JP2012102065A - 毛髪化粧料の使用方法、その毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料の使用方法、その毛髪化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】頭皮及び毛髪に均一かつ効果的に塗布する。
【解決手段】(A)界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含み、30℃で測定した初期粘度(η)が500〜15000mPa/sであり、水で質量比2倍に希釈し、30℃で測定した希釈時粘度(η)が10〜3000mPa/sであり、初期粘度(η)に対する希釈時粘度(η)の比率(η/η)が1〜20%となる毛髪化粧料を水で濡れた頭皮及び毛髪に塗布し、乾燥する、毛髪化粧料の使用方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料の使用方法、これに用いる毛髪化粧料に関する。
従来の毛髪化粧料の使用方法としては、例えば特許文献1、2に記載のものがある。特許文献1、2では、毛髪化粧料を毛髪に塗布した後、すすぎを行い、次いでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させて使用することが記載されている。
特許文献1では、特定のアミドアミン化合物、高級アルコール、特定の有機溶剤を併用した毛髪化粧料を毛髪に塗布した後、すすぎを行い、次いでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させて使用することで、毛髪に対し良好な感触、特に塗布時からすすぎ時における滑らかなコート感、優れた柔軟性を与え、更にはダメージヘアの仕上がりに弾力性を付与し、健康な髪と同様の仕上がり感が得られるとされている。
また、特許文献2では、特定のアミドアミン化合物、有機酸、脂肪族アルコールを併用した毛髪化粧料を毛髪に塗布した後、すすぎを行い、次いでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させて使用することで、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷(毛髪内部の空洞)の修復・抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与でき、且つ安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示すとされている。
近年、特許文献3のような洗い流さない毛髪化粧料の使用方法も知られている。特許文献3では、特定の3級アミン、モノアルキル型第4級アンモニウム塩、特定の2種の有機酸、高級アルコールを併用した毛髪化粧料をタオルドライ後の毛髪に塗布させて使用することで、濡れた髪・乾いた髪どちらに対しても、滑らかでなじみ・指通りが良く、かつ繰り返し使用することにより、髪自体のまとまり性、指通り性の両方を改善することができるとされている。
特開2003−81780号公報 特開2006−290796号公報 特開2009−126850号公報
しかしながら、上記文献記載の技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
特許文献1、2のように、濡れた頭皮及び毛髪に適用した後、シャワー等の水又は湯により洗い流す毛髪化粧料の使用方法では、毛髪へのコンディショナー剤の残留が必要であり、毛髪に保持された水に接触しても、保形性が維持できる製剤になっている為、頭皮までのび広がりにくい。また、毛髪からコンディショニング剤を、大量の水又は湯により洗い流す場合も、毛髪からコンディショニング剤や有効成分が水と一緒に洗い流されていた為、頭皮にコンディショニング剤や有効成分が留まらず、頭皮に対するスキンケア効果を十分に得ることはできない。
一方、特許文献3の方法では、タオルドライ後の毛髪に塗布させるものであるため、毛髪化粧料が毛髪の一部のみにしか塗れず、十分に塗れ広がらない。特に、頭皮については、毛髪が邪魔をするため、頭皮まで均一に塗布することがよりいっそう困難になる。残存率を高くすべく、多く塗布することは、頭皮や毛髪にべたつき感が生じ使用感が損なわれる。
以上のように、上記文献技術の方法では、頭皮へ十分に行き渡らせることが困難であり、剤を多く塗布したり、一定時間塗布状態を持続させる必要があり、すすぎ時に大量の水で洗い流す必要があった。本発明では、頭皮まで十分に行き渡らせ、髪が絡まらず、しかも、毛髪のべたつきが抑制され、洗い流さずに使用できることを課題とする。
本発明によれば、
(A)界面活性剤と、(B)高級アルコールと、
を含み、
30℃で測定した初期粘度(η)が500〜15000mPa・sであり、
水で質量比2倍に希釈し、30℃で測定した希釈時粘度(η)が10〜3000mPa・sであり、かつ、
前記初期粘度(η)に対する前記希釈時粘度(η)の変化率[(η/η)×100]が1〜20%となる毛髪化粧料を水で濡れた頭皮及び毛髪に塗布し、乾燥する、毛髪化粧料の使用方法が提供される。
また、本発明によれば、上記の毛髪化粧料の使用方法に用いられる毛髪化粧料が提供される。
この発明によれば、初期粘度に対する希釈時粘度の変化率[(η/η)×100]が1〜20%となる毛髪化粧料を用いるため、これを濡れた頭皮及び毛髪に塗布することで、頭皮上で水と毛髪化粧料とを接触させ、毛髪化粧料の粘度を劇的に減少させることができる。これにより、毛髪から頭皮にわたって毛髪化粧料がのび広がり、頭皮及び毛髪に均一かつ効果的に塗布することができる。
本発明によれば、頭皮及び毛髪上で水と接触した時に毛髪化粧料を肌にのび広げて、頭皮のすみずみまで行き渡らせることができる。
本発明は、毛髪化粧料を水で濡れた頭皮及び毛髪に塗布し、乾燥する、毛髪化粧料の使用方法である。本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、(A)界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含み、30℃で測定した初期粘度(η)が500〜15000mPa・sであり、かつ、水で質量比2倍に希釈し、30℃で測定した希釈時粘度(η)が10〜3000mPa・sであり、初期粘度に対する希釈時粘度の変化率[(η/η)×100]が1〜20%となるように構成されている。
なお、本発明において、初期粘度(η)とは、B型粘度計(製品名:VISCOMETER TV−10、製造元:TOKI SANGYO Co. LMD)、ロータNo.3、30℃、回転数12rpmで毛髪化粧料の粘度(未希釈粘度)を測定したものをいう。また、希釈時粘度(η)とは、毛髪化粧料を水で質量比2倍に希釈したときの粘度(2倍希釈時粘度)を同B型粘度計、ロータNo.2、30℃、回転数30rpmで測定したものをいう。
まず、本発明の方法で用いる毛髪化粧料について、以下、詳細に説明する。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、(A)界面活性剤と(B)高級アルコールと水とを含有する。また、本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、さらに(C)多価アルコールを含んでいてもよい。
[(A)界面活性剤]
成分(A)の界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、第3級アミン又はその塩、及び、ノニオン界面活性剤から選択される1種又は2種以上のいずれかを用いることができる。
成分(A)の界面活性剤として第4級アンモニウム塩を用いる場合、例えば、下記式(1)で表される第4級アンモニウム塩を用いることができる。
Figure 2012102065
〔式(1)中、R、R、R又はRのうち少なくとも一つは、エーテル結合を有していてもよい炭素数16〜25、直鎖又は分岐鎖の、アルキル基又はアルケニル基を示し、残りのうち少なくとも二つ以上は、同一又は異なる、炭素数1〜6のアルキル基、又は−(AO)Hを示す(Aは同一又は異なる、炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜6の整数を示し、その配列は任意である)、Xはハロゲン化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンを示す。〕
成分(A)の具体的な例としては、以下の(A−1)〜(A−3)が挙げられる。
(A−1)アルキルトリメチルアンモニウム塩
例えば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
−N(CH (2)
〔一般式(2)中、Rは炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、Xはハロゲン(塩素又は臭素)化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンを示す。〕
(A−2)アルコキシトリメチルアンモニウム塩
例えば、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
−O−R−N(CH (3)
〔一般式(3)中、Rは炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、Xはハロゲン(塩素又は臭素)化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンを示す。〕
(A−3)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
例えば、下記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
−N(CH (4)
〔一般式(4)中、Rは炭素数16〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、Xは上記と同じである。〕
上記下記式(1)で表される第4級アンモニウム塩のうち、(A−1)〜(A−3)以外のものは、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩(アルカノイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムのエチル硫酸塩、アルカノイル基はラノリン由来)、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリエチルアンモニウム塩、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルトリエチルアンモニウム塩、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリメチルアンモニウム塩、メチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩、エチル硫酸イソアルカン酸(C14〜C20)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩、エチル硫酸イソアルカン酸(C18〜C22)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩、エチル硫酸イソステアリン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩、エチル硫酸イソノナン酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。これら第4級アンモニウム塩の対イオンとしては、特に限定されないが、ハロゲン(塩素又は臭素)化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンが好ましい。
その中でも、使用時に良好な柔軟性及び滑り性、ならびに仕上がりの髪の自然な質感を付与する効果の観点から、(A−1)アルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、中でも、炭素数16〜22のアルキル基を有するトリメチルアンモニウム塩が好ましく、特に炭素数18〜22のアルキル基を有するトリメチルアンモニウム塩が好ましく、さらにドコシルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。これらの対イオンもまた特に限定されないが、ハロゲン(塩素又は臭素)化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンが好ましい。
また、成分(A)の界面活性剤として第4級アンモニウム塩を用いる場合、その含有量は、毛髪化粧料全体に対する第4級アンモニウムイオンの質量比として、0.3〜1質量%であることが好ましい。特に、乾燥後の毛髪を滑らかにし、かつ、櫛通りをよくするという点から、0.4〜0.8質量%とするとより好ましい。
成分(A)の界面活性剤として第3級アミン又はその塩を用いる場合、例えば、下記一般式(5)で表される第3級アミン又はその塩を用いることができる。
Figure 2012102065
〔一般式(5)中、R11は総炭素数8〜35の−OCO−若しくは−COO−で表される官能基で分断又は−OHで置換されていてもよい直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、又は脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、R12は炭素数1〜22のアルキル基、若しくはヒドロキシアルキル基、又は合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示し、2個のR12は同一でも異なってもよい。〕
一般式(5)で表される第3級アミンの塩は、第3級アミンを有機酸及び/又は無機酸によって塩としたものを用いてもよいし、第3級アミンと酸とを混合し、必要に応じてpH調整剤を加えることにより、毛髪化粧料中で塩を形成されたものであってもよい。
第3級アミン又はその塩を無機酸、有機酸又はこれらの塩により中和させて調製する場合、無機酸としては塩酸、硫酸、リン酸等を用いることができる。有機酸としては、炭素数10以下の有機酸(特に、有機カルボン酸)が好ましく、例えば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の炭素数10以下の短鎖アルキル基を有する酸;酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸;ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸等のヒドロキシモノカルボン酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシジカルボン酸、クエン酸等のヒドロキシトリカルボン酸が挙げられる。中でも、ヒドロキシモノカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸、及びジカルボン酸がより好ましく、特に、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、及びマレイン酸が好ましい。無機酸又は有機酸は、2種以上を併用することもできる。
上記無機酸及び/又は有機酸の含有量は、効果的にアミン臭を低減でき、また毛髪や頭皮に柔軟性や滑り性を高める観点から、0.05〜2質量%が好ましく、特に0.1〜1質量%が好ましく、なかでも0.1〜0.5質量%がより好ましい。
また、第3級アミンと酸とを混合し、必要に応じてpH調整剤を加えることにより、毛髪化粧料中で塩を形成させる場合、かかる酸としては、例えば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の短鎖アルキル基を有する酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ酸;その他リン酸、塩酸、酢酸、コハク酸などが挙げられる。中でも毛髪に対する保湿及び柔軟化効果をもたらす点から、有機酸が好ましく、特に、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシ酸が好ましく、ヒドロキシ酸がより好ましい。
一般式(5)で表される第3級アミンのより具体的な例としては、例えば、以下の(A−4)〜(A−6)の第3級アミンの少なくともいずれか1つが挙げられる。
(A−4)ヒドロキシエーテルアルキルアミン
例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012102065
〔一般式(6)中、R17は、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R18及びR19は、同一又は相異なって炭素数1〜6のアルキル基又は−(AO)H(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、fは1〜6の数を示し、f個のAは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示す。eは1〜5の数を示す。〕
具体的には、ヘキサデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミン、オクタデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンが挙げられる。
(A−5)エーテルアミン
例えば、下記一般式(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012102065
〔一般式(7)中、R20は、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R21及びR22は、同一又は相異なって炭素数1〜6のアルキル基又は−(AO)H(Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、gは1〜6の数を示し、g個のAは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示す。〕
具体的には、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンが挙げられる。
(A−6)アルキルアミドアミン
例えば、下記一般式(8)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012102065
〔一般式(8)中、R23は炭素数11〜23の脂肪族炭化水素基を示し、R24は同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは2〜4の数を示す。〕
具体的には、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド(ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド)、N−(3−ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミド(ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド)が挙げられる。
上記成分(A)の界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、第3級アミン又はその塩が好ましく、すすぎ時の滑らかさの観点から第3級アミン又はその塩が特に好ましい。
中でも第3級アミン又はその塩から選ばれる好ましい成分(A)としては、塗布時、すすぎ時の滑らかさの観点から(A−5)エーテルアミン、(A−6)アルキルアミドアミン又はこれらの塩が好ましい。この場合、(A−5)エーテルアミンの塩、及び、(A−6)アルキルアミドアミンの塩は、(A−5)エーテルアミン又は(A−6)アルキルアミドアミンと酸(特に、ヒドロキシ酸が好ましい)とを混合し、必要に応じてpH調整剤を加えることにより、毛髪化粧料中で塩を形成させることが好ましい。特に、(A−6)アルキルアミドアミン又はその塩が好ましく、中でもN−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミド、又はこれらの塩が好ましい。中でも、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミドが特に好ましい。
成分(A)の界面活性剤として、第3級アミン又はその塩を用いる場合、上記の第3級アミン又はその塩を2種以上併用してもよい。また、その含有量は、毛髪化粧料全体に対する第3級アミンの質量比として、0.3〜1質量%が好ましい。特に、乾燥後の毛髪を滑らかにし、かつ、櫛通りをよくするという点から、0.4〜0.8質量%とするとより好ましい。
成分(A)として、第4級アンモニウム塩、及び、第3級アミン又はその塩を1種又は2種以上併用してもよい。
ノニオン界面活性剤としては、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等の親油性ノニオン界面活性剤、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、プルロニック等のプルロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トワイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油あるいは硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が用いられる。これらノニオン界面活性剤は、1種、又は2種以上を併用してもよい。毛髪化粧料全体に対するノニオン界面活性剤の含有量は、0.3〜1質量%が好ましい。特に、乾燥後の毛髪を滑らかにし、かつ、櫛通りをよくするという点から、0.4〜0.8質量%とするとより好ましい。
[(B)高級アルコール]
続いて、成分(B)について説明する。本明細書において、「高級アルコール」とは、炭素数6以上の1価の脂肪族アルコールをいうが、直鎖及び分岐鎖、並びに、飽和及び不飽和のいずれの脂肪族アルコールでもよい。炭素数は、14〜22の脂肪族アルコールが好ましく、なかでも、炭素数18〜22の直鎖状の飽和脂肪族アルコールが好ましい。具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等の直鎖状の飽和脂肪族アルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等の分岐鎖状の飽和脂肪族アルコール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール等の不飽和脂肪族アルコールが挙げられ、塗布時の髪の滑らかさを付与する観点からステアリルアルコールが特に好ましい。これらは、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
成分(B)の高級アルコールは、2種以上を併用することもできる。またその含有量は、毛髪化粧料全体に対して0.6〜4質量%が好ましく、特に、乾燥後の毛髪の滑らかさ、及び、櫛通りの良さの観点から、1〜3質量%とすることがより好ましい。
毛髪化粧料全体において、成分(B)と成分(A)との質量比(B)/(A)は、2〜12であるが、2〜6が好ましく、3〜5が特に好ましい。こうすることで、水に触れる前は保形性を有しつつ、水に触れた時、頭皮へののび広がりを早くして、頭皮に塗布できることができる。また、塗布時、乾燥後のべたつきが少なくなり、頭皮の保湿効果を高め、高い柔軟効果も得ることができる。
[(C)多価アルコール]
成分(C)の多価アルコールとしては、水酸基を2個以上有するグリコール類、グリセリン、及び、糖アルコールのいずれかが好ましい。水酸基を2個以上有するグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコールなどが挙げられる。また、糖アルコールとしては、ソルビトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、マンニトールなどが挙げられる。特に、のびが良く、頭皮へ均一に広がる観点から、グリコール類、グリセリンが好ましく、中でもグリセリン、プロピレングリコールが好ましく、特にグリセリンが好ましい。これにより、水に触れる前の剤は保形性を有し、水に触れた時に流動性を顕著に向上させ、のびが良く、頭皮へ均一に広がる。かつ、塗布時、乾燥後のべたつきを少なくすることができる。
成分(C)の多価アルコールは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、その含有量は、毛髪化粧料全体に対して1〜30質量%である。濡れた毛髪に塗布した時にのびが良く、頭皮へ行き渡る、塗布時・乾燥後にべたつかないという観点から、2〜10質量%、特に3.5〜7.5質量%が好ましい。
成分(A)と成分(C)との質量比(C)/(A)は、水に触れる前は保形性を有しつつ、水に触れたときのびが良く、塗布時の頭皮への行き渡り易さ、髪の絡まり防止の観点から、3以上が好ましく、4以上が好ましく、7以上が特に好ましい。また、塗布時、乾燥後のべたつきを抑制する観点から、60以下が好ましく、20以下が特に好ましい。中でも15以下が好ましい。
また、成分(C)と成分(B)との質量比(C)/(B)は、塗布時の頭皮への行き渡り易さ、髪の絡まり防止の観点から、1以上が好ましく、2以上が特に好ましい。塗布時、乾燥後のべたつきを抑制する観点から、12以下が好ましく、6以下が特に好ましい
成分(A)、成分(B)及び成分(C)のほか、乾燥後のさらさらした滑り感や柔軟性、或いは光沢性を付与するなど毛髪保護効果を高める目的で、本発明で用いる毛髪化粧料には、油性成分を含有することができる。油性成分としては、シリコーン類やエステル油のほかに、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、スクワレン、スクワラン等の炭化水素油等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。なかでも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンが好ましい。ジメチルポリシロキサンは、毛髪に良好な潤滑性を付与することができ、ポリエーテル変性シリコーンは、毛髪に滑らかさを付与することができ、アミノ変性シリコーンは、毛髪にしっとり感を付与することができる。本発明においては、求める性能に応じて、各種のシリコーン類を単独で又は2種以上を使用することができる。
シリコーン類の含有量は、指通り性や、べたつき感のなさの点から、毛髪化粧料全体に対して0.05〜10質量%が好ましく、更には0.1〜5質量%、特に0.3〜3質量%が好ましい。
エステル油としては、モノエステル油、又は分子内に2以上のエステル結合を有するエステル油、油脂類の1種又は2種以上の混合物が好ましい。かかるエステル油としては、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボガド油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、メドウフォーム油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミルスチン酸ミリスチル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリスリトールとヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸等の混合脂肪酸とのエステルなどが挙げられる。これらは2種以上を併用しても良い。
エステル油の含有量は、毛髪化粧料全体に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%が更に好ましく、0.01〜2質量%が特に好ましい。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料には、油性成分を0.1〜20質量%を含有させることが好ましく、更に0.3〜10質量%、特に0.5〜5質量%含有させることが好ましい。こうすることで、毛髪に良好な感触を与えることができる。
また、本発明の方法で用いる毛髪化粧料には、更に、毛髪化粧料に一般に使用されるその他の成分を、目的に応じて含有させることができる。例えば、カチオン化セルロース、ヒドロキシ化セルロース、高重合ポリエチレンオキサイド等の高分子化合物;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド類等の非イオン界面活性剤;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウム、オクトピロックス、硝酸ミコナゾール等の抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;メチルパラベン等の防腐剤;キレート剤;パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類;酸化チタン等のパール粉体;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤等が挙げられる。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料の初期粘度(η)は、500〜15000mPa・sの範囲であるが、特に1000〜10000mPa・sが好ましく、なかでも2000〜8000mPa・sが好ましい。こうすることで、保形性があり、手に取りやすい剤とすることができる。毛髪化粧料に含まれる(B)高級アルコールの含有量を増加させることで、毛髪化粧料の初期粘度を高くすることができる。さらに、(C)多価アルコールの含有量を増加させることで、初期粘度を適度に高く調整することができる。また、毛髪化粧料の初期粘度を低減するには、毛髪化粧料中の(B)高級アルコールの含有量を減少させるとよい。さらに、毛髪化粧料中の(C)多価アルコールの含有量を減少させることで、毛髪化粧料の初期粘度を適度に低減することができる。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、水で質量比2倍に希釈したときの希釈時粘度(η)が10〜3000mPa・sの範囲であるが、特に10〜1500mPa・sが好ましい。
初期粘度(η)に対する希釈時粘度(η)の比率[(η/η)×100]は、1〜20%である。初期粘度に対する希釈時粘度の比率[(η/η)×100]は、水で質量比2倍に希釈したときの毛髪化粧料の粘度の変化率を意味するが、特に1〜15%の範囲が好ましく、なかでも2〜10%の範囲がより好ましい。こうすることで、のびが良く頭皮への広がりが早い剤となるため、頭皮に均一に塗布することができる。また、塗布時や乾燥後のべたつきが少ない剤とすることができる。毛髪化粧料中の(B)高級アルコールの含有量を制御することで、希釈時粘度(η)を減少させて、η/ηを小さくすることができる。さらに、毛髪化粧料中の(C)多価アルコールの含有量を制御することで、希釈時粘度(η)を劇的に減少させて、η/ηを適度に小さくすることができる。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、いずれも水で20質量倍に希釈した際のpH(25℃)が2〜6であると好ましい。この範囲であると、ヘアカラーなどの傷みを回復させる機能を有し、塗布時から乾燥後まで良好な柔軟性、滑らかな感触を付与できる機能に優れるものである。pH値は、特に3〜5、更には4〜5となるように調整するのが、傷んだ毛髪に滑り性、艶を付与する観点から好ましい。pHの調整には、無機酸、有機酸等の酸性物質、更に塩基性物質として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等も併用できる。有機酸としては、成分(A)で説明したものと同様なものを用いることができる。
また、本発明の方法で用いる毛髪化粧料の形態は、液状、ゲル状、ペースト状、クリーム状、ワックス状等、適宜選択できるが、溶剤として、水又は低級のアルコール、特に水を用いた液状のものが好ましい。低級アルコールの含有量は、5質量%以下、特に3質量%以下、中でも1質量%以下、さらに0.1質量%以下であることが好ましい。なお、ここでいう低級アルコールとは、炭素数1〜3の1価の脂肪族アルコールである。
本発明の方法で用いる毛髪化粧料は、ヘアコンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、頭皮用美容液等として用いるのが好ましい。剤型としては、ポンプスプレー、ポンプフォーム、スクイズフォーム、ジェル、ローション、クリーム、ミルク等が挙げられる。
つづいて、本発明に係る毛髪化粧料の使用方法の一例について具体的に説明する。まず、通常のシャンプーの後すすぎを行う。その後、軽く水気を取る。このとき、髪は水が滴るほど濡れている。タオルドライをすると頭皮及び毛髪が乾燥してしまうため、タオルドライは行わない。具体的には、頭皮及び毛髪の表面に保持されている水分量が毛髪の質量に対して、0.5〜1.5倍量含む状態が好ましい。尚、タオルドライした時の水分量は毛髪の質量に対して、0.1〜0.3倍量含まれている。
ついで、濡れたままの頭皮及び毛髪に毛髪化粧料を塗布する。本発明の毛髪化粧料を頭皮上で水に触れるとのびが良くなるので、頭皮及び毛髪に直接、毛髪化粧料を塗布するとより好ましい。塗布量は、毛髪の質量に対して0.005〜0.05倍程度とすると好ましい。
頭皮及び毛髪に塗布された毛髪化粧料は、頭皮及び毛髪に残存する水分に触れることで、粘性が低下し、毛髪から頭皮へと濡れ広がる。したがって、頭皮及び毛髪全体にわたってのび広がり、毛髪化粧料が塗布されることとなる。
ついで、すすぎをせずにタオルドライを行う。これにより、頭皮の水分を除去するとともに、毛髪については水が滴らない程度に水気を切る。その後、自然に、あるいは、ドライヤー等により加熱して、毛髪を乾燥させる。
このように本発明によれば、水に接触させたときに粘度を劇的に減少し、のびが良くなるため、濡れた頭皮及び毛髪に塗布すると、毛髪から頭皮にわたって毛髪化粧料がのび広がり、頭皮及び毛髪に均一かつ効果的に塗布することができる。加えて、保湿効果、フケ防止効果、育毛効果等の頭皮ケアと、まとまり性、指通り性、保水性、補修性の向上等の毛髪ケアとの両立を図ることもできる。さらに、本発明では、塗布した毛髪化粧料を洗い流さずに乾燥させることで、塗布した毛髪化粧料の効果を保持することができ、よりいっそう高い頭皮ケア効果とトリートメント効果とを得ることができる。
表1に実施例1〜7、及び、比較例1〜3を示す。表2に比較例4、5を示す。
表3に実施例8〜13、比較例6〜8を示す。表1〜3に示す各成分量を含んだ毛髪化粧料を以下のようにして作製した。
化粧用濃グリセリン(花王社製)又は化粧用プロピレングリコール(ADEKA社製)、90%乳酸(ムサシノ乳酸(登録商標)90F、武蔵野化学研究所製)、水を60〜70℃で混合して水相を調製した後、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド(アミデットAPA−22、花王社製)、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミン(製品名ファーミンDM−E80、花王社製)、もしくは、ドコシルトリメチルアンモニウムクロライド(製品名コータミン2285E、花王社製)とステアリルアルコール(カルコール8098、花王社製)と、ヒマワリ油(インターナショナル フローラ テクノロジーズ社製)とを85℃で混合した調製した油相を添加して、60〜70℃、200rpm、15分間攪拌、乳化した。得られた乳化相に、ジメチルポリシロキサン(KHS−3、信越化学工業社製)、アミノ変性シリコーン(XS65−C3002、日硝産業社製)に精製水を室温で添加して作成したシリコーン分散相を添加し、加熱を停止して、150rpmで10分間攪拌した。さらに、適量の水で溶解したメチルパラベンを添加し、10分間攪拌した。香料を添加し、全体で1000gとなるように水を加え攪拌して毛髪化粧料を調製した。
(分析条件)
実施例1〜13、比較例1〜8の毛髪化粧料は、以下の条件で分析した。
1.pH
実施例1〜13、比較例1〜8の毛髪化粧料に対して20質量倍の水を加え、5質量%に濃度を調整し、25℃でpH計(pH METER HM−30R、東芝DKK(株)社製)により測定した。
2.粘度
初期粘度は、B型粘度計(VISCOMETER TV−10、TOKI SANGYO Co.LMD.)、ロータNo.3、30℃、回転数12rpmで測定した。2倍希釈時粘度は、実施例1〜13、比較例1〜8の毛髪化粧料50gに50gの精製水を加えて質量比2倍に希釈し、同粘度計にて、ロータNo.2、30℃、回転数30rpmで測定した。
<評価方法>
日本人女性パネラー5名が次の方法で処理しながら官能評価を行った。
下記の組成の標準シャンプー5gを用いて洗髪した後、頭皮が水に濡れた状態で表1に示す毛髪化粧料を5g(各パネラーの毛髪質量に対して0.015〜0.05倍)塗付し、頭皮及び毛髪全体に十分に馴染ませた後、すすぎ流さずにタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させた。塗布時の髪への伸び広がりの良さ、頭皮へ行き渡りやすさについて官能評価し、下記の基準で判定した。
・標準シャンプーの処方(pH7.0)
25%ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩 62.0%
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.3%
エデト酸二ナトリウム 0.15%
安息香酸ナトリウム 0.5%
塩化ナトリウム 0.8%
75%リン酸 適量
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
<評価基準>
各項目の効果を0点(効果なし)〜5点(効果あり)で評価し、5名の合計を評価得点とした。評価結果を表1〜3に示す。
Figure 2012102065
Figure 2012102065
Figure 2012102065
以上、本発明の実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。

Claims (7)

  1. (A)界面活性剤と、(B)高級アルコールと、
    を含み、
    30℃で測定した初期粘度(η)が500〜15000mPa・sであり、
    水で質量比2倍に希釈し、30℃で測定した希釈時粘度(η)が10〜3000mPa・sであり、かつ、
    前記初期粘度(η)に対する前記希釈時粘度(η)の変化率[(η/η)×100]が1〜20%となる毛髪化粧料を水で濡れた頭皮及び毛髪に塗布し、乾燥する、毛髪化粧料の使用方法。
  2. 前記毛髪化粧料は、さらに(C)多価アルコールを含む、請求項1に記載の毛髪化粧料の使用方法。
  3. 前記毛髪化粧料は、洗髪又はシャンプー後の濡れた頭皮及び毛髪に塗布される、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料の使用方法。
  4. 前記毛髪化粧料を水で濡れた頭皮に塗布するとき、毛髪質量に対して0.5〜1.5倍量の水を含む頭皮及び毛髪に前記毛髪化粧料を塗布する、請求項1乃至3いずれか1項に記載の毛髪化粧料の使用方法。
  5. 前記毛髪化粧料を水で濡れた頭皮に塗布した後、塗布された前記毛髪化粧料をすすぎ流さずに前記頭皮及び前記毛髪を乾燥する、請求項1乃至4いずれか1項に記載の毛髪化粧料の使用方法。
  6. 前記成分(A)の界面活性剤が、0.3〜1質量%である請求項1乃至5いずれか1項に記載の毛髪化粧料の使用方法。
  7. 請求項1乃至6いずれか1項に記載の毛髪化粧料の使用方法に用いられる毛髪化粧料。
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