JP2012100122A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画像処理装置は、第1の印刷媒体に記録されている画像から画像信号を取得する画像入力部501と、前記第1の印刷媒体の第1の反射特性を取得する入力紙種設定部504と、前記画像信号取得手段により取得された前記画像信号の画像を記録する対象である第2の印刷媒体の第2の反射特性を取得する出力紙種設定部505と、前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性から前記画像信号に対する補正量を求め、前記補正量を用いて前記画像信号を補正する画像処理部502と、を有する。
【選択図】図5
Description
上記課題を解決する技術として、記録媒体の種類に応じた色補正を行うことで所望の色再現を実現する技術が開示されている(特許文献1)。特に、異なる記録媒体間で再現される色をマッチングさせる技術は一般的によく知られている。
ターゲット色変換部101は、入力信号RGBを、目標とする記録媒体Aでの測色色信号LAaAbAに変換する。測色色信号LAaAbAとしては、CIE L*a*b*色空間、CIE XYZ色空間の色信号等が使用される。この変換は、例えばターゲット色変換ルックアップテーブル(LUT)104を用いて行われる。ターゲット色変換LUT104は、三次元変換テーブル(3DLUT)であり、離散的な入力信号RGBと目標の記録媒体の測色色信号との関係を示している。そして、変換の際には、補間が行われる。
色域圧縮部102は、測色色信号LAaAbAを実際に印刷する記録媒体Bで再現できる測色色信号LMaMbMに変換する。記録媒体によって色再現可能な範囲が異なるため、記録媒体Bの色再現領域が記録媒体Aの色再現領域よりも狭い場合、再現できない色が存在する場合がある。そこで、色域圧縮部102は、記録媒体Aで再現できるすべての色信号を色の印象が変わらないように記録媒体Bで再現できる色信号に変換する。基本的には、記録媒体Bで再現できる色信号には大きな変更を加えずにほぼ同じ色で再現し、記録媒体Bで再現できない高彩度部の色信号は、色相を一定にして彩度を圧縮した色信号へ変換する。言い換えれば、記録媒体Aの色再現領域が記録媒体Bの色再現領域内に色域圧縮されるようにガマットマッピングする。マッピングパラメータ格納部105には、彩度の圧縮条件に関するパラメータが格納されている。色域圧縮部102は、このパラメータを利用して、色域圧縮方法によって色信号を変換する。
プリンタ特性色変換部103は、測色色信号LMaMbMをプリンタの色信号RpGpBpに変換する。この変換は、例えばプリンタ特性色変換LUT106を用いて行われる。プリンタ特性色変換LUT106も3DLUTである。プリンタ特性色変換LUT106は、離散的なプリンタの色信号と該色信号に対応する記録媒体Bでの測色信号との関係を示している。
図3に、光沢特性の異なる2つの試料(光沢の高い記録媒体Aと光沢の低い記録媒体Bに印刷された画像)の反射光の空間的な分布と、一般的な測色器の幾何条件及び人が画像を観察する際の観察方向を示す。一般的な測色器は、試料の法線に対して45度傾いた方向から試料を照明して、試料の法線に対してn度傾いた方向で受光する「45−n」とよばれる幾何条件を採用している。図3は、光沢特性の異なる2つの試料において、一般的な測色器を用いて測色値を一致させた場合の反射光の空間的な分布を示している。ここでは、「45−0」の幾何条件の例を示す。試料302は光源301によって、試料の法線に対して45度傾いた方向から照明される。センサ306は、空間的に分布した反射光のうち、試料の法線方向(0度)の光量を受光する。試料302が記録媒体Aである場合と記録媒体Bである場合とで、試料302に記録された画像の測色値を一致させたときには、試料302の法線方向の拡散反射成分である反射光量308は互いに一致する。しかし、試料302の光沢特性の違いにより表面反射成分が相違する。つまり、記録媒体Aの表面反射成分304と、記録媒体Bの表面反射成分305とが相違する。一方、画像観察者307の観察方向は、詳細には観察条件によって異なるが、典型的には正反射方向から所定の角度外れた方向によって代表される。つまり、画像観察者307は所定の観察方向への反射光を観察していることになる。そのため、画像観察者307が観察する方向では、観察される光量が記録媒体Aと記録媒体Bとで異なる。つまり、画像観察者307が観察する記録媒体Aからの反射光量309と、画像観察者307が観察する記録媒体Bからの反射光量310とが相違する。即ち、記録媒体A及び記録媒体Bの反射光の空間的な分布の違いにより、測色値は一致しているが画像観察者307が観察する反射光量(見え)が相違する。
そして、特許文献1に記載の技術では、入力色信号からプリンタの色信号への変換に、測色色信号を用いているため、記録媒体の光沢特性の違いによっては色のマッチングを行ったとしても、「見え」は異なる場合がある。
先ず、第1の実施形態について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置には、画像入力部501、画像処理部502、画像出力部503、入力紙種設定部504、出力紙種設定部505、及び光沢特性情報格納部506が設けられている。
画像入力部501は、スキャナ等の画像入力装置であり、画像信号取得手段として、印刷対象となる画像を入力する。入力紙種設定部504は、ユーザ入力等に応じて、第1の印刷媒体である入力原稿の記録媒体の種類を設定する。出力紙種設定部505は、ユーザ入力等に応じて、第2の印刷媒体である画像入力部501が入力した画像を出力する対象である記録媒体の種類を設定する。光沢特性情報格納部506には、予め記録媒体の光沢特性の情報が、第1の反射特性及び第2の反射特性の情報として、格納されている。光沢特性(反射特性)には、例えば測色器における照明及びセンサ(受光)の種々の幾何条件における反射光量群が含まれている。画像処理部502は、光沢特性情報格納部506を参照して、画像入力部501が入力した画像の画像信号に対し、入力紙種設定部504及び出力紙種設定部505により設定された各記録媒体の光沢特性情報を取得し、画像処理を実施する。画像出力部503は、プリンタ等の記録装置であり、画像処理部502により処理された画像を、出力紙種設定部505により設定された記録媒体に印刷する。
入力γ補正部601は、画像入力部501が入力した画像の画像信号と輝度との関係を線形にするような変換処理を行う。色変換処理部602は、詳細は後述するが、画像信号(例えば、RGB値)から、入力紙種設定部504及び出力紙種設定部505により設定された各記録媒体の光沢特性情報に対応した画像出力部503の画像信号(例えば、プリンタのRGB値)への変換を行う。色分解処理部603は、色変換処理部602による変換後のRGB値から、画像出力部503に搭載されている各色材色の信号値(例えば、CMYK値)への変換を行う。この変換としては、例えば、色分解LUT606を参照しての各色材色の信号値への変換が行われる。出力γ補正処理部604は、色分解処理部603による変換後の信号値に対する、記録媒体に印刷された画像の階調を良好にするための明度変換処理(例えばガンマ補正処理)を行う。この明度変換処理には、例えば、輝度、明度、濃度等の情報が用いられる。中間調処理部605は、出力γ補正処理部604によるガンマ補正処理後の各色材色の画像信号を、画像出力部503が処理可能なビット数に変換する。
先ず、ステップS701において、画像入力部501が、原稿から入力画像の画像信号を取得する。
次いで、ステップS702において、入力紙種設定部504が原稿に使用される記録媒体の種類を取得し、ステップS703において、出力紙種設定部505が複製に使用される記録媒体の種類を取得する。図8に、記録媒体の種類を取得するためのユーザインタフェース(UI)の一例を示す。入力紙種設定部504及び出力紙種設定部505は、例えば図8に示すUIを介してのユーザ入力に基づいて記録媒体の種類を取得する。図8に示すUIには、原稿及び複製に使用される記録媒体の種類を選択する2つのリストボックス801及び802、OKボタン803、並びにキャンセルボタン804が設けられている。リストボックス801及び802のリストには、記録装置に対応した記録媒体の種類(例えば写真用紙<光沢>、写真用紙<半光沢>、マット紙、普通紙等の代表的な記録媒体)が予め登録されている。そして、このリストの中から原稿及び複製の記録媒体の種類に対応したものがユーザによって選択される。OKボタン803が押下されると、リストボックス801及び802に選択されている記録媒体の種類が確定され、キャンセルボタン804が押下されると、リストボックス801及び802の選択は無視され、それまでに設定されている内容が維持される。
図9に、記録媒体902の変角反射光分布903を、変角測光器を用いて0度、15度、30度で測定する際の模式図を示す。また、図10に、前記変角測光器を用いて前記各記録媒体について測定された、画像信号毎の複数角度における反射率データのデータテーブルの一例を示す。更に、図11に、前記変角測光器を用いて前記各記録媒体について測定された、図10に対応する変角反射率のグラフを示す。図11に示すように、印刷する記録媒体が異なると、各角度で反射率の差が異なる。図12に、カラーマッチング処理をしない場合の記録媒体A及び記録媒体Bの各角度における明度グラフを示す。
dX(θ)=XB(θ)−XA(θ)
dY(θ)=YB(θ)−YA(θ) ・・・(1)
dZ(θ)=ZB(θ)−ZA(θ)
ここで、XB(θ)、YB(θ)、及びZB(θ)は、ステップS703にて設定された出力する記録媒体Bにおける三刺激値XYZであり、例えば図10のデータテーブルを参照して求められる。なお、図10に示すデータテーブルには、簡単のため反射率データを示しているが、XYZでも同様である。
例えば、0度の変角色信号XA(θ)YA(θ)ZA(θ)のデータを一致させる場合には、以下の(2)式によって、比較データとして、補正量dX(0)、dY(0)、dZ(0)が求められる。
dX(0)=XB(0)−XA(0)
dY(0)=YB(0)−YA(0) ・・・(2)
dZ(0)=ZB(0)−ZA(0)
補正量dX(0)、dY(0)、及びdZ(0)は離散的な画像信号について、求められた値(差分)であり、予め格納されている各画像信号以外の補正量は、公知の補間方法によって補間される。
更に、記録媒体適応色変換部1302は、(1)式で得られた各画像信号におけるそれぞれの角度での補正量dX(θ)、dY(θ)、及びdZ(θ)を用いて、例えば、(3)式から補正量dX、dY、及びdZを求める。
dX=w0dX(0)+w15dX(15)+w30dX(30)
dY=w0dY(0)+w15dY(15)+w30dY(30) ・・・(3)
dZ=w0dZ(0)+w15dZ(15)+w30dZ(30)
ここで、w0、w15、及びw30はそれぞれ複数角度における補正量に対応する重み付け係数であり、和が1になるように正規化されている。つまり、記録媒体適応色変換部1302は、加重平均を補正量とする。
図15に示す明度グラフでは、0度及び15度では記録媒体Aと記録媒体Bとで明度がほぼ一致しているのに対して、30度では大きな明度差が発生している。つまり、30度で観察した場合には、「見え」が異なってしまう。また、図16に示す明度グラフでは、(1)式のθを30度とする処理が行われているため、30度では記録媒体Aと記録媒体Bとで明度がほぼ一致している。しかし、0度及び15度では大きな明度差が発生している。つまり、0度及び15度で観察した場合には、「見え」が異なってしまう。これらの傾向は、色相及び彩度についても同様である。
これらに対し、図14に示す明度グラフでは、全ての角度において、記録媒体Aと記録媒体Bとで明度が厳密に一致してはいないが、観察角度の違いによる「見え」の違いが抑制されている。例えば、図15に示す明度グラフ(0度で一致させた場合)と比較して、30度の明度差が抑制されている。また、図16に示す明度グラフ(30度で一致させた場合)と比較して、0度及び15度の明度差が抑制されている。
このように、本実施形態では、光沢特性の異なる記録媒体A及び記録媒体B間において観察方向によらず良好な色再現が得られる。
そして、記録媒体適応色変換部1302は、画像補正手段として、補正量dX、dY、及びdZを用いて、変角色信号XAYAZAを変角色信号XBYBZBに変換する。
プリンタ特性色変換部1304は、変角色信号XMYMZMを画像出力部503(ここでは、プリンタ)の色信号RpGpBpに変換する。この変換は、ターゲット色変換部1201と同様、3DLUTを用いて行われる。ここで使用されるプリンタ特性色変換LUT1307は、離散的なプリンタの色信号と該色信号に対応する記録媒体Bでの測色信号との関係を示すものであり、公知の補間方法によって変換できる。
dX=ΣwidX(θi)
dY=ΣwidY(θi) ・・・(4)
dZ=ΣwidZ(θi)
記録媒体Aに対応する角度θ方向への反射率をRA(θ)、複製Bに対応する角度θ方向への反射率をRB(θ)とすると、角度θ方向への補正パラメータH(θ)は、(5)式で表される。
H(θ)=RB(θ)/RA(θ) ・・・(5)
従って、角度θ1〜θnにおいて補正パラメータH(θ1)〜H(θn)が算出される。(4)式と同様に、複数の補正パラメータH(θ1)〜H(θn)の重み付け平均を取ったHmを実際の補正処理で使用する。
Hm=ΣwiH(θi)
ここで、w1〜wnはそれぞれ複数の方向における補正パラメータに対応する重み付け係数であり、和が1になるように正規化される。そして、Hmを前記XA、YA、ZAに乗算することで、前記XB、YB、ZBが得られる。
例えば、補正パラメータH(θ1)〜H(θn)に対し、以下の(6)式を計算する。
dH(θi)=|H(θi)−1| ・・・(6)
(6)式により得られるdH(θi)の値が小さければ、角度θiにおける両記録媒体間の反射率が近いということを意味し、dH(θi)の値が大きければ角度θiにおける両記録媒体間の反射率が異なっていることを意味する。そこで、角度θiにおける重み付け係数を次式により算出する。
wi=1/dH(θi) ・・・(7)
ただし、(7)式により得られる重み付け係数は、和が1になるよう正規化される。(7)式を用いることにより、反射率の違いが大きい角度での補正パラメータの影響が相対的に小さくなり、光沢特性の違いが大きい記録媒体間で、所定角度以外の「見え」の印象をより近づける補正が可能になる。
次に、第2の実施形態について説明する。上記のように、第1の実施形態では、原稿と複製とで用いる記録媒体間の光沢特性との違いに基づき、どの方向から観察した際にも色の「見え」の印象をより近づけるための、画像信号の補正処理を行う。しかし、観察環境はユーザによって異なり、所定の観察条件で観察するという用途もある。そこで、第2の実施形態では、ユーザの指示に基づいて、補正処理の内容を切り替える。図17に、原稿及び複製のそれぞれの観察条件に対応する表の一例を示す。図17中の(a)〜(h)に対応して、画像処理部502は、補正処理の内容を切り替える。
先ず、ステップS1801において、画像処理部502が、ユーザによって指定された観察条件を取得する。図19に、ユーザが観察条件を選択できるUIの一例を示す。このUIには、観察条件設定ウインドウ1901が設けられている。観察条件設定ウインドウ1901は、例えば使用されるプリンタのドライバに実装されている。その他、別アプリケーションとして実装されていても構わない。このUIには、更に、原稿の観察角度の「可変」、「固定」をユーザによって二者択一で選択されるラジオボタン1902及び1903が設けられている。ラジオボタン1903が選択された場合、つまり、原稿の観察角度「固定」が選択された場合、グループボックス1904が入力可能な状態になる。ラジオボタン1903が選択されるまでは、グループボックス1904がグレイアウトし、入力不可の状態であることが好ましい。グループボックス1904には、原稿観察時の照明の試料に対する角度を入力するテキストボックス1905、及び原稿観察時の原稿に対する観察角度を入力するテキストボックス1906が含まれている。このUIには、更に、複製の観察角度の「可変」、「固定」をユーザによって二者択一で選択されるラジオボタン1907及び1908が設けられている。ラジオボタン1908が選択された場合、つまり、複製の観察角度「固定」が選択された場合、グループボックス1909が入力可能な状態になる。ラジオボタン1908が選択されるまでは、グループボックス1909がグレイアウトし、入力不可の状態であることが好ましい。グループボックス1909には、複製観察時の照明の複製に対する角度を入力するテキストボックス1910、及び複製観察時の複製に対する観察角度を入力するテキストボックス1911が含まれている。OKボタン1912が押下されると、選択された原稿及び複製の観察条件が確定し、画像処理部502がこの内容を取得する。キャンセルボタン1913が押下されると、上述された選択内容は破棄され、処理を取り止める。なお、上述のラジオボタン、グループボックス、テキストボックス等は、一例であり、その他同等の機能を有するオブジェクトであれば代用可能である。
その後、ステップS1804において、画像処理部502は、原稿及び複製の記録媒体の種類が同じか否かの判定を行う。そして、原稿及び複製の記録媒体の種類が等しい場合、ステップS1805において、画像処理部502は、『原稿及び複製の両者の観察角度が「可変」』、又は、『原稿及び複製が常に同じ角度で観察される』という条件が成り立つか否かの判定を行う。この条件が満たされる場合、画像処理部502は、ステップS1809において、測色値を一致させるカラーマッチング処理を実施する。使用する記録媒体が原稿及び複製で等しい場合、測色値、即ち、所定の幾何条件における反射光量を一致させれば、変角反射率も一致する。そのため、原稿及び複製を同じ角度で観察しさえすれば、どの角度から観察しても色の「見え」は一致する。また、原稿及び複製の両者の観察角度を規定できない場合、第1の実施形態と同様の処理結果を得ること、即ち、どの角度から観察しても「見え」の印象が近くなることが好ましいが、使用する記録媒体が原稿と複製とで等しい場合には変角反射率が一致する。従って、測色値を一致させるカラーマッチング処理によって同一の処理結果を得ることができる。
次いで、画像処理部502は、ステップS1808において、観察条件に応じたカラーマッチング処理を実施する。このカラーマッチング処理は、主として色変換処理部602により行われる。以下、原稿及び複製の種々の観察条件に応じた処理の内容について、観察条件毎に説明する。
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿及び複製の観察条件が「固定」かつ「観察方向0度」が選択された場合、色変換処理部602は、互いに同一の幾何条件における反射光量から算出された比較データを用いて、測色値を一致させる一般的なカラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(a)に該当し、図15に示すような明度グラフが得られる。
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿及び複製の観察条件が「固定」かつ「観察方向が0度以外の同じ角度」が選択された場合、色変換処理部602は、互いに同一の幾何条件における反射光量から算出された比較データを用いて、選択された所定の角度での「見え」を一致させるカラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(b)に該当し、図16に示すような明度グラフが得られる。
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿及び複製の観察条件が「固定」かつ「原稿と複製でそれぞれ異なる観察角度」が選択された場合、色変換処理部602は、選択された所定の角度での「見え」を一致させるカラーマッチング処理を実施する。つまり、色変換処理部602は、互いに異なる幾何条件における反射光量から算出された比較データを用いてカラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(c)に該当する。この場合、色変換処理部602は、以下の(8)式から補正量dX、dY、dZを求める。つまり、色変換処理部602は、第1の実施形態の所定角度での「見え」を一致させる場合と同様の補正処理を実施する。
dX=XB(θ2)−XA(θ1)
dY=YB(θ2)−YA(θ1) ・・・(8)
dZ=ZB(θ2)−ZA(θ1)
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿の観察条件が「固定」かつ「0度」、複製の観察条件が「可変」と選択された場合、色変換処理部602は、複製の観察角度「0度」で「見え」が一致するように、測色値を一致させるカラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(d)に該当し、図15に示すような明度グラフが得られる。また、複製の観察角度は厳密に規定できないため、原稿を0度から観察した場合と複製を複数の角度から観察した場合の見えの印象を一致させる処理を実施してもよい。つまり、原稿(記録媒体A)の観察角度を0度、複製(記録媒体B)の観察角度をθi度とし、補正量dX、dY、及びdZを以下の(9)式から求めてもよい。この場合、色変換処理部602は、第1の実施形態の所定角度での「見え」を一致させる場合と同様の補正処理を実施する。
dX=Σwi{XB(0)−XA(θi)}
dY=Σwi{YB(0)−YA(θi)} ・・・(9)
dZ=Σwi{ZB(0)−ZA(θi)}
なお、wiは重み付け係数であり、Σwi=1となるよう正規化されている。また、wiのそれぞれの値は、第1の実施形態と同様な処理によって決定することができる。
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿の観察条件が「固定」かつ「0度以外」、複製の観察条件が「可変」と選択された場合、色変換処理部602は、指定された原稿の観察角度と等しい角度の「見え」を一致させるカラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(e)に該当し、図16に示すような明度グラフが得られる。また、複製の観察角度は厳密に規定できないため、原稿を0度から観察した場合と複製を複数の角度から観察した場合の見えの印象を一致させる処理を実施してもよい。つまり、原稿(記録媒体A)の観察角度をθA度、複製(記録媒体B)の観察角度をθi度とし、補正量dX、dY、及びdZを以下の(10)式から求めてもよい。この場合、色変換処理部602は、第1の実施形態の所定角度での「見え」を一致させる場合と同様の補正処理を実施する。
dX=Σwi{XB(0)−XA(θi)}
dY=Σwi{YB(0)−YA(θi)} ・・・(10)
dZ=Σwi{ZB(0)−ZA(θi)}
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿の観察条件が「可変」、複製の観察条件が「固定」かつ「0度」と選択された場合、色変換処理部602は、複製の「0度」の色が原稿の「見え」が特に良好であると感じられる角度で一致するよう、カラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(f)に該当する。つまり、原稿(記録媒体A)の見えが特に良好であると感じられる観察角度をθ度、複製(記録媒体B)の観察角度を0度とし、補正量dX、dY、及びdZを以下の(11)式から求める。この場合、色変換処理部602は、第1の実施形態の所定角度での「見え」を一致させる場合と同様の補正処理を実施する。
dX=XB(0)−XA(θ)
dY=YB(0)−YA(θ) ・・・(11)
dZ=ZB(0)−ZA(θ)
なお、原稿(記録媒体A)の見えが特に良好であると感じられる観察角度θ度は、例えば、ある変角色信号から算出された色信号と予め設定された目標色信号との色差ΔE等から評価して決定してもよく、また、主観評価から決定してもよい。
観察条件設定ウインドウ1901において、原稿の観察条件が「可変」、複製の観察条件が「固定」かつ「0度以外」と選択された場合、色変換処理部602は、複製の観察角度の色が原稿の「見え」が特に良好であると感じられる角度で一致するよう、カラーマッチング処理を実施する。この場合は、図17中の(g)に該当する。つまり、原稿(記録媒体A)の見えが特に良好であると感じられる観察角度をθ1度、複製(記録媒体B)の観察角度をθ2度とし、補正量dX、dY、及びdZを以下の(12)式から求める。この場合、色変換処理部602は、第1の実施形態の所定角度での「見え」を一致させる場合と同様の補正処理を実施する。
dX=XB(θ2)−XA(θ1)
dY=YB(θ2)−YA(θ1) ・・・(12)
dZ=ZB(θ2)−ZA(θ1)
また、本発明の各工程は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ等の処理装置(CPU、プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
Claims (11)
- 第1の印刷媒体に記録されている画像から画像信号を取得する画像信号取得手段と、
前記第1の印刷媒体の第1の反射特性を取得する第1の反射特性取得手段と、
前記画像信号取得手段により取得された前記画像信号の画像を記録する対象である第2の印刷媒体の第2の反射特性を取得する第2の反射特性取得手段と、
前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性から前記画像信号に対する補正量を求める補正量算出手段と、
前記補正量を用いて前記画像信号を補正する画像補正手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性は、照明及び受光の幾何条件における反射光量群を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記補正量算出手段は、前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性のうち、互いに同一の幾何条件における反射光量から算出された比較データを用いて前記補正量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記補正量算出手段は、前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性のうち、互いに異なる幾何条件における反射光量から算出された比較データを用いて前記補正量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記比較データは、前記第1の反射特性と前記第2の反射特性との差分であることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
- 前記比較データは、前記第1の反射特性と前記第2の反射特性との比であることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像処理装置。
- 前記補正量算出手段は、前記比較データの加重平均を前記補正量とすることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記補正量算出手段は、ユーザによって指定された前記第1の印刷媒体の観察条件及び前記第2の印刷媒体の観察条件、並びに前記第1の印刷媒体の種類及び前記第2の印刷媒体の種類に基づいて、前記補正量の算出に用いる前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性の幾何条件を決定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記観察条件は、前記第1の印刷媒体及び前記第2の印刷媒体に対する照明の角度及び観察角度を含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 第1の印刷媒体に記録されている画像から画像信号を取得する画像信号取得ステップと、
前記第1の印刷媒体の第1の反射特性を取得する第1の反射特性取得ステップと、
前記画像信号取得ステップにおいて取得した前記画像信号の画像を記録する対象である第2の印刷媒体の第2の反射特性を取得する第2の反射特性取得ステップと、
前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性から前記画像信号に対する補正量を求める補正量算出ステップと、
前記補正量を用いて前記画像信号を補正する画像補正ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、
第1の印刷媒体に記録されている画像から画像信号を取得する画像信号取得ステップと、
前記第1の印刷媒体の第1の反射特性を取得する第1の反射特性取得ステップと、
前記画像信号取得ステップにおいて取得した前記画像信号の画像を記録する対象である第2の印刷媒体の第2の反射特性を取得する第2の反射特性取得ステップと、
前記第1の反射特性及び前記第2の反射特性から前記画像信号に対する補正量を求める補正量算出ステップと、
前記補正量を用いて前記画像信号を補正する画像補正ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
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