JP2012105223A - 光切替装置および通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光信号の増幅を効率よく行うこと。
【解決手段】光切替装置は、切替部と、複数の増幅器と、光源と、光スイッチと、を備えている。切替部は、複数の光信号が波長多重される波長多重光に対する光信号の挿入および分岐の少なくともいずれかを行う。複数の増幅器は、切替部に含まれる光経路に設けられ、励起光を用いて光信号を増幅可能な増幅器である。光源は、励起光を生成する。光スイッチは、光源によって生成された励起光を増幅器のいずれかへ供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光切替装置および通信システムに関する。
従来、光通信においては、WDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)された光信号を伝送するWDMネットワークが用いられている(たとえば、下記特許文献1参照。)。WDMネットワークにおいては、光信号を波長ごとに挿入分岐するOADM(Optical Add Drop Multiplexer)やR−OADM(Reconfigurable−OADM)などの光挿入分岐装置が用いられる。
光挿入分岐装置には、WDMネットワークを効率よく、フレキシブルに構築、変更、管理するための機能が求められる。たとえば、光挿入分岐装置には、ノード内での波長依存性(Colored)、方向依存性(Directional)、同一波長の衝突(Contention)の制限を回避する機能が求められる。このような制限を回避する機能はCDC(Colorless,Directionless,Contentionless)機能と呼ばれる。
Colorlessは、光挿入分岐装置の任意のポートに任意の波長を入力でき、任意のポートから任意の波長を出力できる機能を意味する。Directionlessは、光挿入分岐装置が複数の方路を有する構成において、各端局からの光信号を任意の方路に導くことができ、各方路からの光信号を任意の端局に導くことができる機能を意味する。Contentionlessは、光挿入分岐装置内で同一波長の光信号の衝突を回避する機能を意味する。
特開2010−056676号公報
しかしながら、上述した従来技術では、光信号の増幅を効率よく行うことができないという問題がある。特に、CDC機能を実現する構成においては、光部品が多くなるため、経路の途中で増幅器を用いて光信号の損失を補償することになる。そして、CDC機能を実現する構成においては多ポートの光部品が接続されるため、光信号の分岐、挿入の経路の数が多くなり、光部品の損失を補償するための増幅器の数も多くなる。
また、特に各チャンネルを収容(Drop)する側の経路においては、光信号が特定の経路に集中する可能性がある。さらに、光信号が集中する経路は運用によってフレキシブルに変更されるため、光信号が集中する経路を事前に特定することができない。このため、増幅器のそれぞれについて、光信号が集中した場合に備えて十分な能力を持たせることになり、増幅器のコストが高くなる。また、光信号が集中していない経路の増幅器においては能力が活用されないことになり、増幅器の稼働率が低くなる。
開示の光切替装置および通信システムは、上述した問題点を解消するものであり、光信号の増幅を効率よく行うことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、複数の光信号が波長多重される波長多重光に対する前記光信号の挿入および分岐の少なくともいずれかを行う切替部と、前記切替部に含まれる光経路に設けられ、供給される励起光を用いて前記光信号を増幅可能な複数の増幅器と、前記励起光を生成する光源と、前記光源によって生成された励起光を前記増幅器のいずれかへ供給する光スイッチと、を備える。
開示の光切替装置および通信システムによれば、光信号の増幅を効率よく行うことができるという効果を奏する。
実施の形態にかかる光切替装置を示す図である。 光挿入分岐装置の実施例1を示す図である。 増幅器の具体例を示す図である。 光挿入分岐装置の一部の構成の具体例を示す図である。 図4に示した構成の動作例1を示す図である。 図4に示した構成の動作例2を示す図である。 図4に示した構成の動作例3を示す図である。 光挿入分岐装置を適用する通信システムの一例を示す図である。 光挿入分岐装置の変形例1を示す図である。 図9に示した制御部による制御処理の例1を示すフローチャートである。 図9に示した制御部による制御処理の例2を示すフローチャートである。 図9に示した制御部による制御処理の例3を示すフローチャートである。 光挿入分岐装置の変形例2を示す図である。 図13に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。 光挿入分岐装置の変形例3を示す図である。 図15に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。 光挿入分岐装置の変形例4を示す図である。 図17に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。 増幅器による制御処理の一例を示すフローチャートである。 図19に対応するLDバンクの制御処理の一例を示すフローチャートである。 光挿入分岐装置の実施例2を示す図である。 光挿入分岐装置の実施例3を示す図である。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる光切替装置を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる光切替装置100は、切替部110と、複数の増幅器111と、光源112と、光スイッチ113と、を備えている。切替部110には、複数の光信号が波長多重される波長多重光が入力される。切替部110は、たとえば、入力された波長多重光に対する光信号の挿入を行う挿入部である。具体的には、切替部110は、入力された波長多重光に特定波長の光信号をアド(Add)して後段へ出力する。
または、切替部110は、入力された波長多重光に対する光信号の分岐を行う分岐部であってもよい。具体的には、切替部110は、入力された波長多重光に含まれる各波長の光信号のうちの特定波長の光信号をドロップし、他の波長の光信号を後段へスルー(through)する。または、切替部110は、入力された波長多重光に対する光信号の挿入(Add)と、光信号の分岐(Drop)と、の両方を行う挿入分岐部であってもよい。この場合は、光切替装置100はOADMとして機能する。
複数の増幅器111は、切替部110に含まれる光経路に設けられ、光経路を通過する光信号を増幅する。また、増幅器111のそれぞれは、自身の外部から供給される励起光が入力される入力ポートを有する。そして、増幅器111のそれぞれは、入力ポートから入力された励起光を用いて光信号をさらに増幅することができる。たとえば、増幅器111のそれぞれは、切替部110の前段または後段の伝送路における光損失を補償する増幅器であってもよいし、切替部110の分岐/挿入ルートにおける光損失を補償する増幅器であってもよい。
光源112は、増幅器111へ供給するための励起光を生成する。光源112は、生成した励起光を光スイッチ113へ出力する。光源112は、たとえばLD(Laser Diode:レーザーダイオード)である。光スイッチ113は、光源112から出力された励起光を複数の増幅器111のいずれかへ供給する。たとえば、光スイッチ113は、光源112と複数の増幅器111とを接続する光クロスコネクトである。
これにより、複数の増幅器111のうちの増幅能力が不足する増幅器に対して光源112からの励起光を光スイッチ113によって供給し、増幅能力の不足を補うことができる。したがって、切替部110における光信号の挿入または分岐の状況によって増幅器111のそれぞれへ入力される光信号の波長数が偏り、増幅器111のいずれかにおいて増幅能力が不足しても、増幅能力の不足を補うことができる。
また、光源112は複数設けられてもよい。この場合は、複数の光源112から出力された各励起光を、光スイッチ113によってそれぞれ増幅器111のいずれかへ供給する。これにより、増幅器111のうちの複数の増幅器で増幅能力が不足しても、複数の光源112からの各励起光を光スイッチ113によって供給し、増幅能力の不足を補うことができる。光源112の数は、たとえば増幅器111の数より少なくなるようにする。
このように、増幅器111のうちの増幅能力が不足する増幅器に対して、光源112からの励起光を光スイッチ113によって供給する。これにより、増幅器111のそれぞれが要求される可能性のある最大の増幅能力を有していなくても、増幅能力の不足を光源112からの励起光によって補うことができる。このため、要求される可能性のある最大の増幅能力より低い増幅能力の増幅器を増幅器111のそれぞれに用いることができる。
また、増幅器111のうちの増幅能力が不足する増幅器に対して、光源112からの励起光を光スイッチ113によって切り替えて供給することで、光源112の数が増幅器111の数より少なくても増幅能力の不足を補うことができる。このため、たとえば増幅器111のそれぞれが要求される可能性のある最大の増幅能力を有する構成に比べて、光信号の増幅を効率よく行うことができる。
図2は、光挿入分岐装置の実施例1を示す図である。図2に示す光挿入分岐装置200は、図1に示した光切替装置100の実施例である。光挿入分岐装置200は、波長多重光に対する信号の挿入および分岐を行うOADMである。ただし、図2においては光挿入分岐装置200における光信号の分岐を行う構成について図示している。
図2において、点線矢印は制御信号を示している。光挿入分岐装置200には、m方路(たとえば8degree)から光信号(波長多重光)が入力されるとする。また、各方路から光挿入分岐装置200へ入力される各光信号には、最大でN波長(たとえば96波長)の光信号が波長多重されているとする。
光挿入分岐装置200は、CDC機能を持つ分岐部を備える。具体的には、光挿入分岐装置200は、m個の増幅器11#1〜11#mと、m個のスプリッタ12#1〜12#mと、m個の波長選択スイッチ13#1〜13#mと、m×i個の増幅器14#11〜14#miと、m×i個のスプリッタ15と、k個のクロスコネクトスイッチ16と、k×j個の可変フィルタ17と、k×j個のトランスポンダ18と、m個のLDバンク19#1〜19#mと、を備えている。
増幅器11#1〜11#mおよび増幅器14#11〜14#miは、図1に示した複数の増幅器111に対応する。スプリッタ12#1〜12#m、波長選択スイッチ13#1〜13#m、スプリッタ15、クロスコネクトスイッチ16および可変フィルタ17は、図1に示した切替部110(分岐部)に対応する。LDバンク19#1〜19#mは、図1に示した光源112および光スイッチ113に対応する。
m個の増幅器11#1〜11#mは、それぞれ方路#1〜#mからの光信号を増幅する。増幅器11#1〜11#mは、増幅した光信号をそれぞれスプリッタ12#1〜12#mへ出力する。たとえば、増幅器11#1は、方路#1からの光信号を増幅してスプリッタ12#1へ出力する。増幅器11#mは、方路#mからの光信号を増幅してスプリッタ12#mへ出力する。
m個のスプリッタ12#1〜12#m(SPL)は、それぞれ増幅器11#1〜11#mから出力された光信号をm個の光信号に分岐する1×mスプリッタである。スプリッタ12#1〜12#mは、分岐したm個の光信号の一つをそれぞれ波長選択スイッチ13#1〜13#mへ出力(Drop用)するとともに、分岐した残りの信号を他の方路の経路へ出力(through用)する。
たとえば、スプリッタ12#1は、増幅器11#1から出力された光信号をm個の光信号に分岐し、分岐したm個の光信号の一つを波長選択スイッチ13#1へ出力する。スプリッタ12#mは、増幅器11#mから出力された光信号をm個の光信号に分岐し、分岐したm個の光信号の一つを波長選択スイッチ13#mへ出力する。
m個の波長選択スイッチ13#1〜13#m(WSS:Wavelength Selective Switch)は、それぞれスプリッタ12#1〜12#mから出力された光信号を波長に応じてi個の光信号に分離する1×iの波長選択スイッチである。波長選択スイッチ13#1〜13#mは、分離したi個の光信号をそれぞれ増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miへ出力する。たとえば、波長選択スイッチ13#1は、分離したi個の光信号をそれぞれ増幅器14#11〜14#1iへ出力する。また、波長選択スイッチ13#mは、分離したi個の光信号をそれぞれ増幅器14#m1〜14#miへ出力する。
m×i個の増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miは、それぞれ波長選択スイッチ13#1〜13#mから出力された光信号を増幅する。増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miは、増幅した光信号をそれぞれm×i個のスプリッタ15へ出力する。
また、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miは、それぞれLDバンク19#1〜19#mから供給される励起光を用いて光信号をさらに増幅することができる。たとえば、増幅器14#11〜14#1iは、LDバンク19#1から供給される励起光を用いて光信号を増幅することができる。また、増幅器14#11〜14#1iのそれぞれは、LDバンク19#1から励起光が供給されている場合に、励起光のパワーを制御する制御信号をLDバンク19#1へ出力する。
また、増幅器14#m1〜14#miは、LDバンク19#mから供給される励起光を用いて光信号を増幅することができる。また、増幅器14#m1〜14#miのそれぞれは、LDバンク19#mから励起光が供給されている場合に、励起光のパワーを制御する制御信号をLDバンク19#mへ出力する。
m×i個のスプリッタ15(SPL)のそれぞれは、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miから出力された光信号をn個の光信号に分岐する1×nのスプリッタである。m×i個のスプリッタ15は、分岐したn個の光信号をそれぞれk個のクロスコネクトスイッチへ出力する。
k個のクロスコネクトスイッチ16(OXC:Optical cross Connect)は、それぞれm×i個のスプリッタ15から出力された光信号の経路を切り替えるj×jのクロスコネクトスイッチである。k個のクロスコネクトスイッチ16は、経路を切り替えた光信号をそれぞれk×j個の可変フィルタ17へ出力する。
k×j個の可変フィルタ17(TF:Tunable Filter)は、それぞれk個のクロスコネクトスイッチ16から出力された光信号の特定波長を抽出する。k×j個の可変フィルタ17が抽出する特定波長は設定により変更することができる。k×j個の可変フィルタ17は、抽出した光信号をそれぞれk×j個のトランスポンダ18へ出力する。
k×j個のトランスポンダ18(TRPN:受信部)は、それぞれk×j個の可変フィルタ17から出力された光信号を受信する。k×j個のトランスポンダ18は、それぞれグループG1〜Gmに分けられている。
m個のLDバンク19#1〜19#mは、ここではそれぞれ方路#1〜#mに対応して設けられている。LDバンク19#1〜19#mは、それぞれ制御部19#1a〜19#maと、LD19#11〜19#1p,…,19#m1〜19#mpと、光スイッチ19#1b〜19#mbと、を備えている。LD19#11〜19#1p,…,19#m1〜19#mpは、図1に示した光源112に対応する。光スイッチ19#1b〜19#mbは、図1に示した光スイッチ113に対応する。
たとえば、LDバンク19#1は、制御部19#1aと、LD19#11〜19#1pと、光スイッチ19#1bと、を備えている。制御部19#1aは、LD19#11〜19#1pのそれぞれに対して駆動電流を出力することでLD19#11〜19#1pを制御する。また、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iから出力される制御信号に基づいて駆動電流を変化させることで、LD19#11〜19#1pから出力される励起光のパワーを制御する。
また、制御部19#1aは、光スイッチ19#1bを制御して、LD19#11〜19#1pから出力される各励起光の供給先を切り替える。制御部19#1aによるLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bの制御は、たとえば制御部19#1aに対するユーザの操作に従って行われる。
p個のLD19#11〜19#1pのそれぞれは、制御部19#1aから出力された駆動電流に応じたパワーの励起光を生成して光スイッチ19#1bへ出力する。pは、たとえば増幅器14#11〜14#1iの数(m)より少ない数である。光スイッチ19#1b(p×i SW)は、LD19#11〜19#1pから出力される各励起光を増幅器14#11〜14#1iのいずれかへ供給する光クロスコネクトである。
これにより、増幅器14#11〜14#1iのうちの励起光パワーが不足する増幅器に対してLDバンク19#1からの励起光を供給することができる。ここではLDバンク19#1について説明したが、LDバンク19#2〜19#mも同様に、それぞれ増幅器14#21〜14#2i,…,14#m1〜14#miのうちの励起光パワーが不足する増幅器に対して励起光を供給することができる。
なお、図2に示した方路数、波長多重光に含まれる波長数、各LDバンクを適用する範囲、各LDの個数、各スイッチのポート数、各増幅器の位置などは一例を表すものである。したがって、図2に示した構成を種々変更することが可能である。たとえば、LDバンク19#1〜19#mからの励起光の供給を受ける各増幅器は、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miに限らず、光信号を分岐する切替部の各経路に設けられた増幅器に適用することができる。
また、LDバンク19#1〜19#mの個数(図2の例ではm)や光スイッチ19#1b〜19#mbのポート数は、励起光の供給先の増幅器の数や、励起光の供給先の各増幅器にあらかじめもたせておく増幅能力などによって最適な値が決められる。
図3は、増幅器の具体例を示す図である。図3に示す増幅器300は、たとえば図2に示した増幅器14#11〜14#1iに適用することができる。増幅器300は、入力された光信号を増幅するとともに、外部から供給された励起光を用いて光信号をさらに増幅可能な増幅器である。増幅器300は、増幅部310と、可変減衰器320と、増幅部330と、入力ポート341と、合成部342と、を備えている。
増幅部310は、分岐部311と、合成部312と、増幅媒体313と、分岐部314と、LD315と、PD316と、PD317と、AGC制御部318と、を備えている。増幅器300へ入力された光信号は分岐部311へ入力される。分岐部311は、入力された光信号を分岐し、分岐した各光信号をそれぞれ合成部312およびPD316へ出力する。合成部312は、分岐部311から出力された光信号と、LD315から出力された励起光と、を合成して増幅媒体313へ出力する。
増幅媒体313は、合成部312から出力された光信号を、合成部312から光信号とともに入力された励起光のパワーに応じて増幅させる。増幅媒体313は、増幅させた光信号を分岐部314へ出力する。増幅媒体313は、たとえばエルビウムドープ光ファイバである。分岐部314は、増幅媒体313から出力された光信号を分岐し、分岐した各光信号をそれぞれ可変減衰器320およびPD317へ出力する。LD315は、AGC制御部318から出力される駆動信号に応じたパワーの励起光を生成し、生成した励起光を合成部312へ出力する。
PD316は、分岐部311から出力された光信号を受光し、受光した光信号のパワーに応じた電気信号をAGC制御部318へ出力する。したがって、PD316から出力される電気信号は、増幅媒体313による増幅前の光信号のパワーを示す。PD317は、分岐部314から出力された光信号を受光し、受光した光信号のパワーに応じた電気信号をAGC制御部318へ出力する。したがって、PD317から出力される電気信号は、増幅媒体313による増幅後の光信号のパワーを示す。
AGC制御部318は、LD315へ駆動信号を出力することによってLD315を駆動する。また、AGC制御部318は、LD315へ出力する駆動信号を調節することで、LD315から出力される励起光のパワーを制御し、増幅部310から出力される光信号のパワーを制御するAPC(Auto Power Control:自動強度制御)を行う。
たとえば、AGC制御部318は、PD316から出力された電気信号のパワーと、PD317から出力された電気信号のパワーと、の差分を算出する。AGC制御部318によって算出される差分は、増幅部310による光信号の利得を示す。AGC制御部318は、算出した差分(利得)が所定の値になるように、LD315へ出力する駆動信号を調節する。これにより、増幅部310による光信号の利得を一定にすることができる。
可変減衰器320は、増幅部310から出力された光信号を可変の減衰量によって減衰させるVOA(Variable Optical Attenuator:光可変減衰器)である。可変減衰器320は、減衰させた光信号を増幅部330へ出力する。
増幅部330は、分岐部331と、合成部332と、増幅媒体333と、分岐部334と、LD335と、PD336と、PD337と、AGC制御部338と、を備えている。分岐部331,334、合成部332、増幅媒体333、LD335、PD336,337およびAGC制御部338はそれぞれ分岐部311,314、合成部312、増幅媒体313、LD315、PD316,317およびAGC制御部318と同様の構成である。ただし、分岐部331には、可変減衰器320から出力された光信号が入力される。また、分岐部334は、分岐した各光信号を合成部342およびPD337へ出力する。
入力ポート341は、外部からの励起光が入力されるポートである。また、増幅器14#11〜14#1iに適用される増幅器300の入力ポート341は、LDバンク19#1の光スイッチ19#1bの出力ポートの一つに接続されている。したがって、入力ポート341にはLDバンク19#1からの励起光が入力される。入力ポート341は、入力された励起光を合成部342へ出力する。
合成部342は、分岐部334から出力された光信号を増幅器300の後段へ出力するとともに、入力ポート341から出力された励起光を分岐部334へ出力する。これにより、入力ポート341から入力された励起光が、増幅媒体333に対して光信号と逆方向に入力される。したがって、増幅媒体333を通過する光信号は、LD335からの励起光と、LDバンク19#1から供給される励起光と、によって増幅される。
このため、AGC制御部338のAGCにおいてLD335の励起光のパワーが不足しても、LDバンク19#1からの励起光によって励起光のパワーの不足を補うことができる。たとえば、AGC制御部338は、増幅器300がLDバンク19#1からの励起光の供給を受けている場合に、LD335からの励起光のパワーを調節するとともに、LDバンク19#1からの励起光のパワーを調節することでAPCを行う。
LD335からの励起光のパワーを調節するために、AGC制御部338は、たとえばLD335からの励起光のパワーを増加、減少または維持することを指示する制御信号をLDバンク19#1へ出力する。これに対して、LDバンク19#1の制御部19#1aは、LD19#11〜19#1pのうちの増幅器300へ供給する励起光を生成するLDへの駆動電流を変化させる。これにより、LDバンク19#1から増幅器300へ供給する励起光のパワーを調節することができる。
なお、図3に示した増幅器300は増幅器14#11〜14#1iの一例であり、増幅器14#11〜14#1iの構成はこれに限られない。たとえば、増幅器300の増幅部310および可変減衰器320の少なくともいずれかを省いた構成を増幅器14#11〜14#1iに適用してもよい。
ここでは増幅器300を増幅器14#11〜14#1iに適用する場合について説明したが、増幅器300を増幅器14#21〜14#2i,…,14#m1〜14#miに適用することもできる。これにより、増幅器14#21〜14#2i,…,14#m1〜14#miにおいて内部LDの励起光のパワーが不足しても、それぞれLDバンク19#2〜19#mからの励起光によって励起光のパワーの不足を補うことができる。
図4は、光挿入分岐装置の一部の構成の具体例を示す図である。図4においては、方路数(m)を8degreeとした場合における方路#1の波長選択スイッチ13#1、増幅器14#11〜14#1iおよびLDバンク19#1について説明する。波長選択スイッチ13#1は1×8のスイッチとする。また、増幅器14#11〜14#1iは8個の増幅器14#11〜14#18となる。
また、LDバンク19#1のLD19#11〜19#1pは4個のLD19#11〜19#14であるとする(p=4)。この場合は、LDバンク19#1の光スイッチ19#1bは4×8のスイッチとなる。これにより、増幅器14#11〜14#18のうちの最大4個の増幅器において内部LDの励起光のパワーが不足しても、LDバンク19#1のLD19#11〜19#14からの励起光によって励起光のパワーの不足を補うことができる(たとえば図5〜図7参照)。
図5は、図4に示した構成の動作例1を示す図である。図5において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。また、波長選択スイッチ13#1へ入力される光信号には最大で96波長が含まれているとする(N=96)。また、増幅器14#11〜14#1iのそれぞれは、自身の増幅能力によって23波長までの光信号を増幅可能であるとする(図6,図7においても同様)。
図5に示すように、波長選択スイッチ13#1から増幅器14#11〜14#18へ出力される各光信号に含まれる波長数がそれぞれ4,1,10,20,12,23,2,5波長であるとする。この場合は、増幅器14#11〜14#18のそれぞれにおいて、入力される光信号の波長数が上限の23波長以下であるため、LDバンク19#1からの励起光の供給は行わなくてもよい。このため、LDバンク19#1の制御部19#1aは、LD19#11〜19#14のいずれにも駆動電流を出力しない。
図6は、図4に示した構成の動作例2を示す図である。図6において、図5に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6に示すように、波長選択スイッチ13#1から増幅器14#11〜14#18へ出力される各光信号に含まれる波長数がそれぞれ4,6,10,24,12,33,2,5波長になったとする。この場合は、増幅器14#14,14#16のそれぞれにおいて、入力される光信号の波長数が上限の23波長を超える。
このため、増幅器14#14,14#16に対してLDバンク19#1からの励起光の供給を行う。具体的には、LDバンク19#1の制御部19#1aは、LD19#11,19#12へ駆動電流を出力する。これにより、LD19#11,19#12のそれぞれから光スイッチ19#1bへ励起光が出力される。また、制御部19#1aは、LD19#11を増幅器14#16に接続するとともに、LD19#12を増幅器14#14に接続するように光スイッチ19#1bを制御する。
光スイッチ19#1bは、LD19#11から出力された励起光を増幅器14#16へ出力する。また、光スイッチ19#1bは、LD19#12から出力された励起光を増幅器14#14へ出力する。これにより、増幅器14#14,14#16のそれぞれは、LDバンク19#1からの励起光を用いて、自身の上限の23波長を超える波長数の光信号を増幅することができる。
図7は、図4に示した構成の動作例3を示す図である。図7において、図6に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、波長選択スイッチ13#1から増幅器14#11〜14#18へ出力される各光信号に含まれる波長数がそれぞれ24,0,0,24,0,24,24,0波長になったとする。この場合は、増幅器14#11,14#14,14#16,14#17のそれぞれにおいて、入力される光信号の波長数が上限の23波長を超える。
このため、増幅器14#11,14#14,14#16,14#17に対してLDバンク19#1からの励起光の供給を行う。具体的には、LDバンク19#1の制御部19#1aは、LD19#11〜19#14へ駆動電流を出力する。これにより、LD19#11〜19#14のそれぞれから光スイッチ19#1bへ励起光が出力される。また、制御部19#1aは、LD19#11を増幅器14#16に接続するとともに、LD19#12を増幅器14#14に接続するように光スイッチ19#1bを制御する。また、制御部19#1aは、LD19#13を増幅器14#17に接続するとともに、LD19#14を増幅器14#11に接続するように光スイッチ19#1bを制御する。
光スイッチ19#1bは、LD19#11から出力された励起光を増幅器14#16へ出力する。また、光スイッチ19#1bは、LD19#12から出力された励起光を増幅器14#14へ出力する。また、光スイッチ19#1bは、LD19#13から出力された励起光を増幅器14#17へ出力する。また、光スイッチ19#1bは、LD19#14から出力された励起光を増幅器14#11へ出力する。これにより、増幅器14#11,14#14,14#16,14#17のそれぞれは、LDバンク19#1からの励起光を用いて、自身の上限の23波長を超える波長数の光信号を増幅することができる。
このように、増幅器14#11〜14#18のそれぞれは、23波長までの光信号を増幅する能力しか有していなくても、励起光のパワーが不足した場合にLDバンク19#1からの励起光の供給を受けることができる。このため、たとえば増幅器14#11〜14#18のそれぞれに96波長までの光信号を増幅する能力を与える場合に比べて装置のコストを抑えることができる。
また、図4〜図7に示した例では、増幅器14#11〜14#18のうちの入力される光信号の波長数が上限の23波長を超える増幅器は最大でも4つである。したがって、LDバンク19#1に4つのLD19#11〜19#14を設けておけば、増幅器14#11〜14#18における増幅能力の不足を補うことができる。
したがって、増幅器14#11〜14#18のそれぞれに追加のLD(合計8個)を追加する場合に比べて、追加するLDの数を半分に減らすことができる。ただし、たとえば、LDバンク19#1に設けるLDは初期状態で3個以下にしてもよい。そして、ネットワークの需要にあわせてLDバンク19#1にLDを追加していく運用も可能である。
また、増幅器14#11〜14#18のそれぞれの光信号を増幅する能力が23波長以外の場合においても同様に、その能力に応じてLDバンク19#1のLDの数を最適な数に変えることで、装置のコストを抑えることができる。
図8は、光挿入分岐装置を適用する通信システムの一例を示す図である。図8に示す通信システム800は、R−OADMノード811〜815を含んでいる。光挿入分岐装置200は、たとえばR−OADMノード811〜815の少なくともいずれかに適用することができる。R−OADMノード811〜814はリング状に接続されている。また、R−OADMノード813,814,815もリング状に接続されている。R−OADMノード811〜814のそれぞれは、隣接するノードとの間で波長多重光を伝送する。
また、R−OADMノード811〜814のそれぞれは、監視制御用のOSC(Optical Supervisory Channel)を送受信する。これにより、R−OADMノード811〜814のそれぞれは、各方路からの波長多重光の波長数を示す波長数情報や、各方路からの波長多重光に含まれる各光信号の格納先(ドロップ先)を示す格納先情報などを取得することができる。
LDバンク19#1の制御部19#1aによるLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bの制御を制御部19#1aに対するユーザの操作に従って行う場合について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、制御部19#1aは、LD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを自動的に制御してもよい。
具体的には、制御部19#1aは、各増幅器のうちの増幅能力が不足する増幅器を特定し、特定した増幅器へ励起光を供給するようにLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。LDバンク19#2〜19#mの制御部19#2a〜19#maについても同様である。
図9は、光挿入分岐装置の変形例1を示す図である。図9において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図9に示すように、光挿入分岐装置200は、図2に示した構成に加えてm個のOSC送受信部91#1〜91#mを備えている。OSC送受信部91#1〜91#mは、それぞれ方路#1〜#mに関するOSCをネットワークとの間で送受信する。たとえば、OSC送受信部91#1は、方路#1からの光信号に関する波長数情報および格納先情報をOSCによって取得する。
波長数情報は、方路#1から光挿入分岐装置200へ入力される光信号に含まれる波長数(たとえば96波長)を示す情報である。格納先情報は、方路#1から光挿入分岐装置200へ入力される光信号に含まれる各波長の光信号を、グループG1〜Gmのうちのいずれのグループに格納(ドロップ)するかを示す情報である。たとえば、格納先情報は、光信号に含まれる各波長と、グループG1〜Gmと、を対応付ける対応情報である。
OSC送受信部91#1は、取得した波長数情報および格納先情報をLDバンク19#1へ出力する。また、OSC送受信部91#1は、LDバンク19#1から出力された切替完了信号をOSCによってネットワークへ送信する。
LDバンク19#1の制御部19#1aは、OSC送受信部91#1から出力された波長数情報および格納先情報に基づいてLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。また、制御部19#1aは、LD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bの制御が完了した場合に、経路の切替が完了したことを示す切替完了信号をOSC送受信部91#1へ出力してもよい。
図10は、図9に示した制御部による制御処理の例1を示すフローチャートである。ここではLDバンク19#1の制御部19#1aによる制御処理について説明するが、LDバンク19#2〜19#mの制御部19#2a〜19#maによる各制御処理についても同様である(図11,図12においても同様)。
LDバンク19#1の制御部19#1aは、たとえば起動時に図10に示す制御処理を行う。まず、制御部19#1aは、OSC送受信部91#1を介して、方路#1から光挿入分岐装置200へ入力される光信号に関する波長数情報および格納先情報をOSCによってネットワークから取得する(ステップS1001)。
つぎに、制御部19#1aは、ステップS1001によって取得された波長数情報および格納先情報に基づいて、増幅器14#11〜14#1iへ入力される各光信号の波長数を算出する(ステップS1002)。増幅器14#11〜14#1iによって増幅される各光信号はそれぞれグループG1〜Gmに格納される。したがって、増幅器14#11〜14#1iへ入力される各光信号の波長数は、格納先情報に基づいてグループG1〜Gmに格納される各波長数を算出することによって算出することができる。
つぎに、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのうちのステップS1002によって算出された波長数が上限(たとえば23波長)を超える増幅器を特定する(ステップS1003)。すなわち、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのうちの増幅能力が不足する増幅器を特定する。つぎに、制御部19#1aは、光スイッチ19#1bを切り替えて、ステップS1003によって特定された増幅器に対してLD19#11〜19#14のいずれかを接続する(ステップS1004)。
つぎに、制御部19#1aは、LD19#11〜19#14のうちのステップS1004によって増幅器に接続されたLDを駆動する(ステップS1005)。つぎに、制御部19#1aは、ステップS1005によって駆動されたLDの励起光のパワーを、駆動電流を制御することによって調節し(ステップS1006)、一連の処理を終了する。
このように、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iへ入力される各光信号の波長数を取得し、取得した各光信号の波長数に基づいて増幅能力が不足する増幅器を特定する。そして、制御部19#1aは、特定した増幅器へ励起光を供給するようにLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。
図11は、図9に示した制御部による制御処理の例2を示すフローチャートである。LDバンク19#1の制御部19#1aは、たとえば光挿入分岐装置200の運用中に増幅器の増幅能力が不足する場合に、図11に示す制御処理を行う。まず、制御部19#1aは、OSC送受信部91#1を介して、方路#1から光挿入分岐装置200へ入力される光信号に関する変更後の波長数情報および格納先情報をOSCによってネットワークから取得する(ステップS1101)。
変更後の波長数情報および格納先情報は、たとえばネットワークにおいて波長再配置などがあり、波長数や格納先が変更される場合にあらかじめネットワークから送信される変更情報である。変更後の波長数情報および格納先情報は、方路#1から光挿入分岐装置200へ入力される光信号の変更後の波長数や各波長の格納先を示す情報である。
図11に示すステップS1102〜S1105は、図10に示したステップS1002〜S1005と同様である。ステップS1105のつぎに、制御部19#1aは、切替完了信号をOSCによってネットワークへ送信し(ステップS1106)、一連の処理を終了する。図11に示した処理により、たとえばネットワークにおいて波長再配置などがある場合に、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iへ入力される各光信号の波長数の変更を示す変更情報を、各光信号の波長数の変更の前に取得する。
そして、制御部19#1aは、取得した変更情報に基づいて、増幅器14#11〜14#1iのうちの励起光のパワーが不足する増幅器をあらかじめ特定する。また、制御部19#1aは、特定した増幅器にあらかじめLDバンク19#1のLD19#11〜19#14のいずれかを接続し、接続したLDを駆動しておく。これにより、切り替えからの復旧時間を短くし、よりフレキシブルで消費電力を抑えた構成とすることができる。
図12は、図9に示した制御部による制御処理の例3を示すフローチャートである。制御部19#1aは、たとえば運用中に、LDバンク19#1による増幅器への励起光の供給が不要になる場合に、図12に示す制御処理を行う。図12に示すステップS1201,S1202は、図11に示したステップS1101,S1102と同様である。
ステップS1202のつぎに、制御部19#1aは、LDバンク19#1から励起光を供給している増幅器のうちのステップS1202によって算出された波長数が上限(たとえば23波長)を下回る増幅器を特定する(ステップS1203)。すなわち、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのうちの励起光の供給が不要になる増幅器を特定する。つぎに、制御部19#1aは、OSC送受信部91#1を介して、切替完了信号をOSCによってネットワークへ送信する(ステップS1204)。
つぎに、制御部19#1aは、波長再配置などによって増幅器14#11〜14#1iへ入力される各光信号の波長数が変更されるまで待機する(ステップS1205)。つぎに、制御部19#1aは、ステップS1203によって特定された増幅器へ供給する励起光のパワーを低下させていく(ステップS1206)。これに対して、ステップS1203によって特定された増幅器は、内部LDの励起光のパワーを増幅器の出力レベルが変わらないようにバランスをとりながら増加させていく。
ステップS1203によって特定された増幅器へ供給する励起光のパワーがステップS1206によってゼロになると、制御部19#1aは、光スイッチ19#1bを切り替えて、励起光のパワーがゼロになったLDを増幅器から切断し(ステップS1207)、一連の処理を終了する。このように、制御部19#1aは、LDバンク19#1による増幅器への励起光の供給が不要になる場合は、波長再配置が行われるまで待機してからLDおよび光スイッチ19#1bの制御を行ってもよい。
図13は、光挿入分岐装置の変形例2を示す図である。図13において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図13に示すように、光挿入分岐装置200の波長選択スイッチ13#1〜13#mは、それぞれ増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miへ振り分けて出力した各光信号の波長数を示す波長数情報をLDバンク19#1〜19#mへ出力する。たとえば、光挿入分岐装置200の波長選択スイッチ13#1は、増幅器14#11〜14#1iへ出力した各光信号の波長数を示す波長数情報をそれぞれLDバンク19#1へ出力する。
LDバンク19#1〜19#mの制御部19#1a〜19#maは、それぞれ波長選択スイッチ13#1〜13#mから出力された波長数情報に基づく制御を行う。たとえば、制御部19#1aは、波長選択スイッチ13#1から出力された波長数情報に基づいてLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。
図14は、図13に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。ここではLDバンク19#1の制御部19#1aによる制御処理について説明するが、LDバンク19#2〜19#mの制御部19#2a〜19#maによる各制御処理についても同様である。図13に示したLDバンク19#1の制御部19#1aは、たとえば図14に示す制御処理を行う。
まず、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1i(各増幅器)へ入力される各光信号の波長数を示す波長数情報を波長選択スイッチ13#1から取得する(ステップS1401)。つぎに、制御部19#1aは、ステップS1401によって取得された波長数情報に基づいて、増幅器14#11〜14#1iのうちの入力される光信号の波長数が上限(たとえば23波長)を超える増幅器を特定する(ステップS1402)。
図14に示すステップS1403〜S1405は、図10に示したステップS1004〜S1006と同様である。このように、制御部19#1aは、波長選択スイッチ13#1が複数の光経路に振り分ける各光信号の波長数を取得する。そして、制御部19#1aは、取得した各光信号の波長数に基づいて、増幅器14#11〜14#1iのうちの増幅能力が不足する増幅器を特定する。
図15は、光挿入分岐装置の変形例3を示す図である。図15において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図15に示すように、光挿入分岐装置200の増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miは、自身のAPCの状態を示す出力パワー情報または励起パワー情報をそれぞれLDバンク19#1〜19#mへ出力する。たとえば、増幅器14#11〜14#1iのそれぞれは、出力パワー情報または励起パワー情報をLDバンク19#1へ出力する。
出力パワー情報は、たとえば、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miが出力する光信号のパワーを示す情報である。増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miのAGC制御部338(図3参照)は、自身のAPCによって取得される出力パワーを示す情報(たとえば図3に示したPD337の出力)を出力パワー情報としてそれぞれLDバンク19#1〜19#mへ出力する。
励起パワー情報は、たとえば、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miの内部LD(たとえば図3に示したLD335)が生成する内部励起光のパワーを示す情報である。増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miのAGC制御部338(図3参照)は、各増幅器の内部LDへ入力している駆動電流の電流値を示す情報を励起パワー情報としてそれぞれLDバンク19#1〜19#mへ出力する。
LDバンク19#1〜19#mの制御部19#1a〜19#maは、それぞれ増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miから出力された出力パワー情報または励起パワー情報に基づく制御を行う。たとえば、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iから出力された出力パワー情報または励起パワー情報に基づいてLD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。具体的には、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのうちの出力パワー情報または励起パワー情報が閾値を超えた増幅器に対して励起光を供給するように、LD19#11〜19#1pおよび光スイッチ19#1bを制御する。
図16は、図15に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。ここではLDバンク19#1の制御部19#1aによる制御処理について説明するが、LDバンク19#2〜19#mの制御部19#2a〜19#maによる各制御処理についても同様である。図15に示したLDバンク19#1の制御部19#1aは、たとえば図16に示す制御処理を行う。
まず、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iの出力パワー情報または励起パワー情報を増幅器14#11〜14#1i(各増幅器)から取得する(ステップS1601)。つぎに、制御部19#1aは、ステップS1601によって取得された出力パワー情報または励起パワー情報が閾値を超える増幅器を特定する(ステップS1602)。図16に示すステップS1603〜S1605は、図14に示したステップS1403〜S1405と同様である。
このように、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iの励起パワー情報を取得し、取得した励起パワー情報に基づいて、増幅能力が不足する増幅器を特定する。または、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iが出力する光信号のパワーを示す出力パワー情報を取得し、取得した出力パワー情報に基づいて増幅能力が不足する増幅器を特定する。
図17は、光挿入分岐装置の変形例4を示す図である。図17において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図17に示すように、光挿入分岐装置200のk×j個のトランスポンダ18は、自身が受信した光信号のパワーを示す受信パワー情報をLDバンク19#1〜19#mのそれぞれへ出力する。LDバンク19#1〜19#mの制御部19#1a〜19#maのそれぞれは、k×j個のトランスポンダ18から出力された受信パワー情報に基づく制御を行う。
図18は、図17に示した制御部による制御処理の一例を示すフローチャートである。ここではLDバンク19#1の制御部19#1aによる制御処理について説明するが、LDバンク19#2〜19#mの制御部19#2a〜19#maによる各制御処理についても同様である。図17に示したLDバンク19#1の制御部19#1aは、たとえば光挿入分岐装置200の運用中に図18に示す制御処理を行う。
まず、制御部19#1aは、k×j個のトランスポンダ18の受信パワー情報を各トランスポンダから取得する(ステップS1801)。つぎに、制御部19#1aは、k×j個のトランスポンダ18のうちの、ステップS1801によって取得された受信パワー情報が閾値を下回るトランスポンダを特定する(ステップS1802)。
つぎに、制御部19#1aは、ステップS1802によって特定されたトランスポンダに対応する増幅器を特定する(ステップS1803)。トランスポンダに対応する増幅器は、トランスポンダへ出力される光信号を増幅する増幅器である。たとえば、トランスポンダ18のそれぞれはグループG1〜Gmのいずれかに属しており、グループG1〜Gmはそれぞれ増幅器14#11〜14#1iに対応している。したがって、制御部19#1aは、特定されたトランスポンダが属するグループに対応する増幅器を特定する。
図18に示すステップS1804〜S1806は、図14に示したステップS1403〜S1405と同様である。このように、制御部19#1aは、k×j個のトランスポンダ18(複数の受信部)のうちの光信号の受信パワーが閾値を下回る受信部を特定する。そして、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのうちの、特定した受信部に対応する増幅器を特定する。
図15,図16において、増幅器14#11〜14#1iの励起パワー情報や出力パワー情報に基づいて増幅能力が不足する増幅器をLDバンク19#1〜19#mが特定する例について説明したが、増幅能力が不足するか否かを各増幅器が判断してもよい。増幅器14#11〜14#1iは、自身の増幅能力が不足すると判断した場合に、それぞれLDバンク19#1〜19#mに対して励起光のリクエスト信号を送信する。LDバンク19#1〜19#mは、リクエスト信号を送信した増幅器に対して励起光を供給する。
図19は、増幅器による制御処理の一例を示すフローチャートである。ここでは増幅器14#11による制御処理について説明するが、増幅器14#12〜14#1iの制御処理についても同様である。増幅器14#11のAGC制御部338(図3参照)は、たとえば図19に示す制御処理を行う。まず、AGC制御部338は、内部LD(たとえば図3に示したLD335)の出力パワーが最大パワーか否かを判断し(ステップS1901)、出力パワーが最大パワーになるまで待つ(ステップS1901:Noのループ)。
出力パワーが最大パワーになると(ステップS1901:Yes)、AGC制御部338は、LDバンク19#1へリクエスト信号を送信する(ステップS1902)。これにより、LDバンク19#1から増幅器14#11へ励起光が供給され、増幅器14#11が光信号を十分に増幅することができる。
さらに、AGC制御部338は、ステップS1902の後に、内部LDの励起光とLDバンク19#1からの励起光との各励起光のパワー比率を所定の比率に調節する処理を行ってもよい(ステップS1903)。所定の比率については、たとえば、増幅器14#11によって出力される光信号の各波長の成分が平坦になる比率をあらかじめ実験によって決定し、AGC制御部338に設定しておく。これにより、増幅器14#11から出力される光信号の各波長の成分を平坦にし、信号品質を向上させることができる。この場合は、AGC制御部338は、内部LDの励起光とLDバンク19#1からの励起光との各励起光の各パワーを、各パワーの比率を所定の比率に維持しつつ制御することによってAPCを行う。
または、AGC制御部338は、ステップS1902の後に、内部LDの励起光のパワーを固定(たとえば最大パワーに固定)しつつ、LDバンク19#1からの励起光のパワーを制御することによってAPCを行ってもよい。
ここでは、増幅器14#11の内部LDの出力パワーが最大パワーになった場合にLDバンク19#1へリクエスト信号を送信する例について説明したが、このような処理に限らない。たとえば、AGC制御部338は、PD337から出力される電気信号(上述した出力パワー情報)またはLD335へ出力する駆動電流の電流値(上述した励起パワー情報)が閾値を超えた場合にLDバンク19#1へリクエスト信号を送信してもよい。
図20は、図19に対応するLDバンクの制御処理の一例を示すフローチャートである。ここではLDバンク19#1による制御処理について説明するが、LDバンク19#2〜19#mの制御処理についても同様である。LDバンク19#2の制御部19#1aは、たとえば図20に示す制御処理を行う。
まず、制御部19#1aは、増幅器14#11〜14#1iのいずれかからのリクエスト信号を受信したか否かを判断し(ステップS2001)、リクエスト信号を受信するまで待つ(ステップS2001:Noのループ)。リクエスト信号を受信すると(ステップS2001:Yes)、制御部19#1aは、LD19#11〜19#1pのうちの停止中の(駆動していない)LDがあるか否かを判断する(ステップS2002)。
ステップS2002において、LD19#11〜19#1pのうちの停止中のLDがある場合(ステップS2002:Yes)は、制御部19#1aは、光スイッチ19#1bを切り替えて、停止中のLDをリクエスト信号の送信元の増幅器へ接続する(ステップS2003)。図20に示すステップS2004,S2005は、図14に示したステップS1405,S1406と同様である。
ステップS2002において、LD19#11〜19#1pのうちの停止中のLDがない場合(ステップS2002:No)は、制御部19#1aは、メッセージをユーザへ出力し(ステップS2006)、一連の処理を終了する。ステップS2004によって出力されるメッセージは、たとえば光信号を十分に増幅できない旨のメッセージや、LDバンク19#2〜19#mにLDを増設すべき旨のメッセージなどである。
図21は、光挿入分岐装置の実施例2を示す図である。図21において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図21に示すように、光挿入分岐装置200は、図2に示したLDバンク19#1〜19#mに代えてLDバンク19を備えていてもよい。LDバンク19は、図2に示したLDバンク19#1〜19#mの機能をまとめた構成であり、方路#1〜#mのすべてに対応して設けられている。
LDバンク19は、制御部19aと、LD19#1〜19#pと、光スイッチ19bと、を備えている。制御部19aは、LD19#1〜19#pに駆動電流を出力することでLD19#1〜19#pを駆動する。また、制御部19aは、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miから出力される制御信号に基づいて駆動電流を変化させることで、LD19#1〜19#pから出力される励起光のパワーを制御する。
また、制御部19aは、光スイッチ19bを制御して、LD19#1〜19#pから出力される各励起光の供給先を切り替える。制御部19aによるLD19#1〜19#pおよび光スイッチ19bの制御は、たとえば制御部19aに対するユーザの操作に従って行われる。または、制御部19aは、LD19#1〜19#pおよび光スイッチ19#1bを自動的に制御してもよい。
p個のLD19#1〜19#pのそれぞれは、制御部19aから出力された駆動電流に応じた励起光を生成して光スイッチ19bへ出力する。pは、たとえば増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miの数(m×m)より少ない数である。光スイッチ19b(p×mi SW)は、LD19#1〜19#pから出力される各励起光を増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miのいずれかへ供給する光クロスコネクトである。
これにより、増幅器14#11〜14#1i,…,14#m1〜14#miのうちの励起光パワーが不足する増幅器に対してLDバンク19からの励起光を供給することができる。また、図21に示した光挿入分岐装置200に対して、図3〜図20に示した光挿入分岐装置200の具体例や変形例などを適用することができる。
図22は、光挿入分岐装置の実施例3を示す図である。図22に示す光挿入分岐装置200は図1に示した光切替装置100の実施例である。ただし、図22においては光挿入分岐装置200における光信号の挿入を行う構成について図示している。図22において、点線矢印は制御信号を示している。光挿入分岐装置200は、m方路(たとえば8degree)へ光信号(波長多重光)を出力するとする。また、光挿入分岐装置200が各方路へ出力する各光信号には、最大でN波長(たとえば96波長)の光信号が波長多重されるとする。
光挿入分岐装置200は、CDC機能を持つ挿入部を備える。具体的には、光挿入分岐装置200は、k×j個のトランスポンダ21と、k×j個の可変フィルタ22と、k個のクロスコネクトスイッチ23と、m×i個のカプラ24と、m×i個の増幅器25#11〜25#miと、m個の波長選択スイッチ26#1〜26#mと、m個のカプラ27#1〜27#mと、m個の増幅器28#1〜28#mと、m個のLDバンク29#1〜29#mと、を備えている。
増幅器25#11〜25#miは、図1に示した複数の増幅器111に対応する。可変フィルタ22、クロスコネクトスイッチ23、カプラ24、波長選択スイッチ26#1〜26#mおよびカプラ27#1〜27#mは、図1に示した切替部110(挿入部)に対応する。LDバンク29#1〜29#mは、図1に示した光源112および光スイッチ113に対応する。
k×j個のトランスポンダ21(TRPN:送信部)は、光信号をk×j個の可変フィルタ22へ出力する。k×j個の可変フィルタ22(TF)は、それぞれk×j個のトランスポンダ21から出力された光信号の特定波長を抽出する。k×j個の可変フィルタ22が抽出する特定波長は設定により変更することができる。k×j個の可変フィルタ22は、抽出した光信号をそれぞれk個のクロスコネクトスイッチ23へ出力する。
k個のクロスコネクトスイッチ23(OXC)は、それぞれk×j個の可変フィルタ22から出力された光信号の経路を切り替えるj×jのクロスコネクトスイッチである。k個のクロスコネクトスイッチ23は、経路を切り替えた光信号をそれぞれm×i個のカプラ24へ出力する。
m×i個のカプラ24(CPL)のそれぞれは、k個のクロスコネクトスイッチ23から出力されたn個の光信号を合成するn×1のカプラである。m×i個のカプラ24は、合成した光信号をそれぞれ増幅器25#11〜25#1i,…,25#m1〜25#miへ出力する。
m×i個の増幅器25#11〜25#1i,…,25#m1〜25#miは、それぞれm×i個のカプラ24から出力された光信号を増幅する。増幅器25#11〜25#1i,…,25#m1〜25#miは、増幅した光信号をそれぞれ波長選択スイッチ26#1〜26#mへ出力する。
m個の波長選択スイッチ26#1〜26#m(WSS)は、それぞれ増幅器25#11〜25#1i,…,25#m1〜25#miから出力されたm個の光信号に含まれる特定波長の光信号を選択して合波するi×1の波長選択スイッチである。波長選択スイッチ26#1〜26#mは、合波した光信号をそれぞれカプラ27#1〜27#mへ出力する。
m個のカプラ27#1〜27#m(CPL)は、それぞれ波長選択スイッチ26#1〜26#mから出力された光信号と、他の方路からの各光信号と、を合成するm×1カプラである。カプラ27#1〜27#mは、合成した光信号をそれぞれ増幅器28#1〜28#mへ出力する(アド)。m個の増幅器28#1〜28#mは、それぞれカプラ27#1〜27#mから出力された光信号を増幅する。増幅器28#1〜28#mは、増幅した光信号をそれぞれ方路#1〜#mへ出力する。
m個のLDバンク29#1〜29#mは、それぞれ方路#1〜#mに対応して設けられている。LDバンク29#1〜29#mは、それぞれ制御部29#1a〜29#maと、LD29#11〜29#1p,…,29#m1〜29#mpと、光スイッチ29#1b〜29#mbと、を備えている。LDバンク29#1〜29#mは、図2に示したLDバンク19#1〜19#mと同様の構成である。
これにより、増幅器25#11〜25#1iのうちの励起光パワーが不足する増幅器に対してLDバンク29#1からの励起光を供給することができる。ここではLDバンク29#1について説明したが、LDバンク29#2〜29#mも同様に、それぞれ増幅器25#21〜25#2i,…,25#m1〜25#miのうちの励起光パワーが不足する増幅器に対して励起光を供給することができる。
なお、図22に示した方路数、波長多重光に含まれる波長数、各LDバンクを適用する範囲、各LDの個数、各スイッチのポート数、各増幅器の位置などは一例を表すものである。したがって、図22に示した構成を種々変更することが可能である。たとえば、LDバンク29#1〜29#mからの励起光の供給を受ける各増幅器は、増幅器25#11〜25#1i,…,25#m1〜25#miに限らず、光信号を分岐する切替部の各経路に設けられた増幅器に適用することができる。
また、LDバンク29#1〜29#mの個数(図22の例ではm)や光スイッチ29#1b〜29#mbのポート数は、励起光の供給先の増幅器の数や、励起光の供給先の各増幅器にあらかじめもたせておく増幅能力などによって最適な値が決められる。
また、図22に示した光挿入分岐装置200に対して、図3〜図20に示した光挿入分岐装置200の具体例や変形例などを適用することができる。また、図22に示した光挿入分岐装置200において、図21に示した光挿入分岐装置200のように、LDバンク29#1〜29#mの機能をまとめたLDバンクであって、方路#1〜#mのすべてに対応してLDバンクを設けてもよい。
以上説明したように、光切替装置および通信システムによれば、外部から供給される励起光を用いて光信号を増幅可能な複数の増幅器と、励起光を生成する光源と、が光スイッチで接続される。これにより、挿入または分岐の状況により増幅能力が不足する増幅器へ励起光を供給することができる。このため、光信号の増幅を効率よく行うことができる。
たとえば、OADMなどにおいてCDC構成を実現する場合は多くの増幅器が設けられることになるが、増幅能力が不足する増幅器へ励起光を供給する構成によりコストを下げることができる。また、LDの数を減らすことが可能であるため、装置のサイズや消費電力の低減を図ることができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)複数の光信号が波長多重される波長多重光に対する前記光信号の挿入および分岐の少なくともいずれかを行う切替部と、
前記切替部に含まれる光経路に設けられ、供給される励起光を用いて前記光信号を増幅可能な複数の増幅器と、
前記励起光を生成する光源と、
前記光源によって生成された励起光を前記増幅器のいずれかへ供給する光スイッチと、
を備えることを特徴とする光切替装置。
(付記2)前記切替部は、前記波長多重光を波長に応じて複数の光経路に振り分ける波長選択スイッチを含み、
前記複数の増幅器は、それぞれ前記複数の光経路に設けられていることを特徴とする付記1に記載の光切替装置。
(付記3)複数の前記光源を備え、
前記光スイッチは、前記複数の光源によって生成された各励起光をそれぞれ前記増幅器のいずれかへ供給することを特徴とする付記1または2に記載の光切替装置。
(付記4)前記光スイッチは、前記光源と前記複数の増幅器とを接続する光クロスコネクトであることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記5)前記複数の光源は、前記増幅器より数が少ないことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記6)前記複数の増幅器のうちの増幅能力が不足する増幅器を特定し、特定した前記増幅器へ前記励起光を供給するように前記光源および前記光スイッチを制御する制御部を備えることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記7)前記制御部は、前記複数の増幅器へ入力される各光信号の波長数を取得し、取得した前記各光信号の波長数に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする付記6に記載の光切替装置。
(付記8)前記制御部は、前記複数の増幅器へ入力される前記各光信号の波長数の変更を示す変更情報を取得し、取得した前記変更情報に基づいて前記変更の前に前記光源および前記光スイッチを制御することを特徴とする付記6または7に記載の光切替装置。
(付記9)前記切替部は、前記光信号を波長に応じて複数の光経路に振り分ける波長選択スイッチを含み、
前記制御部は、前記波長選択スイッチが前記複数の光経路に振り分ける各光信号の波長数を取得し、取得した前記各光信号の波長数に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする付記6に記載の光切替装置。
(付記10)前記複数の増幅器のそれぞれは、自身の光源によって生成した内部励起光を用いて前記光信号を増幅し、
前記制御部は、前記複数の増幅器の前記内部励起光のパワーを示す励起パワー情報を取得し、取得した前記励起パワー情報に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする付記6に記載の光切替装置。
(付記11)前記制御部は、前記複数の増幅器が出力する光信号のパワーを示す出力パワー情報を取得し、取得した前記出力パワー情報に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする付記6に記載の光切替装置。
(付記12)前記切替部によって分岐された各光信号を受信する複数の受信部を備え、
前記制御部は、前記複数の受信部のうちの前記光信号の受信パワーが閾値を下回る受信部を特定し、前記複数の増幅器のうちの特定した前記受信部に対応する増幅器を特定することを特徴とする付記6に記載の光切替装置。
(付記13)前記複数の増幅器のそれぞれは、自身の増幅能力が不足する場合にリクエスト信号を送信し、
前記リクエスト信号を送信した前記増幅器へ前記励起光を供給するように前記光源および前記光スイッチを制御する制御部を備えることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記14)前記複数の増幅器のそれぞれは、自身の光源によって生成した内部励起光を用いて前記光信号を増幅するとともに、前記光スイッチから前記励起光を供給されている場合に、前記光スイッチからの前記励起光と前記内部励起光とのパワーの比率を所定の比率に調節することを特徴とする付記1〜13のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記15)前記切替部は、複数の光経路から出力された複数の前記光信号を波長によって選択して合波する波長選択スイッチを含み、
前記複数の増幅器は、それぞれ前記複数の光経路に設けられていることを特徴とする付記1〜14のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記16)前記複数の増幅器のそれぞれは、
前記供給される励起光が入力される入力ポートと、
前記入力ポートから入力された励起光および前記光信号を通過させる増幅媒体と、
を備えることを特徴とする付記1〜15のいずれか一つに記載の光切替装置。
(付記17)付記1〜16のいずれか一つに記載の光切替装置を複数接続して前記波長多重光を伝送することを特徴とする通信システム。
111,300,11#1〜11#m,14#11〜14#mi,25#11〜25#mi,28#1〜28#m 増幅器
12#1〜12#m,15 スプリッタ
13#1〜13#m,26#1〜26#m 波長選択スイッチ
16,23 クロスコネクトスイッチ
17,22 可変フィルタ
18,21 トランスポンダ
113 光スイッチ
24,27#1〜27#m カプラ
310,330 増幅部
311,314,331,334 分岐部
312,332,342 合成部
313,333 増幅媒体
320 可変減衰器
341 入力ポート
800 通信システム
811,812,813,814,815 R−OADMノード
G1〜Gm グループ

Claims (10)

  1. 複数の光信号が波長多重される波長多重光に対する前記光信号の挿入および分岐の少なくともいずれかを行う切替部と、
    前記切替部に含まれる光経路に設けられ、供給される励起光を用いて前記光信号を増幅可能な複数の増幅器と、
    前記励起光を生成する光源と、
    前記光源によって生成された励起光を前記増幅器のいずれかへ供給する光スイッチと、
    を備えることを特徴とする光切替装置。
  2. 前記切替部は、前記波長多重光を波長に応じて複数の光経路に振り分ける波長選択スイッチを含み、
    前記複数の増幅器は、それぞれ前記複数の光経路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光切替装置。
  3. 複数の前記光源を備え、
    前記光スイッチは、前記複数の光源によって生成された各励起光をそれぞれ前記増幅器のいずれかへ供給することを特徴とする請求項1または2に記載の光切替装置。
  4. 前記光スイッチは、前記光源と前記複数の増幅器とを接続する光クロスコネクトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光切替装置。
  5. 前記複数の増幅器のうちの増幅能力が不足する増幅器を特定し、特定した前記増幅器へ前記励起光を供給するように前記光源および前記光スイッチを制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の光切替装置。
  6. 前記制御部は、前記複数の増幅器へ入力される各光信号の波長数を取得し、取得した前記各光信号の波長数に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする請求項5に記載の光切替装置。
  7. 前記切替部は、前記光信号を波長に応じて複数の光経路に振り分ける波長選択スイッチを含み、
    前記制御部は、前記波長選択スイッチが前記複数の光経路に振り分ける各光信号の波長数を取得し、取得した前記各光信号の波長数に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする請求項5に記載の光切替装置。
  8. 前記複数の増幅器のそれぞれは、自身の光源によって生成した内部励起光を用いて前記光信号を増幅し、
    前記制御部は、前記複数の増幅器の前記内部励起光のパワーを示す励起パワー情報を取得し、取得した前記励起パワー情報に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする請求項5に記載の光切替装置。
  9. 前記制御部は、前記複数の増幅器が出力する光信号のパワーを示す出力パワー情報を取得し、取得した前記出力パワー情報に基づいて前記増幅能力が不足する増幅器を特定することを特徴とする請求項5に記載の光切替装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つに記載の光切替装置を複数接続して前記波長多重光を伝送することを特徴とする通信システム。
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