JP2012104717A - 太陽電池モジュール用枠体および枠付き太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用枠体および枠付き太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】枠付き太陽電池モジュールの短絡電流を増加させて発電効率を高めることができる太陽電池モジュール用枠体を提供すること。
【解決手段】絶縁性支持基板1上に1つ以上の太陽電池素子Sを支持した構造を有する太陽電池モジュールM1の外周部に取り付けられる枠体であって、太陽電池モジュールM1の受光面側に配置されて太陽電池素子Sを包囲する受光面枠部と、太陽電池モジュールM1の受光面側と反対の裏面側に配置される裏面枠部と、受光面枠部と裏面枠部とで太陽電池モジュールM1の外周部を挟持できるようにこれらを連結する連結枠部とを備え、受光面枠部は、外光を通過させて太陽電池素子Sへ取り込むための光取込み窓f111aを有していることを特徴とする太陽電池モジュール用枠体。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池モジュール用枠体および枠付き太陽電池モジュールに関する。
一般に、絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールの外周部には、補強のためおよび屋根やビルの屋上等の設置場所への固定のために、枠体が取り付けられる(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2005−72281号公報 特開2005−222995号公報
一般に、枠付き太陽電池モジュールは、枠体の開口領域が発電可能領域となるため、開口端縁ぎりぎりまで太陽電池素子を敷き詰めることにより、設置面積当たりの発電効率を最大化できると考えられている。
そのため、従来技術1(特許文献1)の枠付き太陽電池モジュールの場合、外周部の太陽電池素子の一部が枠体にて覆われており、太陽電池素子の枠体にて覆われた部分は発電に寄与しないため、太陽電池モジュールの発電効率が低下する。
一方、従来技術2(特許文献2)の枠付き太陽電池モジュールの場合、枠体の開口端縁ぎりぎりまで太陽電池素子が敷き詰められたものであり、枠体にて覆われた太陽電池素子部分はないため、従来技術1のような太陽電池モジュールの発電効率の低下はないと考えられていた。
しかしながら、本発明者らは、従来技術2の枠付き太陽電池モジュールに光を照射したときの発電特性と、この枠付き太陽電池モジュールから枠体を取り外した太陽電池モジュールのみに光を照射したときの発電特性を調べたところ、太陽電池モジュールのみの方が短絡電流値が大きくなるという知見を得た。
そこで、本発明者らは、太陽電池モジュールの太陽電池素子が存在しない外周部に入射する光も発電に寄与するのではないかと考えて鋭意研究を重ねた結果、枠付き太陽電池モジュールの短絡電流を増加させて発電効率を高めることができる太陽電池モジュール用枠体を発明するに至った。
かくして、本発明によれば、絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールの外周部に取り付けられる枠体であって、太陽電池モジュールの受光面側に配置されて前記太陽電池素子を包囲する受光面枠部と、太陽電池モジュールの受光面側と反対の裏面側に配置される裏面枠部と、前記受光面枠部と前記裏面枠部とで太陽電池モジュールの外周部を挟持できるようにこれらを連結する連結枠部とを備え、前記受光面枠部は、外光を通過させて前記太陽電池素子へ取り込むための光取込み窓を有している太陽電池モジュール用枠体が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールと、該太陽電池モジュールの外周部に取り付けられた前記太陽電池モジュール用枠体とを備えた枠付き太陽電池モジュールが提供される。
本発明の太陽電池モジュール用枠体は、受光面枠部に開口状または切欠き状の光取り込み部を有している。
そのため、この枠体を備えた枠付き太陽電池モジュールの受光時において、光は光取込み部を通過して太陽電池モジュールの外周部または外周部よりも外側に入射する。
この際、開口状の光取込み部を通過した光の一部は受光面枠部の裏面側に回り込む(回折する)。
この枠付き太陽電池モジュールにおいて、枠体の開口端縁(受光面枠部の開口端縁)ぎりぎりまで太陽電池素子が敷き詰められた場合、受光面枠部の裏面側に回り込んだ回折光の一部が、太陽電池モジュールの外周側の太陽電池素子の側面およびその近傍に取り込まれる。
光取込み部が、受光面枠部の開口端縁を切り欠いた切欠き状の場合、太陽電池モジュールの受光面に対して非垂直方向から入射する光は光取込み部を通過して太陽電池素子の側面およびその近傍に取り込まれる。
この結果、本発明の枠付き太陽電池モジュールの外周側の太陽電池素子は、光取込み部を有さない枠付き太陽電池モジュールの外周側の太陽電池素子よりも、短絡電流および光電変換効率が増加し、それによって全体的な発電効率が増加する。
なお、本発明の枠付き太陽電池モジュールは、外側の太陽電池素子の一部が枠体にて覆われた場合も含むが、太陽電池素子の覆われた部分(影部分)の面積が広過ぎると、影部分には直進光が入射しないため光電変換効率が低下してしまい、光取込み部を通過した回折光が影部分に取り込まれたとしても低下分を補うことは難しい。
したがって、本発明の枠付き太陽電池モジュールは、枠体の開口端縁ぎりぎりまで太陽電池素子が敷き詰められた場合が好適である。
図1は本発明の枠付き太陽電池モジュールの実施形態1を示す斜視図である。 図2は図1の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。 図3は実施形態2の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。 図4は実施形態3の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。 図5は実施形態4の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。 図6(A)は実施形態5の枠付き太陽電池モジュールを示す斜視図であり、図6(B)は図6(A)の枠付き太陽電池モジュールの変形例を示す斜視図である。 図7は図6(B)の光誘導部材と発光体を有する枠付き太陽電池モジュールを複数個マトリックス状に配置した状態を示す平面図である。 図8(A)は太陽電池モジュール用枠体(実施形態6)を示す平面図であり、図8(B)は図8(A)の太陽電池モジュール用枠体の変形例を示す平面図である。 図9(A)は太陽電池モジュール用枠体(実施形態7)を示す平面図であり、図9(B)は図9(A)の太陽電池モジュール用枠体の変形例を示す平面図である。
本発明の太陽電池モジュール用枠体は、絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールの外周部に取り付けられる枠体であって、太陽電池モジュールの受光面側に配置されて前記太陽電池素子を包囲する受光面枠部と、太陽電池モジュールの受光面側と反対の裏面側に配置される裏面枠部と、前記受光面枠部と前記裏面枠部とで太陽電池モジュールの外周部を挟持できるようにこれらを連結する連結枠部とを備え、前記受光面枠部は、外光を通過させて前記太陽電池素子へ取り込むための光取込み窓を有している。
つまり、光取込み部は、枠付き太陽電池モジュールの枠体に入射した光を通過させ、その通過光を太陽電池モジュールの外周側に配置された太陽電池素子の発電に有効利用するために、受光面枠部に形成されている。
ここで、「太陽電池素子」としては、特に限定されるものではなく、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、薄膜シリコン、化合物半導体等を用いた一般的な無機系太陽電池素子の他に、色素増感太陽電池素子、量子ドット太陽電池素子等の有機湿式太陽電池素子、有機薄膜太陽電池素子等の各種太陽電池素子が含まれる。
以下、「太陽電池モジュール用枠体」を単に「枠体」という場合がある。
光取込み部の形状、大きさ、個数等は、特に限定されるものではない。
光取込み部は、例えば、四角形、三角形、円形、楕円形、半円形等の各種形状であって、受光面枠部を部分的に打ち抜いた開口状の窓、または受光面枠部の開口端縁を部分的に切り欠いた切欠き状の窓である。
光取込み部は、受光面枠部の各辺に沿った長い窓であってもよいが、枠体の強度を維持し易い観点から、受光面枠部の各辺に沿って複数個並んだ小さな窓の群であってもよい。
この枠体の材料は、特に限定されるものではないが、強度および加工容易性の観点から金属であることが好ましく、さらに、軽量である点ではアルミニウム、錆び難い点ではステンレス鋼が好ましい。アルミニウムは、風雨により腐食する可能性があるため、腐食の可能性がある金属材料を用いる場合は、金属表面に腐食防止のコーティングを施すことが好ましい。
一般的な四角形の太陽電池モジュールに取り付けられる枠体の場合、太陽電池モジュールの各辺に取り付けられる4本の枠部材を、所定の幅および長さの金属板を角張ったU字形に折り曲げて作製すればよい。この際、光取込み部となる開口または切欠きを金属板の一方の長辺に沿って予め形成しておく。
さらに、この枠体には、受光面枠部と連結枠部と裏面枠部とで囲まれた内側空間における光取込み部の近傍位置に、光取込み部から入射した光を太陽電池素子の方へ導く光誘導部材が設けられていてもよい。
このようにすれば、開口状の光取込み部を通過した光の一部は回折光として太陽電池素子へ取り込まれると共に、他の光は光誘導部材にて太陽電池素子へ取り込まれるように誘導されるため、光の利用効率が向上し、外側の太陽電池素子の光電変換効率をさらに増加させることができる。
光誘導部材としては、光取込み部から入射した光を太陽電池素子の方へ反射可能な反射部材を用いることができる。
反射部材としては、反射ミラー、ハーフミラー、調光ミラー(可変反射ミラー)またはプリズム等を用いることができる。
反射ミラーは、反射率が概ね100%のミラーであり、例えば、太陽電池モジュールの受光面に対する設置角度を45度とすると、太陽電池モジュールに対して垂直に入射する光の進行方向は90度曲げられることになり、太陽電池モジュールに対して平行な光を入射させることができる。この結果、太陽電池モジュールの側面への光の入射による短絡電流の増加が可能となる。
ハーフミラーは、光の反射率が50%で、かつ光の透過率が50%であるミラーであり、設置角度を45度とすると、反射ミラーとは異なり、太陽電池モジュールに対して平行に反射する光は50%であり、ハーフミラーを透過する光は50%である。
ハーフミラーを用いる場合、後述の発光体と併用することにより、発光体が放つ光の50%がハーフミラーを通過して光取込み部から外部へ放出されるため、枠付き太陽電池モジュールに発光表示機能を付加することが可能となる。
調光ミラーは、印加電圧を調整することによって光の反射率(または透過率)を調整することができるミラーである。この場合も、後述の発光体との併用が可能である。
例えば、外光の入射量が多い昼間には調光ミラーの反射率を高く調整して太陽電池モジュールによる発電を効率的に行い、外光の入射量がほとんどない夜間には調光ミラーの反射率を低く調整して枠付き太陽電池モジュールを夜間の発光表示装置として用いるというように、環境に応じた効果的な用途の切り替えが可能となる。
また、発電と発光表示の両方を同時に行ってもよく、この場合は、調光ミラーの反射率を、例えば10〜80%程度(好ましくは30〜80%)に調整する。
そのため、発電と発光表示の両方を同時に行うことができるよう、調光ミラーは少なくとも10〜80%の範囲で反射率の調整が可能であるものを用いることが好ましい。
なお、調光ミラーの反射率が30%を下回ると反射光が発電に寄与し難くなり、反射率が80%を上回ると発光体を目視で確認し難くなる。
調光ミラーは、具体的には、反射型可変NDフィルターや、公知のマグネシウム・ニッケル系合金薄膜を用いることができる。それぞれ、印加電圧を調整することで、光の反射率を調整することができるミラーである。
プリズムは、例えば、紫外線から赤外線(波長300nm程度〜4000nm程度)の光を含んだ太陽光(主として可視光)を分光することができる。プリズムの代わりに回折格子を用いてもよい。
光誘導部材としてプリズムまたは回折格子を用いれば、太陽光が届く時間帯に応じて、最も感度の高い波長を効率よく太陽電池素子に取り込むことができる。あるいは、特定波長の光源の近傍に枠付き太陽電池モジュールを設置することで、この光源の特定波長の光を効率よく太陽電池素子に取り込むことができる。
なお、各種の光誘導部材の太陽電池モジュールに対する設置角度は、設置場所や光源の位置等の環境を考慮して最も効率よく発電できる角度に設定されればよい。
この枠体には、受光面枠部と連結枠部と裏面枠部とで囲まれた内側空間における光取込み部の近傍位置に、前記発光体が設けられていてもよい。
発光体としては、発光物質または所定電圧を印加することにより発光する発光素子を用いることができる。
ここで、「発光物質」とは、光を吸収し、かつ吸収した光の量に応じた時間の間、光を放出し続けることができる物質を意味し、一般的な蛍光物質、蓄光物質、夜光物質等が挙げられる。この場合、これらの発光物質の1種類以上を含む発光塗料を被塗布物に塗布してなる発光体を枠体の前記位置に設置する。
発光素子としては、電球やLED(発光ダイオード)が挙げられ、枠体の前記位置に固定される。
この場合、例えば、枠付き太陽電池モジュールの設置箇所の近傍に蓄電池を設置し、太陽電池モジュールにて発電した電力を蓄電池に蓄電することができると共に、蓄電池から発光素子に電力を供給して発光させることができる。
前記のように、発光体と光誘導部材を併用する場合、枠付き太陽電池モジュールの受光面を上にした状態において、光誘導部材が光取込み部の直下近傍に配置され、発光体が光誘導部材の直下近傍に配置される。
また、光誘導部材を省略してもよいが、光取込み部と発光体との間に、光取込み部を通過した光が太陽電池素子側へ回り込めるだけの光学的な隙間(光遮蔽物がない領域)が確保される。なお、この隙間には、太陽電池モジュールの外周部と枠体との間に充填される透明な絶縁部材が存在していてもよい。
以下、図面を参照しながら本発明の枠付き太陽電池モジュールの実施形態について詳説する。
(実施形態1)
図1は本発明の枠付き太陽電池モジュールの実施形態1を示す斜視図であり、図2は図1の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。
この枠付き太陽電池モジュールMF1は、四角形の太陽電池モジュールM1と、この太陽電池モジュールM1の外周部に取り付けられたアルミニウム製の太陽電池モジュール用枠体F1とを備える。
〈太陽電池モジュール〉
太陽電池モジュールM1は、受光面側に配置される透明絶縁性支持基板1(以下、「支持基板1」という)と、支持基板1上にマトリックス状に配置された複数の太陽電池素子Sと、各太陽電池素子Sの裏面側に積層された裏面材3と、支持基板1と各太陽電池素子Sとの間および裏面材3と各太陽電池素子Sとの間に介装された透明充填材2とを備える。
支持基板1は、透明なガラス基板またはプラスチック基板からなる。
太陽電池素子Sは、例えば、多結晶シリコン、薄膜シリコン、化合物半導体等を用いた無機系太陽電池素子、色素増感太陽電池素子があげられる。特に、本発明においては、光取り込み部から内部に取り込まれた光の散乱が大きい色素増感太陽電池を用いることが好ましい。以下では、色素増感太陽電池素子を用いた事例を用いて説明する。
各太陽電池素子Sは、受光面を支持基板1側に向けて並べられており、一つの太陽電池素子Sの受光面電極と隣接する他の太陽電池素子Sの裏面電極とが図示しない配線で電気的に接続されている。
例えば、太陽電池素子Sの各列が電気的に直列接続され、隣接する列同士は並列接続されるか、あるいは全ての太陽電池素子Sが直列接続される。
また、図示していないが、太陽電池モジュールM1の裏面には、各太陽電池素子Sにより発電された電力を取り出すための端子ボックスが取り付けられ、この端子ボックスから延びるケーブルを介して電力が電気機器に供給されるようになっている。
透明充填材2は、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)といった絶縁性樹脂フィルムからなり、複数並んだ太陽電池素子Sを全体的に被覆することにより、金属製枠体F1との電気的接触による漏電を防止している。
裏面材3は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、あるいはPETフィルムに金属薄膜(例えば、アルミニウム薄膜)が蒸着された積層フィルムからなり、太陽電池素子Sを主に湿気から保護するために用いられる。
なお、前記配線と電気的に接続する図示しないリード線が、予め透明充填材2と裏面材3に形成された小孔から外部へ引き出されている。
〈枠体〉
四角形の枠体F1は、太陽電池モジュールM1の受光面側に配置されて太陽電池素子Sを包囲する受光面枠部と、受光面と反対の裏面側に配置される裏面枠部と、受光面枠部と裏面枠部とで太陽電池モジュールM1の外周部を挟持できるようにこれらを連結する連結枠部とを備え、受光面枠部は、外光を通過させて太陽電池素子Sへ取り込むための開口状の光取込み部f111aを有している。
枠体F1は、太陽電池モジュールM1に組み付けられるために、分解可能な複数の部材から構成される。
実施形態1の場合、枠体F1は、太陽電池モジュールM1の外周部の各辺に1本ずつ取り付けられる4本の枠部材f11からなる。
各枠部材f11は、例えば、帯形のアルミニウム板の長手方向に延びる一方の端縁に沿って細長い長方形の開口を2カ所打ち抜いて光取込み部f111aを形成し、得られたアルミニウム板を角張ったU字形に折り曲げることにより形成される。
このように角張ったU字形に形成された枠部材f11は、光取込み部f111aを有する受光面側の押え片f111と、受光面側の押え片f111と平行に対抗する裏面側の押え片f113と、両方の押え片f111、f113との間の連結片f112とを有する。
なお、枠部材f11の長手方向の両端には、太陽電池モジュールM1に組み付けたときの隣接する他の各枠部材f11とボルト・ナット結合するためのボルト挿入孔付き連結片が設けられている。
実施形態1の場合、押え片f111の幅Wは30〜50mm程度であり、光取込み部f111aの幅W1は10〜30mm程度であり、押え片f111の端面から光取込み部f111aまでの距離Lは5〜10mm程度である。例えば、Wが30mmの場合、W1は、10〜20mm程度、Lは、5mm程度となる。
なお、実施形態1では、押え片f111に形成した2本の光取込み部f111aを分離して強度を維持した場合を例示しているが、枠部材f11の強度が維持できるのであれば2本の光取込み部f111aを1本に繋げてもよい。
各枠部材f11の一対の押え片f111、f113と連結片f112とで囲まれた内側空間に太陽電池モジュールM1の太陽電池素子Sを有さない外周部を嵌め込み、それらをビスにて相互に連結して各枠体F1が太陽電池モジュールM1に組み付けられることにより、枠付き太陽電池モジュールMF1が完成する。なお、図示していないが、太陽電池モジュールM1と枠体F1との接触部分には、絶縁充填材としてEVAが充填されている。
枠付き太陽電池モジュールMF1の枠体F1において、前記受光面枠部は各枠部材f11の受光面側の押え片f111からなり、前記裏面枠部は各枠部材f11の裏面側の押え片f113からなり、前記連結枠部は各枠部材f11の連結片f112からなる。
なお、太陽電池モジュールM1の外周部の所定複数箇所と、これらの箇所に対応するよう受光面枠部および裏面枠部にボルト挿入孔を形成し、枠体F1と太陽電池モジュールM1とをボルト・ナット結合してもよい。
また、枠体F1は、実施形態1のような4本の枠部材f11以外に、例えば、受光面枠部を1つの部材にて構成し、連結枠部と裏面枠部とを一体化した1つの部材から構成し、それらをボルト・ナット結合できるようにしてもよく、これにより部品点数が低減しかつコストダウンとなる。
〈枠付き太陽電池モジュール〉
この枠付き太陽電池モジュールMF1において、全ての太陽電池素子Sは、枠体F1の受光面枠部で囲まれた領域とほぼ同じ領域に配置されている。
すなわち、太陽電池モジュールM1の受光面に垂直な方向から見て、太陽電池モジュールM1の外周部に配置された複数の太陽電池素子Sの外側端面S1の位置と、受光面枠部(押え片f111)の端面f111bの位置とはほぼ一致している。
また、枠付き太陽電池モジュールMF1において、枠体F1の光取込み部f111a1は、太陽電池モジュールM1の外周部に配置された複数の太陽電池素子Sの外側端面S1と平行に配置されている。
なお、図1では、隣接する太陽電池素子同士の間に隙間が見られないが、実際は太陽電池素子同士を配線にて電気的に接続し、かつそれらが接触して短絡しないようにするための隙間が設けられている。
図2に示すように、枠付き太陽電池モジュールMF1の受光面(支持基板1の外面)に垂直方向から光Aが照射することにより、支持基板1および透明充填材2を通過した光Aが各太陽電池素子Sに入射する。
これと同時に、枠体F1の各光取込み部f111aからも太陽電池モジュールM1の外周部へ光Aが入射する。
光は、遮蔽物の端部を通過すると、遮蔽物の裏面側に回り込む(回折する)性質を有するため、光取込み部f111aを通過した光Aは押え片f111の裏面側に回り込む。
したがって、光取込み部f111aの太陽電池素子S側から入射して支持基板1および透明充填材2を通過した光A(回折光)は、太陽電池素子Sの外側端面S1およびその近傍に入射して取り込まれる。
その結果、枠体F1に覆われる寸前まで太陽電池素子Sを配置した枠付き太陽電池モジュールMF1において、外周側の各太陽電池素子Sへの光入射量は、光取込み部f111aが無いこと以外はこの枠付き太陽電池モジュールMF1と同じ場合の光入射量と比べて増加し、太陽電池モジュールM1全体の光入射量が増加する。
このことは、枠付き太陽電池モジュールMF1の設置面積当たりの発電効率の増加に繋がる。
(実施形態2)
図3は実施形態2の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。なお、図3において、図2中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態2の枠付き太陽電池モジュールMF2が実施形態1と異なる点は、枠体F2が光誘導部材24を備えた点であり、その他の構成は実施形態1と概ね同様である。
以下、実施形態2における実施形態1と異なる点を主に説明する。
実施形態2の枠体F2は、受光面枠部と連結枠部と裏面枠部とで囲まれた内側空間、すなわち、各枠部材f21の一対の押え片f211f、f213と連結片f212とで囲まれた内側空間における光取込み部f211aの近傍位置に、光取込み部f211aから入射した光Aを太陽電池素子Sの方へ導く前記光誘導部材24を有している。
さらに、枠体F2は、光誘導部材24を保持する絶縁性樹脂からなる保持部材25を備えている。
つまり、各枠部材f21にそれぞれ光誘導部材24および保持部材25が設けられている。
なお、光取込み部f211aについては、実施形態1と同様である。
光誘導部材24は、絶縁性樹脂からなる直角三角形柱状の本体部と、この本体部の直角三角形の長辺側の面に積層された反射率100%程度の反射膜とを有する反射ミラーである。反射膜は、例えば、AlまたはAgの蒸着膜上に透明樹脂層がコーティングされてなる。
保持部材25は、各枠部材f21の一対の押え片f211f、f213と連結片f212とで囲まれた内側空間の奥に隙間無く嵌め込まれる形状であって、光取込み部f211a側に光誘導部材24を固定するための切欠き凹部を有する形状に形成されている。
光誘導部材24および保持部材25は、枠部材f21の各光取込み部f211aの直下に位置していればよいが、実施形態2の場合、2本の光取込み部f211aが並んだ長さよりも長い保持部材25および光誘導部材24が1本ずつ設けられている。
保持部材25および光誘導部材24は、光誘導部材24の反射膜が太陽電池モジュールM2の受光面に対して所定の角度で傾斜するように設計されている。
つまり、光誘導部材24の反射膜の傾斜角度は、太陽電池モジュールM2の受光面に垂直方向から光Aが入射するように枠付き太陽電池モジュールMF2を屋根やその他の設置場所に設置した際に、光取込み部f211aに入射する光Aを太陽電池素子S側へ誘導できる角度である。
この枠付き太陽電池モジュールMF2の場合、枠部材f21内に保持部材25が設けられているため、太陽電池モジュールM2の太陽電池素子Sが存在しない外周部の幅が実施形態1に比べて短く設定されており、太陽電池モジュールM2の外周部の枠部材f21への嵌め込みが浅くなってしまう。
そのため、枠部材f21の裏面側の押え片f213の幅を受光面側の押え片f211よりも広くすることにより、枠体F2と太陽電池モジュールM2との結合力を高めるようにしている。
図3に示すように、枠付き太陽電池モジュールMF2の受光面(支持基板1の外面)に垂直方向から光Aが照射することにより、支持基板1および透明充填材2を通過した光Aが各太陽電池素子Sに入射する。
これと同時に、枠体F1の各光取込み部f211aからも太陽電池モジュールM1の外側へ光Aが入射して押え片f211の裏面側に回り込む。
このとき、光取込み部f111aの太陽電池素子S側から入射した光A(回折光)は、太陽電池素子Sの外側端面S1およびその近傍に取り込まれ、光取込み部f111aの太陽電池素子Sとは反対側から入射した光Aは、光誘導部材(反射ミラー)24を反射して太陽電池素子Sの外側端面S1およびその近傍に取り込まれる。
このように、実施形態2の場合、光取込み部f111aに入射した光Aの大部分を外周側の各太陽電池素子Sへ取り込むことができるため、太陽電池モジュールM2全体の光入射量がより一層増加し、枠付き太陽電池モジュールMF2の設置面積当たりの発電効率がより一層増加する。
さらに、光誘導部材24を反射した光の一部は、枠部材f21の裏面側の押え片f213をさらに反射して太陽電池素子Sの裏面に取り込まれるか、あるいは、裏面材3が金属薄膜を有する積層フィルムからなる場合、光誘導部材24を反射した光の一部は、裏面材3の金属薄膜をさらに反射して太陽電池素子Sの裏面に取り込まれるため、さらなる発電効率の増加を期待できる。
(実施形態3)
図4は実施形態3の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。なお、図4において、図3中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態3の枠付き太陽電池モジュールMF3は実施形態2と類似しているが、枠体F2に発光体36が設けられた点が異なり、その他の構成は実施形態2と概ね同様である。
以下、実施形態3における実施形態2と異なる点を主に説明する。
実施形態3の枠体F3は、受光面枠部と連結枠部と裏面枠部とで囲まれた内側空間、すなわち、各枠部材f21の一対の押え片f211f、f213と連結片f212とで囲まれた内側空間における光取込み部f211aの近傍位置に、光取込み部f211aから入射した光Aを太陽電池素子Sの方へ導く光誘導部材34を有している。
さらに、枠体F2は、光誘導部材34を保持する絶縁性樹脂からなる保持部材35を備えている。
つまり、各枠部材f21にそれぞれ光誘導部材24および保持部材25が設けられている。
なお、光取込み部f211aについては、実施形態1と同様である。
光誘導部材34は、絶縁性樹脂からなる直角三角形柱状の本体部と、この本体部の直角三角形の長辺側の面に積層された調光膜とを有する調光ミラーである。調光膜としては、公知のマグネシウム・ニッケル系合金薄膜が用いられ、所定の電圧を印加することにより反射率を5〜80%の範囲で変化させて調整することができる。
なお、調光膜上に保護膜をコーティングするかあるいは三角柱形の透明樹脂ブロックを設置して、調光膜を保護するようにしてもよい。
保持部材35は、実施形態2における保持部材25の切欠き凹部に、後述の発光体36を埋め込むための孔部を所定間隔で複数個形成したものである。
発光体36は発光ダイオード(LED)であり、光誘導部材34の底面近傍に所定間隔で位置するよう、保持部材35の各孔部に埋め込まれたスペーサ37上に設置されている。
なお、光誘導部材34の調光膜およびLEDに電力を供給するためのリード線は、保持部材35、スペーサ37および枠体F3に形成した挿通孔に通されて外部に引き出される。
実施形態3の場合、図4に示すように、枠付き太陽電池モジュールMF3の受光面(支持基板1の外面)に垂直方向から光Aが照射することにより、実施形態2と同様に、各光取込み部f211aに入射した光Aは、回折光および光誘導部材34の調光膜を反射した反射光として太陽電池素子Sの外側端面の近傍に取り込まれる。
この場合、光誘導部材34を反射する反射光の量は、調光膜の反射率に応じて変化するため、太陽電池モジュールM2の発電効率を高めたいときは反射率を高く(例えば70%以上に)設定する。
また、太陽電池モジュールM2にて発電しながら発光体36にて発光させる場合は、光誘導部材34の調光膜の反射率を、例えば40〜60%に調整することにより、前記のように光誘導部材34にて入射光Aを反射して太陽電池素子Sへ取り込みながら、発光体(LED)36からの放射光Bを光誘導部材34および光取込み部f211aを通過させて外部に放射することができる。
また、夜間や雨天等のため太陽電池モジュールM2による発電が行えない場合は、光誘導部材34の調光膜の反射率を低く(例えば20%以下)に調整することにより、発光体36から外部へ放射する放射光Bの量を増加させることができる。
このように、枠付き太陽電池モジュールMF3に発光機能を付加したことにより、枠付き太陽電池モジュールMF3への注意喚起を生じさせることができ、さらには、複数の枠付き太陽電池モジュールMF3を複数枚並べることにより、文字や記号等の発光パターンを形成することが可能となる。これについて詳しくは後述する。
(実施形態4)
図5は実施形態4の枠付き太陽電池モジュールの一部省略拡大断面図である。なお、図5において、図4中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態4の枠付き太陽電池モジュールMF4は実施形態3と類似しているが、枠体F2から光誘導部材が省略された点が異なり、その他の構成は実施形態3と概ね同様である。
この場合、光取込み部f211aを通過した光Aの太陽電池素子Sへの取り込み、および発光体36による発光を行うことができる。
(実施形態5)
図6(A)は実施形態5の枠付き太陽電池モジュールを示す斜視図であり、図6(B)は図6(A)の枠付き太陽電池モジュールの変形例を示す斜視図である。
実施形態5では、実施形態1〜4よりも小型の枠付き太陽電池モジュールを例示しており、図6(A)は実施形態1〜4における太陽電池素子Sと同じ太陽電池素子Sを4枚有する枠付き太陽電池素子MF5-1を示し、図6(B)は実施形態1〜4における太陽電池素子Sと同じ太陽電池素子Sを1枚有する枠付き太陽電池素子MF5-2を示している。
これらの枠付き太陽電池モジュールMF5-1、MF5-2における太陽電池モジュールM5-1、M5-2および光取込み部f5-1a、f5-2aを有する枠体F5-1、F5-2は、実施形態1〜4における太陽電池モジュールM1、M2および枠体F1、F2と基本的に同じ構造である。
つまり、実施形態5の枠付き太陽電池素子MF5-1、MF5-2においても、実施形態1のように光誘導部材および発光体を有さない形態、実施形態2のように光誘導部材を有するが発光体を有さない形態、実施形態3のように光誘導部材と発光体を有する形態、または実施形態4のように光誘導部材を有さないが発光体を有する形態を採用することができる。
図7は図6(B)の光誘導部材と発光体を有する枠付き太陽電池モジュールMF5-2を複数個マトリックス状に配置した状態を示す平面図である。
枠付き太陽電池モジュールMF5-2を設置場所に複数個マトリックス状に設置することにより、光取込み部f5-2aが格子状に配置され、格子状の光取込み部f5-2aに位置する各発光素子(LED)を選択的に発光させることにより、文字、記号、数字等を発光表示することができる。
この場合の設置場所としては、例えば、工場の屋根、ビルの外壁等が挙げられ、会社名、団体名、商品名、サービス名等を発光表示させて広告することができる。
図7では黒塗りされている光取込み部f5-2aが発光部分であることを表現しており、この場合、数字の「1」が発光表示されている。
なお、図6(A)の光誘導部材と発光体を有する枠付き太陽電池モジュールMF5-1を用いて発光表示することもできる。
(実施形態6)
図8(A)は太陽電池モジュール用枠体(実施形態6)を示す平面図であり、図8(B)は図8(A)の太陽電池モジュール用枠体の変形例を示す平面図である。
実施形態1〜5では、枠体の各辺に細長い四角形開口状の光取込み部を形成した場合を例示したが、枠体の強度アップのために、図8(A)に示すように枠体F6-1の各辺に短い四角形開口状の光取込み部f6-1aを多数個形成してもよく、あるいは図8(B)に示すように、枠体F6-2の各辺に三角形開口状の光取込み部f6-2aを多数個形成してもよい。
(実施形態7)
図9(A)は太陽電池モジュール用枠体(実施形態7)を示す平面図であり、図9(B)は図9(A)の太陽電池モジュール用枠体の変形例を示す平面図である。
実施形態1〜6では、枠体の各辺に開口状の光取込み部を形成した場合を例示したが、図9(A)に示すように枠体F7-1の各辺に短い四角形切欠き状の光取込み部f7-1aを多数個形成してもよく、あるいは図9(B)に示すように、枠体F7-2の各辺に長い四角形切欠き状の光取込み部f7-2aを形成してもよい。
(他の実施形態)
1.実施形態3では光誘導部材34として調光ミラーを用いた場合を例示したが、調光ミラーの代わりにハーフミラー、プリズムまたは回折格子を用いてもよい。
2.実施形態3および4では発光体36として発光素子(LED)を用いた場合を例示したが、発光素子を省略し、スペーサ37の上面に発光塗料を塗布してもよい。さらに、発光素子は所定間隔で配置されていたが、発光塗料を塗布したスペーサ37を光取込み部f211aと同様に細長く形成してもよく、このようにすれば発光物質(蛍光物質、蓄光物質、夜光物質)による発光面積を増加させることが可能となるため、枠付き太陽電池モジュールによる発光表示をより明るくすることができる。
この場合、発光素子のように発光のON・OFF制御はできないため、特定の文字、記号、数字等を発光表示させたい場合は、発光表示させたい箇所のスペーサのみに発光塗料を塗布すればよい。
3.実施形態1〜7では色素増感太陽電池素子を用いた場合を例示したが、単結晶シリコン系の太陽電池素子、多結晶シリコン、薄膜シリコン、化合物半導体等を用いた無機系太陽電池素子、有機系太陽電池素子または有機薄膜太陽電池素子を用いてもよい。
これら各種の太陽電池素子は、材料や層構造等がそれぞれ異なるが、実施形態1のように受光面側と裏面側が保護部材にて保護され、かつ外周部が封止されてモジュール化された基本構造は同じであるため、各種の太陽電池モジュールに本発明の枠体を取り付けることができる。
(実施例1)
実施形態1と同様の基本構造を有する実施例1の枠付き太陽電池モジュールを次の条件で作製し、その光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。
〈太陽電池モジュール〉
サイズ:55cm×70cm
厚さ:10mm(支持基板:4mm、裏面材:2mm)
太陽電池素子が存在しない外周部の幅:5cm
〈枠体〉
材料:厚さ0.5mmのアルミニウム板
光取込み部:3cm×45cmのサイズで2箇所、3cm×60cmのサイズで2箇所
枠体の開口端面から光取込み部までの距離:1cm
(比較例1)
比較例1として、実施例1における枠体に光取込み部を形成しないこと以外は、実施例1と同様の枠付き太陽電池モジュールを作製し、その光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。
(実施例2)
実施形態2と同様の基本構造を有する実施例2の枠付き太陽電池モジュールを次の条件で作製し、その光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。
〈太陽電池モジュール〉
サイズ:55cm×70cm
厚さ:10mm(支持基板:4mm、裏面材:2mm)
太陽電池素子が存在しない外周部の幅:5cm
〈枠体〉
材料:厚さ0.5mmのアルミニウム板
光取込み部:3cm×45cmのサイズで2箇所、3cm×60cmのサイズで2箇所
枠体の開口端面から光取込み部までの距離:1cm
〈保持部材〉
高さ:6mm
(実施例3−1)
実施形態3と同様の基本構造を有する実施例3の枠付き太陽電池モジュールを次の条件で作製し、調光ミラーの反射率を10〜80%の範囲で変化させたときの光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。
〈太陽電池モジュール〉
サイズ:55cm×70cm
厚さ:10mm(支持基板:4mm、裏面材:2mm)
太陽電池素子が存在しない外周部の幅:5cm
〈枠体〉
材料:厚さ0.5mmのアルミニウム板
光取込み部:3cm×45cmのサイズで2箇所、3cm×60cmのサイズで2箇所
枠体の開口端面から光取込み部までの距離:1cm
〈調光ミラー〉
シグマ光機製VND-13
〈保持部材〉
高さ:6mm
〈発光素子〉
3色LED:日亜化学株式会社製NSSM016D
発光素子の数および位置:枠体の各辺に3個ずつ等間隔に配置
(実施例3−2)
調光ミラーの反射率を1〜9%および81%以上の範囲で変化させたこと以外は、実施例3−1の枠付き太陽電池モジュールを用いて実施例3−1と同様に光電変換効率を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例4−1)
実施例4−1として、調光ミラーの代わりにプリズムを用いたこと以外は、実施例3−1と同様にして枠付き太陽電池モジュールを作製し、プリズムにて太陽電池素子へ入射する光の波長を変化させたときの光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。なお、太陽電池素子へ入射する光の波長は、予めプリズムに光を入射し、その入射角度を調整することで出射される光の波長を分光器で確認することで測定した。
(実施例4−2)
プリズムを省略したこと以外は、実施例4−1と同様にしてモジュールを作製し、その光電変換効率をAM-1.5の光源を有するソーラーシミュレータを用いて測定し、その結果を表1に示した。
Figure 2012104717
表1に示す結果から、実施例1と比較例1の対比により、枠体に光取込み部を設けた方が光電変換効率が高くなることが明らかとなった。
また、実施例2から、ハーフミラーにより光を反射することで光電変換効率を高められることが分かった。
また、実施例3−1と実施例3−2から、調光ミラーにより光電変換効率を高めることが分かった。さらに、発光素子による外部への発光は、実施例3−2のように調光ミラーの反射率を小さくし過ぎると、発光体の発光を確認できるものの光電変換効率が低くなり、反射率を高くし過ぎると、光電変換効率が高いものの発光体の発光を確認できないため、実施例3−1のように適正な反射率に制御する方が好ましいことが分かった。
また、実施例4−1と4−2の対比により、太陽電池素子へ取り込む光の波長を特定しても、光電変換効率の増加を図ることができることが分った。
本発明は、結晶シリコン、薄膜シリコン、化合物半導体等を用いた無機系太陽電池モジュール、色素増感太陽電池モジュール、量子ドット太陽電池モジュール、有機薄膜太陽電池モジュール等の各種太陽電池モジュールの外周部に取り付ける枠体として適用することができ、さらに、この枠体を備えた枠付き太陽電池モジュールは発光体と組み合わせることにより発光表示装置としても利用できる。
1 絶縁性支持基板
2 透明充填材
24、34 光誘導部材
25、35 保持部材
36 発光体
F1、F2、F5-1、F5-2、F6-1、F6-2、F7-1、F7-2 太陽電池モジュール用枠体
f11、f21 枠部材
f111、f211 押え片(受光面側)
f112、f212 連結片
f113、f213 押え片(裏面側)
f111a、f211a、f5-1a、f5-2a、f6-1a、f6-2a、f7-1a、f7-2a 光取込み部
M1、M2、M5-1、M5-2、M5-1 太陽電池モジュール
A 光
B 放射光
S 太陽電池素子

Claims (10)

  1. 絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールの外周部に取り付けられる枠体であって、
    太陽電池モジュールの受光面側に配置されて前記太陽電池素子を包囲する受光面枠部と、太陽電池モジュールの受光面側と反対の裏面側に配置される裏面枠部と、前記受光面枠部と前記裏面枠部とで太陽電池モジュールの外周部を挟持できるようにこれらを連結する連結枠部とを備え、
    前記受光面枠部は、外光を通過させて前記太陽電池素子へ取り込むための光取込み窓を有していることを特徴とする太陽電池モジュール用枠体。
  2. 前記光取込み窓は、受光面枠部に沿って複数個並んで配置されている請求項1に記載の太陽電池モジュール用枠体。
  3. 前記受光面枠部と前記連結部と前記裏面枠部とで囲まれた内側空間における前記光取込み窓の近傍位置に、光取込み窓に入射した外光を太陽電池素子へ導く光誘導部材が設けられている請求項1または2に記載の太陽電池モジュール用枠体。
  4. 前記光誘導部材が、光取込み窓に入射した外光を太陽電池素子の方へ反射する反射部材である請求項3に記載の太陽電池モジュール用枠体。
  5. 前記反射部材の光の反射率が10〜80%である請求項4に記載の太陽電池モジュール用枠体。
  6. 前記受光面枠部と前記連結部と前記裏面枠部とで囲まれた内側空間における前記光取込み窓の近傍位置に、発光体が設けられている請求項1〜5のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール用枠体。
  7. 前記発光体が、発光物質または発光素子である請求項6に記載の太陽電池モジュール用枠体。
  8. 前記枠体が金属からなる請求項1〜7のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール用枠体。
  9. 絶縁性支持基板上に1つ以上の太陽電池素子を支持した構造を有する太陽電池モジュールと、該太陽電池モジュールの外周部に取り付けられた請求項1〜8のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール用枠体とを備えた枠付き太陽電池モジュール。
  10. 前記支持基板上の前記太陽電池素子は、前記枠体の前記受光面枠部で包囲された領域の輪郭線まで配置されている請求項9に記載の枠付き太陽電池モジュール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015220870A (ja) * 2014-05-17 2015-12-07 株式会社インゼックス 太陽電池パネルの支持構造
JP2018170917A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 株式会社ジェンク 太陽光発電装置
JP2019525709A (ja) * 2016-08-05 2019-09-05 インヴェント エス.アール.エル. 改良型太陽光発電パネル
IT202200002021A1 (it) * 2022-02-04 2022-05-04 Antonio Beneduce Sistema di rivestimento fotovoltaico modulare e digitale

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