JP2012101276A - 鉄心用チップ切断装置、鉄心ブロック製造装置、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】省スペースで簡易に、寸法精度の高いチップ切断部を有する鉄心を製造する。
【解決手段】鉄心切板310をこの長手方向の前後に選択的に搬送可能な第2搬送部820と、第2搬送部820により上記長手方向の前方に搬送された鉄心切板310の搬送方向の先端と接触して鉄心切板310を位置決めするストッパー600と、ストッパー600により位置決めされた鉄心切板310のストッパー600と接触している側の端部313を上記長手方向に対して直角にチップ切断するチップシャー700とを備える。また、第2搬送部820により上記長手方向の後方に搬送された鉄心切板の搬送方向の先端と接触して鉄心切板を位置決めするストッパー610と、ストッパー610により位置決めされた鉄心切板のストッパー610と接触している側の端部を上記長手方向に対して直角にチップ切断するチップシャー710とを備える。
【選択図】図8
【解決手段】鉄心切板310をこの長手方向の前後に選択的に搬送可能な第2搬送部820と、第2搬送部820により上記長手方向の前方に搬送された鉄心切板310の搬送方向の先端と接触して鉄心切板310を位置決めするストッパー600と、ストッパー600により位置決めされた鉄心切板310のストッパー600と接触している側の端部313を上記長手方向に対して直角にチップ切断するチップシャー700とを備える。また、第2搬送部820により上記長手方向の後方に搬送された鉄心切板の搬送方向の先端と接触して鉄心切板を位置決めするストッパー610と、ストッパー610により位置決めされた鉄心切板のストッパー610と接触している側の端部を上記長手方向に対して直角にチップ切断するチップシャー710とを備える。
【選択図】図8
Description
本発明は、鉄心用チップ切断装置、鉄心ブロック製造装置、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法に関する。
帯状の磁性板から旋回シャーにより切断されて鉄心を構成する鉄心切板を形成し、鉄心切板をブロック状に積層する鉄心ブロック製造装置を開示した先行文献として特許文献1がある。特許文献1に記載された鉄心ブロック製造装置においては、チップシャーおよびチップカットプレスのいずれかにより選択的にチップ切断を行なっている。その後、チップ切断した鉄心切板の表裏を選択的に反転させることにより、チップ切断部を鉄心切板の前後に交互に位置するように積層している。
チップ切断部を鉄心切板の前後に交互に位置させるために鉄心切板の表裏を反転させるようにした場合、複雑な反転装置が必要となり、また、鉄心切板を反転させるためのスペースが必要となる。
さらに、鉄心切板のチップ切断部には高い寸法精度が要求されるが、チップ切断する際の位置決め基準となる旋回シャーから離れた位置に配置されたチップカットプレスによりチップ切断した場合、チップ切断部の寸法精度が低下する。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、省スペースで簡易に寸法精度の高いチップ切断部を有する鉄心を製造することができる、鉄心用チップ切断装置、鉄心ブロック製造装置、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に基づく鉄心用チップ切断装置は、帯状の磁性板から長手方向を有するように切断されて鉄心を構成する鉄心切板をこの長手方向の前後に選択的に搬送可能な搬送部と、搬送部により上記長手方向の前方に搬送された鉄心切板の搬送方向の先端と接触して鉄心切板を位置決めする第1位置決め部と、第1位置決め部により位置決めされた鉄心切板の第1位置決め部と接触している側の端部を上記長手方向に対して直角にチップ切断する第1チップ切断部とを備える。また、鉄心用チップ切断装置は、搬送部により上記長手方向の後方に搬送された鉄心切板の搬送方向の先端と接触して鉄心切板を位置決めする第2位置決め部と、第2位置決め部により位置決めされた鉄心切板の第2位置決め部と接触している側の端部を上記長手方向に対して直角にチップ切断する第2チップ切断部とを備える。
本発明によれば、省スペースで簡易に、寸法精度の高いチップ切断部を有する鉄心を製造することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る、鉄心用チップ切断装置、鉄心ブロック製造装置、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
まず、本実施形態に係る鉄心の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る鉄心を含む変圧器本体の構成を示す平面図である。図2は、図1の変圧器本体を矢印II方向から見た図である。
図1,2に示すように、変圧器本体1は、1組の鉄心100に鎖交するように巻き回されたコイル200を含む。鉄心100は、ヨーク鉄心が積層されて互いに対向するヨーク鉄心ブロック110およびヨーク鉄心ブロック120と、レッグ鉄心が積層されて互いに対向するレッグ鉄心ブロック130およびレッグ鉄心ブロック140とから構成されている。
図3は、ヨーク鉄心ブロックとレッグ鉄心ブロックとを組合わせて鉄心を構成する状態を示す平面図である。図4は、ヨーク鉄心ブロック110を構成するヨーク鉄心の積層状態を示す分解斜視図である。図5は、ヨーク鉄心ブロック120を構成するヨーク鉄心の積層状態を示す分解斜視図である。図6は、レッグ鉄心ブロック130を構成するヨーク鉄心の積層状態を示す分解斜視図である。図7は、レッグ鉄心ブロック140を構成するヨーク鉄心の積層状態を示す分解斜視図である。
図3および図4に示すように、ヨーク鉄心ブロック110は、チップ切断部111cが長手方向の一端に位置するヨーク鉄心111と、チップ切断部112cが長手方向の他端に位置するヨーク鉄心112とが交互に積層されている。また、ヨーク鉄心111とヨーク鉄心112とは、互いの長手方向において僅かに位置をずらして積層されている。
図3および図5に示すように、ヨーク鉄心ブロック120は、チップ切断部121cが長手方向の一端に位置するヨーク鉄心121と、チップ切断部122cが長手方向の他端に位置するヨーク鉄心122とが交互に積層されている。また、ヨーク鉄心121とヨーク鉄心122とは、互いの長手方向において僅かに位置をずらして積層されている。
図3および図6に示すように、レッグ鉄心ブロック130は、チップ切断部131cが長手方向の一端に位置するレッグ鉄心131と、チップ切断部132cが長手方向の他端に位置するレッグ鉄心132とが交互に積層されている。また、レッグ鉄心131とレッグ鉄心132とは、互いの長手方向において僅かに位置をずらして積層されている。
図3および図7に示すように、レッグ鉄心ブロック140は、チップ切断部141cが長手方向の一端に位置するレッグ鉄心141と、チップ切断部142cが長手方向の他端に位置するレッグ鉄心142とが交互に積層されている。また、レッグ鉄心141とレッグ鉄心142とは、互いの長手方向において僅かに位置をずらして積層されている。
以下、本実施形態に係る、鉄心用チップ切断装置および鉄心ブロック製造装置の構成について説明する。なお、以下の説明においては、ヨーク鉄心ブロックの製造を例に説明するが、レッグ鉄心ブロックの製造についても同様である。本実施形態に係る鉄心ブロック製造装置は、第1段階から第4段階の4段階を1周期として作動する装置である。
図8は、本実施形態に係る鉄心ブロック製造装置において、第1段階の状態を示す平面図である。図9は、図8の鉄心ブロック製造装置を矢印IXから見た図である。図10は、本実施形態に係る鉄心ブロック製造装置において、第2段階の状態を示す平面図である。図11は、図10の鉄心ブロック製造装置を矢印XIから見た図である。図12は、本実施形態に係る鉄心ブロック製造装置において、第3段階の状態を示す平面図である。図13は、図12の鉄心ブロック製造装置を矢印XIIIから見た図である。図14は、本実施形態に係る鉄心ブロック製造装置において、第4段階の状態を示す平面図である。図15は、図14の鉄心ブロック製造装置を矢印XVから見た図である。
図8〜15に示すように、本実施形態に係る鉄心ブロックの製造装置は、帯状の磁性板300を供給する供給部であるアンコイラ400と、磁性板切断部である旋回シャー500と、鉄心切板を鉄心用チップ切断装置に搬送する第1搬送部800と、鉄心用チップ切断装置と、鉄心切板を積層する鉄心ブロック積部900とを含む。
帯状の磁性板300は、予め所定の幅に切断されて帯状にされており、アンコイラ400にコイル状に巻かれている。旋回シャー500は、帯状の磁性板300の幅方向に対して切断角度を90°変更可能な刃を有している。旋回シャー500は、帯状の磁性板300を帯状の磁性板300の幅方向に対して斜めに切断することにより、長手方向を有するように鉄心切板310,320を成形する。第1搬送部800は、複数の搬送ローラおよびこの搬送ローラを回転させる図示しない駆動部を含み、搬送ローラが回転することにより搬送ローラ上の鉄心切板310,320を鉄心用チップ切断装置に搬送する。
鉄心用チップ切断装置は、第2搬送部820と、第1位置決め部であるストッパー600と、第2位置決め部であるストッパー610と、第1チップ切断部であるチップシャー700と、第2チップ切断部であるチップシャー710とを含む。
第2搬送部820は、第1搬送部800から鉄心切板310,320を受け取って、第1搬送部800の搬送方向と同一である鉄心切板310,320の長手方向の前方に、または、反対方向である鉄心切板310,320の長手方向の後方に、鉄心切板310,320を選択的に搬送することができる。具体的には、第2搬送部820は、複数の搬送ローラおよびこの搬送ローラを回転させる図示しない駆動部を含み、搬送ローラが回転することにより搬送ローラ上の鉄心切板310,320を搬送する。
ストッパー600は、平面視において、第2搬送部820より鉄心切板310,320の長手方向の前方の位置に配置されている。本実施形態においては、ストッパー600は、上下に移動可能にされており、ストッパー600が作動していないときは、第2搬送部820より上方の位置で待機している。
ストッパー610は、平面視において、第2搬送部820より鉄心切板310,320の長手方向の後方の位置に配置されている。言い換えると、ストッパー610は、第1搬送部800と第2搬送部820との間に位置に配置されている。本実施形態においては、ストッパー610は、上下に移動可能にされており、ストッパー610が作動していないときは、第2搬送部820より上方の位置で待機している。
チップシャー700は、ストッパー600の第2搬送部820側に隣接して配置され、ストッパー600により位置決めされた鉄心切板310,320の端部をチップ切断する。チップシャー710は、ストッパー610の第2搬送部820側に隣接して配置され、ストッパー610により位置決めされた鉄心切板310,320の端部をチップ切断する。
鉄心ブロック積部900は、チップ切断されて形成されたヨーク鉄心111,112,121,122を第2搬送部820と直交する方向のいずれかに選択的に搬送する。具体的には、鉄心ブロック積部900は、複数の搬送ローラおよびこの搬送ローラを回転させる図示しない駆動部を含み、搬送ローラが回転することにより搬送ローラ上のヨーク鉄心111,112,121,122を搬送する。また、鉄心ブロック積部900は、搬送したヨーク鉄心111,112,121,122を順次積層することにより、ヨーク鉄心ブロック110,120を構成する。
以下、本実施形態に係る、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法について説明する。なお、以下の説明においては、ヨーク鉄心ブロックの製造方法を例に説明するが、レッグ鉄心ブロックの製造方法についても同様である。
図8,9に示す鉄心ブロックの製造方法の第1段階においては、まず、帯状の磁性板300を、アンコイラ400により矢印410で示す方向に供給する。供給された帯状の磁性板300を旋回シャー500により磁性板300の幅方向に対して斜めに切断する。具体的には、旋回シャー500の刃を図中の切断方向520上に位置させ、磁性板300を切断方向520に沿って切断する。
その結果、帯状の磁性板300の幅よりも長い長さを有した台形状の鉄心切板310が成形される。なお、鉄心切板310の長手方向の他方の端部は、後述する鉄心ブロックの製造方法の第4段階における旋回シャー500の切断方向510に沿った切断により形成されている。
その後、鉄心切板310を第1搬送部800により矢印810で示す方向に搬送する。第1搬送部800により鉄心切板310を搬送する際には、ストッパー610は、鉄心切板310の搬送路の上方に退避している。鉄心切板310は、第1搬送部800により搬送されて第2搬送部820上に移動する。
次に、鉄心切板310を第2搬送部820により矢印830で示す方向の鉄心切板310の長手方向の前方に搬送する。図9に示すように、第2搬送部820により鉄心切板310を搬送する際には、ストッパー600は矢印620で示す下方に移動して鉄心切板310の搬送路中に位置している。
鉄心切板310は、第2搬送部820により搬送された後、矢印830で示す搬送方向の先端311とストッパー600とが接触して、鉄心切板310の長手方向において位置決めされる。
その状態で、図9に示すようにチップシャー700の刃を矢印720で示す方向に下降させて、鉄心切板310の矢印830で示す搬送方向の先端311側の端部313をチップ切断する。チップ切断は、端部313を鉄心切板310の長手方向に対して直角に切断するように行なわれる。
次に、チップ切断された鉄心切板310からなるヨーク鉄心111を、鉄心ブロック積部900により矢印920で示す方向に搬送して、ヨーク鉄心ブロック110が積層される位置に載置する。
上記の鉄心ブロックの製造方法の第1段階に引き続き第2段階が行なわれる。図10,11に示す鉄心ブロックの製造方法の第2段階においては、まず、帯状の磁性板300を、アンコイラ400により矢印410で示す方向に供給する。供給された帯状の磁性板300を旋回シャー500により磁性板300の幅方向に対して斜めに切断する。具体的には、旋回シャー500の刃を図中の切断方向510上に位置させ、磁性板300を切断方向510に沿って切断する。
その結果、帯状の磁性板300の幅よりも長い長さを有した台形状の鉄心切板320が成形される。なお、鉄心切板320の長手方向の他方の端部は、上記の鉄心ブロックの製造方法の第1段階における旋回シャー500の切断方向520に沿った切断により形成されている。
その後、鉄心切板320を第1搬送部800により矢印810で示す方向に搬送する。第1搬送部800により鉄心切板320を搬送する際には、ストッパー610は、鉄心切板320の搬送路の上方に退避している。鉄心切板320は、第1搬送部800により搬送されて第2搬送部820上に移動する。
次に、鉄心切板320を第2搬送部820により矢印840で示す方向の鉄心切板320の長手方向の後方に搬送する。図11に示すように、第2搬送部820により鉄心切板320を搬送する際には、ストッパー610は矢印630で示す下方に移動して鉄心切板320の搬送路中に位置している。
鉄心切板320は、第2搬送部820により搬送された後、矢印840で示す搬送方向の先端322とストッパー610とが接触して、鉄心切板320の長手方向において位置決めされる。
その状態で、図11に示すようにチップシャー710の刃を矢印730で示す方向に下降させて、鉄心切板320の矢印840で示す搬送方向の先端322側の端部324をチップ切断する。チップ切断は、端部324を鉄心切板310の長手方向に対して直角に切断するように行なわれる。
次に、チップ切断された鉄心切板320からなるヨーク鉄心121を鉄心ブロック積部900により矢印910で示す方向に搬送して、ヨーク鉄心ブロック120が積層される位置に載置する。
上記の鉄心ブロックの製造方法の第2段階に引き続き第3段階が行なわれる。図12,13に示す鉄心ブロックの製造方法の第3段階においては、まず、帯状の磁性板300を、アンコイラ400により矢印410で示す方向に供給する。供給された帯状の磁性板300を旋回シャー500により磁性板300の幅方向に対して斜めに切断する。具体的には、旋回シャー500の刃を図中の切断方向520上に位置させ、磁性板300を切断方向520に沿って切断する。
その結果、帯状の磁性板300の幅よりも長い長さを有した台形状の鉄心切板310が成形される。なお、鉄心切板310の長手方向の他方の端部は、上記の鉄心ブロックの製造方法の第2段階における旋回シャー500の切断方向510に沿った切断により形成されている。
その後、鉄心切板310を第1搬送部800により矢印810で示す方向に搬送する。第1搬送部800により鉄心切板310を搬送する際には、ストッパー610は、鉄心切板310の搬送路の上方に退避している。鉄心切板310は、第1搬送部800により搬送されて第2搬送部820上に移動する。
次に、鉄心切板310を第2搬送部820により矢印840で示す方向の鉄心切板310の長手方向の後方に搬送する。図13に示すように、第2搬送部820により鉄心切板310を搬送する際には、ストッパー610は矢印630で示す下方に移動して鉄心切板310の搬送路中に位置している。
鉄心切板310は、第2搬送部820により搬送された後、矢印840で示す搬送方向の先端312とストッパー610とが接触して、鉄心切板310の長手方向において位置決めされる。
その状態で、図13に示すようにチップシャー710の刃を矢印730で示す方向に下降させて、鉄心切板310の矢印840で示す搬送方向の先端312側の端部314をチップ切断する。チップ切断は、端部314を鉄心切板310の長手方向に対して直角に切断するように行なわれる。
次に、チップ切断された鉄心切板310からなるヨーク鉄心112を鉄心ブロック積部900により矢印920で示す方向に搬送して、ヨーク鉄心ブロック110が積層される位置に載置する。このときヨーク鉄心112は、上記の第1段階で載置されたヨーク鉄心111に対してヨーク鉄心111の長手方向において前後に僅かに位置をずらした状態で、ヨーク鉄心111上に積層される。
上記の鉄心ブロックの製造方法の第3段階に引き続き第4段階が行なわれる。図14,15に示す鉄心ブロックの製造方法の第4段階においては、まず、帯状の磁性板300を、アンコイラ400により矢印410で示す方向に供給する。供給された帯状の磁性板300を旋回シャー500により磁性板300の幅方向に対して斜めに切断する。具体的には、旋回シャー500の刃を図中の切断方向510上に位置させ、磁性板300を切断方向510に沿って切断する。
その結果、帯状の磁性板300の幅よりも長い長さを有した台形状の鉄心切板320が成形される。なお、鉄心切板320の長手方向の他方の端部は、上記の鉄心ブロックの製造方法の第3段階における旋回シャー500の切断方向520に沿った切断により形成されている。
その後、鉄心切板320を第1搬送部800により矢印810で示す方向に搬送する。第1搬送部800により鉄心切板320を搬送する際には、ストッパー610は、鉄心切板320の搬送路の上方に退避している。鉄心切板320は、第1搬送部800により搬送されて第2搬送部820上に移動する。
次に、鉄心切板320を第2搬送部820により矢印830で示す方向の鉄心切板320の長手方向の後方に搬送する。図13に示すように、第2搬送部820により鉄心切板320を搬送する際には、ストッパー600は矢印620で示す下方に移動して鉄心切板320の搬送路中に位置している。
第2搬送部820により搬送された後、鉄心切板320は、矢印830で示す搬送方向の先端321とストッパー600とが接触して、鉄心切板320の長手方向において位置決めされる。
その状態で、図15に示すようにチップシャー700の刃を矢印720で示す方向に下降させて、鉄心切板320の矢印830で示す搬送方向の先端321側の端部323をチップ切断する。チップ切断は、端部323を鉄心切板310の長手方向に対して直角に切断するように行なわれる。
次に、チップ切断された鉄心切板320からなるヨーク鉄心122を鉄心ブロック積部900により矢印910で示す方向に搬送して、ヨーク鉄心ブロック120が積層される位置に載置する。このときヨーク鉄心122は、上記の第2段階で載置されたヨーク鉄心121に対してヨーク鉄心121の長手方向において前後に僅かに位置をずらした状態で、ヨーク鉄心121上に積層される。
以後、上記の鉄心ブロックの製造方法の第1段階から第4段階を継続して行なうことにより、ヨーク鉄心ブロック110,120を製造することができる。なお、本発明の鉄心のチップ切断方法は、上記の第2搬送部820による鉄心切板310,320の搬送工程と、ストッパー600,610による鉄心切板310,320の位置決め工程と、チップシャー700,710によるチップ切断工程とからなる部分に該当する。
上記のように、チップ切断を行なって鉄心ブロックを製造することにより、複雑な装置を使用する必要がないため、鉄心の製造コストを低減することができる。また、鉄心切板の表裏を反転させる必要がないため、反転させるためのスペースを削減することができ、装置の省スペース化を図れる。さらに、チップ切断する際に、チップ切断される端部の先端をストッパーに当接させて位置決めしているため、高い寸法精度でチップ切断することができる。その結果、本実施形態で製造した鉄心ブロックにより作製された鉄心の性能を向上することができるため、最終的に得られる変圧器の性能を向上することができる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 変圧器本体、100 鉄心、110,120 ヨーク鉄心ブロック、111,112,121,122 ヨーク鉄心、111c,112c,121c,122c,131c,132c,141c,142c チップ切断部、130,140 レッグ鉄心ブロック、131,132,141,142 レッグ鉄心、200 コイル、300 磁性板、310,320 鉄心切板、311,312,321,322 先端、313,314,323,324 端部、400 アンコイラ、410,620,630,720,730,810,830,840,910,920 矢印、500 旋回シャー、510,520 切断方向、600,610 ストッパー、700,710 チップシャー、800 第1搬送部、820 第2搬送部、900 鉄心ブロック積部。
Claims (5)
- 帯状の磁性板から長手方向を有するように切断されて鉄心を構成する鉄心切板を該長手方向の前後に選択的に搬送可能な搬送部と、
前記搬送部により前記長手方向の前方に搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする第1位置決め部と、
前記第1位置決め部により位置決めされた前記鉄心切板の前記第1位置決め部と接触している側の端部を前記長手方向に対して直角にチップ切断する第1チップ切断部と、
前記搬送部により前記長手方向の後方に搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする第2位置決め部と、
前記第2位置決め部により位置決めされた前記鉄心切板の前記第2位置決め部と接触している側の端部を前記長手方向に対して直角にチップ切断する第2チップ切断部と
を備える、鉄心用チップ切断装置。 - 帯状の磁性板を供給する供給部と、
前記供給部から供給された前記帯状の磁性板を該磁性板の幅方向に対して斜めに切断することにより、長手方向を有するように鉄心切板を成形する磁性板切断部と、
前記鉄心切板を前記長手方向の前後に選択的に搬送可能な搬送部と、
前記搬送部により前記長手方向の前方に搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする第1位置決め部と、
前記第1位置決め部により位置決めされた前記鉄心切板の前記第1位置決め部と接触している側の端部を前記長手方向に対して直角にチップ切断する第1チップ切断部と、
前記搬送部により前記長手方向の後方に搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする第2位置決め部と、
前記第2位置決め部により位置決めされた前記鉄心切板の前記第2位置決め部と接触している側の端部を前記長手方向に対して直角にチップ切断する第2チップ切断部と、
チップ切断された前記鉄心切板を、前記第1および第2チップ切断部によりチップ切断された前記端部が前記長手方向の前後に交互に位置するように順次積層する鉄心ブロック積部と
を備える、鉄心ブロック製造装置。 - 前記第2位置決め部は、前記搬送部が前記鉄心切板を前記第1位置決め部側の前方に搬送する際に前記鉄心切板の搬送路の上方に退避し、かつ、前記搬送部が前記鉄心切板を後方に搬送する際に前記搬送路中に位置するように移動可能である、請求項2に記載の鉄心ブロック製造装置。
- 帯状の磁性板から切断されて鉄心を構成する鉄心切板を前方または後方に選択的に搬送する工程と、
前記搬送する工程において搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする工程と、
前記位置決めする工程において位置決めされた前記鉄心切板の前記搬送方向の先端側の端部を切断する工程と
を備える、鉄心のチップ切断方法。 - 帯状の磁性板を供給する工程と、
前記供給する工程において供給された前記帯状の磁性板を切断して長手方向を有する鉄心切板を成形する工程と、
前記鉄心切板を前記長手方向の前方または後方に選択的に搬送する工程と、
前記搬送する工程において搬送された前記鉄心切板の搬送方向の先端と接触して前記鉄心切板を位置決めする工程と、
前記位置決めする工程において位置決めされた前記鉄心切板の前記搬送方向の先端側の端部をチップ切断する工程と、
前記チップ切断する工程においてチップ切断された前記鉄心切板を、チップ切断された前記端部が前記長手方向の前後に交互に位置するように順次積層する工程と
を備える、鉄心ブロックの製造方法。
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JP2010254570A JP2012101276A (ja) | 2010-11-15 | 2010-11-15 | 鉄心用チップ切断装置、鉄心ブロック製造装置、鉄心のチップ切断方法および鉄心ブロックの製造方法 |
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WO2020026876A1 (ja) * | 2018-08-02 | 2020-02-06 | 株式会社三井ハイテック | 金属製品の製造方法及び金属製品の製造装置 |
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2010
- 2010-11-15 JP JP2010254570A patent/JP2012101276A/ja not_active Withdrawn
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WO2020026876A1 (ja) * | 2018-08-02 | 2020-02-06 | 株式会社三井ハイテック | 金属製品の製造方法及び金属製品の製造装置 |
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JP7330976B2 (ja) | 2018-08-02 | 2023-08-22 | 株式会社三井ハイテック | 金属製品の製造方法及び金属製品の製造装置 |
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