけるボールジョイント14cの衝撃力による円環状弾性体21bの圧縮変形を確実にし、この円環状弾性体21bの圧縮変形によりラック軸14の摺動抵抗が急激に変化することを防止できる。
1…電動パワーステアリング装置、13…ピニオン軸、14…ラック軸、14b…ラック軸端部、15…ラックハウジング、15a,15b…ラックハウジング端部、21…ストッパ、21a…ラックハウジング側ブッシュ、21b…円環状弾性体、21c…ボールジョイント側ブッシュ、23…ラック軸支持装置、F…所定の付勢方向、S…軸方向、X1…第1の方向(平行な方向)、X2…第2の方向(直交する方向)。
Claims (2)
- ラックアンドピニオン機構と、このラックアンドピニオン機構のラック軸を保持するラックハウジングと、前記ラック軸の両端に設けられたボールジョイントと、前記ラックハウジングに形成された保持孔に設けられ、前記ボールジョイントのストロークエンドを規制するストッパと、を備えた電動パワーステアリング装置において、前記ストッパを、前記ラック軸方向に並ぶ複数のラックブッシュと、この複数のラックブッシュ間に設けられた円環状弾性体で構成し、前記ストロークエンドにおいて、前記複数のラックブッシュの一端と前記ボールジョイントの端部とを当接するようにしたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記複数のラックブッシュと前記ラック軸の間に、第2のラックブッシュを介在させたことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011060785A JP2012106713A (ja) | 2010-10-29 | 2011-03-18 | 電動パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010243748 | 2010-10-29 | ||
JP2010243748 | 2010-10-29 | ||
JP2011060785A JP2012106713A (ja) | 2010-10-29 | 2011-03-18 | 電動パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012106713A true JP2012106713A (ja) | 2012-06-07 |
Family
ID=46492824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011060785A Withdrawn JP2012106713A (ja) | 2010-10-29 | 2011-03-18 | 電動パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012106713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016205551A (ja) * | 2015-04-24 | 2016-12-08 | Nok株式会社 | 緩衝ストッパ |
JP2021042779A (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-18 | 株式会社ミヤワキ | 軸受の抜け止め構造 |
-
2011
- 2011-03-18 JP JP2011060785A patent/JP2012106713A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016205551A (ja) * | 2015-04-24 | 2016-12-08 | Nok株式会社 | 緩衝ストッパ |
JP2021042779A (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-18 | 株式会社ミヤワキ | 軸受の抜け止め構造 |
JP7260907B2 (ja) | 2019-09-06 | 2023-04-19 | 株式会社ミヤワキ | 軸受の抜け止め構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3219578B1 (en) | Steering system | |
JP2018192955A (ja) | ステアリング装置 | |
KR101477907B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 | |
KR20110009274A (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 | |
KR101405766B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 구비한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
KR101315666B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 이용한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
JP2012106713A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2012206565A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
KR101121839B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 이용한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
JP2018204661A (ja) | ウォーム減速機 | |
CN109572806B (zh) | 电动转向设备的减速器 | |
JP5316125B2 (ja) | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 | |
KR101248302B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 이용한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
JP2008074260A (ja) | センターテイクオフ型ステアリング装置 | |
JP2014136437A (ja) | ラックピニオン式ステアリング装置 | |
KR101043632B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 이용한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
JP4565298B2 (ja) | 電動式動力舵取り装置 | |
JP4454800B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
KR102421439B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 | |
KR101248704B1 (ko) | 전동식 동력 보조 조향장치의 감속기 및 이를 이용한 전동식 동력 보조 조향장치 | |
KR20130052452A (ko) | 소음저감형 전동식 조향장치 | |
JP5434250B2 (ja) | 車両用ステアリングダンパ装置及びステアリング装置 | |
JP2014080147A (ja) | ステアリング装置 | |
KR20110125515A (ko) | 자동차 조향장치의 랙바 지지장치 및 이를 구비한 자동차 조향장치 | |
JP4454799B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140603 |