JP2012104607A - ワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法 - Google Patents

ワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】予め気泡や、気体を封入した液体や噴霧した液滴等を冷凍により凝固させ、表面に低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸があるワークの空間的な隙間を完全に埋め、凝固体膜を形成し、展延性のあるメタル膜材料を脆化させ、ダイシング時に前記低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込むことで低誘電体膜の剥がれ、メタルバリの発生を抑制し加工品質の向上、ブレードの長寿命化を図る。
【解決手段】表面の凹凸部分に浸透する液体と、ワーク2の上面に液体を塗布する液体塗布手段4aと、液体を塗布されたワーク2を冷凍しワーク2上で前記液体を凝固させる冷凍手段14と、ワーク2を載せ置きするダイシングテーブル3と、ワーク2表面の低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を凝固体11で埋め込んだままワーク2にダイシングを施すブレード5と、ダイシング後のワーク2上の凝固体11を融解する凝固体融解手段14とを具備させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法に関するものであり、特に、加工品質の向上とともにブレードの長寿命化を図ることが可能なワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法に関するものである。
この種のワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法に関連する従来技術として、例えば、次のようなものが知られている。チャックテーブル上にテープにマウントされたウェハを固定載置し、該ウェハをダイシングブレードで切削するダイシング装置において、チャックテーブル内に冷媒管を配管し、該冷媒管に冷媒を通してチャックテーブルを10℃以下に冷却し、チャックテーブル上のテープを冷却する。冷却されたテープは、その硬度が増し、該テープを切り込んでも、ダイシングブレードには粘着材が付着せず、安定したダイシングブレードの性能を維持できる(例えば、特許文献1参照)。
他の従来技術として、保持具の背面側に、該背面側が吸熱面となるようにペルチェ素子が取付けられている。そして、ワークと保持具上面との間に水を浸透させてペルチェ素子に通電し、保持具上面の温度を氷点以下に降下させて水の固化を行い水の凝縮作用によってワークを保持具上面に固着させている。ワークの加工後、該ワークを保持具上面から取外す際には、ペルチェ素子に通電する電流の方向を逆転し、保持具上面を加熱して氷を融解するようにしている(例えば、特許文献2,3参照)。
他の従来技術として、トレー型の治具上にセットしたワークの固定を治具に充填した水を凍らせることで行い、該治具を真空チャック方式で切断機に取付けてワークの切断加工を行っている。切断後は、高圧温水を吹付けたりすることで、解凍及び洗浄を行い、切断分割された成形回路基板等を取出している(例えば、特許文献4,5参照)。
他の従来技術として、両面に溝が形成されている脆性材料のシリコン板と高延性材料のコバールとがはんだ層で接合されている積層材の切断加工法において、前記溝空間に予め水を充填した後、冷却し該水を氷結凝固させた状態で前記積層材に切断加工を施すようにしている。このように、溝空間を氷で充填しておくことで、脆性材料と高延性材料との積層材をバリや欠けを発生させることなく切断できるとしている(例えば、特許文献6参照)。
他の従来技術として、ウェハのダイシングの前に、ウェハ表面に氷層を設けることによってダイシングの際に発生するシリコンの微粒子が切断部より飛散するのを防止するようにしている(例えば、特許文献7参照)。
さらに、他の従来技術として、ウェハのダイシング面に氷結膜を形成してダイシングの際の回転ブレードの衝撃力が直接ウェハに伝わらないようにして表面ピッチングを減少させ、またウェハの裏面側は、冷凍チャックテーブルに凍結させて固定力を増大させ、ウェハの裏面クラックを減少させるようにしている(例えば、特許文献8参照)。
特開平5−226468号公報 特開昭62−162437号公報 特開平2−124243号公報 特開2001−345533号公報 特開2003−101190号公報 特開平11−340170号公報 特開平4−99352号公報 特開平9−106967号公報
特許文献1に記載の従来技術においては、チャックテーブルを冷却することでマウント用のテープが冷却され、テープや粘着材の硬度が増してダイシングブレードに付着しないということが記載されている。特許文献2,3に記載の従来技術においては、ワークと保持具上面との間に浸透させた水を冷凍することで、ワークを保持具の上面に固定する方法が記載されている。また、特許文献4,5に記載の従来技術においては、トレー型の治具上にセットしたワークの固定を治具に充填した水を凍らせることで行い、該治具を真空チャック方式で切断機に取付けてワークの切断加工を行っている。
ところで、近年のSiデバイスの高集積化に伴い、チップ配線間の絶縁に低誘電体膜であるLow−k膜が使われている。また、MEMS(Micro Electro Mecanical System 微小メカトロニクスシステム)の多様化に伴い、表面にCu配線等による様々なメタル凹凸がある基板(ワーク)が使われるようになってきた。しかし、低誘電体膜であるLow−k膜は、弱い膜材料のためブレード回転の巻上げにより膜剥がれと呼ばれる不良が発生していた。また、表面にメタルの凹凸がある基板では、ブレードの巻上げによるメタルバリが発生していた。
こうしたメタルバリは、基板の凹凸部分や入り組んだ形状を持つ基板において、凹凸部分やその形状の中に空間部分があることに起因する。ブレードがワークから抜けるときに、抑えている部材がなく、空間部分がある場合、めくれ上がることがある。これは特にガラスやシリコンなどの硬脆性材料ではそうしたバリは出にくいが、金属材料などの展延性をもつ材料である場合や、融点が低い材料を切断する場合においては特にこのバリの問題が顕著になる。
一方、微小な凹凸を有するデバイスにおいては、水の表面張力によって、デバイスの空間部分にまで水が浸透せず、空間ができる場合がある。こうした場合においても、バリをなくすこと、即ち空間部分をなくすることが重要であるため、単に水をかけるというものでなく、デバイス表面に浸透して複雑な形状を有するデバイスの空間部分をすべて満たすような液体でなければならない。
前記特許文献1乃至特許文献5に記載の従来技術においては、このような表面にチップ配線間の絶縁に使用される低誘電体膜であるLow−k膜もしくはCu配線等によるメタル膜の凹凸のあるワークについて、該ワークのダイシング時にブレードの巻上げによる低誘電体膜であるLow−k膜の剥がれ、メタルバリの発生を抑制する技術に関しては、開示がない。
また、特許文献6に記載の従来技術においては、溝空間に予め水を充填した後、冷却し該水を氷結凝固させた状態で前記積層材に切断加工を施すようにしている。しかしながら、溝空間に予め充填した水は凝固すると約1.09倍ほど体積膨張する。この体積膨張は、溝空間に予め水を充填している以上、積層材に全く問題が生じないとは云えない。特に、本従来技術におけるような溝空間程度のものではなく、表面に細かい微小凹凸からなる複雑な形状を有するウェハ等の場合、冷凍する過程で、その細かい微小凹凸中に入り込んだ水が体積膨張することで生じる内部応力により、該細かい凹凸パターンを破壊してしま
うことがある。
特許文献7,8に記載の従来技術においても、ウェハのダイシングの前に、ウェハ表面に氷結膜を形成しているため、そのウェハ表面に細かい微小凹凸からなる複雑な形状が形成されている場合には、上記と同様な問題が起り得る。
そこで、予め気泡ないしは気体を封入した液体や噴霧した液滴等を冷凍することで凝固による体積膨張を防いで凝固することによる内部応力を抑え、表面に低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸があるワークの上に空間的な隙間を完全に埋めるように前記のようにして凝固させた凝固体膜を形成するとともに展延性のあるメタル膜材料を脆化させ、該ワークのダイシング時に前記凝固体膜で前記低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込むことによりブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれ、メタルバリの発生を抑制して加工品質を向上させるとともに、ブレードの長寿命化を図るために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、表面に低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を有するワークを高精度にダイシングするダイシング装置において、前記表面の凹凸部分に隙間なく浸透する液体と、前記ワークの上面に前記液体を塗布する液体塗布手段と、前記液体を塗布されたワークを冷凍して前記ワークの上で前記液体を凝固させる冷凍手段と、前記ワークを載せ置きするダイシングテーブルと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を凝固体で埋め込んだ状態で前記ワークに所要のダイシングを施すブレードと、所要のダイシングが施された後の前記ワーク上の凝固体を融解する凝固体融解手段とを有するワークのダイシング装置を提供する。
この構成によれば、表面にチップ配線間の絶縁膜として使用される低誘電体膜もしくはCu配線等によるメタル膜の凹凸があるワークをダイシングテーブル上に載置固定し、該ワークの上面に液体(水)塗布手段で液体(水)を塗布する。それにより、ワーク表面に形成されている凹凸部分に対して、液体がその凹凸部分に浸透し、ワーク表面の空間的な隙間を完全に埋める。その後、冷凍手段で冷凍することによりワーク上に液体が凝固した凝固体膜が形成される。このとき、その付近のメタル等の展延性材料も脆化する。そして冷凍状態監視手段等で凝固体(氷)膜の冷凍状態を監視しつつ該凝固体(氷)膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸部分を埋め込み、空間をなくした状態でブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、めくれ上がる空間的余裕がなく、さらにはメタル等の展延性材料も脆化していることから、バリが発生することなく切断端面は完全に垂直に切断される。ブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれや、メタル膜の凹凸が展延性のあるCu膜等の凹凸であってもメタルバリの発生が抑制される。また、これとともにブレードへの付着物の発生が抑えられる。なお、初期に凝固される部分や融解する部分は、ブレードがあるダイシングテーブル上でなくともよく、そこから離れた部分で行ってもかまわない。しかし、ダイシング中においても冷却し続けておかなければ、徐々に凝固体が溶け出してくるため、ダイシングテーブルにおいても冷却した状態を保つ温度調整は必要となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記ワークを載せ置きするダイシングテーブルの冷凍手段は、ペルチェ素子であり、該ペルチェ素子への通電方向を該冷凍手段として機能させる一方向から他方向に反転させることにより該ペルチェ素子を上記凝固体融解手段としても機能させるワークのダイシング装置を提供する。
この構成によれば、冷凍手段をペルチェ素子とし、これをダイシングテーブルに内装等
をすることで、ダイシングテーブル上に載置固定したワークの上に容易且つ確実に凝固体(氷)膜が形成される。ワークに所要のダイシングが施された後は、ペルチェ素子への通電方向を冷凍手段として機能させる一方向から他方向に反転させることで、該ペルチェ素子が凝固体(氷)膜融解手段として機能し、ワーク上の凝固体(氷)膜を加熱して容易に融解することが可能となる。
請求項3記載の発明は、表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、前記ワークの上に液体を塗布するステップと、塗布した液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなるワークのダイシング方法を提供する。
この構成によれば、表面にチップ配線間の絶縁膜として使用される低誘電体膜もしくはCu配線等によるメタル膜の凹凸があるワークをダイシングテーブル上に載置固定し、該ワークの上面に液体(水)を塗布する。それにより、ワーク表面に形成されている凹凸部分に対して、液体がその凹凸部分に浸透し、ワーク表面の空間的な隙間が完全に埋められる。次いで、ワーク上面に満たされた液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上に凝固体膜が形成される。そして、該凝固体膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、ブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれやメタルバリの発生が抑制され、またブレードへの付着物の発生が抑えられる。ワークに対する所要のダイシングの完了後は、凝固体膜が加熱・融解されて除去され、該ワークはダイシングテーブル上から取外される。
請求項4記載の発明は、表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング装置であって、前記表面の凹凸部分に隙間なく浸透する液体と、該液体に気泡ないしは気体を封入する封入手段と、前記気泡ないしは気体を封入した液体を前記ワークの上面に塗布する液体塗布手段と、ワーク上面に満たされた前記液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成する冷凍手段と、前記ワークを載せ置きするダイシングテーブルと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだまま前記ワークに所要のダイシングを施すブレードと、所要のダイシングが施された後の前記ワーク上の凝固体を融解する凝固体融解手段とを有するワークのダイシング装置を提供する。
この構成によれば、液体として例えば水を使用した場合、水は冷凍手段で凝固させると約1.09倍ほど体積膨張する。これは、デバイスとなるサンプルが、比較的凹凸がないサンプルであれば、水の凝固に伴う体積膨張、即ち凝固膨張は問題にならないが、表面に細かい微小凹凸からなる複雑な形状を有するウェハの場合、冷凍手段で冷凍する過程でサンプル中に入り込んだ水が凝固膨張して、細かい凹凸パターンを破壊してしまうおそれがある。これに対し、例えばマイクロバブル発生器等の封入手段で、予め液体(水)に気泡ないしは気体を封入しておくことで、冷凍手段による冷却過程で液体(水)に体積膨張があったとしても、気泡の部分にも水が入り込むため、実質的な体積膨張小さくて済み、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響が及ぼされることがない。そして、上記のようにして凝固させた凝固体(氷)膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、低誘電体膜の剥がれや、バリが確実に発生することなく切断端面は一層完全に垂直に切断される。ワークに対する所要
のダイシングの完了後は、凝固体融解手段により凝固体膜が加熱・融解されて除去され、該ワークはダイシングテーブル上から取外される。
請求項5記載の発明は、表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、前記ワークに供給する液体に気泡ないしは気体を封入するステップと、前記気泡ないしは気体を封入した液体をワークに塗布するステップと、塗布した前記液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた前記液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなるワークのダイシング方法を提供する。
この構成によれば、予め気泡ないしは気体を封入した液体(水)をワークの上面に塗布する。それにより、ワーク表面に形成されている凹凸部分に対して、液体がその凹凸部分に浸透し、ワーク表面の空間的な隙間が完全に埋められる。次いで、ワーク上面に満たされた液体(水)をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上に凝固体膜が形成される。このとき、冷却冷凍過程で液体(水)に体積膨張があったとしても、気泡の部分にも水が入り込むため、実質的な体積膨張は小さくて済み、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響が及ぼされることがない。そして、上記のようにして凝固させた凝固体(氷)膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、低誘電体膜の剥がれや、バリが確実に発生することなく切断端面は完全に垂直に切断される。ワークに対する所要のダイシングの完了後は、凝固体膜が加熱・融解されて除去される。
請求項6記載の発明は、表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、前記ワークに供給する液体に気体を溶解させるステップと、前記気体が溶解した液体をワークに塗布するステップと、ワーク上に前記液体を備えた状態で減圧し、気泡を発生させて塗布した液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなるワークのダイシング方法を提供する。
この構成によれば、高圧環境下等で予め多量の気体(空気)を溶かし込んだ液体(水)をワークの上面に塗布する。それにより、ワーク表面に形成されている凹凸部分に対して、液体(水)がその凹凸部分に浸透し、ワーク表面の空間的な隙間が完全に埋められる。次いで、それをゆっくり減圧しながら、同時に冷凍する。ここで、減圧過程において、液体(水)中に多量に溶け込んだ気体(空気)が周囲の気圧が低くなるに伴って、小さいバブルとなって湧き出す。その湧き出し過程において冷却されるため、結果的には、非常に細かいバブルが液体(水)の中に混在した状態で凝固し、凝固による体積膨張を緩和する役割を果たす。このため、実質的な体積膨張は小さくて済み、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響が及ぼされることがない。そして、上記のようにして凝固させた凝固体膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、低誘電体膜の剥がれや、バリが確実に発生することなく切断端面は完全に垂直に切断される。ワークに対する所要のダイシングの完了後は、凝固体膜が加熱・融解されて除去される。
請求項7記載の発明は、表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、液体を霧状にして前記ワークに噴霧するステップと、噴霧した液滴がワークの凹凸に浸透するステップと、ワークの凹凸に浸透するように該ワーク上に付着した前記液滴をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなるワークのダイシング方法を提供する。
この構成によれば、液体を霧状にしてワークの上面に噴霧する。この噴霧時において、例えば、液体を噴霧する噴霧ノズルに対しワークを回転させ、回転するワークに対して様々な方向から噴霧するか、もしくは、液体を噴霧して充満した室内にワークを置き、充満した液滴がワークの凹凸内に自然に入り込むような雰囲気を形成することにより、噴霧した液滴がワーク表面の凹凸部分に浸透する。次いで、ワークの凹凸に浸透するように該ワーク上に付着した液滴をワークと共に冷却冷凍する。該冷却冷凍により液体を一体として凝固する場合、微小な凹凸に空間的に閉じ込められた液体が体積膨張により、ワーク表面の凹凸付近に対して過剰な応力を及ぼす。これに対し、液体を霧状に噴霧して微小な液滴とした状態で冷却冷凍することにより、該微小な液滴状態の体積膨張によっては、過剰な内部応力をワーク表面の凹凸に与えることなく、ワークの上に凝固体膜が形成される。このとき、微小な液滴が凍ることによって形成された凝固体膜でワーク表面の凹凸の空間を完全に埋めなくても、ある程度の隙間があってもかまわない。ダイシング時にバリが出ない程度にするため、切断端面が空間的に自由にならないような固形物の支えがあればよいのであるから、凹凸の表面を覆う程度の凝固体膜であってもよい。また、微小な液滴を凍結させ、それを重ねていく場合は、容易にワーク表面の凹凸の空間を埋め込むとともに、体積膨張による過剰な応力をワーク表面の凹凸に与えることなく、十分な厚みの凝固体膜を備えたワーク表面にすることもできる。そして、上記のようにして凝固させた凝固体膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングが施される。これにより、低誘電体膜の剥がれや、バリが発生することなく切断端面は垂直に切断される。ワークに対する所要のダイシングの完了後は、凝固体膜が加熱・融解されて除去される。
請求項1記載の発明は、ダイシング時に凝固体膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を隙間なく埋め込むとともに展延性のあるメタル膜材料を脆化させてワークに所要のダイシングを施すことで、ブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれやメタルバリの発生を抑制することができて加工品質を向上させることができる。また、ブレードに対しては付着物の発生が抑えられることで長寿命化を図ることができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えてさらに、ダイシングテーブルの冷凍手段をペルチェ素子としたことで、ダイシングテーブル上に載置したワークの上に容易且つ確実に凝固体膜を形成することができる。また、ワークに所要のダイシングが施された後は、該ペルチェ素子を凝固体融解手段として機能させることで、ワーク上の凝固体膜を容易に加熱・融解することができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、凝固体膜でワーク表面の低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を隙間なく埋め込んだままブレードでワークに所要のダイシングを施すことで、ブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれやメタルバリの発生を抑制することができる。またブレードに対しては付着物の発生を抑えることができる。したがって、前記請求項1記載の発
明とほぼ同様の利点がある。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えてさらに、気泡を封入した液体を塗布したワークを冷凍手段で冷却冷凍して該ワーク上に凝固体膜を形成するようにしたため、冷却過程で液体に体積膨張があったとしても、気泡の部分にも液体が入り込んで実質的な体積膨張が小さくて済む。このため、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響を及ぼすことがないという利点がある。
請求項5記載の発明は、気泡ないしは気体を封入した液体を塗布したワークを冷却冷凍して該ワーク上に凝固体膜を形成するようにしたため、上記請求項4記載の発明と同様の利点がある。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えてさらに、多量の気体(空気)を溶かし込んだ液体をワークの上面に塗布し、それをゆっくり減圧しながら、同時に冷凍するようにしたため、減圧過程において、液体中に多量に溶け込んだ気体(空気)が周囲の気圧が低くなるに伴って、小さいバブルとなって湧き出し、その小さいバブルが液体の中に混在した状態で凝固する。したがって、小さいバブルが凝固による体積膨張を緩和する役割を果たす。このため、実質的な体積膨張は小さくて済み、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響を及ぼすことがないという利点がある。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えてさらに、液体を霧状にしてワークに噴霧し、ワークの凹凸に浸透するように該ワーク上に付着した微小な液滴をワークと共に冷却冷凍するようにしたため、微小な液滴状態の体積膨張によっては、過剰な内部応力をワーク表面の凹凸に与えることなく、ワークの上に凝固体膜を形成することができるという利点がある。
図は本発明の実施例に係るワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法を示すものである。
(a)はダイシング装置の横断面図、(b)は図(a)中の水ノズル(液体塗布手段)部分の部分平面図。 ワークの一例としてのウェーハの構造を模式的に示す部分断面図。 ワークのダイシング方法を示すフローチャート。
本発明は、予め気泡ないしは気体を封入した液体や噴霧した液滴等を冷凍することで凝固による体積膨張を防いで凝固することによる内部応力を抑え、表面に低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸があるワークの上に空間的な隙間を完全に埋めるように前記のようにして凝固させた凝固体膜を形成するとともに展延性のあるメタル膜材料を脆化させ、該ワークのダイシング時に前記凝固体膜で前記低誘電体膜もしくはメタル膜の凹凸を埋め込むことによりブレードの巻上げによる低誘電体膜の剥がれ、メタルバリの発生を抑制して加工品質を向上させるとともに、ブレードの長寿命化を図るという目的を達成するために、表面に低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を有するワークを高精度にダイシングするダイシング装置において、前記表面の凹凸部分に隙間なく浸透する液体と、前記ワークの上面に前記液体を塗布する液体塗布手段と、前記液体を塗布されたワークを冷凍して前記ワークの上で前記液体を凝固させる冷凍手段と、前記ワークを載せ置きするダイシングテーブルと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を凝固体で埋め込んだ状態で前記ワークに所要のダイシングを施すブレードと、所要の
ダイシングが施された後の前記ワーク上の凝固体を融解する凝固体融解手段とを具備させることにより実現した。
以下、本発明の好適な実施例1を図1の(a)、(b)乃至図3を参照して説明する。まず、本実施例に係るワークのダイシング装置の構成を説明する。本実施例は液体として水が適用されている。図1の(a)、(b)において、ダイシング装置1には、ワーク2を載置固定するダイシングテーブル3と、給水管4に並設された液体塗布手段としての複数個の水ノズル4a…と、ワーク2に所要のダイシングを施すブレード(ダイシングブレード)5とが備えられている。
前記ダイシングテーブル3には、1対のチャックプレート6と放熱プレート7とが備えられている。前記チャックプレート6の上面部にはポーラスセラミック8が取外し可能に配設され、該ポーラスセラミック8にチャックプレート6内を通して設けられた真空配管9が通じている。テープ10にマウントされてダイシングテーブル3上に載置されたワーク2は、真空配管9を通して真空引きすることにより、ポーラスセラミック8とともにダイシングテーブル3上に吸着固定される。
チャックプレート6内のほぼ中央部位には、ワーク2上に形成される凝固体膜(氷膜)11の冷凍状態(温度)を監視する冷凍状態監視手段としての温度センサ12が埋め込まれている。一方、前記放熱プレート7内には冷却水管13が配管されている。
そして、チャックプレート6の下面と放熱プレート7の上面との間に冷凍手段及び凝固体融解手段として機能する複数個のペルチェ素子(熱電冷却素子)14…が挟装されている。各ペルチェ素子14の上面14aはチャックプレート6の下面に接し、各ペルチェ素子14の下面14bは放熱プレート7の上面に接している。各ペルチェ素子14は、その上面14aが冷却面(吸熱面)となる一方向に通電することで冷凍手段として機能し、通電方向を一方向から他方向に反転させることでその上面14bが発熱面(放熱面)となって凝固体融解手段として機能する。
複数個のペルチェ素子14…が内装された部位の周囲におけるチャックプレート6と放熱プレート7との間には、該チャックプレート6と放熱プレート7間の熱伝導による冷却冷凍効率の低下を防ぐため、断熱材15が嵌着されている。
上記のような構成のダイシングテーブル3は、Y方向に移動可能で且つ、X軸とY軸との間で回動可能に構成されている。これに対しブレード(ダイシングブレード)5は、スピンドル5aに取付けられてワーク2のダイシング時に高速回転するとともに図示しないスピンドル移動機構によりダイシングされる角形チップのX方向幅に対応した間隔でX方向に寸動可能に構成されている。
図2は、上述のダイシング装置1によりダイシングされる前記ワーク2の一例としてのウェハの構造を模式的に示している。ワーク2としてのウェハは、Siウェハ16上に、該Siウェハ16の表面部に作り込まれたICチップ配線間の絶縁に使用される低誘電体膜(Low−k膜)17が形成され、Siウェハ16の裏面には、薄化されたチップを積層する際のボンディング材として使用されるDAF(Die Attach Film)18が形成されている。該DAF18は、熱可塑性樹脂(ポリイミド樹脂)、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)及び硬化剤を含有している。
図2のワーク2としてのウェハ上には、ダイシングの際に形成される凝固体膜(氷膜)11が示され、ウェハの裏面には、ワーク2をダイシングテーブル3上に真空吸着して固
定する際に該ワーク2をマウントするテープ10も示されている。ワーク2としては、上記ウェハの他に、図示しないCu膜配線等によるメタル膜の凹凸がある実装基板も適用される。
次に、上述のように構成されたワークのダイシング装置によるワークのダイシング方法及び作用を、図3のフローチャートを用いて説明する。表面にチップ配線間の絶縁膜として使用される低誘電体膜17があり裏面にはDAF18があるウェハもしくは表面にCu膜配線等によるメタル膜の凹凸がある実装基板からなるワーク2をテープ10にマウントしてダイシングテーブル10上に載置し、真空配管9を通して真空引きすることにより、該ワーク2をポーラスセラミック8とともにダイシングテーブル3上に吸着固定する(ステップS1)。
図1(b)に示すように、凝固体膜(氷膜)形成用の水を、並設された複数個の水ノズル4aからカーテン状に噴出させてワーク2上面に均一に塗布する。このとき、ワーク2表面に形成されている凹凸部分に対して、水がその凹凸部分に浸透し、ワーク2表面の空間的な隙間が完全に埋められる(ステップS2)。
複数個のペルチェ素子14に、その上面14aが冷却面(吸熱面)となる極性で通電する。このとき、下面14bの発熱が放熱プレート7で放熱されて上面14aが効率よく温度降下し、前記塗布した水が確実に冷却冷凍されてワーク2上に水が凝固した凝固体膜(氷膜)11が形成される。また、その付近の展延性を持つメタル膜材料も脆化する(ステップS3)。
スピンドル5aに取付けたブレード5を高速回転させながらダイシングテーブル3をY方向に移動させ、ワーク2表面の低誘電体膜17又はメタル膜の凹凸を凝固体膜(氷膜)11で埋め込んだままワーク2にダイシングを施す。このダイシング処理において、ダイシングテーブル3のY方向への移動とスピンドル移動機構によるブレードの所要間隔でのX方向への寸動を繰り返すことによりワーク2に対し、Y方向への所要本数の切込みを入れる。この後、ダイシングテーブル3を90°回動させてからワーク2に対し上記とほぼ同様のダイシングを施し、X方向に対しても、通常はY方向への切込み間隔とは異なる間隔で、所要本数の切込みを入れる。ワーク2に対するこのX、Y方向への切込みにより、所要大きさの角形チップに対するダイシング処理が行われる。このダイシング処理が、前記のようにワーク2表面の低誘電体膜17又はメタル膜の凹凸を凝固体膜(氷膜)11で隙間なく埋め込んだままで行われ、さらにはメタル膜等の展延性材料も脆化していることから、ブレード5の巻上げによる低誘電体膜17の剥がれやメタル膜の凹凸が展延性のあるCu膜等の凹凸であってもメタルバリの発生が抑制される。また、これとともにブレード5への付着物の発生が抑えられる。切削加工中、図示しない切削水用ノズル及び洗浄用ノズルから切削水及び洗浄水をワーク2の加工ポイントに供給する(ステップS4)。
ダイシング加工中、ワーク2表面は切削水及び洗浄水の供給により温度上昇するが、温度センサ12によりワーク2の温度を監視し、ペルチェ素子14による吸熱状態を制御して凝固体膜(氷膜)11の冷凍状態を持続させる(ステップS5)。ワーク2に対する所要のダイシングの完了後(ステップS6)、ペルチェ素子14への通電方向を反転し、その上面14aが発熱面(放熱面)となる極性で通電して凝固体膜(氷膜)11を加熱・融解し、ダイシング完了後のワーク2をテープ10毎、ダイシングテーブル3上から取外す(ステップS7,8)。
上述の本実施例に係るワークのダイシング方法では、表面にチップ配線間の絶縁膜として使用される低誘電体膜17があるワーク2もしくは表面にCu膜配線等によるメタル膜の凹凸があるワーク2を対象とするダイシング方法について述べたが、これに限らず本実
施例に係るワークのダイシング方法は、表面に低誘電体膜17及びメタル凹凸の両者があるワーク11についても適用し得るものである。
上述したように、本実施例に係るワークのダイシング装置及びワークのダイシング方法においては、ダイシング時に凝固体膜11でワーク2表面の低誘電体膜17及びメタル膜の凹凸を隙間なく埋め込むとともに展延性のあるメタル膜材料を脆化させてワーク2に所要の切削を施すことで、ブレード5の巻上げによる低誘電体膜17の剥がれやメタルバリの発生を抑制することができて加工品質を向上させることができる。
ブレード5に対しては付着物の発生が抑えられることで、該ブレード5の長寿命化を図ることができる。
冷凍手段をダイシングテーブル3に内装したペルチェ素子14としたことで、ダイシングテーブル3上に載置したワーク2の上に容易且つ確実に凝固体膜11を形成することができる。
ワーク2に所要のダイシングが施された後は、前記ペルチェ素子14を凝固体融解手段として機能させることで、ワーク2上の凝固体膜11を容易に加熱・融解することができる。
本発明の実施例2では、ダイシング装置によることなく、該ダイシング装置とは別の容器内にワーク2としてのウェハを入れ、そこに水を注ぎ込む。その上で、その容器を冷凍し、ウェハ上で水を凍らせる。通常、ダイシング装置上でウェハを一から冷却してウェハ上の水を凝固させるためには、非常に長い時間を要する。そのため、装置内もしくは装置外の別の個所でウェハ上に水を張ってそれを冷凍し、その冷凍したウェハをダイシング装置に載せて切削加工すればよい。
実施例2は、まず、台上にウェハを載せて枠をはめ、そこに水を注ぎ込む。次に、全体を冷凍室に入れて充分に凝固させる。枠を外し、台に載せた状態でダイシング装置へ運び、そこでダイシングするとよい。なお、この台は最初からダイシング装置用のペルチェ効果を利用した冷凍チャック上で行い、その冷凍チャックを装置へ組み込む形でもかまわない。
しかしながら、上記のような方法で行った場合、例えば水を使用した場合、水は凝固すると体積膨張する。これを凝固膨張と呼ぶが、約1.09倍ほど体積膨張する。これは、デバイスとなるサンプルが、比較的凹凸がないサンプルであれば、水の凝固に伴う体積膨張、即ち凝固膨張は問題にならないが、細かい微小凹凸からなる複雑な形状を有するウェハの場合、冷凍する過程でサンプル中に入り込んだ水が凝固膨張して、細かい凹凸パターンを破壊してしまうことがある。即ち、ウェハをダイシングする以前において、ダイシングのためにウェハの隙間を埋めるために注ぎ込んだ水により、その隙間に入った水が膨張して素子を壊してしまうという最悪の状態になる場合がある。こうしたことは、液体が凝固する際に、液体から固体へ遷移することに伴う体積膨張が問題となるが、基本的にはほぼ多くの液体は凝固すると体積膨張するため、これは大きな問題となる。
こうした問題に対処するため、実施例2においては、通常の水ではなく、予め気体を水の中に封入した水を使用するとよい。最近では、ミニバブル、マイクロバブル、ナノバブルといった形で、市販のマイクロバブル発生器を利用することで、水の中に微細な空気の泡を封入することが可能となる。例えば、一例として特許4019154号などに記載のあるマイクロバブル発生装置などが好適に使用できる。こうしたバブル水を冷却すると、
冷却過程における体積膨張があったとしても、気泡の部分にも水が入り込むため、実質的な体積膨張は小さくて済み、その凝固することによる内部応力も小さくなる。その結果、複雑な形状を有するデバイス素子部分に対して悪い影響を及ぼさない。
別の方法として、実施例3では以下のような方法がある。予め、高圧環境下で多量の空気を溶かし込んだ冷水を容器内のウェハ上へ注ぎ込む。このときにマイクロバブルが発生せず、完全に水に溶け込んだ形であってもよい。次に、それをゆっくり減圧しながら、同時に冷凍する。ここで、減圧過程において、冷水中に多量に溶け込んだ空気が周囲の気圧が低くなるに伴って、小さいバブルとなって湧き出す。その湧き出し過程において冷却されるため、結果的には、非常に細かいバブルが水の中に混在した状態で凝固することになる。このとき、凝固による大きな体積膨張を伴うことはない。また、凝固に伴う大きい内部応力を受けることなく、凝固させることが可能となる。その結果、凝固においてウェーハ素子の表面を破壊することはない。
また、この状態で切断しても、バリは発生しない。ところどころに気泡部分は見受けられるが、凝固による体積膨張を緩和する役割を果たしており、また、バリが発生してめくれ上がる問題に対しては、充分に隙間を埋めることになる。また、切断後の端面はバリがなくきれいに切断されることが確認された。
さらに、別の方法として、水を霧状にして吹付け、ワーク上に付着した微小な液滴を冷凍して凍結させてもよい。霧状にして吹付けることにより、その小さな水滴が凍る際に体積膨張を伴って凝固するが、それは次に付着する液滴を押しのけることになる。また、水が凍ることによって、氷でワーク表面の凹凸の空間を完全に埋めなくても、ある程度の隙間があってもかまわない。ダイシング時にバリが出ない程度にするため、切断端面が空間的に自由にならないような固形物の支えがあればよいのであるから、凹凸の表面を覆う程度の凝固体であってもよい。
水を霧状にして噴霧する場合において、方向性を持って吹付ける場合においては、ワークは様々な方向から噴霧された水滴がワークの凹凸内に入り込むように、例えば噴霧ノズルに対して、ワークを回転させ、回転するワークに対して吹付けるようにしてもよい。もしくは、水を噴霧して充満した室内にワークを置き、充満した水滴がワークの凹凸内に自然に入り込むような雰囲気を形成して、凹凸内に水滴が入り込むようにしてもよい。
水が一体として凝固する場合、微小な凹凸に空間的に閉じ込められた水が体積膨張により、ワーク表面の凹凸付近に対して過剰な応力を及ぼすことになるが、微小な水滴を凍結させ、それを重ねていく場合は、容易にワーク表面の凹凸の空間を埋め込むとともに、体積膨張による過剰な応力をワーク表面の凹凸に与えることなく、ダイシング時にバリを出さないワーク表面にすることができる。
また、こうした全ての方法においてワーク表面の凹凸を埋める材料としては、凝結して固体になる水などの液体でなくともよい。例えば、ドライアイスのような気体を凝固させて固体にすることができるものであってもかまわない。即ち、低温にすることで、液体もしくは気体から固体に変わるもの、即ち凝固するもの、そして、昇温することによって、固体から液体に変わるもの、即ち融解するもの、もしくは固体から気体に変化するもの、即ち昇華するものであっても、いずれであってもよい。結果的には、ダイシング時に固体として存在し、ダイシング後は、それをワークの表面から容易に除去することができる材料であればよい。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
表面に形成された保護膜やメタル膜配線のブレードの巻き上げによる剥がれやメタルバリの発生を抑制して加工品質を向上させることが不可欠なウェーハや実装基板のダイシングに広く適用することが可能である。
1 ダイシング装置
2 ワーク
3 ダイシングテーブル
4 給水管
4a 水ノズル(液体塗布手段)
5 ブレード
6 チャックプレート
7 放熱プレート
8 ポーラスセラミック
9 真空配管
10 テープ
11 凝固体膜(氷膜)
12 温度センサ(冷凍状態監視手段)
13 冷却水管
14 ペルチェ素子(冷凍手段、凝固体融解手段)
15 断熱材
16 Siウェハ
17 低誘電体膜(Low−k膜)
18 DAF(Die Attach Film、)

Claims (7)

  1. 表面に低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を有するワークを高精度にダイシングするダイシング装置において、
    前記表面の凹凸部分に隙間なく浸透する液体と、前記ワークの上面に前記液体を塗布する液体塗布手段と、前記液体を塗布されたワークを冷凍して前記ワークの上で前記液体を凝固させる冷凍手段と、前記ワークを載せ置きするダイシングテーブルと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を凝固体で埋め込んだ状態で前記ワークに所要のダイシングを施すブレードと、所要のダイシングが施された後の前記ワーク上の凝固体を融解する凝固体融解手段とを有することを特徴とするワークのダイシング装置。
  2. 上記ワークを載せ置きするダイシングテーブルの冷凍手段は、ペルチェ素子であり、該ペルチェ素子への通電方向を該冷凍手段として機能させる一方向から他方向に反転させることにより該ペルチェ素子を上記凝固体融解手段としても機能させることを特徴とする請求項1記載のワークのダイシング装置。
  3. 表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、
    前記ワークの上に液体を塗布するステップと、塗布した液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなることを特徴とするワークのダイシング方法。
  4. 表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング装置であって、
    前記表面の凹凸部分に隙間なく浸透する液体と、該液体に気泡ないしは気体を封入する封入手段と、前記気泡ないしは気体を封入した液体を前記ワークの上面に塗布する液体塗布手段と、ワーク上面に満たされた前記液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成する冷凍手段と、前記ワークを載せ置きするダイシングテーブルと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだまま前記ワークに所要のダイシングを施すブレードと、所要のダイシングが施された後の前記ワーク上の凝固体を融解する凝固体融解手段とを有することを特徴とするワークのダイシング装置。
  5. 表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、
    前記ワークに供給する液体に気泡ないしは気体を封入するステップと、前記気泡ないしは気体を封入した液体をワークに塗布するステップと、塗布した前記液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた前記液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなることを特徴とするワークのダイシング方法。
  6. 表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、
    前記ワークに供給する液体に気体を溶解させるステップと、前記気体が溶解した液体をワークに塗布するステップと、ワーク上に前記液体を備えた状態で減圧し、気泡を発生させて塗布した液体がワークの凹凸に浸透するステップと、ワーク上面に満たされた液体をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなることを特徴とするワークのダイシング方法。
  7. 表面に凹凸を有する低誘電体膜もしくはメタル膜を持つワークをダイシングするワークのダイシング方法であって、
    液体を霧状にして前記ワークに噴霧するステップと、噴霧した液滴がワークの凹凸に浸透するステップと、ワークの凹凸に浸透するように該ワーク上に付着した前記液滴をワークと共に冷却冷凍することにより該ワークの上で凝固体膜を形成するステップと、ワーク表面の前記低誘電体膜もしくはメタル膜で形成された凹凸を前記凝固体膜で埋め込んだままブレードで前記ワークに所要のダイシングを施すステップと、該ワークに対する所要のダイシングの完了後に前記凝固体膜を加熱・融解して除去するステップとからなることを特徴とするワークのダイシング方法。
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